JP2721179B2 - インキ装置のインキ量設定装置 - Google Patents

インキ装置のインキ量設定装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、印刷機、特に多色オフセット印刷機におけ
るインキ量設定装置に関する。
〔従来の技術〕
多色オフセット印刷機はカラー印刷を行うものであ
り、例えば第9図に示すように、4色刷りの場合には黄
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒
(B)の各色を受けもつ刷版がそれぞれ装着された4つ
の印刷ユニットUY,UM,UC,UBを備えて構成される。各印
刷ユニットUY,UM,UC,UBにはインキの供給量を調節する
インキ装置IY,IM,IC,IBがそれぞれ設けられている。
ここで、第10図にインキ装置の要部を示す。各インキ
装置IY〜IBは同じ構成なので、IYを例にして説明する。
インキ装置IYはインキ元ローラ2と、このインキ元ロー
ラの外周面の側方に隣接して配置されたインキつぼ3を
備えて構成される。インキ量はインキつぼ3の底板4の
先端とインキ元ローラ2の外周面との相対間隙で形成さ
れるインキつぼ開度の大きさと、インキ元ローラ2の回
転角または回転速度によって調整される。
インキつぼ底板4はインキ元ローラ2の軸方向に所定
数に分割され、各分割底板(以下、ブレードという。)
B1〜Bn個は独立してつぼ開度が調整可能となっている。
各ブレードB1〜Bnの数(すなわち底板4の分割数)は、
第11図に破線で示す刷版5に絵柄面積率測定用の分割エ
リアAr1〜Arnの数に対応する。この絵柄面積率は刷版絵
柄面積率計によって測定される。
インキ元ローラ2は後述する回転制御部によってその
回転角度または回転速度が一定に制御される。すなわ
ち、インキ元ローラが間欠的回転動作を行うものである
場合にはインキ元ローラ2の回転角度を印刷の色に応じ
て設定する。また、連続回転を行うものである場合に
は、回転速度を印刷の色に合わせて所定値に設定する。
このように、インキの量はインキつぼの開度と、イン
キ元ローラ2の回転角または回転数に応じて決まる。他
色刷りの場合、インキの量は当該色に応じて各印刷ユニ
ットUY,UM,UC,UBごとに異なる。以上のインキ装置IY
上記絵柄面積率の測定データを入力とするインキ量設定
装置により制御される。
次に、従来のインキ量設定装置について第12図により
説明する。従来のインキ量設定装置は、絵柄面積設定計
6による測定データを入力データとし、絵柄面積率
(%)を予め設定された変換関数により対応するつぼ開
度(%)に変換する変換部7と、予め各色に応じたイン
キ元ローラ2の回転角または回転数に設定された回転制
御部としての回転指令値メモリ24′と、変換部7で変換
された開度データに基づいてインキつぼ3の各ブレード
B1〜Bnの調節装置を制御するとともに、回転指令値メモ
リ24′からの回転指令に基づいてインキ元ローラ2の回
転角または回転数を制御するインキ量制御部8と、を備
えて構成される。
絵柄面積率計(DEMIA(大日本印刷株式会社の登録商
標))6は、当該多色オフセット印刷の色合せに際して
必要なインキ量(すなわち絵柄面積率)を刷版5上の絵
柄の分布から光学的に測定する装置である。絵柄面積率
は各刷版(Y,M,C,B色)ごとに測定され、その測定値は
磁気カード等の媒体あるいはプリントアウトにより出力
される。
変換部7は絵柄面積率計6の測定データを入力するた
めの入力部9と、各色(Y,M,C,B)ごとの変換関数デー
タDY,DM,DC,DB(第13図参照)を色ごとに記憶する変換
関数メモリ10と、入力された絵柄面積率測定データに基
づいて対応する色のつぼ開度を変換関数メモリ10から読
出して変換演算を行う変換演算部11と、変換データを出
力する出力部12と、つぼ開度のデータをインキ量制御部
8から変換関数メモリ10に基づいて絵柄面積率に変換す
る逆変換演算部13と、前記逆変換演算部13で逆変換され
