JP2725736B2 - 強磁性炭素質材料の製造方法 - Google Patents
強磁性炭素質材料の製造方法Info
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- H01F1/44—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄微粒子を内部に含ん
だ炭素質材料の製造方法に関する。詳しくは、真空中で
500〜1500℃の温度範囲で鉄含有有機化合物を熱
分解することにより得られる強磁性炭素質材料の製造方
法に関する。
だ炭素質材料の製造方法に関する。詳しくは、真空中で
500〜1500℃の温度範囲で鉄含有有機化合物を熱
分解することにより得られる強磁性炭素質材料の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られている含金属炭素質材
料、とりわけ鉄を有する金属錯体を原料とする製造方法
としては、フェロセニル残基を有するポリマーの不活
性ガス雰囲気下あるいは真空中での熱分解による方法
と、ピッチ等の炭素源とフェロセン誘導体あるいは鉄
を中心金属とする配位化合物との混合物の不活性ガス雰
囲気下での熱分解による方法が知られている。
料、とりわけ鉄を有する金属錯体を原料とする製造方法
としては、フェロセニル残基を有するポリマーの不活
性ガス雰囲気下あるいは真空中での熱分解による方法
と、ピッチ等の炭素源とフェロセン誘導体あるいは鉄
を中心金属とする配位化合物との混合物の不活性ガス雰
囲気下での熱分解による方法が知られている。
【0003】のフェロセニル残基を有するポリマーの
アルゴン気流中での熱分解による方法としては、1)フ
ェロセン−メチルエチルケトンのコポリマーを500℃
で、あるいはポリ(β−フェロセニルクロロアクロレイ
ン)を400℃で熱分解する方法(L. A. Alier ら、Do
kl. Akad. Nauk SSSR, 194, 843 (1970))や、2)真空
中、アセチルフェロセンとフルフラールとから硫酸触媒
による重縮合で得られたポリマーを350〜400℃に
加熱(S. Yajima ら、Nature, 267, 823 (1977) ),あ
るいは1−フェロセンエタノール−ホルムアルデヒド−
フェノールのコポリマーを350〜400℃で熱分解す
る方法(M. Omoriら、Bull. Chem. Jpn., 50, 1157-116
0 (1977))が知られている。これらの方法で得られた含
金属炭素質材料は鉄、酸化鉄あるいは鉄イオンの微粒子
がカーボンマトリックス中に高分散したものである。こ
れらの方法で、得られた含金属炭素質材料は原料の鉄/
炭素比が小さいため鉄の含量が最大でも約15%と少な
いこと、熱分解温度が比較的低いため原料中に含まれる
酸素が酸化鉄をつくり金属鉄の含量をさらに低下させて
しまうという問題点を有する。
アルゴン気流中での熱分解による方法としては、1)フ
ェロセン−メチルエチルケトンのコポリマーを500℃
で、あるいはポリ(β−フェロセニルクロロアクロレイ
ン)を400℃で熱分解する方法(L. A. Alier ら、Do
kl. Akad. Nauk SSSR, 194, 843 (1970))や、2)真空
中、アセチルフェロセンとフルフラールとから硫酸触媒
による重縮合で得られたポリマーを350〜400℃に
加熱(S. Yajima ら、Nature, 267, 823 (1977) ),あ
るいは1−フェロセンエタノール−ホルムアルデヒド−
フェノールのコポリマーを350〜400℃で熱分解す
る方法(M. Omoriら、Bull. Chem. Jpn., 50, 1157-116
0 (1977))が知られている。これらの方法で得られた含
金属炭素質材料は鉄、酸化鉄あるいは鉄イオンの微粒子
がカーボンマトリックス中に高分散したものである。こ
れらの方法で、得られた含金属炭素質材料は原料の鉄/
炭素比が小さいため鉄の含量が最大でも約15%と少な
いこと、熱分解温度が比較的低いため原料中に含まれる
酸素が酸化鉄をつくり金属鉄の含量をさらに低下させて
しまうという問題点を有する。
【0004】のピッチ等の炭素源とフェロセンあるい
は鉄を中心金属とする配位化合物との混合物を不活性ガ
ス等の雰囲気下で熱分解する方法としては、 1)水素気流中飽和ベンゼン蒸気と共にフェロセンを1
