JP2002508487A

JP2002508487A - ホイールウェイト／テープ物品および使用方法

Info

Publication number: JP2002508487A
Application number: JP2000539276A
Authority: JP
Inventors: アール．ウォルナー，マーク
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニュファクチャリングカンパニー
Priority date: 1997-12-12
Filing date: 1997-12-12
Publication date: 2002-03-19
Also published as: CA2313792A1; KR20010033038A; WO1999031407A1; EP1038122A1; AU5797598A

Abstract

(57)【要約】本発明により、ホイール（４４）の釣合をとるのに使用され得るホイールウェイト／テープ物品（３）が得られる。この物品（３）は取り外す際に接着剤残留物をホイール（４４）上に残さない。また、ホイール（４４）の釣合をとるための物品（３）の使用方法も得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】技術分野本発明は、タイヤの釣合をとるために使用され得る新規の物品に関する。この
物品はホイールの表面にしっかりと取り付けられ、後にホイールの表面を損傷す
ることなく、あるいは表面上に接着剤または他のテープの残留物を残すことなく
取り外される。

【０００２】背景技術多くのホイールウェイト取付システムが提案され、従来どおり空気入りタイヤ
が取付られた回転ホイールの釣合を改良するために使用されてきた。ホイールウ
ェイトは一般に、リムフランジに取り付けられる。このような外周に延在するウ
ェイトは、一般にタイヤの平衡装置により示される半径方向の位置に概して対応
する位置において選択的にリムに配置される。

【０００３】周知の取付技術に関しては不利点があり、そのほとんどは、後に再調整が必要
な際の取り外しの可能性に関連する。クリップ型のウェイト（ｃｌｉｐｗｅｉ
ｇｈｔ）を使用することで、２つの異なる金属（すなわち、クリップとホイール
）が接触することになる。厳寒な冬および路上に塩をまいた（ｓａｌｔｄｒｉ
ｖｉｎｇ）条件においては、腐蝕の可能性がある。クリップ型のウェイトはまた
、ホイールを傷つけることで損傷を与える可能性もある。これらの傷は、ホイー
ルウェイトを取り外す際または再配置する際に顕著になり得る。

【０００４】ホイールウェイトをホイールに取り付けるのにフォームテープを使用するのも
また、フォームテープは基材で裂け、取り外す際に接着剤および基材残留物をホ
イール表面に残すため、不利点である。残留物は見苦しく、また残留物が埃や汚
れなどが付くと更に見苦しくなり得る。更に、ホイール支持体は、これらの残留
物を取り除く工程（例えばブラシ、刃、溶剤）によって潜在的に損傷を受け得る
。

【０００５】日本公開特許公報第５８１５２６１２号においては、１つの上側の層が比較的
高分子量ゴムであり、下側のゴム層が重量釣合複合材料を取り除き易くする低引
張強さの材料である２つの部分からなる重量システムを取り付ける接着剤を使用
する。これらは飛行機のホイールに推奨されるが、他の乗り物のホイールにもま
た適用されてもよい。

【０００６】国際特許出願公開第９３／１７３１５号および米国特許第４，２６９，４５１
号は、ホイールウェイト取り外しの問題を回避する他の方法を提案している。

【０００７】国際特許出願公開第９３／１７３１５号は、車両のホイールに釣合ウェイトを
取り付けるための装置を開示している。参照によると、ウェイトと止めバネとか
らなる釣合ウェイトを車両のホイールに機械的に取り付けるための装置を作るた
めに、止めバネをタイヤとリムフランジとの間に挿入し、装置は止めバネを収容
するための取り外し可能な取付システムを備え、このシステムによってホイール
ウェイトに釣合ウェイトを機械的に取り付けることが可能になり、装置が取り外
し可能な取付システムの後ろに衝撃または衝突ユニットを備えるべきであること
が提案され、このユニットは作動時には取付システムから釣合ウェイトを押し出
す。

【０００８】米国特許第第４，２６９，４５１号は、リムにタイヤが取り付けられ、少なく
とも１つ乃至多くて３つの釣合部品からなる釣合システムを開示している。この
部品は、リムに取り付けられたウェイト、リム内に位置づけされた釣合媒体を含
む環状部材、およびホイールとブレーキドラムとの間の緩衝器を含む。ウェイト
の幅は比較的狭く、細長く、タイヤの外周というよりはむしろタイヤ側壁に対し
て主に半径方向に延びてリムに取り付けられる。環状部材は、タイヤの空気孔の
半径方向の外側部分内においてタイヤからぶら下がり、タイヤの回転中、釣合媒
体および／または環状部材を不均衡な部分に外周移動することによっておよび／
または環状部材の半径方向の置き換えによって不均衡を自動的に調整する。

【０００９】「ホイールウェイト取付システム（ＷＨＥＥＬＷＥＩＧＨＴＡＴＴＡＣＨ
ＭＥＮＴＳＹＳＴＥＭ）」と題する同時係属出願の国際出願第＿＿＿＿＿＿号
（Ｇａｔｚｋｅｅｔ．ａｌ）（代理人整理番号第５３８０１ＰＣＴ１Ａ号）は
、取り外しの際に接着剤残留物または他のテープ残留物を残さないホイールウェ
イト取付システムを開示している。ホイールウェイトは両面接着テープによって
ホイールに取り付けられる。ホイールウェイトはペンチなどの工具で押し上げる
または持ち上げることによって取り外される。ホイールから離れる時、テープは
ホイールウェイトに接着したままである。

【００１０】発明の概要本発明により、容易に取り外し可能な感圧接着テープ／ホイールウェイト物品
が得られる。本発明の物品は、（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該タブは該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き
伸ばすように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きい、物品である。

【００１１】本発明により、容易に取り外し可能な感圧接着テープ／ホイールウェイト／ブ
ラケット物品が得られる。本発明の物品は、（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたブラケットと、（ｃ）該ブラケットに連結されるとともに、該テープに直接には固着されない
ウェイトとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ブラケット
から取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端から延び、該ウ
ェイトは該タブの上に延在し、該ウェイトは該ブラケットから続いて取り外され
て該タブを露出させることができ、該ウェイトの取り外しの際に該タブは該ホイ
ールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばすように掴むことがで
き、該テープの凝集強さが該ブラケットおよび該ホイールへの該テープの接着強さ
よりも大きい、物品である。

【００１２】本発明により、容易に取り外し可能な感圧接着テープ／ブラケット／ホイール
ウェイト物品が得られる。本発明の物品は、（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたブラケットと、（ｃ）該ブラケットに連結されるとともに、該テープに直接には固着されない
ウェイトとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ブラケット
から取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端から延び、該ウ
ェイトは該タブの上に延在し、該ウェイトは該ブラケットから続いて取り外され
て該タブを露出させることができ、該ウェイトの取り外しの際に該タブは該ホイ
ールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばすように掴むことがで
き、該テープの凝集強さが該ブラケットおよび該ホイールへの該テープの接着強さ
よりも大きい、物品である。

【００１３】プラスチック基材を有する有用なテープの一例は、伸張可能性が高く、実質的
に回復不可能な基材を備え、その両主面の少なくとも一部に感圧接着剤の層を有
し、上記のテープはホイールウェイト（またはブラケット）およびホイールの両
方にしっかりと固着され、且つホイールの表面から約３５°以下の角度で延伸さ
れた後にそこから取り外しも更に可能である。

【００１４】テープがいずれかの側に接着剤層を有する基材からなる場合、接着剤層は、基
材が延伸される際に基材から離れないように選択されるべきである。（１つまた
は複数の）接着剤層もまた接着剤層１層を備えるテープにとってまたいずれかの
側に接着剤を有する基材を備えるテープにとって伸張可能性が高いのが好ましい
。

【００１５】本発明の物品はホイールにしっかりと固着され、次いでホイールの表面から約
３５°の角度まで、好ましくは約３０°まで、最も好ましくは約１０°までの方
向にテープを単に延伸し、接着剤残留物、基材残留物、または他のテープ残留物
をホイールの表面上に残さず、且つホイールの表面上に知覚可能な損傷を与えず
に取り外され得る。

【００１６】特定の実施形態により、基材および２つの接着剤層を有するテープの各層の接
着剤は、同等のまたは異なる化学組成物であっても、同等のまたは異なる接着特
性であっても、同等のまたは異なる厚さであっても、同じまたは異なる方法で塗
布または積層されてもよい。

【００１７】本発明は、本発明のホイールウェイト／テープ物品を使用するホイールの釣合
方法にも関する。本発明の方法は、（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと
、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトとを具備する物品
であって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該タブは該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き
伸ばすように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きい物品を用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法である。

【００１８】この方法は、前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外すため
に、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引
き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて取り外
すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全くまた
は実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備することができ
る。

【００１９】本発明は、本発明のホイールウェイト／ブラケット／ウェイト物品を使用する
ホイールの釣合方法にも関する。本発明の方法は、（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと
、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたブラケットと、（ｉｉｉ）該ブラケットに連結されるとともに、該テープに直接には固着さ
れないウェイトとを具備するテープであって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ブラケット
から取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端から延び、該ウ
ェイトは該タブの上に延在し、該ウェイトは該ブラケットから続いて取り外され
て該タブを露出させることができ、該タブは該ウェイトの取り外しに際し該ホイ
ールの表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばすように掴むことができ
、該テープの凝集強さが該ブラケットおよび該ホイールへの該テープの接着強さ
よりも大きいテープを用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法である。

【００２０】上述の方法は、前記ホイールおよび前記ブラケットから前記テープを取り外す
ために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角度
で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ブラケットから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
くまたは実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備すること
ができる。

【００２１】また上述の方法は、前記ホイールおよび前記ブラケットから前記テープを取り
外すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の
角度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ブラケットから該テープを続
いて取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上
に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備することができる。

【００２２】本発明は、本発明のテープ／ウェイト／ブラケット物品を使用するホイールの
釣合方法にも関する。本発明の方法は、（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能なテープと
、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトと、（ｉｉｉ）該ウェイトに連結されるとともに、該テープに直接には固着され
ないブラケットとを具備するテープであって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該ブラケットは該タブの上に延在し、該ブラケットは該ウェイトから
続いて取り外されて該タブを露出させることができ、該タブは該ブラケットの取
り外しに際し該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばす
ように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きいテープを用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法である。

【００２３】上述の方法は、前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外すた
めに、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角度で
引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて取り
外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全くま
たは実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備することがで
きる。

【００２４】また上述の方法は、前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外
すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角
度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備することができる。

【００２５】ホイールに適用された後、接着テープはホイールにしっかりと固着されるが、
ホイールの表面と実質的に平行な方向に単に延伸することによってホイールの表
面を損傷せずに容易に取り外すこともできる。

【００２６】本発明は、全く引掻を起こさずに物品の釣合をとることができることにおいて
（（１つまたは複数の）ホイールウェイトの適用および取り外しの結果）また取
り外しの際ほとんどあるいは全く、最も一般的には全く接着剤残留物を残さない
ことにおいて有利である。