たデータを出力する出力部9′と、を備えて構成され
る。
変換関数データは、第14図に示すように、横軸に絵柄
面積率(%)、縦軸につぼ開度(%)をとって表わした
もので、各印刷ユニットUY,UM,UC,UBごと(つまり、各
色ごと)に設定されている。
インキ量制御部8は、出力部12からの変換データ(つ
ぼ開度)により、つぼ開度データおよびインキ元ローラ
回転指令を各印刷ユニットUY〜UBのインキ装置IY〜IB
出力する。
次に、ある絵柄の印刷を行う場合のインキ量の設定動
作について説明する。
まず、絵柄面積率計6により各印刷版5(Y,M,C,B)
のそれぞれの絵柄面積率を測定する。この絵柄面積率測
定データは入力部9を介して変換部7に入力される。入
力方法は、磁気カードの場合は入力部9を磁気読取装置
として自動読取りとするか、プリントアウトデータの場
合は入力部をキーボードとして手動入力とする。入力さ
れた絵柄面積率測定データは変換演算部11に入力され
る。
変換演算部11は、変換関数メモリ10から各刷版5ごと
に対応する変換関数データDY〜DBを読出して入力された
絵柄面積率に対応するつぼ開度を出力部12に出力する。
変換されたつぼ開度データはインキ量制御部8に入力さ
れる。
一方、回転指令値メモリ24′内には各印刷ユニット
UY,UM,UC,UBに対応する回転角指令または回転数指令が
記憶されており、その記憶値は出力部12を介してインキ
量制御部8に入力される。
インキ量制御部8は、各刷版5に対応して個別につぼ
開度指令を各印刷ユニットUY,UM,UC,UBのインキ装置IY,
IM,IC,IB(図示省略)に与える。各インキ装置IY,IM,
IC,IBは自己に与えられたつぼ開度指令に適合するよう
インキつぼ3のブレードB1〜Bnを開く。さらに、インキ
元ローラ2の回転角度または回転速度を回転指令に適合
するように制御する。但し、以上のようにして得られた
つぼ開度が最適でない場合は個々のブレードB1〜Bnを作
業員が個々に補正入力部14のキーボード等により手動調
整を行う。
この操作により各印刷ユニットUY,UM,UC,UBのインキ
装置IY,IM,IC,IBから練り出されるインキ量は対応する
各刷版5(Y,M,C,B)の絵柄に適合する量に設定され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来のインキ量設定装置における問題点は、各イ
ンキ装置IY,IM,IC,IBにおけるインキつぼ底板4やイン
キ元ローラ2が摩耗等により経時的に劣化し、当初設定
したつぼ開度と実際のつぼ開度との間に偏差が生じ、印
刷品質の低下が余儀なくされるという点にある。
つぼ開度の経時的変化は、変換関数を変更してつぼ開
度を再設定することにより対処可能である。しかし、こ
の再設定はインキつぼ底板4全体の開度に対するもので
あり、インキつぼ底板4の各ブレードB1〜Bnの個々に対
するものではない。インキつぼ底板4やインキ元ローラ
2の摩耗は必ずしも幅方向全域に亘って一様に生ずるも
のとは限らず、局部的に発生する場合がある。局部的に
摩耗が大きく発生した場合、対応するブレード(B1〜Bn
のいずれか)をメンテナンス上新品と交換することにな
るが、この場合に旧品のままである他のブレードとのつ
ぼ開度のバランスをとるために再調整が必要となる。こ
の再調整は各ブレードB1〜Bnごとに行うのであるが、各
ブレードB1〜Bn相互に微妙な特性差を生じていることか
ら、簡単に最適状態に回復することはできない。またそ
の再調整には多大な時間と手間を必要とする。
このように、従来では変換関数を各印刷ユニットに対
し、一律に設定しているため、インキつぼ底板4の各ブ
レードB1〜Bn相互間に生じるつぼ開度の経時的変化に対
応することができないという問題があった。
一方、従来では、一旦印刷色が決定されると、インキ
元ローラ2の回転角または回転速度は当初の設定値に固
定されたまあであり、インキ元ローラ2自体の摩耗等に
