JP2721958B2 - 自動車用ルーフキャリア - Google Patents
自動車用ルーフキャリアInfo
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- JP2721958B2 JP2721958B2 JP7149656A JP14965695A JP2721958B2 JP 2721958 B2 JP2721958 B2 JP 2721958B2 JP 7149656 A JP7149656 A JP 7149656A JP 14965695 A JP14965695 A JP 14965695A JP 2721958 B2 JP2721958 B2 JP 2721958B2
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- Japan
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- roof
- roof carrier
- magnet
- automobile
- carrier
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のルーフ(屋
根)上に着脱自在に配設され、スキー等の大径な物品を
保持・搬送するための自動車用ルーフキャリアに関す
る。
根)上に着脱自在に配設され、スキー等の大径な物品を
保持・搬送するための自動車用ルーフキャリアに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、アウトドアスポーツやオートキャ
ンピング等の郊外におけるレクリエーションの普及とと
もに、これらに用いられる多くの荷物を自動車にて搬送
することが要請されており、特に自動車内に収納し難い
スキー板、ストック、スノーボード、サーフボード等
は、自動車のルーフに着脱自在に取り付けられるルーフ
キャリアに装着されてる。
ンピング等の郊外におけるレクリエーションの普及とと
もに、これらに用いられる多くの荷物を自動車にて搬送
することが要請されており、特に自動車内に収納し難い
スキー板、ストック、スノーボード、サーフボード等
は、自動車のルーフに着脱自在に取り付けられるルーフ
キャリアに装着されてる。
【0003】このルーフキャリアは、自動車のルーフに
おける雨樋用エッヂ部分に金具を掛止させることから、
取付け、取外しに手間がかかるとともに、雨樋用エッヂ
部分のないルーフには取付けが困難であることから、最
近では自動車のルーフに対する取付け、取外しが容易な
磁石体を用いたルーフキャリアが市販されている。
おける雨樋用エッヂ部分に金具を掛止させることから、
取付け、取外しに手間がかかるとともに、雨樋用エッヂ
部分のないルーフには取付けが困難であることから、最
近では自動車のルーフに対する取付け、取外しが容易な
磁石体を用いたルーフキャリアが市販されている。
【0004】この磁石体を用いたルーフキャリアにあっ
ては、曲面部分の多い自動車のルーフに対する密着性を
考慮し、可撓性を有するいわゆる磁石シートが用いられ
ている。そして、この磁石シートによる磁力を増大させ
るために、磁石シートの上面に鋼板等の磁性体を添設し
てヨーク作用を発揮させるものが存在する。この磁性体
は、ルーフキャリアが自動車のルーフ曲面に密着するよ
うに可撓性を備えているものの、金属であることから可
撓性には限度があり、曲率の小さい曲面のルーフには必
ずしも充分に対応し得るものではない。そして、ルーフ
キャリアの縁部がルーフから浮き上がった状態では、ル
ーフキャリアは僅かな力で自動車のルーフから脱落して
しまう。
ては、曲面部分の多い自動車のルーフに対する密着性を
考慮し、可撓性を有するいわゆる磁石シートが用いられ
ている。そして、この磁石シートによる磁力を増大させ
るために、磁石シートの上面に鋼板等の磁性体を添設し
てヨーク作用を発揮させるものが存在する。この磁性体
は、ルーフキャリアが自動車のルーフ曲面に密着するよ
うに可撓性を備えているものの、金属であることから可
撓性には限度があり、曲率の小さい曲面のルーフには必
ずしも充分に対応し得るものではない。そして、ルーフ
キャリアの縁部がルーフから浮き上がった状態では、ル
ーフキャリアは僅かな力で自動車のルーフから脱落して
しまう。
