JP2718673B2 - 2線式回線を用いた双方向伝送方法及びその装置 - Google Patents
2線式回線を用いた双方向伝送方法及びその装置Info
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- JP2718673B2 JP2718673B2 JP62026243A JP2624387A JP2718673B2 JP 2718673 B2 JP2718673 B2 JP 2718673B2 JP 62026243 A JP62026243 A JP 62026243A JP 2624387 A JP2624387 A JP 2624387A JP 2718673 B2 JP2718673 B2 JP 2718673B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は2線式回線を用いた双方向伝送システムに係
り、特に、低速の全2重通信と高速の半2重通信を同一
の伝送媒体を用いて実現するのに好適な双方向伝送シス
テムに関する。 [従来の技術] 従来、2線式回線を用いた双方向伝送システムとして
は、送受信端末において送信信号と受信信号を分離する
エコーキャンセラ方式と、通信時間と受信時間を分離す
る時分割伝送方式とが良く知られている。特に高速のデ
ータ伝送を前提とすると、時分割伝送方式はエコーキャ
ンセラ方式に比較してエコー除去のための装置が不要で
あるためハードウェアが簡単となる利点を有している。
時分割伝送方式の詳細についてはアイ・イー・イー,ト
ランザクション オン コミュニケーションズ,コム−
30,ナンバー9,(1982年)第2057から第2065頁(IEEE,Tr
ans.Communications,COM-30,No.9,(1982)pp2057〜206
5)において詳しく論じられている。 [発明が解決しようとする問題点] 上記従来技術は、DTE(データ・ターミナル・イクイ
ップメント)と交換機との間で全2重通信を行うことを
前提としているが、伝送方向が片方向のデータ送信しか
行なわない半2重通信の状態では、伝送路のもつ伝送能
力の半分しか使用しないという問題があった。 本発明の目的は半2重通信を行う場合にも、伝送路の
伝送能力を効率よく利用することが可能な双方向伝送方
式を提供することにあり、特に低速の全2重通信と高速
の半2重通信を同一の伝送媒体を用いて効率的に実現す
ることにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成する球めに、伝送の一周期
(フレーム)内を伝送方向が固定的に決まっている部分
と、伝送方向が可変である部分に分離して、伝送方向固
定部で送られる信号の一部を用いて伝送方向可変部の方
向を制御する制御情報を伝送し、端局の送受信装置は上
記制御情報及び端局の伝送すべきデータの状態とによっ
て上記フレームの伝送方向が可変である部分の伝送方向
を制御するようにした。 [作用] 半2重通信では、ある一時点においては、一方向のデ
ータ転送のみが行われる。したがって、送受信装置に接
続された端末からの通信要求がある場合には、一方向性
伝送部を用いてデータを伝送することが可能であるが、
2つの送受信装置間で一方向伝送部の通信方向をあらか
じめ決めておく必要がある。本発明では一方向伝送部の
前には双方向のデータ転送が時間的に固定的に行われる
から、その情報の一部を用いて、2つの送受信装置の通
信要求を交換することによって、一方向伝送路の通信方
向を1伝送周期毎に制御でき、1伝送周期の中で大部の
時間をとるデータの伝送を最も効率的に行うことができ
る。 又装置の構成上も、送受信装置の伝送方向制御部に一
部変更を加えるのみで、従来知られている装置の大部分
と共用でき、装置の経済化が実現できる。 [実施例] 第1図は本発明による2線式回線を用いた双方向伝送
方法の一実施例の動作を説明する図である。 (b)に示すにように2つの局AおよびBは2線式回
線3で結合され、局Aは電話機やデータ端末装置4と回
線3とを結合するデータ送受信装置1を有し、又局Bは
例えば交換機等の端末5と回線3を結合するデータ送受
信装置2を有する。これらの通信システムにおいて、本
発明では、2線式回線3で伝送される信号のフレーム構
成を図(a)に示すように、1フレーム(以下“伝送周
期”と称す)内はAからBへの伝送部6やBからAの伝
送部8のように伝送方向が固定的に決まっている部分
と、伝送方向は可変AからBまたはBからAのどちらか
一方向の伝送に用いることのできる部分7,9とに分かれ
ている。10,11,12,13は伝送路上で両方向の信号の衝突
を防止するためのガードタイムである。 なお、本実施例では伝送方向が可変できる部分が2つ
に分かれているが、他の実施例で説明するように、単一
にしても良い。 本発明では上記、伝送方向が可変である部分7,9の伝
送方向を制御するための制御情報を、固定の部分6,8の
中で伝送するようにしたものである。 上記の構成で伝送周期を125μs,伝送クロックを2.56M
Hz,伝送方向可変部のビット数を192ビット,伝送方向固
定部のビット数をそれぞれの方向で26ビットとして、そ
のうちフレーム同期用信号4ビット、方向可変伝送部の
伝送方向制御用の信号4ビットを割り当てると、 (1) 144Kbpsの双方デーヌ伝送用チャネル (2) 32Kbpsの方向可変伝送部方向制御用チャネル (3) 1.536Mbpsの方向可変伝送用チャネルの3つの
チャネルを2線式伝送路上に実現できる。 上記の3つのチャネルを実現するためには、125μs
の間に244ビットのデータを伝送する必要があり、95.4
μsを要するから、残りの29.6μsはガードタイム(1
0,11,12,13)に割り当てることができる。 以上の方法の伝送方向の切り換え方の一例を第2図を
用いて説明する。14は音声など実時間性,双方向性を必
要とする低速データ、15はバイナリーデータなど実時間
性、双方向性をあまり必要としない高速データを表す。
一方のデータ送受信装置1と他方のデータ送受信装置2
が通信する時、基本的には第2図(a)に示すように、
まずAからBへ低速データ、続いて高速データを伝送
し、次にBからAへ低速データ,高速データを伝送する
ことを繰り返し行なう。 局Aは伝送したい高速データを持つが、局Bは伝送し
たい高速データを持たない時、第2図(b)に示すよう
に、AからBへ低速データ、高速データを伝送し、Bか
らAへ低速データを伝送した後、AはBから高速データ
が送られてこないことを検知し、逆にAからBへ高速デ
ータを伝送する。この繰り返しで低速データはAおよび
