JP2728518B2 - 電子デバイスの冷却装置 - Google Patents

電子デバイスの冷却装置

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JP2728518B2
JP2728518B2 JP1246314A JP24631489A JP2728518B2 JP 2728518 B2 JP2728518 B2 JP 2728518B2 JP 1246314 A JP1246314 A JP 1246314A JP 24631489 A JP24631489 A JP 24631489A JP 2728518 B2 JP2728518 B2 JP 2728518B2
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    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation

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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体チップ、一つの半導体チップを収容
したチップモジュールあるいは多数の半導体チップを収
容したマルチチップモジュールなどの電子デバイスを冷
却する電子デバイスの冷却装置に関する。
〔従来の技術〕
半導体チップを熱伝導物質を介して冷却体に接触させ
て、冷却するものは、特開昭62−268148などに記載され
ている。
一方、米国特許第4,567,505号の明細書には、そのFi
g.1に示すように、入口が狭く、底に行くほど末広が
る、いわゆるリエントラント状の微小な溝を多数形成し
た冷却体の伝熱面と、発熱体である半導体チップ平滑面
との間に、シリコン油など個体表面を濡れ拡がり易い液
体を介在させ、上記液体表面張力による吸着力によっ
て、両伝熱面を密着させ、接触熱抵抗を小さくさせる技
術が開示されている。又は、特開昭58−33860号公報に
は、熱伝導性の弾性材料の湾曲したディスクと、ディス
クの共通の中心点から放射し、外方縁の近くで終る複数
の間隔を隔てた半径方向の第1の溝と、ディスクの外方
縁から延び、中心の近くで終る、上記複数の第1の溝間
に交互に存在する複数の間隔を隔てた第2の溝とよりな
る熱的ブリッジ素子を、はんだ接着半導体装置の裏側と
冷却板との間に設置し、接着半導体装置の裏側から冷却
板に熱を伝導するようにした半導体装置が開示されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のうち前者のものには、チップと冷却体
間に介在された熱伝導物質の層を薄くして熱伝導性を向
上させる点については何も考慮されておらず、また多数
の半導体チップを収容してマルチチップモジュールとし
た電子デバイスの冷却に関しても考慮されていない。特
開昭58−33860号公報に開示のものは、中心点から放射
して外縁の手前で終る第1の半径方向溝と、ディスクの
外縁から内方向に延びてディスクの中心手前で終る第2
の半径方向溝が設けられているものの、この溝は熱伝導
性ディスクの柔軟性を高めるためのものであり、溝はデ
ィスクの厚さ方向に貫通しているものであり、チップと
冷却体間の流体状の熱伝導物質を介在させるものではな
く、ましてや熱伝導物質の層を薄くして熱伝導性を向上
させる点については何も配慮されていない。
更に、米国特許第4,567,505号で開示されている冷却
構造の場合、冷却体は、液体の表面張力によってのみ半
導体デバイスに吸着されているだけなので、冷却体ある
いは半導体デバイスのいずれか一方の伝熱面に反りが発
生していると、冷却体あるいは半導体デバイスの剛性の
大きさのために、液体の吸着力による反り矯正は十分に
行えず二つの伝熱面間の液体層の厚さを一定に保つこと
ができない。外力を加えて変形を抑えているわけでない
ので、接触面の反りの大きさによって液体層の厚さが変
化する。従って、接触熱抵抗を安定に保つことができな
い。
また、半導体デバイスに吸着している冷却体を引き離
そうとすると、溝形状がリエントラン状であるため、引
き離すにつれて、液体は溝の入口に引き寄せられると、
液体の凹状表面の曲率半径は一段と小さくなる。その結
果、液体の圧力は周囲圧力よりますます負圧になり、吸
着力が増大する。このため、引離す力は大きくなる。引
離し力を小さくすれば、吸着力が弱くなり、接触熱抵抗
を小さくすることができない。反対に吸着力を大きくす
れば、引離す時、半導体デバイス自身あるいは半導体デ
バイスの電気接触部などに損傷を与えてしまう。
以上、従来の技術はいずれも接触面の面圧を小さく抑
えながら冷却性能を向上させ、かつ被冷却体から冷却体
を引離す際に分離し易さを同時に満足するような配慮が
なされていない。
本発明の目的は、熱伝導性を向上して効率よく冷却で
きる電子デバイスの冷却装置を得ることにある。
本発明の他の目的は、多数の半導体チップを収容して
マルチチップモジュールとした電子デバイスを効率よく
