JP2720409B2 - 露光方法および露光装置 - Google Patents

露光方法および露光装置

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば回路パターンの転写に好適に使用さ
れる投影露光方式の露光方法および露光装置に関し、詳
しくは、結像レンズにより露光面に投影されるフォトマ
スクの像のピント合わせの信頼性が高い露光方法および
露光装置に関する。
〔従来の技術〕
半導体集積回路やTAB(Tape Automated Bonding)方
式の電子部品の実装に使用されるフィルム回路基板等の
製造においては、一般にフォトリソグラフィの技術が用
いられている。このフォトリソグラフィの技術によれ
ば、通常、フォトレジスト塗布工程、回路パターンの転
写のための露光工程、現像工程、エッチング工程等の工
程が経由される。
前記露光工程においては、フォトレジストに回路パタ
ーンを転写するための露光装置が必要とされる。
しかるに、最近においては、回路パターンの一層の微
細化が強く要求されており、このため露光線幅もフィル
ム回路基板の場合は例えば5μm程度と小さいことが必
要となってきている。
このような事情から、等倍像を形成する密着露光方式
やプロキシミティ露光方式に代わって、結像レンズを用
いて縮小像を形成する投影露光方式を採用した露光装置
の採用が検討されている。
一方、フィルム回路基板の製造に使用される露光装置
においては、長尺な帯状のフィルムを間欠的に搬送して
コマごとに露光を行うために、ランプと結像レンズとの
間にシャッタを配置して、このシャッタを所定のデュー
ティーサイクルで開閉制御するようにしている。
しかるに、投影露光方式を採用した露光装置において
は、実際の露光を開始する前において、結像レンズによ
る結像位置を露光面に正確に一致させるためのピント合
わせの作業が必要とされる。
このピント合わせの作業は、例えば特開平1-191151号
公報に記載されているような方法によって行うことが好
ましい。すなわち、露光面に形成されたフォトマスクの
回路パターンやアライメントマークの像を光学顕微鏡等
により目視でモニタしながら、結像レンズおよびフォト
マスクの位置を移動させてピント合わせを行うことが好
ましい。
ところで、このピント合わせの作業を、実際の露光時
と同様にシャッタを所定のデューティーサイクルで開閉
制御した状態で行う場合には、光学顕微鏡等により目視
でモニタする際に、フォトマスクの回路パターンやアラ
イメントマークの像が間欠的となって相当に見にくくな
り、ピント合わせの作業が困難となる。従って、ピント
合わせの作業は、シャッタを開状態にしたままで行うこ
とが好ましい。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、シャッタを開状態にしたままでピント合わせ
を行う場合には、次のような新たな問題のあることが判
明した。
すなわち、ピント合わせの作業によって結像レンズに
よる結像位置を露光面に正確に一致させることができた
としても、実際の露光時においては結像レンズによる結
像位置が露光面から変位していてピンボケしており、鮮
明な回路パターンが形成されないという問題である。
本発明者は、このような問題の起こる原因について鋭
意研究を重ねたところ、ピント合わせ時においてはシャ
ッタが開状態であるため、所定のデューティーサイクル
でシャッタが開閉制御されている露光時よりも結像レン
ズに入射する光の量が多く、そのためピント合わせ時の
結像レンズの温度が実際の露光時よりも高くなり、また
結像レンズの中央部と周辺部との温度差も大きくなり、
その結果、結像レンズの曲率あるいは屈折率が実際の露
光時とは異なる状態でピント合わせを行うこととなり、
これが原因で実際の露光時には結像位置が露光面から変
位してしまうことが判明した。
本発明の目的は、ピント合わせ作業を実際の露光時と
同等の条件で行うことを可能にして、実際の露光時にお
いて結像レンズによる結像位置を露光面に高い精度で一
致させることにより、ピンボケのない鮮明な露光ができ
る露光方法および露光装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の露光方法において
は、シャッタを所定のデューティーサイクルで開閉しな
がら、ランプからの光をフォトマスクに照射し、フォト