【００２７】本発明は、物品をホイールから取り外す際に（ウェイトがテープに接着してい
る場合）ウェイトにほとんどあるいは全く、最も一般的には全く接着剤残留物を
残さずホイールの釣合をとる物品を提供することにおいても有利である。これに
より、ウェイトのリサイクルを容易にし、ウェイトが鉛などの材料である場合に
は特に有益である。例えば、以前に使用されたウェイトから別のホイールウェイ
ト／テープ物品を容易に形成し、釣合をとるために別のホイールに適用し得る。
他方では、従来のテープは接着剤およびテープ残留物をウェイトに残し、これは
再利用の点では問題である。

【００２８】本発明は、ブラケットがテープに接着している場合、取り外す際にブラケット
にほとんどあるいは全く、最も一般的には全く接着剤残留物を残さずホイールの
釣合をとる物品を提供することにおいても有利である。

【００２９】発明の詳細な説明本発明により使用するテープ本発明ではホイールウェイト（またはホイールウェイトを嵌入するブラケット
）に接着する両面接着テープを使用するが、この両面接着テープはホイール表面
に接着することができて、しかも使用後剥がす際にホイールに損傷を与えず、残
留接着剤もほとんど残すことがないものである。好ましい実施形態におけるテー
プは、伸張可能な両面接着テープ製品の接着面を制御下で逐次的に剥離できるよ
うにしたものである。このような有用なテープの中には、弾性基材を有する伸張
可能な両面接着テープ、プラスチック基材を有する伸張可能な両面接着テープ、
および接着剤層が単一層から成る両面接着テープなどがある。

【００３０】両主表面に従来の感圧接着剤を備え、テープ基材を伸張可能性の高い材料で構
成した両面接着テープについては、欧州特許出願第９２．９０３２５９．７号お
よび米国特許第４，０２４，３１２号（ジョンソン・アンド・ジョンソン（Ｊｏ
ｈｎｓｏｎ＆Ｊｏｈｎｓｏｎ）社に譲渡）に開示されており、その何れの開
示内容も参照のためにここに加入する。これらのテープは、テープの片面または
両面を接着した後に基材が延伸された場合に、接着剤が延伸し、接着されている
支持体からきれいに界面剥離するように作用する。このような剥離は、一般に、
テープ基材が支持体面から好ましくは約３５°以下の角度で延伸された時に、テ
ープの一端部から他端部へと進行して行くものである。すなわち、テープを一端
部から延伸するに従って、延伸されている方の端部から末端部に向かって剥離し
て行くのである。

【００３１】上述の欧州特許出願第９２．９０３２５９．７号に記載の接着テープは可塑性
の基材を備える。つまり、基材が延伸された場合、該基材は恒久的に変形し、弾
性回復率が比較的低いということを意味する。記載のテープは、フィルム層と、
フォーム層と、フィルムおよび／またはフォーム材の積層体とを含んで成る。こ
のような両面接着テープの構成では、テープ基材が延伸される際に、どちらの接
着面も同時にまた実質的に同じ速度で、延伸側端部から末端部へと剥離して行く
ことになる。

【００３２】同時係属出願の米国出願第０８／３０８，９３７号およびＰＣＴ公報ＷＯ９５
／０６６９１号は、何れも本発明の譲受人が所有しており、その開示内容を本明
細書中に参照のために加入しているが、フィルムと、フォーム材と、フィルムお
よび／またはフォーム材の積層体とからなる伸張可能な剥離テープをいくつか開
示しているが、これらのテープもやはり、従来の感圧接着剤を含むものである。

【００３３】本発明で有用な別の種類の伸張可能な剥離接着テープが、リュ−マン（Ｌｕｅ
ｈｍａｎｎ）社に譲渡の米国特許第５，４０９，１８９号に記載されており、参
照のためにその開示内容をここに加入するが、この接着テープでは弾性材料から
成る接着テープ基材を使用している。弾性材料とは、上述の可塑性材料とは逆に
、実質的に可塑変形を伴うことなく延伸可能であり、延伸および剥離の後に高い
弾性回復率を有する材料である。上述の可塑性両面テープと同様に、弾性両面テ
ープも、基材の延伸により接着剤を延伸させ、テープの延伸に伴って片側または
両側の接着剤面を延伸端部から末端部に向けて剥離させるように延伸することが
できる。

【００３４】本発明で有用と思われる弾性基材を備えた両面接着テープの一例が、米国特許
第４，０２４，３１２号に開示されており、その開示内容を参照のためにここに
加入する。有用な伸張可能な固体接着テープの代表的な例が米国特許第５，４９
１，０１２号およびＤＥ８３１００３２．６号に開示されており、その開示内容
も参照のためにここに加入する。

【００３５】本発明により使用する伸張可能な剥離両面テープは、適正な選択により、ホイ
ールウェイト（またはブラケット）とホイールの両方へ確実に接着し、しかも剥
離する際にはどちらの表面にも実質的な損傷を与えることなく、また残留接着剤
を残すことなくきれいに剥離することができるものである。両面接着テープの中
には、剥離のためにテープが延伸される際に、ホイールウェイト（またはブラケ
ット）とホイールとの両方から同時に剥離するものがある。ホイールウェイト（
またはブラケット）とホイールの両方から同時に剥離すると、引っ張った輪ゴム
が撥ね返るのと同様に、接着テープが延伸方向に急激に撥ね返り、特にテープの
剥離中にホイールウェイトを保持していない場合は、ホイールウェイト（または
ブラケット）が飛び出す原因となる場合がある。このテープの撥ね返りは、剥離
中、接着剤のホイールへの接着抵抗力が急激にゼロまで落ちる時点で発生する。
この作用はテープの弾性または回復特性により一層悪化する。

【００３６】このような可能性を回避するためには、両接着面の剥離のタイミングを制御し
て、一方の接着面を他方より先に剥離できる能力のある両面延伸接着テープを選
択すれば良い。即ち、制御された逐次剥離テープである。このような制御された
逐次剥離テープについては、本発明の譲受人に譲渡されたＰＣＴ公報ＵＳ９６／
１１３９６号に記載されており、その開示内容も参照のためにここに加入する。

【００３７】先に剥離するのは、所望の効果により、ホイールウェイト（またはブラケット
）側でもホイール面側でも良い。しかし、どちらかと言うと、テープのホイール
ウェイト（またはブラケット）側を先に剥離するのが一般的である。制御された
逐次剥離は、可塑性基材料、弾性基材料、および／または固体接着材料を使用し
たものを含めてあらゆる伸張可能なテープ構造に適用することができる。逐次剥
離テープを使用することにより、接着テープの撥ね返りおよびホイールウェイト
（またはブラケット）の飛び出しの危険性をほとんど伴うことなく、ホイールウ
ェイト（またはブラケット）を取外すことが可能になる。上記ＰＣＴ公報に開示
されている逐次剥離テープは、テープの片面と片面の剥離が逐次的である、すな
わちテープの片面の剥離が終わった後にテープ反対面の剥離が行われるものであ
る。

【００３８】上述のように、両面接着テープは伸張可能な固体接着剤を含んでも良く、ある
いは可塑性または弾性の伸張可能な基材層を備える。逐次剥離テープを用いる好
ましい実施形態においては、一方の接着面に接着性の低い、あるいは非接着性の
部分を設けることにより、他方の面のそれに対応する接着性のより大きい部分が
、延伸剥離の間、表面（一般にはホイール面）により強力に接着したままとなる
一方、前記接着面の低接着性の部分はそれより弱い力で接着するか、あるいは表
面（一般にはホイールウェイトまたはブラケット面）から完全に剥離する。非接
着性部分は接着剤を塗布しない部分として形成しても良いし、接着剤層の一部を
非接着性に変えて形成しても良い。低接着性の部分は低接着性材料、すなわち接
着力の弱い接着剤で形成しても良いし、あるいは処理やコーティング等により接
着性を低くしても良い。他の実施形態では、剥離ストリップを用いることにより
、対象物の有効端部、即ち接着テープを付着する表面の端部に隣接する側の接着
剤の効力を殺しても良い。このような剥離ストリップを用いた場合、片面は、他
方の面（一般にはホイール面）が完全に剥離する前に接着面（一般にはホイール
ウェイトまたはブラケット面）から完全に剥離する。上述のように、一方の接着
面の非接着性部分は、このような剥離ストリップを設けることにより非接着性と
することもできるし、あるいは単に接着剤を施さないことで非接着性とすること
もできる。剥離ストリップとして使用できるものとしては、フィルム、紙、粉、
フォーム体、インキ、その他接着剤を非接着性とし得るコーティングまたは処理
法どが挙げられる。

【００３９】テープが基材を用いない固体接着剤の場合、感圧接着剤単層で構成し、両外表
面に接着性において強力な部分を設けると共に、接着性を持たないか、あるいは
感圧接着剤層に比較して接着性の相当低い材料から成るマスキング層を設ける。
このマスキング層は、外表面の強力な接着性を有する部分の一方を画定する感圧
接着剤層の一部の上に伸びるように設けることができる。マスキング層の材料は
、例えば、剥離ライナー材料、再位置決め可能な感圧接着剤、ポリマーフィルム
、または裏糊付け材料とすることができる。

【００４０】好ましくは、本発明のテープは、その外表面の強力な接着性を有する部分の一
方を画定する両主表面の各々に沿って強力な感圧接着剤層を有する伸張可能な重
合体基材層を含む。重合体基材層は、例えばポリマーフィルム、ポリマーフォー
ム、またはポリマーフォーム層の両側にポリマーフィルムを２層積層したものと
することができる。例えば、基材はフィルム／フォームの積層体でも、フィルム
／フォーム／フィルムの積層体でも、フォーム／フィルム／フォームの積層体で
も良い。

【００４１】本発明において有用であると考えられる市販の両面接着テープとしては、ミネ
ソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー（Ｍｉｎｎｅ
ｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＣｏｍｐａｎ
ｙ）社から供給されているコマンド（登録商標：Ｃｏｍｍａｎｄ）接着剤付きの
ポスター（Ｐｏｓｔｅｒ）ストリップ、およびドイツ国ハンブルグのバースドル
フ（ＢｅｉｒｓｄｏｒｆＡＧ）社から供給されているテサ（Ｔｅｓａ）ブラン
ドのパワーストリップ（登録商標：ＰｏｗｅｒＳｔｒｉｐ）等が挙げられる。

【００４２】本発明により使用されるテープが、万一ホイールウェイト（またはブラケット
）をホイールに確実に接着しなかった場合、ホイールウェイト（またはブラケッ
ト）はホイールの回転時にたちまちホイールから外れて飛んでしまうことになる
。本発明により使用するテープは、このようなことが起こらないように選択する
が、好ましくは、ホイールの使用中は、ホイールウェイト（またはブラケット）
を外すという時まで、ホイールにホイールウェイト（またはブラケット）が接着
したままとなるようにテープを選択する。

