JP2718411B2 - 固定長パケットの構成方法 - Google Patents
固定長パケットの構成方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信網における、音
声,データ,画像情報などの交換処理に係わるもので、
特に、通信制御情報を含むブロック単位の交換を、交換
ノード間で行うのに好適なマルチメディア統合形交換シ
ステムに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、音声,データを始めとする各種情
報を、統合して通信処理を行おうとする動きが活発にな
ってきている。これは効率性と経済性を求めるものであ
るが、その実現には各種情報の交換処理を統合して行う
事が要求される。特に、音声のように実時間性が要求さ
れるもの(回線交換情報)と、従来、パケット交換機で
扱っていたような、蓄積可能なデータ(蓄積交換情報)
の交換を統合して、同一の通話路にて交換できる事が望
まれている。 【0003】音声、データ等を統一的に扱う時分割通話
路、いわゆる統合通話路としては、特開昭61−600
44号公報「ブロック交換方式」及び特開昭60−12
7844号公報「回線/パケット統合交換方式」に記載
されたもの等が知られている。前者は、通信チャネルの
境界を示す境界識別子を、発生した呼の情報量に応じて
動的に設定し得るようにして、実時間性のある情報とバ
ースト性のある情報との一元的交換処理を可能としたも
のである。後者は、複数の分散配置した通信ノードをル
ープ状に接続したもので、通信ノードは加入者インタフ
ェースまたは中継線インタフェースを持つ交換モジュー
ルで、各交換モジュールでは、宛先交換モジュール別
に、音声等の回線交換情報もデータ等のパケット交換情
報も固定長のブロックにして、ブロックに宛先ノード番
号を付与しループを通話路とした交換動作を行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記の「ブロック交換
方式」では、通話路として時間スイッチ機能は効率的に
実現できるが、各ブロックが可変長であるため、そのブ
ロックを互いにハイウェイ上で乗せ換える空間スイッチ
機能が容易には実現できない。したがって大規模な交換
機には適さない。 【0005】一方の、「回線/パケット統合交換方式」
では、各交換モジュール全てがループにアクセスするた
め、全体のスループット(入出力量)を下げないために
は、ループの動作を、各モジュールのスループットの合
計量を処理出来るだけの高速動作としなければならな
い。そのため、交換機の規模が大きくなるほど各交換モ
ジュールとループのインタフェースにて高速素子等の高
価なデバイスが必要となる。 【0006】これらの問題を解決するためには、接続情
報を含んだ固定長のブロックを用いて、かつ共通部が単
純で高速動作可能な自己ルーティング通話路を構成する
ことが有効である。しかし、例えばループ形の場合は全
てのブロックが一連のループ上に並んでおり逐次処理が
容易であるのに対し、例えばスター形では、中央ノード
で複数のブロックを同時に衝突させないように入れ換え
なければならない。そのためには、各ブロックが特定の
接続先(出ハイウェイ)に集中しないようにすること
と、ブロックを一旦蓄積して、各ブロックの宛先を見な
がら、衝突しないよう制御して交換する必要がある。と
ころが、ある種のデータ通信(例えば画面情報転送)の
ような、バースト性の強い通信情報を交換しようとする
ときは、短時間に同一宛先にたくさんのブロックを送る
必要があり、また一方、音声のような実時間性が要求さ
れるものを交換するときは、できる限り蓄積することを
避ける必要がある。 【0007】更に、上記音声の交換のように蓄積を避け
ようとすると、各ブロックが一杯になるまで情報を詰め
込まないうちにブロックを送り出す必要が生じ、ブロッ
クの使用効率、ひいては回線全体の使用効率が落ちる。
同時に、ブロックの数自体も増えるので、上記のブロッ
クの衝突の可能性も増大する。 【0008】本発明の目的は、上記問題点を解決し、規
模に依らず経済的に実現でき、かつ実時間性に対する要
求にも、バースト性に対する要求にもこたえられる統合
形通話路装置を提供することにある。また、このような
統合形通話路装置に適した固定長のブロックの構成方法
を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、時間スイッチに接続する各入ハイウェイ
に分岐を設け、分岐の一方は直接時間スイッチに接続さ
れ、もう一方は蓄積回路を経由して時間スイッチに接続
される構成とした。 【0010】また各蓄積回路の内部は、更に、ブロック
の宛先出ハイウェイ別のバッファメモリで構成し、この
中の任意のバッファメモリを読み出せるようにした。一
方、各蓄積回路にとって共通な回路(読み出し制御論理
回路)を設け、この回路に各入ハイウェイから宛先情報
を集収する手段と、それらの情報に応じてバッファメモ
リからのブロックの読み出し制限等の、読み出し制御信
号を発生させる手段を持たせた。 【0011】ブロックの組立部に置いては、一つのブロ
ックに、宛先は同一であるが異なる通信情報、例えば狭
帯域ISDNにおける2つのBチャネル情報、を複合し
て詰め込むことができるような手段を設けた。 【0012】また、情報を編集して送受信する固定長の
ブロックは、ブロック毎に該ブロックの状態、送受信す
る情報の種別、情報の送信元に関する情報と宛先に関す
る情報からなるヘッダを送受信する情報に付加する構成
とした。 【0013】 【作用】上記のように蓄積回路を選択的に用いること
で、音声等の実時間性が要求される通信情報(回線交換
情報)は、蓄積回路を経由せずに、入ハイウェイから直
接時間スイッチに入力することができ、実時間性を満足
できる。一方、蓄積が許される通信情報(蓄積交換情
報)については、上記蓄積回路に一旦蓄積することで、
同一通話路を用いて交換が行える。 【0014】又、ブロック毎にヘッダを付加したので、
この固定長ブロックを処理する装置では、ブロック毎に
これらのヘッダを基に、蓄積はブロック単位で、しかも
各ブロックの宛先出ハイウェイ別に行うこともできる。 【0015】一方、読み出しは上記の読み出し制御論理
回路で、全ての入ハイウェイから、宛先出ハイウェイ別
のブロック数を集収し、特定宛先のブロックだけが同時
に通話路内に集中しないように制限しながら行うことも
できる。即ち、蓄積回路を経由せずに時間スイッチに入
力されたブロックの数を宛先別に集計し、これらと、1
フレーム内でブロックが衝突を起こさずに交換可能な宛
先別最大ブロック数(設計時に決まる)との差を求め、
これに応じて各宛先出ハイウェイ別バッファメモリの許
容読み出しブロック数を決めることができ、効率の良い
通話路とすることができる。 【0016】更に、異なる通信情報でもその交換機にと
っては宛先が同一、即ち同一方面の中継線路へ向かうも
のなど、を一つのブロックに複合して入れることで、個
々の通信情報は比較的遅延させずに、かつ、全体として
効率の良い交換が行える。 【0017】 【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例を
説明するに当っては、その理解を容易にするため、本発
明の時分割通話路を用いた交換システム全体の説明より
始める。 【0018】図2は本発明の時分割通話路装置を適用し
た交換システムの基本構成を示すもので、中央交換機モ
ジュール(CM:セントラル・モジュールCentralMod
ule)200を中心に、これに伝送路220〜223,
230〜233等を介して周辺交換モジュール(FM:
フロントエンド・モジュールFront−endModule)20
1〜208が接続されている。中央交換モジュール20
0はプロセッサを持たない自己ルーティング形通話路で
ある。図においてSM(サブスクライバ・モジュールS
ubscriber Module)と記してある周辺交換モジュール
201〜204は、加入者線インタフェースを持ち、T
M(トランク・モジュールTrunk Module)と記して
ある周辺交換モジュール205〜208は中継線インタ
フェースを持つ。本構成は全体として、1つの交換機を
構成するものである。(尚、以下の説明においては特に
ことわりなく上記のSM,TM等の略号を使うこともあ
る。)例えば、加入者線210から到来した信号は周辺
交換モジュール201,モジュール間伝送路220を経
て、中央交換モジュール200へ送られる。中央交換モ
ジュール200は基本的には空間スイッチ機能を持ち、
例えば宛先が周辺交換モジュール207であれば、モジ
ュール間伝送路232へスイッチングする。周辺交換モ
ジュール207は、信号を中継線242へ送出する。中
