JP2724968B2 - 親綱の緊張装置 - Google Patents

親綱の緊張装置

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JP2724968B2
JP2724968B2 JP6151362A JP15136294A JP2724968B2 JP 2724968 B2 JP2724968 B2 JP 2724968B2 JP 6151362 A JP6151362 A JP 6151362A JP 15136294 A JP15136294 A JP 15136294A JP 2724968 B2 JP2724968 B2 JP 2724968B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高所の建築現場
などで作業者の堕落を防止する親綱を緊張状態に保持す
るために使用される親綱の緊張装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種親綱の緊張装置は、例えば
実開昭62−54764号公報に示されているように、
前記親綱としてロープを用いたものや、また、実開平2
−143958号公報に示されているように、ベルトを
用いたものが知られている。また、ベルトを用いた親綱
の緊張装置は、固定側ベルト及び調節側ベルトの各端部
に、これらベルトを構造柱などに係止する引掛具を設け
ると共に、前記各ベルト間に、前記調節側ベルトを巻き
取って緊張させる緊張機を設けて構成している。
【0003】そして、高所の建築現場などで作業を行う
ときには、前記各引掛具により前記各ベルトの端部を構
造柱に係止した上、前記緊張機で調節側ベルトを巻き取
って各ベルトを前記構造柱間に緊張状に張設するように
なっている。従って、前記各ベルトから成る親綱に作業
者が装着する安全ベルトに取付けた命綱を係止させて作
業を行うことにより、作業者が踏み板を踏み外したよう
なときでも、前記命綱と親綱とを介して作業者の高所か
らの落下を防止し、作業者の安全性を確保できるのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ロープ
を用いた緊張装置及びベルトを用いた緊張装置の何れに
おいても、高所での作業時に作業者が踏み板を踏み外し
たような場合、この作業者の体重による荷重が前記命綱
を介して親綱で受止められ、高所からの落下を防止でき
るのであるが、落下時、その落下荷重で前記親綱が撓む
ことにより落下衝撃は緩和されるけれども、前記親綱は
所定の緊張度で張設されているから、作業者に大きな落
下衝撃が作用することになるのである。
【0005】本発明の目的は、高所での作業時に作業者
が踏み板を踏み外したようなとき、作業者側に大きな落
下衝撃が作用するのを緩和できて、この作業者が装着す
る安全ベルトが作業者に食い込んだり、不要に締付けら
れたりするのを防止できる親綱の緊張装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の親綱の緊張装置は、一端部に引掛具
が設けられた固定側ベルト及び調節側ベルトと、該調節
側ベルトを巻き取って前記固定側ベルト及び調節側ベル
トを緊張させるベルト緊張機とを備えた親綱の緊張装置
において、前記固定側ベルト及び調節側ベルトの少なく
とも一方の一端部には、重ねて縫着するループ状係止部
が設けられ、該係止部に前記引掛具が係止され、さら
に、前記ループ状係止部には、ベルトが折り返して重ね
合わされ、該重ね合わせ部が相互に縫着されていること
を特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の親綱の緊張装置は、
前記ループ状係止部が、ベルトを折り返して重ね合わせ
た第1重合層及び第2重合層を備え、第1重合層は第1