【００４３】発明の実施の形態添付図面において、類似の構成要素については各図面を通して類似の番号を用
いて示しているが、まず第1図から図３を参照しながら、接着テープとホイールウェイトから成る第１の物品について説明することにする。第１図において、接
着テープとホイールウェイトから成る物品が参照符号３で示されている。接着テ
ープ構造体１は、以下に詳述するように、テープ１全体を延伸して剥離を行うよ
うに特に設計されたものである。テープ１は基材層１２と、その両主表面上に設
けられた同一または異なる感圧接着剤組成物から成る接着剤層１４、１６とを含
む。ここでは接着剤層１６がホイールウェイト５に接着している。接着剤層１４
は、接着テープとホイールウェイトから成る物品が使用に供されるまでライナー
１８で保護されているのが好ましい。図示のように、基材層１２はポリマーフォ
ーム層から構成される。基材層１２は選択的にポリマーフィルム層で構成するこ
ともできる。ポリマーフォームを選ぶか、ポリマーフィルムを選ぶかは、テープ
１に対する個々の要件によって決まる。ポリマーフォームを選択した場合、なじ
み易さと弾力性を最適化することができ、テープ１０を表面に凸凹のあるホイー
ルウェイト（またはブラケット）あるいはホイールに接着する際に有用である。
これに対してポリマーフィルムの使用は耐荷強度および破壊強度を増加させるこ
とができるが、フィルムはホイールウェイト（またはブラケット）とホイールの
両方が非常に平滑な場合により適合するものである。別の選択肢として、フィル
ムまたはフォームを２層の接着剤層と組合せて用いる代わりに、固体接着剤を用
いることもできる。自然状態で一般的に弾性を有し、使用可能な公知の伸張可能
な固体接着剤として、ゴム系およびアクリレート系固体接着剤がある。

【００４４】本発明において好ましいとされるテープの持つ制御された逐次剥離を行えると
いう特徴は、後述のように、剥離ストリップ２２を設けることによって達成する
ことができる。剥離ストリップ２２は、好ましくは、テープ１の第１端部に隣接
するタブ部分２６と反対側の末端部または第２端部２４に配置される。タブ２６
は、ユーザがテープ１の延伸剥離を行う際に基材層１２を把持するための手段を
提供するものである。

【００４５】タブは、図１ａに示すように基材１２の一端部を接着剤で被覆しないまま残す
ことにより構成しても良い。また、例えば接着剤層の部分に非接着性材料を塗布
して、その部分を非粘着性とすることによってもタブ２６を形成することができ
る。また、その後にテープを接着する支持体から剥離する際にこれを容易に行え
るようにテープを把持する目的で、接着剤層１４、１６の一部を被覆することに
よって、接着剤の無いタブ２６を任意に形成することができる。接着剤の無いタ
ブは重合体材料や紙材料、好ましくは基材を作成するのに有用な材料と同じ材料
でも形成することができる。

【００４６】剥離ストリップ２２の目的は、テープ１の図１ａに示す有効端部または機能端
部（末端部または第２端部）２４において接着剤層１４または１６の何れかに非
接着性区域を設けることにある。図１ａの実施形態によると、剥離ストリップ２
２は２８に示すようにライナー１８から切り取っただけのライナー１８の一部で
構成することができる。換言すると、剥離ストリップ２２はライナー１８と同じ
材料で構成することができる。また、剥離ストリップ２２は、テープ１を横断す
る幅全体に亘って被覆するのが好ましく、その目的は、非接着性区域を設けるこ
とにより、ライナー１８を取り除いてテープ１を貼付する際に、剥離ストリップ
２２が接着剤層１４または１６の被覆部分がどの表面にも付着しないように防止
することにある。

【００４７】図１ｂは、図１ａと同様であるが、剥離ストリップ２２が設けられていないこ
とと、剥離ライナー１８’が接着剤層１４の長さに亘って延びていることにおい
て異なっている。従って、ホイールウェイトとテープから成る物品３’は図１ａ
のように制御された逐次剥離テープを使用しておらず、ホイールウェイト５の表
面とホイール（図示せず）の表面とから同時に剥離するテープを使用している。
ここでは接着剤層１６がホイールウェイト５に接着している。

【００４８】選択的に、図２に示すように、ホイールウェイトとテープから成る組立体１１
のテープ１０に剥離ストリップ３０を別個に設け、接着剤層１４または１６の一
部を被覆するようにすることもできる。ここでは接着剤層１６がホイールウェイ
ト５に接着している。図示のように、剥離ストリップ３０が接着剤層１４の一部
を被覆し、この剥離ストリップ３０はライナー３２と別個に設けられている。図
示のライナー３２は剥離ストリップ３０を被覆しているが、ライナー３２は必ず
しも剥離ストリップ３０を被覆しなくとも良い。剥離ストリップ３０はシリコー
ン剥離紙で形成することができるが、その材料はライナー３２の材料と同じでも
異なるものでも良い。また、接着剤１４または１６の一部を非接着性とする材料
であれば従来の材料から任意のものを用いて良い。これまでにも、フィルム、紙
、インキ等の材料、その他のコーティングおよび処理等を、接着剤の関連部分を
覆う層または被膜として用いて、接着剤の当該部分を非接着性とすることが公知
となっている。施工中に剥離しないように、接着剤層14または１６に強力に付着
するフィルムが好ましく、その材料としてはポリエチレン・テレフタレート（Ｐ
ＥＴ）等のポリエステル材料が挙げられる。

【００４９】接着剤層の一部を非接着性とする選択的手段として、図３のホイールウェイト
とテープから成る物品１１’のテープ１０’に示すように、接着テープの末端部
３８まで全体的には接着剤層３６で被覆しないことによって非接着性部分３４を
設けることもできる。図示のように、接着剤層３６の端部で終わるライナー４０
も設けるのが好ましい。このライナーは、さらに延設して非接着性部分３４を被
覆するようにしても良い。ここでは接着剤層１６がホイールウェイト５に接着し
ている。

【００５０】図１ｃは図１ｂと同様であるが、テープ１”が両面を接着剤で被覆された基材
ではなく、接着剤２の単一層で構成される点で異なっている。このテープもタブ
２６’を備えている。タブはホイールウェイトを超えて延びる接着剤層２の部分
を覆って非粘着性被膜を設けることによって形成されている。固体接着剤層２の
片面がホイールウェイト５に付着しており、接着剤層２の他方の面が剥離ライナ
ー１８’に付着している。

【００５１】本発明により、図２のテープ１０を用いてホイールウェイトをホイールに装着
した状態を示したのが図４である。テープ１０は、ホイールウェイト４２と部分
的に４４として示されるホイール面との間に、これらに付着して配置されている
。図２のテープ１０の構成を参照すると、接着剤層１６がホイールウェイト４２
に付着しているのに対して、ここでは接着剤層１４がホイール表面４４に付着し
ている。好ましくは、接着剤層１６は付着するホイールウェイト４２の表面に対
応し、タブ２６がホイールウェイト４２から延びて、テープ１０の延伸剥離を容
易にする。同様に、接着剤層１４も同様の形状とするのが好ましい。この適用例
では、剥離ストリップ３０がタブ２６とは反対側のホイールウェイト４２端部に
対応するホイール面４４の一部に当接して配置されている。以下の説明からより
良く理解されるように、図４の装着構造では、両面接着テープ構造体１０を、先
ずはホイール面４４から、次にホイールウェイト４２からと、逐次的に剥離する
ことを可能にするものである。剥離ストリップ３０がその領域の接着を効果的に
防止しているため、延伸剥離が剥離ストリップ３０の内側前縁まで及んだ時、テ
ープ１０をホイール面４４から剥離する。接着剤層１６の剥離は接着剤層１４の
剥離と実質的に均等に進行するため、延伸剥離が剥離ストリップ３０の内側前縁
まで進んで、その時点で接着剤層１４がホイール面４４から完全に剥離された時
も、接着剤層１６の部分５０は依然としてホイールウェイト４２に付着したまま
である。

【００５２】図５は図２と同じテープ１０を用いたホイールウェイトとテープから成る物品
を、図４と同様の適用例において示したものであるが、ここでは接着剤テープ１
０の向きがホイールウェイト４２とホイール面４４との間で逆になっている。つ
まり、接着剤層１４がホイールウェイト４２の裏面に付着し、接着剤層１６がホ
イール面４４に付着している。タブ２６がホイールウェイト４２の下から延びて
、延伸剥離を容易にしており、剥離ストリップ３０はタブ２６と反対側のテープ
１０端部においてホイールウェイト４２の裏面の有効端部に当接して配置されて
いる。より好ましくは、剥離ストリップ３０をタブ２６と反対側のホイールウェ
イトの裏面に、ホイールウェイト４２の裏面の端まで完全に付設する。また、後
述するように、漸進的延伸剥離によって、接着剤層１４と接着剤１６とが同時に
タブ端２６から剥離ストリップ３０に向かって剥離して行く。図５の場合、接着
剤層１４の延伸剥離が剥離ストリップ３０の内側前縁４６まで進むと、接着剤層
１４はホイールウェイト４２から完全に剥離される。延伸剥離が剥離ストリップ
３０の内側前縁４６まで進んだ時点で、接着剤層１６の部分４８は依然としてホ
イール面４４に付着したままである。

【００５３】このようにホイールウェイト４２等の物体をホイール面４４から漸進的に延伸
剥離する状態を示したのが図６、図７、図８である。まず図６から見ると、力Ｆ
がタブ２６に加えられた後、タブ２６を形成する基材層１２が延伸される。図６
は、タブ２６付きのテープ１０が延伸されてはいるものの、接着剤層１４または
１６の剥離が生じる寸前の状態である。引き続き力Ｆがタブ２６に加えられると
、図７に示すように接着剤層１４および接着剤層１６のホイールウェイト４２と
ホイール面４４からの漸進的剥離が生じる。図７では、このような漸進的剥離が
、接着剤層１４および１６の両方においてほぼ半分の地点まで進んでいる。図か
ら分かるように、基材１２が延伸されるに従って、接着剤層１４、１６が延伸し
、それぞれの表面から引き離されて剥離する。図８が示す漸進的剥離の時点では
、接着剤層１４の剥離が剥離ストリップ３０の内側前縁４６まで達している。こ
の時点において、接着剤が剥離ストリップ３０の内側前縁４６まで漸進的に延伸
するのに伴って、剥離ストリップ３０はホイールウェイト４２の表面をテープ１
０から完全に剥離する。一方、接着剤層１６の部分４８は、依然としてホイール
面４４に付着している。

【００５４】上述の状態では、剥離ストリップ３０がホイールウェイトに当接して配置され
ており、テープ１０の延伸剥離により、テープ１０をホイール面４４に付着させ
たままで、ホイールウェイト４２がホイール面に装着されている位置からホイー
ルウェイト４２を単に落下させるか、あるいは容易に取外すことができる。この
ようにして、ホイールウェイト４２を完全にテープ１０から剥離する時点で、延
伸されたテープ１０からホイールウェイト４２に対して、ホイールウェイト４２
を飛ばしてしまう恐れのある余分な力を加えることは無くなる。ホイールウェイ
ト４２を取外した後、引き続き延伸することで、接着剤層１６の残りの部分４８
をホイール面４４から容易にきれいに剥離することができる。別の方法として、
残りの部分４８をホイール面４４から単に剥がすだけでも良い。