100℃で熱分解する方法(遠藤ら、応用物理,54, 50
7-510 (1985))、 2)溶媒可溶性メソフェースピッチとトリス(アセチル
アセトナト)鉄(III )錯体を不活性ガス雰囲気下で4
00〜1000℃で熱処理する方法(児玉ら、学振第1
17委員会試料,(1993))、 3)ポリスチレンを核としたシード重合によりポリアク
リロニトリル系微粒子高分子を合成し、得られたポリア
クリロニトリル系微粒子高分子と2種類の金属塩との反
応により2種類の金属が固定された微粒子高分子錯体を
合成し、400〜1000℃で焼成する方法(鷲見ら、
Polymer Preprints, 42, 3660-3662 (1993) )等が知ら
れている。これらの方法で得られた含金属炭素質材料は
鉄、あるいは酸化鉄の微粒子がカーボンマトリックス中
に高分散したものである。これらの方法は、熱分解前に
固定化や重合といった複雑な前処理が必要なため、簡便
な製造方法とはいえない。また、得られた含金属炭素質
材料の磁性も飽和磁化で最高23.0emuG/gと決
して大きな値とはいえず、十分な機能が期待できないと
いう問題点を有する。
は鉄を中心金属とする配位化合物との混合物を不活性ガ
ス等の雰囲気下で熱分解する方法としては、 1)水素気流中飽和ベンゼン蒸気と共にフェロセンを1
100℃で熱分解する方法(遠藤ら、応用物理,54, 50
7-510 (1985))、 2)溶媒可溶性メソフェースピッチとトリス(アセチル
アセトナト)鉄(III )錯体を不活性ガス雰囲気下で4
00〜1000℃で熱処理する方法(児玉ら、学振第1
17委員会試料,(1993))、 3)ポリスチレンを核としたシード重合によりポリアク
リロニトリル系微粒子高分子を合成し、得られたポリア
クリロニトリル系微粒子高分子と2種類の金属塩との反
応により2種類の金属が固定された微粒子高分子錯体を
合成し、400〜1000℃で焼成する方法(鷲見ら、
Polymer Preprints, 42, 3660-3662 (1993) )等が知ら
れている。これらの方法で得られた含金属炭素質材料は
鉄、あるいは酸化鉄の微粒子がカーボンマトリックス中
に高分散したものである。これらの方法は、熱分解前に
固定化や重合といった複雑な前処理が必要なため、簡便
な製造方法とはいえない。また、得られた含金属炭素質
材料の磁性も飽和磁化で最高23.0emuG/gと決
して大きな値とはいえず、十分な機能が期待できないと
いう問題点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に金属微粒子は水
中や大気中において急速に酸化が進行してしまうが、炭
素質中に金属微粒子を含ませれば、耐酸化性が飛躍的に
向上する。そのような耐酸化性の優れた金属微粒子を簡
便な方法で効率よく得られれば、数多くの材料開発分野
において極めて重要な技術となることが期待される。本
発明はこのような要求を満足する炭素質中に金属微粒子
を含ませた材料の製造方法を提供することを目的とす
る。さらに本発明は強磁性炭素質材料の製造方法を提供
することを目的とする。
中や大気中において急速に酸化が進行してしまうが、炭
素質中に金属微粒子を含ませれば、耐酸化性が飛躍的に
向上する。そのような耐酸化性の優れた金属微粒子を簡
便な方法で効率よく得られれば、数多くの材料開発分野
において極めて重要な技術となることが期待される。本
発明はこのような要求を満足する炭素質中に金属微粒子
を含ませた材料の製造方法を提供することを目的とす
る。さらに本発明は強磁性炭素質材料の製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、鉄含有有機化合物
を真空中で500〜1500℃の温度範囲で直接熱分解
することにより、安定で飽和磁化の高い強磁性炭素質材
料を簡便な方法で効率よく製造できることを見いだして
本発明に達した。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、鉄含有有機化合物
を真空中で500〜1500℃の温度範囲で直接熱分解
することにより、安定で飽和磁化の高い強磁性炭素質材
料を簡便な方法で効率よく製造できることを見いだして
本発明に達した。
【0007】すなわち本発明によれば、鉄を構成元素と
する有機金属化合物又は配位化合物から選ばれる鉄含有