継線側から加入者線側への通信も同様である。電話音声
等通常の通信は双方向で行われるので、例えば上りの信
号は201から207へ、下りの信号は205から20
3へというように、1対ずつ組み合わせて使用される。
周辺交換モジュールの数や、その中の加入者側モジュー
ルSMとトランク側モジュールTMの割合は、局状に応
じて決める。もちろんTMのみを設置すれば、中継交換
機として機能する。 【0019】図3にモジュール間伝送路220〜22
3,230〜233のフレーム構成を示す。フレーム長
は例えば125μsで、その中をm個の固定長のブロッ
クに分割する。但し、フレームの先頭に、そのフレーム
中の音声等の実時間性が要求される回線交換情報用のブ
ロックの数を各宛先出ハイウェイ毎に記録するためのフ
ィールド300が設けられている。各ブロックはヘッダ
301と情報部302から成る。 【0020】図4に1ブロックの構成を詳細に示す。ヘ
ッダ301は5つの領域から成る。それぞれの内容を図
5に示す。情報部302は例えば数10バイト程度の長
さを持つ。中央交換モジュール200は、このヘッダ3
01の情報に基づき、ハードウェアのみで交換動作を行
う。 【0021】次にフレームを構成するブロック数の決定
法について説明する。前提条件として、最大c回線を収
容する周辺交換モジュールFMがn個あるとし、ブロッ
ク内のヘッダ301はhバイト、情報部302はiバイ
トであるとする。このとき1フレーム内のブロック数t
は、つぎの条件を満たすようにする。すなわち、ある発
信周辺交換モジュールをみたとき、そこからある着信周
辺交換モジュール以外の(n−1)個の宛先に対して
は、全て音声1回線分(即ち1バイト)の情報しか送ら
れていないという、最も効率の悪い状態でありながら、
かつその発信周辺交換モジュールの残りの{c−(n−
1)}回線分の情報が全てある1つの着信周辺交換モジ
ュールへ集中して送られたとしても、ブロックは不足し
てはならないという条件である。式で表すと、 t≧(n−1)+{c−(n−1)}/i・・・(1) を満たさなければならないという事である。これは、言
い換えれば、回線には空きがあるのに、ブロックが足り
ないので情報が送れない、という状態にならないための
条件である。 【0022】一方、ヘッダをつけることによるモジュー
ル間伝送路のオーバヘッドoは次のように表せる。 【0023】o=t・(h+i)/c・・・(2) (1)式より、情報部の長さiが長いほど、必要なブロ
ック数tは少なくて済むが、一方、(2)式より、オー
バヘッドoはiが大きくても、tが大きくても大きくな
る方向にある。従って、オーバヘッドoを最小にするt
とiの最適値が存在し、これは上記(1),(2)より
求める事ができる。 【0024】このようにしてブロック数を決定すればあ
る周辺交換モジュールで、回線が空いてさえいればその
周辺交換モジュールと通信するためのブロックは必ず確
保できる。従って、周辺交換モジュールはブロックの空
塞管理を行う必要はなく、リソース管理を回線の空塞状
態のみで出来るようになる。 【0025】次に周辺交換モジュール(FM)(図2の
201〜208)の構成について述べる。 【0026】尚、以下で言う回線交換呼とは、電話音声
を代表とする周期性、実時間性が要求される呼であり、
蓄積交換呼とは、周期性がなく、いわゆるバースト性を
持ち、実時間性の要求はあまり厳しくない呼のことであ
る。必ずしも既存の回線交換機、パケット交換機で扱っ
ている呼とは一致せず、また限定もされない。 【0027】周辺交換モジュールFMは基本的には図6
に示すように集線系402,ブロック組立部403,パ
ケットバッファ404,処理・制御系405,メモリ系
406から成る。入出力線はモジュール間伝送路400
と、加入者線もしくは中継線401であり、その入出力
方向は送信側モジュールであるか、受信側モジュールで
あるかによって異なる。 【0028】加入者線もしくは中継線401から到着し
た信号は、集線系402を経て、回線交換呼(C)の場
合はそのまま、蓄積交換呼(P)の場合はバッファ40
4を介して、ブロック組立部403に入力し、ここで後
述するような方式で通信情報をブロックに収容して、モ
ジュール間伝送路400に送出する。交換処理に必要な
情報(各種翻訳情報、リソース管理情報等)は、全てメ
モリ系406が持っており、また処理・制御系405は
プロセッサを持っており、呼制御を始めとする交換機能
を実現する。 【0029】次に回線交換呼のブロックへの収容方法に
ついて述べる。図7はブロック組立動作の説明図であ
り、この図を用いて説明する。 【0030】回線交換呼(C)の場合、その通信情報は
周期的に同じ情報量だけ現れる。(例えば標準的なPC
M符号化音声は125μs毎に8ビットの情報が現れ
る。) 従って、1つの回線呼(例えば、B)に対しては、1フ
レームの中の任意の1つのブロック(例えば、ブロック
#2)を選び、そのヘッダ部にその呼の宛先を収容し、
情報部にその呼の通信情報を収容してやれば良い。(こ
こで言う「宛先」は宛先出ハイウェイであり、即ち着信
周辺交換モジュール番号である。)一旦ブロックを選ん
だら、毎周期(即ち毎フレーム)、先に選んだブロック
と同じ位置のブロックを使うこととする。もし、毎周期
現れる通信情報量が多くて、1つのブロックの情報部に
収まりきらない時は、2つ以上のブロックを使用しても
構わない。また逆に、1つの呼の通信情報だけでは余り
が生じる時には、同じ宛先を持つ複数の呼(例えば、A
とC)の通信情報を同一のブロック(例えば、ブロック
#1)の情報部に収容しても構わない。 【0031】尚、1つの呼の中で、毎周期現れる情報量
が一定ではないものは、ここでは回線交換呼としては扱
わず、次に述べる蓄積交換呼として処理する。蓄積交換
呼(P)は、回線交換に比べて実時間性に対する要求が
緩い。従って、ブロックへその情報を収容するに当って
は、回線交換呼(C)を優先する。前述のように、回線
交換呼(C)に対しブロックを割当てた後、まだ使用さ
れていないブロックを蓄積交換呼(P)の通信情報を収
容するために使う。回線交換呼の呼の数や、それぞれの
呼の情報量は長い時間を見ると一定ではないので、ある
時刻においてブロックに収容して送り出せる蓄積交換呼
の通信情報量は一定ではない。従って、例えば蓄積交換
で一般に用いられるパケットの待合せのためにFIFO
バッファ(図6のパケットバッファ404)を用意す
る。 【0032】蓄積交換呼(P)の場合は、フレームの概
念が不要なので、回線呼にブロックを割当てた後に残っ
ている空ブロック(例えば、ブロック#3)の情報部
に、FIFOバッファの先頭のパケットから順に、その
通信情報(パケットヘッダ等プロトコルによって付加さ
れる情報を全て含む。)を収容していく。1つのパケッ
ト長が1つのブロックの情報部長より長い場合、1つの
パケットは複数のブロック(例えば、ブロック#3と#
4)に分割されて収容される。その場合はもちろん、各
ブロックのヘッダ部には同じ宛先が書き込まれる。 【0033】蓄積交換呼に対しては、1つのブロックの
中に複数の呼が含まれる事はない。つまり、たとえ1つ
のパケット長が1つのブロックの情報長より短かい場合
や、いくつものブロックに分割されたパケットの最後尾
を収容したために、情報部がほとんど空いているブロッ
クがあったとしても、他の同じ宛先の呼を、同一のブロ
ック内に一緒には収容しない。また、蓄積交換呼を収容
するブロックは、毎フレーム同じ位置のものとは限らな
い。例えばある回線交換呼が終了し、その呼に専有され
ていたブロックが空いたとすると、次のフレームでは、
そのブロックは、その時点でFIFOバッファに蓄積さ
れていた蓄積交換呼を収容するために使用される。 【0034】回線交換呼については、極力小さくかつ一
定の遅延時間で呼を交換する必要がある。本実施例で
は、呼が発生すると通話路のパス設定を行い、毎周期使
用するブロック番号を始めに確保してしまう。以下にこ
の方法を述べる。図8に示すように、加入者線側周辺交
換モジュール(以下SMと略記)(図2の201〜20
4)は発呼を検出すると、選択数字分析を行い方路決定
を行う。宛先方路が決まると、一般には各方路毎に複数
の中継線側周辺交換モジュール(以下TMと略記)(図
2の205〜208)があるので、その中から任意の一
つを選択する。TMを選択した後、そのTMへ宛て発呼
信号を送る。これには、別の信号線を用いても構わない
が、本実施例では、呼制御情報用ブロックを使う。この
ブロックの情報部分には、選択数字,信号速度,使用ブ
ロック番号を書き込みTMはこれにより、その後受信す
る、どのブロックの何ビット分の情報が、その呼である
かどうかを認識する事が出来る。 【0035】発呼信号を受信したTMは、図6で示した