縫着糸で縫着され、第2重合層は、第1縫着糸による縫
着強度とは異なる縫着強度となる第2縫着糸で縫着され
ていることを特徴とする。
【0008】また、請求項3記載の親綱の緊張装置は、
前記ベルト緊張機が、前記調節側ベルトを挿通するスリ
ットが設けられた巻取軸を備え、さらに、前記調節側ベ
ルトの他端部には、折り返し重ね部を縫着して前記スリ
ットからの離脱を阻止する抜止部が設けられていること
を特徴とする。
【0009】
【0010】
【作用】請求項1記載の親綱の緊張装置によれば、高所
での作業時には、前記固定側及び調節側ベルトを構造柱
などに巻回させて、これら各ベルトの一端部に設けられ
た各引掛具を前記各ベルトの巻回始端側に引掛けること
により、該各ベルトをそれぞれ前記構造柱に係止させ、
ベルト緊張機を介して前記調節側ベルトを巻取ることに
より、これら各ベルトを前記構造柱間に緊張状に張設
し、斯る張設作業を行った後、前記各ベルトを備えた親
綱に、作業者が装着する安全ベルトに取付けた命綱のフ
ックなどを係止させて各種作業を行うのである。そし
て、高所での作業時に作業者が踏み板を踏み外して落下
したような場合、その落下荷重を前記命綱を介して前記
各ベルトで受止めることにより、作業者の高所からの落
下を防止できるのであり、しかも、前記各ベルトの少な
くとも一端部には、ループ状係止部を設け、このループ
状係止部に、ショックアブソーバを形成しているため、
前記ベルトにショックが付与されたとき、このショック
をショックアブソーバにより確実に吸収緩和することが
でき、しかも、前記ショックアブソーバは前記ループ状
係止部に設けられていることから、前記作業者が踏み板
上を移動しながら作業を行うような場合で、この作業者
側に取付けた命綱のフックを前記親綱に沿って移動させ
るとき、前記ショックアブソーバが前記フックの移動を
阻害することなく、該フックの移動を円滑に行って前記
作業者の移動をスムーズに行うことができる。
【0011】
【0012】さらに、請求項2記載の親綱の緊張装置に
よれば、前記ループ状係止部が、ベルトを折り返して重
ね合わせた第1重合層及び第2重合層を備え、第1重合
層は第1縫着糸で縫着され、第2重合層は、第1縫着糸
による縫着強度とは異なる縫着強度となる第2縫着糸で
縫着して前記ショックアブソーバを形成しているため、
作業者が踏み板を踏み外したりして前記ショックアブソ
ーバがショックを受けたとき、第1重合層及び第2重合
層を縫着強度の弱いものから順次破断させながら前記シ
ョックを除々に吸収緩和できて、作業者側に大きな落下
衝撃が作用するのを一層良好に緩和することができ、し
かも、前記第1重合層及び第2重合層は、それぞれ第1
及び第2縫着糸を介して異なる縫着強度で縫着されてい
るため、これら各縫着糸の太さや種類または縫着本数な
どを選択して前記各層の縫着強度を変更することによ
り、前記ショックアブソーバの衝撃吸収特性を自由に変
えることができ、前記緊張装置の各種用途への使用が可
能となって汎用性に富むものとできるのである。
【0013】また、請求項3記載の親綱の緊張装置によ
れば、前記ベルト緊張機の巻取軸に巻き取る調節側ベル
トの巻取側端部に抜止部を設けているため、この抜止部
を介して前記調節側ベルトの巻取軸側端部が前記巻取軸
のスリットから外部に抜け出るのを阻止することができ
て、作業性の向上に寄与できるのであり、つまり、例え
ば前記調節側ベルトと固定側ベルトとを緊張状に張設す
る場合で、課固定側ベルトに対する前記調節側ベルトの
調節長さが長くて前記ベルト緊張機の巻取操作を何回も
繰り返す必要があるときには、前記調節側ベルトの巻取
側端部を前記スリットから外方側へと引出し、前記ベル
トを二重に重ね合わせた状態で前記ベルト緊張機の巻取
軸に巻取ることにより、前記ベルト緊張機の巻取回数を
少なくして、前記各ベルトの張設作業を省力的に行うの
