JP2720536B2 - 反応促進剤 - Google Patents

反応促進剤

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JP2720536B2 JP1200310A JP20031089A JP2720536B2 JP 2720536 B2 JP2720536 B2 JP 2720536B2 JP 1200310 A JP1200310 A JP 1200310A JP 20031089 A JP20031089 A JP 20031089A JP 2720536 B2 JP2720536 B2 JP 2720536B2
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【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジオルガノオキシオルガノチオホスフィン
化合物とアルコール類とを出発物質として、トリオルガ
ノホスファイト化合物を製造する、反応を促進させる化
合物に関するものである。
〔従来の技術〕
先に、本発明者らは、下記一般式(1)に従って、ジ
オルガノオキシオルガノチオホスフィン化合物〔II〕と
アルコール類〔III〕とを反応させることにより、トリ
オルガノホスファイト化合物〔IV〕を得ることを提案し
た(特開昭63−39894)。
(上式中、R2及びR3は同一でも異なっていてもよいアル
キル基又はアリール基であるか或いはR2又はR3の一方
が、5′−O,N−保護デオキシヌクレオシドの3′に位
置する水酸基を除いた残基を表す。R4はアリール基を表
す。R5はアルキル基又はアリール基、或いは3′−O,N
−保護デオキシヌクレオシドの5′に位置する水酸基を
除いた残基又は3′−O,N−保護デオキシヌクレオチド
の5′に位置する水酸基を除いた残基を表す。Xはアゾ
リル基を表す。) 上記反応(1)によってトリオルガノホスファイト化
合物〔IV〕を製造する場合の利点は、原料である化合物
〔II〕が安定であること及び化合物〔IV〕の収率が良好
であること等である。
反応(1)において、R2及びR3がアルキル基或はアリ
ール基の場合には、1回の反応は比較的速やかに進行
し、化合物〔IV〕を好収率で得ることができる場合もあ
るが、反応を繰り返し行う場合には、反応回数が多くな
るにつれて、長い反応時間を必要とする傾向がある。
また、一般に化合物〔II〕としてデオキシヌクレオシ
ド−3′−O−チオホスファイト化合物(R2或はR3が、
デオキシヌクレオシドの3′に位置する水酸基を除いた
残基である場合)を用い、デオキシヌクレオシドホスフ
ァイト化合物を製造した後、酸化反応等を行い、オリゴ
デオキシヌクレオチドを製造する場合には、1回の反応
を行うのに比較的長い反応時間を必要とするうえ、反応
を繰り返し行う必要があるので、全工程を完結させるの
に更に長時間を要するため、反応(1)の反応時間を短
縮化することが望まれている。
〔本発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、上記反応(1)を促進させる化合物を
提供することを課題とする。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究した結
果、化合物〔I〕が有効であることを見出し、本発明を
完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で示されるトリオ
リガノホスファイト化合物の製造反応を促進する下記一
般式〔I〕で示される反応促進剤である。
〔式中Zはアルキル基又はアルコキシ基の置換基を有す
ることがあり、ヘテロ原子として1〜3個の窒素原子、
酸素原子又はイオウ原子を有する単環又は二環式の複素
環式基を表す。R1はアルキル基、アリール基、フリル