冷却することにある。
本発明の更に他の目的は、電子デバイスと冷却体間に
薄く一様に熱伝導性流体を介在させてなる電子デバイス
の冷却装置を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、電子デバイスに大きな圧力
をかけることなく、熱伝導グリースを電子デバイスと冷
却体間に薄く一様に介在させてなる電子デバイスの冷却
装置を得ることにある。
本発明の他の目的は、製造、組立、分解が容易でかつ
冷却性能の良い電子デバイスの冷却装置を得ることにあ
る。
本発明の更に他の目的は、電子デバイスと冷却体との
接触面圧を小さく抑えながら冷却性能を向上でき、かつ
電子デバイスから冷却体を容易に引離すことのできる電
子デバイスの冷却装置を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、電子デバイスと冷却体間に
接触介在する熱伝導グリースが接触面の外にはみ出さな
いように、熱伝導グリースの保持機能を有する溝を備え
た電子デバイスの冷却装置を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、電子デバイスと冷却体間に
介在する熱伝導グリースが電子デバイスと冷却体間に常
に薄く一様に安定に介在されるように電子デバイスと冷
却体を締付けることのできる電子デバイスの冷却装置を
得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の電子デバイスの冷
却装置は、電子デバイスと、この電子デバイスで発生す
る熱を除去する冷却体と、前記電子デバイスの伝熱面と
冷却体の伝熱面との間に介在された高熱伝導率の熱伝導
性流体と、前記冷却体を前記電子デバイスに密着させる
ための加圧手段と、前記電子デバイスまたは冷却体の伝
熱面に前記電子デバイスまたは冷却体の厚さに対して浅
い溝を形成し、該溝により前記伝熱面を幾つかの面に区
分するとともに、前記溝を伝熱面周囲の空間に連通する
ように構成したものである。さらには、熱伝導性流体を
固体表面を濡らしにくい流体としたものである。また、
熱伝導性流体をグリースまたは熱伝導性接着剤のいずれ
かとしたものである、さらに、熱伝導性流体を高粘性グ
リースとしたものである。
また、溝の容積を、各溝間の電子デバイスと冷却体と
の間に介在された熱伝導性流体の量よりも大として、溝
間の熱伝導性流体が溝内に入っても該溝内に空間が残る
ようにしたものである。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の電子デ
バイスの冷却装置は、電子デバイスの放熱面に高熱伝導
率の熱伝導性流体を介して密着接触させた冷却体と、前
記電子デバイスまたは冷却体のいずれかの伝熱面に前記
電子デバイスまたは冷却体の厚さに対して浅い溝を形成
し、該溝により前記伝熱面を幾つかの面に区分するとと
もに、前記溝を伝熱面外部へ連通するように構成し、前
記溝の容積を前記伝熱面に介在させた熱伝導性流体の体
積よりも大として、前記伝熱面に介在させた熱伝導性流
体が前記溝内に収容されても該溝内に外部と連通する空
間が残るように構成したものである。さらに、熱伝導性
流体をグリースまたは熱伝導性接着剤のいずれかとした
ものである。
また、本発明の電子デバイスの冷却装置は、冷却され
るべき電子デバイスと、この電子デバイスの放熱部側に
設けられた熱伝導性流体と、この熱伝導性流体を介して
前記電子デバイスの放熱部側に密着され、その密着部に
該密着部を幾つかの面に区分する浅い溝を設け、該溝を
外部と連通するように構成した冷却体とを備えたもので
ある。さらに、溝の容積は、各溝間の電子デバイスと冷
却体との間に介在された熱伝導性流体の量よりも大とし
て、溝間の熱伝導性流体が溝内に入っても該溝内に空間
が残るようにしたものである。
さらに、本発明の電子デバイスの冷却装置は、パッケ
ージ内に一つないし複数の半導体チップを収容してなる
電子デバイスと、この電子デバイスで発生する熱を除去
する冷却体と、前記電子デバイスの伝熱面と全面と冷却
体の伝熱面のいずれか一方に前記電子デバイスまたは冷
却体の厚さに対して浅い溝を形成し、該溝により前記伝
熱面を幾つかの面に区分するとともに、前記溝を伝熱面
周囲の空間に連通するように形成し、両伝熱面間に介在
された高熱伝導率の熱伝導性流体と、前記冷却体を前記
電子デバイスに密着させるための加圧手段とを備えたも
のである。
さらに、上記目的を達成するため、本発明の電子デバ
イスの冷却装置は、多数のLSIチップを搭載したセラミ
ックス製多層配線基板をセラミックス製パッケージで気
密封止し、前記LSIチップで発生した熱を前記セラミッ
クス製パッケージへ可撓性熱伝導接触子を介して伝達す
るように構成したマルチチップモジュールと、このマル
チチップモジュールの放熱部側の全面に、高熱伝導率で
且つ高粘性の熱伝導性流体を介在させて密着され、内部
を冷却水が流れる水冷ジャケットと、前記熱伝導性流体
を薄層状態として前記水冷ジャケットとマルチチップモ