であるが、斯る場合で前記調節側ベルトを二重に重ね合
わせるべく、該調節側ベルトを前記スリットから外方側
に引出すとき、このスリットから前記調節側ベルトが抜
け出ることがあり、そして、該調節側ベルトが前記スリ
ットから一旦抜け出ると、このスリットに前記調節側ベ
ルトを挿通させるのに、面倒な作業と所定時間とを必要
とするのに対し、前記調節側ベルトに前記抜止部を設け
たことにより、前記調節側ベルトが前記巻取軸のスリッ
トから外部に抜け出るのを確実に阻止できて、作業性の
向上に寄与することができるのである。
【0014】
【実施例】以下、本発明にかかる親綱の緊張装置を図面
の実施例に基づいて説明する。図1に示した親綱の緊張
装置は、親綱Aとして固定側ベルト1と調節側ベルト2
とを備え、これら各ベルト1,2の一端側にそれぞれフ
ックなどの引掛具11,12を取付けると共に、前記固
定側ベルト1の他端側には、前記調節側ベルト2を巻き
取って、これら各ベルト1,2を緊張させるベルト緊張
機3を取付けている。
【0015】そして、高所の建築現場などで各種作業を
行うときには、先ず、前記固定側及び調節側ベルト1,
2を構造柱H1,H2に巻回させて、これら各ベルト
1,2の遊端側に取付けた各引掛具11,12を前記各
ベルト1,2の巻回始端側に引掛けることにより、該各
ベルト1,2を前記各構造柱H1,H2にそれぞれ係止
させ、前記固定側ベルト1に取付けた緊張機3を介して
前記調節側ベルト2を巻き取ることにより、これら各ベ
ルト1,2を前記各構造柱H1,H2間に緊張状に張設
し、斯かる張設作業を行った後に、前記各ベルト1,2
つまり親綱Aに作業者側に取付けた命綱4のフック41
を係止させ、作業者が前記各構造柱H1,H2間に掛設
された踏み板B上を歩きながら各種作業を行うのであ
る。
【0016】しかして、前記固定側及び調節側ベルト
1,2の少なくとも一方側にショックアブソーバ5を設
けるのであって、同図の実施例では、前記固定側ベルト
1だけにショックアブソーバ5を設けている。そして、
前記ショックアブソーバ5は、図3で示したように、固
定側ベルト1の一端部をループ状に折り返し、その折り
返し端部を前記固定側ベルト1に重ね合わせて縫着する
ことによりループ状係止部10を形成し、この係止部1
0に前記引掛具11を取付けると共に、前記ループ状係
止部10を形成する前記固定側ベルト1の一部を折り返
して重ね合わせ、この重ね合わせ部分を縫着することに
より、縫着部50を形成し、この縫着部50を前記各ベ
ルト1,2が所定以上に緊張されたとき、前記縫着部5
0を破断させることにより前記各ベルト1,2に付与さ
れるショックを吸収緩和するように構成される。
【0017】前記ショックアブソーバ5を構成する前記
縫着部50は、例えば図2で示したように、前記ループ
状係止部10のベルト部分を上下重なり合うように折り
返して第1重合層(以下第1層という)51を形成し、
この第1層51を同図実線で示す第1縫着糸52で縫着
すると共に、前記第1層51から延びる固定側ベルト1
を前記第1層51の上部側と重なり合うように折り返し
て、課第1層51の上部側のものと折り返された固定側
ベルト1とで前記第1層51に対し独立状の第2重合層
(以下第2層という)53を形成し、この第2層53を
同図点線で示す第2縫着糸54で縫着し、また、前記第
2層53から延びる固定側ベルト1をさらに前記第2層
53の上部側と重なり合うように折り返して、課第2層
53の上部側のものと折り返されたベルト1とで前記第
2層53に対し独立状の第3層55を形成し、この第3
層55を同図一点鎖線で示す第3縫着糸56で縫着し、
さらに、前記第3層55から延びるベルト1を前記第3
層55の上部側と重なり合うように折り返して、該第3
層55の上部側のものと折り返されたベルト1とで前記