有機化合物を真空中で500〜1500℃、好ましくは
600〜1100℃、より好ましくは800〜1050
℃の温度範囲で直接熱分解することにより、安定で飽和
磁化の高い強磁性炭素質材料を簡便な方法で効率よく製
造できる。
する有機金属化合物又は配位化合物から選ばれる鉄含有
有機化合物を真空中で500〜1500℃、好ましくは
600〜1100℃、より好ましくは800〜1050
℃の温度範囲で直接熱分解することにより、安定で飽和
磁化の高い強磁性炭素質材料を簡便な方法で効率よく製
造できる。
【0008】以下に本発明を具体的に説明する。
【0009】本発明において用いる鉄含有有機化合物は
有機金属化合物又は配位化合物から選ばれる。有機金属
化合物としては、フェロセン、アルキルなどの脂肪
族基、もしくはアリールなどの芳香族基を有するフェロ
セン、置換部分に酸素、窒素等のヘテロ元素を有する
フェロセン誘導体、フェロセン以外の有機金属化合物
を挙げることができる。配位化合物としては、シュウ酸
鉄(II)、トリス(2,2’−ビピリジン)鉄(II)、
トリス(アセチルアセトナト)鉄(III )、トリス(ジ
エチルジチオカルバマト)鉄(III )、トランス−ジク
ロロ(1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカ
ン)鉄(III )等を挙げることができる。これらは単独
または2つ以上の混合物あるいは他の有機物との混合物
として用いることができる。
有機金属化合物又は配位化合物から選ばれる。有機金属
化合物としては、フェロセン、アルキルなどの脂肪
族基、もしくはアリールなどの芳香族基を有するフェロ
セン、置換部分に酸素、窒素等のヘテロ元素を有する
フェロセン誘導体、フェロセン以外の有機金属化合物
を挙げることができる。配位化合物としては、シュウ酸
鉄(II)、トリス(2,2’−ビピリジン)鉄(II)、
トリス(アセチルアセトナト)鉄(III )、トリス(ジ
エチルジチオカルバマト)鉄(III )、トランス−ジク
ロロ(1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカ
ン)鉄(III )等を挙げることができる。これらは単独
または2つ以上の混合物あるいは他の有機物との混合物
として用いることができる。
【0010】の具体例として、メチルフェロセン、エ
チルフェロセン、ブチルフェロセン、1,1’−ジブチ
ルフェロセン、フェニルフェロセン、シクロヘキシルフ
ェロセン等が挙げられる。
チルフェロセン、ブチルフェロセン、1,1’−ジブチ
ルフェロセン、フェニルフェロセン、シクロヘキシルフ
ェロセン等が挙げられる。
【0011】の具体例として、アセチルフェロセン、
1,1’−ジアセチルフェロセン、α−ヒドロキシメチ
ルフェロセン、メトキシカルボニルフェロセン、ホルミ
ルフェロセン、N,N−ジメチルアミノメチルフェロセ
ン、トリメチルシリルフェロセン、メチルチオフェロセ
ン等が挙げられる。
1,1’−ジアセチルフェロセン、α−ヒドロキシメチ
ルフェロセン、メトキシカルボニルフェロセン、ホルミ
ルフェロセン、N,N−ジメチルアミノメチルフェロセ
ン、トリメチルシリルフェロセン、メチルチオフェロセ
ン等が挙げられる。
【0012】の具体例として、ペンタカルボニル鉄
(0)、テトラカルボニルビス(シクロペンタジエニル
二鉄(I)、(ベンゼン)(シクロペンタジエニル)鉄
(II)、テトラキス(シクロペンタジエニル)テトラス
ルフィド四鉄(III )等が挙げられる。
(0)、テトラカルボニルビス(シクロペンタジエニル
二鉄(I)、(ベンゼン)(シクロペンタジエニル)鉄
(II)、テトラキス(シクロペンタジエニル)テトラス
ルフィド四鉄(III )等が挙げられる。
【0013】こうして含金属炭素質材料は、前記鉄含有
有機化合物を真空中で、500〜1500℃の範囲の温
度に加熱することによって得ることができる。ここで真
空とは1〜50000Pa、より好ましくは10〜50
00Paをいう。
有機化合物を真空中で、500〜1500℃の範囲の温
度に加熱することによって得ることができる。ここで真
空とは1〜50000Pa、より好ましくは10〜50
00Paをいう。
【0014】こうして得られた含金属炭素質材料は、炭
素質中に金属微粒子(鉄微粒子)が高分散している。炭
素質中に含まれる金属微粒子は特に限定するものではな
