JP2720031B2 - ペースト状又は粉末状の製品用の塗布ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、化粧品のような液状、ペースト状又は粉末
状の製品用の塗布ユニットに関する。ことに本発明は限
定するわけではないがマスカラ用のアイライナ型の塗布
ユニットに関する。 前記したような塗布ユニットは従来から、ねじ付頸部
を設けられマスカラのような化粧品を入れるようにした
びんを備えている。アイライナの場合にはキヤツプによ
り、頸部にねじ込むことによつてこのびんを閉じ、この
キヤツプに一体の柄部分の端部に塗布部片（以下施し部
片と呼ぶ）を配置してある。この施し部片は一般に又施
し部片を締付け唇をぬぐう部片を備えている。 書類FR−Ａ−2,470,066号は、互いに上下に配置され
三角形の横断面を持つかき取り板を形成する唇状部を持
つ成形品を頸部に位置させた前記したような装置に係わ
る。このようなかき取り板は、柄部分をぬぐうだけでな
く又この場合刷毛である施し部片を絞ることができる。 同様に書類CH−Ａ−454,374号は、とくに、施し刷毛
の端部が十分なすきまを置いて内部で滑動するダクトに
達するように先挾まりになる頸部を持つびんを備えた化
粧品用分与施し器に係わる。びんを形成する部分は前記
したダクトの下方に、半ば弾性の物質から作られ座板の
積重ね又はらせん形縁部を持つ単一部品から成る部片を
入れてある。この部片は、びんの内部に向かい弾性の物
質から成る部品に続いている。この部品は、刷毛の各毛
をなめらかにするのに十分なだけ細い直径を持つ穴に通
ずる円すい形の入口を備えている。このなめらかにする
部品の次には、柄部分と刷毛の毛とに付着した余分な製
品を引留めるようにした別の部品を設けてある。 これ等の従来の装置では使用者はすべて、施し部片が
刷毛であつても又はペンシル刷毛であつても施し部片に
製品を再補充するのにこの施し部片の全体をびん内に挿
入しなければならない。この場合とくにぬぐい装置に乾
いた製品が多少とも付着しこれと同時に施し部片が乾い
た製品の小片で汚れるようになる。このことは化粧品の
粘着性が極めて高い場合にとくに生じやすい。 さらに前記した装置は液状の又は粘性の製品にだけし
か使うことができない。 このことは本発明の目的の１つが液状又はペースト状
の製品とくにマスカラのような化粧品を施し又粉末状の
製品を施すのに使うことのできる塗布ユニットを提供す
ることである理由である。 本発明の他の目的は、施し部片にこれをびん内に全体
は挿入しないで再補充することのできる塗布ユニットを
提供しようとするにある。 本発明の付加的な目的は、施し部片がびんの外部にあ
っても或る量の製品を連続的に送出すことのできる前記
のような塗布ユニットを提供しようとするにある。 この目的と共に後述のその他の目的は、ねじ付頸部を
持ち製品を入れるようにしたびんと、前記頸部にねじ込
むことにより前記びんを閉じるキヤツプと、このキヤツ
プに一体の柄部分の端部に配置した施し部片と、この施
し部片が貫くようにしたぬぐい装置とを備えた、化粧品
のような液状、ペースト状又は粉末状の製品用の塗布ユ
ニットにおいて、ぬぐい装置を、びん内にその頸部の基
部に配置した第１の部片と、この第１部片より細い直径
を持ちこの第１部片の下端部から延びる第２の部片とに
より構成し、前記第１部片内に第１の穴を配置し、この
第１穴の壁にキヤツプのねじもどしの回転方向とは反対
の方向のらせんを形成し、前記第１穴から同軸に第２の
穴が延び前記第２部片をその一方の側から他方の側に貫
通するようにし、前記第２穴の内壁と前記第２部片の外
壁とを繊維質の被覆で少くとも部分的に覆つたことを特
徴とする製品用の塗布ユニットにより達成できる。 前記らせんのねじは、キヤツプのねじもどしの方向で
第１の穴の軸線にほぼ直交する縁を持ち又施し部片のび
ん内への挿入に対応するキヤツプねじ込みの方向で頸部
の方に向いた前記第１穴の軸線に対し鋭角を挾む傾斜縁
を持つ横断面を備えるのが有利である。 本発明の好適とする実施例によればびんは、ほぼ円筒
形の溜めとこの溜めの自由縁部に当てがわれ頸部をもつ
ぬぐい装置支持体とにより構成してある。又第１及び第
２の部片は円筒形である。ぬぐい装置支持体にはぬぐい
装置の第１部片を少くとも部分的に受入れるように中心
