JP2728274B2 - 自動無段変速機用4輪駆動装置 - Google Patents

自動無段変速機用4輪駆動装置

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JP2728274B2 JP63273958A JP27395888A JP2728274B2 JP 2728274 B2 JP2728274 B2 JP 2728274B2 JP 63273958 A JP63273958 A JP 63273958A JP 27395888 A JP27395888 A JP 27395888A JP 2728274 B2 JP2728274 B2 JP 2728274B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、ベルト式無段変速装置を用いた自動無段変
速機を搭載した自動車(CVT車)に用いられる4輪駆動
装置に係り、詳しくは4輪駆動装置、例えば差動制限用
クラッチの配設構造に関する。
(ロ) 従来の技術 近時、F・F車をベースとした4輪駆動装置として、
フロントアクスルシャフトと同軸状にセンターデフ装置
(センターデフ)を設置すると共に、該センターデフの
差動を制限する粘性クラッチ(ビスカスカップリング)
を同軸状に配設したものが案出されている。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述4輪駆動装置は、リングギヤ等に
より最終減速された後のトルクがセンターデフ及びその
差動制限機構に伝達されるため、これら機構をトルクの
容量の大きいものを用いる必要があり、特に粘性クラッ
チ及び摩擦板クラッチにあってはその枚数が多くなり、
軸方向に長い構成になってしまう。
更に、特開昭62−258819号公報に示されるように、フ
ロントアクスルシャフト上に、フロントディファレンシ
ャル装置(フロントデフ)、センターディファレンシャ
ル及びその差動制限機構(クラッチ)のすべてを配設す
ると、該シャフト上の構成が極めて複雑となり、スペー
ス的にも制限を受ける部分が多くなり、上述トルク容量
の増大に起因するクラッチ板枚数の増加と相俟って、近
時のF・F化、エンジン容量の増大化に伴うトランスミ
ッションの設置のスペースが制限される傾向にあるなか
で、車輌搭載上の問題を生ずる虞れがある。
ところで、一般のギヤを用いる自動変速機及び手動変
速機は、エンジン出力軸と同軸上の第1軸と該第1軸と
ギヤを介して伝達する第2軸とが逆転関係になるが、ベ
ルト式無段変速装置を用いた自動無段変速機にあって
は、ベルトを介して伝達されるため、第1軸と第2軸と
が同方向回転となり、従来と同様にエンジンを搭載する
ものにあっては、第2軸とフロントアクスルシャフトを
有する第4軸との間に第3軸を介在する必要がある。
また、特開昭63−116933号公報に示されるように、第
3軸上、センターディファレンシャル装置及びその差動
制限機構である油圧クラッチを配置したものも案出され
ているが、このものは、センターディファレンシャル装
置を、油圧クラッチと共に第3軸に配置しているため、
該センターディファレンシャル装置自体による長大化に
加えて、後輪駆動用のベベルギヤ等も第3軸に配置され
ることになり、第3軸が大径化及び長大化すると共に、
後輪用駆動部がフロントアクスルとの干渉を避けるた
め、特別な伝動ギヤを必要とし、装置全体で大型化して
しまう。
そこで、本発明は、第4軸及び第3軸上に、4輪駆動
装置用のセンターディファレンシャル装置及びその差動
制限用クラッチをバランスよく分散配置し、もって装置
全体でのコンパクトを図った自動変換機用4輪駆動装置
を提供することを目的とするものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例
えば第1図を参照して示すと、エンジン出力軸(60)に
整列する第1軸(A)にプライマリプーリ(31)を配設
し、また第2軸(B)にセカンダリプーリ(32)を配設
し、これらプライマリ及びセカンダリの両プーリの間に
ベルト(33)を張設して、前記プライマリ及びセカンダ
リプーリの有効径を変更することに基づき無段変速して
なるベルト式無段変速装置(30)を備えてなる自動無段
変速機(1)において、 前記第2軸(B)と、フロントアクスルシャフト(11
11)を有する第4軸(D)との間に第3軸(C)を配置
