JP2718173B2 - 車両のサージング防止装置 - Google Patents

車両のサージング防止装置

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JP2718173B2 JP1109151A JP10915189A JP2718173B2 JP 2718173 B2 JP2718173 B2 JP 2718173B2 JP 1109151 A JP1109151 A JP 1109151A JP 10915189 A JP10915189 A JP 10915189A JP 2718173 B2 JP2718173 B2 JP 2718173B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両のサージング防止装置に関し、特に、車
両に機関の燃焼変動に基づく車両振動が発生した時にこ
れを防止する車両のサージング防止装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、内燃機関を搭載した車両は機関の発生するト
ルクで前進や後進を行う。ところが、機関の発生するト
ルクが間歇的に無くなったり、機関の失火によって負の
トルクが発生する場合には、車両に減速の力が働き、こ
れが繰り返し行われると車両に前後の振動、いわゆるサ
ージングが発生して車両の乗員に不快感が生じるように
なる。そこで、車両に搭載された内燃機関の燃焼変動に
基づく車両振動に起因するサージングを低減することが
望まれている。
特開昭58−160530号公報には、車両に搭載した内燃機
関のトルク変動を機関の回転変動、車両前後方向の加速
度、機関燃焼圧力変動、変速機軸の捩れ角の少なくとも
1つにより検出し、更に、人間の体感振動特性に合わせ
たフィルタを介して抽出して、トルク変動を軽減するよ
うにした内燃機関のトルク変動制御方法が開示されてい
る。この方法は車両の種々の前後振動の周期のうち、人
間が最も感じ易い振動周波数だけフィルタで抽出して、
その振動周波数がある時だけ車両にサージングが発生し
たものして、内燃機関のトルク変動を低減しようとする
ものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、車両が荒れた路面を走行する場合には、タ
イヤから路面の凹凸が振動として拾われて車両に前後振
動が発生してしまうことがあり、この振動が人間の体感
振動特性とも合致する1〜10Hzの振動である場合があ
る。すると、従来の内燃機関のトルク変動制御方法では
この路面からの振動を内燃機関の燃焼変動によるサージ
ングと誤検出してしまい、内燃機関のトルクを誤った方
向に制御して却ってサージングが増大するという問題が
ある。特に、波状路のような路面状態では、一定周期で
連続的な前後振動が車両に発生するので、このような誤
検出の確率が高くなる問題がある。
本発明者はこのような問題に対し、燃焼変動に基づく
車両の振動の振動周期は必ず車両駆動系の固有振動周期
である点を見出して本発明をなすに至ったのである。即
ち、本発明の目的は、前記従来の車両のサージングを低
減する方法の有する問題点を解消し、内燃機関の実トル
ク変動に起因しない路面からの振動による車両振動を燃
焼変動に基づくサージングと判定することなく、機関の
燃焼変動に基づく車両振動に起因するサージングのみを
正しく抽出して車両のサージングを低減することができ
る車両のサージング防止装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成する本発明の車両のサージング防止装
置の構成が第1図に示される。図に示すように本発明の
車両のサージング防止装置は、車両の振動周期及び振動
振幅を検出する検出手段と、車両駆動系の固有振動周期
をシフト位置に応じて記憶する記憶手段と、前記検出手
段により検出された車両の振動振幅を所定値と比較する
振幅比較手段と、現在のシフト位置に応じて記憶された
前記固有振動周期を読み込み、前記検出手段により検出
された車両の振動周期を該読み込んだ固有振動周期と比
較する振動周期比較手段と、前記振幅比較手段及び振動
周期比較手段の比較結果に基づき、検出された車両の振
動振幅が前記所定値以上で、且つ検出された車両の振動
周期が前記読み込んだ固有振動周期に合致している時