【００５５】図４に示した方法でテープ１０を付設したホイール面４４からホイールウェイ
ト４２を外す場合、片手でホイールウェイト４２を保持した状態で接着テープ１
０を延伸させてホイールウェイトをホイール面から取外すであろう。やがてテー
プ１０の延伸が剥離ストリップ３０の内側前縁４６の地点まで進行し、ここで接
着剤層１４がホイール面４４から完全に剥離し、ホイールウェイト４２が取外さ
れる結果となる。しかしながら、この時点で接着剤層１４の剥離ストリップ３０
に対応する接着剤層１６の領域５０は依然としてホイールウェイト４２の裏面に
付着している。このようにして、基材層または固体接着剤層を弾性とした場合に
特に問題であったテープ１０が跳ね返る危険性を実質的に解消することができる
。ホイールウェイト４２がホイール面４４から取外されると、残りの接着剤テー
プ１０を延伸してホイールウェイト４２からきれいに除去することができる。選
択的に、テープの残りの部分５０をホイールウェイト４２から剥がしても良いが
、延伸剥離を完遂して、ホイールウェイト４２の表面に残留接着剤が残らないよ
うにし、ホイールウェイト４２を再利用するのが好ましい。

【００５６】図４または図５のいずれの適用例においても、両接着剤層１４、１６のタブ側
端部２６からの漸進的剥離が同時に進行して剥離ストリップ３０の内側前縁４６
に達することによって、剥離ストリップ３０が一方の接着剤層を他方の接着剤層
に比較して早期に剥離する制御を行うことが分かる。従って、剥離ストリップ３
０の長さ（図面の断面方向の長手寸法）によって、第１接着剤層１４を第２接着
剤層１６よりどれだけ早く剥離させるかが決まる。また、剥離ストリップ３０の
面積は、延伸剥離の際に第１接着剤層１４の完全な剥離の後も付着したままとな
る接着剤部分４８および５０の大きさを実質的に決めることになる。

【００５７】一方、テープ１０の接着剤層１４とホイールウェイト４２またはホイール面４
４との間に十分な接着固着を確保するためには、剥離ストリップ３０の長さを最
小にするのが望ましい。ところが、残余部分４８または５０の領域を形成する接
着剤にせん断破損が生じる前に、一方の接着剤表面と剥離ストリップ３０とが全
面的に剥離するようにするためには、剥離ストリップ３０の長さを十分にとるの
が好ましい。このことは、当然ながら、基材のヤング率および伸び率などの特性
や、接着剤層１６を形成する特定の感圧接着剤にも拠る。ヤング率の低い材料を
用いた場合、そのテープ基材はより容易に伸長するため、逐次剥離を行うために
必要な剥離ストリップの長さは短くてよいが、ヤング率の高い材料を使用した場
合、テープ基材が伸長し難くなるため、剥離ストリップの長さを長くする必要が
ある。上述のテープ構造のさらに別の利点として、ホイールウェイトを再利用で
きることがある。

【００５８】本発明の第２の実施形態である逐次剥離ストリップ１００を備えたホイールウ
ェイトとテープから成る物品１０１を示したのが図９である。テープ１００は感
圧接着剤１０６によって相互に接着されているポリマーフォーム層１０２とポリ
マーフィルム層１０４とを含む。別の方法として、フォーム層１０２とフィルム
層１０４とを加熱または同時押出し等により積層しても良い。ポリマーフォーム
層１０２が延伸による剥離を可能にするために基材に要求される特性に欠ける場
合特に、ポリマーフィルム層１０４の使用により耐荷強度および破壊強度を高め
ることができる。従って、フィルム層１０４を設けることにより、フォーム層１
０２の選択の幅が広くなり、例えばなじみ易さや弾力性などの特性を最適化する
ことが可能になる。上述のテープ１０と同様に、積層体逐次剥離テープ１００の
全体が、延伸して剥離されるように設計されている。フォーム層１０２とフィル
ム層１０４と感圧接着剤層１０６とでテープ１００の基材を構成している。フォ
ームそう１０２とフィルム層１０４は、同一または異なる感圧接着剤組成物から
なる接着剤層１０８および１１０でそれぞれ被覆されており、これらの接着剤層
１０８、１１０がテープ１００をホイールウェイト１１２およびホイール面１１
４に接着する働きをしている。やはり、このテープ構造も、テープ全体を延伸し
てホイールウェイト１１２およびホイール面１１４から剥離を行うのに特に適し
ており、ホイールウェイト１１２の再利用も容易にすることができる。

【００５９】ポリマーフィルム層１０４の代わりに用いて、ポリマーフィルム層と同等の耐
荷強度および破壊強度の強化を行えるものとして、不織スクリム、プラスチック
メッシュ等の従来の強化材料があるが、上述の実施形態に必要な延伸特性も示す
ものである必要がある。

【００６０】フォーム層１０２とフィルム層１０４の一端部に、テープ１００の延伸剥離を
容易にするためのタブ１１６が形成されている。タブ１１６は、基材の端部領域
に接着剤層１０８、１１０を設けないことによって形成するのが好ましい。これ
以外の方法では、接着剤層１０８、１１０が基材全体に延びている場合はその接
着剤層１０８、１１０の上に被覆フィルム等を設けてタブ１１６を形成すること
もできる。タブ１１６が設けられているのと反対側のテープ１００端部に、剥離
ストリップ１１８が接着剤層１０８または接着剤層１１０の少なくとも有効端部
を被覆するように設けられている。タブ１１６の形成部と反対側のテープ１００
の有効端部または機能端部と言うのは、逐次剥離を行うために剥離ストリップ１
１８によって被覆されるべき接着剤層１０８または１１０の部分を意味するもの
である。即ち、その側の表面は他方より先に完全に剥離することになる。

【００６１】テープ１００についても、テープ１０に関して上に述べたのと実質的に同じよ
うに、逐次延伸剥離が生じる。具体的には、タブ１１６が把持されて剥離テープ
１００を延伸する力が加えられると、接着剤層１０８と１１０の漸進的剥離が実
質的に同時に生じる。この場合も、剥離テープ１００を延伸する結果として接着
剤層１０８、１１０を延伸することにより、剥離が実質的に同時に生じるのであ
る。接着剤層１０８の剥離が剥離ストリップ１１８の内側前縁１２０に達すると
、接着剤層１０８は図９に示すホイールウェイト１１２の裏面など、それが付着
していた表面から完全に剥離する。この時点で、剥離ストリップ１１８の大きさ
と実質的に対応する接着剤部分１２２は、図９に示すホイール面１４４など、剥
離テープ１００が付設されている他方の表面に依然として付着したままである。
接着剤層１０８が完全にその表面から剥離されると、ホイールウェイト１１２は
ホイール面１１４から取外される。その後、継続してテープ１００を延伸するか
、あるいはテープ１００を剥がすことによって、残余の接着剤部分１２２を取り
除くことができる。延伸剥離の場合接着面に残留接着剤を残さないためには、延
伸剥離の方が好ましい。上述のテープ１０の場合と同様に、テープの剥離ストリ
ップの側をホイールウェイトではなくホイール面に付着しても良く、その場合は
上述と同じ方法で、まずホイール１１４から剥離が行われることになる。

【００６２】本発明の第４の実施形態であるホイールウェイトとテープから成る物品３０１
は、図１０に示すように逐次剥離テープ３００を含んで成る。剥離テープ３００
は、ポリマーフォーム層３０２とポリマーフォーム層３０４とポリマーフィルム
層３０６とを含むフォーム／フィルム／フォーム積層体により形成される伸張可
能な基材を含む。フィルム層３０６は、フォーム層３０２とフォーム層３０６に
対して、積層、同時押出し、または接着など従来の方法により、相互に同じ方法
また異なる方法で積層することができる。フォーム層３０２と３０４は、その主
表面上に、テープ３００をホイールウェイト３１６およびホイール面３１８に接
着するための同一または異なる接着剤組成物から成る接着剤層３１４と３１２を
支持している。

【００６３】タブ３２０は、フォーム／フィルム／フォーム構造の基材の伸長部分によって
構成されるが、好ましくは、テープ構造体３００の一端部に接着剤層３１２、３
１４を設けないようにして構成される。剥離ストリップ３２４が、タブ３２０と
反対側のテープ３００の有効端部または機能端部に設けられる。剥離ストリップ
３２４の働きによって、接着剤層３１２、３１４の一方が他方より先に制御剥離
されるようになる。剥離ストリップ３２４の内側前端３２６が、一方の接着剤層
（図では接着剤層３１４）の残存部分３２８がホイール面３１８に付着したまま
、他方の接着剤層（図では接着剤層３１２）の完全剥離が生じる地点を画定する
。テープ構造体３００は、同一でも異種でも良い複数のフォーム層が、それぞれ
の接着面に対するなじみ易さおよび弾力性を、集合的に、または個々に最適化す
ることを可能にするものである。上述のように、フィルム層は伸び率、耐荷強度
、および破壊強度を強化するように選択することができる。

【００６４】本発明の第５の実施形態であるホイールウェイトとテープから成る物品５０９
は、図１１に示すように、ホイールウェイト５０１とホイール面５０２を相互に
付着するために逐次剥離テープ５００を用いたものである。剥離テープ５００は
、第１方向に間隔をあけて相対する第１端部５０３および第２端部５０４、それ
らの端部５０３と５０４との間に延びて相対する第１外表面５０５および第２外
表面５０４と、第１端部５０７に隣接して設けられた手で係合できるタブ部５０
７と、タブ部５０７と第２端部５０４との間に設けられた取付け部５０８とを有
している。取付け部５０８は、外表面５０５および５０６の各々に強力接着部（
それぞれ５１２と５１３）を形成する同種または異種の接着剤組成物から成る２
つの強力感圧接着剤層５１０と５１１とを含んで成る。接着剤層５１０および５
１１は、ポリマーフィルム層５１５とポリマーフォーム層５１６とポリマーフィ
ルム層５１７を含むフィルム／フォーム／フィルム積層体である伸張可能な基材
の両主表面に沿って付設されている。フィルム層５１５と５１７は、フォーム層
５１６の両面に、積層、同時押出、接着など従来の方法により付設することがで
きる。強力接着面部分５１２、５１３の各々がテープ５００の第１端部に隣接し
て一次端部（それぞれ５２０と５２１）を、テープ５００の第２端部に隣接して
二次端部（それぞれ５２２と５２３）を備えており、それぞれその一次端部と二
次端部（５２０と５２２；５２１と５２３）との間にある構造体一方に強固に付
着するように構成されている。