ジュール間に介在させるために水冷ジャケットをマルチ
チップモジュールに密着させるための手段とを備え、さ
らには、熱伝導性流体をグリースとしたものである。
あるいは、多数のLSIチップを搭載したセラミックス
製多層配線基板を高熱伝導材で作られたパッケージキャ
ップで覆い、前記LSIチップで発生した熱を前記パッケ
ージキャップへ可撓性熱伝導性接触子を介して伝達する
ように構成したマルチチップモジュールにおいて、前記
LSIチップの伝熱面あるいは前記パッケージ内壁伝熱面
と互いに接触する前記可撓性熱伝導接触子のいずれか一
方の接触面に、高熱伝導性流体を薄層状態として介在さ
せ密着させるための手段を備えたものである。
〔作用〕
電子デバイスの冷却装置では、電子デバイスと冷却体
との間に熱伝導性グリースを介在させ、前記両者間に空
気層をなくして熱伝導性を向上させることが有効であ
る。冷却性能を更に高めるためには、前記熱伝導性グリ
ースに微細な酸化亜鉛粒子や高熱伝導セラミックス粒子
などを混入させ、熱伝導率を大きくし、かつ、電子デバ
イスを冷却体にボルトなどの締結法で大きな圧力をかけ
て締め付けることにより、熱伝導性グリースを出来るだ
け薄く一様に拡げ、かつ熱伝導性グリース内に気泡が残
留しないようにするのがよい。
二つの平滑伝熱面間に介在する熱伝導性グリースを薄
くして、接触熱抵抗を小さくしようとすると、伝熱面間
に大きな面圧力を加えなければならない。特に、伝熱面
が大きくなるほど、余分な熱伝導性グリースを流動させ
て伝熱面外に追い出す距離が長くなるので、さらに大き
な面圧力が必要となる。高熱伝導性グリースは、熱伝導
率を高めるために高熱伝導率の微小粒子を高密度に混入
させているので、非常に粘性係数が大きく、固体表面と
は濡れにくい流体である。したがって、高熱伝導性グリ
ース内気泡が残らないようにかつ一様に薄くするには、
大きな面圧力を加えなければならない。このため、シリ
コン結晶から成る半導体チップ、あるいは、アルミナAl
2O3又は窒素アルミAlN又は高熱伝導性SiCなどから構成
されている半導体パッケージなどの電子デバイスの場
合、これらの材料は、金属などに比べ著しく強度が低
く、また電気接続部の強度も低いので、大きな面圧力を
加えると、電子デバイスを損傷させる恐れがある。更
に、半導体パッケージにネジ部を設け、冷却体をボルト
締めにすると、ネジ周辺に局部的に大きな力が発生し、
電子デバイスを破壊することもある。
一方、上記の電子デバイスを冷却体に取り付けた後、
電子デバイスが故障した場合、冷却体を電子デバイスか
ら分離させる必要がある。この場合、一担強く密着した
二つの物体を引離そうとしても、熱伝導性グリースを簡
単に分断させることはできない。電子デバイスから冷却
体を強い力で引離そうとすると、電子デバイス自身ある
いは取り付け支持部又は電気接続部を破損させてしま
う。したがって、破損防止を考えると、熱伝導性グリー
ス層を薄くすることはできず、また伝熱面の大きさも大
きくすることはできない。
更に、単に、電子デバイスあるいは冷却体に熱伝導性
グリースを塗布し、互いに接触加圧すると、互いに接触
面間から余分の熱伝導性グリースがはみ出してくる。し
たがって、熱伝導性グリースのはみ出しを防止しようと
すると、互いの接触面の反り精度を向上したり、接触面
圧力及び塗布量などのコントロールを厳しく行わなけれ
ばならない。
そこで、本発明では、電子デバイスあるいは冷却体の
いずれか一方の平滑伝熱面上に、固体表面を濡らしにく
い高熱伝導性流体を塗布し、他方の伝熱面には伝熱面の
周囲と連通する多数の溝を設け、上記溝の大きさは、隣
接する溝間に塗布された高熱伝導性流体が溝の内部に押
し込められても、外部の連通し得る空間を残すような大
きさとした。
このように、電子デバイスあるいは冷却体のいずれか
一方の伝熱面に多数の溝を設けることにより、高熱伝導
性流体と接触する伝熱面の幅は小さく分断される。溝間
隙がlの伝熱面を高熱伝導性流体の初期塗布厚さがδで
ある伝熱面に密着加圧すると、高熱伝導性流体の内部圧
力が上昇し、上記流体は溝の方に流動し始める。この
際、流体の接触面に剪断力τが働くので、流体を流動
させる伝熱面の面圧力Wは、次式で与えられる。
従って、上式から溝間隙lが小さくなるほど、面圧力
Wは小さくなる。溝の大きさは、隣接する溝間に塗布さ
れた高熱伝導性流体が溝の内に押し込められても、外部
と連通し得る空間を残す程度の大きさであるため、溝に
よる分断効果をそこなうことがない。また、上記流体が
溝の方に追し出されて行くにつれ、上記流体層内に混入
していた気泡も同時に押し出され、溝を通じて外部へと
放出される。以上の作用によって、小さな面圧力で、高
熱伝導性流体層を薄く介在させることができ、電子デバ
イスと冷却体間との接触熱抵抗を小さく、かつ安定に保
つことができる。
更に、溝の大きさが塗布量より大きく形成されている
ので、接触面に塗布された上記流体が溝の方に押し出さ
れ来ても、上記流体は固体表面を濡れ拡がりにくい流体
であるので、溝の位置で流れが止められ、溝の位置より
外側にはみ出すことが防止される。
次に、電子デバイスと冷却体とを引き離そうとする