処理・制御系405がメモリ系406の中にある状態管
理メモリを参照して、自分が収容している回線の空塞状
態を判定し、空きがあればそのうちの1つの回線を捕捉
して、回線状態管理メモリを書き替えた後、応答信号を
返送する。応答信号はこの受信TMと対になっている発
信TMから呼制御情報用ブロックを用いて送られ、前記
の発信SMと対になっているSMで受信される。応答信
号には、使用ブロック番号と信号速度を書き込む。応答
信号がSMで受信されると、パス設定が完了した事にな
る。 【0036】この方式によれば、周辺交換モジュール
(図2の201〜208)は、自分の収容している回線
の状態管理と、空塞状態の判断と、その通知を行うだけ
で、中央交換モジュール(図2の200)の介在なく、
回線の捕捉と通信に使用するブロックの確保が行える。 【0037】蓄積交換呼の場合は、回線交換呼の場合と
は異なり、蓄積が許される。従って、必ずしも出回線の
捕捉が必要ではないので、回線交換呼のように前もって
パス設定を行わない。 【0038】周辺交換モジュールは、加入者線もしくは
中継線から到着したパケットに対し、パケット交換処理
上必要なプロトコル処理を施した後、前述のように空い
たブロックに到着順にパケットを収容し、交換動作を行
う。 【0039】空ブロックが獲得できなければ、例えば発
信周辺交換モジュールにて蓄積を行う。また出回線が捕
捉できなければ、例えば受信周辺交換モジュールにて蓄
積を行う。 【0040】尚、前述のように、蓄積交換呼の通信情報
を収容するブロックの数と、フレーム内での位置は一定
ではない。しかし、1つのブロックに複数の呼の通信情
報が収容される事はない。そこで、ブロックのヘッダ部
には、回線交換呼の場合には、使用ブロック番号を書き
込んだが、蓄積交換呼の場合は、呼番号を書き込んで他
の呼と区別する。後で述べるチャネルマッチ理論に例え
ば、ある一対の発着周辺交換モジュールのみに注目した
とき、その間で送受信されるブロックの順序が入れ換わ
る事はない。 【0041】次に本発明の要部となる中央交換モジュー
ル(CM)(図2における200)の基本構成を図1に
示す。図示しないn個の送信側周辺交換モジュール(F
M)とそれぞれ接続するn本のモジュール間伝送路14
1〜14nに対応して、n個の時間スイッチ(T)11
1〜11nを設け、更にそれらの時間スイッチの出力
を、空間スイッチ(S)103のn本の入力に接続し、
一方、空間スイッチ103のn本の出力は、それぞれ図
示しないn個の受信側周辺交換モジュール(FM)にn
本のモジュール間伝送路151〜15nを介して接続す
る。 【0042】セレクタ131〜13nは、回線交換呼用
ブロックと蓄積交換呼用ブロックを選択するもので、前
者は入ハイウェイから直接それぞれに接続する時間スイ
ッチ111〜11nへ、後者はパケットバッファ121
〜12nを経たものを、時間スイッチ111〜11nへ
送出するよう選択を行う。 【0043】各パケットバッファ121〜12nは、パ
ケット読み出し制御論理回路101によって制御され
る。また、各時間スイッチ111〜11nは、チャネル
マッチ論理回路102によって制御される。パケット読
出し制御論理回路101,チャネルマッチ論理回路10
2はいずれもワイヤード論理である。 【0044】空間スイッチ103は、各ブロックのヘッ
ダの宛先アドレスにより自律的にスイッチングする。い
わゆる自己ルーティングスイッチであり、色々な構成が
考えられる。図9にその一例を示す。ここでは、各宛先
対応にセレクタ511〜51nを設け、切替アドレス発
生回路521〜52nでヘッダ情報をもとに、切替アド
レスを発生して、切替えるという単純な構成をとってい
る。タイミングを合わせるために、リタイミング回路5
01〜50nを設けてある。 【0045】中央交換モジュールCMは基本的には上記
の空間スイッチ機能を持つものである。しかし、単純な
空間スイッチでは、複数の異なる周辺交換モジュールか
ら同時刻に同じ宛先を持ったブロックが到着した時に、
交換不能となる。時間スイッチ111〜11nはこのよ
うな場合にブロックの時間的位置を入れ換えるためにあ
る。この時間スイッチ111〜11nを制御するチャネ
ルマッチ論理回路102について次に説明する。 【0046】図10に、チャネルマッチ論理部のブロッ
ク図を示す。図において、時間スイッチ111〜11n
及び空間スイッチ103は図1にて説明したものと同じ
である。 【0047】チャネルマッチ論理回路102は、アドレ
ス多重器601,1次リンク管理メモリ602,2次リ
ンク管理メモリ603,アドレス計算部604から成
る。尚、ここで言う「1次リンク」は空間スイッチ10
3の入側リンクであり、「2次リンク」は空間スイッチ
103の出側リンクである。 【0048】伝送路を介して伝送されてきた情報は時間
スイッチ111〜11nの前でヘッダが読み出され、ア
ドレス多重器601で多重される。ヘッダの内容のう
ち、発信アドレス(SA)は1次リンク管理メモリ60
2の読み出しアドレスとし、宛先アドレス(DA)は2
次リンク管理メモリ603の読み出しアドレスとする。
1次リンク管理メモリ602には周辺交換モジュール
(FM)対応に1次リンクの各ブロックの空塞状態が、
2次リンク管理メモリ603には周辺交換モジュール
(FM)対応に2次リンクの各ブロックの空塞状態が書
き込まれている。 【0049】尚、ノンブロック通話路とするため空間ス
イッチ103は動作速度を2倍とする。従って、空間ス
イッチ内のブロック数としては1フレームサイクルで入
力されるブロックの2倍ある。 【0050】以上のような構成により、フレーム内のあ
る時点で見ると、そのフレーム内で1次リンクと2次リ
ンクそれぞれの何番目のブロックが空いているかがわか
る。 【0051】図11で更に具体的に説明する。図は入側
i番目の周辺交換モジュールから出側j番目の周辺交換
モジュールへ宛てたブロックが入って来たところを表し
ている。(図では1が塞がり、0は空きを示す。) アドレス計算部604は発信アドレス#i,宛先アドレ
ス#jでそれぞれ1次リンク管理メモリ602,2次リ
ンク管理メモリ603の内容を読み出す。 【0052】両者のオアをとって共通に空いているとこ
ろを求め、フレームの1番先頭に近い空きを、このブロ
ックが時間スイッチに書かれるべきアドレスとする。 【0053】使用した位置は、0を1に書き換え、1次
リンク管理メモリ602,2次リンク管理メモリ603
へフィードバックする。 【0054】このようにして到着したブロックを、上記
書き込みアドレスに基づいてそれぞれの時間スイッチ1
11〜11nにランダムライトするとともに、1次リン
ク管理メモリ602,2次リンク管理メモリ603を書
き換えていき、1フレーム分の処理が済んだらシーケン
シャルリードによって、空間スイッチ103へ送出すれ
ば、空間スイッチ103でのスイッチングにおいて、ブ
ロックの衝突は起こらない。尚、上記説明において、時
間スイッチ111〜11nはライト面とリード面を持
ち、それを交互に使う、いわゆるダブルバッファ構成さ
れている事とした。またランダムライト,シーケンシャ
ルリードとして説明したが、シーケンシャルライト,ラ
ンダムリードでも同様の機能は得られるように構成でき
る。 【0055】回線交換呼については、以上のチャネルマ
ッチ論理によって制御してやれば問題はない。回線交換
呼の場合、既に述べたように、最初にパス設定を行い出
回線を確保するので、回線の数を越えた数の同一宛先を
持つブロックが到着する可能性が無い。従って、ブロッ
クの順序入れ換えは必ずそのフレーム内で行う事ができ
る。 【0056】一方、蓄積交換呼については既に述べたよ
うに、通信に先立ってパス設定を行わず、回線交換呼に
よって使われなかった空きブロックに、通信情報を収容
できるだけ収容する方式をとる。そのため、空きブロッ
クがある限り、同じ宛先が無制限につけられる可能性が
あり、1つのフレーム内では、ブロックの衝突が起こら
ないように完全には入れ換えが行えない。しかし、前記
チャネルマッチ論理は、フレーム単位の動作しか行う事
ができない。この問題に対処するために、図1に示すよ
うにパケットバッファ121〜12nとパケットバッフ
ァ読出し制御論理回路101を設けた。 【0057】次に、図12を用いてパケットバッファ1
21〜12nを、図13を用いてパケットバッファ読出
し制御論理回路101を詳細に説明する。 【0058】図12において、例えば#1の入ハイウェ
イ141上に、パケット交換呼を収容したブロックがあ
り、これがレジスタ701とセレクタ131に到着した
とする。レジスタ701は、ブロックのヘッダ情報によ
り、そのブロックが蓄積交換呼用である事を知ると、セ
レクタ131の接続を、パケットバッファ121側へ切
替えるとともに、回線交換呼ではないという信号(C)