に、機関の燃焼変動に基づくサージングが発生している
と判定するサージング判定手段、及び該サージング判定
手段によりサージングが発生していると判定された時
に、機関トルクを増大制御するトルク制御手段とから構
成される。
〔作用〕
本発明の車両のサージング防止装置によれば、車両の
振動周期及び振動振幅が検出され、検出された振動振幅
が所定値以上で、且つ検出された車両の振動周期が、予
めシフト位置に対応する固有振動周期が記憶された記憶
装置から現在のシフト位置に応じて読み出された車両駆
動系の固有振動周期に合致している時に、機関の燃焼変
動に基づくサージングが発生していると判定され、サー
ジングが発生していると判定された時に、機関のトルク
が増大制御される。
〔実施例〕
以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第2図は本発明に係る車両のサージング防止装置を搭
載した内燃機関の一例の全体概要図である。第2図にお
いて、機関本体1の吸気通路2のサージタンク3には吸
気通路2の吸入空気の絶対圧を検出するための圧力セン
サ4が設けられており、その出力は制御回路10のマルチ
プレクサ内蔵A/D変換器101に供給されている。機関本体
1の排気通路5にはリーン(ミクスチャ)センサ6が設
けられている。リーンセンサ6の出力は空燃比に応じた
電流値で得られるので、制御回路10の電流電圧変換回路
102で電圧に変換してからA/D変換器101に供給される。
ディストリビュータ7には、その軸が例えばクランク
角に換算して720゜毎に基準位置検出用パルス信号を発
生するクランク角センサ8およびクランク角に換算して
30゜毎に角度位置検出用パルス信号を発生するクランク
角センサ9が設けられている。これらクランク角センサ
8,9のパルス信号は制御回路10の入出力(I/O)インタフ
ェース103に供給される。
さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供給系から加
圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁11が設
けられている。
制御回路10は、例えばマイクロコンピュータを用いて
構成され、A/D変換器101、入出力電流電圧変換回路10
2、インタフェース103の他に、CPU105、ROM106、RAM107
が設けられている。104は燃料噴射弁11を駆動させるた
めの駆動回路である。なお、CPU105の割込発生はA/D変
換器101のA/D変換終了時、入出力インタフェース103が
クランク角センサ8、9のパルス信号を受信した時であ
る。
吸気圧センサ4の吸気圧データと、リーンセンサ6の
出力電流値とは、所定時間毎に実行されるA/D変換ルー
チンによって取込まれてRAM107の所定領域に格納され
る。つまり、RAM107における吸気圧データ、及びリーン
センサ6の出力電流値は所定時間毎に更新されている。
次に、フローチャートを用いて第2図の制御回路10の
動作の一例を説明するが、その前に、車両の前後方向の
加速度Gと、クランク角度の180゜時間を180゜毎に測定
し、前回の測定値と今回の測定値の差分DT180と、この
車両前後方向の加速度Gの関係について第3図を用いて
説明する。車両前後の加速度Gが第3図(a)に示すよ
うに期間イで大きく、期間ロで小さくなり、期間ハで再
び大きくなるような状態を考えると、クランク角度の18
0゜時間の前回の測定値と今回の測定値の差分DT180は、
第3図(b)に示すように車両前後の加速度Gと同様に
期間イで大きく、期間ロで小さくなり、期間ハで再び大
きくなるようになる。よって、このDT180の振幅が大き
く、且つ振動周期が車両の固有振動周期に一致すれば、
機関の燃焼変動に基づく車両のサージングを検出するこ
とができる。
第4図は30゜クランク角(CA)の割込ルーチンを示し
ており、前述のDT180を求める手順、および求められたD
T180から機関の燃焼変動に基づく振動周期と振動振幅と
を演算する手順の一例を示している。このルーチンは第
2図の30゜CA毎にパルス信号を発生するディストリビュ
ータ7のクランク角センサ9からの信号により起動され
る。
ステップ401ではまず、起動されたこのルーチンがDT1
80の計算タイミングか否かを判定し、計算タイミングの
