JP2722079B2 - 高温雰囲気中の浮遊塵除去方法とその装置 - Google Patents

高温雰囲気中の浮遊塵除去方法とその装置

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JP2722079B2
JP2722079B2 JP19583388A JP19583388A JP2722079B2 JP 2722079 B2 JP2722079 B2 JP 2722079B2 JP 19583388 A JP19583388 A JP 19583388A JP 19583388 A JP19583388 A JP 19583388A JP 2722079 B2 JP2722079 B2 JP 2722079B2
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操 五十嵐
法親 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乾燥汚泥や石炭ないし廃液等の不燃物を含
む流動性可燃物を燃焼させ、該流動性可燃物に含まれる
不燃物を溶融し、スラグ化するとき、同時に系外へ排出
する排気中に随伴して持ち去られる高温雰囲気中の浮遊
塵の除去方法とその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、乾燥汚泥や石炭ないし廃液等の不燃物を含む流
動性可燃物(以下「原料」という。)を円筒状の炉体内
壁面から燃焼用空気に乗せて、炉体内部に強い旋回流が
生ずるように燃焼させ、前記原料を終局的に溶融し、溶
融スラグとして系外へ取り出す被熱処理原料の溶融処理
方法ないし装置が知られている。
そして該溶融処理方法ないし該装置の実施にあたっ
て、該旋回流中には系外に取り出される溶融スラグとと
もに浮遊塵が生成する。該浮遊塵は、溶融手段より移送
される後工程において、その系の温度変化状態と前記原
料を構成する各物質の融点等の物性の相異とによって、
液相または固相またはそれらの混合相の状態に変化す
る。そして、その形態は、該旋回流が、該後工程まで、
十分に高温雰囲気を保持する場合から、そうでない雰囲
気中の場合において、内部が流動性を残す液滴から、そ
うした流動性を失なった毛状スラグ片、粒状片、その他
の形状片、または個々の内部では非流動性であっても、
群として流動性を再獲得した、しかし旋回流中では個々
の凝集性を得難い焼却灰、そして前記した各物質の物性
の相異によって、それら形態の二以上の混合物によって
形成する。
そして上記した条件または状態の浮遊塵は、その後工
程−例えば熱交換器、電気集塵機などの操作効果に影響
を与える。以上に記述した知見はすでに公知である。
これら原料に対する溶融処理技術において、その高温
雰囲気中に随伴して排気とともに系外へ排出する浮遊塵
は、その浮遊塵が生成する前記炉体内の旋回流が高速状
で存在し、その後に、排気として排出されるので、その
浮遊塵が後工程に持ち出されないように処理する必要が
ある。
すなわち、浮遊塵は後工程において、例えば乾式電気
集塵機や、熱交換器、再熱ボイラーなどから成るガス処
理系装置の運転負荷を増大させる。
この浮遊塵処理の一つは、特開昭63−70015号公報記
載のように、溶融炉内で発生する浮遊塵を該炉内の溶融
スラグ溜りに衝突させるようにして除去することである
(第5図参照)。
しかし、炉内に生じている旋回流は、排気路17まで断
面小の経路で連通していて、その内部の排気流速は炉内
流連より高速となり、しかも溶融スラグ面より上方に開
口して前記排気路17に連通するので、該溶融スラグ面に
衝突する前に浮遊塵が排気流に随伴することは避け難
い。
その2は、原料を溶融または焼却する処理炉におい
て、浮遊塵の小さな自由沈降速度に対応するように炉内
フリーボード部の内径をできるだけ大きくすることであ
る。この方法には、内径を大きくすれば、炉のコストが