みぞ穴を配置してある。この中心みぞ穴は第１の穴に通
じ頸部の穴を介し外部に通じている。 ぬぐい装置の中心みぞ穴は頸部の高さ位置に施し部片
に設けた柄部分を通すための円すい形の穴を備えるのが
有利である。 溜めは、これに入れた製品を揺動させ均質化する部片
を備えるのがよい。このような部片はたとえばガラス球
又は金属球のような球片から成つている。 施し部片は、繊維質被覆により覆つた表面を持つ先端
を備えるのが有利である。第２の部片の壁を覆う被覆と
同じこの被覆は繊維フロツク加工法により付着させる。 前記の先端は、円すい台形にするのが好適であり、こ
の先端に配置されこの先端の軸線にほぼ直交する穴に上
部部分が通ずる縦方向みぞ穴を備えている。 前記先端は、部片から延び前記の先端及び部片により
構成した施し部片を柄部分内に固定するのが有利であ
る。 以下本発明塗布ユニットの実施例を添付図面について
詳細に説明する。 図示のように本発明による塗布ユニットは、頸部２を
設けられ製品を入れるようにしたびん１と、このびんを
閉じるキヤツプ３と、このキヤツプに一体の柄部分５の
端部に配置した施し部片４とを備えている。 びん１内に入れた製品は、マスカラのような液状、ペ
ースト状の化粧品又は粉末状の製品でよい。頸部２につ
いてはこの頸部はキヤツプ３のねじ込みによりびん１を
閉じるようにねじを形成してある。 この実施例によればびん１は、実質的に円筒形の溜め
６と、ねじ付頸部２を持ち溜め６の自由縁部に支えたぬ
ぐい装置支持体７とにより構成してある。 ぬぐい装置支持体７は、溜め６とほぼ同軸で頸部２の
穴を介して外側に向かい通ずる中心穴８を備えている。
この高さ位置では中心穴８は、中空柄部分５内に挿入し
た施し部片４のびん１内への挿入を容易にする円すい形
の穴９を形成してある。 この実施例によれば施し部片４は、中空の柄部分５内
に施し部片４を固定することのできる部片4bから延びる
先端4aにより構成してある。 本発明によればこの塗布ユニットは又、施し部片４の
先端4aが貫くようにしたぬぐい装置を備えている。この
ぬぐい装置は、びん１内で頸部２の基部に配置した第１
の部片10と、この第１部片より細い直径を持ち第１部片
10の下端部から延びる第２の部片11とから成つている。
第１部片10内には第１の穴12を形成してある。第１穴12
は中心みぞ穴８に通じ、第１穴12の壁にはキヤツプ３を
ねじもどすための回転方向とは逆の方向を持つねじ付ら
せん状部を形成してある。第２の穴13は第１穴12から同
軸に延び第２部片11を一方の側から他方の側に貫通す
る。第２穴13の内壁と第２部片11の外壁とは繊維質の被
覆14により少くとも部分的に覆つてある。 繊維質被覆14は、単量体液体接着剤の単純なソーキン
グにより又は吹付けガンによりこの液体接着剤を吹付け
ることにより第２部片11の下部部分に被覆し、次いでこ
のようにして含浸させた部片11をレーヨン、ナイロン又
は木綿の粉末状細片中に入れることから成るフロツク加
工法により付着させる。この付着長さは所望の付与製品
の液位従つて0.2ないし1.5mmである。これ等の細片は空
気中に懸濁し静電吸引作用により第２部片11の含浸表面
に付着する。これにより多くの場合にこれ等の細片は含
浸表面に実質的に直交する向きになる。 次いでこのようにして被覆した第２部片11は単量体接
着剤を重合させるようにかまに入れる。冷却後に過剰な
細片を吸引により除く。 施し部片４の先端4aは、第２部片11の下部部分の被覆
に使つたのと同じフロツク加工法により付着させた繊維
質被覆を備えている。用途に従つて先端4aは、その表面
の全体に又はこの表面の一部だけに被覆する。この一部
分の被覆の場合には先端4aのテーパ付端部だけを約3mm
にわたり被覆するのが有利である。 第１の穴12の壁に形成したらせんのねじは、キヤツプ
３のねじもどしの方向には第１穴12の軸線にほぼ直交す
る縁を持ち又びん１内への施し部片４の挿入に対応する
キヤツプ３のねじ込みの方向には頸部２の方に向いた第
１穴12の軸線に鋭角を挾む傾斜縁を持つ横断面を備えて
いる。 ぬぐい装置は、中心みぞ穴８内に少くとも部分的に受
入れられ任意適当な手段により定位置に保持してある。
とくに第１部片10は第２部片11への転移の高さ位置に折
返しのすそ部分15を形成してある。すそ部分15の自由縁
部は、ぬぐい装置支持体７の外壁に形成した円形みぞ16