基、フルフリル基、ピリジル基又はチエニル基を表
す。〕 (上式中、R2及びR3は同一でも異なっていてもよいアル
キル基又はアリール基であるか或いはR2又はR3の一方
が、5′−O,N−保護デオキシヌクレオシドの3′に位
置する水酸基を除いた残基を表す。R4はアリール基を表
す。R5はアルキル基又はアリール基、或いは3′−O,N
−保護デオキシヌクレオシドの5′に位置する水酸基を
除いた残基又は3′−O,N−保護デオキシヌクレオチド
の5′に位置する水酸基を除いた残基を表す。Xはアゾ
リル基を表す。) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の反応促進剤は前記一般式〔I〕で示される化
合物であり、複素環式基であるZとしては、ピリジル
基、2−メチルピリジル基、3−メチルピリジル基、4
−メチルピリジル基、キノリル基、ピリミジル基、ピラ
ゾリル基及びピラジニル基等の含窒素複素環式基、フリ
ル基等の含酸素複素環式基、チアゾリル基等の含イオウ
複素環式基等を挙げることができ、これらのうちで、ど
の複素環式基を用いるかについて特に限定はないが、化
合物〔I〕の製造原料として用いることができる一般式
〔V〕で示されるアミノ化合物が、容易に入手できるも
のか否かにより判断すると、ピリジル基、2−メチルピ
リジル基、3−メチルピリジル基、4−メチルピリジル
基、キノリル基及びフリル基等が好ましい。
Z−NH2 〔V〕 (式中、Zは前記と同じ意味を表す。) 又、R1としては、メチル基、エチル基等のアルキル
基、フェニル基、トリル基等のアリール基或はピリジル
基、フリル基、チエニル基等の複素環式基を挙げること
ができる。これらのうちで、どのR1を用いるかについて
特に限定はないが、化合物〔I〕の単離及び精製の容易
さから判断すると、メチル基、フェニル基、フリル基及
びチエニル基等が好ましい。化合物〔I〕の具体例とし
て、例えば2−アセチルアミノピリジン、2−ベンゾイ
ルアミノピリジン、2−プロピオニルアミノピリジン、
N−2−ピリジニル−2−フランカルボキサミド、N−
(3−メチル−2−ピリジニル)−2−フランカルボキ
シアミド、N−(4−メチル−2−ピリジニル)−2−
フランカルボキサミド、N−(5−メチル−2−ピリジ
ニル)−2−フランカルボキサミド、N−2−ピリジニ
ル−2−チオフェンカルボキサミド、N−2−ピリジニ
ル−2−ピリジンカルボキサミド、8−アセチルアミノ
キノリン、2−アセチルアミノフラン、2−アセチルア
ミノ−1,3−チアゾール及び2−アセチルアミノピラジ
ン等がある。
本発明の反応促進剤は、例えば反応(2)に示すよう
に、アミン類(化合物〔V〕)と酸クロリド(化合物
〔VI〕)とをベンゼン等の溶媒中で反応させることによ
り、容易に製造することができる〔イズベスト アカド
ナウク アルミアン エスエスエル セル キム ナ
ウク(Izvest.Akad.Nauk Armyan.S.S.R.,Ser Khim.Nau
k)10,143(1957),CA 52,4641(1958)参照〕。この際
に、ピリジン等の塩基を存在させてもよい。
(式中Z及びR1は、前記と同じ意味を表す。) 次に化合物〔I〕を、反応(1)の反応促進剤として
使用する方法について説明する。
反応(1)におけるR2、R3、R4及びR5については、特
開昭63−39894において記載されたトリオリガノホスフ
ァイト化合物の製造反応の場合と同様であり、具体的に
は以下に示す通りである。
R2及びR3:同一でも異なっていてもよいアルキル基又は
アリール基であるか或いはR2又はR3の一方が、5′−O,
N−保護デオキシヌクレオシドの3′に位置する水酸基
を除いた残基を表す。更に具体的に示せば、メチル基、
エチル基;フェニル基、2−クロロフェニル基;N4−ベ
ンゾイル−5′−O−ジメトキシトリチルデオキシシチ
ジン残基、6−O−ジフェニルカルバモイル−2−N−