応じた調整は行なわれていないのが現状である。仮に調
整したとしても当該印刷物についての調整であり、色ご
とのきめ細い制御は行なわれていない。しかし、印刷品
質の向上のためには、過去の実績データを反映する必要
がある。また、従来では印刷内容の変更、特色(Y,M,C,
Bの標準色以外の特殊色)への変更、あるいは印刷順序
の変更に際しては、インキ特性(粘度、色等)が異なっ
てくるため、各インキの種類に応じてその都度インキ元
ローラの回転角や回転数の再設定を行う必要があった。
そこで、本願の請求項1記載の発明は、インキつぼ底
板の各ブレードごとにその経時的変化に対応して常に最
適な変換関数を設定して印刷品質を向上しうるインキ量
設定装置を提供することを目的とする。
本願の請求項2記載の発明は、各印刷色に対応して常
に最適なインキ量を設定して印刷品質を向上しうるイン
キ量設定装置を提供することを目的とする。
本願の請求項3記載の発明は、インキつぼ底板の各ブ
レード側の最適設定とインキ元ローラ側の最適設定を同
時に行うことにより印刷品質の向上を図りうるインキ量
設定装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明
は変換関数を用いて印刷版の絵柄面積率測定データをイ
ンキつぼの開度データに変換し、底板がインキ元ローラ
の幅方向に複数に分割されたインキつぼを有するインキ
装置に前記変換された開度データを設定するインキ装置
のインキ量設定装置において、前記変換関数を各分割さ
れた底板のブレードごとに独立して設定し、前記各変換
関数を過去の最適インキつぼ開度の実績データに基づい
て順次更新する変換部を備えたことを特徴とする。
本願請求項2記載の発明はインキ装置のインキ元ロー
ラに所定の回転角または回転速度指令を与える回転制御
部を備えたインキ装置のインキ量設定装置において、前
記インキ元ローラの回転角または回転速度を過去の最適
実績データに基づいて順次更新し前記回転制御部に設定
する変換部を備えたことを特徴とする。
本願請求項3記載の発明は変換関数を用いて印刷版の
絵柄面積率測定データをインキつぼの開度データに変換
し、底板がインキ元ローラの幅方向に複数に分割された
インキつぼを有するインキ装置に前記変換された開度デ
ータを設定するとともに、前記インキ元ローラの回転制
御部に印刷すべき色に応じた回転角または回転数を設定
するインキ装置のインキ量設定装置において、請求項1
記載の変換部と請求項2記載の変換部とを組み合わせた
ことを特徴とする。
〔作用〕
本願の請求項1記載の発明において、これから印刷し
ようとする絵柄の印刷版から測定された絵柄面積率測定
データを当該インキ量設定装置に入力すると、その絵柄
面積率測定データは変換部において当初設定された初期
変換関数によりインキつぼ開度に変換される。上記変換
関数はインキつぼの各分割底板ごとに独立して設定され
ているので、変換された開度データは各分割底板のブレ
ードのそれぞれに対応して与えられる。この各開度デー
タはインキ装置に与えられ、その開度に合わせて各分割
底板が調整される。同一内容の印刷版による印刷が繰り
返し行なわれる過程において適宜開度調整が行われ、過
去の印刷時に最適とされた開度データは実績データとし
て変換部にフィードバックされる。このフィードバック
される実績データにより上記変換関数は順次適当なタイ
ミングで更新され、それ以降はこの更新された変換関数
により開度データへの変換が行われる。その結果、変換
部は自己学習作用により各分割底板の状態(経時変化)
に最も適した開度データを生成し、インキ装置に与える
ことができる。よって、印刷品質の向上が可能となる。
本願の請求項2記載の発明において、印刷動作に伴な
って回転制御部からは当初設定された初期回転角または
回転速度指令が出力され、この指令値によりインキ元ロ
ーラは回転する。同一内容の印刷版による印刷が繰り返
し行なわれる過程において適宜回転角または回転速度の
調整が行なわれ、過去の印刷時に最適とされた回転角ま
