JP2724247B2 - 材料の連続ストリップの膨出部を検出及び除去する方法と装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、材料の連続ストリップの膨出部を高圧区域
に入る前に検出及び除去する方法と、この方法を実施す
るための装置に関する。

フィルターケーキが２個のベルトの間に形成される脱
水機において、このフィルターケーキは、高圧区域へ入
る前のフィルターケーキの安定性が低過ぎる時、ベルト
と共に次の圧力区域へ入らない。これにより、フィルタ
ーケーキ又はフィルターベルトが「腹部」を形成する。
周縁区域が開放している時、フィルターケーキ、例え
ば、地方自治体のスラッジは、周縁部から流出して機械
と周辺を汚染する。閉鎖された機械においては、ベルト
が停留するまでこの腹部が検出されない。従って、機械
を再始動するためには、機械を分解及び掃除しなければ
ならず、これは長い停止を意味する。これにより、特に
フィルターケーキの安定性が変動する場合に、機械の稼
動率が極めて低い。

本発明の目的は、上記の欠点を防止する、材料の連続
ストリップの膨出部を圧力区域に入る前に検出及び除去
する方法を提供することである。これは、最初に詳しく
説明した本発明にかかる方法において、膨出部の発生に
よりセンサーを撓ませると共に、制御信号を発生させる
ことにより達成される。従って、圧力区域の上流で、又
は複数の圧力区域の場合は各圧力区域の上流で、センサ
ーを撓ませることにより上方ベルトを走査することによ
って、膨出部を記録すると共に、機械速度や個々の圧力
区域の圧力等の操作パラメータをこの信号により制御
し、これにより、膨出部を再び除去する。これにより、
機械と周辺の掃除又は、閉鎖された機械の場合は、そう
でなければ必要な分解を不要にするから、機械の稼動率
が相当に上昇する。

圧力に起因する膨出部が発生した時、膨出部が消失す
るまで対応する圧力区域の操作圧力が好都合に徐々に下
げられる。この手法により、膨出部を引き起こすこと無
しに、常に最大可能プレス圧力が生じる。これにより、
フィルターケーキの夫々の材料パラメータの調整が行わ
れる。

方法の別の実施例は、限界値を下回った時、ベルト進
行方向で上流に位置する区域の圧力を同様に下げること
を特徴とする。

上流に位置する圧力区域の限界圧力値を下回った時、
更に上流に位置する圧力区域の圧力を対応して下げて、
ベルト進行方向の個々の圧力区域の圧力が、夫々、上流
に位置する区域の圧力以上であることが更に好都合であ
る。これにより、個々の圧力区域間の差圧がフィルター
ケーキの異なる条件に自動的に適合するから、操作の安
全を維持しつつフィルターケーキの最大乾燥量（最大脱
水）が可能となる。

更に、膨出部の消失に続く待ち時間の経過後に、対応
する区域の圧力を再び上げることが、更に得策である。
これにより、各区域において、かろうじて膨出部につな
がらない最大圧力が生じる。

本発明の目的は、又、材料のストリップの膨出部を圧
力区域に入る前に検出及び除去する本発明にかかる方法
を実施する装置であって、好ましくは、材料ストリップ
の膨出部で撓み自在であると共に、膨出部の消失後の元
の位置に戻り得る耐密センサーを上方ベルトの上方に設
けたことを特徴とする装置である。本実施例では、材料
のストリップの膨出部をセンサーより常に検出できる。

本発明にかかる装置の好ましい実施例は、センサー
が、近接スイッチと、センサーの傾動自在の検出部材の
撓みにより移動する円板とから成ることを特徴とする。

円板は、ばねによって近接スイッチの方向に付勢され
ていることが好都合である。これにより、ノーマル位置
での円板の特定の位置が与えられ、ノーマル位置は、セ
ンサーの撓みにより発生される対応する作動力を超過し
た時に初めて変更されると共に、近接スイッチの対応す
るパルスを発生する。

円板を、傾動検出部材内のピンに固定されたコード、
ロープ又はワイヤに接続することが特に好都合である。
センサーのこの実施例により、その生産が簡単であると
共に、その機能が常に保証される。何故なら、例えば、
コードによる円板の傾動検出部材との接続は引張りしか
受けないからである。