第3層55に対し独立状の第4層57を形成し、この第
4層57を同図二点鎖線で示す第4縫着糸58で縫着す
る一方、これら第1〜第4縫着糸52,54,56,5
8による前記第1〜第4層51,53,55,57の縫
着強度を異ならしめ、例えば、前記第1〜第4縫着糸の
太さや種類又は縫着本数などを任意に選択することによ
り、前記第1〜第4層の縫着強度をそれぞれ異ならしめ
るのであり、そして、作業者が前記踏み板Bを踏み外し
て落下したような場合で、前記固定側ベルト1に所定以
上の荷重が付与されたとき、前記各層を縫着強度が弱い
ものから段階的に破断させながら前記荷重を吸収緩和さ
せることにより、前記命綱4を介して作業者側に大きな
落下衝撃が作用するのを緩和させ、また、前記各層の縫
着強度をそれぞれ異ならしめることにより前記ショック
アブソーバ5の衝撃吸収特性を自由に変更可能とするの
である。
【0018】前記第1〜第4層51,53,55,57
は、前記第1〜第4縫着糸52,54,56,58で縫
着するだけではなく、前記第1〜第4層の間をさらに強
度の異なる別の縫着糸で縫着し、例えば、これら各層の
上下部間を跨ぐように、又は、該各層の対接するもの同
士を強度の異なる別の縫着糸で縫着することも可能であ
り、斯くするときには、前記ショックアブソーバ5の吸
収特性を変えるときの自由度をさらに大とすることがで
きる。また、以上の実施例では、前記固定側ベルト1を
重合状に折り返して形成される前記第1〜第4層51,
53,55,57の4層を積層して前記ショックアブソ
ーバ5を形成したが、このショックアブソーバ5は前記
ベルト1又は2の長さ方向に並設してもよいし、また、
多数層とする他前記第1,第2層51,53の2層だけ
で形成することもできる。前記ショックアブソーバ5は
前記調節側ベルト2側に設けてもよく、また、該調節側
ベルト2と前記固定側ベルト1との両方に設けることも
でき、さらに、前記ショックアブソーバ5は、前記各ベ
ルト1,2の複数箇所に、該各ベルト1,2を例えば起
立状に重合させて縫着することにより、それぞれ独立状
に形成してもよく、斯くする場合にも、作業者の踏み板
Bからの落下時に、前記各ベルト1,2に付与されるシ
ョックを緩和して、作業者側に付与される落下衝撃を吸
収緩和させることができる。
【0019】
【0020】次に、以上の構成による作用について説明
する。高所での作業時に作業者が前記踏み板Bを踏み外
して落下したような場合、その落下荷重は、前記作業者
が装着する安全ベルトCに取付けた命綱4を介して前記
各ベルト1,2から成る親綱Aで受止められるのであ
り、従って、作業者の高所からの落下を防止できる。こ
のとき、前記固定側ベルト1と調節側ベルト2との少な
くとも一方側には、該各ベルト1,2の長さ方向一部を
折り返して重ね合わせた縫着部50から成る前記ショッ
クアブソーバ5が設けられているため、作業者が前記踏
み板Bを踏み外したりして、その落下に伴い前記各ベル
ト1,2に所定以上の荷重が付与されたとき、前記縫着
部50を破断させて前記荷重を吸収緩和させることがで
きるのであり、従って、前記縫着部50の破断により前
記命綱4を介して作業者側に大きな落下衝撃が作用する
のを緩和でき、前記安全ベルトCで作業者が締付けられ
たりするのを防止できるのであり、さらに、前記ショッ
クアブソーバ5は、前記各ベルト1,2の一部を折り返
して重ね合わせた前記縫着部50で形成されているた
め、前記各ベルト1,2の一部を利用して前記ショック
アブソーバ5を簡単に形成することもできるのである。
【0021】しかも、前記ショックアブソーバ5は、前
記各ベルト1,2の長さ方向中間部位を上下重なり合う
ように折り返して第1〜第4層51,53,55,57
を形成し、これら各層を前記第1〜第4縫着糸52,5
4,56,58により異なる縫着強度に縫着して形成さ
れているため、作業者が前記踏み板Bを踏み外したりし