を発生させる。 【0059】レジスタ701はヘッダ内の宛先アドレス
(DA)を読み出す。宛先アドレス(DA)により、分
配器702を設定し、宛先アドレスに対応するバッファ
(711〜71nのうちの1つ)へブロックを蓄積す
る。 【0060】一方、宛先アドレス(DA)は、デコーダ
703によりデコードされ、アップダウンカウンタ72
1〜72nのうち上記バッファに対応するものをカウン
トアップする。即ち、アップダウンカウンタ721〜7
2nは、それぞれバッファ711〜71nの蓄積ブロッ
ク数をカウントしている。これらの蓄積ブロック数は、
ゲート731〜73nを経て、優先論理回路704に入
力される。ゲート731〜73nの機能は後述する。 【0061】優先論理回路704は、入力されたn個の
蓄積ブロック数のうち、最大であるもののカウンタ番
号、即ちバッファ番号を出力するものである。この番号
はデコーダ705でデコードされ、前記の信号(C)で
タイミングをとられてその時に選択されたバッファ番号
のみに、リードクロック(RCK)を発生する。このリ
ードクロック(RCK)により、その時点で最も蓄積ブ
ロック数の多いバッファが読み出される。セレクタ13
1も前記の信号(C)で動作し、読み出されたブロック
を時間スイッチ111に送出する。尚、これと同時にリ
ードクロック(RCK)はアップダウンカウンタ721
〜72nのうち該当するものをカウントダウンする。更
にリードクロック(RCK)はまた、カウンタ741〜
74nのうち該当するものをカウントする。カウンタ7
41〜74nは実際に読み出されたブロックの数を、バ
ッファ対応にカウントするものである。カウンタ741
〜74nはリセット信号(RST)によりフレームの先
頭でリセットされる。 【0062】尚、ここで説明した優先論理回路704の
動作は、一例であり、この他にも、例えば単に番号順に
選択する方法,乱数を用いて選択する方法等、種々考え
られる。 【0063】図13において、レジスタ801〜80n
は、入ハイウェイ141〜14nのフレームの先頭を検
出し、リセット信号(RST)を出力するとともにそれ
に続く各宛先出ハイウェイ毎の回線交換呼用ブロックの
数を各宛先別に加算器811〜81nへ取り込む。加算
器811〜81nは各宛先出ハイウェイに対応し、それ
ぞれ全入ハイウェイの、その宛先出ハイウェイへの回線
交換呼用ブロックの数を加算し、更にフレーム内に収容
できる最大ブロック数との差から、各宛先毎の許容蓄積
交換呼用ブロック数を算出する。減算器821〜82n
はその算出値から常にnを減じる。これは、n個のパケ
ットバッファ121〜12nが同時刻に同時に、ある特
定の宛先を持つパケット交換呼用ブロックを要求して
も、許容数をオーバしないための手法の一例であって、
この目的のためには他の方法、例えば同時に要求があっ
たら、若い番号のものにブロックを渡す。等種々考えら
れる。一方、加算器841〜84nは、前述の実際に読
み出されたブロック数をカウントするカウンタ741〜
74nおよびその各入ハイウェイ対応のn面分の出力を
入力とするもので、各宛先毎に実際に出力されたブロッ
ク数を、全入ハイウェイに渡って加算するものである。 【0064】比較器831〜83nは、減算器821〜
82nの出力値と、加算器841〜84nの出力値をそ
れぞれ比較するものである。従って、この比較器831
〜83nは、あるフレーム中の蓄積交換呼用ブロックの
許容数と、実際に読み出した数を常に比較している事に
なる。比較した結果、許容値を上まわらないかぎり、出
力(OK)に1を出力する。図12におけるゲート73
1〜73nは、この信号を受けて、許容値を上まわった
宛先番号については、優先論理回路704に対する入力
を禁止する。従って、該当する宛先に対応するバッファ
からは、それ以降ブロックは読み出されなくなる。 【0065】尚、本実施例では、レジスタ801〜80
nにおいて、特定のフィールドを読み込み、宛先出ハイ
ウェイ別の回線交換情報用ブロック数を得ているが、前
述した呼設定の際に用いる、呼制御情報用ブロックの内
容に基づいて、設定された呼を宛先別に計数してこれを
得る事も可能である。 【0066】以上説明したように、パケットバッファ読
出し制御論理回路101と、パケットバッファ121〜
12nの動作は、全てワイヤードロジックで行う事がで
きる。 【0067】以上、本発明の時分割通話路装置の実施例
を述べ、また、それを用いた中央交換モジュールを中心
に置き、周辺交換モジュールを分散配置した、スター形
の分散交換システムであって、しかも回線交換情報と蓄
積交換情報を統合して扱える、統合交換システムが構築
できることを示したが、本発明はこのようなシステムに
限るものでないことはいうまでもない。 【0068】 【発明の効果】本発明によれば、音声等の回線交換呼
は、固定的でかつ小さい遅延時間で交換が行え、しかも
バースト性を持つ蓄積交換呼も同一の通話路を用いて交
換を行える。また、回線交換呼によって使用されない時
間を全て蓄積交換呼に割当てることが出来るので、効率
の高い経済的な通話路とすることができる。 【0069】さらに、本発明を用いれば、通話路を全て
ワイヤードロジックで構成することもできるため、プロ
セッサによる処理能力等に支配されず、規模に応じた処
理能力を持つ通話路を容易に構成することもできる。ま
た、処理はほとんどの部分で各ハイウェイ毎に分散かつ
並列的に行わせることもできるため、処理速度を低く抑
えることもできる。
声,データ,画像情報などの交換処理に係わるもので、
特に、通信制御情報を含むブロック単位の交換を、交換
ノード間で行うのに好適なマルチメディア統合形交換シ
ステムに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、音声,データを始めとする各種情
報を、統合して通信処理を行おうとする動きが活発にな
ってきている。これは効率性と経済性を求めるものであ
るが、その実現には各種情報の交換処理を統合して行う
事が要求される。特に、音声のように実時間性が要求さ
れるもの(回線交換情報)と、従来、パケット交換機で
扱っていたような、蓄積可能なデータ(蓄積交換情報)
の交換を統合して、同一の通話路にて交換できる事が望
まれている。 【0003】音声、データ等を統一的に扱う時分割通話
路、いわゆる統合通話路としては、特開昭61−600
44号公報「ブロック交換方式」及び特開昭60−12
7844号公報「回線/パケット統合交換方式」に記載
されたもの等が知られている。前者は、通信チャネルの
境界を示す境界識別子を、発生した呼の情報量に応じて
動的に設定し得るようにして、実時間性のある情報とバ
ースト性のある情報との一元的交換処理を可能としたも
のである。後者は、複数の分散配置した通信ノードをル
ープ状に接続したもので、通信ノードは加入者インタフ
ェースまたは中継線インタフェースを持つ交換モジュー
ルで、各交換モジュールでは、宛先交換モジュール別
に、音声等の回線交換情報もデータ等のパケット交換情
報も固定長のブロックにして、ブロックに宛先ノード番
号を付与しループを通話路とした交換動作を行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記の「ブロック交換
方式」では、通話路として時間スイッチ機能は効率的に
実現できるが、各ブロックが可変長であるため、そのブ
ロックを互いにハイウェイ上で乗せ換える空間スイッチ
機能が容易には実現できない。したがって大規模な交換
機には適さない。 【0005】一方の、「回線/パケット統合交換方式」
では、各交換モジュール全てがループにアクセスするた
め、全体のスループット(入出力量)を下げないために
は、ループの動作を、各モジュールのスループットの合
計量を処理出来るだけの高速動作としなければならな
い。そのため、交換機の規模が大きくなるほど各交換モ
ジュールとループのインタフェースにて高速素子等の高
価なデバイスが必要となる。 【0006】これらの問題を解決するためには、接続情
報を含んだ固定長のブロックを用いて、かつ共通部が単
純で高速動作可能な自己ルーティング通話路を構成する
ことが有効である。しかし、例えばループ形の場合は全
てのブロックが一連のループ上に並んでおり逐次処理が
容易であるのに対し、例えばスター形では、中央ノード
で複数のブロックを同時に衝突させないように入れ換え
なければならない。そのためには、各ブロックが特定の
接続先(出ハイウェイ)に集中しないようにすること
と、ブロックを一旦蓄積して、各ブロックの宛先を見な
がら、衝突しないよう制御して交換する必要がある。と
ころが、ある種のデータ通信(例えば画面情報転送)の
ような、バースト性の強い通信情報を交換しようとする