Bの双方向伝送が行なわれるが、高速データはAからB
への一方向伝送となる。Aは伝送したい高速データを持
たず、Bは伝送したい高速データを持つときは、上記と
まったく逆のことが行なわれる。 局A,Bともに伝送したい高速データを持たないとき
は、第2図(c)に示すように、まずAからBへ低速デ
ータを送り、その後BはAから高速データが送られてこ
ないことを検知し、BからAへダミービット(16)を送
る。そしてBからAへ低速データを伝送後、今後はAが
Bから高速データが送られてこないことを検知し、Aか
らBへダミービット16を送る。ダミービット16は情報と
しては意味を持たないが、タイミング抽出を行うため
に、たとえばオール「0」パターンを送る。 第3図はデータ送受信装置1,2の一実施例の構成を示
したものである。低速ポート,高速ポートからの入力信
号はそれぞれインターフェース101,102を介してバッフ
ァ103,104に蓄えられる。送信データは、上述の方向制
御アルゴリズムを実行する方向制御部108の指示によ
り、送信データ生成部107で作成される。符号化器113は
送信データを伝送路符号に変換し、トランス116を介し
て2線式伝送路117に出力する。一方、2線式回線117か
らの受信信号は方向制御部108によって制御されるスイ
ッチ115によって、データを受信する時間だけ等化器114
に入力される。等化器出力は復号器112により、伝送路
符号からNRZ信号に変換され、低速ポート用信号と高速
ポート用信号に分離され(109)、バッファ(105),10
6、インターフェース101,102を介してそれぞれのポート
に出力される。また、等化器出力はタイミング抽出部11
1にも供給され、受信動作に使用するクロック信号が抽
出される。フレーム同期抽出部110は符号変換部出力か
らフレーム同期を確立し、方向制御部108にフレーム同
期情報を供給する。 第4図には、信号構成の一実施例を示した。低速デー
タとして2B+Dチャネル、高速データとしてH11チャネ
ルを割り当てる。低速データは(a)図のようにフレー
ム同期用のF1フラグパターン「0110」(17)4ビットに
続いて、Bチャネル用データが各々8ビットずつ(18,1
9)、Dチャネル用データが2ビット(20)そして、高
速データを続けて送るかどうかを通知する方向制御ビッ
ト(21)が4ビットである。続けて高速データを送る場
合は1111を設定し、送らない場合は0000を設定する。 高速データのフレーム構成は、(b)図のようにF2フ
ラグパターン(22)4ビットに続けて、H11チャネルデ
ータ(23)96ビットを送る。(c)図は低速データ
(a)の後に高速データ(b)を続けて送る場合を示し
ている。 第5図は、第4図の信号構成において方向を制御する
時のアルゴリズムを示した。まずAがデータを送信する
時はフレーム同期用のF1フラグ4ビットを送り(26)、
続いて2B+Dデータ計18ビットを送信する(27)。さら
に、H11データの送信要求の有無を判定し(28)、送信
要求がある場合は方向制御信号として「1111」パターン
を送信し(29)、続けてF2フラグ4ビット、H11データ9
6ビットを送信する(30,31)。一方、H11データの送信
要求がない場合は、方向制御ビット「0000」パターンを
送信した後(32)、受信状態に入る。Bから送信されて
きた信号の先頭4ビットを受信して(32)、F2フラグパ
ターンと比較する(34)。F2フラグパターンと一致すれ
ば、続いて送られてくる96ビットの信号はH11データと
して受信する(35)。不一致ならば、続く信号96ビット
はダミーのデータと判断する(36)。 続いてAはBから送信されてくるF1フラグを受信する
(37)。続いて2B+Dデータ18ビットを受信し(38)、
さらに方向制御ビットを受信する(39)。方向制御ビッ
トを判定して(40)「1111」ならば、続けて送られてく
るF2フラグ4ビットとH11データ96ビットを受信する(4
1,42)。また、方向制御ビットが「0000」であれば、A
はH11データの送信要求があるかどうか判断する(4
3)。送信要求があれば、F2フラグ4ビット、続けてH11
データ96ビットを送信する(44,45)。また、H11データ
の送信要求がない場合はダミーとしてオール0パターン
を100ビット送出する(46)。以上で、1伝送周期が終
了する。 上記の方向制御方式を実現するための装置の実施例の
構成を第6図に示す。第6図は第3図の送信パターン生
成部107、方向制御部108、および受信パターン分離部10
9の内部を示したものである。この第5図のフローチャ
ートで示した順序でこの回路の動作を説明する。 まず、2B+Dチャネルのデータは低速データバッファ
103に、またH11チャネルのデータは高速データチャネル
バッファ104に格納されている。2B+Dデータは18ビッ
トごとに切り出されてシフトレジスタ120に転送され、H
11データは96ビットごとに切り出されシフトレジスタ12
1へ転送される。シフトレジスタ120は22ビットで、左18
ビットには2B+Dデータを、右4ビットにはF1フラグ
「1001」を格納する。同様にシフトレジスタ121は100ビ
ットで、左96ビットにはH11データを、右4ビットにはF
2フラグ「0110」を格納する。また、ROM122には、送信
状況フラグ「1111」,「0000」およびダミービットとし
て送るオールゼロパターンを記憶させておく。 第3図のフレーム同期抽出部110は、8kHz間隔のフレ
ーム同期信号を受信信号のF1フラグを用いて抽出するの
で、これを第6図の遅延器139によって62,5μsec遅延さ
せ、送信タイミング信号とする。送信タイミング信号に
よって、フリップフロップ125が起動され、タイマ126が
22ビット分の時間をカウントする間ライン160は高(以
下Hと称す)レベルになって、セレクタ123はシフトレ
ジスタ120を選択し、F1フラグと2B+Dデータが順次送
られる。続いてフリップフロップ128が起動され、ライ
ン161はHレベルになる。一方フリップフロップ136も同
時に起動され、ライン162をライン165の論理レベルと等
しい電圧にする。ライン165は高速データバッファ104か
ら出ており、H11データの送信要求があればHレベル、
無ければLレベルをとる。したがってH11データの送信
要求がある場合はライン161がHレベル、ライン162もH
レベルとなり、セレクタ123はROM122の「1111」パター
ンを選択して送信し、一方H11データの送信要求がない
場合には、ライン161はHレベル、ライン162はLレベル
