JP2727566B2 - ディスク装着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコンパクトディスク等の円盤状情報記録媒体
を載置して回転するディスク装着装置に関するものであ
る。

従来の技術 近年、オーディオ分野においては、デジタル技術を代
表するコンパクトディスクが急成長をとげてきたと共
に、その音の再生には高密度高記録に対応する高精度の
ディスク取付け、位置決めが要求されるようになった。

第５図に従来のディスク装着装置の一例を示す。第５
図において、１はモータであり、２はスピンドル、３は
ディスク４を載置するターンテーブルである。５はディ
スク４の芯出しを行なう芯出しリングであり、スピンド
ル２の軸方向に可動自在に支持されている。６は付勢ば
ねであり、前記芯出しリング５をターンテーブル３の中
央のくぼみから外方向に弾性的に付勢している。７はス
トッパピースであり、スピンドル２に圧入固定されてお
り、芯出しリング５の位置を規制している。前記芯出し
リング５は円錐状の切頭体形状をしており、ディスク４
がターンテーブル３に押し付けられた状態では芯出しリ
ング５の円錐状の斜面により、ディスク４の芯出しを行
なうように構成されている。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような従来装置では、芯出しリ
ング５全体の上下移動に際し、ディスク４の片寄りによ
って芯出しリング５の片側の斜面端部にディスク４の圧
力が加わるようなことがあり、この場合には芯出しリン
グ５がディスク４にてこじられ、芯出しリング５とスピ
ンドル２間の摺動抵抗が大きくなって芯出しリング５の
動きが悪くなり、芯出しリング５の摺動部については寸
法精度、研摩精度を相当に高める必要があった。また、
芯出しリング５全体が上下に移動するためと、付勢ばね
６のために薄型化を図りコンパクトにすることが困難で
あるという問題があった。

課題を解決するための手段 上記の課題を解決するため、本発明のディスク装着装
置は、中心孔を有するディスクを載置してスピンドルに
よって回転駆動されるターンテーブルと、ターンテーブ
ル上にその中心方向に移動可能にガイドされかつターン
テーブル外周方向に付勢されターンテーブル外周側は下
方に向かうにしたがって外周方向に延びるような斜面を
有しこの斜面と載置されるディスクの中心孔の内周部と
が係合することによってターンテーブルの面と平行に略
中心方向に移動する複数の芯出しピースと、スピンドル
を中心に回転可能に支持され芯出しピースとはヒンジ部
によって一体に形成され回転体とを備え、ディスクをタ
ーンテーブル上に載置すると、ディスク中心孔の内周部
と芯出しピースの斜面とが係合して芯出しピースがター
ンテーブルの中心方向に移動してヒンジ部により連結さ
れた回転体が回転することにより複数の芯出しピースが
ほぼ均等に中心方向に向かって移動してディスクの芯出
しを行なうよう構成したことを特徴とするものである。

作用 本発明のディスク装着装置はディスク装着時にディス
ク装着時にディスクをターンテーブル上に載置すると、
ディスク中心孔の内周部と芯出しピースの斜面とが係合
して芯出しピースがターンテーブルの中心方向に移動し
てヒンジ部により連結された回転体が回転することによ
り、複数の芯出しピースがほぼ均等に中心方向に向かっ
て移動してディスクの芯出しを行なう。またディスク離
脱時には上記ヒンジのばね復帰力により芯出しピースが
放射方向に移動して元の位置に復帰することになり、芯
出しのための動きはスムーズなものとなり、芯出しピー
スはターンテーブルの面と平行に動くためディスク装着
装置を薄型に構成できコンパクト化を図ることができ
る。

実施例 以下図面に従って本発明のディスク装着装置の詳細を
説明する。第１図，第２図，第３図及び第４図は本発明
の一実施例を示す。

第１図，第２図において、11は駆動用のモータであ
り、12はスピンドル、13はディスク14を載置するターン
テーブルである。13aはターンテーブル中心部であり、
スピンドル12に圧入固定されている。16は芯出しピース
であり、スピンドル12からみて三方に伸びている。そし
て、これらの芯出しピース16の外周端部にはディスク中
心孔の内周部をガイドする斜面16aが設けられている。
斜面16aはディスク14の中心孔の内周部と係合し、芯出
しピース16を中心方向に移動させる。これらの芯出しピ
ース16はターンテーブル13上に設けた環状のガイド体17
の三分割位置に設けたガイド部13bにてガイドされてい
る。16bは回転体であり、ターンテーブル中心部13aまわ
りに回転可能に支持されている。16cはヒンジ部であ
り、上記複数の芯出しピース16はそれぞれと回転体16b
とを連結している。16dは上記複数の芯出しピース16の
それぞれに一体成形された弾性ばね部材であり、ガイド
体17の内周部に設けた１対の支持片17a,17b間に位置し
て弾性反発力により芯出しピース16をそれぞれ補助的に
外方向に付勢している。上記回転体16b、ヒンジ部16cお
よび芯出しピース16は一体物として形成されている。15
はスピンドル12の先端に圧入固定したターンテーブル凸
部であり、外周にディスク中心孔の内周部をガイドする
斜面15aを有する。このターンテーブル凸部は略円錐台
状のものであり、ガイド体17を軸方向からふさいでい
る。