ときは、短時間に同一宛先にたくさんのブロックを送る
必要があり、また一方、音声のような実時間性が要求さ
れるものを交換するときは、できる限り蓄積することを
避ける必要がある。 【0007】更に、上記音声の交換のように蓄積を避け
ようとすると、各ブロックが一杯になるまで情報を詰め
込まないうちにブロックを送り出す必要が生じ、ブロッ
クの使用効率、ひいては回線全体の使用効率が落ちる。
同時に、ブロックの数自体も増えるので、上記のブロッ
クの衝突の可能性も増大する。 【0008】本発明の目的は、上記問題点を解決し、規
模に依らず経済的に実現でき、かつ実時間性に対する要
求にも、バースト性に対する要求にもこたえられる統合
形通話路装置を提供することにある。また、このような
統合形通話路装置に適した固定長のブロックの構成方法
を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、時間スイッチに接続する各入ハイウェイ
に分岐を設け、分岐の一方は直接時間スイッチに接続さ
れ、もう一方は蓄積回路を経由して時間スイッチに接続
される構成とした。 【0010】また各蓄積回路の内部は、更に、ブロック
の宛先出ハイウェイ別のバッファメモリで構成し、この
中の任意のバッファメモリを読み出せるようにした。一
方、各蓄積回路にとって共通な回路(読み出し制御論理
回路)を設け、この回路に各入ハイウェイから宛先情報
を集収する手段と、それらの情報に応じてバッファメモ
リからのブロックの読み出し制限等の、読み出し制御信
号を発生させる手段を持たせた。 【0011】ブロックの組立部に置いては、一つのブロ
ックに、宛先は同一であるが異なる通信情報、例えば狭
帯域ISDNにおける2つのBチャネル情報、を複合し
て詰め込むことができるような手段を設けた。 【0012】また、情報を編集して送受信する固定長の
ブロックは、ブロック毎に該ブロックの状態、送受信す
る情報の種別、情報の送信元に関する情報と宛先に関す
る情報からなるヘッダを送受信する情報に付加する構成
とした。 【0013】 【作用】上記のように蓄積回路を選択的に用いること
で、音声等の実時間性が要求される通信情報(回線交換
情報)は、蓄積回路を経由せずに、入ハイウェイから直
接時間スイッチに入力することができ、実時間性を満足
できる。一方、蓄積が許される通信情報(蓄積交換情
報)については、上記蓄積回路に一旦蓄積することで、
同一通話路を用いて交換が行える。 【0014】又、ブロック毎にヘッダを付加したので、
この固定長ブロックを処理する装置では、ブロック毎に
これらのヘッダを基に、蓄積はブロック単位で、しかも
各ブロックの宛先出ハイウェイ別に行うこともできる。 【0015】一方、読み出しは上記の読み出し制御論理
回路で、全ての入ハイウェイから、宛先出ハイウェイ別
のブロック数を集収し、特定宛先のブロックだけが同時
に通話路内に集中しないように制限しながら行うことも
できる。即ち、蓄積回路を経由せずに時間スイッチに入
力されたブロックの数を宛先別に集計し、これらと、1
フレーム内でブロックが衝突を起こさずに交換可能な宛
先別最大ブロック数(設計時に決まる)との差を求め、
これに応じて各宛先出ハイウェイ別バッファメモリの許
容読み出しブロック数を決めることができ、効率の良い
通話路とすることができる。 【0016】更に、異なる通信情報でもその交換機にと
っては宛先が同一、即ち同一方面の中継線路へ向かうも
のなど、を一つのブロックに複合して入れることで、個
々の通信情報は比較的遅延させずに、かつ、全体として
効率の良い交換が行える。 【0017】 【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例を
説明するに当っては、その理解を容易にするため、本発
明の時分割通話路を用いた交換システム全体の説明より
始める。 【0018】図2は本発明の時分割通話路装置を適用し
た交換システムの基本構成を示すもので、中央交換機モ
ジュール(CM:セントラル・モジュールCentralMod
ule)200を中心に、これに伝送路220〜223,
230〜233等を介して周辺交換モジュール(FM:
フロントエンド・モジュールFront−endModule)20
1〜208が接続されている。中央交換モジュール20
0はプロセッサを持たない自己ルーティング形通話路で
ある。図においてSM(サブスクライバ・モジュールS
ubscriber Module)と記してある周辺交換モジュール
201〜204は、加入者線インタフェースを持ち、T
M(トランク・モジュールTrunk Module)と記して
ある周辺交換モジュール205〜208は中継線インタ
フェースを持つ。本構成は全体として、1つの交換機を
構成するものである。(尚、以下の説明においては特に
ことわりなく上記のSM,TM等の略号を使うこともあ
る。)例えば、加入者線210から到来した信号は周辺
交換モジュール201,モジュール間伝送路220を経
て、中央交換モジュール200へ送られる。中央交換モ
ジュール200は基本的には空間スイッチ機能を持ち、
例えば宛先が周辺交換モジュール207であれば、モジ
ュール間伝送路232へスイッチングする。周辺交換モ
ジュール207は、信号を中継線242へ送出する。中
継線側から加入者線側への通信も同様である。電話音声
等通常の通信は双方向で行われるので、例えば上りの信
号は201から207へ、下りの信号は205から20
3へというように、1対ずつ組み合わせて使用される。
周辺交換モジュールの数や、その中の加入者側モジュー
ルSMとトランク側モジュールTMの割合は、局状に応
じて決める。もちろんTMのみを設置すれば、中継交換
機として機能する。 【0019】図3にモジュール間伝送路220〜22
3,230〜233のフレーム構成を示す。フレーム長
は例えば125μsで、その中をm個の固定長のブロッ
クに分割する。但し、フレームの先頭に、そのフレーム
中の音声等の実時間性が要求される回線交換情報用のブ
ロックの数を各宛先出ハイウェイ毎に記録するためのフ
ィールド300が設けられている。各ブロックはヘッダ
301と情報部302から成る。 【0020】図4に1ブロックの構成を詳細に示す。ヘ
ッダ301は5つの領域から成る。それぞれの内容を図
5に示す。情報部302は例えば数10バイト程度の長
さを持つ。中央交換モジュール200は、このヘッダ3
01の情報に基づき、ハードウェアのみで交換動作を行
う。 【0021】次にフレームを構成するブロック数の決定
法について説明する。前提条件として、最大c回線を収
容する周辺交換モジュールFMがn個あるとし、ブロッ
ク内のヘッダ301はhバイト、情報部302はiバイ
トであるとする。このとき1フレーム内のブロック数t
は、つぎの条件を満たすようにする。すなわち、ある発
信周辺交換モジュールをみたとき、そこからある着信周
辺交換モジュール以外の(n−1)個の宛先に対して
は、全て音声1回線分(即ち1バイト)の情報しか送ら
れていないという、最も効率の悪い状態でありながら、
かつその発信周辺交換モジュールの残りの{c−(n−
1)}回線分の情報が全てある1つの着信周辺交換モジ
ュールへ集中して送られたとしても、ブロックは不足し
てはならないという条件である。式で表すと、 t≧(n−1)+{c−(n−1)}/i・・・(1) を満たさなければならないという事である。これは、言
い換えれば、回線には空きがあるのに、ブロックが足り
ないので情報が送れない、という状態にならないための
条件である。 【0022】一方、ヘッダをつけることによるモジュー
ル間伝送路のオーバヘッドoは次のように表せる。 【0023】o=t・(h+i)/c・・・(2) (1)式より、情報部の長さiが長いほど、必要なブロ
ック数tは少なくて済むが、一方、(2)式より、オー
バヘッドoはiが大きくても、tが大きくても大きくな
る方向にある。従って、オーバヘッドoを最小にするt
とiの最適値が存在し、これは上記(1),(2)より
求める事ができる。 【0024】このようにしてブロック数を決定すればあ
る周辺交換モジュールで、回線が空いてさえいればその
周辺交換モジュールと通信するためのブロックは必ず確
保できる。従って、周辺交換モジュールはブロックの空
塞管理を行う必要はなく、リソース管理を回線の空塞状
態のみで出来るようになる。 【0025】次に周辺交換モジュール(FM)(図2の
201〜208)の構成について述べる。 【0026】尚、以下で言う回線交換呼とは、電話音声
を代表とする周期性、実時間性が要求される呼であり、
蓄積交換呼とは、周期性がなく、いわゆるバースト性を
持ち、実時間性の要求はあまり厳しくない呼のことであ
る。必ずしも既存の回線交換機、パケット交換機で扱っ
ている呼とは一致せず、また限定もされない。 【0027】周辺交換モジュールFMは基本的には図6