と協働する。このようにして得られる塗布ユニットは溜
め６の内径にほぼ等しい直径を持つ。すなわちすそ部分
15はぬぐい装置支持体７の外壁と溜め６の内壁との間に
緊密に保持される。 施し部片４の先端4aはこの実施例によれば第４図に示
すように円すい台形の形状を持つ。先端4aの表面は前記
したように第２部片11の壁を覆うのと同じ繊維質被覆17
で覆つてある。 施し部片４の先端4aは、ポリエチレン、ポリウレタ
ン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ニトリルゴム又は
シリコーンゴム、或は類似物を基体とするたわみ性材
料、プラスチツク材又は重合体材料から成形する。前記
したように先端4aは、その端部に約3mmの高さだけ又は
その表面の全体に繊維質被覆を備えている。 先端4aは縦方向みぞ穴18を備えている。みぞ穴18の上
部部分すなわち、端部を固定された柄部分５に近い部分
は、先端4aにその軸線にほぼ直交して形成した穴19に通
じている。 キヤツプ３を第２図に示すようにびん１の頸部２にね
じ込むときは、施し部片を構成する先端4aは、ぬぐい装
置の第２部片11の下端部から極めてわずかに突出する。
びん１を動揺させることにより、先端4aの繊維質被覆17
だけでなく第２部片11の壁の繊維質被覆14も又含浸す
る。さらに毛管作用により先端4aの縦方向みぞ穴18及び
穴19も又製品を送給される。 キヤツプ３をねじ戻してはずすことにより、繊維質被
覆17に含まれる液体の過剰分は、ねじ付らせん状部の縁
に保持される。その理由は、このねじ付らせん状部がね
じもどし方向に直角を挾む輪郭を持つからである。施し
部片４はこのようにして、縦方向みぞ穴18及び穴19内に
保留した製品の量によつて、従来の装置によりできるよ
りも長い時間にわたり固形物の残留のおそれなしに使う
ことができる。 先端4aの繊維質被覆に製品を補給する必要のある場合
には、先端4aを第２部片11の下部部分の高さ位置まで挿
入すればよい。第２部片11の壁の繊維質被覆14に保持さ
れる製品は毛管作用により先端4aの繊維質被覆17に含浸
する。従つて施し部片を溜め内に完全に再挿入してこの
施し部片を溜めに入れた製品にふたたび接触させること
は本発明ではもはや必要がない。 さらに先端だけが溜め内に入れた製品に接触するので
柄部分５の汚れを防ぐことができる。びん１を閉じた位
置に密封することは、施し部片4aの下端部と第２部片11
の内壁との間の協働作用によつてできる。 溜め６内に入れた製品を均質化するには、溜め６にガ
ラス又は金属から成る球片20のようなかきまぜ部片を設
けるのが有利である。このことは、溜め６内に入れた製
品が沈降しやすいか又は複数の液相に分離しやすいとき
にとくに必要である。 溜め６内に入れた製品が遊離粉末状であるときは、先
端4aへの補給は、第２部片11の壁の繊維質被覆14の含浸
と同様にもはや毛管作用にはよらないで静電作用によつ
て行う。 以上本発明をその実施例について詳細に説明したが本
発明はなおその精神を逸脱しないで種種の変化変型を行
うことができるのはもちろんである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明塗布ユニットの１実施例をそのキヤツプ
を溜めからはずして示す側面図、第２図は第１図の塗布
ユニットのキヤツプをびんにねじ込んだ状態で示す第１
図のII−II線に沿う拡大断面図、第３図は第２図をびん
からキヤツプをねじもどしした状態で示す軸断面図であ
る。第４図は第１図の塗布ユニットの先端により構成し
た施し部片を示す拡大側面図である。 １……びん、２……頸部、３……キヤツプ、４……施し
部片、５……柄部分、10……第１部片、11……第２部
片、12……第１穴、13……第２穴、14……繊維質被覆

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．ねじ付頸部（２）を持ち、製品を入れるようにした
   びん（１）と、前記ねじ付頸部（２）にねじ込むことに
   より前記びん（１）を閉じるキャップ（３）と、このキ
   ャップ（３）に一体の柄部分（５）の端部に配置した施
   し部片（４）と、この施し部片（４）により貫かれるよ
   うにしたぬぐい装置とを備えた、化粧品のような液状、