本発明にかかる装置の別の実施例は、センサーを耐密
に組込んだことを特徴とする。本実施例は、従来公知の
センサーに比べて、機械のより安全な操作を可能にす
る。

本発明にかかる装置の好都合な別の形態は、センサー
を、自由にプログラムし得る制御装置に接続したことを
特徴とする。

別の実施例は、自由にプログラムし得る制御装置を個
々の圧力区域用の圧力調整器に接続したことを特徴とす
る。装置の本実施例により、本発明にかかる方法を、特
に機械の制御に関して、簡単に実施できる。

本発明を、以下に、実施例について、図面を参照して
詳細に説明する。図面において、図１は高圧脱水機の縦
断面図であり、図２はそのプラントの制御線図であり、
図３は組込みセンサーとベルトの膨出部を有する図１の
部分図であり、図４は本発明にかかるセンサーを示す。

図１は、材料懸濁液の脱水用の高圧脱水機を示す。材
料は、29において下方スクリーン11上に載置され、上方
スクリーン12で覆われて、次に、リバースロール30及び
31において、上方ベルト13と下方ベルト14の間に導入さ
れる。全体の装置はスタンド10内に収納されている。材
料の脱水は、各種の圧力段階の圧力の印加により達成さ
れる。後述するように、圧力水24（図３）を作用するこ
とによって発生する面圧が、材料に印加される。作業領
域の上方フレームと下方フレームは９で示される。全体
の圧力区域の封止は材料の入口又は出口での各々の第２
シール15により行われる。個々の圧力区域の分離は圧力
ボックス16により行われる。圧力区域17′、17″と1
7′″は上昇する圧力を有し、それらに続く圧力区域1
7″″と17′″″は対応する降下する圧力を有する。最
高圧力は圧力区域17′″に現れ、大部分の脱水がそこで
行われる。圧力領域又は圧力区域17′〜17′″″は間隙
無しに連続的に設けられている。

図２は、本発明が用いられている機械の構造の概略表
現を示すと共に、制御回路の構成も示す。ここで、再
び、第２シールは15で示され、個々の圧力区域の分離の
ための圧力ボックスは16で示される。図１に合わせて、
個々の圧力区域は17′、17″、17′″、17″″と1
7′″″で示されている。個々の圧力ボックス16の前
に、自由にプログラムし得る制御装置19に接続された本
発明により提供されるセンサー又は傾動検出部材18が一
例として表されている。傾動検出部材18の信号は、自由
にプログラムし得る制御装置19を介して、対応する圧力
調整弁20に作用し、圧力調整弁20は、他方又、急速逃し
弁21を作動する。個々の圧力区域17′、17″、17′″、
17″″と17′″″に配置された圧力センサー24は、制御
パネル上の対応する圧力計23に実際の値を付与する。

膨出部が発生すると、対応する傾動検出部材18は、撓
まされて、自由にプログラムし得る制御装置19と対応す
る制御ランプ22に信号を送る。

制御は基本的に２個の異なる方法で行われる。

1.膨出部が記録されると、制御装置が全ての圧力を個々
の区域の最小値に減少する。この圧力は、膨出部情報が
再び消失するまで維持される。次に、膨出部が発生して
いる区域の圧力が、ある降下量だけ下げられる。所定の
待ち時間の間に新しい膨出部が全く発生しなければ、そ
の区域の圧力が前の降下量だけ再び上げられる。膨出部
が待ち時間の経過前に発生する場合は、圧力が再びある
降下量だけ下げられると共に、待ち時間が改めて始ま
る。これにより、各区域において、かろうじて膨出部に
つながらない最大圧力が生じる。

2.膨出部が発生した時、対応する区域の圧力は、膨出部
が消失するまで徐々に下げられる。ストリップの進行方
向で上流に位置する区域の圧力に到達した場合、この圧
力も徐々に下げられる。この時、ストリップ進行方向の
個々の区域の圧力は、主要脱水区域まで増大するが、上
流に位置する区域の圧力に少なくとも合致しなければな
らないという条件が守られる。

以下に、機能を、一例として膨出部の発生が圧力区域
17″に表された図３を参照して説明する。圧力区域1
7′″からの分離は、シールとして作用する圧力ボック
ス16により行われる。ここで、作業領域の上方フレーム
と下方フレームは９で示される。上方スクリーンを12
で、下方スクリーンを11で示し、これらの間に脱水すべ
き材料25が位置する。スクリーン11と12の被覆は上方ベ
ルト13と下方ベルト14により行われる。脱水用のプレス
圧力の印加はベルト13と14への圧力水24により行われ
る。従って、材料25に対して面圧が圧力水24によって印
加されることになる。膨出部が発生すると、センサー
（傾動検出部材）18の検出部材４は撓まされる。制御装
置19に与えられた信号により、個々の圧力領域又は圧力
区域の圧力が対応して調整されて、フィルターケーキ25
の所定の特性における最大圧力、従って、最大脱水性能
が、膨出部（腹部形成）無しに生じる。