と、高熱伝導性流体は、溝内より吸い出される。一般に
高熱伝導性グリースあるいは高熱伝導性接着剤などの熱
伝導性流体は固体表面は濡れ拡がりにくい流体であるた
め、接触角度は90゜より大きくなり、溝内に押しのけら
れた流体の気液界面は凸形の表面形状になる。凸形界面
を形成する溝内流体の圧力P1は、周囲の空気圧力Paより
(σ/r)だけ高い圧力を示す。ここで、σは流体の表面
張力、rは凸形界面の曲率半径である。このように、溝
内流体の圧力は周囲圧力より高いので、互いに伝熱面を
引き離し始めると溝内の流体は溝の内から接触平面間へ
と流動する。その際、高熱伝導性流体の気液界面が変形
し始め、空気が流体層内に侵入する。一担空気が侵入す
ると、隣接溝間の流体層の幅が狭いので、液体層は容易
に分断される。溝が多数形成されるほど、溝面と接する
流体界面の長さ、いわゆるぬれぶち長さは非常に長くな
る。このため、流体界面を破断させる発生ヶ所は確率的
に非常に多くなる。更に、溝付伝熱面が密着する面積も
小さくなるので、引離し力も小さくなる。
以上のように、電子デバイスあるいは電子デバイスの
接続部に損傷を与えない小さな荷重で、電子デバイスに
冷却体を取り付けることができ、常に安定にかつ小さな
接触熱抵抗も確保できる。しかも、互いに分離する際に
も小さな力で引離すことができ、組立,分解,保守が容
易になる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は、本発明を適用したマルチチップモジュール
の全体構造を示す。マルチチップモジュール1は、LSI
チップを内蔵したマイクロチップキャリア2を多数搭載
したセラミックス製多層配線基板3をセラミック製パッ
ケージ4で気密封止することにより作られている。LSI
チップから発生する熱は、マイクロチップキャリア2の
背面に可撓性熱伝導接触子5を押し当てることによりセ
ラミック製パッケージ4に伝わる。前記可撓性熱伝導接
触子5の具体例は、第2図に示すように、パッケージ4
の内面に設けられた多数の平板状のフィン30、マイクロ
チップキャリア2に設けられ、前記フィン30と微小な間
隙31をもって互いにかみ合うフィン32を有する熱伝導体
33、および熱伝導体33をマイクロチップキャリア2に押
し付けるためのばね34から構成されている。なお、マイ
クロチップキャリア2は多数の導体層及び絶縁層からな
る配線基板3上に微小なはんだ付ボール35を介してフェ
イスダウンボンディングされ、配線基板3の裏面の多数
のピン36に電気接続されている。一方、セラミックス製
パッケージ4の冷却面6には内部に低温度の冷却水が流
れる水冷ジャケット(冷却体)7が締付け金具8によっ
て取り付けられている。水冷ジャケット7の伝熱面9に
は、第3図にも示すように伝熱面周囲と連通する多数の
溝10が設けられている。そして、パッケージ4の冷却面
6と水冷ジャケット7の伝熱面9との間には高熱伝導性
グリース11が介在している。配線基板3とパッケージ4
で囲まれた密閉空間37にはヘリウスガスが満たされてい
る。LSIチップで発生した熱は、チップと接触している
熱伝導体33に伝えられ、この熱伝導体33のフィン32から
微小間隙31のヘリウムガス層を介してパッケージ4のフ
ィン30に伝えられる。パッケージ4に伝わった熱は、パ
ッケージ4の伝熱面6から高熱伝導性グリース11をへ
て、水冷ジャケット7の伝熱面に伝わり、そして、最終
的に冷却水によって持ち去られる。
次に、マルチチップモジュール1のパッケージ4の伝
熱面6に高熱伝導性グリース11を一様に塗布し、多数の
溝10が形成された水冷ジャケット7の伝熱面9を単に密
着接触させた状態を第4図(a)に、その後互いに加圧
した後の状態を第4図(b)に、水冷ジャケット7をパ
ッケージ4から引き離す途中の状態を、第4図(c)に
示す。第4図(a)では、ほぼ一様にパッケージ4の伝
熱面上に塗布された高熱伝導性グリース11の表面に、水
冷ジャケット7の伝熱面が溝10の所を除いて接触してい
る状態である。第4図(a)の状態から水冷ジャケット
7をパッケージ4に対し締付け金具8で押し付け始める
と、第4図(b)に示すように、溝10間の伝熱間が高熱
伝導性グリース11内に食い込み、グリース11は溝10には
み出し、凸形の気液界面12を形成する。高熱伝導性グリ
ース11はぬれ拡がりにくい液体であるため、グリースの
気液界面は凸形となる。この際、互いに隣接する溝10間
の幅が充分狭く、また、溝10内にはみ出したグリース11
が溝10内を全部埋めつくさず、溝10の底部に外部と連通
する空間13が残されているなら、水冷ジャケット7の押
し付け力が小さくても、水冷ジャケット7とパッケージ
4との間に介在する高熱伝導性グリース11は非常に薄い
層となる。なお、水冷ジャケット7の伝熱面9がグリー
ス11に接触する際、たとえグリース11内に気泡が混入し
たり、伝熱面9との濡れが悪くしても、グリース11が溝
の方に移動するにつれ、濡れがよくなり、気泡も溝11か
ら外部へと放出される。この結果、水冷ジャケット7と
パッケージ4間の接触熱抵抗は小さく、かつ安定に保つ