となって、セレクタ123はROM122の中の「0000」パター
ンを選択し送信する。H11データの送信要求がない場合
はこれで送信が終了する。H11データの送信要求がある
場合には、さらにフリップフロップ132が起動され、ラ
イン163はHレベルとなり、セレクタ123はシフトレジス
タ121を選択する。この状態はタイマ133が100クロック
カウントする間続く。送信が終了するとライン160,161,
162,163,164のすべてがLレベルになるので、ゲート124
は送信終了を検知して、スイッチ115を受信側に切り換
える。 受信側では、セレクタ152は通常シフトレジスタ150を
選択しており、ゲート148,149でそれぞれF1フラグ,F2フ
ラグを検出する。 F1フラグパターン「1001」を受信すると、そのタイミ
ングが、既に抽出されているフレーム同期信号と一致す
ることをゲート140で確認の上、フリップフロップ141が
起動される。タイマ142によりライン166は187クロック
の間Hレベルに保たれ、セレクタ152は低速データバッ
ファ105を選択して2B+Dデータを送りこむ。続いてフ
リップフロップ143が起動され、タイマ144は4クロック
の間ライン167をHレベルに保ち、セレクタ152はシフト
レジスタ151を選択する。ここで、方向制御ビットを判
定するが、伝送中1ビットの誤りが発生しても正しい判
定ができるように、4ビット中1の信号が多ければHレ
ベルを出力する多数決回路を用いている。ここで、続い
てH11データが送られてくる場合はHレベル、相手の送
信が終了すればLレベルの信号が出力される。方向制御
ビットを受信後はフリップフロップ143がリセットされ
ることによりセレクタは再びシフトレジスタ150を選択
する。ここでF2フラグが検出されると、フリップフロッ
プ145が起動され、タイマ146が96クロックカウントする
間、ライン168はHレベルに保たれ、セレクタ152は高速
データバッファ106を選択し、H11データを受信する。 一方、受信した方向制御ビットが「0000」と判定され
ると、ライン169はLレベルとなる。ここで相手に送信
したいH11データがあれば、ライン165はHレベルで、フ
リップフロップ136が起動され、H11を送信する。相手に
送信したいH11データがなければ、ライン165はLレベル
で、ゲート138はHレベルを出力し、フリップフロップ1
34が起動され、ライン164がHレベルとなり、セレクタ1
23はROM122内のダミーパターンすなわちオールゼロパタ
ーンを選択する。これはタイマ135が100クロックカウン
トする間続く。こうして送受信1伝送周期の動作が完了
する。 本実施例では、PBX側と端末側に必要なデータ送受信
装置を、共通のアルゴリズムおよび回路で実現すること
ができる。 第7図は本発明の他の実施例における1伝送周期にお
ける信号構成を示す。本実施例では、一伝送周期は、A
からB,BからAへ固定的に伝送を行う2つの部分6およ
び7と各周期毎にAからB、又はBからAへのいずれか
片方向の伝送を行う単一の部分9とに分けられている。 更に詳しく述べると1伝送周期125μs(8kHz)、伝
送速度2.04MHz従って125μsの時間領域で256ビットが
配置できる。上記256ビットのうち上記伝送方向が固定
されている2つの部分6および7のそれぞれに16ビッ
ト、一方向伝送の部分9に184ビット、そして残りの40
ビット(256−184−2×16)がカードタイム10,11,12に
割当てられる。 なお、上記分部6および7のそれぞれの16ビットはフ
レーム同期信号4ビット、シグナリング用信号2ビット
および一方向伝送部9の伝送方向制御用の信号2ビット
が含まれている。 上記信号の構成によって、 (a) 64Kbpsの双方向データ伝送用チャネル (b) 16Kbpsのシグナリング用チャネル(DTE104側が
交換機となった場合にはISDNのDチャネルとして使用で
きる) (c) 16Kbpsの一方向伝送部伝送方向制御用チャネル (d) 1.472Mbpsの半2重通信用チャネル の4つのチャネルを2線式伝送路上に実現できる。 一方向伝送部の伝送方向制御方法の一実施例として、
一方のデータ送受信装置(A)がマスター局、他方のデ
ータ送受信装置(B)がスレーブ局となり、伝送方向の
制御を行う方法を説明する。方向制御のために伝送方向
制御用チャネルの2ビット(S,Tと略称し、AからBへ
伝送されるSビットをSA→B,BからAへ伝送されるS,T
ビットをそれぞれSB→A,TB→Aとする)を使用する。T
A→Bは使用しない。SA→B=‘1'は一方向伝送部分9を
AからB、もしくはBからAへのデータ伝送に用いるこ
とを示し、TB→A=‘1'はBからAへのデータ転送要求
があることを示す。データ送受信装置Aの動作は以下の
通りである。 (a) 1伝送周期前のTB→A=‘0'、かつBへのデー
タ伝送要求がある場合:SA→B=‘1'とし、一方向伝送路
をA→Bへのデータ伝送に用いる。 (b) 1伝送周期前のTB→A=‘0'、かつBへのデー
タ伝送要求がない場合:SA→B=‘0'とする。SB→A=
‘1'の場合はBからのデータを受信する。 (c) 1伝送周期前のTB→A=‘1',かつBへのデー
タ伝送要求がある場合:両方向にデータ転送要求がある
場合であり、前回のデータ転送方向と逆になるように伝
送方向を決める。転送方向がA→BならばSA→B=‘1'
としてBへデータを転送する。逆に、伝送方向がB→A
ならばSA→B=‘0'として、Bからのデータを受信す
る。 (d) 1伝送周期前のTB→A=‘1'、かつBへのデー
タ転送要求がない場合:SA→B=‘0'として、Bからのデ
ータを受信する。 一方、データ送受信装置Bは以下のように動作する。 (a) Aへのデータ転送要求がない場合: SA→B=‘1'の場合はAからのデータを受信する。 (b) Aへのデータ転送要求がある場合: SA→B=‘0'の場合は、SB→A=‘1として、Aへデ
ータを転送する。SA→B=‘1'とし、Aからのデータを
受信する。 以上説明した通信方向制御方式を用いた通信の例を第
8図に示す。図では、SA→B,SB→A,TB→Aと1.472Mbps
の通信チャネルのデータ転送方向が示してある。第8図
(a)はBからAへの通信要求のみがある場合を示す。
SA→B=0であるので、BからAへ連続的にデータを転
送することが可能である。同様に、第8図(b)はAか
らBへの通信要求のみがある場合を示す。第8図(c)
はA→B,B→A両方向の通信要求がある場合であり、1.4
72Mbpsの通信チャネルの通信方向はフレーム毎に交互に
A→B,B→Aとなる。 第8図に示したように、本実施例によれば、半2重通