プロピオニル−5′−O−ジメトキシトリチル−2′−
デオキシグアノシン残基及び6−N,N−ジベンゾイル−
5′−O−ジメトキシトリチル−2′−デオキシアデノ
シン残基等を表す。
R4:アリール基を表し、更に具体的に示せば、2,5−ジメ
チルフェニル基、フェニル基、2,4,6−トリメチルフェ
ニル基、2−クロロフェニル基、4−ニトロフェニル基
及びα−ナフチル基等を表す。
R5:アルキル基又はアリール基、或いは3′−0,N−保護
デオキシヌクレオシドの5′に位置する水酸基を除いた
残基又は3′−0,N−保護デオキシヌクレオチドの5′
に位置する水酸基を除いた残基を表す。更に具体的に示
せば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基等;フェニル基、4−メチルフェ
ニル基等;N4−ベンゾイル−3′−0−レブリニル−
2′−デオキシシチジン残基、6−N,N−ジベンゾイル
−3′−O−t−ブチルジメチルシリル−2′−デオキ
シアデノシン残基及びp−2−クロロフェニル−(3′
→5′)−3′−O−ベンゾイルチミジンの5′に位置
する水酸基を除いた残基等を表す。
化合物〔I〕と化合物〔II〕のモル比は、50〜1:1の
範囲が好ましいが、経済面を考慮すると、化合物〔I〕
を大過剰に用いるより、10〜1:1の範囲とするのがより
好ましい。
反応(1)は前掲の特開昭63−39894号公報に記載さ
れているように、トリアルキルスタンニルアゾール化合
物〔VII〕及び塩基〔VIII〕の存在下で、行わせること
が望ましく、この反応は、有機溶媒中で速やかに進行す
る。かかる溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタン、ベンゼン及びピリジン等を挙げ
ることができる。これら有機溶媒は、その中に水が混在
すると、それがアルコール類〔III〕と競争的に反応
し、化合物〔IV〕の収率を低下させるので、使用前に適
当な乾燥剤で十分に乾燥後、蒸留精製したものを用いた
方がよい。
上記のトリアルキルスタンニルアゾール化合物〔VI
I〕は下式〔VII〕で、また塩基〔VIII〕は下式〔VIII〕
で表される。
R6 3SnX 〔VII〕,R7NR8 2 〔VIII〕 上式におけるR6、R7及びR8は各々以下の基を表す。
R6:アルキル基を表し、更に具体的に示せば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基及びn−ブチル基等の第
一級アルキル基;i−プロピル基及びs−ブチル基等の第
二級アルキル基;t−ブチル基等の第三級アルキル基等を
表す。
R7:水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、更に
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基;フェニル基、4−メチル
フェニル基等を表す。
R8:アルキル基又は2個のR8が隣接する窒素原子ととも
にヘテロ原子として、1乃至2個の窒素原子、酸素原子
又はイオウ原子を含有してもよい複素環式基の残基を表
すか、或いはR7と2個のR8が隣接する窒素原子とともに
ヘテロ原子として、1乃至2個の窒素原子、酸素原子又
はイオウ原子を含有してもよい複素環の残基を表す。更
に具体的に示せば、アルキル基として、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基
等を表し;2個のR8が隣接する窒素原子とともにヘテロ原
子として、1乃至2個の窒素原子、酸素原子又はイオウ
原子を含有してもよい複素環式基として、ピペリジノ
基、2,6−ジメチルピペリジノ基、ピロリル基、モルホ
リノ基、チオモルホリノ基、イミダゾリル基、2−メチ
ルイミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、1,2,4−ト
