JP2719669B2 - 半導体発光ダイオード - Google Patents

半導体発光ダイオード

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JP2719669B2
JP2719669B2 JP8822789A JP8822789A JP2719669B2 JP 2719669 B2 JP2719669 B2 JP 2719669B2 JP 8822789 A JP8822789 A JP 8822789A JP 8822789 A JP8822789 A JP 8822789A JP 2719669 B2 JP2719669 B2 JP 2719669B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、インコヒーレントな光が外部に放射して得
られる半導体発光ダイオードに関する。
【従来の技術】
従来、第4図〜第6図を伴って次に述べる半導体発光
ダイオードが提案されている。 すなわち、例えばn型を有する半導体結晶基板1と、
その半導体結晶基板1上にそれと接して形成され且つ半
導体結晶基板1と同じn型を有する半導体結晶層2と、
その半導体結晶層2上にそれと接して形成され且つ半導
体結晶層2に比し狭いエネルギバンドギャップと高い屈
折率とを有する半導体結晶層3と、半導体結晶層3上に
それと接して形成され且つ半導体結晶層2に比し広いエ
ネルギバンドギャップと低い屈折率とを有するととも
に、半導体結晶層1とは逆のp型を有する半導体結晶層
4と、半導体結晶層4上にそれと接して形成され且つ半
導体結晶層4と同じp型を有する半導体結晶層5とを有
する半導体積層体10を有する。 この場合、半導体積層体10は、とくに第6図に示すよ
うに、半導体積層体10の長手方向(第5図において、紙
面と平行な方向、第6図において、紙面と垂直方向)と
直交する面上の断面でみて、半導体結晶層2または半導
体結晶基板1から立上っている(図においては、半導体
結晶層2から立上っている)メサ状の形状を有し、ま
た、そのメサの左右両側部上に、半導体結晶層2または
半導体結晶基板1側において、半導体結晶層2及び3と
半導体結晶層4の下半部とに接してそれぞれ形成され且
つp型を有するとともに例えばInPでなる半導体結晶層6
L及び6Rをそれぞれ有するとともに、それら半導体結晶
層6L及び6R上において、半導体結晶層4の上半部と半導
体結晶層5とに接してそれぞれ形成され且つn型を有す
るとともに例えばInPでなる半導体結晶層7L及び7Rをそ
れぞれ有する。 また、半導体積層体10は、その長手方向の一端側にお
いて、半導体積層体10の厚さ方向に垂直に延長している
端面を、光放射端面11として有し、一方、その光放射端
面11上に、反射防止膜12が付されている。 さらに、半導体積層体10は、その長手方向の光放射端
面11側とは反対側の他端側において、半導体結晶層5、
4及び3の端面を、半導体積層体10の厚さ方向の垂直面
に対して斜めに延長している傾斜面14上に在らしめてい
る。 また、上述した半導体積層体10において、その半導体
結晶基板1が、(100)面でなる主面を有し、且つ例え
ばInPでなる。 さらに、半導体結晶層2、3、4及び5が、そのよう
な半導体結晶基板1の主面上に、ともに液相エピタキシ
ャル成長法、気相エピタキシャル成長法、分子線ビーム
エピタキシャル成長法などによって形成され、そして、
半導体結晶層2が、例えばInPでなる。 また、半導体結晶層3が、n型不純物及びp型不純物
のいずれも意図的に導入させていないか導入させている
としても半導体結晶層2及び4に比し格段的に低い濃度
でしか導入させていない例えばInGaAsP系でなる。 さらに、半導体結晶層4が、例えばInPでなる。 また、半導体層5が、p型不純物を半導体結晶層4に
比し高い濃度で導入している例えばInGaAsP系でなる。 さらに、上述した半導体積層体10の一方の主面10a
上、従って半導体結晶層5の上面上に、半導体積層体10
の長手方向の光放射端面11側において、半導体結晶層7L
及び7R上にも延長している電極層15が、オーミックに付
されて配されている。 また、上述した半導体積層体10の上述した主面10aと
対向している他方の主面10b上、従って半導体結晶基板
1の半導体結晶層2側とは反対側の面上に、他の電極層
16が、半導体積層体10の主面10a上の電極層15と対向し
てオーミックに付されて配されている。この場合、電極
層16は、図示のように、主面10a上の電極層15と対向し