【0005】そこで、磁力の増大よりも曲面に対する密
着性を重視し、鋼板等の磁性体の代わりにより柔軟で可
撓性を有する合成樹脂製板体を磁石シートに添設したル
ーフキャリアが存在している。このようなルーフキャリ
アにあっては、磁石シートによる磁力のほかに、可撓性
・密着性を利用した吸盤作用によって大きな吸着力が得
られている。但し、磁性体によるヨーク作用により例え
ば180g/cm3の吸着力が得られるルーフキャリア
において、磁性体を取り去った場合に吸着力が半分以下
の80g/cm3となる事例がある。
着性を重視し、鋼板等の磁性体の代わりにより柔軟で可
撓性を有する合成樹脂製板体を磁石シートに添設したル
ーフキャリアが存在している。このようなルーフキャリ
アにあっては、磁石シートによる磁力のほかに、可撓性
・密着性を利用した吸盤作用によって大きな吸着力が得
られている。但し、磁性体によるヨーク作用により例え
ば180g/cm3の吸着力が得られるルーフキャリア
において、磁性体を取り去った場合に吸着力が半分以下
の80g/cm3となる事例がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これら鋼板等の磁性体
や合成樹脂製板体を用いたルーフキャリアにあっては、
何れも磁石シートの吸着面に薄いポリプロピレン製の保
護フィルムを貼着している。これは、磁石シート表面を
損傷することなく平滑に維持する目的のほかに、炎天下
等で熱せられた自動車のルーフ等の金属塗装面に磁石シ
ートが密着した場合に磁石シートが固着する虞れがあ
り、これを防止するためでもある。このポリプロピレン
製の保護フィルムは、薄いことからルーフキャリアとル
ーフとの吸着面における垂直方向の吸着力をさほど減少
させることにはならないものの、ポリプロピレンフィル
ム自体はすべり摩擦係数が小さく滑りやすいことから、
上記吸着面と平行な剪断応力を受けた場合にルーフキャ
リアが水平移動、すなわち横滑りし易いものであった。
や合成樹脂製板体を用いたルーフキャリアにあっては、
何れも磁石シートの吸着面に薄いポリプロピレン製の保
護フィルムを貼着している。これは、磁石シート表面を
損傷することなく平滑に維持する目的のほかに、炎天下
等で熱せられた自動車のルーフ等の金属塗装面に磁石シ
ートが密着した場合に磁石シートが固着する虞れがあ
り、これを防止するためでもある。このポリプロピレン
製の保護フィルムは、薄いことからルーフキャリアとル
ーフとの吸着面における垂直方向の吸着力をさほど減少
させることにはならないものの、ポリプロピレンフィル
ム自体はすべり摩擦係数が小さく滑りやすいことから、
上記吸着面と平行な剪断応力を受けた場合にルーフキャ
リアが水平移動、すなわち横滑りし易いものであった。
【0007】このルーフキャリアが横滑りすることによ
り自動車のルーフとの間に僅かな間隙が生じることか
ら、この時にルーフキャリアを上方に持ち上げる力が加
わると、ルーフキャリアは静止状態と比較するとルーフ
からきわめて剥れ易くなる。このことは、スキー板等を
装着したルーフキャリアが、自動車の走行中の風にあお
られる等により万が一横滑りした場合に、走行中の自動
車から脱落するという不慮の事故を招来する虞れがあっ
た。特に、磁性体によるヨーク作用が発揮されず吸着力
が低下しがちな合成樹脂製板体を用いたルーフキャリア
にあっては、スキー板程度であれば充分であるが、スノ
ーボード、サーフボード等の走行中の風圧抵抗が極めて
大きい積載物にあっては深刻な問題である。
り自動車のルーフとの間に僅かな間隙が生じることか
ら、この時にルーフキャリアを上方に持ち上げる力が加
わると、ルーフキャリアは静止状態と比較するとルーフ
からきわめて剥れ易くなる。このことは、スキー板等を
装着したルーフキャリアが、自動車の走行中の風にあお
られる等により万が一横滑りした場合に、走行中の自動
車から脱落するという不慮の事故を招来する虞れがあっ
た。特に、磁性体によるヨーク作用が発揮されず吸着力
が低下しがちな合成樹脂製板体を用いたルーフキャリア
にあっては、スキー板程度であれば充分であるが、スノ
ーボード、サーフボード等の走行中の風圧抵抗が極めて
大きい積載物にあっては深刻な問題である。
【0008】そこで、本発明にあっては、磁石シートを
用いたこの種ルーフキャリアにとって重大な事態を招来