マスクからの光を結像レンズに入射させ、フォトマスク
の像を結像レンズにより露光面に間欠的に結像させて露
光するにあたって、実際の露光を開始する前に、ランプ
を点灯させながらシャッタを開状態に保ち、後の実際の
露光において開閉するシャッタの所定のデューティーサ
イクルに合わせて結像レンズに入射する光の量を減光手
段により減光して結像レンズに入射する光の量を実際の
露光時と同等またはほぼ同等にした状態で、前記露光さ
れるフォトマスクの像のピント合わせを行い、その後、
実際の露光を行う構成を採用する。
本発明の露光装置においては、ランプと、ランプから
の光が照射されるフォトマスクと、フォトマスクを透過
した光を露光面に結び、フォトマスクの像を結像させる
結像レンズと、露光されるフォトマスクの像のピント合
わせ手段と、ランプと結像レンズの間の光路上に配置さ
れるシャッタと、シャッタを所定のデューティーサイク
ルで開閉制御する制御手段と、実際の露光を開始する前
に、シャッタが開状態に保たれた状態で、後の実際の露
光において開閉制御されるシャッタのデューティーサイ
クルに合わせて、結像レンズに入射する光の量を減光し
て結像レンズに入射する光の量を実際の露光時と同等ま
たはほぼ同等にする減光手段とを具備した構成を採用す
る。
〔作用〕
本発明の露光方法によれば、ピント合わせ時にはシャ
ッタを開状態にするので、フォトマスクの回路パターン
やアライメントマークの像が間欠的になることがなく、
当該像を光学顕微鏡等により目視で容易にモニタするこ
とができる。
また、ピント合わせ時には、ランプからフォトマスク
を透過して結像レンズに入射する光の量を減少させて、
結像レンズに入射する光の量を実際の露光時と同等また
はほぼ同等にするので、ピント合わせ時における結像レ
ンズの温度状態が実際の露光時と同等またはほぼ同等と
なる。従って、ピント合わせ後、実際の露光時において
も結像位置が変化せず、ピントの合った鮮明な像による
露光ができる。
そして、本発明の露光装置によれば、上記露光方法を
確実に実施することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
第1図は、本発明の実施例に係る露光装置の概略を示
し、超高圧水銀灯等のように紫外線を効率的に放射する
ランプ10と、このランプ10からの光が照射されたフォト
マスクMの像を露光面Aに結像させる結像レンズ70と、
結像レンズ70により露光面Aに結像する像のピント合わ
せ手段30と、ランプ10と結像レンズ70との間に配置され
たシャッタ40と、ピント合わせ時にはシャッタ40を開状
態とし、露光時にはシャッタ40を所定のデューティーサ
イクルで開閉制御する制御手段50と、ピント合わせ時に
結像レンズ70に入射する光の量を、露光時においてシャ
ッタ40が所定のデューティーサイクルで開閉されるとき
に結像レンズ70に間欠的に入射する光の量に一致するよ
うに減少させる減光手段20とを備えてなる。
ピント合わせ手段30は、結像レンズ70と露光面Aとの
間に配置された半透過性薄膜31と、この半透過性薄膜31
の反射光を受ける位置に配置された光学顕微鏡32とから
構成されるモニタ系と、結像レンズ70の位置とマイクロ
メーター等によって光軸Pに沿って移動させる結像レン
ズ位置調節機構75と、回路パターンが描かれたフォトマ
スクMの位置をマイクロメーター等によって光軸Pに沿
って移動させるフォトマスク位置調節機構M10とからな
る。
シャッタ40の開閉制御は、シャッタ40を開閉させる駆
動源45とこの駆動源45の動作を制御する制御手段50によ
って行われる。
減光手段20は、本実施例では、シャッタ40と結像レン
ズ70との間の光路中に進入・退出できるように配置され
た減光フィルタである。減光フィルタ20を進入・退出さ
せる駆動源25が設けられている。この駆動源25の動作は
制御手段50によって制御される。
この減光手段20としての減光フィルタの減光特性は、
概略的には次のようにして定めればよい。結像レンズ70
の入射面における照度をIO、デューティーサイクルをα
(0<α<1)、シャッタ40の開閉の周期をTとする
と、1周期において、ピント合わせ時すなわちシャッタ
40を開状態に維持したときに結像レンズ70に入射する光
の量WOと、実際の露光時すなわち所定のデューティーサ
イクルαでシャッタ40を開閉しているときに結像レンズ