信を行う場合には1.472Mbpsの連続転送が可能であり、
更に、全2重通信に適用しても0.736Mbpsの全2重通信
がハードウェアの変更なしに可能となる。 また、伝送方向を一方向にのみ固定すれば、1.472Mbp
sの片方向通信が実現できる。 上記第8図に示した方法を実施する場合の送受信装置
の構成は、第3図および第6図に示した構成とほぼ同様
に構成できるのでその詳細な説明は省く。なお、伝送速
度、ビット数の変更に応じて、具体的構成は当然異な
る。 又、一方向伝送する部分(第7図の9)が1伝送周期
に1個となり、2つの固定部分6,7の後にあるため、第
3図の方向制御部108の論理回路の論理構成は第6図の
もとの異なる。 下表は上記論理回路の動作のための論理表を示す ここでS′B→Aは信号A→Bを1周期遅延した信号を表
わす。×は信号ビットが何でも良い。 [発明の効果] 本発明によれば、2線式回線を用いて高速の半2重通
信が実現でき、また、ハードウェアの変更なしに、全2
重通信にも適用可能であるから、2線式回線を用いたデ
ータ伝送速度の向上、データ送受信装置の経済化,簡単
化に効果がある。 第1図に示した動作をする実施例では2線式回線を介
して結合される2つの端末の送受信装置は全く同一に構
成できるので、製造コストを低減する効果を有し、更に
端末装置において、低速データは送らなければならない
が、高速データは存在しないとき、ダミー信号を送るよ
うにした場合はタイミング信号の抽出が正しく行なえる
効果を有する。
り、特に、低速の全2重通信と高速の半2重通信を同一
の伝送媒体を用いて実現するのに好適な双方向伝送シス
テムに関する。 [従来の技術] 従来、2線式回線を用いた双方向伝送システムとして
は、送受信端末において送信信号と受信信号を分離する
エコーキャンセラ方式と、通信時間と受信時間を分離す
る時分割伝送方式とが良く知られている。特に高速のデ
ータ伝送を前提とすると、時分割伝送方式はエコーキャ
ンセラ方式に比較してエコー除去のための装置が不要で
あるためハードウェアが簡単となる利点を有している。
時分割伝送方式の詳細についてはアイ・イー・イー,ト
ランザクション オン コミュニケーションズ,コム−
30,ナンバー9,(1982年)第2057から第2065頁(IEEE,Tr
ans.Communications,COM-30,No.9,(1982)pp2057〜206
5)において詳しく論じられている。 [発明が解決しようとする問題点] 上記従来技術は、DTE(データ・ターミナル・イクイ
ップメント)と交換機との間で全2重通信を行うことを
前提としているが、伝送方向が片方向のデータ送信しか
行なわない半2重通信の状態では、伝送路のもつ伝送能
力の半分しか使用しないという問題があった。 本発明の目的は半2重通信を行う場合にも、伝送路の
伝送能力を効率よく利用することが可能な双方向伝送方
式を提供することにあり、特に低速の全2重通信と高速
の半2重通信を同一の伝送媒体を用いて効率的に実現す
ることにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成する球めに、伝送の一周期
(フレーム)内を伝送方向が固定的に決まっている部分
と、伝送方向が可変である部分に分離して、伝送方向固
定部で送られる信号の一部を用いて伝送方向可変部の方
向を制御する制御情報を伝送し、端局の送受信装置は上
記制御情報及び端局の伝送すべきデータの状態とによっ
て上記フレームの伝送方向が可変である部分の伝送方向
を制御するようにした。 [作用] 半2重通信では、ある一時点においては、一方向のデ
ータ転送のみが行われる。したがって、送受信装置に接
続された端末からの通信要求がある場合には、一方向性
伝送部を用いてデータを伝送することが可能であるが、
2つの送受信装置間で一方向伝送部の通信方向をあらか
じめ決めておく必要がある。本発明では一方向伝送部の
前には双方向のデータ転送が時間的に固定的に行われる
から、その情報の一部を用いて、2つの送受信装置の通
信要求を交換することによって、一方向伝送路の通信方
向を1伝送周期毎に制御でき、1伝送周期の中で大部の
時間をとるデータの伝送を最も効率的に行うことができ
る。 又装置の構成上も、送受信装置の伝送方向制御部に一
部変更を加えるのみで、従来知られている装置の大部分
と共用でき、装置の経済化が実現できる。 [実施例] 第1図は本発明による2線式回線を用いた双方向伝送
方法の一実施例の動作を説明する図である。 (b)に示すにように2つの局AおよびBは2線式回
線3で結合され、局Aは電話機やデータ端末装置4と回
線3とを結合するデータ送受信装置1を有し、又局Bは
例えば交換機等の端末5と回線3を結合するデータ送受
信装置2を有する。これらの通信システムにおいて、本
発明では、2線式回線3で伝送される信号のフレーム構
成を図(a)に示すように、1フレーム(以下“伝送周
期”と称す)内はAからBへの伝送部6やBからAの伝
送部8のように伝送方向が固定的に決まっている部分
と、伝送方向は可変AからBまたはBからAのどちらか
一方向の伝送に用いることのできる部分7,9とに分かれ
ている。10,11,12,13は伝送路上で両方向の信号の衝突
を防止するためのガードタイムである。 なお、本実施例では伝送方向が可変できる部分が2つ
に分かれているが、他の実施例で説明するように、単一
にしても良い。 本発明では上記、伝送方向が可変である部分7,9の伝
送方向を制御するための制御情報を、固定の部分6,8の
中で伝送するようにしたものである。 上記の構成で伝送周期を125μs,伝送クロックを2.56M
Hz,伝送方向可変部のビット数を192ビット,伝送方向固
定部のビット数をそれぞれの方向で26ビットとして、そ
のうちフレーム同期用信号4ビット、方向可変伝送部の
伝送方向制御用の信号4ビットを割り当てると、 (1) 144Kbpsの双方デーヌ伝送用チャネル (2) 32Kbpsの方向可変伝送部方向制御用チャネル (3) 1.536Mbpsの方向可変伝送用チャネルの3つの
チャネルを2線式伝送路上に実現できる。 上記の3つのチャネルを実現するためには、125μs
の間に244ビットのデータを伝送する必要があり、95.4
μsを要するから、残りの29.6μsはガードタイム(1
0,11,12,13)に割り当てることができる。 以上の方法の伝送方向の切り換え方の一例を第2図を
用いて説明する。14は音声など実時間性,双方向性を必
要とする低速データ、15はバイナリーデータなど実時間
性、双方向性をあまり必要としない高速データを表す。