する虞れのある横滑りを防ぎ、自動車のルーフに対し脱
落することなく確実且つ容易に吸着固定することができ
る磁石体利用の自動車用ルーフキャリアを提供すること
を目的とする。
用いたこの種ルーフキャリアにとって重大な事態を招来
する虞れのある横滑りを防ぎ、自動車のルーフに対し脱
落することなく確実且つ容易に吸着固定することができ
る磁石体利用の自動車用ルーフキャリアを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成すべ
く、本発明の自動車用ルーフキャリアは、自動車のルー
フに下面を吸着する可撓性を有してなる磁石体と、この
磁石体の上面に添設しスキー等を固定するための取付具
を中央に配設してなる板体とからなる自動車用ルーフキ
ャリアにおいて、磁石体下面の吸着面にはスチレンーブ
タジエンゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エ
ーテル系ポリウレタン樹脂からなる剪断応力(摩擦係
数)の大きいフィルム体を貼着したことを特徴とするも
のである。
く、本発明の自動車用ルーフキャリアは、自動車のルー
フに下面を吸着する可撓性を有してなる磁石体と、この
磁石体の上面に添設しスキー等を固定するための取付具
を中央に配設してなる板体とからなる自動車用ルーフキ
ャリアにおいて、磁石体下面の吸着面にはスチレンーブ
タジエンゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エ
ーテル系ポリウレタン樹脂からなる剪断応力(摩擦係
数)の大きいフィルム体を貼着したことを特徴とするも
のである。
【0010】また、磁石体を添設する板体を可撓性を有
する合成樹脂材としてもよい。
する合成樹脂材としてもよい。
【0011】
【作用】自動車のルーフに下面を吸着する可撓性を有し
てなる磁石体と、この磁石体の上面に添設しスキー等を
固定するための取付具を中央に配設してなる板体とから
なる自動車用ルーフキャリアにおいて、磁石体下面の吸
着面にはスチレンーブタジエンゴムとポリプロピレンの
混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹脂からな
る剪断応力(摩擦係数)の大きいフィルム体を貼着した
ことで、磁石体の吸着面は損傷することなく確実に保護
されるとともに、スチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹
脂は従来用いられていたポリプロピレンと比較するとす
べり摩擦係数が大きいことから、ルーフキャリアは横滑
りし難くなり、これにより走行中の自動車からルーフキ
ャリアが脱落するという不慮の事故が発生する虞れが減
少する。
てなる磁石体と、この磁石体の上面に添設しスキー等を
固定するための取付具を中央に配設してなる板体とから
なる自動車用ルーフキャリアにおいて、磁石体下面の吸
着面にはスチレンーブタジエンゴムとポリプロピレンの
混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹脂からな
る剪断応力(摩擦係数)の大きいフィルム体を貼着した
ことで、磁石体の吸着面は損傷することなく確実に保護
されるとともに、スチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹
脂は従来用いられていたポリプロピレンと比較するとす
べり摩擦係数が大きいことから、ルーフキャリアは横滑
りし難くなり、これにより走行中の自動車からルーフキ
ャリアが脱落するという不慮の事故が発生する虞れが減
少する。
【0012】また、磁石体を添設する板体を可撓性を有
する合成樹脂材とした場合には、ルーフに吸着したルー
フキャリアにあっては、板体の中央にスキー等を固定す
るための取付具が配設されることで、この取付具をルー
フから剥がすような上方への力が加わると、ルーフキャ
リアの中央部分は持ち上がるものの、外周縁部分は直接
に牽引付勢されないので外周縁の磁石体がルーフに吸着
しつづけることから、ルーフとルーフキャリア中央との
間に低圧力空間が生じて吸盤効果が発揮され、これによ
りルーフキャリアは自動車のルーフに確実強固に吸着す
る。
する合成樹脂材とした場合には、ルーフに吸着したルー