【００６５】取付け部５０８が伸張可能性を有するので、図１１に示すように取付け部５０
８がホイールウェイト５０１とホイール面５０２との間に挟まれてこれらに接着
されている時に、タブ部５０７に手で力を加えることにより、取付け部をその長
手方向に徐々に延伸させ、強力接着面部分５１２と５１３をその一次端部５２０
、５２１から二次端部５２２、５２３に向けて漸進的に構造体から剥離して行く
ことが可能となる。強力接着面部分５１２，５１３の二次端部５２２，５２３は
、前記第１方向に相互に間隔を空けて配置されているため、強力接着面部分５１
３がホイール面５０２から分離する前に他方の強力接着面部分５１２をホイール
ウェイト５０１から本質的に完全に分離する。この強力接着部分５１２と５１３
の二次端部５２２、５２３間の間隔は、これらの二次端部を画定する基材層両主
表面上の強力接着剤層５１０と５１１のテープ第２端部５０４に隣接する方の端
部が、テープ５００の第２端部に関して異なる位置まで延び、外表面５０５と５
０６の強力接着部分５１２と５１３の二次端部５２２と５２３の間に間隔を設け
ることによるものである。

【００６６】このようにして、テープ５００は制御剥離により、接着剤層５１１より先に接着
剤層５１０を剥離する。接着剤層５１０の二次端部５２２によって、接着剤層５
１１の残余部分５２８がホイール面５０２に付着した状態で接着剤層５１０の完
全な剥離が生じる地点が画定される。フォーム層５１６は、なじみ易さおよび弾
力性について最適化することにより、ホイールウェイト５０１およびホイール面
５０２のような表面に対する接着剤層５１０、５１１の接着を容易にすることが
できる。フィルム層５１５、５１７は、伸び率、耐荷強度、破壊強度を強化する
ように選択することができる。

【００６７】前述の実施形態に鑑みて、特定の用途のために共に最適化される様々な層を組
み合わせる他の実施形態に対して様々な修正を加えることができることは明らか
である。一般に、フォームが弾力性と順応性とを与えるのに好ましいのに対し、
フィルムは耐力強度および破断強度を向上させる。伸張可能な基材層の構成成分
にとって、複合基材は剥離が起こるのに十分な伸長性を備えていなければならな
いが、剥離の間に破断しないために十分な引張強さも備えていなければならない
。用途に依存して層（フォーム、フィルムなど）の数を様々な方法で増やすこと
ができることも考えられる。

【００６８】上記において明確に開示および／または提案された各実施形態に代わるものと
して、両面テープ構造の接着層の一方の（図３に示されるように非接着性である
か剥離ストリップなどによって非接着性にされている）非接着性部分が代わりに
低接着性部分であってもよいことも考慮される。そのような構造によって差次剥
離が提供される。低接着性とは、その部分の接着剤とそれが接着する表面の間の
接着性が、隣接する接着剤層のその支持体に対する接着性よりも弱いすなわち強
力（ａｇｇｒｅｓｓｉｖｅ）でないことを意味する。場合によっては、上記実施
形態の剥離ストリップすなわち非接着性部分をより強力でない材料の組成物に代
えることができる。そのような低接着性材料を関連する支持層に直接塗布するこ
ともできるし、隣接する接着剤層の表面に塗布してもよい。

【００６９】以下に列記される接着材料の他の組成物を包含する、隣接する接着剤層よりも
低い接着力を示すあらゆる接着剤組成物が考慮される。さらに、接着剤の接着防
止化または塗布技術を利用することもできる。様々な用途に好適であると考えら
れる低接着性接着剤の１つの具体例として、ミネソタ州セントポールにあるＭｉ
ｎｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＣｏｍ
ｐａｎｙから市販されているポスト・イット（登録商標）という再添付可能なメ
モ帳の製造に使用される接着剤が挙げられる。低接着性部分を使用しても両面伸
張可能なテープ構造の一方の接着剤表面がもう一方の接着剤表面よりも先に完全
に剥離されることはないが、基本的にはその使用によってこの作業を達成するこ
とができる。その一方の側は実質的に剥離するし、いずれにしても両面伸張可能
なテープ構造のもう一方の側に対応する残りの接着性部分よりも容易に剥離する
。少なくともある程度は、前述のスナップバックと打ち出しの効果は低減される
。

【００７０】低接着性部分を規定するためにより強力でない接着剤組成物を使用する代わり
に、ホイールウェイト（またはブラケット）またはホイール表面などの（早期剥
離のための）関連部分に対する表面を修正して両面伸張可能なテープの接着剤層
の内の一層の接着剤に対するその親和性を低下させることもできる。例えば、ホ
イールウェイト（またはブラケット）またはホイール上の差次接着性部分は、接
着剤との接触を著しく低減させるテクスチャード部分の成形または型彫りによっ
て製造することができる。これの利点は、両面伸張可能なテープの接着剤層自体
を修正する必要がないことである。

【００７１】逐次剥離を実現するさらに別の方法は、差次低接着性部分あるいは非接着性（
にされた）部分の無い伸張可能な両面接着テープに対してホイールウェイト（ま
たはブラケット）を位置を調整することによって制御することができる。この点
に関して図１２を参照すると、テープ４００を用いるホイールウェイト／テープ
物品４０１が示されている。テープ４００は図１のテープとほぼ同じであるが、
非接着性もしくは低接着性部分を作る機能がない。テープ４００は、伸張可能な
基材４０２と、同じまたは異なる感圧接着剤の接着剤層４０４および４０６とを
含む。伸張可能な基材４０２は、前述のようにフォーム、フィルムなど、あるい
は上記において提案された積層体および他の構造に対するあらゆる可能性を含む
ことができる。

【００７２】テープ４００は、接着剤層４０４がホイールウェイト４０８の表面に、接着剤
層４０６がホイール表面４１０にそれぞれ接着している状態で示されている。延
伸用のタブは４１２で示されている。

【００７３】逐次剥離を供給するために、ホイールウェイト４０８の表面は接着剤層４０４
に接着されているが、テープ４００の遠位端４１４から内向きに偏っている。こ
のように、ホイールウェイト４０８の表面は、接着剤層４０６の一部分４１６を
ホイール４１０の表面に接着させたままで、完全に剥離する。また、延伸剥離は
、タブ１４２に対してホイールウェイト４０８から離れるように力を加え、その
後剥離が実質的に同時に進行する間に基材４０２と接着剤層４０４および４０６
とを延伸させることによって起こる。接着剤層４０４の剥離が、ホイールウェイ
ト４０８の表面の上端に達した時点で、部分４１６が接着したままでホイールウ
ェイト４０８は完全に剥離する。

【００７４】逐次剥離テープには、非接着性部分、剥離ストリップ、または低接着性部分の
組み合わせが使用できることも考慮される。

【００７５】テープのタブを保護するために、（複数の）ホイールウェイトと嵌合するよう
に設計されたブラケットが任意に供給されてもよい。前記ブラケットは前記タブ
を保護するのに十分な長さ、幅、および高さのような寸法を有するべきである。
汚れがタブと接触するのを完全に又はできるだけ防ぐためにブラケットがホイー
ル表面のできるだけ近くまで伸長するのが好ましい。他の嵌合機構を使用するこ
ともできる。ホイールに対して物品が使用されている間にブラケットがホイール
ウェイトから緩まないように嵌合機構が選択されるべきである。

【００７６】ホイールから重りを取り外すときに、ブラケットを重りと嵌合している状態か
ら開放することもできる。そして、ホイールウェイトテープ物品のタブが露出す
る。このタブを引っ張ることによってホイールから重りを取り外すことができる
。

【００７７】図１５は、そのようなテープ／ホイールウェイト／ブラケット物品８００を示
している。テープ８０２は、基材８０４と、接着剤層８０６および８０８とを含
む。具体的に言えば、接着剤層８０８は重り８１０の裏面に接着されており、接
着剤層８０６はホイール表面８１２に接着されている。タブ８１４は重り８１０
の下方から伸長しており、延伸剥離を容易にしている。ブラケット８１９は重り
８１０と嵌合しており、タブ８１４を超えて伸長している。

【００７８】また、テープのタブは他の方法で保護することもできる。重りは、タブを保護
するのに十分な（長さ、幅、および高さのような）寸法を有するものが選択され
てもよい。しかしながら、そのような重りはタブの接着性部分に直接取り付けら
れるわけではなく、代わりにブラケットが接着性表面に接着されている。ブラケ
ットはテープのタブ表面を越えて伸長しているわけではない。しかしながら、（
複数の）重りはブラケットと嵌合且つタブを保護するように設計される。重りは
そのようにしてブラケットと嵌合すべきであり、タブの汚れへの露出を完全に又
はできるだけ防ぐのに十分な大きさを有するべきである。

【００７９】図１６は、そのようなテープ／ホイールウェイト／ブラケット物品９００を示
している。テープ９０２は、基材９０４と、接着剤層９０６および９０８とを含
む。具体的に言えば、接着剤層９０８はブラケット９１０の裏面に接着されてお
り、接着剤層９０６はホイール表面９１２に接着されている。タブ９１４は重り
９１０の下方から伸長しており、延伸剥離を容易にしている。重り９１９はブラ
ケット９１０と嵌合しており、タブ９１４を超えて伸長している。

【００８０】ホイールウェイトテープ物品と併用される前述のテープのすべてが、ブラケッ
トをさらに包含するホイールウェイトテープ物品と併用することができる。

【００８１】上記実施形態のいずれかに説明される伸張可能な層のいずれにとっても好適で
ある材料としては、例えば、少なくとも５０％の破断点伸びによって破断せずに
伸長可能であり且つ剥離前に破断しないように十分な引張強さも備えている材料
が挙げられる。また、そのような伸張可能な材料は、延伸剥離の際に両接着表面
の接着剤剥離が起こるのに十分な伸長が可能であるという前提で、弾性的に変形
可能でもよいし可塑性的に変形可能でもよい。

【００８２】塑性基材を用いる種類の、本発明によれば有用であるテープの基材中のポリマ
ーフォームまたは固体ポリマーフィルム層にとって好適である材料の代表的な例
として、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン
および直鎖状超低密度ポリエチレンを含むポリエチレン、ポリプロピレンおよび
ポリブチレンのようなポリオレフィン、可塑化および非可塑化ポリ塩化ビニルお
よびポリ酢酸ビニルのようなビニル共重合体、エチレン／メタクリレート共重合
体、エチレン／酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体およびエチレン／プロピレン共重合体のようなオレフィン共重合体、ア
クリル重合体および共重合体、ポリウレタン、およびこれらを組み合わせたもの
が挙げられる。ポリプロピレン／ポリエチレン、ポリウレタン／ポリオレフィン
、ポリウレタン／ポリカーボネート、ポリウレタン／ポリエステルのようなあら
ゆる可塑性または可塑性弾性材料の混合物または組成物を使用することもできる
。

【００８３】本発明によれば有用であるテープの塑性基材中に使用されるポリマーフォーム
層は、特にフォームが伸長されて剥離が起こるテープ構造においては、一般に約
２〜約３０ｌｂ／ｆｔ³（約３２〜約４８１ｋｇ／ｃｍ³）の密度を有する。

【００８４】本発明によれば有用であるテープの基材中の塑性ポリマーフォーム層にとって
好ましいのはポリオレフィンフォームである。ポリマーフォーム層は、マサチュ
ーセッツ州ローレンスにある積水アメリカコーポレーションの事業部の１つであ
るボルテック（Ｖｏｌｔｅｋ）からボレクストラ（Ｖｏｌｅｘｔｒａ）（登録商
標）およびボラーラ（Ｖｏｌａｒａ）（登録商標）の商品名で入手可能なポリマ
ーフォームが最も好ましい。

