JP2717039B2 - ロボツトのハンド機構 - Google Patents

ロボツトのハンド機構

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JP2717039B2
JP2717039B2 JP263892A JP263892A JP2717039B2 JP 2717039 B2 JP2717039 B2 JP 2717039B2 JP 263892 A JP263892 A JP 263892A JP 263892 A JP263892 A JP 263892A JP 2717039 B2 JP2717039 B2 JP 2717039B2
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文夫 菅野
隆夫 小宮
匡紀 町野
澄好 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロボツトにおけるア
ーム部の先端に取り付けられ、所定の要素運動を実行す
るためのモジユールを独立した状態で互いに組み合わせ
可能に備え、これらモジユールの中の任意のモジユール
を適宜組み合わせる事により、所望の要素運動を行わせ
る様に構成されたロボツトのハンド機構、特に、取り付
けられた各モジュール間に、位置決め手段を備えたロボ
ツトのハンド機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ロボツトにおけるフインガ部
とアーム部との間に介設され、フインガ部に所定の姿勢
変換動作を行なわせるロボツトのハンド機構には、反転
動作、シフト動作、旋回動作、クツシヨン動作、コンプ
ライアンス動作の各要素運動を任意に組み合わせた状態
でフインガ部の姿勢変換動作を行なわせる構成が、普通
に採用されている。しかしながら、このような従来のハ
ンド機構においては、一つのハンド機構において、固有
の一つの姿勢変換動作をフインガ部に行なわせる構成が
採用されているため、フインガ部に他の姿勢変換動作を
行なわせる必要が生じた場合には、それ毎に、設計を行
ない、ハンド機構を全体として取り替えるようなされて
いる。
【0003】例えば、具体的には、同一のピンを同一の
穴に挿入する際において、この穴が水平面に形成されて
いる場合と、傾斜面に形成されている場合とでは、フイ
ンガ部の構成は同一であるものの、ハンド機構の構成は
夫々に固有な状態で設計され、製造されなければならな
いことになる。このように、従来のハンド機構において
は、フインガ部における姿勢変換動作が異なる毎に、設
計変更が行なわれ、その姿勢変換動作に固有な構成で製
造されなければならないため、姿勢変換動作を変更する
ために、設計変更等の時間が長くかかる問題点が指摘さ
れると共に、各姿勢変換動作に対する共通化がなされて
おらず、経済性の観点からも問題があるものである。
【0004】この問題を解決するものとして、本願出願
人と同一出願人による先願として、特願平1−1314
02号及び特願平1−131403号がある。これらの
先願に開示されたハンド機構は、ロボツトにおけるフイ
ンガ部とアーム部との間に介設され、フインガ部に所定
の姿勢変換動作を行わせるもので、反転動作、シフト動
作、旋回動作、クツシヨン動作、コンプライアンス動作
の各要素運動を行わせるためのモジユールを独立した状
態で、互いに組み合わせ可能に備え、これらモジユール
の中の任意のモジユールを組み合わせる事により、フイ
ンガ部に所定の姿勢変更動作を行わせる事を特徴として
いる。
【0005】以上の様に構成されるロボツトのハンド機
構においては、反転動作、シフト動作、旋回動作、クツ
シヨン動作、コンプライアンス動作の各要素運動を行う
ためのモジユールを独立した状態で、互いに組み合わせ
可能に備えているので、フインガ部における姿勢変換動
作に必要となる各要素運動を担当するモジユールを単に
組み合わせるのみで、何らハンド機構の設計変更を必要
とする事無く、フインガ部における所要の姿勢変換動作
を達成することが出来る事になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に構成される
先願に係わるハンド機構においては、複数のモジユール
の組み合わせを行うため、各モジユール間の位置決めが
正確になされていないと、旋回動作や反転動作等の回転
動作に際して、ワークの軸線が狂い、ワークの正確な位
置への載置動作が出来ずに、組み付け動作が実質的に不
可能になる虞がある。この発明は上述した課題に鑑みな
されたもので、この発明の目的は、ワークの正確な位置
決め動作を達成し、このワークの組み付け動作を確実に
実行し得るようになすロボツトのハンド機構を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明に係わるロボツトのハン
ド機構は、ロボツトにおけるアーム部の先端に取り付け
られ、所定の要素運動を実行するためのモジユールを独
立した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これらモジ
ユールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせる事に
より、所望の要素運動を行わせる様に構成されたハンド
機構において、上取付板と、この上取付板に一体的に形
成されると共に、これの中心軸線回りに回転駆動される
出力軸を有する回転駆動手段と、この回転駆動手段の出
力軸に一体回転する様に連結され、前記上取付板に対し
て旋回駆動される下取付板とを備えた旋回モジユール
と、前記下取付板に取り付けられ、ワークをクランプす
るためのフインガモジュールと、前記旋回モジュールと
前記フインガモジュールとを所定位置に互いに位置決め
するための第1の位置決め手段とを具備する事を特徴と
している。
【0008】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記第1の位置決め手段は、前記フインガ
モジュールにおいてクランプされたワークの中心軸線
と、前記旋回モジュールにおける中心軸線とが互いに整
合するように、前記旋回モジュールと前記フインガモジ
ュールとを互いに位置決めするように構成されているこ
とを特徴としている。
【0009】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、前記アーム部へ固着される固着部材と、他のモジ
ユールへの取付板と、前記固着部材と前記取付板とを互
いに連結させる連結手段とを備えたホルダモジユール
と、このホルダモジュールと前記旋回モジュールとを所
定位置に互いに位置決めするための第2の位置決め手段
とを更に具備することを特徴としている。また、この発
明に係るロボツトのハンド機構において、前記第2の位
置決め手段は、前記取付板の中心軸線と、前記旋回モジ
ュールにおける中心軸線とが互いに整合するように、前
記旋回モジュールと前記ホルダモジュールとを互いに位
置決めするように構成されていることを特徴としてい
る。
【0010】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、上取付板と、この上取付板に間隔を置いて対向す
る様に取り付けられた下取付板と、これら上取付板と下
取付板との互いの中心軸線の整合を弾性的に維持するコ
ンプライアンス手段とを備えるコンプライアンスモジユ
ールを更に具備し、前記コンプライアンス手段は、前記
下取付板に固定され、外周部が上取付板の外周下面まで
延出する第1の整合部材と、前記上取付板に固定され、
外周が第1の整合部材の外周と下取付板の外周との間に
延出する第2の整合部材と、第1及び第2の整合部材間
に介設され、両者の中心軸線に直交する面内の相対移動
を許容するベアリングと、第1及び第2の整合部材の互
いの中心軸線が整合する様に付勢する付勢手段とを備え
る事を特徴としている。
【0011】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールは、前記
旋回モジュールと前記フインガモジュールとの間に介設
されることを特徴としている。また、この発明に係るロ
ボツトのハンド機構において、前記コンプライアンスモ
ジュールと前記旋回モジュールとの間には、両者を所定
位置に互いに位置決めするための第3の位置決め手段が
設けられていることを特徴としている。また、この発明
に係るロボツトのハンド機構において、前記コンプライ
アンスモジュールと前記フインガモジュールとの間に
は、両者を所定位置に互いに位置決めするための第4の
位置決め手段が設けられていることを特徴としている。
また、この発明に係るロボツトのハンド機構において、
前記第3の位置決め手段と、前記第4の位置決め手段
は、コンプライアンス手段により整合されることを特徴
としている。
【0012】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、ロボツトにおけるアーム部の先端に取り付けら
れ、所定の要素運動を実行するためのモジユールを独立
した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これらモジユ
ールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせる事によ
り、所望の要素運動を行わせる様に構成されたハンド機
構において、上取付板と、この上取付板に一体的に形成
されると共に、これの中心軸線と直交する反転軸線回り
に回転駆動される出力軸を有する回転駆動手段と、この
回転駆動手段の出力軸に固定され、前記上取付板に対し
て反転駆動される下取付板とを備えた反転モジユール
と、前記下取付板に取り付けられ、ワークを一方向に沿
つてクランプするためのフインガモジュールと、前記反
転モジユールと前記フインガモジュールとを所定位置に
互いに位置決めするための第5の位置決め手段とを具備
する事を特徴としている。
【0013】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記第5の位置決め手段は、前記フインガ
モジュールにおける前記一方向に延出するクランプ軸線
と、前記反転モジユールにおける前記反転軸線とが互い
に平行あるいは直交となるように、前記反転モジユール
と前記フインガモジュールとを互いに位置決めするよう
に構成されていることを特徴としている。
【0014】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、上取付板と、この上取付板に間隔を置いて対向す
る様に取り付けられた下取付板と、これら上取付板と下
取付板との互いの中心軸線の整合を弾性的に維持するコ
ンプライアンス手段とを備えるコンプライアンスモジユ
ールを更に具備し、前記コンプライアンス手段は、前記
下取付板に固定され、外周部が上取付板の外周下面まで
延出する第1の整合部材と、前記上取付板に固定され、
外周が第1の整合部材の外周と下取付板の外周との間に
延出する第2の整合部材と、第1及び第2の整合部材間
に介設され、両者の中心軸線に直交する面内の相対移動
を許容するベアリングと、第1及び第2の整合部材の互
いの中心軸線が整合する様に付勢する付勢手段とを備え
る事を特徴としている。
【0015】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールは、前記
反転モジユールと前記フインガモジュールとの間に介設
されることを特徴としている。また、この発明に係るロ
ボツトのハンド機構において、前記コンプライアンスモ
ジュールと前記反転モジユールとの間には、両者を所定
位置に互いに位置決めするための第6の位置決め手段が
設けられていることを特徴としている。
【0016】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールと前記フ