フキャリアにあっては、板体の中央にスキー等を固定す
るための取付具が配設されることで、この取付具をルー
フから剥がすような上方への力が加わると、ルーフキャ
リアの中央部分は持ち上がるものの、外周縁部分は直接
に牽引付勢されないので外周縁の磁石体がルーフに吸着
しつづけることから、ルーフとルーフキャリア中央との
間に低圧力空間が生じて吸盤効果が発揮され、これによ
りルーフキャリアは自動車のルーフに確実強固に吸着す
る。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の自動車用ルーフキャリアを
示す正面図、図2は部分断面図であり、図中1は本発明
の自動車用ルーフキャリア、2は磁石シート等の可撓性
を有する平板状の合成樹脂製の磁石体、3は磁石体2下
面の吸着面に接着剤等により貼着されたスチレン−ブタ
ジエンゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エー
テル系ポリウレタン樹脂からなる厚さ20〜50μm程
度の保護フィルム、4は磁石体2の上面部分を覆って接
着剤等にて貼着される可撓性を有する合成ゴムからなる
板体、5は板体4の上面中央部分に取付けられスキー等
を固定するための取付具である。
示す正面図、図2は部分断面図であり、図中1は本発明
の自動車用ルーフキャリア、2は磁石シート等の可撓性
を有する平板状の合成樹脂製の磁石体、3は磁石体2下
面の吸着面に接着剤等により貼着されたスチレン−ブタ
ジエンゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エー
テル系ポリウレタン樹脂からなる厚さ20〜50μm程
度の保護フィルム、4は磁石体2の上面部分を覆って接
着剤等にて貼着される可撓性を有する合成ゴムからなる
板体、5は板体4の上面中央部分に取付けられスキー等
を固定するための取付具である。
【0014】磁石体2は、磁性粉を混入した合成樹脂シ
ートからなり、吸盤作用を発揮するのに適当な可撓性を
有している。そして、特に図示しないが、その合成樹脂
シートの一方面にN極とS極を細かな帯状に交互に着磁
する異方性磁石とし、吸着面である下面部分の磁力と上
面部分の磁力との大きさの比率を4対1若しくは5対1
とする片面多極着磁や、上下面の磁力を同程度とした両
面多極着磁としている。
ートからなり、吸盤作用を発揮するのに適当な可撓性を
有している。そして、特に図示しないが、その合成樹脂
シートの一方面にN極とS極を細かな帯状に交互に着磁
する異方性磁石とし、吸着面である下面部分の磁力と上
面部分の磁力との大きさの比率を4対1若しくは5対1
とする片面多極着磁や、上下面の磁力を同程度とした両
面多極着磁としている。
【0015】保護フィルム3は、磁石体2下面の吸着面
に接着剤等により貼着されており、その機能は磁石体2
の吸着面を損傷することなく平滑に維持するほかに、炎
天下等で熱せられた自動車のルーフ等に磁石体2が密着
した場合に、磁石体2がルーフに固着する虞れがあり、
これを防止するためでもある。そして、この保護フィル
ム3に用いられるスチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物(日本合成ゴム株式会社製、ダイナロ
ン)は、従来用いられていたポリプロピレンと比較する
と、静摩擦及び動摩擦のすべり摩擦係数が3倍以上、熱
可塑性エーテル系ポリウレタン樹脂(日清紡績株式会社
製、モビロン)は5倍以上ある。
に接着剤等により貼着されており、その機能は磁石体2
の吸着面を損傷することなく平滑に維持するほかに、炎
天下等で熱せられた自動車のルーフ等に磁石体2が密着
した場合に、磁石体2がルーフに固着する虞れがあり、
これを防止するためでもある。そして、この保護フィル
ム3に用いられるスチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物(日本合成ゴム株式会社製、ダイナロ
ン)は、従来用いられていたポリプロピレンと比較する
と、静摩擦及び動摩擦のすべり摩擦係数が3倍以上、熱
可塑性エーテル系ポリウレタン樹脂(日清紡績株式会社
製、モビロン)は5倍以上ある。
【0016】すなわち、ルーフ等の磁性体面に吸着して
いる磁石体2がその吸着面と平行な剪断応力を受けたと