たは回転速度指令値は実績データとして変換部にフィー
ドバックされる。このフィートバックされる実績データ
により、回転制御部の指令値内容が順次適当なタイミン
グで更新され、それ以降は更新された回転角または回転
速度指令値でインキ元ローラが回転制御される。その結
果、変換部は自己学習作用によりインキ元ローラの状態
やインキ特性等に最も適した回転指令値を生成し、イン
キ装置に与えることができる。よって、印刷品質の向上
が可能となる。
本願請求項3記載の発明においては、各分割底板ごと
の変換関数が実績データにより更新され、自己学習作用
により、常に各分割底板の状態(経時変化)に適応した
インキつぼ開度が設定されるとともに、インキ元ローラ
の回転角または回転速度が実績データにより更新され、
自己学習作用により常にインキ元ローラの状態およびイ
ンキ特性の変化等に適応した回転角または回転速度が設
定される。このように、互に密接な関係を有するインキ
つぼとインキ元ローラの双方を最適制御することができ
るため、よりきめの細かな制御によって印刷品質の向上
を達成することができる。
〔実施例〕
次に、本発明に係るインキ量設定装置実施例を図面に
基づいて説明する。
第2図に本発明の実施例を示す。この第2図におい
て、第12図(従来例)と重複する部分には同一の符号を
附して以下説明する。
第2図の本実施例と第12図の従来例とで異なる部分は
変換部である。本実施例における変換部15は、絵柄面積
率測定データを入力する入力部16と、入力された絵柄面
積率データと、印刷を行なって得られた各刷版について
の各絵柄面積率測定用分割エリアごとの最適ブレード開
度および印刷を行なって得られた各刷版についての各イ
ンキ元ローラの回転角(以下、回転速度を省略し、回転
角θで説明する。)を所定品目数分記憶する印刷データ
メモリ17と、この印刷データメモリ17からデータを読み
出して絵柄面積率データをブレード開度データに変換す
る変換関数を作成する変換関数作成演算部18と、作成さ
れた変換関数を各ブレードB1〜Bnごとに対応して記憶す
る変換関数メモリ19と、入力された絵柄面積率測定デー
タに基づいて変換関数メモリ19から対応する変換関数を
読み出して最適つぼ開度を各ブレードB1〜Bnごとに演算
出力する変換演算部20と、印刷データメモリ17から各イ
ンキ元ローラの回転角データθを読み出して平均値を算
出する平均値演算部23と、演算された回転角θの平均値
を各印刷ユニットUY〜UBごとに記憶する平均値メモリ24
と、最適つぼ開度および最適回転指令値をインキ量制御
部8に出力する出力部21とを備えて構成される。上記平
均値演算部23と平均値メモリ24により回転制御部25が構
成される。
次に、第2図によりインキ元ローラ2の回転角θの設
定動作について説明する。
まず、インキ元ローラ2の回転角θの初期設定を行
う。印刷データメモリ17には、第4図に示すように、印
刷機の設定当初に求められた回転角θが品目a〜n、印
刷ユニットUY〜UBごとに記憶されている(以下、プリセ
ット用データという。)。このプリセット用データは平
均値演算部23により逐次読出される。平均値演算部23
は、印刷データメモリ17から読出したプリセット用デー
タに基づいて角印刷ユニットUY〜UBごとの平均回転角デ
ータθ〜θを演算する。θ〜θは第5図に示す
ように平均値メモリ24に記憶される。平均値メモリ24か
らθ〜θが読出され、出力部21、インキ量制御部8
を経て各印刷ユニットUY〜UBに各々回転角データθ
θが初期設定される。
次に、初期設定された各回転角θ〜θの適否を確
認するために、各印刷ユニットUY〜UBを稼動させて試し
刷りを行う。試し刷りの結果検査員の判断により不適当
であれば補正入力部14により該当する回転角θ〜θ
を再設定する。再設定された回転角θ〜θはインキ
量制御部8を介して印刷データメモリ17に更新記憶され
る。
次に、印刷を行うに際しては、この補正された回転角
データθ〜θが平均値演算部23、平均値メモリ24を