時(YES)はステップ402に進むが、計算タイミングでな
い時(NO)にはこのルーチンを終了する。ステップ402
ではピストンが上死点から下死点まで移動する時間であ
る180゜CAの所要時間であるT180を演算する。(実際に
はクランク角度センサ9からの信号出力時期により、各
気筒のATDC10゜CA等で演算する。)因みに機関の1行程
で720゜回転するクランク軸に設けられたクランク角セ
ンサ9からは、第5図に示すように30゜CA毎にNo.1から
No.24の番号で示す時期に信号が送られて来るので、例
えば、No.1の信号が入力された時刻とNo.7の信号が入力
された時刻との差でT180を演算する。従って、この時は
DT180を演算するタイミングは、時間が測定された後のN
o.8の信号が入力された時点であり、以後同様に、DT180
の計算タイミングはNo.14,20,2の信号が入力された時点
となる。
ステップ402においてT180を演算した後は、続くステ
ップ403において、今回のT180から前回のT180を減算
し、今回のT180と前回のT180との差分DT180を演算す
る。そして、ステップ404においてこの差分DT180が正か
否かを判定し、DT180>0の場合(YES)はステップ405
に進み、DT180≦0の場合(NO)はステップ408に進む。
ステップ405では前回のDT180が負か否かを判定し、DT
180<0の場合(YES)はDT180が負から正に変化したこ
とを示すのでステップ407に進み、極大値MAX1として今
回のDT180の値を記憶し、現在の時刻t1を記録してこの
ルーチンを終了する。また、ステップ405でDT180≧0の
場合(NO)はDT180が前回も今回も正の領域にあること
を示すので、ステップ406に進んで今回のDT180がこれま
での極大値MAX1より大きいか否かを判定する。そして、
DT180>MAX1の場合(YES)はDT180が増大中であるので
ステップ407に進み、極大値MAX1として今回のDT180の値
を記憶し、現在の時刻t1を記録してこのルーチンを終了
するが、DT180≦MAX1の場合(NO)はDT180が減少中であ
ることを示すので、極大値MAX1の値は変更せずにこのル
ーチンを終了する。このようにして、DT180の今回の極
大値MAX1を演算する。
一方、ステップ403で演算したDT180が負の時に進む40
8では前回のDT180の値が正か否かを判定する。DT180<
0の場合(NO)はDT180が前回も今回も負の領域にある
ことを示すので、ステップ414に進んで今回のDT180がこ
れまでの極小値MINより小さいか否かを判定する。そし
て、DT180<MINの場合(YES)はDT180が減少中であるの
でステップ415に進んで極小値MINとして今回のDT180の
値を記憶してこのルーチンを終了するが、DT180≧MINの
場合(NO)はDT180が増大中であることを示すので、極
小値MINの値は変更せずにこのルーチンを終了する。ま
た、ステップ408でDT180>0の場合(YES)はDT180が正
から負に変化したことを示すのでステップ409に進み、
極大値MAX1,MAX2,及び極小値MINにそれぞれ記録がある
か否かを判定する。それぞれに記録がない場合(NO)は
ステップ411に進み、ここで極大値MAX1のみに記録があ
るか否かを判定する。極大値MAX1の記録がない場合(N
O)はステップ413に進むが、極大値MAX1の記録がある場
合(YES)はステップ412において極大値MAX1を極大値MA
X2として記憶し、前述の時刻t1をMAX2を記録した時刻t2
として記録する。
そして、ステップ413において、極大値MAX1および極
小値MINとして記憶した値を消去してステップ415に進
み、今回のDT180の値を新たに極小値MINとして記録して
このルーチンを終了する。なお、前述のステップ409に
て極大値MAX1,MAX2,及び極小値MINにそれぞれ記録があ
ると判定した時(YES)はステップ410に進み、振動周期
φを時刻t2から時刻t1を引いて求め、振動振幅Aを極大
値MAX1から極小値MINを減算することによって求める。
以上説明した手順を第3図(b)の波形を用いて説明
すると、まず、点αを極大値MAX1として演算すると共に
その時刻をt1として記録し、DT180が正から負に変化し
た時点で点αを極大値MAX2として記録すると共に、t1に