ことができる。
次に、パッケージ4が故障した際、あるいはパッケー
ジ4を保守点検する際、パッケージ4から水冷ジャケッ
ト7を分離することが必要になる。この場合でも、伝熱
面に溝が設けられていると、小さな力で分離することが
できる。すなわち、第4図(b)の状態で密着している
状態では、グリースの溝内気液界面が凸形になっている
ので、グリース内の圧力は、グリース周囲の圧力より
(σ/r)だけ高くなっている。ここで、σはグリースの
表面張力、rは凸形気液界面の曲率半径を示す。このた
め、水冷ジャケット7をパッケージ4から何らかの外力
で引き離し始めると、溝内のグリース11は、伝熱面9と
パッケージ4との間の隙間に向って容易に流動し始め
る。そして、第4図(c)に示すように、溝内グリース
は吸い出され、グリースの溝内気液界面は凹形に形成さ
れる。ここで、高熱伝導性グリースはぬれ拡がりにくい
流体であるので、吸い出されたグリースの気液界面は必
ずしも一様な面を形成せず、不均一な面となる。この不
均一な所から、グリース層11内に空気が侵入し始め、一
担空気が侵入すれば溝間隔が狭いため、グリース層11は
容易に分断される。特に、溝10の本数を多く設けるほ
ど、互いに密着し合う幅が小さくなり、かつ、ぬれ状態
が不均一となる個所も増大する。従って、小さな力で水
冷ジャケット7をパッケージ4から、パッケージ4に損
傷を与えず容易に分離させることができる。
なお、上記実施例において、水冷ジャケット側に溝を
設けたが、パッケージ側に設けてもよい。また、高熱伝
導性グリースの代りに高熱伝導性接着剤でも同様の作
用、効果が得られる。
第5図は水冷ジャケット14面に格子状に溝15を形成し
た場合の例を示したものである。溝15の形成模様は、各
溝15が必ず外部と連通するようにすれば、どのような形
態であってもよい。
第6図は、各溝16の形状を溝の底に行ほど狭くなるよ
うに構成した場合の例を示すものである。この場合、高
熱伝導性グリース11が溝16の内に入るほど、形成される
グリースの凸形気液界面の曲率半径が小さくなるので、
一つの溝16の内にグリース11が入りすぎると隣接する溝
16内のグリース11より内圧力が高くなる。このため、グ
リースの溝への侵入が抑えられ、各溝に均一にグリース
が押し出される自動調節機能をもつ。
第7図は、平坦な平面の水冷ジャケットに溝を形成す
るのでなく、球面状の伝熱面である水冷ジャケット17に
多数の溝18を形成した場合の例を示したものである。こ
のようにすると、反対側のパッケージなどの伝熱面が例
え反つていて密着しにくい場合でも、球面状の水冷ジャ
ケット17の周囲を締め付け治具で押し付けることによ
り、互いに良く密着させることができる。
第1図に示した本発明装置における押し付け効果と引
離し効果を確認するため、次の実験を行った。平滑面を
有するセラミック製パッケージに4種類の銅製水冷ジャ
ケットを組み合せた。水冷ジャケットAは溝を設けてい
ない平滑面、水平ジャケットBは溝幅1mm、溝ピッチ6m
m、溝本数13本、水冷ジャケットCは溝幅1mm、溝ピッチ
4mm、溝本数19本、水冷ジャケットDは溝幅0.5mm、溝ピ
ッチ1.5mm、溝本数51本である。なお、水冷ジャケット
の大きさは100mm角で、溝深さはいずれも0.5mmである。
パッケージに塗布する高熱伝導性グリース層は20〜100
μmの厚さとした。
押し付けた場合のデータを第8図に示す。水冷ジャケ
ットAとBを用い、グリースを50μmの厚さのマスクを
用いて塗り、締付荷重を50kg、100kgとし、締付け開始
後のグリース層の厚さをギャップセンサーで測定した結
果を示す。この結果、溝を設けた水冷ジャケットBはA
に比べすばやくグリース層が薄くなっていることが分か
る。
一方、表1は上記水冷ジャケットを用いて、引離し実
験を行った時の引離し荷重を示す。溝を多く設けるほど
引離し力が小さくなる。この傾向はグリース層の厚さに
よって影響を受けない。
押し付けと、分離を更に容易にできる水冷ジャケット
の例を以下説明する。すなわち、水冷ジャケットの伝熱
面上に設けた多数の溝を水冷ジャケットの外周縁を貫通
しないようにし、伝熱面のほぼ中央には水冷ジャケット
を貫通する穴を設けて、この穴に前記溝のすべを連通さ
せるようにしたものである。この具体例を第9図及び第
10図に示す。すなわち、水冷ジャケット19の伝熱面20上
中央部に設けられた縦横に走る多数の溝21は、伝熱面20
の外周縁に沿って一周する溝22と互いに連通し、伝熱面
20の外周縁を貫通していない。そして、水冷ジャケット
19のほぼ中央に設けられ、かつ水冷ジャケット19を貫通
する穴23と上記溝21,22とが互いに連通している。この
ように、多数の溝21,22が設けられた伝熱面20を高熱伝
導性グリースと密着接触させ、若干互いに押し付け合っ
た後、貫通穴23から、溝内の空気を真空ポンプなどで吸
引すると、水冷ジャケットは溝内外の圧力差で容易に押
し付けられる。一方、水冷ジャケットを引き離そうとす
る場合は、上記貫通穴より圧縮空気を押し込めば、溝内
は加圧され、他の外力など加えずに容易に水冷ジャケッ