きに、本実施例のスチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹
脂からなる保護フィルム3は、従来のポリプロピレンフ
ィルムと比較して3倍以上の剪断応力まで横滑りするこ
となく吸着し続けることができる。但し、上記熱可塑性
エーテル系ポリウレタン樹脂は、すべり摩擦係数はスチ
レン−ブタジエンゴムとポリプロピレンの混合物よりも
大きくて好適ではあるものの、磁石体2に対する接着性
についてはその伸縮性等の物性によりスチレン−ブタジ
エンゴムとポリプロピレンの混合物よりも現状では困難
である。
いる磁石体2がその吸着面と平行な剪断応力を受けたと
きに、本実施例のスチレン−ブタジエンゴムとポリプロ
ピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹
脂からなる保護フィルム3は、従来のポリプロピレンフ
ィルムと比較して3倍以上の剪断応力まで横滑りするこ
となく吸着し続けることができる。但し、上記熱可塑性
エーテル系ポリウレタン樹脂は、すべり摩擦係数はスチ
レン−ブタジエンゴムとポリプロピレンの混合物よりも
大きくて好適ではあるものの、磁石体2に対する接着性
についてはその伸縮性等の物性によりスチレン−ブタジ
エンゴムとポリプロピレンの混合物よりも現状では困難
である。
【0018】板体4は、ルーフキャリア1の基台として
磁石体2と取付具5とを連結するとともに、磁石体2と
ともに吸盤作用を発揮すべく可撓性を有する合成ゴムか
らなり、この合成ゴムとしては例えばニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタ
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等がある。この板体
4は、非磁性体の合成樹脂材であることから、磁石体2
の磁力を増大させるヨーク作用を発揮することはないも
のの、好適な吸盤効果が発揮されればヨーク作用を上回
る吸着力が得られる。
磁石体2と取付具5とを連結するとともに、磁石体2と
ともに吸盤作用を発揮すべく可撓性を有する合成ゴムか
らなり、この合成ゴムとしては例えばニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタ
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等がある。この板体
4は、非磁性体の合成樹脂材であることから、磁石体2
の磁力を増大させるヨーク作用を発揮することはないも
のの、好適な吸盤効果が発揮されればヨーク作用を上回
る吸着力が得られる。
【0019】図3は、本発明の自動車用ルーフキャリア
1の使用状態を示し、磁石体2が自動車のルーフ6に吸
着してルーフキャリア1が固定されている。この状態
で、風圧等の外力が取付具5に対しルーフキャリア1を
ルーフ6から持ち上げる方向に加わると、取付具5とこ
の取付具5が固定されている板体4の中央部分、そして
磁石体2の中央部分もその吸着力を超える外力により持
ち上がるものの、磁石体2の外周縁部分は撓曲しつつル
ーフ6に吸着している。
1の使用状態を示し、磁石体2が自動車のルーフ6に吸
着してルーフキャリア1が固定されている。この状態
で、風圧等の外力が取付具5に対しルーフキャリア1を
ルーフ6から持ち上げる方向に加わると、取付具5とこ
の取付具5が固定されている板体4の中央部分、そして
磁石体2の中央部分もその吸着力を超える外力により持
ち上がるものの、磁石体2の外周縁部分は撓曲しつつル
ーフ6に吸着している。
【0020】そして図3に示す如く、ルーフ6と磁石体
2の中央部分との間に僅かな空隙7が生じると、この空
隙7は空気が殆ど存在しない低圧力空間となることか
ら、磁石体2、板体4は吸盤効果を発揮し、これにより
ルーフキャリア1はルーフ6から離脱することなく強固
に吸着するものである。また、このルーフキャリア1を
ルーフ6から離脱するには、板体4、磁石体2の縁部を
上方に持ち上げて上記空隙7に空気を流入させる。これ
により、吸盤効果は失われルーフ6に吸着した磁石体2
は縁部から容易に剥離されるものである。
2の中央部分との間に僅かな空隙7が生じると、この空
隙7は空気が殆ど存在しない低圧力空間となることか
ら、磁石体2、板体4は吸盤効果を発揮し、これにより