し、 前記第4軸(D)上にセンターディファレンシャル装
置(91)及びフロントディファレンシャル装置(92)を
配置し、 前記第3軸上(C)に、前記センターディファレンシ
ャル装置の差動を制限する差動制限用クラッチ(1261
を配置し、 前記第2軸(B)と第3軸(C)とを第1の歯車列
(70b,70c)を介して連動すると共に、該第3軸(C)
と前記センターディファレンシャル装置(91)の入力要
素(91CR)とを第2の歯車列(70e,91a)を介して連動
し、 前記差動制限用クラッチ(1261)の入力側を前記第3
軸(C,70d)に固定すると共に、該クラッチの出力側と
前記センターディファレンシャル装置の一方の出力要素
(91R)とを第3の歯車列(129a,91e)を介して連動
し、かつ前記センターディファレンシャル装置の2個の
出力要素のいずれか一方(91R)をリヤアクスルシャフ
トに連動すると共に、いずれか他方(91S)を前記フロ
ントディファレンシャル装置(92)に連動してなる、 自動無段変速機用4輪駆動装置にある。
更に、例えば第5図に示すように、前記第1の歯車列
と前記第2の歯車列が、前記第3軸に固定された1個の
歯車(94)を共用して用いると、好ましい。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、入力部材(60)の回転は、ベルト
式無段変速装置(30)の第1軸(A)を構成するプライ
マリシャフト(30a)に伝達され、更に該無段変速装置
(30)にてプライマリプーリ(31)及びセカンダリプー
リ(32)がその有効径を適宜変更して無段変速がなさ
れ、該回転が、セカンダリシャフト(30b)を有する第
2軸(B)に伝達され、更に第1の歯車列(70b,70c)
を介して第3軸(C)及び該第3軸固定・配置される差
動制限用クラッチ(1261)の入力側に伝達される。そし
て、該第3軸(C)の回転は、第2の歯車列(70e,91
a)を介して第4軸(D)上のセンターディファレンシ
ャル装置(91)の入力要素(91CR)に伝達され、また前
記差動制限用クラッチ(1261)の出力側が第3の歯車列
(129a,91e)を介してセンターディファレンシャル装置
の一方の出力要素(91R)に連動される。これにより、
第2の歯車列(70e,91a)及び第3の歯車列(129a,91
e)を介して、差動制限用クラッチ(1261)がセンター
ディファレンシャル装置(91)の差動を制限し、この状
態でセンターディファレンシャル装置のいずれか一方の
出力要素(91R)の回転が、リヤアクスルシャフトに伝
達されると共に、他方の出力要素(91S)の回転が、フ
ロントディファレンシャル装置(92)に伝達される。
なお、上記カッコ内の符号は、第1図との部品対照符
号であるが、これにより本発明の構成に何等影響を与え
るものではない。
(ヘ) 実施例 まず、本発明を適用した自動無段変速機について第1
図に沿ってその概略を説明するに、本自動無段変速機1
は、ロックアップクラッチCLを有する流体継手13、入力
軸60、ベルト式無段変速装置30、シングルプラネタリギ
ヤ機構20、トランスファー装置80、デュアルプラネタリ
ギヤ機構90からなる正逆転切換え装置90及び減速ギヤ装
置70を備えており、更に加えてセンターディファレンシ
ャル装置91、該ディファレンシャル装置の差動を制限す
る差動制限機構112及びフロントディファレンシャル装
置92を備えている。
そして、シングルプラネタリギヤ機構20は、それを減
速機構として用いる際の反力支持部材となる要素20S
(又は20R)を有しており、該要素はトランスファー装
置80を介して係止手段F,B1に連動しており、またハイク
ラッチC2を介して入力軸60と断接し得る。更に具体的に
は、プラネタリギヤ機構20のリングギヤ20Rが無断変速
装置30のセカンダリシャフト30bに連動し、かつキャリ
ヤ20Cがギヤシャフト70aに連動し、そしてサンギヤ20S
がトランスファー装置80を介して係止手段を構成するロ
ーワンウェイクラッチF及びローコースト&リバースブ
レーキB1に連動すると共にハイクラッチC2に連動してい
る。
また、デュアルプラネタリギヤ機構90は、そのサンギ
ヤ90Sが入力軸60に連結し、かつキャリヤ90Cがフォワー
ドクラッチC1を介して入力軸60に連結し、またリングギ
ヤ90RがリバースブレーキB2に連結している。
また、センターディファレンシャル装置91はプラネタ