70に入射する光の量WOCとの比は、下記(1)式で表わ
すことができる。
上記(1)式より、WOC=α・WOとなり、結局、光の
量WOをデューティーサイクルαに合わせて減光する減光
フィルタを用いればよいことが判る。なお、上記(1)
式において、結像レンズ70の表面からの反射光を無視し
ているのは、この反射光は、ピント合わせに必要な減光
特性に実質上影響を与えないからである。
このような観点から、シャッタ40の開閉のデューティ
ーサイクルαが例えば0.5のときは、光量の減衰率が50
%の減光フィルタを用いればよい。なお、減衰率は、露
光に実際に寄与する波長、例えばi線、g線、h線等に
おける減衰率を考慮すれば十分である。
また、シャッタ40のデューティーサイクルαは、適宜
変更する場合もあるので、減光手段20は、交換可能に配
置して、シャッタ40のデューティーサイクルを変更した
ときには変更後のデューティーサイクルに対応する減衰
率の減光フィルタに交換できるようにしておくのが望ま
しい。また、実際に用意しておくべき減光フィルタとし
ては、通常、減衰率が25%、50%、75%の3種類で十分
である。
なお、15は楕円型集光鏡、16は露光面Aにおける照度
分布を均一化するためのインテグレータレンズ、17はコ
ンデンサレンズ、FはTAB用のフィルムである。
また、フィルムFの搬送系は、搬送の駆動力となる一
対のフリクションローラ92,92と、このフリクションロ
ーラ92,92を回転・停止させる駆動源93と、この駆動源9
3の動作を制御する制御回路50と、フィルムFの搬送直
線性および停止位置の再現性を確保するためのスプロケ
ットローラ94,押えローラ94′と、補助ローラ97,98とか
らなる。95はフィルムFの巻き出しリール、96はフィル
ムFの巻き取りリールである。フリクションローラ92の
駆動源93の動作は、制御手段50によって、シャッタ40の
開閉のデューティーサイクルに適合してフィルムFを間
欠的に搬送するように制御される。
結像レンズ70としては、最近の回路パターンの微細化
に応えるために、露光線幅が5μm程度の解像度を有す
るものが用いられる。
シャッタ40の実際の露光時における開閉のデューティ
ーサイクルは、制御手段50によって定めることができる
が、具体的には、1回の露光に要する露光時間と、フィ
ルムFの次の露光領域を露光位置に移動させるために必
要な搬送時間とを考慮して定める。具体的一例において
は、第2図に示すように、周期Tが10秒、1周期におけ
るシャッタ40の開状態の時間tONが5秒、閉状態の時間t
OFFが5秒であり、この場合のデューティーサイクルα
は、0.5(tON/T)である。なお、周期Tは、通常は、1
〜10秒の範囲とされ、デューティーサイクルαも適宜変
更される。
また、TAB用のフィルムFにおいて、1回の露光でフ
ォトマスクAの回路パターンを転写すべきフィルムFの
露光面Aの大きさは、例えば26.5mm×57mm程度の方形状
であり、フィルムFの1回の搬送距離は約70mm程度とな
る。
以下、第1図の露光装置を使用した本発明の露光方法
の実施例を説明する。
まず、シャッタ40を閉じた状態でランプ10を点灯して
その点灯状態を安定させる。減光手段20を光路中に進入
させて減光し得る状態にしてから、シャッタ40を開いた
状態に維持する。この状態で、半透過性薄膜31によって
反射された、フォトマスクMのパターンまたはアライメ
ンマークの像を光学顕微鏡32により目視でモニタしなが
ら、当該像が鮮明になるように、結像レンズ位置調節機
構75により結像レンズ70の位置を光軸Pに沿って変位さ
せ、また必要に応じてフォトマスクMの位置調節機構M1
0の位置を光軸Pに沿って変位させて、ピント合わせを
終了する。
このようにしてピント合わせが終了した後、減光手段
20を光路中から退出させ、そして、搬送系によってTAB
用のフィルムFをコマごとに間欠的に搬送すると共に、
シャッタ40をフィルムFの間欠的な搬送に対応する所定
のデューティーサイクルで開閉することにより、ランプ
10からの光を間欠的に結像レンズ70に入射させ、この光
を結像レンズ70によりフィルムF上の露光面Aに結像さ
せて露光する投影露光方式によって実際の露光を行う。
なお、ピント合わせを終了した後、一旦ランプ10を消
灯して、結像レンズ70が冷えた状態になったときは、再
びランプ10を点灯して安定させた後、シャッタ40を一定