て、その落下に伴い前記各ベルト1,2に所定以上の荷
重が付与されたとき、前記各層を縫着強度の弱いものか
ら順次破断させながら前記ショックを徐々に吸収緩和で
き、作業者側に大きな落下衝撃が作用するのを一層良好
に緩和することができ、また、前記各層は前記各縫着糸
を介して異なる縫着強度で縫着されていることから、こ
れら各縫着糸による前記各層の縫着強度を変更すること
により、前記ショックアブソーバ5の衝撃吸収特性を自
由に変えることができ、前記緊張装置の各種用途への使
用を可能として汎用性に富むものとできるのである。
【0022】また、前記ショックアブソーバ5を形成す
るにあたって、図3の実施例で示したように、前記固定
及び調節側ベルト1,2の遊端側にループ状係止部10
を形成し、この係止部10に前記各引掛具11,12を
取付けると共に、前記ループ状係止部10を形成する前
記ベルト1,2の一部を重ね合わせて縫着することによ
り前記縫着部50を形成し、この縫着部50を前記ショ
ックアブソーバ5とするときには、前記各ベルト1,2
にショックが付与されたとき、このショックを前記ショ
ックアブソーバ5により前記ベルト1,2の遊端側で確
実に緩和吸収することができ、しかも、前記ショックア
ブソーバ5を前記ループ状係止部10に設けたことによ
り、作業者が前記踏み板B上を移動しながら作業するよ
うな場合で、この作業者側に取付けた前記命綱4のフッ
ク41が前記各ベルト1,2に沿って移動されるとき、
前記ショックアブソーバ5が前記フック41の移動を阻
害することなく、該フック41の移動を円滑に行って、
前記作業者の移動をスムーズに行うことができるのであ
る。このとき、前記命綱4のフック41は、前記緊張機
3を乗り越え得る大きさに形成され、また、前記ショッ
クアブソーバ5も前記フック41が乗り越え得る大きさ
に形成されるものとする。
【0023】また、前記親綱緊張装置に使用される前記
ベルト緊張機3は、図4乃至図8で明らかにしたよう
に、上部側に握り部31を設け、下部側に二股形状とし
たコ字型枠状のハンドル30を形成して、このハンドル
30の開放端部間に、前記調節側ベルト2の遊端側を挿
入するスリット32aをもち、該スリット32aに前記
調節側ベルト2を挿入させた状態で巻き取る巻取軸32
を回転可能に支持すると共に、該巻取軸32にラチェッ
トホイール33を固定し、かつ、前記ハンドル30に前
記ラチェットホイール33に係脱可能な送り爪34をも
つ解除レバー35を取付けて、これら解除レバー35の
送り爪34とラチェットホイール33とにより前記ハン
ドル30から巻取軸32への伝動機構36を構成する一
方、前記巻取軸32に前記固定側ベルト1が固定された
内枠37を回転可能に支持し、この内枠37に、前記ラ
チェットホイール33に噛合して前記巻取軸32の巻戻
し方向の回転を阻止する逆転防止爪38を取付け、これ
ら逆転防止爪38と前記ラチェットホイール33とによ
り、前記ハンドル30の巻戻し方向への動作時に前記伝
動機構36による動力伝達を解除する逆転防止機構39
を形成し、また、前記ハンドル30を前記巻取軸32を
中心に前記内枠37側に折畳み可能として構成してい
る。
【0024】さらに、前記解除レバー35は、前記ハン
ドル30の両側壁面に形成したガイド溝30aに摺動可
能に支持され、また、前記解除レバー35は、該レバー
35と前記ハンドル30との間に設けたばね6を介して
前記ラチェットホイール33と係合するように常時付勢
され、前記ばね6に抗して前記レバー35を引き上げる
ことにより、前記ラチェットホイール33との係合を解
除するように構成している。
【0025】また、前記逆転防止爪38は、その幅方向
両側に前記内枠37の両側壁に形成した各ガイド溝37
aに挿入保持されて両外側端部が外方に突出される規制
部38aをそれぞれ設けて、該各規制部38aを前記各