リアゾリル基、3−メチル−1,2,4−トリアゾリル基等
を表し;R7と2個のR8が隣接する窒素原子とともにヘテ
ロ原子として、1乃至2個の窒素原子、酸素原子又はイ
オウ原子を含有してもよい複素環として、ピリジン、2,
6−ジメチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、
オキサゾール、チアゾール、ピリミジン、ピラジン、キ
ノリン及びs−トリアジン等を表す。
反応(1)は、0℃〜35℃の範囲で行わせることが望
ましい。
反応系(1)に化合物〔I〕を添加する方法について
は、特に限定はなく、例えば、予め化合物〔II〕に加え
ておく、化合物〔VII〕と化合物〔VIII〕に加えてお
く、或は化合物〔II〕、化合物〔VII〕及び化合物〔VII
I〕の混合液中に加える等、何れの方法により行っても
よい。
以上の条件に従って反応を行えば、化合物〔I〕と化
合物〔II〕のモル比或は化合物〔II〕及び化合物〔II
I〕の有機基R2、R3及びR5により異なるが、反応は概し
て1時間以内で終結する。しかし、実際に反応を行う場
合には、H1NMR等により反応の終結を確認した方がよ
い。
本発明の反応促進剤〔I〕を反応系(1)に加え、ト
リオルガノホスフアイト化合物〔IV〕を製造した後、こ
れの単離及び精製を行う場合には、反応の終結をH1NM
R、ガスクロマトグラフィー或いは薄層クロマトグラフ
ィー等により確認した後、反応溶液を飽和食塩水等で洗
浄し、無水硫酸ナトリウム等で乾燥後、分別蒸留或はク
ロマトグラフィー等を用いて行うとよい。
又、反応系(1)に反応促進剤〔I〕を添加し、トリ
オルガノホスファイト化合物〔IV〕を製造した後、これ
を単離及び精製せずに、次の反応等を行うことができ
る。例えば、化合物〔II〕でR2或はの一方がアルキル
基或はアリール基で、その他方が5′−O,N−保護デオ
キシヌクレオシドの3′に位置する水酸基を除いた残基
で、更に化合物〔IV〕のR5が、3′−O,N−保護デオキ
シヌクレオシドの5′に位置する水酸基を除いた残基の
場合には、反応系(1)に化合物〔I〕を添加し、化合
物〔IV〕とした後、単離せずに、ヨウ素水を加え、酸化
反応を行わせることができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって、本発明を更に具体的に説明す
る。なお、本明細書において使用する略号の意味は以下
の通りである。
Me;メチル基、Et;エチル基、n−Bu;n−ブチル基、S−
Bu;S−ブチル基、DMTr:4,4′−ジメトキシトリチル基、
T;チミン残基、C;シトシン残基、Cbz;N4−ベンゾイルシ
トシン残基、CPG;コントロールド・ポア・グラス。
実施例1 5ミリモルのN−(2−ピリジル)−2′−フランカ
ルボキサミド(化合物〔I〕におけるZが2−ピリジル
基、R1が2−フリル基である)と5ミリモルの2−クロ
ロフェニルオキシ−エチルオキシ−2,5−ジメチルフェ
ニルチオホスフィン(化合物〔II〕におけるR2が2−ク
ロロフェニル基、R3がエチル基、R4が2,5−ジメチルフ
ェニル基である)の重クロロホルム溶液をまず調製し
た。
この溶液に、5ミリモルのトリ−n−ブチルスタンニ
ルベンゾトリアゾール(化合物〔VII〕におけるR6がn
−ブチル基及びXがベンゾトリアゾリル基である)と5
ミリモルの4−ジメチルアミノピリジン(化合物〔VII
I〕におけるR7が2−ピリジル基及びR8がメチル基であ
る)の重クロロホルム溶液を室温で加え、その後この混
合液に5ミリモルのメタノール(化合物〔III〕におけ
るR5がメチル基である)を室温で添加した。
この混合液のH1NMRスペクトルを測定すると、反応は3
0分で終了することが認められた。
一方、N−(2−ピリジル)−2′−フランカルボキ
サミドを添加しない系で、同様の実験を行うと反応終結