かかり過ぎるという問題がある。
その3は第6図に示すサイクロン方式である。この方
式は、浮遊塵の捕集効率がもっとも高いものであるが、
その欠点には、煙道の複雑化、サイクロン壁面がガ
ス量に比して大きく、放熱による温度降下が大きい。
前記温度降下により浮遊塵のサイクロン壁面への付着お
よびサイクロン本体の閉塞などが挙げられる。
しかも、以上の従来技術による高温雰囲気下での浮遊
塵除去効率は90%を超えないのが通常である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の高温雰囲気下での浮遊塵除去技術が行ない得な
かった諸問題点から、次の課題すなわち、主たる溶融
炉と従たる浮遊塵除去技術とを同一炉内で処理する場合
の経済コスト上昇を解決する課題、浮遊塵の自由沈降
速度と排気流速度との挙動に合致する合理的な、浮遊塵
を捕捉する課題、高温雰囲気中て行ない得る前記処理
技術開発課題、浮遊塵の高効率除塵法の開発課題、
浮遊塵除去後の排気の保有熱の再利用可能とする、シス
テム内にどう除塵技術を位置付けるかという課題などが
ある。
本発明は上記課題を解決すべく研究の結果なされたも
ので、その目的とするところは、排気中における浮遊塵
の挙動を合理的に作用せしめて除塵に利用し、除塵手段
を単純形状の内部で高捕集効率の下で実現し、捕集後の
浮遊塵と排気とを合目的的に系外へ取り出しまたは再利
用可能とすること、そして、長期の継続使用後であって
も、使用途中に浮遊塵の残渣によって閉塞の事故の起こ
り得ない高温雰囲気中の浮遊塵除去技術を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は下記の特徴を有
する。
すなわち本発明方法において、第1方法発明にあって
は、 (1)被熱処理原料を高温処理して溶融スラグを生成さ
せ、該溶融スラグを冷却して最終処理とする被熱処理原
料の溶融方法において、溶融手段より排出する排気を少
くとも被熱処理原料中の不燃物の溶融可能温度内に自己
保温できる範囲の高温の旋回流雰囲気中で、該排気中の
浮遊性溶融スラグを捕集・凝集化して溶融スラグ流を形
成し、該溶融スラグ流を該排気の流れと向流状に前記溶
融手段の排出側へ返戻することを特徴とする。また、 (2)溶融手段より排出する排気より浮遊性溶融スラグ
を旋回流雰囲気中で捕集・凝集化するにあたって、該排
気を前記旋回流雰囲気に対し、旋回流生成可能に供給す
ることを特徴とする。
本発明の第2方法発明にあっては、 (3)被熱処理原料を高温処理して焼却灰または溶融ス
ラグを生成させ、該焼却灰または該溶融スラグを溶融化
したのち冷却して最終処理とする被熱処理原料の溶融方
法において、焼却手段または溶融手段より排出する排気
を旋回流雰囲気中で高温処理し、排気中の浮遊物のう
ち、未溶融物は溶融し、溶融物は、溶融化した未溶融物
とともに旋回流中に溶融スラグを生成し、それらを捕集
・凝集化して溶融スラグ流を形成し、該排気の流れと向
流状に前記焼却手段または前記溶融手段の排出側へ返戻
することを特徴とする。また、 (4)焼却手段または溶融手段より排出する排気を旋回
流雰囲気中で、高温処理するにあたって、該排気を前記
旋回流雰囲気に対し、旋回流生成可能に供給することを
特徴とする。さらに、 (5)焼却手段または溶融手段より排出する排気を旋回
流雰囲気中で高温処理するにあたって、該旋回流雰囲気
中の適宜個所に、前記排気の昇温手段を、燃焼用空気ま
たは燃焼用空気と補助燃料よりなる補助加熱ガスを前記
旋回流雰囲気に対し、旋回流生成可能に供給することを
特徴とする。
本発明装置において、その第1装置発明にあっては、 (6)被熱処理原料を燃焼用空気とともに高温処理し、
該高温処理によって生ずる溶融スラグの排出口と排気出
口とを有する排出部を付設して成る燃焼装置と該溶融ス
ラグを冷却処理する残渣排出装置とを含んで構成する被
熱処理原料の高温処理装置において、上流側に筒体壁の