ていない領域上に延長していてもよい。 以上が、従来提案されている半導体発光ダイオードの
構成である。 このような構成を有する半導体発光ダイオードによれ
ば、電極層15及び16間に、電極層15側を正とする所要の
電源(図示せず)を接続すれば、その電源からの電流
が、半導体積層体10の半導体結晶基板1、及び半導体結
晶層2、3、4及び5に、それらとは逆の順に、電極層
15及び16を通じて流れる。 しかしながら、電源からの電流は、電極層15が、半導
体積層体10の半導体結晶層7L及び7R上に延長していて
も、この場合の電源が、半導体結晶層7L及び6L間、及び
7R及び6R間のpn接合に対して逆バイアスを与える極性を
有しているので、それら半導体結晶層7L及び6L、及び7R
及び6Rに、半導体結晶層3を側路して流れない。 従って、電源からの電流が、半導体積層体10の半導体
結晶層3に、狭窄して流れる。 また、このように、半導体積層体10の半導体結晶層3
に狭窄して流れる電流は、主として、電極層15及び16が
相対向している領域3aに流れる。 このため、主として、半導体結晶層3の領域3aの各部
において、半導体結晶層3を構成しているInGaAsP系の
エネルギバンドギャップEgaに応じた波長λを中心と
する例えば1.5μm波長帯の帯域を有する光Laが発生す
る。そして、それら光Laの一部が、領域3aを、半導体結
晶層2及び4によって閉じ込められて光放射端面11側に
伝播し、光Laの他部が、半導体結晶層3の電極層15及び
16が相対向していない領域3bを、同様に、半導体結晶層
2及び4によって閉じ込められて傾斜面14側に伝播す
る。 そして、このように、半導体結晶層3の領域3aを光放
射端面11側に伝播する光Laの一部は、その光放射端面11
上に反射防止膜12が形成されているので、その光放射端
面11上で反射することなしに、反射防止膜12を通って外
部に反射する。 また、上述したように、半導体結晶層3の領域3bを、
傾斜面14側に伝播する光Laの他部は、その伝播過程で、
領域3bにおいて吸収されながら、傾斜面14に到達し、そ
して、その傾斜面14において反射し、その反射光は、半
導体結晶層3の領域3b内にほとんど再入射しない。 以上のことから、第4図〜第6図に示す従来の半導体
発光ダイオードによれば、半導体積層体10の半導体結晶
層3をその全領域に亘って構成しているInGaAsP系のエ
ネルギバンドギャップEgaに対応した波長λを中心と
する帯域を有する光Laが、インコヒーレントな光Lとし
て、光放射端面11から、反射防止膜12を通じて、外部に
放射して得られる。 また、この場合、半導体積層体10には、電源からの電
流が、継続して流れ、従って、電源からの電流が、半導
体結晶層3の領域3aに継続して注入されているので、光
放射端面11から外部に放射して得られるインコヒーレン
トな光Lが、半導体積層体10の半導体結晶層3の領域3a
に流れる電流の値に応じて、比較的高い輝度で得られ
る。 さらに、光放射端面11から外部に放射して得られるイ
ンコヒーレントな光Lが、光放射端面11上における半導
体結晶層3の端面という局部的な領域から外部に放射さ
れる光であるので、光放射端面11から外部に放射して得
られるインコヒーレントな光Lが、半導体結晶層3の厚
さに応じて、比較的狭い放射角で放射される。 従って、第4図〜第6図に示す半導体発光ダイオード
によれば、インコヒーレントな光Lが、比較的高い輝度
で且つ比較的狭い放射角で、外部に放射して得られる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第4図〜第6図で上述した従来の半導
体発光ダイオードの場合、半導体積層体10における半導
体結晶層3が、電極層15及び16が相対向している領域3
a、及び電極層15及び16が相対向していない領域3bを含
めた全領域において、各部一様な組成を有するInGaAsP
系のエネルギバンドギャップEg2を有する1つの領域の
みを有する、という構成を有している。 このため、光Laの一部が領域3bを伝播するとき、その
領域3bに光Laの一部に基ずき電子が蓄積されて、領域3b
のエネルギバンドギャップが本来の広さよりも広くか
る、というバンドファイリング効果によって、領域3bが
領域3aに比し実効的に広いエネルギバンドギャップを有
することになる。 従って、領域3bが、そこに伝播する光Laの一部を吸収
し難くなり、その光Laの一部の大部分が、傾斜面14に到
着し、そこで反射する。 このため、上述においては、半導体結晶層3の電極層
15及び16が相対向している領域3aで発生する光Laの一部
が、半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向していな
い領域3bを、傾斜面14側に伝播するとき、その光Laの一
部が領域3bに伝播する過程で、その領域3bにおいて吸収
されながら傾斜面14に到着し、そして、傾斜面14におい
て反射し、その反射光は、領域3bにほとんど再入射しな
い、と述べたが、傾斜面14において反射した反射光が、
散乱して、領域3bに無視し得ない量再入射する。 このため、第4図〜第6図で上述した従来の半導体発
光ダイオードの場合、光放射端面11から外部に放射して
得られるインコヒーレントな光Lが、高いインコヒーレ
ント度を有して得られない、という欠点を有していた。 また、第4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダ
イオードの場合、半導体積層体10に、光放射端面11側と
は反対側の端面側において、傾斜面14を加工して設けな
ければならない、という欠点を有していた。 よって、本発明は、上述した欠点のない新規な半導体
発光ダイオードを提案せいとするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明による半導体発光ダイオードは、第4図〜第6
図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場合と同様
に、 (イ)第1の導電型を有する半導体結晶基板と、そ
の半導体結晶基板上に形成され且つ第1の導電型を有す
る第1の半導体結晶層と、その第1の半導体結晶層上
にそれと接して形成され且つ上記第1の半導体結晶層に
比し狭いエネルギバンドギャップと高い屈折率とを有す
る第2の半導体結晶層と、その第2の半導体結晶層上
にそれと接して形成され且つ上記第2の半導体結晶層に
比し広いエネルギバンドギャップと低い屈折率とを有す
るとともに、第1の導電型とは逆の第2の導電型を有す
る第3の半導体結晶層とを有する半導体積層体を有し、
そして、 (ロ)その半導体積層体の第1の主面上に、上記半導体
積層体の長さ方向の一端側において、第1の電極層が局
部的に配され、また、 (ハ)上記半導体積層体の上記第1の主面と対向する第
2の主面上に、上記第1の電極層と対向している第2の
電極層が配され、さらに、 (ニ)上記半導体積層体の上記第1の電極層が配されて
いる側の一端面を光放射端面としている という構成を有する。 しかしながら、本発明による半導体発光ダイオード
は、このような構成を有する半導体発光ダイオードにお
いて、 (ホ)上記第2の半導体結晶層が、上記第1及び第2の
電極層が相対向している領域において、超格子層が混晶
化されている混晶化領域でなり、また、 (ヘ)上記第2の半導体結晶層が、上記第1及び第2の
電極層が相対向していない領域において、上記混晶化領
域側から上記半導体積層体の長手方向に順次連接してと
った複数n個の第1、第2………第nの領域部を有し、
そして、 (ト)上記第2の半導体結晶層の上記第1、第2………
第nの領域部が、超格子層が混晶化されている第1、第
2………第nの混晶化領域部でそれぞれなり、また、 (チ)上記第1、第2………第nの混晶化領域部が、と
もに上記第2の半導体結晶層の上記第1及び第2の電極
層が相対向している領域における混晶化領域に比し小さ
な混晶化度を有するが、それらの順に順次小さな第1、
第2………第nの混晶化度(ただし、第nの混晶化度が
実質的に零である場合も含む)を有する。
【作用・効果】
本発明による半導体発光ダイオードによれば、第4図
〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場合
と同様に、第1及び第2の電極層間に所要の電源を接続
し、その電源からの電流を、半導体積層体に流せば、第
4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオードの
場合に準じて、半導体積層体の第2の半導体結晶層の第
1及び第2の電極層が相対向している領域において、そ
の領域のエネルギバンドギャップに応じた波長を中心と
する帯域を有する光が発生する。 そして、その光は、第2の半導体結晶層の第1及び第
2の電極層が相対向している領域を、その領域において
ほとんど吸収されずに、第1及び第2の半導体結晶層に
よって閉じ込められて光放射端面側に伝播する。 従って、本発明による半導体発光ダイオードの場合、
第4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオード
の場合と同様に、インコヒーレントな光が、光放射端面
から、外部に放射して得られる。 また、この場合、半導体積層体には、第4図〜第6図
で上述した従来の半導体発光ダイオードの場合と同様
に、電源からの電流が継続して流れ、従って、電源から
の電流が、半導体積層体の第2の半導体結晶層の第1及
び第2の電極層が相対向している領域に継続して注入さ
れているので、光放射端面から外部に放射されるインコ
ヒーレントな光が、第4図〜第6図で上述した従来の半
導体発光ダイオードの場合と同様に、第2の半導体結晶
層の第1及び第2の電極層が相対向している領域に流れ
る電流に応じて、比較的高い輝度で得られる。 また、光放射端面から外部に放射して得られるインコ
ヒーレントな光が、第4図〜第6図で上述した従来の半
導体発光ダイオードの場合と同様に、光放射端面上にお
ける第2の半導体結晶層の端面という局部的な領域から
外部に放射される光であるので、光放射端面から外部に
放射して得られるインコヒーレントな光が、第4図〜第
6図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場合と同
様に、第2の半導体結晶層の厚さに応じて、比較的狭い
放射角で放射される。 従って、本発明による半導体発光ダイオードの場合
も、第4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオ
ードの場合と同様に、インコヒーレントな光が、比較的
高い輝度で且つ比較的狭い放射角で得られる。 しかしながら、本発明による半導体発光ダイオードの
場合、半導体積層体の第2の半導体結晶層の第1及び第
2の電極層が相対向していない領域が、第1、第2……
…第nの領域部を有し、そして、それら第1、第2……
…第nの領域部が、ともに、第2の半導体結晶層の第1
及び第2の電極層が相対向している領域としての、超格
子層が混晶化されている混晶化領域に比し、小さな混晶
化度に超格子層が混晶化されている、という第1、第2
………第nの混晶化領域部でそれぞれなるので、第2の
半導体結晶層の第1及び第2の電極層が相対向していな
い領域の各部が、第2の半導体結晶層の第1及び第2の
電極層が相対向している領域に比し狭いエネルギバンド
ギャップを有し、従って、第2の半導体結晶層の第1及
び第2の電極層が相対向している領域に比し高い吸収端
波長を有している。 しかも、本発明による半導体発光ダイオードの場合、
第2の半導体結晶層の第1及び第2の電極層が相対向し
ていない領域が有している第1、第2………第nの領域
部が、それらの順に順次小さな第1、第2………第nの
混晶化度を有しているので、第1、第2………第nの領
域部が、それらの順に順次狭くなるエネルギバンドギャ
ップを有し、従って、それらの順に順次高くなる吸収端
波長を有している。 このため、第2の半導体結晶層の第1及び第2の電極
層が相対向している領域で発生する光の一部が、第2の
半導体結晶層の第1及び第2の電極層が相対向していな
い領域を光放射端面側とは反対側に伝播するとき、その
光の一部が第2の半導体結晶層の第1及び第2の電極層
が相対向していない領域において、第4図〜第6図で上
述した従来の半導体発光ダイオードの場合に比し効果的
に吸収される。 従って、本発明による半導体発光ダイオードの場合、
第4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオード
の場合のように半導体積層体に、光放射端面側とは反対
側の端面側において傾斜面を加工して設けたりすること
なしに、また、半導体積層体を、第2の半導体結晶層の
第1及び第2の電極層が相対向していない領域が、そこ
においてそれに伝播する光を十分吸収させるべく、長い
長さを有するように、長い長さに構成したりすることな
しに、第2の半導体結晶層の第1及び第2の電極層が相
対向している領域から、第2の半導体結晶層の第1及び
第2の電極層が相対向していない領域に伝播する光を、
前者の領域に、実質的に、再入射させなくすることがで
きる。 従って、本発明による半導体発光ダイオードによれ
ば、第4図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオ
ードの場合のように半導体積層体に、光放射端面側とは
反対側の端面側において傾斜面を加工して設けたりする
ことなしに、また、半導体積層体を、第2の半導体結晶
層の第1及び第2の電極層が相対向している領域が長い
長さを有するように、長い長さを有する構成にしたりす
ることなしに、光放射端面から外部に放射して得られる
インコヒーレントな光が、第4図〜第6図で上述した従
来の半導体発光ダイオードの場合に比し高いインコヒー
レント度を有して得られる。
【実施例】
次に、第1図〜第3図を伴って本発明による半導体発
光ダイオードの実施例を述べよう。 第1図〜第3図において、第4図〜第6図との対応部
分には同一符号を付し、詳細説明を省略する。 第1図〜第3図に示す本発明による半導体発光ダイオ
ードは、次の事項を除いて、第4図〜第6図で上述した
従来の半導体発光ダイオードと同様の構成を有する。 すなわち、半導体積層体10の半導体結晶層3が、電極
層15及び16が相対向している領域3aにおいて、例えば80
Åの厚さを有するGaAsでなる半導体結晶層と20Åの厚さ
を有するInGaAs系でなる半導体結晶層とが例えば20回繰
返して積層されている超格子層が混晶化されている混晶
化領域でなる。 また、半導体結晶層3が、電極層15及び16が相対向し
ていない領域3bにおいて、上述した領域3aの混晶化領域
側から半導体積層体10の長手方向に順次連接してとった
複数n個の第1、第2………第nの領域部M1、M2、……
…Mnを有する。 そして、それら半導体結晶層3の第1、第2………第
nの領域部M1、M2、………Mnが、上述した超格子層が混
晶化されている第1、第2………第nの混晶化領域部で
それぞれなるが、それら第1、第2………第nの混晶化
領域部が、ともに、半導体結晶層3の電極層15及び16が
相対向している領域3aにおける上述した混晶化領域の混
晶化度Daに比し小さな混晶化度を有するが、それらの順
に順次小さな第1、第2………第nの混晶化度D1、D2
……Dnを有する。 ただし、この場合、第nの混晶化度Dnは実質的に零で
あってもよい。なお図においては、第nの領域部Mnの第
nの混晶化領域部の第nの混晶化度Dnが、零である場合
を示している。 また、半導体積層体10が光放射端面11側とは反対側の
他面側において、半導体結晶層5、4及び3の端面を、
半導体積層体10の厚さ方向の垂直に対して延長している
傾斜面14に在らしめていず、従って、そのような傾斜面
14を有しない。 以上が、本発明による半導体発光ダイオードの実施例
の構成である。 第1図〜第3図に示す本発明による半導体発光ダイオ
ードによれば、第4図〜第6図で上述した従来の半導体
発光ダイオードの場合と同様に、電極層15及び16間に所
要の電源を接続し、その電源からの電流を、半導体積層
体10に流せば、第4図〜第6図で上述した従来の半導体
発光ダイオードの場合に準じて、半導体積層体10の半導
体結晶層3の電極層15及び16が相対向している領域3aに
おいて、その領域3aのエネルギバンドギャップEgaに応
じた波長λを中心とする帯域を有する光Laが発生す
る。 そして、その光Laは、半導体結晶層3の電極層15及び
16が相対向している領域3aを、その領域3aにおいてほと
んど吸収されずに、半導体結晶層2及び4によって閉じ
込められて光放射端面11側に伝播する。 従って、第1図〜第3図に示す本発明による半導体発
光ダイオードの場合も、第4図〜第6図で上述した従来
の半導体発光ダイオードの場合と同様に、インコヒーレ
ントな光Lが、光放射端面11から、外部に放射して得ら
れる。 また、この場合、半導体積層体10には、第4図〜第6
図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場合と同様
に、電源からの電流が継続して流れ、従って、電源から
の電流が、半導体積層体10の半導体結晶層3の電極層15
及び16が相対向している領域3aに継続して注入されてい
るので、光放射端面11から外部に放射されるインコヒー
レントな光Lが、第4図〜第6図で上述した従来の半導
体発光ダイオードの場合と同様に、半導体結晶層3のの
電極層15及び16が相対向している領域3aに流れる電流に
応じて、比較的高い輝度で得られる。 また、光放射端面11から外部に放射して得られるイン
コヒーレントな光Lが、第4図〜第6図で上述した従来
の半導体発光ダイオードの場合と同様に、光放射端面11
上における半導体結晶層3の端面という局部的な領域か
ら外部に放射される光であるので、光放射端面11から外
部に放射して得られるインコヒーレントな光Lが、第4
図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場
合と同様に、半導体結晶層3の厚さに応じて、比較的狭
い放射角で放射される。 従って、第1図〜第3図に示す本発明による半導体発
光ダイオードの場合も、第4図〜第6図で上述した従来
の半導体発光ダイオードの場合と同様に、インコヒーレ
ントな光Lが、比較的高い輝度で且つ比較的狭い放射角
で得られる。 しかしながら、第1図〜第3図に示す本発明による半
導体発光ダイオードの場合、半導体積層体10の半導体結
晶層3の電極層15及び16が相対向していない領域3bが、
第1、第2………第nの領域部M1、M2………Mnを有し、
そして、それら第1、第2………第nの領域部M1、M2
……Mnが、超格子層がともに半導体結晶層3の電極層15
及び16が相対向している領域3aとしての、上述した超格
子層が混晶化されている混晶化領域に比し、小さな混晶
化度で混晶化されている第1、第2………第nの混晶化
領域部でそれぞれなる。 このため、半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向
していない領域3bの各部が、半導体結晶層3の電極層15
及び16が相対向している領域3aに比し、狭いエネルギバ
ンドギャップを有し、従って、半導体結晶層3の電極層
15及び16が相対向している領域3aに比し高い吸収端波長
を有している。 しかも、第1図〜第3図に示す本発明による半導体発
光ダイオードの場合、半導体結晶層3の電極層15及び16
が相対向していない領域3bが有している第1、第2……
…第nの領域部M1、M2………Mnが、それらの順に順次小
さな第1、第2………第nの混晶化度D1、D2………Dn
有しているので、それら第1、第2………第nの領域部
が、それらの順に順次狭くなるエネルギバンドギャップ
を有し、従って、そりらの順に順次高くなる吸収端波長
を有している。 このため、半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向
している領域3aで発生する光Laの一部が、半導体結晶層
3の電極層15及び16が相対向していない領域3bを光放射
端面11側とは反対側に伝播するとき、その光Laの一部が
半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向していない領
域3bにおいて、第4図〜第6図で上述した従来の半導体
発光ダイオードの場合に比し効果的に吸収される。 従って、第1図〜第3図に示す本発明による半導体発
光ダイオードの場合、第4図〜第6図で上述した従来の
半導体発光ダイオードの場合のように半導体積層体10に
光放射端面11側とは反対側の端面側において傾斜面14を
加工して設けたりすることなしに、また、半導体積層体
10を、半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向してい
ない領域3bが、そこに伝播する光Laの一部を十分吸収さ
せるべく、長い長さを有するように、長い長さに構成し
たりすることなしに、半導体結晶層3の電極層15及び16
が相対向している領域3aから、半導体結晶層3の電極層
15及び16が相対向していない領域3aに伝播する光Laを、
前者の領域3aに、実質的に、再入射させなくすることが
できる。 従って、第1図〜第3図に示す本発明による半導体発
光ダイオードによれば、第4図〜第6図で上述した従来
の半導体発光ダイオードの場合のように、半導体積層体
10に光放射端面11側とは反対側の端面側において傾斜面
14を加工して設けたりすることなしに、また、半導体積
層体10を、半導体結晶層3の電極層15及び16が相対向し
ている領域3bが長い長さを有するように、長い長さを有
する構成にしたりすることなしに、光放射端面11から外
部に放射して得られるインコヒーレントな光Lが、第4
図〜第6図で上述した従来の半導体発光ダイオードの場
合に比し高いインコヒーレント度を有して得られる。 なお、上述においては、いわゆる埋込型の半導体発光
ダイオードに、本発明を適用した場合の実施例を述べた
ものであるが、要は、(イ)第1図〜第3図で上述し
た半導体結晶基板1に対応している第1の導電型を有す
る半導体結晶基板と、その半導体結晶基板上に形成さ
れ且つ第1の導電型を有す第1図〜第3図で上述した半
導体結晶層2に対応している第1の半導体結晶層と、
その第1の半導体結晶層上にそれと接して形成され且つ
上記第1の半導体結晶層に比し狭いエネルギバンドギャ
ップと高い屈折率とを有する第1図〜第3図で上述した
半導体結晶層3に対応している第2の半導体結晶層と、
その第2の半導体結晶層上にそれと接して形成され且
つ上記第2の半導体結晶層に比し広いエネルギバンドギ
ャップと低い屈折率とを有するとともに、第1の導電型
とは逆の第2の導電型を有する第1図〜第3図で上述し
た半導体結晶層4に対応している第3の半導体結晶層と
を有する半導体積層体を有し、そして、 (ロ)その半導体積層体の相対向する第1及び第2の主
面上に、第1図〜第3図で上述した電極層15及び16にそ
れぞれ対応している第1及び第2の電極層が相対向して
それぞれ配され、また、(ハ)上記半導体積層体の長手
方向の一端面を光放射端面としている半導体発光ダイオ
ードに、本発明を適用することもできることは明らかで
あろう。 また、上述した本発明による半導体発光ダイオードに
おいて、「n型」を「p型」、「p型」を「n型」に読
み代えた構成とすることもでき、その他、本発明の精神
を脱することなしに、種々の変型、変更をなし得るであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、本発明による半導体発光
ダイオードの第1の実施例を示す略線的平面図、そのII
−II線上の断面図及びIII−III線上の断面図である。 第4図、第5図及び第6図は、従来の半導体発光ダイオ
ードを示す略線的平面図、そのV−V線上の断面図及び
VI−VI線上の断面図である。 1……半導体結晶基板 2、3、4、5……半導体結晶層 3a、3b……半導体結晶層3の領域 6L、6R、7L、7R……半導体結晶層 10……半導体積層体 11……光放射端面 12……反射防止膜 14……傾斜面 15、16……電極層 M1〜Mn……半導体結晶層3の領域3bの領域部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−7581(JP,A) Jpn.J.Appl.Phys.P art2 28[5] (1989) P.L 730−L733 Jpn.J.Appl.Phys.P art2 27[9] (1988) P.L 1731−L1733

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の導電型を有する半導体結晶基板と、
    その半導体結晶基板上に形成され且つ第1の導電型を有
    する第1の半導体結晶層と、その第1の半導体結晶層上
    にそれと接して形成され且つ上記第1の半導体結晶層に
    比し狭いエネルギバンドギャップと高い屈折率とを有す
    る第2の半導体結晶層と、その第2の半導体結晶層上に
    それと接して形成され且つ上記第2の半導体結晶層に比
    し広いエネルギバンドギャップと低い屈折率とを有する
    とともに、第1の導電型とは逆の第2の導電型を有する
    第3の半導体結晶層とを有する半導体積層体を有し、 上記半導体積層体の第1の主面上に、上記半導体積層体
    の長さ方向の一端側において、第1の電極層が局部的に
    配され、 上記半導体積層体の上記第1の主面と対向する第2の主
    面上に、上記第1の電極層と対向している第2の電極層
    が配され、 上記半導体積層体の上記第1の電極層が配されている側
    の一端面を光放射端面としている半導体発光ダイオード
    において、 上記第2の半導体結晶層が、上記第1及び第2の電極層
    が相対向している領域において、超格子層が混晶化され
    ている混晶化領域でなり、 上記第2の半導体結晶層が、上記第1及び第2の電極層
    が相対向していない領域において、上記混晶化領域側か
    ら上記半導体積層体の長手方向に順次連接してとった複
    数n個の第1、第2………第nの領域部を有し、 上記第2の半導体結晶層の上記第1、第2………第nの
    領域部が、超格子層が混晶化されている第1、第2……
    …第nの混晶化領域部でそれぞれなり、 上記第1、第2………第nの混晶化領域部が、ともに上
    記第2の半導体結晶層の上記第1及び第2の電極層が相
    対向している領域における混晶化領域に比し小さな混晶
    化度を有するが、それらの順に順次小さな第1、第2…
    ……第nの混晶化度(ただし、第nの混晶化度が実質的
    に零である場合も含む)を有することを特徴とする半導
    体発光ダイオード。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Jpn.J.Appl.Phys.Part2 27[9] (1988) P.L1731−L1733
Jpn.J.Appl.Phys.Part2 28[5] (1989) P.L730−L733

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