リギヤ機構からなり、減速ギヤ装置70からの回転はカウ
ンタギヤ70eからキャリヤ91CRに入力されてピニオンギ
ヤ91Rによりサンギヤ91S及びリングギヤ91Rにそれぞれ
伝達される。そして、サンギヤ91Sはフロント側中空軸9
3によりフロントディファレンシャル装置92に連結され
ており、リングギヤギヤ91Rはリヤ側中空軸95によりヘ
ベルギヤ97,99を介してリヤ側プロペラシャフト100に連
結されている。
そして、フロントディファレンシャル装置92はフロン
トデフキャリア92aを有しており、該フロントデフキャ
リヤ92aにはピニオン92bが回転自在に支持され、更に該
ピニオン92bには左右サイドギヤ92r,92lが噛合されて、
かつ各サイドギヤ92r,92lには左右フロントアクスルシ
ャフト111r,111lがそれぞれ連結されている。
更に、センターディファレンシャル装置91の差動制限
用のクラッチ1261は第3軸C上に配設されており、該ク
ラッチ1261のクラッチドラム129に連結されたギヤ129a
がリングギヤ91Rに連結されたギヤ91eに噛合している。
以上構成に基づき、本自動無段変速機1における各ク
ラッチ、ブレーキ及びワインウェイクラッチは、各ポジ
ションにおいて第2図に示すように作動する。なお、※
はロックアップクラッチCLが適宜作動し得ることを示
す。
詳述すると、Dレンジにおける低速側Lにおいて、フ
ォワードクラッチC1が接続している外、ローワンウェイ
クラッチFが作動する。この状態では、エンジンクラン
ク軸の回転は、ロックアップクラッチCL又は流体継手13
を介して入力軸60に伝達され、更にデュアルプラネタリ
ギヤ機構60のサンギヤ90Sに直接伝達されると共にフォ
ワードクラッチC1を介してキャリヤ90Cに伝達される。
従って、該デュアルプラネタリギヤ機構90は入力軸60と
一体に回転し、正回転をベルト式無段変速装置30のプラ
イマリシャフト30aに伝達し、更に該無段変速装置30に
て適宜無段変速された回転がセカンダリシャフト30bか
らシングルプラネタリギヤ機構20の一要素具体的にはリ
ングギヤ20Rに伝達される。一方、この状態では、反力
を受ける反力支持要素具体的にはサンギヤ20Sはトラン
スファー装置80を介して入力軸60と同軸状に配置されて
いるローワンウェイクラッチFにて停止されており、従
ってリングギヤ20Rの回転は減速回転としてキャリヤ20C
から取出され、更に減速ギヤ70及びセンターディファレ
ンシャル装置91、フロントディファレンシャル装置92を
介してフロントアクスルシャフト111に伝達されると共
に、センターディファレンシャル装置91からベベルギヤ
91,99を介してリヤ側プロペラシャフト100に伝達され
る。
また、Dレンジにおける高速側Hにおいては、フォワ
ードクラッチC1の外、ハイクラッチC2が接続する。この
状態では、前述同様に無段変速装置30にて適宜変速され
た正回転がセカンダリシャフト30bから取出されてシン
グルプラネタリギヤ機構20のリングギヤ20Rに入力され
る。一方、同時に、入力軸60の回転はハイクラッチC2及
びトランスファー装置80を介してシングルプラネタリギ
ヤ機構20のサンギヤ20Sに伝達され、これにより該プラ
ネタリギヤ機構20にてリングギヤ20Rとサンギヤ20Sとの
トルクが合成されてキャリヤ20Cから出力される。そし
て、該合成されたキャリヤ20Cからのトルクは減速ギヤ
装置70及びセンターディファレンシャル装置91、フロン
トディファレンシャル装置92を介してフロントアスクル
軸111に伝達されると共に該回転はセンターディファレ
ンシャル装置91からベベルギヤ97,99を介してリヤ側プ
ロペラシャフト100に伝達される。なお、Dレンジにお
ける作動では、ワンウェイクラッチFに基づき逆トルク
作動時(エンジンブレーキ時)はフリーとなるが、Sレ
ンジにおいては、ローワンウェイクラッチFに加えてロ
ーコースト&リバースブレーキB1が作動し、逆トルク作
用時も動力伝達する。
また、Rレンジにおいてはローコースト&リバースブ
レーキB1と共にリバースブレーキB2が作動する。この状
態では、入力軸60の回転は、デュアルプラネタリギヤ機
構90にてリングギヤ90Rが固定されることに基づきキャ
リヤ90Cから逆回転としてベルト式無段変速装置30に入
力される。一方、ローコースト&リバースブレーキB1の
作動に基づきシングルプラネタリギヤ機構20のサンギヤ