断面のほぼ接線方向に沿って下方より連接する、浮遊性
溶融スラグを含む排気の排気入口と、下流側には下方へ
連接する該浮遊性溶融スラグを除いた排気の除塵排気出
口とを配設し、かつ該上流側を該下流側より下方に位置
付ける傾斜横置状の筒体を構成して、高温処理装置の排
出部に隣接し、該排出部の排気出口と前記排気入口とを
排気路を介して連通することを特徴とする。
本発明の第2装置発明にあっては、 (7)被熱処理原料を燃焼用空気とともに高温処理し、
該高温処理によって生ずる焼却灰または溶融スラグの排
出口と排気出口とを有する排出部を付設して成る燃焼装
置と該焼却灰または該溶融スラグを溶融化したのち冷却
処理する残渣排出装置とを含んで構成する被熱処理原料
の高温処理装置において、上流側に筒体壁の断面のほぼ
接線方向に沿って下方より連接する、浮遊塵を含む排気
の排気入口と、下流側には下方へ連接する該浮遊塵を除
いた排気の除塵排気出口と、該上流側と該下流側との中
間部に適宜数の補助加熱ガス供給装置とを配設し、かつ
該上流側を該下流側より下方へ位置付ける傾斜横置状の
筒体を構成して、高温処理装置の排出部に隣接し、該排
出部の排気出口と前記排気入口とを排気路を介して連通
することを特徴とする。
本発明の第1および第2の装置発明の双方において、 (8)浮遊塵除去装置を形成する筒体において、該筒体
の排気入口の筒体壁面と接して、上下方向にほぼ長円状
に開口する排気受入口は、該排気受入口の上側が該筒体
壁断面のほぼ接線方向に沿って開口し、その下側は少く
とも該筒体壁断面の最下面を含むように開口する開口形
状を有して成ることを特徴とする。また、 (9)浮遊塵除去装置を形成する筒体において、該筒体
の下流側の任意断面を分割する除塵排気連通可能の邪魔
板で仕切ることを特徴とする。また、 (10)浮遊塵除去装置を形成する筒体において、該筒体
の外側に熱媒体の供給および取り出しの可能な、ジャケ
ットを配設することを特徴とする。
〔作用〕
本発明の浮遊塵除去技術は、その第1発明において
は、溶融手段より排出する排気が排気中に浮遊する溶融
性スラグの液滴を、液相に保持しつつ、冷却させない範
囲で該浮遊塵を捕捉し、これを凝集して除塵するもの
で、高温の旋回流雰囲気中で該液滴を遠心操作して除去
装置内の内壁に衝突させ、その衝突により浮遊塵空間よ
り捕集し、該壁面上を該液滴を走行する過程で凝集さ
せ、その凝集した液滴を該内壁底面へ流下させて溶融ス
ラグ流を形成させ、該スラグ流が該排気流とは向流状に
溶融手段側へ返戻可能に傾斜させてある底面に従って、
該排気流によって保温されながら流動性を保持して、前
記溶融手段の排出部へ戻される。
本発明の第2発明にあっては、除去装置内へ案内され
る焼却灰または、溶融スラグの浮遊塵が、排気が有する
熱量のみでは該装置内で、終始溶融性を保持するとは限
らないので、該装置内に昇温手段を旋回流助勢可能に制
御・操作するもので、その操作によって前記本発明の第
1発明に得られた溶融手段へ返戻可能に、該浮遊塵の全
てが溶融化され、従って前記した第1発明と同一の流動
性作用が得られる。
〔実施例〕
以下、第1図ないし第4図および第7図ないし第10図
に基づいて本発明の実施例を説明する。
本発明を、本発明が密接に関係する前後の工程を含め
て、本発明が目的とする排気中の浮遊塵が、溶融性スラ
グの液滴のみからなるように溶融手段を用いた場合につ
き、以下説明する。
第1図において、被熱処理原料Cがフィーダからなる
原料移送路11により乾燥機1で適当に乾燥減量したの
ち、混合装置2で400℃〜600℃に加熱されている燃焼用
の空気Aと混合して、熔融炉3へ供給される。該熔融炉
3では、必要に応じて燃料Bで助燃されて、供給された
前記空気Aと該原料Cとの混合物は、旋回流下に、1350
〜1450℃の高温状で該原料C中の不燃物は溶融スラグH
となり、可燃物はガス化して、排気Dとなる。該炉3内