いが高含量とすることができ、全重量中通常20重量%
以上、好ましくは25重量%以上、より好ましくは30
重量%以上とすることができる。この含金属炭素質材料
は金属微粒子の上に炭素質が被覆した構造となってい
る。
素質中に金属微粒子(鉄微粒子)が高分散している。炭
素質中に含まれる金属微粒子は特に限定するものではな
いが高含量とすることができ、全重量中通常20重量%
以上、好ましくは25重量%以上、より好ましくは30
重量%以上とすることができる。この含金属炭素質材料
は金属微粒子の上に炭素質が被覆した構造となってい
る。
【0015】炭素質中に含まれる鉄の微粒子は、粉末X
線回折による分析からα−鉄であることが確認された。
また、走査型電子顕微鏡観察によると、これら金属微粒
子を含む炭素質の粒子径は約0.5μmであった。さら
に、X線光電子分光による分析から鉄は炭素質の表面に
は存在しないことが確認された。
線回折による分析からα−鉄であることが確認された。
また、走査型電子顕微鏡観察によると、これら金属微粒
子を含む炭素質の粒子径は約0.5μmであった。さら
に、X線光電子分光による分析から鉄は炭素質の表面に
は存在しないことが確認された。
【0016】この方法では、耐酸化性の優れた強磁性金
属微粒子を簡便な方法で効率よく得られるので、数多く
の材料開発分野において利用することが可能である。
属微粒子を簡便な方法で効率よく得られるので、数多く
の材料開発分野において利用することが可能である。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。 実施例1 フェロセン1.03gを石英製の反応管の左端に入れ、
約3時間系内を真空排気後、同反応管の右側を800℃
に加熱する。反応温度に達した後、左端のフェロセンを
加熱蒸発させ蒸気を右側の加熱部に導いた。800℃で
30分反応後、同温度で60分排気後冷却し、反応管の
内壁に付着した炭素質生成物0.837gを得た。得ら
れた含金属炭素質材料の収率、磁気測定から求めた常温
15kGでの飽和磁化、保磁力、元素分析から求めた鉄
と炭素の含量をそれぞれ表1に示した。
明する。 実施例1 フェロセン1.03gを石英製の反応管の左端に入れ、
約3時間系内を真空排気後、同反応管の右側を800℃
に加熱する。反応温度に達した後、左端のフェロセンを
加熱蒸発させ蒸気を右側の加熱部に導いた。800℃で
30分反応後、同温度で60分排気後冷却し、反応管の
内壁に付着した炭素質生成物0.837gを得た。得ら
れた含金属炭素質材料の収率、磁気測定から求めた常温
15kGでの飽和磁化、保磁力、元素分析から求めた鉄
と炭素の含量をそれぞれ表1に示した。
【0018】比較例 真空排気を行わず、代りに系内をアルゴン雰囲気とした
以外は実施例1と全く同様にして反応を行わせたところ
含金属炭素質材料の収率は、実施例1の81.2%に対
し26.1%であった。
以外は実施例1と全く同様にして反応を行わせたところ
含金属炭素質材料の収率は、実施例1の81.2%に対
し26.1%であった。
【0019】実施例2 反応温度を1000℃とした以外は実施例1と同様に反
応させた。得られた含金属炭素質材料の収率、磁気測定
から求めた常温15kGでの飽和磁化、保磁力、元素分
析から求めた鉄と炭素の含量をそれぞれ表1に示した。
応させた。得られた含金属炭素質材料の収率、磁気測定
から求めた常温15kGでの飽和磁化、保磁力、元素分
析から求めた鉄と炭素の含量をそれぞれ表1に示した。
【0020】実施例3〜9 ブチルフェロセン、1,1’−ジブチルフェロセン、ア
セチルフェロセン、1,1’−ジアセチルフェロセン、
フェニルフェロセン、N,N−ジメチルアミノメチルフ
ェロセン又はトリス(アセチルアセトナト)鉄(III )
をそれぞれ原料として用いた以外は実施例1と全く同様
に反応させた。得られた含金属炭素質材料の収率、磁気
測定から求めた常温15kGでの飽和磁化、保磁力、元
素分析から求めた鉄と炭素の含量をそれぞれ表1に示し
た。
セチルフェロセン、1,1’−ジアセチルフェロセン、
フェニルフェロセン、N,N−ジメチルアミノメチルフ
ェロセン又はトリス(アセチルアセトナト)鉄(III )
をそれぞれ原料として用いた以外は実施例1と全く同様
に反応させた。得られた含金属炭素質材料の収率、磁気
測定から求めた常温15kGでの飽和磁化、保磁力、元