記録された時刻をt2に記録する。続いて点βを極小値MI
Nとして演算し、この後、点γを極大値MAX1として演算
し、その時の時刻をt1に記録する。そして、点α、β、
γの3点のデータが揃った時点で振動周期φをt2に記録
した時刻からt1に記録した時刻を減算して求め、振動振
幅Aを極大値MAX1から極小値MINを減算して求める。
ところで、4サイクル機関では各シリンダの膨張行程
時にトルクが発生し、間歇的にトルクがクランク軸に伝
達されることになるが、これに起因した変動がノイズと
してクランク角センサ9の信号に載ってしまったり、カ
ム直結のディストリビュータに内蔵されたクランク角セ
ンサの場合は、カムとディストリビュータ間の衝撃がノ
イズになってしまう場合があり、広い機関回転領域では
正確な振動周期や振動振幅の検出が行えなくなる場合が
ある。そこで、このような問題が予測される場合は、機
関回転領域、または、全回転領域においてクランク角速
度の平均値、或いはなまし値を求め、この平均値やなま
し値からDT180を求めるようにすれば良い。更に、前述
のノイズの影響で、DT180が正から負、または負から正
に変移する点が正確に求められない場合には、180゜CA
の所要時間の差分の0近傍において不感帯を設定すれば
良い。
第6図は第4図と同じく30゜クランク角(CA)の割込
ルーチンを示しており、前述のDT180をなまし処理にて
求める手順の一例、および求められたDT180から機関の
燃焼変動に基づく振動周期と振動振幅とを演算する手順
を示している。
ステップ601はDT180の計算タイミングを判定するもの
であり、計算タイミングの時のみステップ602に進む。
ステップ602では3回前に求めた180゜CAの所要時間であ
るT1803をT1804に置き換え、2回前に求めたT1802がT18
03に置き換え、1回前に求めたT1801をT1802に置き換え
た後、今回のT1801を演算する。そして、ステップ603で
は過去4回のT1804〜T1801の総和、即ち、720゜CAの所
要時間であるT720を演算する。続くステップ604では今
回のT720と前回、即ち180゜CA前に求めたT720の差分DT7
20を演算する。ステップ605ではこの差分DT720を不感帯
の最大値L1と比較し、DT720>L1の場合(YES)はステッ
プ606に進み、DT720≦L1の場合(NO)はステップ610に
進む。
ステップ606では不感帯の最小値L2以外の極小値DTMIN
1が所定の記憶場所に値が記憶されているか否かを判定
し、記憶されている場合(YES)にはその極小値DTMIN1
が極小値DTMIN2に置き換え、極小値DTMIN1には不感帯の
最小値L2を入れる。次に、ステップ608でステップ604で
演算したDT720と極大値DTMAX1とを比較し、DT720が大き
い場合(YES)にはDT720を極大値DTMAX1とする。そし
て、この時の時刻MAXTIME1を所定記憶場所に記憶してこ
のルーチンを終了する。
一方、ステップ605でDT720と不感帯の最大値L1と比較
してDT720の方が小さければ、更にステップ610でDT720
を不感帯の最小値L2と比較し、DT720の方が大きい場合
(NO)はこのルーチンを終了する。即ち、DT720が最小
値L2と最大値L1の間の不感帯にある時には、何の処理も
行わずにこのルーチンを終了する。また、ステップ610
でDT720<L2の時(YES)はステップ611に進んで不感帯
の最大値L1以外の極小値DTMIN1が所定の記憶場所に値が
記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されて
いない場合(NO)にはステップ615に進むが、記憶され
ている場合(YES)にはステップ612にて極大値DTMAX2と
極小値DTMIN2が記憶されているか否かを判定する。極大
値DTMAX2と極小値DTMIN2が記憶されていれば極大値DTMA
X1と極小値DTMIN2との差分をクランク角速度の振動振幅
Aとして演算し、時刻MAXTIME1から時刻MAXTIME2までの
経過時間を振動周期φとして演算してステップ614に進
む。
また、ステップ612にて極大値DTMAX2と極小値DTMIN2
が記憶されていない場合(NO)はステップ613に進まず
にステップ614に進み、極大値DTMAX2を極大値DTMAX1で