介して出力部21に与えられ、インキ量制御部8を介して
各印刷ユニットUY〜UBのインキ元ローラ駆動部に与えら
れる。
この場合、初期設定の段階では平均値演算部23により
実績データの平均値を求めるほどサンプルデータが蓄積
されておらず、所定データ数になるまでは印刷データメ
モリ17に記憶された回転角データの初期値ないしはその
補正値でインキ元ローラ2の回転角が制御される。
印刷を繰り返すうち、適宜検査員が印刷物の状態を検
査し、回転角データθ〜θの補正を行う。この補正
は補正入力部14により行う。この補正された回転角デー
タθ〜θはそのときのインキ元ローラ2の状態ない
しは使用インキ特性に最も適した値であり、最適実績デ
ータとしてインキ量制御部8を介し、印刷データメモリ
17に記憶する。この実績データが所定数蓄積した時点
で、平均値演算部23は収集した実績データの平均値を求
め、その値を平均値メモリ24に記憶する。以後、次の平
均値算出時点になるまでは、この時算出された平均値で
インキ元ローラ2の回転角θ〜θが制御される。
このように、所定数の回転角実績データが蓄積される
ごとに過去の最適データの平均値が求められ、次の更新
サイクル時までその平均値により回転角θ〜θの制
御が行われる。ここで、平均値を算出するのは特定のサ
ンプリング時の回転角データに偏ることのないよう平均
的な回転角を求め、印刷品質の平均化を行うものとして
意義がある。
以下、同様に過去の回転角実績データがフィードバッ
クされて反映され最適とされる回転角データが順次更新
されるのでいわゆる自己学習作用により、常に高品質の
印刷を行うことが可能となる。
以上の説明はインキ元ローラの回転角θを例にして説
明したが、この回転角θに代えて回転速度に適用するこ
とができる。その設定動作は回転角を回転速度に置き換
えて適用すればよいので説明を省略する。
次に、ブレード開度の設定動作について説明する。
まず、ブレード開度の初期設定を行う。初期設定は磁
気カード22により行う。磁気カード22には、第3図に示
すように、各印刷品目a,b…nごとに各絵柄面積率測定
エリアAr1〜Arnに対応したフォーマットで記憶されてい
る。各絵柄面積率の測定データは、入力部(カードリー
ダ等)16により読取られ、変換演算部20に与えられ、変
換演算に供されるとともに、印刷データメモリ17に与え
られ変換関数作成演算部18にて変換関数を更新するため
のデータとして用いられる。
変換演算の内容は入力された絵柄面積率測定データに
対応する各ブレードB1〜Bnのブレード開度を算出するこ
とである。
すなわち、印刷データメモリ17には、第4図に示すよ
うに、当該印刷機の設定当初に求められた刷版5の各分
割エリアの絵柄面積率と、前記各分割エリアに対応する
各ブレードのブレード開度データが品目a〜n、印刷ユ
ニットUY〜UB、ブレードB1〜Bnごとに記憶されている
(以下、プリセット用データという。)。このプリセッ
ト用データは変換関数作成演算部18により逐次読み出さ
れる。変換関数作成演算部18は、印刷データメモリ17か
ら読出したプリセット用データに基づいて、各印刷ユニ
ットUY〜UB、各ブレードB1〜Bnごとの変換関数DB1〜DBn
を作成する。作成した各変換関数DB1〜DBnは、第6図に
示すように、各印刷ユニットUY〜UBごとに各ブレードB1
〜Bnに対応させて変換関数メモリ19に記憶される。変換
演算部20は絵柄面積率測定データが入力されると、変換
関数メモリ19から対応する変換関数DB1〜DBnを読み出
し、入力された絵柄面積率測定データに適合するブレー
ド開度を算出する。算出されたブレード開度は出力部21
によりインキ量制御部8に出力される。
以上はインキつぼ3のブレードB1〜Bnに経時的変化が
生じていない場合に、印刷機設定当初のプリセット用デ
ータを用いてブレード開度を算出する場合の動作であ
る。しかし、印刷の繰返しによりブレードB1〜Bnの特性
が変化したり、インキ元ローラ2(第10図)が摩耗等に
より当初の状態から変化してしまうものであることは先