一方のデータ送受信装置1と他方のデータ送受信装置2
が通信する時、基本的には第2図(a)に示すように、
まずAからBへ低速データ、続いて高速データを伝送
し、次にBからAへ低速データ,高速データを伝送する
ことを繰り返し行なう。 局Aは伝送したい高速データを持つが、局Bは伝送し
たい高速データを持たない時、第2図(b)に示すよう
に、AからBへ低速データ、高速データを伝送し、Bか
らAへ低速データを伝送した後、AはBから高速データ
が送られてこないことを検知し、逆にAからBへ高速デ
ータを伝送する。この繰り返しで低速データはAおよび
Bの双方向伝送が行なわれるが、高速データはAからB
への一方向伝送となる。Aは伝送したい高速データを持
たず、Bは伝送したい高速データを持つときは、上記と
まったく逆のことが行なわれる。 局A,Bともに伝送したい高速データを持たないとき
は、第2図(c)に示すように、まずAからBへ低速デ
ータを送り、その後BはAから高速データが送られてこ
ないことを検知し、BからAへダミービット(16)を送
る。そしてBからAへ低速データを伝送後、今後はAが
Bから高速データが送られてこないことを検知し、Aか
らBへダミービット16を送る。ダミービット16は情報と
しては意味を持たないが、タイミング抽出を行うため
に、たとえばオール「0」パターンを送る。 第3図はデータ送受信装置1,2の一実施例の構成を示
したものである。低速ポート,高速ポートからの入力信
号はそれぞれインターフェース101,102を介してバッフ
ァ103,104に蓄えられる。送信データは、上述の方向制
御アルゴリズムを実行する方向制御部108の指示によ
り、送信データ生成部107で作成される。符号化器113は
送信データを伝送路符号に変換し、トランス116を介し
て2線式伝送路117に出力する。一方、2線式回線117か
らの受信信号は方向制御部108によって制御されるスイ
ッチ115によって、データを受信する時間だけ等化器114
に入力される。等化器出力は復号器112により、伝送路
符号からNRZ信号に変換され、低速ポート用信号と高速
ポート用信号に分離され(109)、バッファ(105),10
6、インターフェース101,102を介してそれぞれのポート
に出力される。また、等化器出力はタイミング抽出部11
1にも供給され、受信動作に使用するクロック信号が抽
出される。フレーム同期抽出部110は符号変換部出力か
らフレーム同期を確立し、方向制御部108にフレーム同
期情報を供給する。 第4図には、信号構成の一実施例を示した。低速デー
タとして2B+Dチャネル、高速データとしてH11チャネ
ルを割り当てる。低速データは(a)図のようにフレー
ム同期用のF1フラグパターン「0110」(17)4ビットに
続いて、Bチャネル用データが各々8ビットずつ(18,1
9)、Dチャネル用データが2ビット(20)そして、高
速データを続けて送るかどうかを通知する方向制御ビッ
ト(21)が4ビットである。続けて高速データを送る場
合は1111を設定し、送らない場合は0000を設定する。 高速データのフレーム構成は、(b)図のようにF2フ
ラグパターン(22)4ビットに続けて、H11チャネルデ
ータ(23)96ビットを送る。(c)図は低速データ
(a)の後に高速データ(b)を続けて送る場合を示し
ている。 第5図は、第4図の信号構成において方向を制御する
時のアルゴリズムを示した。まずAがデータを送信する
時はフレーム同期用のF1フラグ4ビットを送り(26)、
続いて2B+Dデータ計18ビットを送信する(27)。さら
に、H11データの送信要求の有無を判定し(28)、送信
要求がある場合は方向制御信号として「1111」パターン
を送信し(29)、続けてF2フラグ4ビット、H11データ9
6ビットを送信する(30,31)。一方、H11データの送信
要求がない場合は、方向制御ビット「0000」パターンを
送信した後(32)、受信状態に入る。Bから送信されて
きた信号の先頭4ビットを受信して(32)、F2フラグパ
ターンと比較する(34)。F2フラグパターンと一致すれ
ば、続いて送られてくる96ビットの信号はH11データと
して受信する(35)。不一致ならば、続く信号96ビット
はダミーのデータと判断する(36)。 続いてAはBから送信されてくるF1フラグを受信する
(37)。続いて2B+Dデータ18ビットを受信し(38)、
さらに方向制御ビットを受信する(39)。方向制御ビッ
トを判定して(40)「1111」ならば、続けて送られてく
るF2フラグ4ビットとH11データ96ビットを受信する(4
1,42)。また、方向制御ビットが「0000」であれば、A
はH11データの送信要求があるかどうか判断する(4
3)。送信要求があれば、F2フラグ4ビット、続けてH11
データ96ビットを送信する(44,45)。また、H11データ
の送信要求がない場合はダミーとしてオール0パターン
を100ビット送出する(46)。以上で、1伝送周期が終
了する。 上記の方向制御方式を実現するための装置の実施例の
構成を第6図に示す。第6図は第3図の送信パターン生
成部107、方向制御部108、および受信パターン分離部10
9の内部を示したものである。この第5図のフローチャ
ートで示した順序でこの回路の動作を説明する。 まず、2B+Dチャネルのデータは低速データバッファ
103に、またH11チャネルのデータは高速データチャネル
バッファ104に格納されている。2B+Dデータは18ビッ
トごとに切り出されてシフトレジスタ120に転送され、H
11データは96ビットごとに切り出されシフトレジスタ12
1へ転送される。シフトレジスタ120は22ビットで、左18
ビットには2B+Dデータを、右4ビットにはF1フラグ
「1001」を格納する。同様にシフトレジスタ121は100ビ
ットで、左96ビットにはH11データを、右4ビットにはF
2フラグ「0110」を格納する。また、ROM122には、送信
状況フラグ「1111」,「0000」およびダミービットとし
て送るオールゼロパターンを記憶させておく。 第3図のフレーム同期抽出部110は、8kHz間隔のフレ
ーム同期信号を受信信号のF1フラグを用いて抽出するの
で、これを第6図の遅延器139によって62,5μsec遅延さ
せ、送信タイミング信号とする。送信タイミング信号に
よって、フリップフロップ125が起動され、タイマ126が
22ビット分の時間をカウントする間ライン160は高(以
下Hと称す)レベルになって、セレクタ123はシフトレ
ジスタ120を選択し、F1フラグと2B+Dデータが順次送
られる。続いてフリップフロップ128が起動され、ライ