置き換え、時刻MAXTIME2を時刻MAXTIME1で置き換え、極
大値DTMAX1には不感帯の最大値L1を入れる。次に、ステ
ップ615では、DT720と極小値DTMIN1とを比較し、DT720
が大きい場合(NO)はこのルーチンを終了するが、DT72
0が小さい場合(YES)はステップ616に進んでDT720の値
を極小値DTMIN1として記録した後にこのルーチンを終了
する。
このようにDT180を4回のDT180の和DT720をとりなが
らDT180を180゜CA毎のDT720の差分として演算すること
により、4気筒機関の場合、この差分はある気筒に関し
て1回前の膨張行程の所要時間との差分になり、従っ
て、気筒間の空燃比のばらつきによるクランク角度の変
動の除去が可能となり、より正確に振動周期φを演算す
ることができる。
第7図は機関の所定回転数毎に実行される回転数割込
ルーチンを示すものである。このルーチンではまず、ス
テップ701で前述の30゜CA割込ルーチンで演算された振
動周期φと振動振幅Aとを読み込み、続くステップ702
では予めROM106に記憶されている機関の固有振動周期Φ
を機関の運転状態に応じて読み込む。この機関の運転状
態は車速と機関回転数とから決定されるシフト位置で知
ることが可能であるので、検出したシフト位置と機関回
転数に応じた記憶場所から車両の固有振動周期Φを読み
込む。そして、ステップ703にて演算した振動周期φが
機関の固有振動周期Φに一致するか否かを判定し、一致
しなければこのルーチンを終了するが、一致した場合は
ステップ704に進む。ステップ704では次に、演算した振
動振幅Aが所定値K3より大きいか否かを判定し、A>K3
の場合(YES)はサージングが発生したものとしてサー
ジング発生回数をカウントするカウンタCSURGの値を1
だけカウントアップしてステップ706に進む。一方、ス
テップ704でA≦K3の場合(NO)はステップ705に進まず
にステップ706に進む。
ステップ706では演算された振動振幅Aが前述の所定
値K3より小さい所定値K4より大きいか否かを判定し、A
≦K4の場合(NO)はこのルーチンを終了するが、A>K4
の場合(YES)はステップ707に進んで65msをカウントす
る時間カウンタCSURG0からステップ701にて読み込んだ
振動周期φを減算してこのルーチンを終了する。このス
テップ706以降の処理は、ステップ704においてサージン
グが発生したとは判定されなかったが、ステップ706で
振動振幅Aが所定値K4より大きいと判定された時は、車
両の前後振動Gが極めて小さな状態ではないとして、車
両の前後振動Gが極めて小さい状態の時間をカウントす
る時間カウンタCSURG0からその時の周期φを減算してお
くものである。
なおこの車両の前後振動Gが極めて小さい状態の時間
をカウントする時間カウンタCSURG0は、第8図の時間割
込ルーチンにて65ms毎にカウントアップする。この時間
割込ルーチンではステップ801にて時間を計数し、ステ
ップ802において計数した時間が65msに達した時のみ、
ステップ803において時間カウンタCSURG0の値を1だけ
カウントアップし、この時同時に計測時間をカウントす
る計測時間カウンタCSAMPも1だけカウントアップす
る。
次に、第9図を用いてメインルーチンにおける制御を
説明する。ステップ901では前述のサージング発生回数
のカウンタCSURGの値が0か否かを判定し、CSURG=0の
場合、即ち、機関にサージングが発生していない場合は
ステップ909に進み、CSURGの値が0以外の場合、即ち、
機関にサージングが発生している時にステップ902に進
む。以下、機関にサージングが発生している場合の処理
と、サージングが発生していない場合の処理とを分けて
説明するが、この実施例の制御では、サージングが検出
された場合に燃料噴射量TAUを増量させてみて、検出さ
れるサージングが収まらない時はサージングが機関の燃
焼変動によるものではないと判断して、燃料噴射量TAU
の増量を中止するようにしている。
ステップ902では燃料噴射量TAUを仮に少し減らす処理
の実行中に“1"とする仮リーンフラグKLEANが“1"か否
かを判定し、KLEAN=“0"の時はそのままステップ904に
進み、KLEAN=“1"の時は燃料噴射量TAUを仮りに少し減