時間は3時間であることが認められた。
実施例2 トリ−n−ブチルスタンニルベンゾトリアゾール(化
合物〔VII〕、2.04g,5ミリモル)と4−ジメチルアミノ
ピリジン(化合物〔VIII〕、0.61g,5ミリモル)を重ク
ロロホルム(5ml)に溶解し、これにエチル−2−クロ
ロフェニル−2,5−ジメチルフテェルチオホスファイト
(化合物〔II〕、1.70,5ミリモル)と2−アセチルアミ
ノピリジン(化合物〔I〕におけるZは2−ピリジル
基、R1はメチル基である、0.68g,5ミリモル)の重クロ
ロホルム(5ml)溶液を室温で加えた。
その後、メタノール(化合物〔III〕、0.2ml,5ミリモ
ル)を室温で添加し、撹拌した〔反応(3)〕。
反応開始より30分後、反応溶液のH1NMRスペクトルは
エチルメチル−2−クロロフェニルホスフアイト(化合
物〔IV〕)が85%収率で生成していることを示した。
その後、反応液を30mlの飽和食塩水に加え、有機層を
30mlのジエチルエーテルで2回抽出した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、
メタノール−クロロホルム(1:10)の溶媒で展開した
後、化合物〔IV〕を含むフラクションをとり、溶媒を減
圧留去し、エチルメチル−2−クロロフェニルホスフア
イト〔IV〕(0.2mmHgにおける沸点が73−74℃である)
を0.82g(70%)得た。
以上のようにして得た化合物〔IV〕のH1NMRスペクト
ルは、以下のようであった(但し、標準物質:CDCl3,TM
S)。
δ:1.32ppm〔t,3H,J=7.5Hz,(C 3CH2O)P−〕, 3.68ppm〔d,3H,J=10.0Hz,(C 3O)P−〕, 3.85−4.35ppm〔m,2H,(CH3C 2O)P−〕, 6.80−7.55ppm〔m,4H,(O−ClC6 4O)P−〕 実施例3〜6 化合物〔II〕として、エチル−2−クロロフェニル−
2,5−ジメチルフェニルチオホスファイト、化合物〔VI
I〕として、トリ−n−ブチルスタンニルベンゾトリア
ゾール、化合物〔VIII〕として4−ジメチルアミノピリ
ジン、化合物〔III〕として、メタノール及び化合物
〔I〕として下記の表1に示す構造式の化合物を用い
て、実施例2と同様の実験を行い、表1に示す結果を得
た。
実施例7 CPGに担持された5′−O−ジメトキシトリチルチミ
ジン(担持量5マイクロモル/g,市販品)に塩化メチレ
ン中3%トリクロロ酢酸を反応させて得たチミジンCPG
サポート(化合物〔III〕におけるR5は、CPGに担持され
たチミジン残基である。50mg,0.25マイクロモル)にジ
−n−ブチル−s−ブチルスタンニルベンゾトリアゾー
ル(化合物〔VII〕、15.3mg,37.5マイクロモル)と4−
ジメチルアミノピリジン(化合物〔VIII〕、4.6mg,37.5
マイクロモル)の1,2−ジクロロエタン(0.05ml)溶液
を加え、直ちにN4−ベンゾイル−5′−O−ジメトキシ
トリチルデオキシシチジン−3′−O−(2−クロロフ
ェニルオキシ−2,5−ジメチルフェニルチオ)ホスフィ
ン(化合物[II]におけるR2がN4−ベンゾイル−5′−
O−ジメトキシトリチルデオキシシチジン残基、R3が2
−クロロフェニル基及びR4が2,5−ジメチルフェニル基
である。7.0mg,7.5マイクロモル)と2−アセチルアミ
ノピリジン(化合物〔I〕、1.0mg,7.5マイクロモル)
の1,2−ジクロロエタン(0.05ml)溶液を添加した〔反
応(4)〕。
室温で1分間振蕩反応させた後、反応液をG−4グラ
スフィルターを通して炉別し、残留したCPGサポートを3
mlのピリジンで3回洗浄した。
その後ピリジン/水(0.95ml/0.05ml)混合物中のヨ
ウ素(25.4mg,100マイクロモル)を加え、室温で2分間
振蕩反応させた。反応液はG−4グラスフィルターを通