トを引き離すことができる。その際、圧縮空気は水冷ジ
ャケットとパッケージとを引き離す作用と、グリース層
を分断させる作用をする。
第11図及び第12図もそれぞれ第9図及び第10図に示し
た例と同様の他の例を示すもので、第11図のものは、半
径方向の溝24を同心円状の溝25を形成したものであり、
第12図の例は、放射状に延びる多数の溝26を形成したも
のである。
なお、上記実施例において、冷却体は水で冷却する水
冷ジャケットとしたが、空気など他の手段で冷却するも
のであってもよい。
第13図は、第1図に示した実施例と同様の他の実施例
を示すもので、第13図の締付け金具は、締付け外わく8
1,板ばね82,この板ばね82を締付け外わく81に固定する
固定ネジ83,板バネ82の荷重を水冷ジャケット7の中心
に伝える荷重支持具84から構成されている。このような
構成にすると、マイクロチップキャリア2の発熱及び水
冷ジャケット7の冷却によって、セラミック製パッケー
ジ4の伝熱面6が熱変形して、反ってしまっても、水冷
ジャケット7の中心を板バネ83の弾性力によって常に荷
重を加えているので、水冷ジャケット7の伝熱面9は、
上記伝熱面6の熱変位を追従することができる。このた
め、各伝熱面69間に介在する高熱伝導性グリース11層を
常に一定の層厚に安定に保持することができる。また、
第13図の熱伝導グリース11は溝10と溝10との間に形成さ
れている伝熱平面9にだけ介在させ、水冷ジャケット7
の伝熱面9の外周からグリース11がはみ出させないよう
にしている。すなわち、最外周の溝10によってグリース
11のはみ出しを防止している。
次に、第14図から第20図に示す本発明の他の実施例
は、第1図、第2図あるいは第13図に示す可撓性熱伝導
接触子5の伝熱接触面に溝を設けた場合を示す。なお、
第1図及び第2図と同一あるいは同等のものは同一番号
を付け説明及び表示を省略する。
第14図において、可撓性熱伝導接触子5は、パッケー
ジ4の内面に設けられた多数の平板状のフィン30と微小
な間隙31をもって互いにかみ合うフィン32を有し熱伝導
体33、及び熱伝導体33の伝熱平面100をマイクロチップ
キャリア3の伝熱平面101に押し付けるためのばね34、
熱伝導体33の伝熱平面100に伝熱面周囲と連通する多数
の溝40から構成されている。前記溝40は、第15図に示す
ように伝熱平面100上の溝41と互いに直交している。更
に、これら溝40、41はマイクロチップキャリア2の伝熱
平面101より内側に形成されている。そして、前記溝4
0、41の大きさは、溝で囲まれ、二つの伝熱平面100、10
1との間に塗布された高熱伝導性グリース11の量より大
きい。
このような構成にすると、マイクロチップキャリア2
の熱伝導体33を常に安定した溝い高熱伝導性グリース11
層を介して密着接触させることができ、マイクロチップ
キャリア2の発熱を性能よく冷却することができる。更
に、熱伝導体33の組立、取りはずしに際しても、微小な
はんだボール35を破損させることがない。
第16図は、熱伝導体33の伝熱平面100に水平垂直方向
に各々2本づつ溝42、43が形成されている。これら溝4
2、43はマイクロチップキャリア2の伝熱平面101の最外
周よりわずかに内側に設けられている。第15図の最外周
の溝と同様に、上記溝42、43は介在する熱伝導性グリー
ス11が接触面の外側にはみ出すことを防止する役目を兼
ねそなえている。
第17図は、第14図に示した実施例の他の例を示す。こ
の実施例は、第14図の実施例に対して、更に微小な間隙
31にも高熱伝導性グリース11を介在させたものである。
本実施例によれば、マイクロチップキャリア2で発生し
た熱を周囲のガス等の影響をうけずに、効率よく伝える
ことができるので、パッケージ4を配線基板3に気密封
止する必要がなくなり、組立が簡単になる。
なお、上記第14図から第17図に示す実施例においては
熱伝導体33側に溝を設けたが、マイクロチップキャリア
2側に設けてもよい。また、高熱伝導性グリースの代り
に高熱伝導性接着剤でも同様の作用、効果が得られる。
次に、第18図〜第20図により、更に他の実施例を説明
する。
パッケージ401の内面にV字形で、図面に垂直なV溝4
02が多数形成され、マイクロチップキャリア2とV溝40
2との間に三角形状の可撓性熱伝導接触子である熱伝導
体501が設けられ、三角形状熱伝導体501の表面は、マイ
クロチップキャリア2と接する面102が平面、V溝402の
平面403と接する面が円筒面103、V溝の他方の平面404
と対向する面ば平面で構成され、熱伝導体501に対して
接触圧力を加えるばね405が設けられている。更に、上
記円筒面103及び平面102には、第19図に示すような直交
する溝406、407が設けられている。そして、V溝402の
V溝平面403と円筒面103間、及びマイクロチップキャリ
ア2の伝熱平面101と熱伝導体501の接触平面102間には
各々高熱伝導性グリース11が介在されている。なお、熱
伝導体501の一面が円筒面103であるので、マイクロチッ