に示すように集線系402,ブロック組立部403,パ
ケットバッファ404,処理・制御系405,メモリ系
406から成る。入出力線はモジュール間伝送路400
と、加入者線もしくは中継線401であり、その入出力
方向は送信側モジュールであるか、受信側モジュールで
あるかによって異なる。 【0028】加入者線もしくは中継線401から到着し
た信号は、集線系402を経て、回線交換呼(C)の場
合はそのまま、蓄積交換呼(P)の場合はバッファ40
4を介して、ブロック組立部403に入力し、ここで後
述するような方式で通信情報をブロックに収容して、モ
ジュール間伝送路400に送出する。交換処理に必要な
情報(各種翻訳情報、リソース管理情報等)は、全てメ
モリ系406が持っており、また処理・制御系405は
プロセッサを持っており、呼制御を始めとする交換機能
を実現する。 【0029】次に回線交換呼のブロックへの収容方法に
ついて述べる。図7はブロック組立動作の説明図であ
り、この図を用いて説明する。 【0030】回線交換呼(C)の場合、その通信情報は
周期的に同じ情報量だけ現れる。(例えば標準的なPC
M符号化音声は125μs毎に8ビットの情報が現れ
る。) 従って、1つの回線呼(例えば、B)に対しては、1フ
レームの中の任意の1つのブロック(例えば、ブロック
#2)を選び、そのヘッダ部にその呼の宛先を収容し、
情報部にその呼の通信情報を収容してやれば良い。(こ
こで言う「宛先」は宛先出ハイウェイであり、即ち着信
周辺交換モジュール番号である。)一旦ブロックを選ん
だら、毎周期(即ち毎フレーム)、先に選んだブロック
と同じ位置のブロックを使うこととする。もし、毎周期
現れる通信情報量が多くて、1つのブロックの情報部に
収まりきらない時は、2つ以上のブロックを使用しても
構わない。また逆に、1つの呼の通信情報だけでは余り
が生じる時には、同じ宛先を持つ複数の呼(例えば、A
とC)の通信情報を同一のブロック(例えば、ブロック
#1)の情報部に収容しても構わない。 【0031】尚、1つの呼の中で、毎周期現れる情報量
が一定ではないものは、ここでは回線交換呼としては扱
わず、次に述べる蓄積交換呼として処理する。蓄積交換
呼(P)は、回線交換に比べて実時間性に対する要求が
緩い。従って、ブロックへその情報を収容するに当って
は、回線交換呼(C)を優先する。前述のように、回線
交換呼(C)に対しブロックを割当てた後、まだ使用さ
れていないブロックを蓄積交換呼(P)の通信情報を収
容するために使う。回線交換呼の呼の数や、それぞれの
呼の情報量は長い時間を見ると一定ではないので、ある
時刻においてブロックに収容して送り出せる蓄積交換呼
の通信情報量は一定ではない。従って、例えば蓄積交換
で一般に用いられるパケットの待合せのためにFIFO
バッファ(図6のパケットバッファ404)を用意す
る。 【0032】蓄積交換呼(P)の場合は、フレームの概
念が不要なので、回線呼にブロックを割当てた後に残っ
ている空ブロック(例えば、ブロック#3)の情報部
に、FIFOバッファの先頭のパケットから順に、その
通信情報(パケットヘッダ等プロトコルによって付加さ
れる情報を全て含む。)を収容していく。1つのパケッ
ト長が1つのブロックの情報部長より長い場合、1つの
パケットは複数のブロック(例えば、ブロック#3と#
4)に分割されて収容される。その場合はもちろん、各
ブロックのヘッダ部には同じ宛先が書き込まれる。 【0033】蓄積交換呼に対しては、1つのブロックの
中に複数の呼が含まれる事はない。つまり、たとえ1つ
のパケット長が1つのブロックの情報長より短かい場合
や、いくつものブロックに分割されたパケットの最後尾
を収容したために、情報部がほとんど空いているブロッ
クがあったとしても、他の同じ宛先の呼を、同一のブロ
ック内に一緒には収容しない。また、蓄積交換呼を収容
するブロックは、毎フレーム同じ位置のものとは限らな
い。例えばある回線交換呼が終了し、その呼に専有され
ていたブロックが空いたとすると、次のフレームでは、
そのブロックは、その時点でFIFOバッファに蓄積さ
れていた蓄積交換呼を収容するために使用される。 【0034】回線交換呼については、極力小さくかつ一
定の遅延時間で呼を交換する必要がある。本実施例で
は、呼が発生すると通話路のパス設定を行い、毎周期使
用するブロック番号を始めに確保してしまう。以下にこ
の方法を述べる。図8に示すように、加入者線側周辺交
換モジュール(以下SMと略記)(図2の201〜20
4)は発呼を検出すると、選択数字分析を行い方路決定
を行う。宛先方路が決まると、一般には各方路毎に複数
の中継線側周辺交換モジュール(以下TMと略記)(図
2の205〜208)があるので、その中から任意の一
つを選択する。TMを選択した後、そのTMへ宛て発呼
信号を送る。これには、別の信号線を用いても構わない
が、本実施例では、呼制御情報用ブロックを使う。この
ブロックの情報部分には、選択数字,信号速度,使用ブ
ロック番号を書き込みTMはこれにより、その後受信す
る、どのブロックの何ビット分の情報が、その呼である
かどうかを認識する事が出来る。 【0035】発呼信号を受信したTMは、図6で示した
処理・制御系405がメモリ系406の中にある状態管
理メモリを参照して、自分が収容している回線の空塞状
態を判定し、空きがあればそのうちの1つの回線を捕捉
して、回線状態管理メモリを書き替えた後、応答信号を
返送する。応答信号はこの受信TMと対になっている発
信TMから呼制御情報用ブロックを用いて送られ、前記
の発信SMと対になっているSMで受信される。応答信
号には、使用ブロック番号と信号速度を書き込む。応答
信号がSMで受信されると、パス設定が完了した事にな
る。 【0036】この方式によれば、周辺交換モジュール
(図2の201〜208)は、自分の収容している回線
の状態管理と、空塞状態の判断と、その通知を行うだけ
で、中央交換モジュール(図2の200)の介在なく、
回線の捕捉と通信に使用するブロックの確保が行える。 【0037】蓄積交換呼の場合は、回線交換呼の場合と
は異なり、蓄積が許される。従って、必ずしも出回線の
捕捉が必要ではないので、回線交換呼のように前もって
パス設定を行わない。 【0038】周辺交換モジュールは、加入者線もしくは
中継線から到着したパケットに対し、パケット交換処理
上必要なプロトコル処理を施した後、前述のように空い
たブロックに到着順にパケットを収容し、交換動作を行
う。 【0039】空ブロックが獲得できなければ、例えば発
信周辺交換モジュールにて蓄積を行う。また出回線が捕
捉できなければ、例えば受信周辺交換モジュールにて蓄
積を行う。 【0040】尚、前述のように、蓄積交換呼の通信情報
を収容するブロックの数と、フレーム内での位置は一定
ではない。しかし、1つのブロックに複数の呼の通信情
報が収容される事はない。そこで、ブロックのヘッダ部
には、回線交換呼の場合には、使用ブロック番号を書き
込んだが、蓄積交換呼の場合は、呼番号を書き込んで他
の呼と区別する。後で述べるチャネルマッチ理論に例え
ば、ある一対の発着周辺交換モジュールのみに注目した
とき、その間で送受信されるブロックの順序が入れ換わ
る事はない。 【0041】次に本発明の要部となる中央交換モジュー
ル(CM)(図2における200)の基本構成を図1に
示す。図示しないn個の送信側周辺交換モジュール(F
M)とそれぞれ接続するn本のモジュール間伝送路14
1〜14nに対応して、n個の時間スイッチ(T)11
1〜11nを設け、更にそれらの時間スイッチの出力
を、空間スイッチ(S)103のn本の入力に接続し、
一方、空間スイッチ103のn本の出力は、それぞれ図
示しないn個の受信側周辺交換モジュール(FM)にn
本のモジュール間伝送路151〜15nを介して接続す
る。 【0042】セレクタ131〜13nは、回線交換呼用
ブロックと蓄積交換呼用ブロックを選択するもので、前
者は入ハイウェイから直接それぞれに接続する時間スイ
ッチ111〜11nへ、後者はパケットバッファ121
〜12nを経たものを、時間スイッチ111〜11nへ
送出するよう選択を行う。 【0043】各パケットバッファ121〜12nは、パ
ケット読み出し制御論理回路101によって制御され
る。また、各時間スイッチ111〜11nは、チャネル
マッチ論理回路102によって制御される。パケット読
出し制御論理回路101,チャネルマッチ論理回路10
2はいずれもワイヤード論理である。 【0044】空間スイッチ103は、各ブロックのヘッ
ダの宛先アドレスにより自律的にスイッチングする。い
わゆる自己ルーティングスイッチであり、色々な構成が
考えられる。図9にその一例を示す。ここでは、各宛先
対応にセレクタ511〜51nを設け、切替アドレス発