の底部に沈澱し、流動状態にある溶融スラグHは、残渣
排出路36を介して、ここに図示しない溶融スラグ冷却装
置を備えた残渣排出装置5によって冷却スラグEとし、
系外へ排出される。
一方、該溶融炉3内のガス流は、その内部に殆んどが
溶融スラグの液滴からなる浮遊塵Fを含んで、1000〜13
00℃の温度の排気Dとして、該炉3を排出し、排気路17
を介して浮遊塵除去装置4へ旋回流状になるように方向
付けられて案内される。該排気D内の前記浮遊塵溶融ス
ラグJは、該方向付けによって、遠心力が作用し、その
結果該除去装置4内の壁面に捕捉され、凝集→該装置4
の底面への移動→溶融スラグJ流の形成→該底面の傾斜
下方への移動→排気受入口181よりの溶融炉3への落
下、の経過によって、該溶融スラグJは継続的に該スラ
グJとは、向流状に運動する排気Dに保温されて、流動
性を保って該溶融炉3へ返戻して、前記した該溶融炉3
内の、底部に沈澱した溶融スラグHと同様な経過を辿っ
て、同様に残渣排出装置5を介して系外へ排出される。
浮遊塵除去装置4内で、浮遊状の液滴の除去された浮
遊塵除去済排気Kは、少くとも約1000℃の温度で空気予
熱器(加熱側)7を介して、約200℃ないしそれ以下ま
で減温、熱利用されボイラー9へ送られ、さらに利用さ
れる。該ボイラー9で利用された排気は、スクラバー10
でさらに除塵処理されて送風機8によって、系外へ最終
的に排出される。なお、スクラバー10で、該排気がより
高度の除塵処理が必要とする場合は、ここに図示しない
乾式電気集塵機が追加設置されて運転操作される。
前記空気予熱器7は、該排気Kの保有熱を前記した燃
焼用空気Aを常温より400〜600℃まで予熱して、該乾燥
機より乾燥された該原料Cを加熱するために終局的に利
用されている。なお、熔融炉3の排出部(ここには図示
しない)には、残渣排出装置5へ移送するまでに、残渣
排出路36を通して、閉塞が生じないような手段…例え
ば、溶融スラグHの補助加熱装置(ここには図示しな
い)が適宜配設されて、該溶融スラグの流動性が十分に
確保されるようになっているのが一般的である。
次に本発明の浮遊塵除去装置4をさらに詳しく説明す
る。
第2図ないし第4図において、溶融炉3から排出す
る、浮遊塵混じりの排気Dは、排気路17を介して適度な
傾斜角θ(例:2°<θ<40°)にて上り勾配を付して配
設する、ほぼ横型円筒体形をした浮遊塵除去装置4の低
位置端部に下設する排気入口18に案内し、該除去装置4
への導入速度が15〜60m/sec望ましくは30m/sec以上のガ
ス流速になるように制御する。該排気入口18が、該除去
装置4の排気受入口181と連通させるにつき、その断面
形状において、該排気受入口181の上側が筒体の壁断面
のほぼ接線方向に沿った内壁部分183に接して開口し、
案内される該排気Dが前記円筒体形の内周を沿うように
旋回流形成可能に連通する。また、該排気受入口181の
下側は少くとも該筒体の底面の最下面182を含むように
開口して、底面に形成する浮遊塵が生成する溶融スラグ
の流れJが、該除去装置4より該熔融炉3方向へ排除し
易いようになっている。
前記該浮遊塵除去装置4へ導入された浮遊塵混じりの
排気Dは、旋回流となって該除去装置4内に所定時間滞
留する。この滞留時間は、必要に応じ該除去装置4の下
流側筒体内に邪魔板141を設けて調節可能である。
筒体内に滞留中の排気Dは、常にその雰囲気中に遠心
力が作用する。この遠心作用力は浮遊物中の溶融液滴を
筒体4内壁に衝突させることにより捕集される。浮遊物
中に、固相体または粉状体など、溶融状にない浮遊塵を
含む場合には、該筒体の中間部に必要に応じ配設する昇
温手段、すなわち二次燃焼空気供給装置131,132を適宜
操作管理して、全ての捕集浮遊物を液滴化させる。
このようにして、該筒体内壁に捕集する浮遊物は、前
記遠心作用力と自然流下作用によって下方へ流下し、そ
の過程で随時凝集し、該液滴は肥大成長して凝集流れと