本発明において使用されるセンサー又は傾動検出部材
18が図４に詳しく表されている。それは、誘導近接スイ
ッチ８がねじ込まれたケーシング１から成ると共に、ケ
ーシング１の別の側にある円板２に対するその距離に関
しては、カウンターナット（図４に不図示）により固定
されている。円板２は、近接スイッチ８の方向にばね３
によって付勢される。フレーム９に対する検出部材４の
位置の調整はナット７により行われる。センサー18の検
出部材４は、ピン６に固定されたワイヤ５によって円板
２に接続されている。検出部材４が撓むと、ワイヤ５が
引張られることにより、円板２が近接スイッチ８から離
隔する。これにより、制御装置が応答する信号が発生さ
れる。

本発明は、高圧脱水機のみならず、材料のウェブが異
なる圧力を受けると共に膨出部が発生し得る他のプラン
トにも適用できる。

本発明では、間隙無しに連続的に設けた圧力区域17′
〜17′″″において、圧力水24による面圧がベルト13と
14の間に挟持された被処理物に対して連続的に印加され
るので、フィルターケーキの再湿潤の発生が防止され
る。その結果、本発明では、フィルターケーキの安定性
が向上するから、脱水機の運転が容易になると共に脱水
機の稼働率が上昇するという顕著な効果が得られる。

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】圧力水を作用することにより印加される面
   圧が増加する区域を通過する材料の連続ストリップの膨
   出部を検出及び除去する方法において、 より高い圧力の区域に入る前に、膨出部が発生した時
   は、センサーを撓ませると共に制御信号を発生する一
   方、圧力に起因する膨出部が発生した時は、膨出部が消
   失するまでより高い圧力の区域の圧力水の操作圧力を徐
   々に下げることを特徴とする方法。
2. 【請求項２】限界値を下回った時、ストリップ進行方向
   で上流に位置する圧力区域の圧力水の圧力も下げる請求
   項１に記載の方法。
3. 【請求項３】上流に位置する圧力区域の限界圧力値を下
   回った時、更に上流に位置する圧力区域の圧力を対応し
   て下げて、ストリップ進行方向の個々の圧力区域の圧力
   が、夫々、上流に位置する区域の圧力以上である請求項
   ２に記載の方法。
4. 【請求項４】膨出部の消失に続く待ち時間の経過後に、
   夫々の区域の圧力水の圧力を上げる請求項１乃至３のい
   ずれかに記載の方法。
5. 【請求項５】圧力水が作用して、一方がより高い圧力を
   有するように間隙無しに互いに続く少なくとも２個の面
   圧区域を有する２個のベルトの間にフィルターケーキが
   形成される脱水機内で、請求項１乃至４のいずれかに記
   載の方法を実施する装置において、 圧力水を作用することにより印加されるより高い圧力の
   区域に材料（25）のストリップの膨出部が入る前に、膨
   出部で撓み自在であると共に、膨出部の消失後に元の位
   置に戻り得る好ましくは耐密のセンサー（18）を上方ベ
   ルトの上方に設けた装置。
6. 【請求項６】センサー（18）が、近接スイッチ（８）
   と、センサー（18）の揺動撓み部材（４）の撓みにより
   移動する円板（２）とから成る請求項５に記載の装置。
7. 【請求項７】円板（２）がばね（３）によって近接スイ
   ッチ（８）の方向に付勢されている請求項６に記載の装
   置。
8. 【請求項８】円板（２）が、揺動撓み部材（４）内のピ
   ン（６）に固定されたコード、ロープ又はワイヤ（５）
   に接続された請求項６又は７に記載の装置。
9. 【請求項９】センサー（18）を耐密に組込んだ請求項５
   乃至８のいずれかに記載の装置。
10. 【請求項１０】センサー（18）を、自由にプログラムし
    得る制御装置（19）に接続した請求項５乃至９のいずれ
    かに記載の装置。
11. 【請求項１１】自由にプログラムし得る制御装置（19）
    を、個々の圧力領域又は圧力区域（17′、17″、1
    7′″、17″″、17′″″）用の圧力調整器（20、21）
    に接続した請求項10に記載の装置。