ガイド溝37aに沿って摺動可能とすると共に、前記内
枠37と逆転防止爪38との間にはスプリング7を介装
させて、該スプリング7で前記逆転防止爪38の先端側
を前記ラチェットホイール33に係合させるように常時
付勢させている。さらに、前記逆転防止爪38は、前記
ハンドル30が内枠37に対しほぼ180度回転された
とき、前記ハンドル30の開放端部側に設けたカム部3
0bに乗り上げて、前記ラチェットホイール33に対す
る前記逆転防止爪38と送り爪34との噛合を共に解除
するようにしている。
【0026】しかして、高所での作業時に、前記固定側
ベルト1と前記調節側ベルト2とを緊張させる場合で、
該調節側ベルト2の固定側ベルト1に対する長さ調節を
行うような場合には、前記解除レバー35をばね6に抗
して引き上げ、前記送り爪34とラチェットホイール3
3との係合を解除した状態で、前記ハンドル30を内枠
37に対しほぼ180度回転させて、前記逆転防止爪3
8を前記カム部30b上に乗り上がらせることにより、
前記ラチェットホイール33に対する前記送り爪34と
逆転防止爪38との係合を解除させ、また、これらの解
除によって前記巻取軸32をフリー回転可能となし、斯
かる状態で前記調節側ベルト2を前記巻取軸32のスリ
ット32aから外方側へと引き出すのである。
【0027】そして、前記固定側ベルト1と前記調節側
ベルト2を緊張させるときには、前記ハンドル30の上
下揺動操作を繰り返し行うことにより、前記送り爪34
を介して前記ラチェットホイール33が回転され、該ラ
チェットホイール33の回転に伴い前記巻取軸32が回
転されて、この巻取軸32上に前記調節ベルト2が巻取
られて、該調節側ベルト2と前記固定側ベルト1との緊
張が行われる。さらに、前記各ベルト1,2が緊張され
た後には、前記逆転防止爪38を前記ラチェットホイー
ル33に係合させた状態で、前記内枠37に対し前記ハ
ンドル30を折畳み状に回転させることにより、前記ラ
チェットホイール33の勝手な回転が阻止され、前記巻
取軸32上に巻取られた調節側ベルト2が緩んだりする
のが阻止される。
【0028】また、各図の実施例においては、前記ハン
ドル30の両側壁部で前記内枠37との対向側に、該内
枠37に形成した各ガイド溝37aから突出される前記
逆転防止爪38の各規制部38aの両外側端部に係合さ
れる係合部30cをそれぞれ形成して、図7で示すよう
に、前記ハンドル30を前記内枠37に対し折り重ね状
に回転させたとき、前記逆転防止爪38を前記ラチェッ
トホイール33に係合させたままの状態で、前記各係合
部30cを前記各規制部38aの両外側端部に係合させ
るようにしている。斯くするときには、前記各係合部3
0cと前記各規制部38aとの係合により、前記逆転防
止爪38の勝手な後退を阻止することができ、つまり、
該逆転防止爪38を前記ラチェットホイール33に係合
させた状態での後退を阻止できて、該ラチェットホイー
ル33が回転したりして、前記巻取軸32に巻回された
前記調節側ベルト2が勝手に緩んだりするのを防止でき
るのであり、従って、安全性に優れたものとできるので
ある。
【0029】さらに、以上のように構成したベルト緊張
機3においては、図8で示したように、前記巻取軸32
のスリット32aに挿通された前記調節側ベルト2の端
部側に、該調節側ベルト2をループ状に折り返して重ね
合わせ、その折り返し部21を縫着して、前記巻取軸3
2におけるスリット32aからの離脱を阻止する抜け止
め部22を設けるようにしてもよいのである。
【0030】以上の構成とするときには、前記抜止部2
2を介して前記調節側ベルト2の端部が前記巻取軸32
のスリット32aから外部に抜け出るのを阻止すること
ができて作業性の向上に寄与できるのであり、つまり、
例えば前記調節側ベルト2と固定側ベルト1とを緊張状