生回路521〜52nでヘッダ情報をもとに、切替アド
レスを発生して、切替えるという単純な構成をとってい
る。タイミングを合わせるために、リタイミング回路5
01〜50nを設けてある。 【0045】中央交換モジュールCMは基本的には上記
の空間スイッチ機能を持つものである。しかし、単純な
空間スイッチでは、複数の異なる周辺交換モジュールか
ら同時刻に同じ宛先を持ったブロックが到着した時に、
交換不能となる。時間スイッチ111〜11nはこのよ
うな場合にブロックの時間的位置を入れ換えるためにあ
る。この時間スイッチ111〜11nを制御するチャネ
ルマッチ論理回路102について次に説明する。 【0046】図10に、チャネルマッチ論理部のブロッ
ク図を示す。図において、時間スイッチ111〜11n
及び空間スイッチ103は図1にて説明したものと同じ
である。 【0047】チャネルマッチ論理回路102は、アドレ
ス多重器601,1次リンク管理メモリ602,2次リ
ンク管理メモリ603,アドレス計算部604から成
る。尚、ここで言う「1次リンク」は空間スイッチ10
3の入側リンクであり、「2次リンク」は空間スイッチ
103の出側リンクである。 【0048】伝送路を介して伝送されてきた情報は時間
スイッチ111〜11nの前でヘッダが読み出され、ア
ドレス多重器601で多重される。ヘッダの内容のう
ち、発信アドレス(SA)は1次リンク管理メモリ60
2の読み出しアドレスとし、宛先アドレス(DA)は2
次リンク管理メモリ603の読み出しアドレスとする。
1次リンク管理メモリ602には周辺交換モジュール
(FM)対応に1次リンクの各ブロックの空塞状態が、
2次リンク管理メモリ603には周辺交換モジュール
(FM)対応に2次リンクの各ブロックの空塞状態が書
き込まれている。 【0049】尚、ノンブロック通話路とするため空間ス
イッチ103は動作速度を2倍とする。従って、空間ス
イッチ内のブロック数としては1フレームサイクルで入
力されるブロックの2倍ある。 【0050】以上のような構成により、フレーム内のあ
る時点で見ると、そのフレーム内で1次リンクと2次リ
ンクそれぞれの何番目のブロックが空いているかがわか
る。 【0051】図11で更に具体的に説明する。図は入側
i番目の周辺交換モジュールから出側j番目の周辺交換
モジュールへ宛てたブロックが入って来たところを表し
ている。(図では1が塞がり、0は空きを示す。) アドレス計算部604は発信アドレス#i,宛先アドレ
ス#jでそれぞれ1次リンク管理メモリ602,2次リ
ンク管理メモリ603の内容を読み出す。 【0052】両者のオアをとって共通に空いているとこ
ろを求め、フレームの1番先頭に近い空きを、このブロ
ックが時間スイッチに書かれるべきアドレスとする。 【0053】使用した位置は、0を1に書き換え、1次
リンク管理メモリ602,2次リンク管理メモリ603
へフィードバックする。 【0054】このようにして到着したブロックを、上記
書き込みアドレスに基づいてそれぞれの時間スイッチ1
11〜11nにランダムライトするとともに、1次リン
ク管理メモリ602,2次リンク管理メモリ603を書
き換えていき、1フレーム分の処理が済んだらシーケン
シャルリードによって、空間スイッチ103へ送出すれ
ば、空間スイッチ103でのスイッチングにおいて、ブ
ロックの衝突は起こらない。尚、上記説明において、時
間スイッチ111〜11nはライト面とリード面を持
ち、それを交互に使う、いわゆるダブルバッファ構成さ
れている事とした。またランダムライト,シーケンシャ
ルリードとして説明したが、シーケンシャルライト,ラ
ンダムリードでも同様の機能は得られるように構成でき
る。 【0055】回線交換呼については、以上のチャネルマ
ッチ論理によって制御してやれば問題はない。回線交換
呼の場合、既に述べたように、最初にパス設定を行い出
回線を確保するので、回線の数を越えた数の同一宛先を
持つブロックが到着する可能性が無い。従って、ブロッ
クの順序入れ換えは必ずそのフレーム内で行う事ができ
る。 【0056】一方、蓄積交換呼については既に述べたよ
うに、通信に先立ってパス設定を行わず、回線交換呼に
よって使われなかった空きブロックに、通信情報を収容
できるだけ収容する方式をとる。そのため、空きブロッ
クがある限り、同じ宛先が無制限につけられる可能性が
あり、1つのフレーム内では、ブロックの衝突が起こら
ないように完全には入れ換えが行えない。しかし、前記
チャネルマッチ論理は、フレーム単位の動作しか行う事
ができない。この問題に対処するために、図1に示すよ
うにパケットバッファ121〜12nとパケットバッフ
ァ読出し制御論理回路101を設けた。 【0057】次に、図12を用いてパケットバッファ1
21〜12nを、図13を用いてパケットバッファ読出
し制御論理回路101を詳細に説明する。 【0058】図12において、例えば#1の入ハイウェ
イ141上に、パケット交換呼を収容したブロックがあ
り、これがレジスタ701とセレクタ131に到着した
とする。レジスタ701は、ブロックのヘッダ情報によ
り、そのブロックが蓄積交換呼用である事を知ると、セ
レクタ131の接続を、パケットバッファ121側へ切
替えるとともに、回線交換呼ではないという信号(C)
を発生させる。 【0059】レジスタ701はヘッダ内の宛先アドレス
(DA)を読み出す。宛先アドレス(DA)により、分
配器702を設定し、宛先アドレスに対応するバッファ
(711〜71nのうちの1つ)へブロックを蓄積す
る。 【0060】一方、宛先アドレス(DA)は、デコーダ
703によりデコードされ、アップダウンカウンタ72
1〜72nのうち上記バッファに対応するものをカウン
トアップする。即ち、アップダウンカウンタ721〜7
2nは、それぞれバッファ711〜71nの蓄積ブロッ
ク数をカウントしている。これらの蓄積ブロック数は、
ゲート731〜73nを経て、優先論理回路704に入
力される。ゲート731〜73nの機能は後述する。 【0061】優先論理回路704は、入力されたn個の
蓄積ブロック数のうち、最大であるもののカウンタ番
号、即ちバッファ番号を出力するものである。この番号
はデコーダ705でデコードされ、前記の信号(C)で
タイミングをとられてその時に選択されたバッファ番号
のみに、リードクロック(RCK)を発生する。このリ
ードクロック(RCK)により、その時点で最も蓄積ブ
ロック数の多いバッファが読み出される。セレクタ13
1も前記の信号(C)で動作し、読み出されたブロック
を時間スイッチ111に送出する。尚、これと同時にリ
ードクロック(RCK)はアップダウンカウンタ721
〜72nのうち該当するものをカウントダウンする。更
にリードクロック(RCK)はまた、カウンタ741〜
74nのうち該当するものをカウントする。カウンタ7
41〜74nは実際に読み出されたブロックの数を、バ
ッファ対応にカウントするものである。カウンタ741
〜74nはリセット信号(RST)によりフレームの先
頭でリセットされる。 【0062】尚、ここで説明した優先論理回路704の
動作は、一例であり、この他にも、例えば単に番号順に
選択する方法,乱数を用いて選択する方法等、種々考え
られる。 【0063】図13において、レジスタ801〜80n
は、入ハイウェイ141〜14nのフレームの先頭を検
出し、リセット信号(RST)を出力するとともにそれ
に続く各宛先出ハイウェイ毎の回線交換呼用ブロックの
数を各宛先別に加算器811〜81nへ取り込む。加算
器811〜81nは各宛先出ハイウェイに対応し、それ
ぞれ全入ハイウェイの、その宛先出ハイウェイへの回線
交換呼用ブロックの数を加算し、更にフレーム内に収容
できる最大ブロック数との差から、各宛先毎の許容蓄積
交換呼用ブロック数を算出する。減算器821〜82n
はその算出値から常にnを減じる。これは、n個のパケ
ットバッファ121〜12nが同時刻に同時に、ある特
定の宛先を持つパケット交換呼用ブロックを要求して
も、許容数をオーバしないための手法の一例であって、
この目的のためには他の方法、例えば同時に要求があっ
たら、若い番号のものにブロックを渡す。等種々考えら
れる。一方、加算器841〜84nは、前述の実際に読
み出されたブロック数をカウントするカウンタ741〜
74nおよびその各入ハイウェイ対応のn面分の出力を
入力とするもので、各宛先毎に実際に出力されたブロッ
ク数を、全入ハイウェイに渡って加算するものである。 【0064】比較器831〜83nは、減算器821〜
82nの出力値と、加算器841〜84nの出力値をそ
れぞれ比較するものである。従って、この比較器831
〜83nは、あるフレーム中の蓄積交換呼用ブロックの
許容数と、実際に読み出した数を常に比較している事に
なる。比較した結果、許容値を上まわらないかぎり、出