20Sが固定されており、従って無段変速装置30からの逆
回転はプラネタリギヤ機構20にて減速され、前進時と同
様に、減速ギヤ装置70、センターディファレンシャル装
置91、フロントディファレンシャル装置92を介してフロ
ントアクスル軸111に伝達されると共に、前記センター
ディファレンシャル装置91からベベルギヤ97,99を介し
てリヤ側プロペラシャフト100に伝達される。
ついで、本発明を具体化した一実施例を第3図に沿っ
て説明する。
本自動無段変速機1は、3分割からなるトランスミッ
ションケース15及びトランスファーケース16を有してお
り、該ケースに入力軸60及びベルト式無段変速装置30の
プライマリシャフト30aが同軸状に回転自在に支持され
て第1軸Aを構成していると共に、ベルト式無段変速装
置30のセカンダリシャフト30bとギヤシャフト70aが同軸
状に回転自在に支持されて第2軸Bを構成している。更
に、前記第2軸Bと後述する第4軸Dの間にはシャフト
70dがケース15に回転自在に支持されて第3軸Cを構成
している。
そして、前記フロントアクスルシャフト11はケースに
回転自在に支持されており、かつ該フロントアクスルシ
ャフト111にはフロント側中空軸93が被嵌し、更にフロ
ント側中空軸93にリヤ側中空軸95が被嵌して第4軸Dを
構成している。
一方、第1軸Aの同軸状にはロックアップクラッチCL
を備えた流体継手13、フォワードクラッチC1、ハイクラ
ッチC2、ローコースト&リバースブレーキB1、リバース
ブレーキB2、ローワンウェイクラッチFからなる制御部
40、正逆転切換え装置を構成するデュアルプラネタリギ
ヤ機構90が配設されており、また第2軸Bの同軸状には
シングルプラネタリギヤ機構20が配設されている。更
に、第3軸Cの同軸状にはセンターディファレンシャル
装置91の差動制限機構112、減速ギヤ装置70とが配設さ
れている。そして、第4軸D上の同軸状にはセンターデ
ィファレンシャル装置91及びフロントディファレンシャ
ル装置92とが配設されている。
また、前記ベルト式無段変速装置30は、第1軸Aを構
成するプライマリシャフト30a上に位置するプライマリ
プーリ31、第2軸Bを構成するセカンダリシャフト30b
上に位置するセカンダリプーリ32及び両プーリに巻き掛
けられたベルト33からなり、かつ両プーリはそれぞれ固
定シーブ31a,32a及び可動シーブ31b,32bとからなってい
る。更に、可動シーブ31b,32bにはボールネジ装置35,36
が配設されており、ボールネジ装置35,36には操作軸37
に固設された円形ギヤ37a、非円形ギヤ37bがそれぞれ噛
合している。そして、該操作軸37はケース15に設置され
た比較的小形の電気モータ130に連動しており、該モー
タ130の作動により、プライマリプーリ31及びセカンダ
リプーリ32の有効径が変更される。なお、第3図は展開
図なので、操作軸37が上方に描かれているが、実際は正
面視においてプライマリシャフト30aとセカンダリシャ
フト30bの中間部分に位置している。
一方、トランスファー装置80は、第2軸B上のサンギ
ヤ20Sと一体のスプロケット82と、第1軸Aに同軸状に
配置されたスプロケット81と、スプロケット81,82の間
にはサイレントチェーン83からなっている。
そして、減速ギヤ装置70は、第2軸B上のシャフト70
aに固設されたギヤ70b、第3軸c上のシャフト70dに固
設されたギヤ70c及び該ギヤに隣接してシャフト70dに固
設されたギヤ70eからなっており、ギヤ70bと70cは互い
に噛合している。一方、ギヤ70eはセンターディファレ
ンシャル装置91のギヤ91aに噛合している。
また、前記減速装置70に隣接して第3軸C上にはセン
ターディファレンシャル装置91用の差動制限機構112が
設置されており、該差動制限機構112は駆動モータ113、
多板からなるクラッチ1261、及び該クラッチ1261のアク
チュエータを構成するローラカム機構118とからなって
いる。
そして、第4図に詳示するように駆動モータ113は取
付状態でケース内方に向って突出する駆動軸115を有し
ており、該駆動軸115は後述するギヤ軸116にスプライン
結合されている。また、駆動モータ113はケース15に固
定されたカバー部材15aに取外し可能に固定されてい
る。更に、駆動軸115を被嵌するギヤ軸116はその両端部
をベアリング114,114によって回転自在に支持されてお