らしたことでサージングが発生したものと判定して、ス
テップ903にて仮リーン処理を中止したことを示すため
仮リーンフラグKLEANを“0"にし、更に、噴射量増量要
求フラグXPLUSを“1"にしてからステップ904に進む。ス
テップ904ではサージング発生回数のカウンタCSURGの値
が所定値K1以上か否かを判定し、CSURG≧K1の場合(YE
S)はステップ905にて燃料噴射量TAUを仮に少し増やす
処理の実行中に“1"と仮リッチフラグKRICHが“1"か否
かを判定する。
サージング発生回数が定数K1以上であって、仮リッチ
フラグKRICH=“1"でなければステップ905からステップ
908に進み、仮リッチフラグKRICHをここで“1"にし、更
に、噴射量増量要求フラグXPLUSを“1"にして仮リッチ
処理を実行させるようにする。そして、ステップ916に
進んで各カウンタの計数値をクリアする。一方、サージ
ング発生回数が定数K1以上であって、仮リッチフラグKR
ICHが“1"の時はステップ905からステップ906に進み、
今回が仮リッチフラグKRICHが“0"から“1"に変化した
直後か否か、即ち、ステップ908で仮リッチ処理を実行
中を示す仮リッチフラグKRICHを“1"にした後にこのス
テップ906に進んで来たのが初めてか否かを判定する。
そして、仮リッチ処理実行後初めての時はステップ91
6に進むが、初めてでない時には燃料噴射量TAUを増量し
たのにサージングが収まらなかったと判定、即ち、車両
のサージングが機関の燃焼変動によるものではなく、路
面からの影響等の外乱の影響であると判定してステップ
907に進み、仮リッチ処理を中止したことを示すために
仮リッチフラグKRICHを“0"にし、更に、噴射量減量要
求フラグXMINUSを“1"とする。以上が機関にサージング
が発生している場合の処理である。
次に、車両にサージングが発生していない場合(CSUR
G=0)の処理について説明する。サージングが発生し
ていない場合にはステップ909にて計測時間を測定する
時間カウンタCSAMPの値が予め設定した計測時間Mを越
えてるか否かを判定し、越えていない場合はこのルーチ
ンを終了するが、越えている場合はステップ910に進ん
で仮リッチフラグKRICHが“1"か否かを判定する。そし
て、仮リッチフラグKRICHが“1"の場合は、増量の結果
車両のサージングが収まったものと判定して仮リッチ処
理を中止するために、仮リッチフラグKRICHを“0"にし
てステップ916に進み、各カウンタをクリアしてこのル
ーチンを終了する。
一方、ステップ910で仮リッチフラグKRICHが“1"でな
い時はステップ912に進み、仮リーンフラグKLEANが“1"
か否かを判定する。そして、仮リーンフラグKLEANが
“1"の場合は、空燃比をリーンにしても車両にサージン
グが起きなかったと判定して仮リーン処理を本リーン処
理に変更するために、仮リーンフラグKLEANを“0"にし
てステップ916に進み、各カウンタをクリアしてこのル
ーチンを終了する。
また、ステップ912で仮リーンフラグKLEANが“1"でな
い時にはステップ913に進み、車両の前後振動Gが極め
て小さい状態の時間をカウントする時間カウンタCSURG0
の値が予め設定したある時間K2以上か否かを判定する、
そして、CSURG0≧K2の時はステップ914に進んで仮リー
ン処理中であることを示す仮リーンフラグKLEANを“1"
にし、噴射量減量要求フラグXMINUSを“1"としてステッ
プ916に進んでからこのルーチンを終了する。また、CSU
RG0<K2の時は直接ステップ916に進む。
このようにして決定された噴射量減量フラグXPLUS,XM
INUSの値により、燃料噴射量TAUを第10図に示すように
決定する。第10図は噴射量演算ルーチンであって、所定
クランク角毎に実行される。例えば、同期噴射方式であ
れば360゜CA毎の所定クランク位置で実行され、4気筒
独立噴射方式であれば、180゜CA毎の所定クランク位置
で実行される。なお、ここには図示しないが、基本噴射
量τは吸気圧データPMおよび機関回転数データNeに応
じて演算し、最終噴射量TAUはこの基本噴射量τに加
速増量等の機関の運転状態に応じた補正が行われて求め
られているものとする。そして、この第10図に示すルー
チンではこの最終噴射量に係数KLLFBを乗算することに