ルーフキャリア1はルーフ6から離脱することなく強固
に吸着するものである。また、このルーフキャリア1を
ルーフ6から離脱するには、板体4、磁石体2の縁部を
上方に持ち上げて上記空隙7に空気を流入させる。これ
により、吸盤効果は失われルーフ6に吸着した磁石体2
は縁部から容易に剥離されるものである。
【0021】尚、上述した実施例にあっては、板体4を
合成樹脂材として説明したが、勿論これに限定されるこ
とはなく、ヨーク作用は発揮しないものの強度を備えた
アルミニウム板等の非磁性体、若しくは磁石体2の磁力
を増大させるヨーク作用を発揮させるために鋼板等の磁
性体としてもよいものである。このどちらであっても、
本実施例の保護フィルムによる横滑り防止効果は発揮し
得るものである。
合成樹脂材として説明したが、勿論これに限定されるこ
とはなく、ヨーク作用は発揮しないものの強度を備えた
アルミニウム板等の非磁性体、若しくは磁石体2の磁力
を増大させるヨーク作用を発揮させるために鋼板等の磁
性体としてもよいものである。このどちらであっても、
本実施例の保護フィルムによる横滑り防止効果は発揮し
得るものである。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の自動車用ル
ーフキャリアによれば、自動車のルーフに下面を吸着す
る可撓性を有してなる磁石体と、この磁石体の上面に添
設しスキー等を固定するための取付具を中央に配設して
なる板体とからなる自動車用ルーフキャリアにおいて、
磁石体下面の吸着面にはスチレン−ブタジエンゴムとポ
リプロピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレ
タン樹脂からなる剪断応力(摩擦係数)の大きいフィル
ム体を貼着したことで、磁石体の吸着面は損傷すること
なく確実に保護されるとともに、スチレン−ブタジエン
ゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系
ポリウレタン樹脂は従来用いられていたポリプロピレン
と比較するとすべり摩擦係数が大きいことから、ルーフ
キャリアは横滑りし難くなり、これにより走行中の自動
車からルーフキャリアが脱落するという不慮の事故が発
生する虞れが極端に減少するものである。
ーフキャリアによれば、自動車のルーフに下面を吸着す
る可撓性を有してなる磁石体と、この磁石体の上面に添
設しスキー等を固定するための取付具を中央に配設して
なる板体とからなる自動車用ルーフキャリアにおいて、
磁石体下面の吸着面にはスチレン−ブタジエンゴムとポ
リプロピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレ
タン樹脂からなる剪断応力(摩擦係数)の大きいフィル
ム体を貼着したことで、磁石体の吸着面は損傷すること
なく確実に保護されるとともに、スチレン−ブタジエン
ゴムとポリプロピレンの混合物又は熱可塑性エーテル系
ポリウレタン樹脂は従来用いられていたポリプロピレン
と比較するとすべり摩擦係数が大きいことから、ルーフ
キャリアは横滑りし難くなり、これにより走行中の自動
車からルーフキャリアが脱落するという不慮の事故が発
生する虞れが極端に減少するものである。
【0023】また、磁石体を添設する板体を可撓性を有
する合成樹脂材とした場合には、ルーフに吸着したルー
フキャリアにあっては、板体の中央にスキー等を固定す
るための取付具が配設されることで、この取付具をルー
フから剥がすような上方への力が加わると、ルーフキャ
リアの中央部分は持ち上がるものの、外周縁部分は直接
に牽引付勢されないので外周縁の磁石体がルーフに吸着
しつづけることから、ルーフとルーフキャリア中央との
間に低圧力空間が生じて吸盤効果が発揮され、これによ
りルーフキャリアは自動車のルーフに確実強固に吸着す
る。
する合成樹脂材とした場合には、ルーフに吸着したルー
フキャリアにあっては、板体の中央にスキー等を固定す
るための取付具が配設されることで、この取付具をルー
フから剥がすような上方への力が加わると、ルーフキャ
リアの中央部分は持ち上がるものの、外周縁部分は直接
に牽引付勢されないので外周縁の磁石体がルーフに吸着
しつづけることから、ルーフとルーフキャリア中央との
間に低圧力空間が生じて吸盤効果が発揮され、これによ