り、該ギヤ軸116の外周には広歯のギヤ116aが形成され
ている。また、該ギヤ116aには僅かにギヤ比の異なるギ
ヤ117,119が噛合されており、該ギヤ117,119はブッシュ
等を介して第3軸Cを構成するギヤ軸70dに回転のみ自
在に支持されている。更に、ギヤ117,119の間にはカム
面112a及び112bとを有するカムローラ112が配設されて
おり、ギヤ119は該カムローラ122とスラストベアリング
123により挟持されており、ギヤ117はカムローラ122と
スラストベアリング120により挟持されている。
そして、クラッチ126は多板からなっており、一方の
プレートがギヤ軸70d上に形成されたスプラインに結合
されており、他方のプレートが該ギヤ軸に同軸状に配設
されたクラッチドラム129内周面に形成されたスプライ
ンに結合されている。更に、該クラッチドラム129の外
周面にはギヤ129aが形成されており、該ギヤ129aは後述
するセンターディファレンシャル装置91の第1の環状部
材91d外周部に形成されたギヤ91eに噛合している。
更に、センターディファレンシャル装置91はプラネタ
リギヤ機構を有しており、フロント側中空軸93の端部に
スプライン結合されたサンギヤ91Sにピニオンギヤ91Pが
噛合している。そして、該ピニオン91Pはピニオン軸91f
に支持されており、該ピニオン軸91fはキャリヤ91CRに
固定されている。また、該キャリヤ91CRはその外周部に
前述カウンタギヤ91aが形成されており、かつ該キャリ
ヤ91CRはピニオン軸91f近傍に形成されたハブ部91cがス
ラストベアリング94を介してトランスファーケース16に
回転自在に支持されている。更に、キャリヤ91CRはフロ
ントアクスルシャフト111lに平行にスリーブ91bを有し
ており、該スリーブ91bはフロントアクスルシャフト111
lに相対回転自在に摺接されている。一方、前記キャリ
ヤ91CRにリングギヤ91Rがスラストベアリング98を介し
て対接しており、該リングギヤ91Rは径方向に延長部を
有して、該延長部の外周にギヤ91eが形成されている。
一方、前記リングギヤ91Rとリヤ側中空軸95の間には環
状部材91hが動力伝達可能に配設されており、従ってリ
ングギヤ91Rはリヤ側中空軸95に連結している。そし
て、該環状部材91hはローラベアリング104及びスラスト
ベアリング108により軸方向、径方向がそれぞれケース1
5に支持されている。
更に、フロントディファレンシャル装置92は、第3図
に示すように、フロントデフキャリヤ92a、ピニオン92
b、ピニオン軸92c及び左右サイドギヤ92r,92lとからな
っており、該装置92は後述するギヤマウントケース96内
に回転自在に支持されている。そして、フロントデフキ
ャリヤ92aにはピニオン92bを支持するピニオン軸92cが
縦方向に延びて回転自在に支持されていると共に、左右
サイドギヤ92r,92lが左右方向に延びて回転自在に支持
されており、また各サイドギヤ92r,92lにはフロントア
クスルシャフト111r,111lがそれぞれ動力伝達可能に連
結されている。また、フロントデフキャリヤ92aにはフ
ロントアクスルシャフト111lと二重軸を構成するフロン
ト側中空軸93が動力伝達可能に連結されている。そし
て、ギヤマウントケース96は円錐コロ軸受119,119によ
りトランスファーケース16内に回転自在に支持されてお
り、前記ギヤマウントケース96の一端には左フロントア
クスルシャフト111lとフロント側中空軸93とで三重軸を
構成するリヤ側中空軸95がスプライン結合されている。
更に、該ギヤマウントケース96の径方向外側にはベベル
ギヤ97がボルトにより一体に固定されており、該ギヤ97
はリヤ側プロペラシャフト100のベベルギヤ99と噛合し
ている。
以上構成に基づき、エンジンクランク軸の回転は、ロ
ックアップクラッチCL、または流体継手13を介して入力
軸60に伝達され、更にベルト式無段変速装置30により所
定レンジに変速されて、ギヤ70bに出力される。
そして、ギヤ70bの回転は、第3軸C上のギヤ70cに伝
達され、更にギヤ70eからギヤ91aに伝達される。この
際、回転は第3軸Cの存在により逆転される。更に、通
常の4軸走行時においては、逆転された回転はセンター
ディファレンシャル装置91のピニオンキャリヤ91CRに伝
達され、サンギヤ91Sとリングギヤ91Rとにそれぞれ伝達
される。そして、サンギヤ91Sに入力された回転はフロ