【００８５】本発明によれば有用であるテープの基材として好適である弾性材料としては、
スチレン−ブタジエン共重合体、ポリクロロプレン（ネオプレン）、ニトリルゴ
ム、ブチルゴム、多硫化ゴム、シス−１，４−ポリイソプレン、エチレン−プロ
ピレン三量体（ＥＰＤＭゴム）、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ポリイソ
ブチレン、天然ゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体お
よびスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体のような熱可塑性ゴムお
よびＴＰＯゴム材料が挙げられる。

【００８６】固体ポリマーフィルム基材はポリエチレンフィルムおよびポリプロピレンフィ
ルムから選択されるのが好ましいが、最も好ましい材料は未配向直鎖状低密度お
よび超低密度ポリエチレンフィルムである。好ましいポリエチレンフィルムは、
イリノイ州シャンブルグ（Ｓｃｈａｕｍｂｕｒｇ）にあるコンソリデイティッド
サーモプラスチックスカンパニー（ＣｏｎｓｏｌｉｄａｔｅｄＴｈｅｒｍｏｐ
ｌａｓｔｉｃｓＣｏｍｐａｎｙ）からＸＭＡＸ（登録商標）１６１の商品名で
入手可能である。

【００８７】基材は、加工しやすく且つ扱いやすくあるために十分な安全性を備え且つ基材
すなわちテープをホイールウェイト（またはブラケット）およびホイール表面か
ら剥離するための伸張可能性に関して所望の性能を提供する限り、その全厚は一
様でなくてもよい。基材のために選択された特定の全厚は、基材を形成する（複
数の）ポリマーフォーム層およびあらゆる固体ポリマーフィルム層の物理的性質
に依存する。多層基材のポリマーフィルムまたはフォーム層を１層だけ伸長させ
て剥離を行う場合、その目的を達成するためにはその層が十分な物理的性質を発
揮しつつ十分な厚みも有するべきである。

【００８８】図９および図１０の構造中に含有されるような塑性ポリマーフィルム層の厚み
は約０．４〜１０ミルであるのが好ましく、約０．４〜６ミルであるのが最も好
ましい。

【００８９】逐次剥離テープの低接着性部分に使用できる接着剤を除く接着剤層の接着剤は
、特定の接着性がテープの用途に依存し且つ好ましい接着性が、１８０°の剥離
角度、１２．７ｃｍ／ｍｉｎの剥離速度でＰＳＴＣ−１およびＰＳＴＣ−３およ
びＡＳＴＭＤ９０３−８３に従って測定された場合に、通常は約４Ｎ／ｄｍ〜約
２００Ｎ／ｄｍ、好ましくは約２５Ｎ／ｄｍ〜約１００Ｎ／ｄｍであるすべての
感圧接着剤を含む。一般に、接着剤の剥離接着性の度合いが高くなればなるほど
引張強さが高められた基材が必要とされる。

【００９０】接着剤とテープの構造および配置が天候、ホイールの回転、路面状態および安
全基準に耐えるのに十分であることを確認するために適切な試験を実施すべきで
ある。

【００９１】基材の両面に適用されるのが好適であり得る感圧接着剤としては、天然ゴムの
ような接着付与ゴム接着剤、オレフィン、シリコーン、ポリイソプレン、ポリブ
タジエン、およびスチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンおよびスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体および
他の合成エラストマーのような合成ゴム接着剤、および放射線、溶液、懸濁、ま
たは乳化法によって重合することができるイソオクチルアクリレートとアクリル
酸の共重合体のような接着付与または非接着付与アクリル接着剤が挙げられる。
合成ゴム接着剤またはアクリル系接着剤が好ましい。

【００９２】（基材を有するテープのための）各接着層の厚みは、約０．６ミル〜約４０ミ
ル（約０．０１５ｍｍ〜約１．０ｍｍ）、好ましくは約１ミル〜約１６ミル（約
０．０２５ｍｍ〜約０．４１ｍｍ）の範囲内にあることが可能である。この好ま
しい厚みの範囲において、厚い層の方が薄い層よりもテープを剥がしやすい傾向
がある。これは９０℃以上の剥離角度で剥離するような慣用の剥離方法とは異な
る。一般に、薄い接着剤層よりも厚い接着剤層の方が、テープが１８０℃の剥離
角度において高い剥離強度を示しやすい。本発明に従って用いられるテープを小
さな角度、すなわち３５°よりも小さな角度で延伸して剥離する場合には、接着
剤が基材および両面塗布接着テープに対するホイールウェイト（またはブラケッ
ト）およびホイール表面によって抑制されやすく、強制的にかなりの伸長をさせ
られることになる。これらの状況下において、各接着層が収縮し、その断面積が
小さくなる。接着剤の薄い方の層の断面積、すなわち厚みと幅との積、は、接着
剤の厚い方の層の断面積よりもすでに小さく、応力、すなわち単位面積あたりの
力は、接着剤の厚い方の層よりも接着剤の薄い方の層の方が大きい。事実上、こ
うして接着剤が硬化する。層が硬ければ硬いほど耐変形性が増すので、剥離に必
要な力も大きくなる。露出した接着剤層は、使用前に慣用の剥離ライナーに積層
されてもよい。

【００９３】固体接着剤の厚み幅は、一般に約５〜１２０ミル（約０．１３ｍｍ〜約３ｍｍ
）、好ましくは約２０〜６０ミル（約０．５〜約１．６ｍｍ）である。

【００９４】ひとつのポリマーフォーム層を別のポリマーフォーム層または固体ポリマーフ
ィルム層に接着するための接着剤として、前述の感圧接着剤組成物が挙げられる
。基材のあるポリマー層を別のポリマー層と隣接させるための接着剤層は、厚み
が約１〜１０ミル（約０．０２５〜０．２５ｍｍ）であるのが好ましい。基材の
ポリマー層同士を接着するための他の方法として、同時押出または熱溶接のよう
な慣用の方法が挙げられる。

【００９５】本発明に従って用いられる、基材を有するテープは、感圧接着テープを作成す
るためのあらゆる慣用の方法によって製造することができる。例えば、接着剤を
基材に直接塗布することもできるし、別の層として形成してから支持体に積層す
ることもできる。

【００９６】支持体表面からのテープの剥離は、単純にその表面から約３５°までの方向に
テープを延伸することによって実施することができる。テープを約１０℃以下の
角度で延伸することによって支持体の表面から剥離できることが好ましい。適切
な角度で剥離すると、大量の、すなわち目立つ接着剤残留物が全く残らず、支持
体表面の損傷が防止される。

【００９７】本発明のかなり伸長された接着テープの小さな角度での剥離は、「鋭」型の亀
裂生長によって特徴付けられる。ガラス状材料の破損と同様に、鋭型亀裂によっ
て、（応力が散逸し得る）接着材料の量が少ない亀裂面に高い応力集中が起こる
。亀裂面での高い応力集中によって、いわゆる接着剤の脆性劈開破壊が起こる。
そのような破損は（接着材料中に散逸した少量のエネルギーのために）一般に小
さな力で起こり、きれいに界面的である。

【００９８】対照的に、もっと大きな剥離角度、すなわち一般に３５°よりも大きな角度の
場合、基材は延伸しにくく、接着剤が凝集してフィラメント化および破断が起こ
る。ガラス状材料の破損と同様に、「鈍」型亀裂の生長に先立ってクレージング
が起こる。このモデルにおいて観察される大きな角度での接着剤のフィラメント
化は、主に、ガラス状材料に見られるクレーズフィブリルに類似した、エネルギ
ー散逸機構としての役割を果たす。エネルギーの散逸が大きければ大きいほど、
耐剥離性も大きくなり、テープを剥離する力も大きくなる。エネルギーの散逸に
必要とされる材料の量が増えると、前述のように、応力の集中が低下する。接着
剤フィラメントは凝集して破断し、ホイール表面およびホイールウェイト表面に
接着剤の残留部を残していったり、これらの表面を損傷したりする。

【００９９】ホイールウェイト／ブラケット／ホイール様々なホイールウェイトを本発明に従って使用することができる。ホイールウ
ェイトは一般に対称形の形状をしており、ホイール表面に素早く装着できるよう
に一般に少なくとも１つの平面または曲面を有する。ホイールウェイトは一般に
金属を含むが、最も一般的には鉛のような高密度材料を含む。一般に、ほとんど
のホイールウェイトは三次元矩形の形状をしており、その重量は一般に約１／４
オンス〜約３オンス（約７〜約８５グラム）である。

【０１００】様々なブラケットを本発明に従って使用することができる。ブラケットは一般
に対称形の形状をしており、（ブラケットがテープに直接装着される場合には）
ホイール表面に素早く装着できるように一般に少なくとも１つの平面または曲面
を有する。ブラケットは一般に金属を含む。ホイールウェイトとブラケットが併
用される場合、そのそれぞれが独立に、溝、突起、刻み目、および／またはホイ
ールウェイトがブラケットに固定されるのを容易にする他の特徴を有していても
よい。

【０１０１】本発明の物品が適用され得るホイールは、例えば、鋼、アルミニウム、アルミ
ニウム／マグネシウムまたは他の合金組成物を含んでいてもよい。本発明の物品
をホイールの他の部分に使用することもできる。本発明の物品は、車、トラック
、バン、オートバイなどのような様々な乗り物のホイールに対して有用であると
信じられている。

【０１０２】本発明に従って用いられる重りは市販されている。一般に、１つの重りまたは
数個重り部品が接着テープに適用される。１つのテープに複数の独立した重り部
品を取り付けることが可能であることもある。

【０１０３】物品のホイールへの適用本発明の物品を供給する際には注意を払い、この物品が付されることのある速
度、天候、ホイール支持体、潜在的な汚染などの状況下において物品が接着を維
持できるかどうかを判断するために使用前に必ず適切な試験を受けさせるべきで
ある。

【０１０４】本発明の物品が、清潔で乾燥しているホイールの表面に適用されることが最も
有利である。

【０１０５】図１３を参照すると、図１ａの物品３が感圧接着剤層１６を介して重り５に接
着されており、感圧接着剤層１４を介して重り６０２に接着されている。基材１
２の一部２６は、重り５および接着剤層１４と１６を超えて伸長している。事実
上、この基材の延長部分が、ホイール６０２から重り５を取り外したいときに引
っ張ることのできるタブ２６を形成している。タイヤは６００で示されている。

【０１０６】テープの特定の構造、すなわち基材（もしあれば）の種類、（複数の）接着剤
組成物の種類、および基材（もしあれば）と接着剤層との相対的な位置は、ホイ
ールウェイト（および、もしあれば、ブラケット）の大きさ、それが付され得る
天候、それが曝され得る汚れ、上記物品が取り付けられ得るある乗り物の種類に
依存して変化する。