りルーフキャリアは自動車のルーフに確実強固に吸着す
る。
【図1】本発明の自動車用ルーフキャリアの正面図であ
る。
る。
【図2】本発明の自動車用ルーフキャリアの要部断面図
である。
である。
【図3】本発明の自動車用ルーフキャリアの使用状態を
示す説明図である。
示す説明図である。
1 自動車用ルーフキャリア 2 磁石体 3 保護フィルム 4 板体 5 取付具 6 ルーフ 7 空隙
Claims (2)
- 【請求項1】 自動車のルーフに下面を吸着する可撓性
を有してなる磁石体と、この磁石体の上面に添設しスキ
ー等を固定するための取付具を中央に配設してなる板体
とからなる自動車用ルーフキャリアにおいて、磁石体下
面の吸着面にはスチレンーブタジエンゴムとポリプロピ
レンの混合物又は熱可塑性エーテル系ポリウレタン樹脂
からなる剪断応力(摩擦係数)の大きいフィルム体を貼
着したことを特徴とする自動車用ルーフキャリア。 - 【請求項2】 磁石体を添設する板体が可撓性を有する
合成樹脂材からなることを特徴とする請求項1記載の自
動車用ルーフキャリア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7149656A JP2721958B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 自動車用ルーフキャリア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7149656A JP2721958B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 自動車用ルーフキャリア |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08318791A JPH08318791A (ja) | 1996-12-03 |
JP2721958B2 true JP2721958B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=15479990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7149656A Expired - Lifetime JP2721958B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 自動車用ルーフキャリア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2721958B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2324567B (en) * | 1997-04-24 | 2001-05-23 | Patrick Joseph Laverty | Equipment carrier |
KR101159202B1 (ko) * | 2010-05-10 | 2012-06-25 | 삼성중공업 주식회사 | 대기오염측정장치 |
JP2021010613A (ja) * | 2019-07-06 | 2021-02-04 | 山崎産業株式会社 | 箒及びチリトリ付き箒 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS585647Y2 (ja) * | 1979-08-13 | 1983-01-31 | ニチレイマグネツト株式会社 | 自動車用ル−フキヤリア |
JPH0659159U (ja) * | 1993-01-28 | 1994-08-16 | 静岡化成株式会社 | 長尺物保持用携帯スタンド |
JPH0731501U (ja) * | 1993-11-26 | 1995-06-13 | 駿太 宮山 | 自動車用スキ−板固定具 |
-
1995
- 1995-05-24 JP JP7149656A patent/JP2721958B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08318791A (ja) | 1996-12-03 |
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