ン161はHレベルになる。一方フリップフロップ136も同
時に起動され、ライン162をライン165の論理レベルと等
しい電圧にする。ライン165は高速データバッファ104か
ら出ており、H11データの送信要求があればHレベル、
無ければLレベルをとる。したがってH11データの送信
要求がある場合はライン161がHレベル、ライン162もH
レベルとなり、セレクタ123はROM122の「1111」パター
ンを選択して送信し、一方H11データの送信要求がない
場合には、ライン161はHレベル、ライン162はLレベル
となって、セレクタ123はROM122の中の「0000」パター
ンを選択し送信する。H11データの送信要求がない場合
はこれで送信が終了する。H11データの送信要求がある
場合には、さらにフリップフロップ132が起動され、ラ
イン163はHレベルとなり、セレクタ123はシフトレジス
タ121を選択する。この状態はタイマ133が100クロック
カウントする間続く。送信が終了するとライン160,161,
162,163,164のすべてがLレベルになるので、ゲート124
は送信終了を検知して、スイッチ115を受信側に切り換
える。 受信側では、セレクタ152は通常シフトレジスタ150を
選択しており、ゲート148,149でそれぞれF1フラグ,F2フ
ラグを検出する。 F1フラグパターン「1001」を受信すると、そのタイミ
ングが、既に抽出されているフレーム同期信号と一致す
ることをゲート140で確認の上、フリップフロップ141が
起動される。タイマ142によりライン166は187クロック
の間Hレベルに保たれ、セレクタ152は低速データバッ
ファ105を選択して2B+Dデータを送りこむ。続いてフ
リップフロップ143が起動され、タイマ144は4クロック
の間ライン167をHレベルに保ち、セレクタ152はシフト
レジスタ151を選択する。ここで、方向制御ビットを判
定するが、伝送中1ビットの誤りが発生しても正しい判
定ができるように、4ビット中1の信号が多ければHレ
ベルを出力する多数決回路を用いている。ここで、続い
てH11データが送られてくる場合はHレベル、相手の送
信が終了すればLレベルの信号が出力される。方向制御
ビットを受信後はフリップフロップ143がリセットされ
ることによりセレクタは再びシフトレジスタ150を選択
する。ここでF2フラグが検出されると、フリップフロッ
プ145が起動され、タイマ146が96クロックカウントする
間、ライン168はHレベルに保たれ、セレクタ152は高速
データバッファ106を選択し、H11データを受信する。 一方、受信した方向制御ビットが「0000」と判定され
ると、ライン169はLレベルとなる。ここで相手に送信
したいH11データがあれば、ライン165はHレベルで、フ
リップフロップ136が起動され、H11を送信する。相手に
送信したいH11データがなければ、ライン165はLレベル
で、ゲート138はHレベルを出力し、フリップフロップ1
34が起動され、ライン164がHレベルとなり、セレクタ1
23はROM122内のダミーパターンすなわちオールゼロパタ
ーンを選択する。これはタイマ135が100クロックカウン
トする間続く。こうして送受信1伝送周期の動作が完了
する。 本実施例では、PBX側と端末側に必要なデータ送受信
装置を、共通のアルゴリズムおよび回路で実現すること
ができる。 第7図は本発明の他の実施例における1伝送周期にお
ける信号構成を示す。本実施例では、一伝送周期は、A
からB,BからAへ固定的に伝送を行う2つの部分6およ
び7と各周期毎にAからB、又はBからAへのいずれか
片方向の伝送を行う単一の部分9とに分けられている。 更に詳しく述べると1伝送周期125μs(8kHz)、伝
送速度2.04MHz従って125μsの時間領域で256ビットが
配置できる。上記256ビットのうち上記伝送方向が固定
されている2つの部分6および7のそれぞれに16ビッ
ト、一方向伝送の部分9に184ビット、そして残りの40
ビット(256−184−2×16)がカードタイム10,11,12に
割当てられる。 なお、上記分部6および7のそれぞれの16ビットはフ
レーム同期信号4ビット、シグナリング用信号2ビット
および一方向伝送部9の伝送方向制御用の信号2ビット
が含まれている。 上記信号の構成によって、 (a) 64Kbpsの双方向データ伝送用チャネル (b) 16Kbpsのシグナリング用チャネル(DTE104側が
交換機となった場合にはISDNのDチャネルとして使用で
きる) (c) 16Kbpsの一方向伝送部伝送方向制御用チャネル (d) 1.472Mbpsの半2重通信用チャネル の4つのチャネルを2線式伝送路上に実現できる。 一方向伝送部の伝送方向制御方法の一実施例として、
一方のデータ送受信装置(A)がマスター局、他方のデ
ータ送受信装置(B)がスレーブ局となり、伝送方向の
制御を行う方法を説明する。方向制御のために伝送方向
制御用チャネルの2ビット(S,Tと略称し、AからBへ
伝送されるSビットをSA→B,BからAへ伝送されるS,T
ビットをそれぞれSB→A,TB→Aとする)を使用する。T
A→Bは使用しない。SA→B=‘1'は一方向伝送部分9を
AからB、もしくはBからAへのデータ伝送に用いるこ
とを示し、TB→A=‘1'はBからAへのデータ転送要求
があることを示す。データ送受信装置Aの動作は以下の
通りである。 (a) 1伝送周期前のTB→A=‘0'、かつBへのデー
タ伝送要求がある場合:SA→B=‘1'とし、一方向伝送路
をA→Bへのデータ伝送に用いる。 (b) 1伝送周期前のTB→A=‘0'、かつBへのデー
タ伝送要求がない場合:SA→B=‘0'とする。SB→A=
‘1'の場合はBからのデータを受信する。 (c) 1伝送周期前のTB→A=‘1',かつBへのデー
タ伝送要求がある場合:両方向にデータ転送要求がある
場合であり、前回のデータ転送方向と逆になるように伝
送方向を決める。転送方向がA→BならばSA→B=‘1'
としてBへデータを転送する。逆に、伝送方向がB→A
ならばSA→B=‘0'として、Bからのデータを受信す
る。 (d) 1伝送周期前のTB→A=‘1'、かつBへのデー
タ転送要求がない場合:SA→B=‘0'として、Bからのデ
ータを受信する。 一方、データ送受信装置Bは以下のように動作する。 (a) Aへのデータ転送要求がない場合: SA→B=‘1'の場合はAからのデータを受信する。 (b) Aへのデータ転送要求がある場合: SA→B=‘0'の場合は、SB→A=‘1として、Aへデ
ータを転送する。SA→B=‘1'とし、Aからのデータを