【０１０７】図１４は自動車７００のホイール７０６に装着されている本発明の図１ａの物
品３を示している。タイヤは７０２で示されている。慣用の接着テープで接着さ
れているホイールウェイトをホイールの表面を引っ掻かずに若しくは傷付けずに
取り外すことは不可能である。ホイールウェイトを装着するのに本発明の物品を
用いることによって、そのようなホイールウェイトを使用中に所定の位置にしっ
かりと固定することができ、また必要であれば、ホイールの表面を傷付けずに又
は目障りな残留物を残さずに取り外すことができる。

【０１０８】ホイールウェイト５と向き合う接着剤層１６は、通常は金属であるホイール表
面７０６にしっかりと接着することができる。ホイールウェイト／テープ物品３
を使用するには、通常は保護ライナー１８を剥離して、基材１２の、ホイールウ
ェイト５のある側とは反対側にある接着剤層１４を露出させる。そして、ホイー
ルウェイト／テープ物品３を所望の位置でホイール７０６に押し付ける。ホイー
ルウェイト／テープ物品３を取り外すには、上記タブをホイール７０６と平行な
方向に引っ張ればよい。テープが伸長するにつれて、ホイールウェイト５がホイ
ール７０６からゆっくりと剥がれてゆく。各物品を、線インチあたり１５ポンド
を超える重りでも保持でき、かつホイールの表面に残留物を全く残さずに剥離で
きるように設計することができる。本発明の物品を構成する部品は、この物品が
付されることのある遠心力すなわち回転力および天候または他の環境条件に耐え
られるように選択されるべきである。

【０１０９】現在利用されているホイールウェイト装着システムには、長期間の接着耐久性
を付与する強力な感圧接着剤が用いられているが、これらは支持体の表面から除
去しにくい。現在使用されている接着剤の除去方法では、（ヒートガン、ヒート
ランプ、または熱湯からの）熱または有機溶剤またはその両方、および／または
工具を用いた掻き取りが利用されている。熱での除去には、支持体上に有機溶剤
でなければ除去できない接着剤の付着物が残ることがある。溶剤と剥離作業によ
ってペイントまたは他の仕上材料が剥がれてしまい、表面が損傷してしまうこと
がある。溶剤には、適切な換気、火災予防、保存および廃棄に対する注意が必要
とされる。これらの方法の一部には、最低温度よりも高い温度または特定の温度
範囲内にある温度が必要とされる。さらに、掻き取りではホイールに掻き傷をつ
けてしまうことがある。

【０１１０】本発明に従って用いられる物品では強力接着剤が使用できるが、この物品はる
かに単純で簡便な除去方法を供給する。ホイールウェイトまたはブラケットは、
伸長可能な層を実質的にホイール平面内で延伸することによってホイールから取
り外すことができる。この除去方法は清潔で乾燥しているため、有機溶媒に関連
する環境、健康、保存および廃棄の問題が回避される。さらに、このテープは、
支持体上に接着剤の残留物を残すことがあまりなく、支持体を損傷、すなわちペ
イントおよび／または他の塗料を剥離することもあまりない。これらの特徴によ
って利用者の費用と時間の両方が節約される。このテープを剥がしたときのホイ
ールの損傷は最小であるか全く無く（通常は後者）、そして接着剤はホイール上
に僅かしか又は全く（通常は後者）残らない。

【０１１１】ホイールウェイトに対して適切な接着力を供給するテープの多くは簡単には剥
離できるものではなく、ホイール表面に接着剤の残留物を残してしまう。過度に
剥離しやすいテープでは適切な接着力が供給されず、使用中に剥がれることもあ
り、ホイールのバランスを崩してしまう。本発明に従って使用されるテープは、
このテープが接着されたホイールの表面から３５℃よりも小さな角度で引っ張る
ことによって剥離することができる。本発明による有用なテープは、高い接着力
を有し、使用中に所定の位置にしっかりと保持されることができるが、接着され
る表面に接着剤の残留物を残したり又は前記表面を損傷したりすることなく容易
に剥離することができる。このテープは、このテープが接着されるホイール表面
に実質的に正接する方向に延伸することによってホイールおよびホイールウェイ
ト（またはブラケット）から剥離することができる。タブは剥離の際にテープを
簡単に把持することができる手段を提供する。

【０１１２】本発明のホイールウェイト／テープ物品を試験するための試験方法接着剤の残留物ホイールまたは他の試験表面に残った接着剤の残留物の量を目視検査で定量し
た。

【０１１３】表面の損傷ホイールの表面または他の試験表面に発生したあらゆる損傷を目視検査で確認
した。

【０１１４】テープ特性テープの凝集強さがその接着強さよりも大きいかどうかを判断する際に、１／
４オンス（７グラム）の鉛の重りのような標準仕様のホイールウェイトと、清潔
で乾燥している（実施例３に示されるホイールのような）粉末塗装または透明塗
装された合金自動車のような標準仕様の乗り物を選択して判断を下すことができ
る。ホイールウェイトをテープの片面に添付し、テープのもう一方の面を清潔で
乾燥しているホイールに添付する。そして、タブを把持してホイールの表面から
３５°以下の角度でテープを延伸することによってテープを剥離する。もしテー
プの凝集強さがホイールおよびホイールウェイトに対するその接着強さよりも大
きいのであれば、テープが避けたりさもなくば分断したりせずにホイールとホイ
ールウェイトの両方から剥がれるはずである。

【０１１５】実施例以下の実施例は本発明の物品およびその使用をさらに詳しく説明するものであ
り、それらを制限するものではない。

【０１１６】実施例１本実施例に従って用いられるホイールウェイトは、まず慣用のテープ／ホイー
ルウェイト装着システムを用意し、そこから４つの重り部分を取り除くことによ
って得られた。この慣用の装着システムは、アメリカ合衆国、ミネソタ州、オー
クデール（Ｏａｋｄａｌｅ）にあるタイヤズプラス（ＴｉｒｅｓＰｌｕｓ）か
ら購入された鉛の重りが取り付けられた両面が接着剤で被覆されたフォームテー
プであった。このテープは、剥離時に接着剤の残留物が残る種類のテープであっ
た。このテープの片面には、８〜１０個の１／４オンス（７グラム）の重りが取
り付けられていた。これらの重りは互いに接合されていたが、１つ以上の重りの
接合部分が簡単に分断できるように設計されていた。また、このテープは重りと
は反対側に剥離ライナーを備えていた。

【０１１７】この両面フォームテープを４つの重り部分から分離した。互いに接合した４つ
のホイールウェイトのそれぞれは実質的に矩形の形状をしていた。次に、Ｍｉｎ
ｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＣｏｍｐ
ａｎｙ（「３Ｍ社」）から入手できるコマンド（登録商標）接着剤が付着したポ
スターストリップを前記４つの重り部分に添付した。このテープは、両面が接着
剤で被覆されたフォーム基材を含んでいた。このポスターストリップのフォーム
基材は、厚みが約４２ミル、長さが１．８１３ミル（４．６０５ｃｍ）および幅
が０．６２５ミル（１．５８８ｃｍ）であった。このフォーム基材の一端では、
テープの一部の両面に接着剤が付いていなかった。これによってテープを剥離す
るために引っ張られるタブが得られた。このテープを（タブを除いて）前記ホイ
ールウェイトを超えて伸長した部分で切り落とした。このポスターストリップと
４つの重り部分とから作成されたホイールウェイト／テープ物品をＡＣＴから入
手できるペイントされた試験パネル（１０．１６ｃｍ×３０．４８ｃｍ）に接着
した。このウェイト／テープ物品を１時間「硬化」させた。このホイールウェイ
ト／テープ物品の効果を証明するために、タブをストリップのコマンド（登録商
標）接着剤ストリップ方向に従ってＡＣＴパネルに対して真っ直ぐに（３５°よ
りも小さな角度で）引っ張った。このテープは、接着剤の残留物を全く残さずに
、このテープが添付されたホイールウェイトとペイントされたパネルの両方から
きれいに剥離された。試験パネルの表面には損傷が全く見られなかった。

【０１１８】実施例２ホイールウェイト／テープ物品をペイントされたＡＣＴ試験パネルではなく粉
末塗装（彩色技術）された金属ファイルキャビネットに装着した以外は実施例１
と同じ手順に従った。この粉末塗装された金属表面は、異なる種類のペイント塗
料で表面塗装された金属支持体上における剥離を調べるために用いられた。この
表面はホイール表面をシミュレートするために用いられた。このテープをファイ
ルキャビネットに対して真っ直ぐに（３５°よりも小さな角度で）引っ張り、ポ
スターストリップ方向に従ってファイルキャビネットから剥離した。このテープ
は、接着剤の残留物を全く残さずに、そのテープが添付されたホイールウェイト
とファイルキャビネットの両方からきれいに剥離された。ファイルキャビネット
の表面には損傷が全く見られなかった。

【０１１９】実施例３ホイールウェイト／テープ物品をホイールに装着した以外は実施例１と同じ手
順に従った。このホイールはマグネシウムアルミニウム粉末で被覆されたホイー
ルであった。このホイールを作業台の上に設置した。このホイールをペーパータ
オルと、３Ｍ社の汎用接着剤洗浄剤の８９８４番（３ＭＧｅｎｅｒａｌＰｕ
ｒｐｏｓｅＡｄｈｅｓｉｖｅＣｌｅａｎｅｒｐａｒｔ＃８９８４）と
を用いて汚れを取り、すべてのブレーキダスト、油、汚れなどを除去した。その
後、このホイールを３Ｍ社の洗車用石鹸（３ＭＣａｒＷａｓｈＳｏａｐ）
を用いて洗浄し、乾燥させた。

【０１２０】このホイールウェイト／テープ物品をホイールの外枠に親指で押し付けて、１
時間「硬化」させた。１時間後、タブをコマンド（登録商標）接着剤方向に従っ
てホイールの表面からホイールに対して真っ直ぐに（３５°よりも小さな角度で
）引っ張った。このテープは、接着剤の残留物を全く残さずに、そのテープが添
付されたホイールウェイトとホイールの両方からきれいに剥離された。ホイール
の表面には損傷が全く見られなかった。

【０１２１】実施例４ドイツのハンブルグにあるベイヤーズドルフＡＧ（ＢｅｉｅｒｓｄｏｒｆＡ
Ｇ）からテサパワーストリップス（登録商標）（ＴｅｓａＰｏｗｅｒＳｔｒ
ｉｐｓ^TM）として市販されている弾性固体接着剤製品を用いてテープ構造を作成
する。長さとテープ幅が１／４インチ（０．６３５ｃｍ）の剥離ストリップをこ
のテープ製品上に設けられた剥離ライナーの一部から作成し、このテープ製品上
に設けられたタブから離れた前記製品の一端に添付する。得られたテープ製品を
、一度は剥離ストリップがホイールウェイトの表面に対するように、そして一度
は剥離ストリップがホイール表面に対するように、ホイールウェイトとホイール
に添付する。

【０１２２】本発明の範囲および趣旨から逸脱しない範囲の様々な修正および変更は、当業
者らにとって明らかとなるであろうが、本発明は、本願明細書に記載される例示
的な実施形態に過度に限定されるものではないことは理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１Ａ】本発明の接着テープ／ホイールウェイト物品の第１の実施形態の断面の拡大側
面図である。