次に動作について説明を行なう。ディスク14をターン
テーブル13に装着する場合、ディスク14の中心孔の内周
部はターンテーブル凸部15に設けられた斜面15aにそっ
てガイドされていき、次に芯出しピース16の斜面16aに
かかる。ディスク14の中心孔の内周部が複数の芯出しピ
ース16のうちの少なくとも１つの斜面16aに当接して、
斜面16aに上方より力が加わると、第３図、第４図に示
すごとく芯出しピース16は弾性ばね部材16dの付勢力に
抗して中心方向に移動する。この時、ヒンジ部16cは変
形し、芯出しピース16のターンテーブル13の面に対する
平行移動は回転体16bの回転に変わる。回転体16bの矢印
方向すなわち時計方向に回転することにより、ヒンジ16
cにより連結された他の芯出しピース16もほぼ等量だけ
中心方向に移動することになり、スピンドル12の中心か
ら等距離に変位した芯出しピース16の端部によりディス
ク14は芯出しされる。

そして、この芯出しピース16によるディスク14の芯出
し状態において、複数の芯出しピース16の斜面16aに続
く各先端部に設けた、スピンドル12の中心軸に対して平
行な端面16eが、ディスク14の中心孔の内周面に当接す
る。

ディスク14がターンテーブル13から離脱すると、ヒン
ジ16cの復帰力と弾性ばね部材16dの付勢力により回転体
16bが反時計方向に回転し芯出しピース16が外方向へ移
動復帰する。

なお、実施例ではヒンジ16cの復帰力及び弾性ばね部
材16dの付勢力により芯出しピース16を外方向に付勢し
たが、ヒンジ16cに十分な復帰力を持たせれば弾性ばね
部材16dを廃止した構成としてもよい。またヒンジ16cに
十分な復帰力がない場合、芯出しピース16と一体構成さ
れた弾性ばね部材16dの別部材として分離して構成して
もよい。また、ガイド体17はターンテーブル13に一体に
構成したが、ターンテーブル凸部15に一体に構成しても
よい。

発明の効果 以上のように本発明は、中心孔を有するディスクを載
置してスピンドルによって回転駆動されるターンテーブ
ルと、ターンテーブル上にその中心方向に移動可能にガ
イドされかつターンテーブル外周方向に付勢されターン
テーブル外周側は下方に向かうにしたがって外周方向に
延びるような斜面を有しこの斜面と載置されるディスク
の中心孔の内周部とが係合することによってターンテー
ブルの面と平行に略中心方向に移動する複数の芯出しピ
ースと、スピンドルを中心に回転可能に支持され芯出し
ピースとはヒンジ部によって一体に形成された回転体と
を備え、ディスクをターンテーブル上に載置すると、デ
ィスク中心孔の内周部と芯出しピースの斜面とが係合し
て芯出しピースがターンテーブルの中心方向に移動して
ヒンジ部により連結された回転体が回転することにより
複数の芯出しピースがほぼ均等にディスク中心部に向っ
て移動してディスクの芯出しを行なわせることが可能と
なり、芯出しピースの移動時に芯出しピースとスピンド
ル間にこじれが生じて芯出しピースの動きが悪くなるよ
うなことがなくなる。また、芯出しピース全体は上下動
することがなく、スピンドルの中心軸方向にターンテー
ブルの面と平行に移動するため、薄型の構成としてコン
パクト化をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のディスク装着装置の一実施例を示す平
面断面図、第２図は同装置の外観斜視図、第３図は同装
置のディスク装着状態の平面断面図、第４図は本装置の
側面断面図、第５図は従来のディスク装着装置を示す側
面断面図である。 11……モータ、12……スピンドル、13……ターンテーブ
ル、14……ディスク、16……芯出しピース、16b……回
転体、16c……ヒンジ。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中心孔を有するディスクを載置してスピン
   ドルによって回転駆動されるターンテーブルと、 上記ターンテーブル上にその中心方向に移動可能にガイ
   ドされかつ上記ターンテーブル外周方向に付勢され上記
   ターンテーブル外周側は下方に向かうにしたがって外周
   方向に延びるような斜面を有しこの斜面と載置される上
   記ディスクの中心孔の内周部とが係合することによって
   上記ターンテーブルの面と平行に略中心方向に移動する
   複数の芯出しピースと、 上記スピンドルを中心に回転可能に支持され上記芯出し
   ピースとはヒンジ部によって一体に形成された回転体と
   を備え、 上記ディスクを上記ターンテーブル上に載置すると、デ
   ィスク中心孔の内周部と上記芯出しピースの斜面とが係
   合して上記芯出しピースが上記ターンテーブルの中心方
   向に移動してヒンジ部により連結された上記回転体が回
   転することにより上記複数の芯出しピースがほぼ均等に
   中心方向に向かって移動して上記ディスクの芯出しを行
   なうよう構成したことを特徴とするディスク装着装置。
2. 【請求項２】複数の芯出しピースのディスク中心孔内周
   部と係合する側の先端部は、斜面に続きスピンドルの軸
   に平行な端面を有し、ディスクの芯出し状態においてこ
   の端面が上記ディスク中心孔内周面と係合するように構
   成したことを特徴とする請求項１記載のディスク装着装
   置。