受信する。 以上説明した通信方向制御方式を用いた通信の例を第
8図に示す。図では、SA→B,SB→A,TB→Aと1.472Mbps
の通信チャネルのデータ転送方向が示してある。第8図
(a)はBからAへの通信要求のみがある場合を示す。
SA→B=0であるので、BからAへ連続的にデータを転
送することが可能である。同様に、第8図(b)はAか
らBへの通信要求のみがある場合を示す。第8図(c)
はA→B,B→A両方向の通信要求がある場合であり、1.4
72Mbpsの通信チャネルの通信方向はフレーム毎に交互に
A→B,B→Aとなる。 第8図に示したように、本実施例によれば、半2重通
信を行う場合には1.472Mbpsの連続転送が可能であり、
更に、全2重通信に適用しても0.736Mbpsの全2重通信
がハードウェアの変更なしに可能となる。 また、伝送方向を一方向にのみ固定すれば、1.472Mbp
sの片方向通信が実現できる。 上記第8図に示した方法を実施する場合の送受信装置
の構成は、第3図および第6図に示した構成とほぼ同様
に構成できるのでその詳細な説明は省く。なお、伝送速
度、ビット数の変更に応じて、具体的構成は当然異な
る。 又、一方向伝送する部分(第7図の9)が1伝送周期
に1個となり、2つの固定部分6,7の後にあるため、第
3図の方向制御部108の論理回路の論理構成は第6図の
もとの異なる。 下表は上記論理回路の動作のための論理表を示す ここでS′B→Aは信号A→Bを1周期遅延した信号を表
わす。×は信号ビットが何でも良い。 [発明の効果] 本発明によれば、2線式回線を用いて高速の半2重通
信が実現でき、また、ハードウェアの変更なしに、全2
重通信にも適用可能であるから、2線式回線を用いたデ
ータ伝送速度の向上、データ送受信装置の経済化,簡単
化に効果がある。 第1図に示した動作をする実施例では2線式回線を介
して結合される2つの端末の送受信装置は全く同一に構
成できるので、製造コストを低減する効果を有し、更に
端末装置において、低速データは送らなければならない
が、高速データは存在しないとき、ダミー信号を送るよ
うにした場合はタイミング信号の抽出が正しく行なえる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による双方向伝送方向の一実施例の動作
を示す図面、第2図は第1図の動作を時系列的に示した
図面、第3図は本発明による双方向伝送方向に実施され
る送受信装置の一実施例のブロック図、第4図は本発明
の1実施例の信号構成図、第5図は本発明の1実施例の
方向制御アルゴリズムを示すフローチャート、第6図は
第3図の要部の一実施例の回路図、第7図は本発明によ
る双方向伝送方法の他の実施例の動作を説明する図面、
そして第8図は第7図の実施例の動作を時系列的に示し
た図面である。 1……データ送受信装置A、2……データ送受信装置
B、3……2線式伝送路、4……DTE(A)、5DTE
(B)、6……AからBへの伝送部、8……BからAへ
の伝送部、7,9……伝送方向可変部、10,11,12,13……ガ
ードタイム、14……低速データ、15……高速データ、16
……ダミービット、17……F1フラグ、18,19……Bチャ
ネルデータ、20……Dチャネルデータ、21……方向制御
ビット、22……F2フラグ、23……H11チャネルデータ、1
01,102……インターフェース、103,105……低速データ
バッファ、104,106……高速データバッファ、107……送
信パターン生成部、108……方向制御部、109……受信パ
ターン分離部、110……フレーム同期抽出部、111……タ
イミング抽出部、112……復号器、113……符号化器、11
4……等化器、115……切換スイッチ、116……トラン
ス、117……2線式伝送路。
を示す図面、第2図は第1図の動作を時系列的に示した
図面、第3図は本発明による双方向伝送方向に実施され
る送受信装置の一実施例のブロック図、第4図は本発明
の1実施例の信号構成図、第5図は本発明の1実施例の
方向制御アルゴリズムを示すフローチャート、第6図は
第3図の要部の一実施例の回路図、第7図は本発明によ
る双方向伝送方法の他の実施例の動作を説明する図面、
そして第8図は第7図の実施例の動作を時系列的に示し
た図面である。 1……データ送受信装置A、2……データ送受信装置
B、3……2線式伝送路、4……DTE(A)、5DTE
(B)、6……AからBへの伝送部、8……BからAへ
の伝送部、7,9……伝送方向可変部、10,11,12,13……ガ
ードタイム、14……低速データ、15……高速データ、16
……ダミービット、17……F1フラグ、18,19……Bチャ
ネルデータ、20……Dチャネルデータ、21……方向制御
ビット、22……F2フラグ、23……H11チャネルデータ、1
01,102……インターフェース、103,105……低速データ
バッファ、104,106……高速データバッファ、107……送
信パターン生成部、108……方向制御部、109……受信パ
ターン分離部、110……フレーム同期抽出部、111……タ
イミング抽出部、112……復号器、113……符号化器、11
4……等化器、115……切換スイッチ、116……トラン
ス、117……2線式伝送路。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 宮本 宜則
国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式
会社日立製作所中央研究所内
(72)発明者 亀山 達也
国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式
会社日立製作所中央研究所内
(72)発明者 白須 宏俊
国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式
会社日立製作所中央研究所内
(72)発明者 鷹取 洋
国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式
会社日立製作所中央研究所内
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.2線式回線を使用し、データの伝送方向を時間的に
切換えて、2局間のデータの双方向伝送を行なうデータ
伝送方法において、伝送信号フレームを伝送方向が固定
した第1の部分と伝送方向が可変できる第2の部分とで
構成し、上記第1の部分で伝送される制御情報及び上記
局の通信要求情報を用いて、上記第2の部分の伝送方向
を決定することを特徴とする2線式回線を用いた双方向
伝送方法。 2.第1項記載の方法において、上記第1の部分は、互
いに固定的な伝送方向が異なる2つの部分からなること
を特徴とする2線式回線を用いた双方向伝送方法。 3.第2項記載の方法において、上記第2の部分は2つ
の部分からなることを特徴とする2線式回線を用いた双
方向伝送方法。 4.第3項記載の方法において、上記第1の部分の2つ
の部分と第2の部分の2つの部分は伝送方向が固定的な
部分と伝送方向が可変な部分が交互に配置されているこ
とを特徴とする2線式回線を用いた双方向伝送方法。 5.第2項記載の方法において、上記第2の部分は単一
の部分からなることを特徴とする2線式回線を用いた双
方向伝送方法。 6.第5項記載の方法において、上記2局の一方はマス
タ局、他方をスレーブ局とし、上記スレーブ局は上記第
1の部分を用いて上記マスタ局に通信要求情報を送り、
上記マスタ局から送られる上記第1の部分で伝送される
送信許可の制御信号を受信したとき、上記スレーブ局の
データを上記第2の部分の単一の部分で上記マスタ局に
伝送することを特徴とする2線式回線を用いた双方向伝
送方法。 7.2線式回線を使用し、伝送信号フレームを伝送方向
が固定した第1の部分と伝送方向が可変できる第2の部
分とで構成し2局間のデータの伝送方向を時間的に切換
え双方向伝送を行なう時分割伝送装置であって、 低速データ及び高速データをそれぞれ上記第1の部分及
び第2の部分の送信データにする送信パターン生成部
と、受信データの第1の部分及び第2の部分を分離する
受信パターン分離部と、上記送信データの上記2線式回
線の出力と上記受信データの入力を切り換える切換スイ
ッチと、上記受信データからタイミング信号を抽出する
タイミング抽出回路と、上記受信データ及び上記タイミ
ング信号からフレーム同期信号を得るフレーム同期回路
と、上記受信パターン分離部及び切換スイッチを制御す
方向制御回路を備え、上記送信パターン生成部が伝送す
べき一定ビット数の低速データにフレーム同期用のフラ
グビットを及び通信要求のビットを付加して上記第1の
部分の送信データ作り、上記伝送すべき高速データがあ
るときは伝送すべき一定ビット数の高速データにフレー
ム同期用のフラグビット付加し上記第2の部分の送信デ
ータを作る回路をもつことを特徴とする送受信装置。 8.第7項記載において上記方向制御回路が、フレーム
の開始及び終了をカウントするタイマを用いて構成され
ていることを特徴とする送受信装置。 9.第7又は第8項記載において上記方向制御回路が、
フレームの開始あるいは後続データの有無を検出するた
めの回路をもつことを特徴とする送受信装置。 10.第9項記載において、送信パターン生成部は、上
記後続データの有無を検出するための回路が後続データ
が無いことを検出した時、ダミー信号を送出する回路を
備えたことを特徴とする送受信装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CA000537984A CA1274928A (en) | 1986-05-28 | 1987-05-26 | Method and system for bidirectionally transmitting data |
DE19873717854 DE3717854A1 (de) | 1986-05-28 | 1987-05-27 | Verfahren und vorrichtung zum zweiseitig-gerichteten uebertragen von daten |
US07/055,036 US4841521A (en) | 1986-05-28 | 1987-05-28 | Method and system for bidirectionally transmitting data |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61-121009 | 1986-05-28 | ||
JP12100986 | 1986-05-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS6399642A JPS6399642A (ja) | 1988-04-30 |
JP2718673B2 true JP2718673B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=14800534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62026243A Expired - Lifetime JP2718673B2 (ja) | 1986-05-28 | 1987-02-09 | 2線式回線を用いた双方向伝送方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2718673B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5546309B2 (ja) * | 2010-03-25 | 2014-07-09 | キヤノン株式会社 | 通信装置、通信装置の制御方法およびプログラム |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62128234A (ja) * | 1985-11-28 | 1987-06-10 | Fujitsu Ltd | 時分割方向制御伝送方式 |
JPS62200856A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-04 | Toshiba Corp | 音声信号・デ−タ伝送方式 |
-
1987
- 1987-02-09 JP JP62026243A patent/JP2718673B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62128234A (ja) * | 1985-11-28 | 1987-06-10 | Fujitsu Ltd | 時分割方向制御伝送方式 |
JPS62200856A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-04 | Toshiba Corp | 音声信号・デ−タ伝送方式 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6399642A (ja) | 1988-04-30 |
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