に述べた通りである。
そこで、本実施例における変換部15においてはインキ
制御部8から過去の印刷において最適とされたブレード
開度(実績データ)がフィードバックされ、印刷データ
メモリ17に更新記憶されるようになっている。ブレード
開度の実績データが最適か否かの判断は刷り上がった印
刷物の検査により行われる。すなわち、何回かの印刷を
行う過程で最適ブレード開度の実績データは順次印刷デ
ータメモリ17内に第4図のテーブルの如く格納される。
データ内容は順次新しいものに更新される。格納する実
績データ数としては、過去何回分(例えば10回分等)か
のデータとし、そのデータを用いて後述する変換関数作
成演算部18による演算に供するようにする。
変換関数作成演算部18は、印刷データメモリ17内に格
納されている絵柄面積率データと最適ブレード開度実績
データのいくつかを読み出し、第7図に示すように最小
自乗法か、あるいは第8図に示すように各絵柄面積率ご
とにブレード開度の平均値を求める方法等を用いて新た
な変換関数を作成する。
作成された新たな変換関数は変換関数メモリ19に送ら
れ、対応する旧変換関数に置き換えられる。そして、次
の印刷時に変換演算部20において用いられ、出力部21か
らは常に最適なブレード開度が出力されることとなる。
このようにして、自己学習作用により当初設定された
プリセット用データは印刷回数を重ねるごとに順次新た
なデータに更新され、常にブレードの経時変化等に適合
するブレード開度が算出されることとなる。なお、変換
関数の更新周期は必ずしも印刷ごとでなくてもよく、ブ
レードB1〜Bn等の経時的変化に相関をもつ周期を設定し
てもよい。
次に、上記変換部15で求められた最適ブレード開度は
インキ量制御部8に与えられる。インキ量制御部8は入
力された最適ブレード開度に基づき、各印刷ユニット
UY,UM,UC,UBの各インキ装置IY,IM,IC,IBのそれぞれに対
し、ブレード開度調整指令を与える。このブレード開度
調整指令により各インキ装置IY,IM,IC,IBにおいては各
ブレードB1〜Bnを個々に独立して操作し、最適ブレード
開度に調整する。
次に、調整されたブレード開度で試し刷りを行なう。
検査の結果、不良と出た場合には補正入力部14によりオ
ペレータが不良部分のブレードB1〜Bnのいずれかのブレ
ード開度を補正し、調整を行う。なお、最終的に最適と
された実績データが印刷データメモリ17にフィードバッ
クされることは先に述べた通りである。
以上のようにして設定されたブレード開度で印刷が行
われる。新たな品目の印刷をするために、刷版5が交換
される場合には以上の動作を同様に繰返す。この繰返し
過程で順次自己学習作用により、ブレードB1〜Bn、イン
キ元ローラ2の経時的変化に追従して変換部15の変換関
数が補正され、最適なブレード開度を与える変換関数に
更新される。このようにして、印刷品質の向上を図るこ
とができる。しかも、ブレード開度調整は、インキつぼ
3の底板4全体を一個の変換関数で一括して変換を行う
のではなく、各ブレードB1〜Bn個々に独立して最適変換
関数に基づいて行われるため、各ブレードB1〜Bn相互間
のバラツキを補正でき、よりきめの細かい調整が可能と
なり、一層の印刷品質の向上、ならびに作業員の手作業
による調整手間、試し刷り時間の節約が達成される。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本願請求項1記載の発明によれ
ば、インキつぼの底板が分割されたものにおいて、各分
割板の相互間で経時的劣化が生じ、その開度にバラツキ
が生じても、各ブレードごとに絵柄面積率に適合した変
換関数を設定することができる。しかも、各分割板ごと
に設定された変換関数は順次印刷の繰り返しに伴なって
最適値に更新されるため、各分割板の経時的変化に対応
した開度データを生成してインキ装置に与えることがで
きる。その結果、印刷品質の向上、試し刷り時の作業員
の手作業によるつぼ開度の調節の手間およびそれに要す