ント側中空軸3を介してフロントディファレンシャル装
置92のフロントデフキャリヤ92aに伝達される。更に、
該回転はフロントデフキャリヤ92aのピニオン92bから左
右のサイドギヤ92r,92lに分岐・伝達されてそれぞれ左
右フロントアクスルシャフト111r,111lに伝達される。
一方、リングギヤ91Rに入力された回転は環状部材91h及
びリヤ側中空軸95を介して、ギヤマウントケース96に伝
達され、更に該回転はベベルギヤ97とベベルギヤ99とに
よりリヤ側プロペラシャフト100を介してリヤアクスル
シャフトに伝達される。
この際、差動制限用のクラッチ1261は所定係合力にて
係合されており、差動制限用クラッチ1261によるセンタ
ーディファレンシャル装置91の前後輪へのトルク分配が
所定割合にてなされている。即ち、雪路、凍結した路面
等でタイヤスリップが生じた場合、又は車輪が溝に嵌り
込んでスリップを生じた場合、スロットル開度、走行速
度等を検知する図示しない各センサの検知信号又はオペ
レータによるスイッチからの信号を受信して、第3軸C
上に配設される差動制限機構112の駆動モータ113は所定
量回転する。そして、該モータ113の回転は駆動軸115に
よりギヤ軸116に伝達され、該回転は該ギヤ軸116のギヤ
116aにより、ギヤ117,119に伝達される。更に、該ギヤ1
17及び119が僅かに相違するギヤ比を有することに起因
して、カムローラ122のカム面122a,122bに相対回転する
トルクが発生する。そして、該相対回転によるトルクが
カムローラ122のカム面122a,122b及びギヤ117,119とに
よりスラスト力に変換されてクラッチ126が比較的大き
い係合力にて係合される。更に、比較的大きい係合力に
基づくクラッチドラム129の回転がギヤ129aから91eに伝
達され、該回転がリングギヤ91R、環状部材91h、ギヤマ
ウントケース96、ベベルギヤ97、ベベルギヤ99を介して
リヤ側プロペラシャフト100に伝達されて、差動運動が
前輪側と後輪側との間で制限される。
一方、低速旋回時等に発生するタイトコーナブレーキ
ング現象に対しては差動制限機構112は差動せず又は弱
く作動し、前後輪間の回転差はクラッチ1261がスリップ
することにより吸収され、前後の相対回転を支障なく許
容する。
ついで、第5図に基づき、本発明の一部変形した実施
例について説明する。なお、第5図においては第1図軸
Aは省略されている。
第5図に示すものは、センターディファレンシャル装
置91及びフロントディファレンシャル装置92を第4軸D
上にコンパクトに一体化して設置すると共に差動制限用
のクラッチ1264を第3軸C上に配置したものである。更
に、第2軸と第3軸とを連動する第1の歯車列と、第3
軸とセンターディファレンシャル装置91の入力要素とを
連動する第2の歯車列とが、第3軸に固定されている歯
車94を共有している。
そして、クラッチ1264は磁界による渦電流を利用した
ものであり、磁石1264a、導電性部材製のアマチュア126
4bとから構成されている。更に、磁石1264aは電磁石を
用いた磁界の強さを制御することにより、クラッチ1264
のトルク容量が制御される。一方、アマチュア1264bに
接続されたギヤ129はセンターディファレンシャル装置9
1の後輪出力側に接続されたギヤ91eに所定ギヤ比にて噛
合している。そして、該ギヤ比と前記ギヤ129からセン
ターディファレンシャル入力へのギヤ比とは僅かに相違
しており、4輪駆動車輌が直進走行状態にあり、前後輪
のタイヤの数が仮にすべて等しくなっても、第3軸Cに
おいてアマチュア1264bは磁石1264aに起因してやや高速
で回転する。これにより、クラッチ1264の電磁石の磁力
を大きくすると伝達トルクが増加して後輪側の駆動力が
増加する。このように、前後輪のトルク配分がクラッチ
1264により制御される。また、本実施例のクラッチでは
電磁石を用いたが、永久磁石を用いて回転差に基づくト
ルク配分制御も可能である。
なお、上述実施例においては、センターディファレン
シャル装置にプラネタリギヤ機構、ベベルギヤ機構を用
いたが、上記機構の他にもダブルプラネタリギヤ等を用
いてもよく、更に差動制限用のクラッチは、上述実施例
において、多板式摩擦クラッチ及び渦電流クラッチが用
いたが、上記クラッチの他に流体カップリング、粘性ク
ラッチ、電磁クラッチ、噛み合いクラッチ等を用いても