力(OK)に1を出力する。図12におけるゲート73
1〜73nは、この信号を受けて、許容値を上まわった
宛先番号については、優先論理回路704に対する入力
を禁止する。従って、該当する宛先に対応するバッファ
からは、それ以降ブロックは読み出されなくなる。 【0065】尚、本実施例では、レジスタ801〜80
nにおいて、特定のフィールドを読み込み、宛先出ハイ
ウェイ別の回線交換情報用ブロック数を得ているが、前
述した呼設定の際に用いる、呼制御情報用ブロックの内
容に基づいて、設定された呼を宛先別に計数してこれを
得る事も可能である。 【0066】以上説明したように、パケットバッファ読
出し制御論理回路101と、パケットバッファ121〜
12nの動作は、全てワイヤードロジックで行う事がで
きる。 【0067】以上、本発明の時分割通話路装置の実施例
を述べ、また、それを用いた中央交換モジュールを中心
に置き、周辺交換モジュールを分散配置した、スター形
の分散交換システムであって、しかも回線交換情報と蓄
積交換情報を統合して扱える、統合交換システムが構築
できることを示したが、本発明はこのようなシステムに
限るものでないことはいうまでもない。 【0068】 【発明の効果】本発明によれば、音声等の回線交換呼
は、固定的でかつ小さい遅延時間で交換が行え、しかも
バースト性を持つ蓄積交換呼も同一の通話路を用いて交
換を行える。また、回線交換呼によって使用されない時
間を全て蓄積交換呼に割当てることが出来るので、効率
の高い経済的な通話路とすることができる。 【0069】さらに、本発明を用いれば、通話路を全て
ワイヤードロジックで構成することもできるため、プロ
セッサによる処理能力等に支配されず、規模に応じた処
理能力を持つ通話路を容易に構成することもできる。ま
た、処理はほとんどの部分で各ハイウェイ毎に分散かつ
並列的に行わせることもできるため、処理速度を低く抑
えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例による回路ブロック図であ
る。 【図2】本発明の適用されるシステムの全体構成を示す
ブロック図である。 【図3】フレーム構成の説明図である。 【図4】ブロック構成の説明図である。 【図5】ヘッダ内容の説明図である。 【図6】図2における周辺交換モジュールのブロック図
である。 【図7】ブロック組立動作の説明図である。 【図8】呼制御シーケンスの説明図である。 【図9】図1の空間スイッチ部を示す図である。 【図10】図1のチャネルマッチ論理回路部を示す図で
ある。 【図11】図10の動作を説明するための図である。 【図12】図1のパケットバッファ部を示す図である。 【図13】図1のパケットバッファ読出し制御論理回路
部を示す図である。 【符号の説明】 111〜11n…時間スイッチ、 103…空間スイ
ッチ、121〜12n…パケットバッファ、101…パ
ケットバッファ読出し制御論理回路、102…チャネル
マッチ論理回路、 131〜13n…セレクタ、200
…中央交換モジュール、 201〜208…周辺交
換モジュール。
る。 【図2】本発明の適用されるシステムの全体構成を示す
ブロック図である。 【図3】フレーム構成の説明図である。 【図4】ブロック構成の説明図である。 【図5】ヘッダ内容の説明図である。 【図6】図2における周辺交換モジュールのブロック図
である。 【図7】ブロック組立動作の説明図である。 【図8】呼制御シーケンスの説明図である。 【図9】図1の空間スイッチ部を示す図である。 【図10】図1のチャネルマッチ論理回路部を示す図で
ある。 【図11】図10の動作を説明するための図である。 【図12】図1のパケットバッファ部を示す図である。 【図13】図1のパケットバッファ読出し制御論理回路
部を示す図である。 【符号の説明】 111〜11n…時間スイッチ、 103…空間スイ
ッチ、121〜12n…パケットバッファ、101…パ
ケットバッファ読出し制御論理回路、102…チャネル
マッチ論理回路、 131〜13n…セレクタ、200
…中央交換モジュール、 201〜208…周辺交
換モジュール。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 加藤 孝雄
神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地
株式会社日立製作所戸塚工場内
(56)参考文献 特開 昭62−18155(JP,A)
特開 昭60−127844(JP,A)
竹内崇夫、岡崎弘幸、山口武彦:「S
YNCRONOUS COMPOSIT
E PACKET SWITCHING
による交換機構成法」昭和59年度電子通
信学会総合全国大会講演論文集 1939,
分冊8−PP.169
山口武彦、竹内崇夫:「回線/パケッ
ト統合交換の一方式」昭和59年度電子通
信学会総合全国大会講演論文集 1938,
分冊8−PP.168
竹内崇夫、山口武彦:「回線/パケッ
ト統合交換の一方式」信学技法 SE83
−148
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.加入者線もしくは中継線からの回線交換情報もしく
はパケット交換情報を入出力し、前記回線交換情報もし
くはパケット交換情報を固定長の情報部に編集後、前記
固定長の情報部のそれぞれにヘッダを付加した固定長パ
ケットに変換して伝送路で送受信する通信装置の固定長
パケットの構成方法であって、前記ヘッダとして、少な
くとも固定長パケット使用状態識別子と、交換する固定
長パケットの情報種別識別子と、発側装置識別子と、宛
先装置識別子と、交換する固定長パケットの情報に対応
した宛先識別子とをそれぞれの前記固定長の情報部に付
加することを特徴とする固定長パケットの構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28800496A JP2718411B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 固定長パケットの構成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28800496A JP2718411B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 固定長パケットの構成方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5229861A Division JP2810297B2 (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | 交換システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09205443A JPH09205443A (ja) | 1997-08-05 |
JP2718411B2 true JP2718411B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=17724569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28800496A Expired - Fee Related JP2718411B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 固定長パケットの構成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2718411B2 (ja) |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP28800496A patent/JP2718411B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
山口武彦、竹内崇夫:「回線/パケット統合交換の一方式」昭和59年度電子通信学会総合全国大会講演論文集 1938,分冊8−PP.168 |
竹内崇夫、山口武彦:「回線/パケット統合交換の一方式」信学技法 SE83−148 |
竹内崇夫、岡崎弘幸、山口武彦:「SYNCRONOUS COMPOSITE PACKET SWITCHINGによる交換機構成法」昭和59年度電子通信学会総合全国大会講演論文集 1939,分冊8−PP.169 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09205443A (ja) | 1997-08-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |