JP2719307B2 - 庇の支持構造 - Google Patents

庇の支持構造

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JP2719307B2
JP2719307B2 JP5342486A JP34248693A JP2719307B2 JP 2719307 B2 JP2719307 B2 JP 2719307B2 JP 5342486 A JP5342486 A JP 5342486A JP 34248693 A JP34248693 A JP 34248693A JP 2719307 B2 JP2719307 B2 JP 2719307B2
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博彦 永田
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ナショナル住宅産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軒出長さ及び軒先形状
を容易に変更しうるとともに、たる木の断面寸法を屋根
が受ける荷重に対応して便宜に設定しうる庇の支持構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば窓、出入口などの外壁の開口部の
上方に、風雨等の開口部への侵入を防止し、かつ外壁に
アクセントを付与するための庇を設けることが多々あ
る。
【0003】このような庇aは、従来、図に示すよう
に、外壁wに内端が固定されかつ外に向かって斜め下に
のびるI形鋼からなる複数の平行なたる木b…と、この
たる木bの溝部に端部が嵌着されることにより該たる木
b、b間に架け渡される複数の平行な母屋c…とからな
る荷重支持用の構造体を具えてい
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の庇aの構造では、下記の問題点がある。 庇aの軒出長さ及び軒先形状を変更するためには、
長さの異なる鋼製の前記たる木bを多種類、準備しなけ
ればならず、コストが嵩む。
【0005】 屋根荷重を受ける前記母屋cの断面寸
法は、たる木bの寸法によって一義的に決定されてしま
い、特に積雪地域における屋根荷重の増大に応じた母屋
cの断面寸法の変更は容易ではない。
【0006】 屋根勾配の異なる庇aに、共通して同
一のたる木bを用いることは、軒出長さを不必要に変更
してしまうこともあり、困難である。
【0007】本発明は、梁材から外に突出する片持梁を
用いてたる木を支持することを基本として、前記問題点
を解決しうる庇の支持構造の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の庇の支持構造は、階上の外壁パネルを支持す
る鋼製の梁材に、この梁材から外方に突出しかつ外端部
分の上辺を外に向かって斜め下に傾く斜面とした基板
と、この基板の内端に設けた垂直かつ梁材と平行な取付
板とを有する片持梁の前記取付板を、前記基板を梁材の
上端よりも下方に位置させてボルト止めするとともに、
前記斜面に設ける受材に固定される母屋を介して前記梁
材の上端部分からのびる庇形成用のたる木を支持し、か
つ前記受材は前記母屋を固定する上開放のコ字状をなす
ことを特徴としている。
【0009】
【作用】鋼製の梁材に、この梁材から外方に突出する片
持梁の内端をボルト止めし、かつ前記片持梁の基板の斜
面に設ける受材に固定される母屋を介してたる木を支持
する。従って、たる木の外壁からの突出長さを調節する
ことにより、共通の片持梁を用いて軒出長さ及び軒先形
状をコストを増大させることなく容易に変更でき、設計
プランの自由度を高めうる。
【0010】又前記たる木は、前記受材に固定される母
屋により支持されるため、このたる木の断面寸法を比較
的自由に変更でき、屋根荷重に対応した庇の支持強度を
容易に確保しうる。
【0011】さらに前記片持梁の取付板の取付位置を上
下に変更することにより、共通の片持梁を用いて屋根勾
配の異なる庇を便宜に形成しうる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1、図2において本発明の庇の支持構造は、鋼製
の梁材2にボルト止めされる片持梁3を用いて庇形成用
のたる木9を支持し、庇Aを形成する。
【0013】梁材2は、溝形鋼からなりかつその溝部を
向き合わせて上下に配される水平な上弦材20、下弦材
21を垂直な帯板22…、ラチス23…で継いだラチス
梁からなるとともに、前記上弦材20の上面に一片が固
着される断面L字の土台金具24を介して階上の外壁パ
ネルPを支持する。
【0014】なお外側で並設される前記帯板22には、
図2に示すように、上下多段にボルト孔22a…が穿設
されている。
【0015】前記片持梁3は、前記梁材2から外方に突
出しかつ外端部分の上辺を外に向かって斜め下に傾く斜
面Fとした垂直かつ略台形状の基板5と、この基板5の
内端に溶着される垂直かつ梁材2に平行な矩形の取付板
6とを有する。
【0016】又前記基板5の斜面Fには、該斜面Fに溶
着される基片25と、その内外縁から基片25と直角に
立上がる立片26、26とからなる上開放のコ字状の受
材7が配設されている。なお受材7は、鋼板の折曲げ加
工によって形成できる。
【0017】片持梁3は、その取付板6を前記梁材2の
帯板22に設けたボルト孔22a…を利用して該帯板2
2にボルト止めすることにより、梁材2から前記基板5
を外方に突出させて該梁材2に固定される。なお該固定
に際して、基板5の水平な上辺を梁材2の上端よりも下
方に位置させる。
【0018】前記たる木9は、前記梁材2の上端部分、
即ち前記上弦材20の上面に固着されるく字状の受金具
27によって内端部が支持されるとともに、該梁材2の
上端部分から外に向かって斜め下に前記斜面Fと平行に
のびる断面矩形の木質材からなる。
【0019】このたる木9は、前記片持梁3の基板5を
外方にこえて延在するとともに、前記受材7に固定され
る母屋10を介して支持される。即ち、受材7には、前
記梁材2と平行かつ断面矩形の木質の母屋10が嵌入さ
れかつ前記立片26、26を通る釘片により固定される
とともに、この母屋10によって前記たる木9を釘着等
により支持する。
【0020】又たる木9の外端には、桟材30を介して
鼻板31が取付けられるとともに、片持梁3の外端に配
する垂直な下地板32と前記鼻板31との間には、軒天
井材33が架設される。なお前記下地板32は、階下の
外壁パネルPDによって支持されるとともに、下地板3
2外面から水平に突出する受板34と、前記軒天井材3
3上面内端部に取付く受桟35との間にL字のピース材
36…を隔設することにより、軒天井材33内端部での
小屋裏換気を可能としている。
【0021】又前記たる木9の上面には、屋根下地板3
7が固定されるとともに、前記鼻板31外方に雨樋39
が配される。
【0022】このようにたる木9の内端を梁材2の上端
部分に位置させ、かつ該たる木9を片持梁3に設けた受
材7によって固定される母屋10を用いて支持している
ため、庇Aの屋根に加わる荷重に対応して、該荷重を担
持するべくたる木9の断面寸法を容易に変更しうる。
【0023】又図4に示すように、片持梁3の取付板6
の取付位置を前記ボルト孔22a…を用いて変更するこ
とにより、共通の片持梁3を用いて屋根勾配の異なる庇
Aを比較的容易に形成できる。
【0024】なお図3に示すように、前記梁材2の下方
に階下の外壁パネルPDを配し、たる木9の外端と階下
の外壁パネルPDとの間に軒天井形成用の天井パネル4
0を架け渡すとともに、屋根下地板37の外端近傍に、
流下する雨水を受ける受片41を有する樋42を設ける
ことも出来る。
【0025】従って、本発明の庇の支持構造は、図1、
図3に示すように、軒出長さ及び軒先形状を容易に変更
でき、設計プランに応じて和風、洋風住宅に便宜に採用
しうる。
【0026】
【発明の効果】叙上の如く本発明の庇の支持構造は、梁
材の上端部分からのびるたる木を片持梁により支持する
ことを要旨としているため、軒出長さ及び軒先形状の変
更を容易とするとともに、たる木の断面寸法を屋根荷重
に応じて便宜に変更でき、設計プランの自由度を高めう
る。
【0027】又片持梁の梁材への取付位置を変更するこ
とにより、屋根勾配の異なる庇の形成を施工性よく行
ことが出来る。
【0028】さらにたる木を支持する母屋固定用の受材
を、上開放のコ字状とすることによって、母屋の受材へ
の取付強度を高めうるとともに、図に示す母屋cの固
定方法に比して母屋の取付施工を能率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】その部分分解斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の作用を略示する線図である。
【図5】従来の技術を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
2 梁材 3 片持梁 5 基板 6 取付板 7 受材 9 たる木 10 母屋 F 斜面 P 階上の外壁パネル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】階上の外壁パネルを支持する鋼製の梁材
    に、この梁材から外方に突出しかつ外端部分の上辺を外
    に向かって斜め下に傾く斜面とした基板と、この基板の
    内端に設けた垂直かつ梁材と平行な取付板とを有する片
    持梁の前記取付板を、前記基板を梁材の上端よりも下方
    に位置させてボルト止めするとともに、前記斜面に設け
    る受材に固定される母屋を介して前記梁材の上端部分か
    らのびる庇形成用のたる木を支持し、かつ前記受材は前
    記母屋を固定する上開放のコ字状をなすことを特徴とす
    庇の支持構造。
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JPS57162092A (en) * 1981-03-31 1982-10-05 Fujitsu Ltd Control system for line printer
JPS6318652U (ja) * 1986-07-23 1988-02-06

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