して濾別され、残ったCPGサポートを3mlのピリジンで4
回及び3mlの塩化メチレンで3回洗浄した。
そのサポートの一部のトリチルカチオンテストは98%
の収率で上記反応が進行していることを示した。この収
率は生成物の脱保護により生成した脱保護体のHPLC分析
により確認された。
即ち、上記のCPGサポートにsyn−4−ニトロベンズア
ルドキシム(33.2mg,200マイクロモル)をp−ジオキサ
ン(0.2ml)と水(0.2ml)に溶解した溶液を加え室温で
10時間反応させた。この混合物を濾過し、濾液を濃縮
し、残渣に80%酢酸(15ml)を加え、室温で30分間反応
させた。酢酸及び水を減圧留去し、残渣に水(1ml)と
エーテル(5ml)を加え、脱保護体を水で抽出した。更
に水層を5mlのエーテルで2回洗浄した後、その水層のH
PLC分析を行った結果、それはデオキシシチジンとチミ
ジンのダイマー〔d(CpT),〔IV′〕〕とチミジン〔d
T〕が約98:2の割合で生成していることを示した(第1
図)。
実施例8〜11 化合物〔II〕として、N4−ベンゾイル−5′−O−ジ
メトキシトリチルデオキシシチジン−3′−O−(2−
クロロフェニルオキシ−2,5−ジメチルフェニルチオ)
ホスフィン(R2がN4−ベンゾイル−5′−O−ジメトキ
シトリチルデオキシシチジン残基、R3が2−クロロフェ
ニル基及びR4が2,5−ジメチルフェニル基である)、化
合物〔VII〕としてジ−n−ブチル−s−ブチルスタン
ニルベンゾトリアゾール、化合物〔VIII〕として4−ジ
メチルアミノピリジン、化合物〔III〕として、チミジ
ンCPGサポート(5マイクロモル/g,市販品)を用いて、
実施例7と同様の実験を行い、表2に示す結果を得た。
[発明の効果] 本発明は、ジオルガノオキシオルガノチオホスフィン
化合物とアルコール類とを反応させることにより、トリ
オルガノホスファイト化合物を得る反応を促進する効果
を有する。
特に、デオキシヌクレオシド−3′−O−チオホスフ
ァイト化合物を出発原料として、反応(1)によりデオ
キシヌクレオシドホスファイト化合物を製造し、その後
酸化反応等を行った後、オリゴデオキシヌクレオチドを
製造する場合には、反応を促進する効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例7で製造されたオリゴデオキシヌクレ
オチド〔IV′〕の脱保護生成物の高速液体クロマトグラ
フィーの溶離曲線を示し、dTはチミジンを、d(CpT)
はデオキシシチジンとチミジンのダイマーをそれぞれ意
味する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示されるトリオリガノ
    ホスファイト化合物の製造反応を促進する下記一般式
    〔I〕で示される反応促進剤。 〔式中Zはアルキル基又はアルコキシ基の置換基を有す
    ることがあり、ヘテロ原子として1〜3個の窒素原子、
    酸素原子又はイオウ原子を有する単環又は二環式の複素
    環式基を表す。R1はアルキル基、アリール基、フリル
    基、フルフリル基、ピリジル基又はチエニル基を表
    す。〕 (上式中、R2及びR3は同一でも異なっていてもよいアル
    キル基又はアリール基であるか或いはR2又はR3の一方
    は、5′−O,N−保護デオキシヌクレオシドの3′に位
    置する水酸基を除いた残基を表す。R4はアリール基を表
    す。R5はアルキル基又はアリール基、或いは3′−O,N
    −保護デオキシヌクレオシドの5′に位置する水酸基を
    除いた残基又は3′−O,N−保護デオキシヌクレオチド
    の5′に位置する水酸基を除いた残基を表す。Xはアゾ
    リル基を表す。)
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