なり、筒体底面に至る。該筒体の底部には、排気下流か
ら上流にかけて下向きに傾斜する該底部の稜線に添って
浮遊塵溶融スラグJの底部流が生成する。
一方、該浮遊塵除去済排気Kは、該除去装置4の下流
に設ける除塵排気出口19よりさらに後工程−排ガス処理
系へ送られる。
本装置発明は熱利用の1形態として筒体の外周壁にジ
ャケットを配設して、該筒体の保温を兼ねて、その内部
へ熱媒体を供給し、熱流動体を取り出し、別に設ける熱
利用手段に該生成熱を提供可能とする。
本発明装置の1具体例で筒体外壁には熱利用のジャケ
ットを有しない場合につき詳述する。
浮遊塵除去装置4は、内壁面基準で直径0.4m、長さ3.
3mの大きさで、外部は軟鋼製、内面に断熱材シリカボー
ドを中間に、排気接触面に耐火キャスターを内張りし、
傾斜角θ=3°で筒体を傾斜して配設する。この傾斜角
θは、本実施例より高粘性の溶融成分を含有するときは
適宜大きくする。原料は乾燥下水消化汚泥を使用した。
この場合の実施結果を第1表に示す。ここで、ケース
I、ケースIIは、それぞれが運転操作温度を変化させた
本発明の実施例を示し、ケースIIIは比較のために、本
願発明装置を付設しない以外は、ケースIとケースIIと
は、全く同じ装置を実施した従来例によるものであっ
て、その浮遊物捕集効率は、溶融炉3の排気路17におけ
る、実施結果を示す。
図面中、符号6は空気予熱器(吸熱側)、12は原料受
入口、13は乾燥原料出口、14は乾燥原料移送路、15は乾
燥原料受入口、16は排気出口、18は排気入口、20は除塵
排気路、21は除塵排気受入口、22は除熱排気出口、23は
除熱排気路、24は除熱排気受入口、25は再熱エネルギー
移送路(蒸気または温水あるいはガス)、26は不利用排
気出口、27は不利用排気路、28はスクラバー排気入口、
29はスクラバー排気出口、30は不利用調整排気路、31は
一次空気経路、32は一次空気熱受入口、33は一次空気熱
受出口、34は加熱済一次空気路、35は加熱残渣の炉出
口、37は残渣受入口、38は冷却残渣出口、39は冷却残渣
移送路、40はサイクロン、41は浮遊性残渣出口、42は残
渣溜り、43は下部排気出口、131、132は二次燃焼空気供
給装置、141は邪魔板、182は排気受入口下側、183は排
気受入口上側、Fは浮遊塵、Gは空気と被熱処理原料の
混合物、Lはサイクロン下部排気をそれぞれ示す。
〔発明の効果〕
本発明の方法および装置は、前記した構成を有して、
以下の発明の効果を発揮する。
溶融炉の外に本発明を実施することによって、溶融
炉自体を原料の溶融主作用のみのためにコストを支出
し、実施すれば足りるという、設計の効用が得られる。
浮遊塵の除去を高温雰囲気中で簡便にかつ装置閉塞
の障害のおそれがなく、高効率に行ない得る。
除塵のために取扱う熱を、本発明が実施される技術
系の中で有機的に活用し得る。
以上の結果、本発明が用いられる後工程の使用効率
の大幅な改善が得られ、系全体の維持管理費用が低下す
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本発明
の装置を含む腰部のフローシート、第2図は浮遊塵除去
装置の断面図である。第3図は第2図中のa−a線断面
図で請求項8の技術的手段を示す。第4図は浮遊塵除去
装置の邪魔板部の断面図で請求項9の技術的手段を示
す。第5図および第6図は従来例の断面を示し、第5図
は浮遊塵除去装置の一例、第6図はサイクロン式を示
す。第7図ないし第10図は特許請求の範囲記載の技術的
手段の図解説明図で第7図は請求項1および請求項6、
第8図は請求項2、第9図は請求項3および請求項7、
第10図は請求項4および請求項5をそれぞれ示す。 1…乾燥機、2…混合装置、3…熔融炉(ないし焼却
炉)、4…浮遊塵除去装置、5…残渣排出装置、6…空
気予熱器(吸熱側)、7…空気予熱器(加熱側)、8…
送風機、9…ボイラー、10…スクラバー、11…原料移送
路、12…原料受入口、13…乾燥原料出口、14…乾燥原料
移送路、15…乾燥原料受入口、16…排気出口、17…排気
路、18…排気入口、19…除塵排気出口、20…除塵排気
路、21…除塵排気受入口、22…除熱排気出口、23…除熱
排気路、24…除熱排気受入口、25…再熱エネルギー移送
路(蒸気または湿水あるいガス)、26…不利用排気出
口、27…不利用排気路、28…スクラバー排気入口、29…
スクラバー排気出口、30…不利用調整排気路、31…一次
空気経路、32…一次空気熱受入口、33…一次空気熱受出
口、34…加熱済一次空気路、35…加熱残渣の炉出口、36
…残渣排出路、37…残渣受入口、38…冷却残渣出口、39
…冷却残渣移送路、40…サイクロン、41…浮遊性残渣出
口、42…残渣溜り、43…下部排気出口、131、132…二次
燃焼空気供給装置、141…邪魔板、181…排気受入口、18
2…排気受入口下側、183…排気受入口上側、A…空気
(酸素O2)、B…燃料(油)、C…(被熱処理)原料
(汚泥)、D…排気、E…冷却スラグ(あるいは加湿
灰)、F…浮遊塵、G…空気と被熱処理原料の混合物、
H…本炉内の溶融スラグ、J…浮遊塵溶融スラグ、K…
浮遊塵除去済排気、L…サイクロン下部排気
フロントページの続き (72)発明者 久保田 輝二 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機 械株式会社内 (72)発明者 五十嵐 操 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機 械株式会社内 (72)発明者 田中 法親 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機 械株式会社内 (72)発明者 上條 泰彦 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機 械株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−33511(JP,A) 特開 昭63−172808(JP,A) 実開 昭56−149236(JP,U) 特公 昭61−40886(JP,B2)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被熱処理原料を高温処理して溶融スラグを
    生成させ、該溶融スラグを冷却して最終処理とする被熱
    処理原料の溶融方法において、溶融手段より排出する排
    気を少くとも被熱処理原料中の不燃物の溶融可能温度内
    に自己保温できる範囲の高温の旋回流雰囲気中で、該排
    気中の浮遊性溶融スラグを捕集・凝集化して溶融スラグ
    流を形成し、該溶融スラグ流を該排気の流れと向流状に
    前記溶融手段の排出側へ返戻することを特徴とする高温
    雰囲気中の浮遊塵除去方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の溶融手段より排出する排気
    より浮遊性溶融スラグを旋回流雰囲気中で捕集・凝集化
    するにあたって、該排気を前記旋回流雰囲気に対し、旋
    回流生成可能に供給することを特徴とする高温雰囲気中
    の浮遊塵除去方法。
  3. 【請求項3】被熱処理原料を高温処理して焼却灰または
    溶融スラグを生成させ、該焼却灰または該溶融スラグを
    溶融化したのち冷却して最終処理とする被熱処理原料の
    溶融方法において、焼却手段または溶融手段より排出す
    る排気を旋回流雰囲気中で高温処理し、排気中の浮遊物
    のうち、未溶融物は溶融し、溶融物は、溶融化した未溶
    融物とともに旋回流中に溶融スラグを生成し、それらを
    捕集・凝集化して溶融スラグ流を形成し、該排気の流れ
    と向流状に前記焼却手段または前記溶融手段の排出側へ