のデューティーサイクルで開閉して結像レンズ70に光を
入射させて、当該結像レンズ70の温度が安定するまで待
機する必要がある。
この実施例の露光装置によれば、減光フィルタを光路
中に進入させるという簡単な減光手段20によって、高い
精度でピント合わせを達成することができる。
以上本発明の実施例について説明したが、次に本発明
のその他の実施例について説明する。
その他の減光手段としては、少なくとも光軸P方向に
ランプ10を移動可能なランプ位置調節機構でも良い。照
度をモニタしながらランプ位置調節機構を操作してラン
プ10のアークを楕円集光鏡15の第1焦点からずらし、前
述の(1)式に応じて照度を落とすようにしても良い。
また、光透過口を有する円板を、インテグレータレンズ
の前または後の集光位置に介挿して、当該円板を高速で
回転させる光チョッパーを採用しても良い。この場合、
光チョッパーのデューティーサイクルはシャッタの開閉
のデューティーサイクルに適合させ、かつ光チョッパー
のデューティーサイクルの周期はモニタに支障がない程
度に短いものであることが必要である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ピン
ト合わせ作業を、シャッタを開状態とし、かつフォトマ
スクを透過して結像レンズに入射する光の量を実際の露
光時と同等になるように減少させて行うので、ピント合
わせの作業が容易となると共に、実際の露光時において
結像レンズによる結像位置を露光面に高い精度で一致さ
せることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の露光方法を確実
に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の露光装置の概略図、第2図は
シャッタのデューティーサイクルの説明図である。 10……ランプ、15……楕円型集光鏡 16……インテグレータレンズ 17……コンデンサレンズ、20……減光手段 25……駆動源、30……ピント合わせ手段 31……半透過性薄膜、32……光学顕微鏡 40……シャッタ、45……駆動源 50……制御手段、70……結像レンズ 75……結像レンズ位置調節機構 92……フリクションローラ 93……駆動源、94……スプロケットローラ 94′……押えローラ、95……巻き出しリール 96……巻き取りリール、97,98……補助ローラ M……フォトマスク、M10……駆動源 A……露光面、F……フィルム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャッタを所定のデューティーサイクルで
    開閉しながら、ランプからの光をフォトマスクに照射
    し、フォトマスクからの光を結像レンズに入射させ、フ
    ォトマスクの像を結像レンズにより露光面に間欠的に結
    像させて露光するにあたって、 実際の露光を開始する前に、ランプを点灯させながらシ
    ャッタを開状態に保ち、後の実際の露光において開閉す
    るシャッタの所定のデューティーサイクルに合わせて結
    像レンズに入射する光の量を減光手段により減光して結
    像レンズに入射する光の量を実際の露光時と同等または
    ほぼ同等にした状態で、前記露光されるフォトマスクの
    像のピント合わせを行い、 その後、実際の露光を行うことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】ランプと、 ランプからの光が照射されるフォトマスクと、 フォトマスクを透過した光を露光面に結び、フォトマス
    クの像を結像させる結像レンズと、 露光されるフォトマスクの像のピント合わせ手段と、 ランプと結像レンズの間の光路上に配置されるシャッタ
    と、 シャッタを所定のデューティーサイクルで開閉制御する
    制御手段と、 実際の露光を開始する前に、シャッタが開状態に保たれ
    た状態で、後の実際の露光において開閉制御されるシャ
    ッタのデューティーサイクルに合わせて、結像レンズに
    入射する光の量を減光して結像レンズに入射する光の量
    を実際の露光時と同等またはほぼ同等にする減光手段 とを具備したことを特徴とする露光装置。
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