インガモジュールとの間には、両者を所定位置に互いに
位置決めするための第7の位置決め手段が設けられてい
ることを特徴としている。また、この発明に係るロボツ
トのハンド機構において、前記第6の位置決め手段と、
前記第7の位置決め手段は、コンプライアンス手段によ
り整合されることを特徴としている。
【0017】
【実施例】以下に、この発明に係わるロボツトのハンド
機構の一実施例の構成を添付図面を参照して、詳細に説
明する。 (ハンド機構の概略構成)この一実施例のハンド機構1
0は、図1乃至図4に示すように、ロボツト12(図5
に示す)のアーム部としてのz軸アーム14の先端に取
り付けられ、所定の要素運動を実行するためのモジユー
ルを独立した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これ
らモジユールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせ
る事により、所望の要素運動を行わせる様に構成されて
いる。即ち、このハンド機構10は、z軸アーム14の
下端に取り付けられ、以下に述べる種々のモジユールの
Z軸アーム14への取付を許容するホルダモジユールM
1と、反転動作を実行する反転モジユールM2と、旋回
動作を実行する旋回モジユールM3と、クツシヨン動作
を実行するクツシヨンモジユールM4と、コンプライア
ンス動作を実行するコンプライアンスモジユールM5
と、シフト動作を実行するシフトモジユールM6と、物
品のクランプ動作を実行するクランプモジユールM7と
を、任意の組み合せで備えた状態で構成されるものであ
り、図示する一実施例の構成においては、7種類のモジ
ユールM1〜M7を、このハンド機構10が取り付けら
れるロボツト12のz軸アーム14(後述する)から、
先端に向けて、上述した順序で配列した状態で備えてい
る。
【0018】ここで、上述した反転モジユールM2にお
ける反転動作は、図3及び図4に示す様に、自身の中心
軸線CLと直交するように設定された回転支軸RL回り
の回転動作を意味し、旋回モジユールM3における旋回
動作は、自身の中心軸線CLに沿う軸線回りの回転動作
を意味し、シフトモジユールM6におけるシフト動作
は、自身の中心軸線CLに沿う移動動作を意味し、クラ
ンプモジユールM7におけるクランプ動作は、物品を両
側から把持する把持動作を意味している。そして、これ
ら動作は、後に詳細に説明するが、対応する夫々のモジ
ユールM2,M3,M6,M7に夫々備えられた駆動機
構により駆動動作される所謂アクテイブモジユールとし
て機能する様に構成されている。また、クツシヨンモジ
ユールM4におけるクツシヨン動作は、自身の中心軸に
沿つて作用する異常な力の吸収動作を意味し、コンプラ
イアンスモジユールM5におけるコンプライアンス動作
は、自身の中心軸に直交する方向の位置ずれ、及び、角
度ずれの吸収動作を意味しており、これら動作は、対応
する夫々のモジユールM4,M5に駆動源を有さずに、
相手側の力により動作する所謂パツシブモジユールとし
て機能する様に構成されている。
【0019】尚、これら7種類のモジユールM1〜M7
の順序設定の最適性に関しては、後に詳細に説明する
が、ホルダモジユールM1は必ずz軸アーム14の下端
に直接的に取り付けられるものであり、また、クランプ
モジユールM7は最も先端部に取り付けられるものであ
り、最小個数の組み合わせとすれば、このホルダモジユ
ールM1とクツシヨンモジユールM7との2つのモジユ
ールの組み合わせが存在し、反転モジユールM2、旋回
モジユールM3、クツシヨンモジユールM4、コンプラ
イアンスモジユールM5、シフトモジユールM6の装着
の有無及びその配列順序は、クランプモジユールM7の
姿勢変換動作を如何に達成させるかの観点から、任意に
設定されるものである。
【0020】また、これら7種類のモジユールM1〜M
7を全て組み合わせて備えた上で、上述した配列順序に
基づくハンド機構10の動作態様は、後に詳細に説明す
るが、図6に示すように、ハンド機構10の先端に取り
付けらえたクランプモジユールM7により、水平面部S
1 上にその中心軸線を起立した状態で載置された歯車部
材Gを把持して、この歯車部材Gを、水平面S1に対し
て所定角度α(この一実施例においては例えば45度)
傾斜した傾斜面部S2上に形成された穴H2に整合する
様に、z軸アーム14の中心軸線CLから角度αだけ回
転(反転)させ、この歯車部材Gの中心軸線回りに所定
角度θ(この一実施例においては例えば90度)だけ回
転(旋回)させた状態で、この穴H内に挿入する動作を
実行するように設定されている。
【0021】ここで、このハンド機構10により把持さ
れる物品としてのギヤGは、図6に示す様に、ギヤ本体
G1と、このギヤ本体G1の図中上面に同軸に一体に形
成された第1の軸部G2と、図1に示す様に、ギヤ本体
G1の図中下面に同軸に一体に形成された第2の軸部G
3とから概略構成されている。尚、第1の軸部G2の周
面の、互いに対向する部位には、図6から明らかな様
に、クランプモジユールM7によるクランプ動作が確実
になされる様に、一対の平面部G4が形成されている。
そして、このギヤGはハンド機構10により把持される
前の状態においては、図1に示す様に、その第2の軸部
G3を水平面部S1に形成された第1の穴H1内に挿入
された状態で、水平面部S1上に載置されており、この
ハンド機構10により把持された状態で、上述した様
に、傾斜面部S2に形成された第2の穴H2内に第2の
軸部G3を挿入される様にして、この傾斜面部S2上に
載置される様に移動されるよう設定されている。
【0022】(ロボツトの概略構成)ここで、このハン
ド機構10が適用されるロボツト12は、図5に示すよ
うに、x軸アーム16と、このx軸アーム16に直交し
た状態で、x軸に沿つて移動可能に取り付けられたy軸
アーム18と、このy軸アーム18に、y軸方向に沿つ
て移動可能に取り付けられたy軸移動ブロツク20と、
このy軸移動ブロツク20を上下方向に貫通した状態で
取り付けられ、上下動可能に支持されたz軸アーム14
とから構成されている。このz軸アーム14の下端に
は、ハンド機構10が取り付けられるものであるが、詳
細には、上述したホルダモジユールM1を介して、以下
のモジユールが取り付けられるように設定されている。
尚、これらy軸アーム18と、y軸移動ブロツク20
と、z軸アーム14とは、y軸移動ブロツク20に設け
られた3台に駆動モータ22,24,26により、夫々
移動駆動されるように設定されている。
【0023】(各モジユールの説明)次に、各モジユー
ルM1〜M7の構成について説明する。 [ホルダモジユールM1の説明]ハンド機構10の種々
のモジユールをロボツト装置12のz軸アーム14に取
り付けるためのホルダモジユールM1は、図7乃至図1
3に示す様に構成されている。即ち、このホルダモジユ
ールM1は、主として、図7及び図8に示す様に、z軸
アーム14の下端に固着される固着部材28と、下面に
任意のモジユールが取り付けられる取付板30と、固着
部材28と取付板30とを互いに連結する連結機構32
とから概略構成されている。尚、このz軸アーム14の
下端の外周面には、これに取り付けられたホルダモジユ
ールM1の中心軸面回りの回動を禁止するために、軸方
向に沿つて延出した状態で、長溝14aが所定の深さで
形成されている。
【0024】詳細には、この固着部材28は、取付板3
0の上面に載置され、z軸アーム14が挿通される透孔
34aが中心に沿つて貫通して形成された本体34と、
この透孔34aの半円部分に相当する本体34の外周か
ら一体的に起立し、平坦面からなる一側面36aに、こ
の透孔34aの半円部分と連通する断面半円状の溝36
bが形成された半円柱状の受け部36と、この受け部3
6と別体に設けられ、この受け部36の一側面に当接す
る平坦面からなる一側面38aを有すると共に、この一
側面に、透孔34aの残りの半円部分に連通する断面半
円状の溝38bが形成された半円柱状の押え部38とを
備えた状態で構成されている。即ち、この受け部36に
押え部38が互いの一側面36a,38aが当接する様
に連結される事により、z軸アーム14が挿通される透
孔(36b,38b)がこの連結体の中心に沿つて延出
する状態で形成される事となる。
【0025】ここで、断面半円状の溝36b,38bか
らなる透孔内にz軸アーム14が挿通された状態で、受
け部36の一側面36aと押え部38の一側面38aと
は互いに離間する様に設定されている。そして、これら
受け部36と押え部38とは、一対のボルト40a,4
0bを介して、互いの一側面36a,38aとが互いに
近接する様に締め付けられる。このように、受け部36
と押え部36とが締め付けられる事により、両者の間に
z軸アーム14が固着される事となる。尚、この押え部
38には、これの半径方向に沿つて貫通した状態で、ピ
ン42が挿通される挿通穴38cが形成されている。そ
して、このピン42の先端が、上述した長溝14a内に
嵌入する事により、z軸アーム14と固着部材28との
相対回転が禁止され、両者の固着状態がより確実に達成
される事になる。
【0026】また、この取付板30は、その4隅に、図
9に示すように、ハンド機構10の種々のモジユールを
取り付けるための取付用通し穴30aが上下方向に沿つ
て貫通した状態で形成されている。これら通し穴30a
の直径及び配設ピツチは、一定の値d1 及び距離D1
夫々設定されている。また、この取付板30の下面に
は、これに取り付けられるモジユールM2〜M7の取り
付け位置を正確に規定するために、所定の直径d2及び
所定の離間距離D2で一対の位置決めピン30bが下方
に突出した状態で固定されている。
【0027】一方、この取付板30と固着部材28とを
互いに連結する連結機構32は、z軸アーム14の中心
軸線と取付板30の中心軸線とを互いに整合させるセン
タリング44を備えている。このセンタリング44は、
スリーブ状に形成され、これの上端開口にz軸アーム1
4の下端が嵌入され、これの下端が取付板30の中心部
に形成された位置決め穴30cに嵌入された状態で、z
軸アーム14の中心軸線と取付板30の中心軸線とが互
いに整合する様に設定されている。
【0028】ここで、このセンタリング44は、履歴部
材として機能する様に、これの中心軸線に直交する方向
(即ち、固着部材28と取付板30とが互いの取り付け
面を境に、ずれる方向)に沿う剪断力が作用した際に、
所定の変形を生じる様に形成されている。そして、この
センタリング44の外周面には、歪みセンサ45が取着
されており、このセンタリング44に作用する剪断力の
大きさを検出することが出来る様になされている。この
歪みセンサ45は図示しない制御装置に接続されてお
り、常時、検出結果を出力している。この制御装置は、
この歪みセンサ45から出力される検出結果に基づき、
この歪み量が許容値を越えた場合に、警報を発する様に
なされている。
【0029】即ち、このホルダモジユールM1の下に取
り付けられた少なくとも1種類の他のモジユールを備え
て、ロボツト12が所定の組み付け動作を実行している
途中において、このハンド機構10が予期しない障害物
に軽く当接し、衝撃を受けた場合には、ハンド機構10
自身が有する剛性により、この当接により発生する誤差
(z軸アーム14と取付板30との互いの中心軸線のず
れ量)は微小に抑制され、以降、組み付け動作を続行し
ても何ら問題が無いものであるが、このような軽い当接
が何度も繰り返されると、このような当接により発生す
る誤差が集積され、正確な組み付け動作を実行すること
が出来なくなる虞がある。このため、制御装置はこの歪
みセンサ45から出力される検出結果を常時監視し、そ
の累積値及び/または各検出値が所定の許容値を越えた
場合には、このホルダモジユールM1におけるz軸アー
ム14と取付板30との中心位置合せを再度実行せしめ
る様にするために、警報を発する事になる。
【0030】尚、この一実施例においては、ハンド機構
10に作用した衝撃を歪みセンサ44を用いて検出する
様に説明したが、この発明は、このような構成に限定さ
れることなく、この歪みセンサ44を用いない構成をも
採用することが出来るものである。即ち、この歪みセン
サ44を備えない場合においても、ハンド機構10に作
用した衝撃は、この履歴リングとして機能するセンタリ
ング44の永久変形として、その事実が残される事とな
る。このため、例えば、定期点検等において、このハン
ド機構10を分解掃除する際に、このセンタリング44
を取り出して、その変形の有無を検査する事により、こ
のハンド機構10に衝撃が作用したか否かが判別され、
衝撃があったと判断される場合には、それに応じた検査
が要求される事となる。
【0031】また、固着部材28の本体34の4隅に
は、夫々厚さ方向に貫通した状態で第1の取り付け穴3
4cが形成され、また、これら第1の取り付け穴34c
に夫々対応した状態で、取付板30にはねじ穴30dが
形成されている。そして、上述した連結機構32は、各
取り付け穴34cを介して挿通され、先端が対応するね
じ穴30dに螺合されるシヤーピンボルト46を備えて
いる。ここで、各シヤーピンボルト46は、所定の取り
付け強度で固着部材28と取付板30とを互いに取り付
けるものであるが、各々は長さ方向の略中央部において
脆弱部としての切り込みを有しており、この切り込みが
あるため、上述した所定の取り付け強度以上の衝撃力が
ハンド機構10に作用すると、各シヤーピンボルト46
は対応する切り込みで破壊され、上下に二分される事と
なる。
【0032】即ち、このホルダモジユールM1において
は、通常の組み付け動作を実行する上で、この所定の取
り付け強度を有する事により、何ら問題が無いものであ
るが、仮に、ハンド機構10が組み付け動作の最中に、
固定物に衝突し、強い衝撃を受けた場合には、このシヤ
ーピンボルト46が先ず破壊されて、z軸アーム14と
取付板30との連結を解除し、この衝撃がロボツト12
側に伝達されて、このロボツト12が破損される事を未
然に防止する様になされている。
【0033】一方、上述した固着部材28の本体34の
一部には、厚さ方向に貫通した状態で第2の取り付け穴
34dが形成され、また、この第2の取り付け穴34d
に対応した状態で、取付板30には厚さ方向に貫通した
状態で取り付け穴30eが形成されている。そして、上
述した連結機構32は、これら取り付け穴34d,30
eを共に貫通した状態で、落下防止ピン48が取り付け
られている。この落下防止ピン48は、固着部材28の
本体34の厚さと取付板30の厚さを合計した厚さより
も長い長さを有して形成され、その上端は固着部材28
の本体34の上面に係止可能に、また、その下端は取付
板30の下面に係止可能になされている。尚、この落下
防止ピン48の直径は、両取り付け穴30d,30eの
直径よりも小さく設定されている。即ち、この落下防止
ピン48の存在が、後述する角度調整用の偏心ピン50
による角度調整動作を損ねない様になされている。
【0034】このようにして、上述した様に、ハンド機
構10に強い衝撃が作用して、シヤーピンボルト46が
破壊され、固着部材28と取付板30との連結状態が解
除される状態において、この取付板30は落下防止ピン
48により固着部材28に吊持される事となる。この結
果、例え、固着部材28と取付板30との連結状態が解
除されたとしても、この取付板30の下に取り付けられ
た種々のモジユールM2〜M7が床面上に落下して、こ
れらが破損する事が確実に防止される事となる。
【0035】また、この固着部材28の本体34の一部
には、厚さ方向に貫通した状態で、第3の取り付け穴3
4eが形成され、また、この第3の取り付け穴34eに
対応した状態で、取付板30の上面には、半径方向に沿
つて延出する長溝30fが形成されている。そして、上
述した連結機構32は、これら第3の取り付け穴34e
を貫通し、下端が長溝30f内に嵌入した状態で、取り
付け角度調整用の偏心ピン50を備えている。この偏心
ピン50は、第3の取り付け穴34eを貫通するピン本
体50aと、このピン本体50aの下端に偏心量Δxだ
け偏心した状態で一体的に取り付けられ、上述した長溝
30fに嵌入する偏心円板50bとから構成されてい
る。そして、この偏心円板50bの直径は、長溝30f
の幅に略合致する様に設定されている。また、この第3
の取り付け穴34eは、固着部材28の中心位置から半
径rだけ偏倚した位置に形成されている。
【0036】このようにして、この偏心ピン50を自身
の中心軸線回りに第3の取り付け穴34e内で回動させ
る事により、最大tan-1(Δx/r)の範囲で、z軸アー
ム14に対する取付板30の取り付け角度の角度町政が
実施される事となる。また、上述した固着部材28の受
け部36の側方には、これから一体的に略水平に延出し
た状態で、取り付け片52が形成されている。この取り
付け片52の下面には、取付板30が固着部材28に正
常な状態で取り付けられている事を検出するための第1
のセンサ54が取り付けられている。ここで、この第1
のセンサ54による検出動作を妨げない様にするため
に、この第1のセンサ54の直下方に位置する本体34
の部分には、凹部34fが形成されており、この凹部3
4fを見通した状態で、第1のセンサ54は取付板30
の上面を直接検出する事が出来る様になされている。
【0037】ここで、この一実施例においては、この第
1のセンサ54は近接センサから構成され、取付板30
の上面が予め設定された所定距離にある場合には、検出
信号を何ら発生せず、上述した様に、シヤーピンボルト
46が折れる事により、固着部材28と取付板30との
連結状態が解除された状態で、この取付板30が落下防
止ピン48により固着部材28に吊持される事になる
と、この取付板30の上面は第1のセンサ54から離間
する事となり、この結果、この第1のセンサ54は所定
の第1の検出信号を制御装置に出力し、取付板30の固
着部材28への取り付け状態が解除された事を報知する
様になされている。
【0038】[反転モジユールM2の説明]上述した反
転動作を行なうための反転モジユールM2は、図14乃
至図23に一実施例として示すように構成されている。
即ち、この反転モジユールM2は、主として図14及び
図15に示す様に、反転モジユールM2の中心軸線(即
ち、z軸アーム14の中心軸線CL)に対して直交する
ように設定された回動軸60回りに互いに相対的に回動
自在に取り付けられた上下一対の取付板62,64を備
えている。ここで、上取付板62の下面には、下取付板
64を上取付板62に対して反転駆動させるベーンタイ
プの空圧作動式の回転駆動機構65が一体的に取り付け
られている。即ち、この回転駆動機構65は、上取付板
62の下面から下方に立ち下がつて一体的に形成された
本体ブロツク66を備えている。この本体ブロツク66
内には、断面円形状のベーン室68が形成されている。
このベーン室68の中心軸線は、上述した回動軸60の
中心軸線と一致する様に設定されている
【0039】即ち、この本体ブロツク66には、これと
同軸に貫通した状態で、回動軸60が一対のベアリング
70a,70bを介して軸支されている。そして、この
ベーン室68内に位置する回動軸60の部分には、軸方
向の全長に渡り、半径方向に沿つて延出するベーン体7
2が取り付けられている。このベーン体72により、ベ
ーン室68は、図22に示す様に、2つのベーン分室6
8a,68bに分割される事になる。また、これらベー
ン分室68a,68bに選択的に作動流体としての圧縮
空気を導入したり、これらベーン分室68a,68bか
ら選択的に圧縮空気を排出するために、上取付板62に
は、図14及び図15に示す様に、一対のエアーポート
74a,74bが取り付けられている。
【0040】一方、図22に示す様に、ベーン室68内
には、第1のベーン分室68aへの圧縮空気の導入・排
出をするための第1の接続ポート76aが、また、この
第1の接続ポート76aの時計方向側に隣接して、第2
のベーン分室68bへの圧縮空気の導入・排出をするた
めの第2の接続ポート76bが、夫々配設されている。
これら第1及び第2の接続ポート76a,76bは、上
取付板62及び本体ブロツク66を貫通して形成された
連通通路78a,78bを介して、夫々連通されてい
る。また、これら第1及び第2の接続ポート76a,7
6bの外面は、夫々に近接する様に回動してきたベーン
体72の外面が、夫々当接することが出来る様に形成さ
れている。即ち、このベーン体72が取り付けられた回
動軸60は、ベーン体72の時計方向側端面が第1の接
続ポート76aの反時計方向側外面に当接する位置か
ら、その反時計方向側端面が第2の接続ポート76bの
時計方向側外面に当接する位置までの間で、回動自在に
なされる事となる。
【0041】ここで、上述した第1及び第2のエアーポ
ート74a,74bには、後述する電磁ソレノイドバル
ブからなる第1の切り換え弁80を介して、空圧源82
に接続されている。この第1の切り換え弁80は、第1
の切り換えモードが設定される状態で、第1のエアーポ
ート74aを介して第1のベーン分室68a内に圧縮空
気を導入し、第2のエアーポート74bを介して第2の
ベーン分室68bから圧縮空気を排出する様に切り換え
設定され、一方、第2の切り換えモードが設定される事
により、第1のエアーポート74aを介して第1のベー
ン分室68a内から圧縮空気を排出し、第2のエアーポ
ート74bを介して第2のベーン分室68bに圧縮空気
を導入する様に切り換え設定される様に構成されてい
る。
【0042】このように、第1の切り換え弁80におい
て第1の切り換えモードが設定される事により、図22
において回動軸60は反時計方向に沿つて回動駆動さ
れ、下取付板64は上取付板62に対して平行な待機位
置から、90度反転した反転位置まで反転駆動される事
となる。また、第1の切り換え弁80において第2の切
り換えモードが設定される事により、回動軸60は反転
位置から時計方向に沿つて90度だけ回動駆動され、図
22に示す待機位置に復帰される事となる。
【0043】また、上述した回動軸60の本体ブロツク
66から突出する両端には、サイドアーム84,86が
取り付けられており、これらサイドアーム84,86の
下端には、上述した下取付板64が一体的に連結されて
いる。ここで、回動軸60の図15における左方の端部
と左方に位置するサイドアーム84とが、キー88を介
して一体回転する様に接続されている。また、この左方
のサイドアーム84は図示する様に、略円形状に形成さ
れ、これの外周には、全周に渡り、多数のストツパピン
挿入穴90が夫々厚さ方向に貫通した状態で等間隔に形
成されている。これらストツパピン挿入穴90の何れか
2つには、反転角度αを規制するためのストツパピン9
2a,92bが挿入・固定される様になされている。
【0044】一方、図17及び図23に示す様に、サイ
ドアーム84の内方に隣接した状態で、本体ブロツク6
6の図15における左方には、一方のストツパピン92
aが選択的に当接して、下取付板64の上取付板62に
対する待機状態を達成する第1の停止位置を規定するた
めの第1のシヨツクアブソーバ94aと、他方のストツ
パピン92bが選択的に当接して、下取付板64の上取
付板62に対する反転状態を達成する第2の停止位置を
規定するための第2のシヨツクアブソーバ94bとが並
設されてている。即ち、これら第1及び第2の停止位置
の間の回動角度により、上述した反転角度αが規定され
る事になる。尚、この第1の停止位置は、図23におい
て、実線で示す下取付板64により示されており、第2
の停止位置は、同図において、二点鎖線により示す下取
付板64により示されている。
【0045】ここで、図23に示す状態においては、反
転角度αは90度に設定されており、これは、一対のス
トツパピン92a,92bの配設位置を任意に設定する
事により、1度乃至180度の範囲で任意の角度に設定
することが出来るものである。尚、第1及び第2のシヨ
ツクアブソーバ94a,94bは、これらストツパピン
92a,92bが配設された円周の直径に相当する距離
だけ、中心間距離が離間する様に設定されており、夫々
の下端において、対応するストツパピン92a,92b
が当接状態を緩衝された状態で受けることが出来る様に
構成されている。また夫々のシヨツクアブソーバ94
a,94bは、対応するストツパピン92a,92を緩
衝して受けて終えた位置で、夫々の停止位置を規定され
る様になされている。
【0046】尚、図示していないが、ストツパピン92
a,92bが取り付けられていない残りのストツパピン
挿入穴90は、全て、ダミーピンが挿入されており、各
ダミーピンはシヨツクアブソーバ94a,94bに当接
しない長さに形成されている。このように、全てのスト
ツパピン挿入穴90には、一対のストツパピン92a,
92bとダミーピントとが挿入される事により、この左
方のサイドアーム84の内方空間、即ち、一対のシヨツ
クアブソーバ94a,94bが配設されている空間は、
実質的に密閉される事となる。
【0047】また、図14における右方のサイドアーム
86の内方には、円板状のセンサドグ取り付け用のプレ
ート96が固定されている。一方、図22に示す用に、
本体ブロツク66の左右の外側面であつて、プレート9
6の外周に対向する位置には、センサ取り付け用の溝6
6a,66bが夫々形成されており、これら溝66a,
66bには、旋回モジユールM2における復帰状態及び
反転状態を夫々検出するための第2及び第3のセンサ9
8,100が夫々収納されている。また、上述したプレ
ート96の外周の所定の回動位置には、下取付板64が
図23において実線で示す様に復帰状態(または、待機
状態)にある場合において、第2のセンサ98により検
出される第1の検出ドグ102aと、図23において二
点鎖線で示す様に反転状態にある場合において、第3の
センサ100により検出される第2の検出ドグ102b
とが、取り付け・固定されている。
【0048】ここで、この第2及び第3のセンサ98,
100は、対応する第1及び第2の検出ドグ102a,
102bが近接する事により夫々オンする近接センサか
ら構成され、共に、上述した制御装置に接続され、これ
に検出結果を出力する様になされている。即ち、この制
御装置は、上述した第1の切り換え弁80を第1の切り
換えモードに切り換え設定して、駆動軸60を図23に
示す待機状態から、図中反時計方向に回動させて、第2
のストツパピン92bを対応する第2のシヨツクアブソ
ーバ94bに当接させる様に駆動制御した状態におい
て、所定時間経過しても、尚、第3のセンサ100から
オン信号が出力されない場合に、下取付板64が待機状
態から所望の反転角度αだけ回動せずに、途中で停止し
た異常状態であるとして、警報動作を実行し、所定時間
以内に第3のセンサ100からオン信号が出力される事
により、引き続く制御手順を実行する様になされてい
る。
【0049】また、この制御装置は、上述した第1の切
り換え弁80を第2の切り換えモードに切り換え設定し
て、駆動軸60を反転状態から、図中時計方向に回動さ
せて、第1のストツパピン92aを対応する第1のシヨ
ツクアブソーバ94aに当接させる様に駆動制御した状
態において、所定時間経過しても、尚、第2のセンサ9
8からオン信号が出力されない場合に、下取付板64が
反転状態から所望の反転角度αだけ復帰せずに、途中で
停止した異常状態であるとして、警報動作を実行し、所
定時間以内に第2のセンサ98からオン信号が出力され
る事により、引き続く制御手順を実行する様になされて
いる。
【0050】ここで、この上取付板62の4隅には、図
17に示す様に、上述した一定の配設ピツチDで互いに
離間した状態で、直径d1 の取付用ねじ穴62aが、ま
た、下取付板64の4隅には、図18に示す様に、同様
な状態で、取付用通し穴64aが夫々形成されている。
また、上取付板62の上面の互いに対向する二辺の中央
部には、各モジユールM1〜M6の底面に共通に形成さ
れた一対の位置決めピンが夫々挿入される位置決め穴6
2b及び位置決め溝62cが形成されている。そして、
下取付板64の下面の互いに対向する二辺の中央部に
は、他のモジユールM2〜M7の上取付板に形成された
位置決め穴及び位置決め溝に夫々挿入される所の、直径
d2を有し、所定距離D2だけ離間した一対の位置決め
ピン64bが下方に突出した状態で一体に取り付けられ
ている。
【0051】このようにして、この反転モジユールM2
の下部には、他のモジユールM2〜M7が選択的に取り
付けられると共に、これの上部には、他のモジユールM
1〜M6の何れかが選択的に取り付けられる事になる。
尚、この反転モジユールM2は、上述した一実施例の構
成に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形可能であることは言うまでも無い。例え
ば、この反転モジユールは、図24及び図25に他の実
施例の反転モジユールM2bとして構成しても良いもの
である。このような他の実施例における反転モジユール
M2bは、特に、クリーンルームで使用するに最適な様
に構成されている。
【0052】以下に、他の実施例における反転モジユー
ルM2bの構成を説明するが、以下の説明においては、
上述した一実施例の反転モジユールM2と同一部分に
は、同一符号を付し、その説明を省略すると共に、上述
した一実施例の反転モジユールと異なる点のみを説明す
るものとする。即ち、この他の実施例においては、図2
4及び図25に示す様に、本体ブロツク66には、これ
の中に配設された一対のベアリング70a,70bと一
対のシヨツクアブソーバ94a,94bが配設された空
間に到達する位置に、一対のバキユームポート104
a,104bが取り付けられている。また、各ストツパ
ピン挿入穴90は、ダミーピン106が挿入される事に
より、全て閉塞されている。
【0053】ここで、この空間は、全ての挿入穴90が
一対のストツパピン92a,92b及びダミーピン10
6により閉塞される事により、上述した一実施例におい
て既に説明した様に、実質的に密閉された空間として形
成される事となる。この結果、この空間を一対のバキユ
ームポート104a,104bを介して真空引きする事
により、一対のベアリング70a,70bにおける軸支
動作において発生する塵や、第1及び第2のストツパピ
ン92a,92bが対応する第1及び第2のシヨツクア
ブソーバ94a,94bに衝突して位置決めされる位置
決め動作において発生する塵が、この反転モジユールM
2b外に排出されずに、図示しないクリーナ内に集塵さ
れ、周囲はクリーンに保持される事となる。このように
して、この他の実施例における反転モジユールM2bを
クリーンルームにおいて用いたとしても、所定の清浄度
が維持され、このクリーンルームにおける使用に最適と
なるものである。
【0054】[旋回モジユールM3の説明]上述した旋
回動作を行なうための旋回モジユールM3の一実施例
は、図26乃至図37に示すように構成されている。即
ち、この旋回モジユールM3は、主として図26及び図
27に示す様に、これの中心軸線に沿うように設定され
た回動支軸110回りに互いに相対的に回動自在に取り
付けられた上下一対の取付板112,114を備えてい
る。ここで、上取付板112の下部には、下取付板11
4を上取付板112に対して、旋回モジユールM3の中
心軸線回りに旋回駆動するための回転駆動機構116が
一体的に取り付けられている。即ち、この回転駆動機構
116は、上取付板112の下面中央部に下方に突出し
た状態で一体的に形成された本体ブロツク118を備え
ている。この本体ブロツク118の中心部には、中心軸
線に沿つて図中上下に貫通した状態で透孔120が形成
されている。
【0055】そして、上述した回動支軸110が、この
透孔120内を上下に貫通しつつ、一対の軸受122
a,122bを介して旋回モジユールM3の中心軸線回
りに回動自在に支持されている。ここで、この回動支軸
110の上端には、透孔120から下方に抜け落ちるこ
とを防止するために、外方フランジ部110aが一体的
に形成されている。また、この回動支軸110の下端に
は、下取付板114の上面が固定され、一体回転する様
になされている。即ち、図34に示す様に、この回動支
軸110の下端には、断面略四角状に形成された嵌合部
110bが一体的に形成され、一方、下取付板114の
中央部には、この回動支軸110の下端の嵌合部110
bが相補的に嵌入される様に、四角形状の嵌合穴114
aが形成されている。この様に回動支軸110の下端が
下取付板114に嵌合する事により、この回動支軸11
0の回転に伴い、下取付板114が一体的に回転する事
となる。
【0056】この回動支軸110の中央部外周には、ピ
ニオンギヤ124がキーを介して一体回転するように同
軸に取り付けられている。一方、上述した回転駆動機構
116は、空圧作動のシリンダ機構から構成されてい
る。即ち、この回転駆動機構116の本体ブロツク11
8は、回動支軸110と直交する方向に沿つて延出する
と共に、この回動支軸110を間に挟んで互いに平行な
第1及び第2のシリンダ体126,128を駆動シリン
ダ体及び従動シリンダ体として一体に備えており、両シ
リンダ体126,128内には、回動支軸110に直交
する方向に沿つて延出する第1及び第2のシリンダ室1
30,132が夫々駆動シリンダ室及び従動シリンダ室
として形成されている。
【0057】ここで、図32及び図33において図中右
方に配設された第1のシリンダ室130内には、第1の
ピストン134が駆動ピストンとして気密状態を維持し
つつ摺動可能に収納されており、図中左方に配設された
第2のシリンダ室132内には、第2のピストン136
が従動ピストンとして気密でない状態で摺動自在に遊嵌
されている。また、両シリンダ室130,132は、夫
々の中央部において、透孔120に連通した状態で開口
しており、両ピストン134,136には、夫々のの開
口を介して上述したピニオンギヤ124に両側から噛合
するラツク138,140が夫々駆動ラツク及び従動ラ
ツクとして形成されている。そして、第1のピストン1
34よりも図32中下方に位置するシリンダ室130の
部分により一方のシリンダ分室130aが規定され、こ
の第1のピストン134よりも図中上方に位置するシリ
ンダ室130の部分により、他方のシリンダ分室130
bが規定されている。
【0058】また、第1のシリンダ体126には、一方
及び他方のシリンダ分室130a,130bの夫々の外
方端において、作動圧縮空気が導入される圧縮空気導入
通路142a,142bが夫々形成されて接続されてお
り、これら圧縮空気導入通路142a,142bは、一
方のシリンダ体126の外面に取着された第1及び第2
のエアーポート144a,144bに夫々連結されてい
る。
【0059】ここで、上述した第1及び第2のエアーポ
ート144a,144bには、後述する電磁ソレノイド
バルブからなる第2の切り換え弁146を介して、上述
した空圧源82に接続されている。この第2の切り換え
弁146は、第1の切り換えモードが設定される状態
で、第1のエアーポート144aを介して一方のシリン
ダ分室130a内に圧縮空気を導入し、第2のエアーポ
ート144bを介して他方のシリンダ分室130bから
空気を排出する様に切り換え設定され、一方、第2の切
り換えモードが設定される事により、第1のエアーポー
ト144aを介して一方のシリンダ分室130a内から
空気を排出し、第2のエアーポート144bを介して他
方のシリンダ分室130bに圧縮空気を導入する様に切
り換え設定される様に構成されている。このように、第
2の切り換え弁146において第1の切り換えモードが
設定される事により、図27において回動支軸110は
反時計方向に沿つて回動駆動され、また、第2の切り換
えモードが設定される事により、時計方向に沿つて回動
駆動される事になる。
【0060】一方、図30から明かなように、下取付板
114には、回動支軸110を中心とした同心円状に複
数の旋回量規制穴142が45度置きに形成されてい
る。そして、これら回動量規制穴148には、2本の回
動量規制部材としてのストツパピン150a,150b
が、図36に示す様に、係止ねじ151を夫々介して、
その取り付け位置を交換可能に挿入されている。また、
上取付板112の本体ブロツク118には、一対のスト
ツパボルト152a,152bがその位置を調整可能に
進退することが出来るように螺着されている。ここで、
第1及び第2のストツパボルト152a,152bは、
これらストツパピン150a,150bが配設された円
周の直径に相当する距離だけ、中心間距離が離間する様
に設定されており、夫々の先端において、対応するスト
ツパピン150a,150bが当接状態で受けられるよ
うに取り付けられている。また、夫々のストツパボルト
152a,152bは、対応するストツパピン150
a,150bが当接した位置で、夫々の旋回停止位置を
規定される様になされている。
【0061】ここで、図32に示す様に、図中左方に位
置する第2のシリンダ室132の両端には、シヨツクア
ブソーバ154a,154bが夫々取り付けられてい
る。即ち、上述した様に、第2の切り換え弁146にお
いて第2の切り換えモードが設定される事により、下取
付板114が上取付板112に対して図27において時
計方向(即ち、図30及び図35においては反時計方
向)に旋回駆動した場合に、回動支軸110のピニオン
ギヤ124に噛合する第2のラツク140を有する第2
のピストン136は、第1のピストン134と同期し
て、これと逆方向に移動する事となる。そして、第1の
ストツパピン150aが対応する第1のストツパボルト
152aの先端に当接する直前において、図32に示す
様に、図中左方に位置する第2のピストン136の図中
上端が対応する第1のシヨツクアブソーバ154aに当
接し、これにより当接状態を緩衝された上で、第1のス
トツパピン150aが対応する第1のストツパボルト1
52aの先端に当接し、その旋回停止位置を正確に規定
される様になされている。一方、第2の切り換え弁14
6において第1の切り換えモードが設定される事によ
り、下取付板114が上取付板112に対して図27に
おいて反時計方向(即ち、図30及び図35においては
時計方向)に旋回駆動した場合には、第2のストツパピ
ン150bが対応する第2のストツパボルト152bの
先端に当接する直前において、第2のピストン136の
図32における下端が対応する第2のシヨツクアブソー
バ154bに当接し、これにより当接状態を緩衝された
上で、第2のストツパピン150bが対応する第2のス
トツパボルト152bの先端に当接し、その旋回停止位
置を正確に規定される様になされている。
【0062】ここで、図32に示す様に、第2のピスト
ン136の第1のシヨツクアブソーバ154aに当接す
る端部には、これへの当接時における衝撃及び当接音を
弱めるために、頭部にゴム製の当接片156aが取り付
けられた当接ピン156が取着されている。一方、第2
のピストン136の第2のシヨツクアブソーバ154b
に当接する端部には、これへの当接時における衝撃及び
当接音を弱めるために、頭部にゴム製の当接片158a
が取り付けられた当接ピン158が取着されている。
【0063】また、図32に示す様に、図中右方に位置
する第1のピストン134の外方に向かう側面には、軸
方向に沿う両端に位置した状態で、旋回状態確認用のド
グとしての、第1及び第2のマグネツト160a,16
0bが取り付けられている。一方、本体ブロツク118
の図中右側の側面には、旋回状態を検出するための第4
及び第5のセンサ162,164が取り付けられてい
る。ここで、第4のセンサ162は、下取付板114が
図27において時計方向に旋回駆動して、第1のストツ
パピン150aが対応する第1のストツパボルト152
aに当接して、その旋回停止位置を正確に規定された状
態で、第1のマグネツト160aによりオン動作する様
に、その配設位置を規定されると共に、非接触式の磁気
センサから構成されている。即ち、この第4のセンサ1
62は、下取付板114が上取付板112に対して上下
に一致する待機状態にある事を検出するようになされて
いる。一方、第5のセンサ164は、下取付板114が
図27において反時計方向に旋回駆動して、第2のスト
ツパピン150bが対応する第2のストツパボルト15
2bに当接し、その旋回停止位置を正確に規定された状
態で、第2のマグネツト160bによりオン動作する様
に、その配設位置を規定されると共に、非接触式の磁気
センサから構成されている。即ち、この第5のセンサ1
64は、下取付板114が上取付板112に対して中心
軸線CL回りに所定角度θだけ旋回した旋回位置にある
事を検出するようになされている。
【0064】ここで、この第4及び第5のセンサ16
2,164は、上述した制御装置に接続され、これに検
出結果を出力する様になされている。即ち、この制御装
置は、上述した第2の切り換え弁146を第2の切り換
えモードに切り換え設定して、回動支軸110を図32
に示す第1の旋回停止位置から、図中反時計方向に回動
させて、第2のストツパピン150bを対応する第2の
ストツパボルト150bに当接させる様に駆動制御した
状態において、所定時間経過しても、尚、第5のセンサ
164からオン信号が出力されない場合に、下取付板6
4が第1の旋回停止位置から所望の旋回角度θだけ回動
せずに、途中で停止した異常状態であるとして、警報動
作を実行し、所定時間以内に第5のセンサ164からオ
ン信号が出力される事により、引き続く制御手順を実行
する様になされている。また、この制御装置は、上述し
た第2の切り換え弁146を第1の切り換えモードに切
り換え設定して、回動支軸110を第2の旋回停止位置
から、図中時計方向に回動させて、第1のストツパピン
150aを対応する第1のストツパボルト160aに当
接させる様に駆動制御した状態において、所定時間経過
しても、尚、第4のセンサ162からオン信号が出力さ
れない場合に、下取付板64が第2の旋回停止位置から
所望の旋回角度θだけ復帰せずに、途中で停止した異常
状態であるとして、警報動作を実行し、所定時間以内に
第4のセンサ162からオン信号が出力される事によ
り、引き続く制御手順を実行する様になされている。
【0065】尚、図26及び図33に示す様に、上取付
板112に開口している透孔120は、蓋部材166に
より覆われている。尚、この蓋部材166には、図37
に示す様に、ベアリング122aに与圧を掛けるための
ねじ168が取り付けられており、これによりベアリン
グ122aのアウターレースを押し付ける様に構成され
ている。この様にして、スペーサ調整工程を削減して、
この旋回モジユールM3の薄型化及びローコスト化を達
成する様になされている。
【0066】以上のように、この旋回モジユールM3は
構成されているので、図32に示すように、図中上方の
シリンダ分室130bに圧縮空気が導入され、第1のピ
ストン134が図中可能に偏倚されている状態におい
て、ピニオンギヤ124を介して連結された第2のピス
トン136は図中上方に偏倚され、図示するように、第
1の当接ピン156が対応する第1のシヨツクアブソー
バ154aに緩衝された状態で受けられた状態で、第1
のストツパピン150aが対応する第1のストツパボル
ト152aに当接する事により、その回動量を規制、即
ち、第1の旋回停止位置に停止することになる。
【0067】一方、この旋回モジユールM3において
は、図32に示す状態から、第2の切り換え弁146が
切り換えられて、第1の切り換えモードが設定される
と、図中下方のシリンダ分室130aに圧縮空気が導入
されることになり、第1のピストン134は図中上方に
押し上げられるので、これに噛合するピニオンギヤ12
4は、反時計方向に沿つて回動し、従つて、これと一体
回転する下取付板114も反時計方向に沿つて回動する
事となる。そして、第2の当接ピン158が対応する第
2のシヨツクアブソーバ154bに緩衝された状態で受
けられた状態で、第2のストツパピン150bが対応す
る第2のストツパボルト152bに当接する事により、
その回動量を規制、即ち、第2の旋回停止位置に停止す
ることになる。
【0068】ここで、この上取付板112の4隅には、
上述した一定の配設ピツチDで互いに離間した状態で、
直径d1 の取付用ねじ穴112aが、また、下取付板1
14の4隅には、同様な状態で、取付用通し穴114b
が夫々形成されている。また、上取付板112の上面の
互いに対向する二辺の中央部には、各モジユールM1,
M2,M4〜M6の底面に共通に形成された一対の位置
決めピンが夫々挿入される位置決め穴112b及び位置
決め溝112cが形成されている。 そして、下取付板
114の下面の互いに対向する二辺の中央部には、他の
モジユールM2,M4〜M7に形成された位置決め穴及
び位置決め溝に夫々挿入される所の、直径d2を有し、
所定距離D2だけ離間した一対の位置決めピン114c
が下方に突出した状態で一体に取り付けられている。
【0069】このようにして、この旋回モジユールM3
の下部には、他のモジユールM2,M4〜M7の何れか
が選択的に取り付けられると共に、これの上部には、他
のモジユールM1,M2,M4〜M6の何れかが選択的
に取り付けられるようになる。尚、この旋回モジユール
M3は、上述した一実施例の構成に限定されることな
く、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形可能
である。例えば、この旋回モジユールは、図38及び図
39に他の実施例の旋回モジユールM3bとして構成し
ても良いものである。このような他の実施例における旋
回モジユールM3bは、特に、クリーンルームで使用す
るに最適な様に構成されている。
【0070】以下に、他の実施例における旋回モジユー
ルM3bの構成を説明するが、以下の説明においては、
上述した一実施例の旋回モジユールM3と同一部分に
は、同一符号を付し、その説明を省略すると共に、上述
した一実施例の旋回モジユールと異なる点のみを説明す
るものとする。即ち、この他の実施例においては、図3
8及び図39に示す様に、本体ブロツク118の一側面
には、これの中に配設された一対のベアリング122
a,122bが配設された透孔120に到達する位置
に、バキユームポート170が取り付けられている。
【0071】ここで、この透孔120は、上述した蓋部
材166で閉塞される事により、実質的に密閉された空
間として形成される事となる。この結果、この透孔12
0をバキユームポート170を介して真空引きする事に
より、一対のベアリング122a,122bにおける軸
支動作において発生する塵が、この旋回モジユールM3
b外に排出されずに、図示しないクリーナ内に集塵さ
れ、周囲はクリーンに保持される事となる。このように
して、この他の実施例における旋回モジユールM3bを
クリーンルームにおいて用いたとしても、所定の清浄度
が維持され、このクリーンルームにおける使用に最適と
なるものである。
【0072】[クツシヨンモジユールM4の説明]上述
したクツシヨン動作を行なうためのクツシヨンモジユー
ルM4は、図40乃至図46に一実施例として示すよう
に、クツシヨンモジユールM4の中心軸線C0に沿つて
互いに相対的に移動自在に取り付けられた上下一対の取
付板180,182を互いに平行に備えている。ここ
で、下取付板182上には、中心軸線を間に置いて互い
に点対称な位置に、下取付板182を中心軸線C0に沿
つて移動する様に、即ち、上取付板180に対して近接
・離間する様にガイドするための、一対のガイドピン1
84a,184bが起立した状態で固定されている。
【0073】ここで、第1のガイドピン184aの中心
軸線C1は、図41に示す様に、クツシヨンモジユール
M4の正面視において、クツシヨンモジユールM4の中
心軸線C0よりも図中左方に距離L1だけ、また、図4
2に示す様に、クツシヨンモジユールM4を右側面視し
た状態において、クツシヨンモジユールM4の中心軸線
C0よりも図中左方に距離L2だけ、夫々偏倚した位置
に設定されている。尚、上述した様に両ガイドピン18
4a,184bは点対称な関係にあるので、第2のガイ
ドピン184bの中心軸線C2は、図示していないが、
クツシヨンモジユールM4の背面視において、クツシヨ
ンモジユールM4の中心軸線C0よりも図中左方に距離
L1だけ、また、図示していないが、クツシヨンモジユ
ールM4を左側面視した状態において、クツシヨンモジ
ユールM4の中心軸線よりも図中左方に距離L2だけ、
夫々偏倚した位置に設定されている。
【0074】一方、上取付板180には、その中央部の
下面に取付ブロツク186が一体的に形成されている。
そして、上取付板180と取付ブロツク186とを厚さ
方向に貫通した状態で、これらガイドピン184a,1
84bに夫々対向する位置に、第1及び第2の透孔18
8a,188bが形成されている。ここで、各ガイドピ
ン184a,184bの上部は、対応する透孔188
a,188bに取り付けられたスライド軸受190a,
190bを夫々介して摺動自在に貫通している。尚、下
取付板182がクツシヨン動作に伴い、上取付板180
に近接する様に移動した状態において、各ガイドピン1
84a,184bの上端は、対応する透孔188a,1
88bの上部開口から外方に突出せずに、夫々の内部に
納まる様に、夫々の長さを設定されている。
【0075】また、下取付板182上には、中心軸線を
間に置いて互いに点対称な位置に、下取付板182の上
取付板180からの脱落を防止するために、一対のスト
ツパピン192a,192bが起立した状態で固定され
ている。ここで、第1のストツパピン192aの中心軸
線C3は、図41に示す様に、クツシヨンモジユールM
4の正面視において、クツシヨンモジユールM4の中心
軸線C0よりも図中右方に距離L1だけ、また、図42
に示す様に、クツシヨンモジユールM4を右側面視した
状態において、クツシヨンモジユールM4の中心軸線C
0よりも図中右方に距離L2だけ、夫々偏倚した位置に
設定されている。尚、上述した様に両ストツパピン19
2a,192bは点対称な関係にあるので、第2のスト
ツパピン192bの中心軸線C4は、図示していない
が、クツシヨンモジユールM4の背面視において、クツ
シヨンモジユールM4の中心軸線C0よりも図中右方に
距離L1だけ、また、図示していないが、クツシヨンモ
ジユールM4を左側面視した状態において、クツシヨン
モジユールM4の中心軸線C0よりも図中右方に距離L
2だけ、夫々偏倚した位置に設定されている。
【0076】一方、上取付板180には、厚さ方向に貫
通した状態で、これらストツパピン192a,192b
に夫々対向する位置に、第3及び第4の透孔194a,
194bが形成されている。また、上述した取付ブロツ
ク186の、これらストツパピン192a,192bが
挿通される部分の厚さは薄く設定されており、上取付板
180の下面との間に所定の空間が規定される様に、薄
肉部186a,186bが形成されている。そして、こ
れら薄肉部186a,186bにも、夫々の厚さ方向に
貫通した状態で、対応するストツパピン192a,19
2bに夫々対向する位置に、第4及び第5の透孔196
a,196bが形成されている。ここで、これらストツ
パピン192a,192bの上端は、対応する第4及び
第5の透孔196a,196bを夫々貫通して上方に突
出しており、夫々の上端には、対応する第4及び第5の
透孔196a,196bの直径よりも径大に形成された
頭部198a,198bが夫々一体的に取り付けられて
いる。
【0077】この様にして、このクツシヨンモジユール
M4においては、各頭部198a,198bの底面が対
応する薄肉部186a,186bの上面に、緩衝材20
0a,200bを夫々介して当接する事により、下取付
板182は上取付板180に吊持される事となる。ここ
で、下取付板182の中心部上には、略円柱状に形成さ
れた係止部材202が固定されており、上取付板180
の中心部には、これを厚さ方向に貫通した状態で、中央
透孔204が形成されている。そして、両取付板18
0,182の間には、これの中心軸線に沿つた状態で、
コイルスプリング206が介設されている。このコイル
スプリング206は、両取付板180,182を互いに
離間する方向に付勢する付勢力を有している。詳細に
は、このコイルスプリング206の下端は、上述した係
止部材202の外周に係止され、これの上端は、中央透
孔204を閉塞する様に、Cリング208を介して取り
付けられた蓋部材210の下面に係止されている。
【0078】尚、このCリング208は、図46に詳細
に示す様に、中央透孔204の内周面に軸方向に沿つて
複数形成された円周溝212の一つの円周溝内に嵌入す
る事により、蓋部材210を下取付板182に対して任
意の高さ位置に設定した状態で取り付ける様になされて
いる。この様に、蓋部材210の下取付板182に対す
る高さ位置を任意に設定する事により、コイルスプリン
グ206のセツト長さを調節して、これが発揮する弾性
付勢力を調整することが出来るものである。
【0079】一方、上述した係止部材202の上端外周
には、非検出部としてのマグネツト214が取り付けら
れている。そして、上述した中央透孔204の外周面で
あつて、マグネツト214が配設された側には、下取付
板182の上取付板180への近接動作に伴い、このマ
グネツト214が接近する事によるオン動作される第6
のセンサ216が配設されている。ここで、この一実施
例においては、この第6のセンサ216は、非接触式の
センサとしての磁気センサとして構成されている。尚、
この第6のセンサ216は、下取付板182が上取付板
180に対して許容される最近接位置まで近接した時点
でオンする位置に取りつけられている。尚、この最近接
位置において、上述した一対のガイドピン184a,1
84bと一対のストツパピン192a,192bは、夫
々上取付板180に形成された所の対応する透孔188
a,188b;194a,194bから上方に突出され
ずに、夫々の中に納まる様に、夫々の長さを設定されて
いる。
【0080】この第6のセンサ216は、上述した制御
装置に接続されている。ここで、この制御装置は、第6
のセンサ216からオン信号が出力される事により、後
述するシフトモジユールM6の作動に伴い、このクツシ
ヨンモジユールM4において発揮されたクツシヨン機能
が許容量を越え、これ以上のクツシヨン機能の発揮が不
可能となつたと判断し、所定の警報動作を発する様に構
成されている。このように構成されたクツシヨンモジユ
ールM4においては、非クツシヨンモード状態におい
て、下取付板182は、コイルスプリング206の付勢
力により、ストツパピン192a,192bの頭部19
8a,198bが、夫々対応する緩衝材200a,20
0bを介して薄肉部186a,186bの上面に当接す
る状態まで、上取付板180に対して離間することにな
る。
【0081】一方、後述するクランプモジユールM7に
把持されたギヤGを、図6に示す穴H2に挿入する際に
おいて、ギヤGの第2の軸部G3の下面が穴H2の底面
に当接した場合に、このクツシヨンモジユールM4にお
いて、クツシヨン動作が受動的に行なわれる。即ち、ギ
ヤGの第2の軸部G3の下面が穴H2の底面に当接した
状態で、更に、シフトモジユールM6におけるシフト動
作、即ち、ギヤGの挿入動作が続行された場合におい
て、クランプモジユールM7に連結された下取付板18
2は、コイルスプリング206の付勢力に抗して、上取
付板180に近接するように、一対のガイドピン184
a,184bを介して、中心軸線C0に沿つて移動する
ことになる。
【0082】このようにして、このクツシヨンモジユー
ルM4がハンド機構10に組み込まれていれば、例え、
ギヤGの挿入時等において、ギヤGと穴H2との干渉に
伴なう中心軸線C0に沿うシヨツクが吸収され、クラン
プモジユールM7を初めとする内蔵する各モジユールや
ロボツト12に対して、過大な力が作用することが効果
的に防止されることになる。
【0083】ここで、この上取付板180の4隅には、
上述した一定の配設ピツチDで互いに離間した状態で、
直径d1 の取付用ねじ穴180aが、また、下取付板1
82の4隅には、同様な状態で、取付用通し穴182a
が夫々形成されている。また、上取付板180の上面の
互いに対向する二辺の中央部には、各モジユールM1〜
M3,M5,M6の底面に共通に形成された一対の位置
決めピンが夫々挿入される位置決め穴180b及び位置
決め溝180cが形成されている。そして、下取付板1
82の下面の互いに対向する二辺の中央部には、他のモ
ジユールM2,M3,M5〜M7に形成され位置決め穴
及び位置決め溝に夫々挿入される所の、直径d2 を有
し、所定距離D2 だけ離間した一対の位置決めピン18
2bが下方に突出した状態で一体に取り付けられてい
る。
【0084】このようにして、このクツシヨンモジユー
ルM4の下部には、他のモジユールM2,M3,M5〜
M7の何れかが選択的に取り付けられると共に、これの
上部には、他のモジユールM1〜M3,M5,M6の何
れかが選択的に取り付けられるようになる。尚、このク
ツシヨンモジユールM4は、上述した一実施例の構成に
限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形可能である事は言うまでも無い。例えば、こ
のクツシヨンモジユールは、図47乃至図52に他の実
施例のクツシヨンモジユールM4bとして構成しても良
いものである。このような他の実施例におけるクツシヨ
ンモジユールMbは、特に、クツシヨンストロークを長
く設定する上で最適な様に構成されている。
【0085】以下に、他の実施例におけるクツシヨンモ
ジユールMb4の構成を説明するが、以下の説明におい
ては、上述した一実施例のクツシヨンモジユールMと同
一部分には、同一符号を付し、その説明を省略すると共
に、上述した一実施例のクツシヨン旋回モジユールと異
なる点のみを説明するものとする。即ち、この他の実施
例においては、図50乃至図52に主として示す様に、
この他の実施例のクツシヨンモジユールM4bは、上取
付板180と下取付板182との他に、主たる構成要素
として、両者の間に配設された中間部材218を備えて
いる。
【0086】先ず、上取付板180は、その下面中央に
中心軸線C0に沿つて下方に延出するスリーブ220を
一体的に備えている。このスリーブ220の内面には、
ねじ溝が切られており、このねじ溝にはねじ部材222
が中心軸線C0に沿つて進退自在に螺合している。尚、
このねじ部材222の下面には、下取付板182を上取
付板180から離間する方向に付勢するコイルスプリン
グ206の上端が係止されている。この様にして、上述
した一実施例のクツシヨンモジユールM4と同様に、こ
のねじ部材222を回動して、中心軸線C0に沿つて進
退駆動する事により、コイルスプリング206の弾性付
勢力を調整することが出来る事になる。
【0087】一方、上述した中間部材218は、このス
リーブ220が遊嵌される透孔224aが中央部に厚さ
方向に貫通した状態で形成された平板からなる本体部分
224と、この本体部分224の中心軸線を間において
互いに対向する位置であつて同一直径上に位置する様に
配設されると共に、本体部分224の中心軸線と平行な
中心軸線を夫々有する第1及び第2のスリーブ226
a,226bと、この本体部分224の中心軸線を間に
おいて、第1及び第2のスリーブ226a,226bが
配設された円周上に位置すると共に、これらと略等間隔
に離間する様に配設され、本体部分224の中心軸線と
平行な中心軸線を夫々有する第3及び第4のスリーブ2
26c,226dとを備えている。ここで、これら第1
乃至第4のスリーブ226a〜226dは、本体部分2
24を上下に貫通する様に取り付けられている。
【0088】そして、図48と図50とから明らかな様
に、上取付板180の下面には、第1及び第2のスリー
ブ226a,226bに向けて夫々延出し、下端が対応
するスリーブ226a,226bに夫々挿入される第1
及び第2のガイドピン228a,228bが立ち下がっ
た状態で固定されている。これら第1及び第2のガイド
ピン228a,228bの下端は、第1及び第2のスリ
ーブ226a,226bの内周に夫々取り付けられたス
ライドベアリング230a,230bにより軸方向に沿
つて摺動自在に支持されている。一方、下取付板182
の上面には、第3及び第4のスリーブ226c,226
dに向けて夫々延出し、上端が対応するスリーブ226
c,226dに夫々挿入される第3及び第4のガイドピ
ン228c,228dが起立した状態で固定されてい
る。これら第3及び第4のガイドピン228a,228
bの上端は、第3及び第4のスリーブ226c,226
dの内周に夫々取り付けられたスライドベアリング23
0c,230dにより軸方向に沿つて摺動自在に支持さ
れている。この様にして、この実施例においては、互い
に等間隔に配設された4本のガイドピン228a〜22
8dを介して、下取付板182は上取付板180に対し
て接近・離間動作可能に支持される事となる。
【0089】一方、図48と図51とに示す様に、この
実施例においては、第1のストツパピン192aは、そ
の上端を上取付板180の下面に固定され、その下端を
中間部材218の本体部分224に厚さ方向に貫通した
状態で形成された透孔232aを介して、この本体部分
224の下方に取り出される様に、上取付板180に取
り付けられている。一方、第2のストツパピン192b
は、その下端をした取付板182の上面に固定あれ、そ
の上端を中間部材218の本体部分224に厚さ方向に
貫通した状態で形成された透孔232bを介して、この
本体部分224の上方に取り出される様に、下取付板1
82に取り付けられている。
【0090】そして、第1のストツパピン192aの下
端には、これが挿通される透孔232aの直径よりも径
大な頭部234aが一体的に取り付けられ、この頭部2
34aの上面が緩衝材236aを介して本体部分224
の下面に当接する事により、中間部材218は上取付板
180に吊持される事となる。また、第2のストツパピ
ン192bの上端には、これが挿通される透孔232b
の直径よりも径大な頭部234aが一体的に取り付けら
れ、この頭部234bの下面が緩衝材236bを介して
本体部分224の上面に当接する事により、下取付板1
82は中間部材218に吊持される事となる。この様に
して、この実施例においては、下取付板182は、中間
部材218を介して、上取付板180に吊持される事と
なる。
【0091】この様に構成される他の実施例のクツシヨ
ンモジユールM4bにおいては、クツシヨンストローク
Sは、上取付板180と中間部材218との間の軸方向
に沿う移動可能距離S1と、下取付板182と中間部材
218との間の軸方向に沿う移動可能距離S2との合計
値として規定されるものであり、この様にして、上述し
た一実施例におけるクツシヨンストロークよりも長くな
されたクツシヨンストロークを、この他の実施例におい
ては達成することが出来る事になる。
【0092】尚、図52に示す様に、マグネツト214
は、下取付板182から上方に向けて一体的に突出する
取り付け片182cに取り付けられている。ここで、こ
の取り付け片182cは、図示する様に、中間部材21
8の直外方に位置する様に設定されている。そして、こ
のマグネツト214によりオン動作される第6のセンサ
216は、上取付板180から下方に向けて一体的に突
出する取り付け片180dに取り付けられている。ここ
で、この取り付け片180dは、上述した取り付け片1
82しいの直外方に位置する様に設定されている。この
様にマグネツト214及び第6のセンサ216を下取付
板182及び上取付板180に夫々一体的に形成された
取り付け片182c,180dに夫々取り付ける事によ
り、上述した一実施例と同様な検出結果を得ることが出
来る事になる。
【0093】また、上述した両実施例においては、コイ
ルスプリング206の弾性付勢力を調整する手段として
のCリング208及びねじ部材222は、共に、上取付
板180に取り付けられる様に説明したが、この発明に
はこれに限定されることなく、下取付板182に取り付
けられる様に構成しても良い。要は、コイルスプリング
206のセツト長さが調節することが出来る構成であれ
ば良い。
【0094】[コンプライアンスモジユールM5の説
明]最後に、上述したコンプライアンス動作を行なうた
めのコンプライアンスモジユールM5は、図53乃至図
62に一実施例として示すように構成されている。即
ち、このコンプライアンスモジユールM5は、これの中
心軸線に対して直交する方向に沿つて相対的に移動可能
になされた上下一対の取付板240,242を互いに所
定間隔を有して平行に備えている。ここで、これら取付
板240,242の間には、図57及び図60に示す様
に、コンプライアンス機構244が介設され、また、こ
のコンプライアンス機構244がには、ロボツト12の
作動に基づき、ハンド機構10が移動駆動される事に伴
い、上下両取付板240,242をロックして、互いの
整合状態を固定して、ハンド機構10の移動停止直後に
おける動作待機時間を短縮化させるために、ロツク機構
246が設けられている。
【0095】ここで、コンプライアンス機構244は、
主として、図57乃至図60に示す様に、ともに略円板
状に形成され、互いに同軸に配設されると共に、間にベ
アリング248が介して重ね合わされた第1及び第2の
整合部材250,252を備えている。この第1の整合
部材250は、下取付板242の上面中央部にボルト2
54(図57に示す)を介して固定される中央部250
aと、この中央部250aの外周から起立するスリーブ
部250bと、このスリーブ部250bの上端縁から外
方に延出する外方フランジ部250cとから一体的に形
成されている。ここで、この外方フランジ部250cの
上面は、上取付板240の下面外周部の直下方に位置
し、これに対向する様になされている。また、この外方
フランジ部250cの一部には、図60に示す様に、後
述する上取付板240と第2の整合部材252とを固定
するために、上取付板240の下面に、下方に向けて一
体的に突出する取り付けボス部240aが挿通される透
孔250dが厚さ方向に貫通した状態で形成されてい
る。
【0096】一方、第2の整合部材252は、図60に
示す様に、第1の整合部材250の中央部250aが挿
通される中央透孔252aを中心部に厚さ方向に貫通し
た状態で備え、その外周部252bを、第1の整合部材
250の外方フランジ部250cの直下方に位置する様
に形成されている。そして、この第2の整合部材252
の外周部252bと上述した透孔250dを貫通して外
方フランジ部250cの下方まで取り出された取り付け
ボス部240aとは、ボルト256を介して互いに一体
に取り付けられている。換言すれば、このボルト256
を介して、第2の整合部材252は上取付板240に固
定されている。
【0097】また、第1及び第2の整合部材250,2
52間に介設されるベアリング248は、両者の間に位
置する略円板状の薄板からなるベアリングレース248
aと、このベアリングレース248aの外周における同
一円周上に形成された複数の透孔248bと、各透孔2
48b内に収納されたベアリングボール248cとから
構成されている。この様にベアリング248は構成され
ているので、第1及び第2の整合部材250,252
は、中心軸線に直交する面(以下、横断面と呼ぶ。)内
で、互いに相対移動可能な状態で支持される事となる。
即ち、これら第1及び第2の整合部材250,252
は、夫々、下取付板242及び上取付板240に固定さ
れているので、この結果、上下取付板240,242
は、中心軸線に直交する面内で、互いの中心軸線がずれ
移動する事が可能な状態になされる事となる。
【0098】ここで、このコンプライアンス機構244
は、これら上下取付板240,242の互いの中心軸線
が整合する状態を弾性的に保持するために、付勢機構2
58を備えている。即ち、このコンプライアンス機構2
44は、この付勢機構258により、通常状態におい
て、下取付板242に何等外力が作用していない場合
に、上取付板240の中心軸C1 と、下取付板242の
中心軸C2 とが、互いに、コンプライアンスモジユール
M5の中心軸線に沿つて整合された状態に弾性的に維持
されると共に、下取付板242に横断面内における外力
が作用した場合に、この外力に応じて、所定範囲でこの
横断面内で柔らかく偏倚することを許容することが出来
ることとなる。
【0099】この付勢機構258を説明する前に、この
付勢機構258に関連した第1及び第2の整合部材25
0,252の具体的形状について、先ず説明する。即
ち、第1及び第2の整合部材250,252は、互いに
上下に重ねられた状態で、完全に一致する様に同一形状
に形成されている。そして、各整合部材250,252
の外周面には、互いに等間隔に設定された4か所に、平
面視で略く字状に形成された凹部260a〜260d;
262a〜262dが夫々形成されている。そして、各
整合部材250,252の外周面には、夫々の周方向に
沿つて、円周溝264,266が全周に渡り形成されて
いる。
【0100】この様に形成された第1及び第2の整合部
材250,252を互いに整合した状態に付勢するため
の付勢機構258は、上下各対の凹部260a,262
a;260b,262b;260c,262c;260
d,262d毎に設けられた合計4本の支持ピン268
と、各支持ピン268の上端を第1の整合部材250の
外周に弾性的に一括して付勢するリング状の第1の付勢
部材270と、各支持ピン268の下端を第2の整合部
材252の外周に弾性的に一括して付勢するリング状の
第2の付勢部材272とを備えている。ここで、各支持
ピン268の直径は、これが対応する上下各対の凹部2
60a,262a;260b,262b;260c,2
62c;260d,262dに収納された状態で、夫々
の半径方向に関しての外側部分が、第1及び第2の整合
部材250,252の外周面よりも半径方向外方に突出
する様に設定されている。
【0101】詳細には、各支持ピン268は、上端部及
び下端部に、夫々環状の切り溝268a,268bが形
成されている。そして、これら支持ピン268が対応す
る上下各対の凹部260a,262a;260b,26
2b;260c,262c;260d,262dに収納
された状態で、上切り溝268aは第1の整合部材25
0の外周面に形成された円周溝264と周方向に沿つて
連通する様に、また、下切り溝268bは第2の整合部
材252の外周面に形成された円周溝266と周方向に
沿つて連通する様に、夫々設定されている。この収納状
態において、4本の支持ピン268は、第1の整合部材
150の円周溝264に嵌入された第1の付勢部材27
0が、夫々の上切り溝268aに嵌入し、第2の整合部
材152の円周溝266に嵌入された第2の付勢部材2
72が、夫々の下切り溝268bに嵌入する事により、
対応するにより上下各対の凹部260a,262a;2
60b,262b;260c,262c;260d,2
62dの外周面に弾性的に当接する事になる。この様に
して、第1及び第2の整合部材250,252は、互い
に中心軸線を整合した状態に、弾性的に保持される事と