【図１Ｂ】本発明の接着テープ／ホイールウェイト物品の第２の実施形態の断面の拡大側
面図である。

【図１Ｃ】本発明の接着テープ／ホイールウェイト物品の第３の実施形態の断面の拡大側
面図である。

【図２】図１Ａの代替であるホイールウェイト／テープ物品の断面の拡大側面図である
。

【図３】図１の別の代替であるホイールウェイト／テープ物品の断面の拡大側面図であ
る。

【図４】ホイールの表面に接着している図２の接着テープ／ホイールウェイト物品の断
面の拡大側面図である。

【図５】図４のように、ホイールの表面に接着している図２の接着テープ／ホイールウ
ェイト物品の断面の拡大側面図であるが、ホイールの表面よりもむしろホイール
ウェイトに対して位置づけされるテープ構造に含まれる剥離ストリップを有する
。

【図６】図５に示すように、接着テープ／ホイールウェイト物品およびホイールの断面
の拡大側面図であるが、テープ構造の基材層が部分的に延伸され、接着剤層が剥
離される直前にテープ構造に含まれる。

【図７】図６と同様の断面の拡大側面図であるが、基材層が更に延伸され、両方の接着
剤層がホイールの表面およびホイールウェイトから部分的に剥離される。

【図８】図７で示したものの後に、更に剥離ステップを示す断面の拡大側面図であり、
ホイールウェイトに接着された接着剤層は完全に剥離される一方で、ホイールの
表面に接着する接着剤層の対応部分はまだ接着している。

【図９】フィルム／フォームラミネートを含む本発明による接着剤テープホイールウェ
イト物品の別の実施形態の断面の拡大側面図である。

【図１０】フォーム／フィルム／フォームラミネートを含む本発明による接着剤テープ／
ホイールウェイト物品の別の実施形態の断面の拡大側面図である。

【図１１】フィルム／フォーム／フィルムラミネートを含む本発明による接着剤テープ／
ホイールウェイト物品の別の実施形態の断面の拡大側面図である。

【図１２】代替の取付方法を示す、本発明による接着剤テープ／ホイールウェイト物品の
別の実施形態の断面の拡大側面図である。

【図１３】ホイールに取り付けられた図１ａの物品の斜視図である。

【図１４】自動車のホイールに取り付けられた図１ａの物品の側面図である。

【図１５】本発明による接着剤テープ／ウェイト／ブラケット物品の断面の拡大側面図で
ある。

【図１６】本発明による接着剤テープ／ブラケット／ウェイト物品の断面の拡大側面図で
ある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可能
なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該タブは該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き
伸ばすように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きい、物品。
【請求項２】前記テープが基材を具備し、該基材が第１の主面と第２の反
対側の主面とを有し、該基材が、該第１の主面および該第２の主面のそれぞれの
上に感圧接着剤の層を担持する、請求項１に記載の物品。
【請求項３】前記基材が塑性基材と弾性基材とからなる群より選択される
、請求項２に記載の物品。
【請求項４】前記基材が、少なくとも１つのポリマーフォームの層と少な
くとも１つのポリマーフィルムの層とを具備する積層体からなる伸張可能な材料
である、請求項２に記載の物品。
【請求項５】前記基材が、ポリマーフィルム、ポリマーフォーム、ポリマ
ーフォームに積層されたポリマーフィルム、およびポリマーフォームの層の両側
に積層された２つのポリマーフィルムからなる群より選択される伸張可能な材料
である、請求項２に記載の物品。
【請求項６】前記テープが単層の固体接着剤である、請求項１に記載の物
品。
【請求項７】前記テープが、制御された逐次剥離型のテープである、請求
項１に記載の物品。
【請求項８】前記ウェイトが重さ約７〜約８５グラムの金属である、請求項１に記載の物品。
【請求項９】前記ウェイトが鉛を含む、請求項１に記載の物品。
【請求項１０】請求項１に記載の物品をその前記第２の主面を介して固着
して備えるホイールを具備する組立体。
【請求項１１】請求項１に記載の物品をその前記第２の主面を介して乗物
のホイールに固着して備える乗物を具備する組立体。
【請求項１２】（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可
能なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたブラケットと、（ｃ）該ブラケットに連結されるとともに、該テープに直接には固着されない
ウェイトとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ブラケット
から取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端から延び、該ウ
ェイトは該タブの上に延在し、該ウェイトは該ブラケットから続いて取り外され
て該タブを露出させることができ、該ウェイトの取り外しの際に該タブは該ホイ
ールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばすように掴むことがで
き、該テープの凝集強さが該ブラケットおよび該ホイールへの該テープの接着強さ
よりも大きい、物品。
【請求項１３】前記テープが基材を具備し、該基材が第１の主面と第２の
反対側の主面とを有し、該基材が、該第１の主面および該第２の主面のそれぞれ
の上に感圧接着剤の層を担持する、請求項１２に記載の物品。
【請求項１４】前記基材が塑性基材と弾性基材とからなる群より選択され
る、請求項１３に記載の物品。
【請求項１５】前記基材が、少なくとも１つのポリマーフォームの層と少
なくとも１つのポリマーフィルムの層とを具備する積層体からなる伸張可能な材
料である、請求項１３に記載の物品。
【請求項１６】前記基材が、ポリマーフィルム、ポリマーフォーム、ポリ
マーフォームに積層されたポリマーフィルム、およびポリマーフォームの層の両
側に積層された２つのポリマーフィルムからなる群より選択される伸張可能な材
料である、請求項１３に記載の物品。
【請求項１７】前記テープが単層の固体接着剤である、請求項１２に記載
の物品。
【請求項１８】前記テープが、制御された逐次剥離テープである、請求項
１２に記載の物品。
【請求項１９】前記ウェイトが重さ約７〜約８５グラムの金属である、請
求項１２に記載の物品。
【請求項２０】前記ウェイトが鉛を含む、請求項１２に記載の物品。
【請求項２１】請求項１２に記載の物品をその前記第２の主面を介して固
着して備えるホイールを具備する組立体。
【請求項２２】請求項１２に記載の物品をその前記第２の主面を介して乗
物のホイールに固着して備える乗物を具備する組立体。
【請求項２３】（ａ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する伸張可
能なテープと、（ｂ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトと、（ｃ）該ウェイトに連結されるとともに、該テープに直接には固着されないブ
ラケットとを具備し、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該ブラケットは該タブの上に延在し、該ブラケットは該ウェイトから
続いて取り外されて該タブを露出させることができ、該ブラケットの取り外しの
際に該タブは該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばす
ように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きい、物品。
【請求項２４】前記テープが基材を具備し、該基材が第１の主面と第２の
反対側の主面とを有し、該基材が、該第１の主面および該第２の主面のそれぞれ
の上に感圧接着剤の層を担持する、請求項２３に記載の物品。
【請求項２５】前記基材が塑性基材と弾性基材とからなる群より選択され
る、請求項２４に記載の物品。
【請求項２６】前記基材が、少なくとも１つのポリマーフォームの層と少
なくとも１つのポリマーフィルムの層とを具備する積層体からなる伸張可能な材
料である、請求項２４に記載の物品。
【請求項２７】前記基材が、ポリマーフィルム、ポリマーフォーム、ポリ
マーフォームに積層されたポリマーフィルム、およびポリマーフォームの層の両
側に積層された２つのポリマーフィルムからなる群より選択される伸張可能な材
料である、請求項２４に記載の物品。
【請求項２８】前記テープが単層の固体接着剤である、請求項２３に記載
の物品。
【請求項２９】前記テープが、制御された逐次剥離テープである、請求項
２３に記載の物品。
【請求項３０】前記ウェイトが重さ約７〜約８５グラムの金属である、請
求項２３に記載の物品。
【請求項３１】前記ウェイトが鉛を含む、請求項２３に記載の物品。
【請求項３２】請求項２３に記載の物品をその前記第２の主面を介して固
着して備えるホイールを具備する組立体。
【請求項３３】請求項２３に記載の物品をその前記第２の主面を介して乗
物のホイールに固着して備える乗物を具備する組立体。
【請求項３４】（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する
伸張可能なテープと、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトとを具備する物品
であって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該タブは該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き
伸ばすように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きい物品を用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法。
【請求項３５】前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外
すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角
度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
くまたは実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する、請
求項３４に記載の方法。
【請求項３６】前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外
すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角
度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する、請求項３４に記載の方
法。
【請求項３７】（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する
伸張可能なテープと、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたブラケットと、（ｉｉｉ）該ブラケットに連結されるとともに、該テープに直接には固着さ
れないウェイトとを具備するテープであって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ブラケット
から取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端から延び、該ウ
ェイトは該タブの上に延在し、該ウェイトは該ブラケットから続いて取り外され
て該タブを露出させることができ、該タブは該ウェイトの取り外しに際し該ホイ
ールの表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばすように掴むことができ
、該テープの凝集強さが該ブラケットおよび該ホイールへの該テープの接着強さ
よりも大きいテープを用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法。
【請求項３８】前記ホイールおよび前記ブラケットから前記テープを取り
外すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の
角度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ブラケットから該テープを続
いて取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上
に全くまたは実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する
、請求項３７に記載の方法。
【請求項３９】前記ホイールおよび前記ブラケットから前記テープを取り
外すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の
角度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ブラケットから該テープを続
いて取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上
に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する、請求項３７に記載
の方法。
【請求項４０】（ａ）（ｉ）第１の主面と第２の反対側の主面とを有する
伸張可能なテープと、（ｉｉ）該テープの該第１の主面に固着されたウェイトと、（ｉｉｉ）該ウェイトに連結されるとともに、該テープに直接には固着され
ないブラケットとを具備するテープであって、該テープは、その該第２の主面を介してホイールに強固に固着できるとともに
、該ホイールの表面から約３５°以下の角度で引き伸ばされた後に該ホイールお
よび該ウェイトから取り外すことができ、タブが該テープの少なくとも一方の端
から延び、該ブラケットは該タブの上に延在し、該ブラケットは該ウェイトから
続いて取り外されて該タブを露出させることができ、該タブは該ブラケットの取
り外しに際し該ホイールの該表面から３５°以下の角度で該テープを引き伸ばす
ように掴むことができ、該テープの凝集強さが該ウェイトおよび該ホイールへの該テープの接着強さよ
りも大きいテープを用意するステップと、（ｂ）該物品の該第２の主面上の該接着剤を介して該物品をホイールに取り付
けるステップと、を具備する方法。
【請求項４１】前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外
すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角
度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
くまたは実質的に全く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する、請
求項４０に記載の方法。
【請求項４２】前記ホイールおよび前記ウェイトから前記テープを取り外
すために、前記タブを掴んで該テープを該ホイールの表面から約３５°以下の角
度で引き伸ばすことにより、該ホイールおよび該ウェイトから該テープを続いて
取り外すステップ（ｃ）であって、前記物品から感圧接着剤が該ホイール上に全
く残らないようにするステップ（ｃ）をさらに具備する、請求項４０に記載の方
法。