よって燃料噴射量TAUを加減している。
ステップ101では増量要求フラグXPLUSが“1"か否かを
判定し、XPLUS=“1"の時のみステップ102に進んで補正
係数KLLFBの値に所定値Δfを加算して補正係数の値を
僅かに大きくすると同時に、増量要求フラグXPLUSを
“0"にする。ステップ103は増量要求フラグXMINUSが
“1"か否を判定するものであり、XMINUS=“1"の時のみ
ステップ104に進んで補正係数KLLFBの値から所定値Δf
を減算して補正係数の値を僅かに小さくすると同時に、
減量要求フラグXMINUSを“0"にする。そして、以上のよ
うにして補正した補正係数KLLFBは、ステップ105におい
て燃料噴射量TAUに乗算し、燃料噴射量TAUを増減するの
で、機関の発生トルクが変化する。
そして、以上のような本発明により、サージングが発
生していないと判定された場合は、空燃比を一層リーン
側に制御できることにより、エミッション(主としてNO
x)の低減が可能となる。即ち、リッチ側への制御を見
込んだ場合、設定空燃比を予めリーン側(サージングが
発生し易い側)にできる。
なお、上述の実施例では、機関の燃焼変動による車両
振動の周期および振動の増幅をクランク角センサの検出
出力に基づいて演算しているが、車両に加速度センサを
取り付け、この加速度センサの出力から車両の振動周期
及び振動振幅を演算するようにしても良い。また、上述
の実施例では希薄燃焼式内燃機関における制御を説明し
ているが、理論空燃比で制御される内燃機関にこの発明
を適用する時には、車両のサージングが機関の燃焼変動
に基づくものであることが判定された場合は、例えば、
EGRを行っている機関ではこのEGR量を増減することによ
ってサージングを低減することが可能となる。更に、上
述の実施例では信号として振動の周期を使用している
が、信号としてこの周期に等しい周波数を使用しても良
いものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の車両のサージング防止
装置によれば、シフト位置に応じて変化する車両駆動系
の固定振動周期を考慮しつつサージングを判定している
ので、内燃機関の実トルク変動に起因しない路面からの
振動による車両振動を車両駆動系からのサージングと判
定することなく、機関の燃焼変動に基づく車両振動に起
因するサージングのみを正しく抽出して車両のサージン
グを低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両のサージング防止装置の原理構成
図、第2図は本発明を適用する希薄燃焼式内燃機関の構
成を示す構成図、第3図は車両前後の加速度とDT180と
の関係を示す波形図、第4図および第6図から第10図は
本発明の制御を示すフローチャート、第5図は30゜CA毎
に信号を出力するクランク角センサの検出位置を示す説
明図である。 1……機関本体、2……吸気通路、3……サージタン
ク、4……圧力センサ、5……排気通路、6……リーン
センサ、7……ディストリビュータ、8,9……クランク
角センサ、10……制御回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の振動周期及び振動振幅を検出する検
    出手段と、 車両駆動系の固有振動周期をシフト位置に応じて記憶す
    る記憶手段と、 前記検出手段により検出された車両の振動振幅を所定値
    と比較する振幅比較手段と、 現在のシフト位置に応じて記憶された前記固有振動周期
    を読み込み、前記検出手段により検出された車両の振動
    周期を該読み込んだ固有振動周期と比較する振動周期比
    較手段と、 前記振幅比較手段及び振動周期比較手段の比較結果に基
    づき、検出された車両の振動振幅が前記所定値以上で、
    且つ検出された車両の振動周期が前記読み込んだ固有振
    動周期に合致している時に、機関の燃焼変動に基づくサ
    ージングが発生していると判定するサージング判定手
    段、及び 該サージング判定手段によりサージングが発生している
    と判定された時に、機関トルクを増大制御するトルク制
    御手段と、 を備えることを特徴とする車両のサージング防止装置。
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