   ペースト状又は粉末状の製品用の塗布ユニットにおい
   て、前記ぬぐい装置に、（イ）前記びん（１）内におい
   て前記ねじ付頸部（２）の基部に配置された第１の部片
   （10）と、（ロ）この第１の部片（10）より細い直径を
   持ち、この第１の部片（10）の下端部から延びる第２の
   部片（11）とを設け、前記第１の部片（10）内に第１の
   穴（12）を配置し、この第１の穴の壁に、前記キャップ
   （３）のねじもどしの回転方向とは反対の方向のねじ付
   らせん状部を形成し、第２の穴（13）が、第１の穴（1
   2）から同軸に延び、かつ前記第２の部片（11）をその
   一方の端部から他方の端部に貫通するようにし、前記施
   し部片に、たわみ性の熱可塑性又はエラストマー質の材
   料で作られ、繊維質の被覆（17）により覆われた先端
   （4a）を設けたことを特徴とする製品用の塗布ユニッ
   ト。 ２．前記第２の穴（13）の内壁と、前記第２の部片（1
   1）の外壁とを、繊維質の被覆で少なくとも部分的に覆
   い、前記施し部片（４）を、前記先端（4a）と部片（4
   b）とにより構成し、前記先端（4a）を前記部片（4b）
   の末端に配置し、前記部片（4b）を、前記柄部分（５）
   に固定したことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項
   記載の製品用の塗布ユニット。 ３．前記キャップ（３）をねじもどす方向では前記第１
   の穴（12）の軸線にほぼ直交する縁を持ち、かつ前記び
   ん（１）への前記施し部片（４）の挿入に対応する前記
   キャップ（３）のねじ込み方向では前記ねじ付頸部
   （２）の方に向いた前記第１の穴（12）の軸線に対し鋭
   角をなす傾斜線を持つ横断面を、前記ねじ付らせん状部
   が備えたことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項又
   は第（２）項のいずれかに記載の製品用の塗布ユニッ
   ト。 ４．前記びん（１）をほぼ円筒形の溜め（６）と、この
   溜め（６）の自由縁部に支えられ、前記ねじ付頸部
   （２）を持つぬぐい装置支持体（７）とにより構成し、
   又前記第１の部片（10）及び第２の部片（11）を円筒形
   にし、前記ぬぐい装置の前記第１の部片を少なくとも部
   分的に受入れるように、中心穴を、前記ぬぐい装置支持
   体（７）内に配置し、前記中心みぞ穴が、前記第１の穴
   （12）に連通すると共に前記ねじ付頸部（２）の穴を介
   して外部に通ずるようにしたことを特徴とする特許請求
   の範囲第（１）項又は第（２）項のいずれかに記載の製
   品用の塗布ユニット。 ５．前記ぬぐい装置支持体（７）の前記中心穴（８）
   に、前記ねじ付頸部（２）の高さ位置において、前記施
   し部片（４）を備えた柄部分（５）を通すための円すい
   形の穴（９）を設けたことを特徴とする特許請求の範囲
   第（４）項記載の製品用の塗布ユニット。 ６．前記溜め（６）に、ガラス又は金属から成る球片の
   ようなかきまぜ用又は均質化用の部片を設けたことを特
   徴とする特許請求の範囲第（４）項記載の製品用の塗布
   ユニット。 ７．前記繊維質の被覆を、前記第２の部片（11）の壁
   と、前記先端（4a）の表面とに、繊維フロック加工法に
   より付着させたことを特徴とする特許請求の範囲第
   （１）項に記載の製品用の塗布ユニット。 ８．前記先端（4a）が円すい台形の形状を持つようにし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の製
   品用の塗布ユニット。 ９．前記先端（4a）に、この先端に配置され、この先端
   の軸線にほぼ直交する穴（19）に上部部分が連通する縦
   方向のみぞ穴（18）を設けたことを特徴とする特許請求
   の範囲第（１）項、第（７）項及び第（８）項のいずれ
   かに記載の製品用の塗布ユニット。 １０．前記先端（4a）が、部片（4b）から延び、前記先
   端と前記部片により構成した前記施し部片（４）を、前
   記柄部分（５）内に固定できるようにしたことを特徴と
   する特許請求の範囲第（１）項記載の製品用の塗布ユニ
   ット。