よい。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、第4軸上にセ
ンターディファレンシャル装置を配置し、かつ第3軸上
に差動制限用クラッチを配置し、第3軸と第4軸との間
で第2及び第3の歯車列を介して前記クラッチの入力側
とセンターディファレンシャル装置の入力要素及び前記
クラッチの出力側とセンターディファレンシャル装置の
一方の出力要素をそれぞれ連動したので、ディファレン
シャル装置及び差動制限用クラッチを第3軸及び第4軸
に分散して配置することができる。
また、フロントアクスルシャフトを有する第4軸は必
然的にフロントディファレンシャル装置が設けられてい
るため、本来的に大径とならざるを得ないが、差動制限
用クラッチと分けて該第4軸にセンターディファレンシ
ャル装置を配置したので、該センターディファレンシャ
ル装置に起因する第4軸の大径化に対する影響は小さ
い。
更に、第3軸に配置される差動制限用クラッチは、最
終減速前の低トルク部分を配置され、比較的に小さな容
量のもので足り、第3軸の大径化及び長大化を最小限に
することができる。
そして、以上が相俟って、4輪駆動装置を第3軸及び
第4軸にバランスよく分散配置すると共に、各軸の大径
化及び長大化を最小限に抑えて、自動無段変速機用4輪
駆動装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る自動無段変速機用4輪駆動装置が
適用された自動無段変速機の概略図、第2図はその作動
を示す図、第3図は本発明を具体化した自動無段変速機
を示す断面図、第4図はその要部を示す断面図である。
そして、第5図は異なる実施例を示す概略断面図であ
る。 1……自動無段変速機、30……ベルト式無段変速機、31
……プライマリプーリ、32……セカンダリプーリ、70b,
70c……第1の歯車列、70e,91a……第2の歯車列、91…
…センターディファレンシャル装置、91S……センター
ディファレンシャル装置の他方の出力要素(サンギ
ヤ)、91R……センターディファレンシャル装置の一方
の出力要素(リングギヤ)、91CR……センターディファ
レンシャル装置の入力要素、92e,129a……第3の歯車
列、92……フロントディファレンシャル装置、97……ベ
ベルギヤ、111……フロントアクスルシャフト、112……
差動制限機構、126,1261,1264……差動制限用クラッ
チ、A……第1軸、B……第2軸、C……第3軸、D…
…第4軸。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン出力軸に整列する第1軸にプライ
    マリプーリを配設し、また第2軸にセカンダリプーリを
    配設し、これらプライマリ及びセカンダリの両プーリの
    間にベルトを張設して、前記プライマリ及びセカンダリ
    プーリの有効径を変更することに基づき無段変速してな
    るベルト式無段変速装置を備えてなる自動無段変速機に
    おいて、 前記第2軸と、フロントアクスルシャフトを有する第4
    軸との間に第3軸を配置し、 前記第4軸上にセンターディファレンシャル装置及びフ
    ロントディファレンシャル装置を配置し、 前記第3軸上に、前記センターディファレンシャル装置
    の差動を制限する差動制限用クラッチを配置し、 前記第2軸と第3軸とを第1の歯車列を介して連動する
    と共に、該第3軸と前記センターディファレンシャル装
    置の入力要素と第2の歯車列を介して連動し、 前記差動制限用クラッチの入力側を前記第3軸に固定す
    ると共に、該クラッチの出力側と前記センターディレン
    シャル装置の一方の出力要素とを第3の歯車列を介して
    連動し、かつ前記センターディファレンシャル装置の2
    個の出力要素のいずれか一方をリヤアクスルシャフトに
    連動すると共に、いずれか他方を前記フロントディファ
    レンシャル装置に連動してなる、 自動無段変速機用4輪駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第1の歯車列と前記第2の歯車列が、
    前記第3軸に固定された1個の歯車を共用してなる、 請求項1記載の自動無段変速機用4輪駆動装置。
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