プキャリア2が配線基板3に傾むいて実装されても、上
記円筒面103とV溝平面403とが互いにすべりあって、常
にV溝平面403に熱伝導体501の円筒面103が線状に接し
合うことができる。上記の状態で、熱伝導性グリース11
が介在すると、上述した溝の作用、効果によって、常に
薄いグリース層を形成することができる。
第20図は、熱伝導体501の表面に形成する溝の他の例
を示すもので、各平面とも平行溝408、409だけが設けら
れている。他の点は前記実施例と同一である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ぬれにくく、拡がりにくい高熱伝導
性流体を介在させてLSIチップそのものや、LSIチップを
内蔵したマイクロチップキャリア、あるいはそれらを内
蔵したマルチチップモジュールなどの電子デバイスに冷
却体を押し当てて冷却する場合、区分された面の周囲の
圧力を伝熱面周囲の圧力と同様の圧力レベルとすること
ができるので、冷却体を小さな力で電子デバイスに密着
させることができる。このため、電子デバイスや電子デ
バイスの接続部などに損傷を与えず、互いの接続熱抵抗
を小さく、かつ安定に保つことができる。一方、冷却体
を電子デバイスから分離する際には、小さな力で引離す
ことができるので、損傷あるいは変形などが起らない。
さらに、組立、分解の機構も簡単になるので、コスト低
減、作業効率も向上するなどの効果が得られる。
更に、高熱伝導性流体が介在接触面の外にはみ出すこ
とを防止することができ、高熱伝導性流体の不必要な附
着を防ぐこともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電子デバイスの冷却装置の実施例を示
す縦断面図、第2図は第1図の可撓性熱伝導接触子の例
を詳細に示す要部拡大断面図、第3図は第1図に示す水
冷ジャケットの底面図、第4図(a)、第4図(b)及
び第4図(c)はそれぞれ第1図の実施例において高熱
伝導性グリースを介在させ、水冷ジャケットを電子デバ
イスに密着、締付け、引離しする場合の各状態を示す縦
断面図、第5図、第6図及び第7図はそれぞれ水冷ジャ
ケットの他の例を示す底面図、第8図は本発明の実施例
における押し付け実験結果を示す線図、第9図は水冷ジ
ャケットの他の例を示す底面図、第10図は、第9図のX
−X断面図、第11図及び第12図はそれぞれ水冷ジャケッ
トの他の例を示す底面図、第13図は電子デバイスの冷却
装置の他の実施例を示す縦断面図、第14図、第17図及び
第18図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す要部拡大断
面図、第15図は第14図に示す下部フィンの斜視図、第16
図は第14図に示した下部フィンの更に他の例を示す斜視
図、第19図は第18図に示す可撓性熱伝導接触子を示す斜
視図、第20図は第19図に示す可撓性熱伝導接触子の更に
他の例を示す斜視図である。 1……モジュール、2……マイクロチップキャリア、3
……セラミックス製多層配線基板、4,401……パッケー
ジ、6……パッケージ冷却面、7……水冷ジャケット、
8……締付け治具、9……水冷ジャケット伝熱面、10,1
5,16,18,21,22,24,25,26,40〜43,406〜409……溝、11…
…高熱伝導性グリース、12……凸形気液界面、13……溝
内空間、23……穴、33,501……熱伝導体,81……外わ
く、82……板ばね、83……固定ねじ、405……ばね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦分 範行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 川村 圭三 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 頭士 鎮夫 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 宮本 光男 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 森原 淳 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−33860(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子デバイスと、この電子デバイスで発生
    する熱を除去する冷却体と、前記電子デバイスの伝熱面
    と冷却体の伝熱面との間に介在された高熱伝導率の熱伝
    導性流体と、前記冷却体を前記電子デバイスに密着させ
    るための加圧手段と、前記電子デバイスまたは冷却体の
    伝熱面に前記電子デバイスまたは冷却体の厚さに対して
    浅い溝を形成し、該溝により前記伝熱面を幾つかの面に
    区分するとともに、前記溝を伝熱面周囲の空間に連通す
    るように構成したことを特徴とする電子デバイスの冷却