に張設する場合で、該固定側ベルト1に対する前記調節
側ベルト2の調節長さが長くて前記緊張機3の巻取操作
を何回も繰り返す必要があるときには、前記調節側ベル
ト2の巻取側端部を前記スリット32aから外方側へと
引出し、前記ベルト2を二重に重ね合わせた状態で前記
緊張機3の巻取軸32に巻き取ることにより、前記緊張
機3の巻取回数を少なくして、前記各ベルト1,2の張
設作業を省力的に行うのであるが、斯かる場合で前記調
節側ベルト2を二重に重ね合わせるべく、該ベルト2を
前記スリット32aから外方側に引出すとき、このスリ
ット32aから前記ベルト2が抜け出ることがあり、特
に、該ベルト2が前記スリット32aから一旦抜け出る
と、このスリット32aに前記ベルト2を再度挿通させ
るのに、面倒な作業と所定時間とを必要とするのに対
し、前記ベルト2に前記抜止部22を設けたことによ
り、前記ベルト2が前記巻取軸32のスリット32aか
ら外部に抜け出るのを確実に阻止できて作業性の向上に
寄与することができるのである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の親
綱の緊張装置によれば、高所での作業時に作業者が踏み
板を踏み外して落下したような場合、その落下荷重を前
記命綱を介して前記各ベルトで受止めることにより、作
業者の高所からの落下を防止できるのであり、しかも、
このとき、前記各ベルトの少なくとも一端部には、ルー
プ状係止部を設け、このループ状係止部に、ショックア
ブソーバが設けられ、このショックアブソーバは、ベル
ト部分を折り返して重ね合わせ、この重ね合わせたベル
ト相互を縫着し、前記各ベルトが所定以上緊張されたと
き、ベルト相互の縫着部を破断させてショックを吸収す
るように形成されているため、作業者が踏み板を踏み外
したりして、その落下に伴い前記各ベルトに所定以上の
荷重が付与されたとき、前記縫着部を破断させて前記荷
重を吸収緩和させることができるのであり、従って、前
記縫着部の破断により前記命綱を介して作業者側に大き
な落下衝撃が作用するのを緩和できて、作業者が装着す
る安全ベルトで作業者が室けられたりするのを防止で
き、その上、前記ショックアブソーバは前記ループ状係
止部に設けられていることから、前記作業者が踏み板上
を移動しながら作業を行うような場合で、この作業者側
に取付けた命綱のフックを前記親綱に沿って移動させる
とき、前記ショックアブソーバが前記フックの移動を阻
害することなく、該フックの移動を円滑に行って、前記
作業者の移動をスムーズに行うことができる。
【0032】
【0033】さらに、請求項2記載の親綱の緊張装置に
よれば、前記ループ状係止部が、ベルト部分を折り返し
て重ね合わせた第1重合層及び第2重合層を備え、第1
重合層は第1縫着糸で縫着され、第2重合層は、第1縫
着糸による縫着強度とは異なる縫着強度となる第2縫着
糸で縫着して前記ショックアブソーバを形成しているた
め、作業者が踏み板を踏み外したりして前記ショックア
ブソーバがショックを受けたとき、第1重合層及び第2
重合層を縫着強度の弱いものから順次破断させながら前
記ショックを除々に吸収緩和できて、作業者側に大きな
落下衝撃が作用するのを一層良好に緩和することがで
き、しかも、前記第1重合層及び第2重合層は、それぞ
れ第1及び第2縫着糸を介して異なる縫着強度で縫着さ
れているため、これら各縫着糸の太さや種類または縫着
本数などを選択して前記各層の縫着強度を変更すること
により、前記ショックアブソーバの衝撃吸収特性を自由
に変えることができ、前記緊張装置の各種用途への使用
が可能となつて汎用性に富むものとできるのである。
【0034】また、請求項3記載の親綱の緊張装置によ
れば、前記ベルト緊張機の巻取軸に巻き取る調節側ベル
トの巻取側端部に抜止部を設けているため、この抜止部