素分析から求めた鉄と炭素の含量をそれぞれ表1に示し
た。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明により、炭素質によって被覆され
た金属微粒子(鉄微粒子)を効率良く、しかも極めて簡
便な方法で製造することができる。これは耐酸化性の優
れた強磁性金属微粒子としてのみならず、導電性あるい
は新規な触媒材料、磁性流体や電気粘性流体の原料とし
ても応用が期待できる。
た金属微粒子(鉄微粒子)を効率良く、しかも極めて簡
便な方法で製造することができる。これは耐酸化性の優
れた強磁性金属微粒子としてのみならず、導電性あるい
は新規な触媒材料、磁性流体や電気粘性流体の原料とし
ても応用が期待できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 鉄を構成元素とする有機金属化合物又は
配位化合物から選ばれる鉄含有有機化合物を真空中で5
00〜1500℃の温度範囲で熱分解することを特徴と
する強磁性炭素質材料の製造方法。 - 【請求項2】 該有機金属化合物がフェロセン又はフェ
ロセン誘導体である請求項1記載の強磁性炭素質材料の
製造方法。 - 【請求項3】 該フェロセン誘導体が脂肪族基又は芳香
族基から選ばれた置換基を有するものである請求項2記
載の強磁性炭素質材料の製造方法。 - 【請求項4】 該フェロセン誘導体の置換基がヘテロ元
素を有する請求項3記載の強磁性炭素質素材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6068020A JP2725736B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 強磁性炭素質材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6068020A JP2725736B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 強磁性炭素質材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249508A JPH07249508A (ja) | 1995-09-26 |
JP2725736B2 true JP2725736B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=13361726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6068020A Expired - Lifetime JP2725736B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 強磁性炭素質材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2725736B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5143469B2 (ja) * | 2006-06-16 | 2013-02-13 | 地方独立行政法人 大阪市立工業研究所 | 鉄含有炭素材料の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5635002B2 (ja) * | 1973-03-20 | 1981-08-14 | ||
JPS58167413A (ja) * | 1982-03-23 | 1983-10-03 | Ngk Insulators Ltd | カーボン材料およびその製造法 |
JPH0625312B2 (ja) * | 1987-02-13 | 1994-04-06 | 東海カ−ボン株式会社 | 強磁性カ−ボンブラツクおよびその製造方法 |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP6068020A patent/JP2725736B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07249508A (ja) | 1995-09-26 |
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