る時間の削減が可能である。加えて開度調整等のメンテ
ナンスの手間や時間の短縮が可能である。
また、本願請求項2に記載の発明によれば、印刷の繰
り返し過程において、順次過去において最適とされた回
転角または回転速度の実績値をフィードバックして使用
する回転角または回転速度指令値を更新するため、イン
キ元ローラの状態変化やインキ特性に最も適した値でイ
ンキ元ローラを制御することができ、印刷品質の向上、
インキ特性に合わせた回転角等再設定の手間の省略、メ
ンテナンスの容易化等を図ることができる。
さらに、本願請求項3に記載の発明によれば、インキ
濃度に大きな影響を与えるインキつぼの各分割底板の開
度設定とインキ元ローラの回転角または回転速度との双
方を最適値に学習作用により順次更新できるので、一層
きめの細い制御が可能となり、印刷品質の向上が可能と
なるとともに、インキ量設定の手間、メンテナンスの容
易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のクレーム対応図、第2図は本発明の実
施例を示すブロック図、第3図は磁気カード内の絵柄面
積率測定データの例を示す説明図、第4図は印刷データ
メモリの格納データの例を示す説明図、第5図は平均値
メモリ内の記憶データの例を示す説明図、第6図は変換
関数メモリの格納データの例を示す説明図、第7図は最
小自乗法により作成された変換関数の例を示す説明図、
第8図は平均値法により作成された変換関数の例を示す
説明図、第9図は一般の4色ユニット構成の印刷機の概
要を示す説明図、第10図はインキつぼを示す斜視図、第
11図は刷版の絵柄面積率の測定エリアを示す説明図、第
12図は従来のインキ量設定装置の例を示すブロック図、
第13図は変換関数メモリの格納内容の例を示す説明図、
第14図は絵柄面積率からつぼ開度への変換関数の例を示
す説明図である。 IY,IM,IC,IB……インキ装置、2……インキ元ローラ、
3……インキつぼ、4……インキ底板、5……刷版、5
……絵柄面積率計、8……インキ制御部、15……変換
部、UY,UM,UC,UB……印刷ユニット、B1,B2,…,Bn……ブ
レード。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変換関数を用いて印刷版の絵柄面積率測定
    データをインキつぼの開度データに変換し、底板がイン
    キ元ローラの幅方向に複数に分割されたインキつぼを有
    するインキ装置に前記変換された開度データを設定する
    インキ装置のインキ量設定装置において、 前記変換関数を各分割された底板のブレードごとに独立
    して設定し、前記各変換関数を過去の最適インキつぼ開
    度の実績データに基づいて順次更新する変換部を備えた
    ことを特徴とするインキ装置のインキ量設定装置。
  2. 【請求項2】インキ装置のインキ元ローラに所定の回転
    角または回転速度指令を与える回転制御部を備えたイン
    キ装置のインキ量設定装置において、 前記インキ元ローラの回転角または回転速度を過去の最
    適実績データに基づいて順次更新し前記回転制御部に設
    定する変換部を備えたことを特徴とするインキ装置のイ
    ンキ量設定装置。
  3. 【請求項3】変換関数を用いて印刷版の絵柄面積率測定
    データをインキつぼの開度データに変換し、底板がイン
    キ元ローラの幅方向に複数に分割されたインキつぼを有
    するインキ装置に前記変換された開度データを設定する
    とともに、前記インキ元ローラの回転制御部に印刷すべ
    き色に応じた回転角または回転数を設定するインキ装置
    のインキ量設定装置において、 請求項1記載の変換部と請求項2記載の変換部とを組み
    合わせたことを特徴とするインキ装置のインキ量設定装
    置。
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