を介して前記調節側ベルトの巻取軸側端部が前記巻取軸
のスリットから外部に抜け出るのを阻止することができ
て、作業性の向上に寄与することができ、つまり、例え
ば前記調節側ベルトと固定側ベルトとを緊張状に張設す
る場合で、該固定側ベルトに対する前記調節側ベルトの
調節長さが長くて前記ベルト緊張機の巻取操作を何回も
繰り返す必要があるときには、前記調節側ベルトの巻取
側端部を前記スリットから外方側へと引出し、前記ベル
トを二重に重ね合わせた状態で前記ベルト緊張機の巻取
軸に巻取ることにより、前記ベルト緊張機の巻取回数を
少なくして、前記各ベルトの張設作業を省力的に行うの
であるが、斯る場合で前記調節側ベルトを二重に重ね合
わせるべく、該調節側ベルトを前記スリットから外方側
に引出すとき、このスリットから前記調節側ベルトが抜
け出ることがあり、そして、該調節側ベルトが前記スリ
ットから一旦抜け出ると、このスリットに前記調節側ベ
ルトを挿通させるのに、面倒な作業と所定時間とを必要
とするのに対し、前記調節側ベルトに前記抜止部を設け
たことにより、前記調節側ベルトが前記巻取軸のスリッ
トから外部に抜け出るのを確実に阻止できて、作業性の
向上に寄与することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる親綱緊張装置の全体構造を示す
概略図である。
【図2】同親綱緊張装置に設けるショックアブソーバの
拡大側面図である。
【図3】ショックアブソーバの他の取付例を示す側面図
である。
【図4】同親綱緊張装置に使用する緊張機の斜視図であ
る。
【図5】その側面図である。
【図6】同緊張機の開放状態を示す側面図である。
【図7】同緊張機の折畳み状態を示す側面図である。
【図8】同緊張機の巻取軸に挿通される調節側ベルトの
端部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定側ベルト 2 調節側ベルト 21 折り返し部 22 抜止部 10 ループ状係止部 10,12 引掛具 3 緊張機 32 巻取軸 32a スリット 5 ショックアブソーバ 50 縫着部 51 第1層 52 第1縫着糸 53 第2層 54 第2縫着糸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に引掛具が設けられた固定側ベル
    ト及び調節側ベルトと、該調節側ベルトを巻き取って前
    記固定側ベルト及び調節側ベルトを緊張させるベルト緊
    張機とを備えた親綱の緊張装置において、前記固定側ベ
    ルト及び調節側ベルトの少なくとも一方の一端部には、
    重ねて縫着するループ状係止部が設けられ、該係止部に
    前記引掛具が係止され、さらに、前記ループ状係止部に
    は、ベルトが折り返して重ね合わされ、該重ね合わせ部
    が相互に縫着されていることを特徴とする親綱の緊張装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ループ状係止部には、ベルトを折り
    返して重ね合わせた第1重合層及び第2重合層を備え、
    第1重合層は第1縫着糸で縫着され、第2重合層は、第
    1縫着糸による縫着強度とは異なる縫着強度となる第2
    縫着糸で縫着されている請求項1記載の親綱の緊張装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ベルト緊張機は、前記調節側ベルト
    を挿通するスリットが設けられた巻取軸を備え、さら
    に、前記調節側ベルトの他端部には、折り返し重ね部を
    縫着して前記スリットからの離脱を阻止する抜止部が設
    けられている請求項1記載の親綱の緊張装置。
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