    返戻することを特徴とする高温雰囲気中の浮遊塵除去方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の焼却手段または溶融手段よ
    り排出する排気を旋回流雰囲気中で、高温処理するにあ
    たって、該排気を前記旋回流雰囲気に対し、旋回流生成
    可能に供給することを特徴とする高温雰囲気中の浮遊塵
    除去方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の焼却手段または溶融手段よ
    り排出する排気を旋回流雰囲気中で高温処理するにあた
    って、該旋回流雰囲気中の適宜個所に、前記排気の昇温
    手段を、燃焼用空気または燃焼用空気と補助燃料よりな
    る補助加熱ガスを前記旋回流雰囲気に対し、旋回流生成
    可能に供給することを特徴とする高温雰囲気中の浮遊塵
    除去方法。
  6. 【請求項6】被熱処理原料を燃焼用空気とともに高温処
    理し、該高温処理によって生ずる溶融スラグの排出口と
    排気出口とを有する排出部を付設して成る燃焼装置と該
    溶融スラグを冷却処理する残渣排出装置とを含んで構成
    する被熱処理原料の高温処理装置において、上流側に筒
    体壁の断面のほぼ接線方向に沿って下方より連接する、
    浮遊性溶融スラグを含む排気の排気入口と、下流側には
    下方へ連接する該浮遊性溶融スラグを除いた排気の除塵
    排気出口とを配設し、かつ該上流側を該下流側より下方
    に位置付ける傾斜横置状の筒体を構成して、高温処理装
    置の排出部に隣接し、該排出部の排気出口と前記排気入
    口とを排気路を介して連通することを特徴とする高温雰
    囲気中の浮遊塵除去装置。
  7. 【請求項7】被熱処理原料を燃焼用空気とともに高温処
    理し、該高温処理によって生ずる焼却灰または溶融スラ
    グの排出口と排気出口とを有する排出部を付設して成る
    燃焼装置と該焼却灰または該溶融スラグを溶融化したの
    ち冷却処理する残渣排出装置とを含んで構成する被熱処
    理原料の高温処理装置において、上流側に筒体壁の断面
    のほぼ接線方向に沿って下方より連接する、浮遊塵を含
    む排気の排気入口と、下流側には下方へ連接する該浮遊
    塵を除いた排気の除塵排気出口と、該上流側と該下流側
    との中間部に適宜数の補助加熱ガス供給装置とを配設
    し、かつ該上流側を該下流側より下方へ位置付ける傾斜
    横置状の筒体を構成して、高温処理装置の排出部に隣接
    し、該排出部の排気出口と前記排気入口とを排気路を介
    して連通することを特徴とする高温雰囲気中の浮遊塵除
    去装置。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7記載の筒体におい
    て、該筒体の排気入口の筒体壁面と接して、上下方向に
    ほぼ長円状に開口する排気受入口は、該排気受入口の上
    側が該筒体壁断面のほぼ接線方向に沿って開口し、その
    下側は少なくとも該筒体壁断面の最下面を含むように開
    口する開口形状を有して成ることを特徴とする高温雰囲
    気中の浮遊塵除去装置。
  9. 【請求項9】請求項6または請求項7記載の筒体におい
    て、該筒体の下流側の任意断面を分割する除塵排気連通
    可能の邪魔板で仕切ることを特徴とする高温雰囲気中の
    浮遊塵除去装置。
  10. 【請求項10】請求項6または請求項7記載の筒体にお
    いて、該筒体の外側に熱媒体の供給および取り出し可能
    な、ジャケットを配設することを特徴とする高温雰囲気
    中の浮遊塵除去装置。
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