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、熱伝導性流体は固体表
    面を濡らしにくい流体である電子デバイスの冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、熱伝導性流体はグリー
    スまたは熱伝導性接着剤のいずれかである電子デバイス
    の冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、熱伝導性流体は高粘性
    グリースである電子デバイスの冷却装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、溝の容積は、各溝間の
    電子デバイスと冷却体との間に介在された熱伝導性流体
    の量よりも大として、溝間の熱伝導性流体が溝内に入っ
    ても該溝内に空間が残るようにした電子デバイスの冷却
    装置。
  6. 【請求項6】電子デバイスの放熱面に高熱伝導率の熱伝
    導性流体を介して密着接触させた冷却体と、前記電子デ
    バイスまたは冷却体のいずれかの伝熱面に前記電子デバ
    イスまたは冷却体の厚さに対して浅い溝を形成し、該溝
    により前記伝熱面を幾つかの面に区分するとともに、前
    記溝を伝熱面外部へ連通するように構成し、前記溝の容
    積を前記伝熱面に介在させた熱伝導性流体の体積よりも
    大として、前記伝熱面に介在させた熱伝導性流体が前記
    溝内に収容されても該溝内に外部と連通する空間が残る
    ように構成したことを特徴とする電子デバイスの冷却装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6において、熱伝導性流体はグリー
    スまたは熱伝導性接着剤のいずれかである電子デバイス
    の冷却装置。
  8. 【請求項8】冷却されるべき電子デバイスと、この電子
    デバイスの放熱部側に設けられた熱伝導性流体と、この
    熱伝導性流体を介して前記電子デバイスの放熱部側に密
    着され、その密着部に該密着部を幾つかの面に区分する
    浅い溝を設け、該溝を外部と連通するように構成した冷
    却体とを備えた電子デバイスの冷却装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、溝の容積は、各溝間の
    電子デバイスと冷却体との間に介在された熱伝導性流体
    の量よりも大として、溝間の熱伝導性流体が溝内に入っ
    ても該溝内に空間が残るようにした電子デバイスの冷却
    装置。
  10. 【請求項10】パッケージ内に一つないし複数の半導体
    チップを収容してなる電子デバイスと、この電子デバイ
    スで発生する熱を除去する冷却体と、前記電子デバイス
    の伝熱面の全面と冷却体の伝熱面のいずれか一方に前記
    電子デバイスまたは冷却体の厚さに対して浅い溝を形成
    し、該溝により前記伝熱面を幾つかの面に区分するとと
    もに、前記溝を伝熱面周囲の空間に連通するように形成
    し、両伝熱面間に介在された高熱伝導率の熱伝導性流体
    と、前記冷却体を前記電子デバイスに密着させるための
    加圧手段とを備えた電子デバイスの冷却装置。
  11. 【請求項11】多数のLSIチップを搭載したセラミック
    ス製多層配線基板をセラミックス製パッケージで気密封
    止し、前記LSIチップで発生した熱を前記セラミックス
    製パッケージへ可撓性熱伝導接触子を介して伝達するよ
    うに構成したマルチチップモジュールと、このマルチチ
    ップモジュールの放熱部側の全面に、高熱伝導率で且つ
    高粘性の熱伝導性流体を介在させて密着され、内部を冷
    却水が流れる水冷ジャケットと、前記熱伝導性流体を薄
    層状態として前記水冷ジャケットとマルチチップモジュ
    ール間に介在させるために水冷ジャケットをマルチチッ
    プモジュールに密着させるための手段とを備えたことを
    特徴とする電子デバイスの冷却装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、熱伝導性流体はグリ
    ースである電子デバイスの冷却装置。
  13. 【請求項13】多数のLSIチップを搭載したセラミック
    ス製多層配線基板を高熱伝導材で作られたパッケージキ
    ャップで覆い、前記LSIチップで発生した熱を前記パッ
    ケージキャップへ可撓性熱伝導性接触子を介して伝達す
    るように構成したマルチチップモジュールにおいて、前
    記LSIチップの伝熱面あるいは前記パッケージ内壁伝熱
    面と互いに接触する前記可撓性熱伝導接触子のいずれか
    一方の接触面に、高熱伝導性流体を薄層状態として介在
    させ密着させるための手段を備えたことを特徴とする電
    子デバイスの冷却装置。
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