なる。尚、この一実施例においては、この付勢部材24
4eは、細かく捲回されたリング状のコイルスプリング
から形成されている。
【0102】また、上述したロツク機構246は、ロボ
ツト12のz軸アーム20が横方向に高速で移動した際
に、その慣性により下取付板242が上取付板240に
対して横方向に偏倚することを防止するために設けられ
ている。ここで、このロツク機構246は、上述した上
取付板240の下面に、図58に示す様に、左右各一対
の支持ピン268の各々の間に延出する状態で、一対の
シリンダ体274を、図57に示す様に、コンプライア
ンスモジユールM5の中心軸線に平行な中心軸線を有す
る状態で一体的に備えている。各シリンダ体274に
は、自身の中心軸線に沿つて延出するシリンダ室276
が下端で開口した状態で形成されている。このシリンダ
室276内には、ロックピンとして機能するピストン2
78が軸線方向に沿つて摺動可能に収納されている。
尚、このピストン278の下端面には、後述するロック
用ボール280を受ける円錐状のロック穴278aが形
成されている。
【0103】一方、図57に示すように、各シリンダ体
274は、第1及び第2の整合部材250,252の外
周面に、これを避ける様に形成された凹部282,28
4を介して、その下端面は、下取付板242の上面に近
接し、これに対向する位置まで延出している。一方、各
シリンダ体274の下端面に対向する下取付板242の
上面には、上述したロック用のボール282が収納・固
定される凹部242aが形成されている。ここで、この
ボール282は、打ち込み加工により、対応する凹部2
42内に収納され、固定されている。
【0104】また、上述した上取付板240内には、各
シリンダ室276の上部に連通する連通通路286が形
成されており、各連通通路286の外端は、上取付板2
40の外面に取り付けられたエアーポート288に共通
に連通されている。このエアーポート288は、後述す
る第1の開閉弁290を介して、上述した空圧源82に
接続されている。ここで、この第1の開閉弁290は上
述した制御装置により開閉駆動される様に構成されてお
り、この制御装置は、ロボツト12がz軸アーム14を
移動駆動していると判断される間だけ、第1の開閉弁2
90を接続モードに設定し、エアーポート288を介し
て空圧源82と各シリンダ室276とを接続し、エアー
ポート288を介して、各シリンダ室276内に圧縮空
気を導入するように制御動作し、また、それ以外の状態
では、第1の開閉弁290を開放モードに設定して、エ
アーポート288を介して各シリンダ室276を大気に
開放し、圧縮空気が各シリンダ室276内から大気に排
出される様に制御動作する。この結果、第1の開閉弁2
90が接続駆動される事により、各ピストン278は対
応するシリンダ室276から突出駆動され、これの下端
面に形成されたロック穴278a内に、下取付板242
に固定されたボール280が嵌入するロック位置にもた
らされ、この結果、上取付板240と下取付板242と
は互いに横方向に関してロツクされ、一体的に横移動す
ることになる。
【0105】ここで、図57及び図60に示す様に、上
取付板240の下面中央部と、下取付板242に固定さ
れた第1の整合部材250の上面中央部との間には、コ
イルスプリング292が介設され、このコイルスプリン
グ292の付勢力により、両者は互いに軸方向に沿つて
離間する方向に偏倚させられている。この結果、第1の
整合部材250の外方フランジ部250cは、第2の整
合部材252の外周部252b上に弾性的に当接し、両
者の延出面(即ち、中心軸線に直交する面)が所定角度
を形成する様にずれた場合に、その角度ずれが許容され
ると共に、この角度ずれを生じさせている力が取り除か
れた場合に、両者が密着する状態に、復帰される事とな
る。即ち、このコイルスプリング292を備える事によ
り、このコンプライアンスモジユールM5は、垂直軸線
に直交する面内のずれを吸収すると共に、この垂直軸線
に直交する面間の角度ずれをも吸収することが出来る事
になる。
【0106】また、このコンプライアンスモジユールM
5は、上取付板240の外周縁から立ち下がった状態
で、スリーブ上のカバー294を備え、内部に配設され
たコンプライアンス機構244及びロック機構246を
実質的に閉塞する様になされている。以上のように構成
されるコンプライアンスモジユールM5における芯合せ
動作を、以下に説明する。尚、この芯合せ動作は、以上
の説明から明らかな様に、ロック機構246において、
第1の開閉弁290が閉塞駆動され、ロック状態が解除
されている場合にのみ、実行され得るものである。先
ず、図6に示すように、クランプモジユールM7に把持
された1本のギヤGの第3の軸部G3を穴H2内に嵌入
する場合において、予め、穴H2のxーy′平面上にお
ける位置情報と、ロボツト12のz軸アーム14の立体
位置、即ち、嵌入しようとするギヤGの位置情報とが、
入力されており、このz軸アーム14は、これら位置情
報に基づく制御装置の制御動作により、移動制御される
ものである。
【0107】ここで、このz軸アーム14の移動制御に
より、水平方向に沿つて、即ち、x−y′平面内で移動
する状態においては、第1の開閉弁290が開放され
て、連通通路286を夫々介して、各シリンダ室276
内に圧縮空気が供給されることになる。このようにし
て、各ピストン278は下方に押し下げられ、ロツク位
置に偏倚される。このようにロツク機構246が起動し
て、ロツク作動状態となり、各ピストン278がロツク
位置にもたらされて、ロック穴278a内に嵌入するこ
とにより、上下一対の取付板240,242とは、互い
に横方向に関してロツクされて、一体的に横移動するこ
とになる。
【0108】一方、このz軸アーム14の移動制御によ
り、垂直方向に沿つて、即ち、x−z′またはy′−
z′平面内で移動する状態においては、第1の開閉弁が
閉塞駆動され、各シリンダ室276内に圧縮空気が供給
されないことになる。このようにして、各ピストン27
8は、ロツク位置から解放される。このようにロツク機
構246が非ロック状態となり、上下の取付板240,
242は、互いに横方向に関して相対的に自由に移動で
きる状態にもたらされることになる。
【0109】また、ここで、これら位置情報が正確であ
り、制御機構の制御内容通りにz軸アーム14が移動駆
動され、また、設定値通りに穴H2は位置決めされてい
る場合には、この穴H2の直上方に、上述した移動制御
動作に基づいて、ギヤGが移動され、その後、垂直下方
に下されることにより、ギヤGの第3の軸部G3は、良
好に穴H2内に嵌入することになる。しかしながら、穴
H2の位置決めが正確でなく、xーy′平面内で設定値
より僅かにずれていたり、z軸アーム14の位置が、駆
動系の誤差、例えば、ギヤにおけるバツクラツシユ等に
より、制御機構により規定した位置から僅かにずれてい
る場合が発生する。
【0110】このようなずれが生じている場合には、z
軸アーム14の下降により垂直下方に下されてきたギヤ
Gの第3の軸部G3は、その下端縁が穴H2の開口端縁
に形成されたテーパ面に当接することになる。そして、
z軸アーム14が更に下降することにより、ギヤGの下
端縁は、テーパ面に沿つてxーy′平面に沿う分力を受
けることになる。ここで、上述したように、z軸アーム
14が上下方向に沿つて移動する場合において、両ロツ
ク機構246は、非作動状態となされている。このた
め、上下一対の取付板240、242は、互いに相対的
に横方向に偏倚可能になされている。この結果、上述し
たxーy′平面に沿う分力をギヤGが受けることによ
り、この分力は、下取付板242を介して、コンプライ
アンス機構244に作用することになる。
【0111】このため、この分力が作用していない状態
においては、上下一対の付勢部材270,272によ
り、弾性的に第1及び第2の整合部材250,252が
互いの中心軸線を整合されていた状態から、これら付勢
部材270,272の付勢力に抗して、図61に示す様
に、支持ピン268は斜めに傾くことにより、下取付板
242が上取付板240に対して、中心軸線に直交する
面に沿つてずれるように移動することになる。尚、この
ずれ移動する場合において、図61に示すように、下取
付板242は、その姿勢を傾かせること無く、ギヤGを
垂直に延出するように支持した状態で移動することにな
る。このため、以降の嵌入動作が非常に容易に行なわれ
ることになる。
【0112】このようにして、ギヤGの第3の軸部G3
と穴H2とのずれが、各コンプライアンス機構244に
おける第1及び第2の整合部材250,252のずれに
より弾性的に吸収され、ギヤGと穴H2とは互いに垂直
方向に沿つて整合された状態にもたらされ、z軸アーム
14の下降に伴ない、ギヤGの第3の軸部G3は穴H2
内に良好に嵌入されることになる。
【0113】そして、ギヤGの穴H2への嵌入動作が終
了した後、クランプモジユールM7によるギヤGの把持
が解除され、z軸アーム14が上昇駆動されると、クラ
ンプモジユールM7はギヤGを離した状態で、単独で上
昇する。そして、ギヤGがクランプモジユールM7から
完全に離れた状態で、上述した分力が、下取付板242
に作用しなくなる。この結果、コンプライアンス機構2
44において下取付板242に作用していた分力が解消
されることになり、上下一対の付勢部材270,272
の付勢力により、両取付板240,242は、図61に
示すずれ状態から、図57に示す整合状態に良好に復帰
することになる。
【0114】このようにして、このコンプライアンスモ
ジユールM5における芯合せ動作、換言すれば、コンプ
ライアンス機構244における弾性的な偏倚・復帰動作
が終了する。一方、このコンプライアンス機構244に
おける芯合せ動作は、上述した中心軸線に直交する面内
のずれを吸収する事のみならず、図62に示す様に、こ
の中心軸線に直交する面内のずれを吸収しつつ、上取付
板240の中心軸線に対する下取付板242の中心軸線
の傾きをも吸収する所の、芯合せ動作を実行することが
出来るものである。
【0115】ここで、この上取付板240の4隅には、
図55に示す様に、上述した一定の配設ピツチDで互い
に離間した状態で、直径d1 の取付用ねじ穴240b
が、また、下取付板242の4隅には、図56に示す様
に、同様な状態で、取付用通し穴242bが夫々形成さ
れている。また、上取付板240の上面の互いに対向す
る二辺の中央部には、各モジユールM1〜M4,M6の
底面に共通に形成された一対の位置決めピンが夫々挿入
される位置決め穴240c及び位置決め溝240dが形
成されている。そして、下取付板242の下面の互いに
対向する二辺の中央部には、他のモジユールM2〜M
4,M6,M7に形成された位置決め穴及び位置決め溝
に夫々挿入される所の、直径d2 を有し、所定距離D2
だけ離間した一対の位置決めピン242cが下方に突出
した状態で一体に取り付けられている。このようにし
て、このコンプライアンスモジユールM5の下部には、
他のモジユールM2〜M4,M6,M7が選択的に取り
付けられると共に、これの上部には、他のモジユールM
1〜M4,M6が選択的に取り付けられるようになる。
【0116】[シフトモジユールM6の説明]上述した
シフト動作を行なうためのシフトモジユールM6は、図
63乃至図70に一実施例として示すように、シフトモ
ジユールM6の中心軸に沿つて互いに相対的に移動自在
に取り付けられた上下一対の取付板300,302と、
上下両取付板300,302との間にテレスコープ状に
介設された中間部材304とを備えている。ここで、上
取付板300の下面中央部には、下取付板302を上取
付板300に対して、軸線方向に沿つて近接・離間移動
するための移動駆動機構306が一体的に取り付けられ
ている。この移動駆動機構306は、この一実施例にお
いては、空圧シリンダ機構として構成されている。
【0117】先ず、上述した上取付板300の下面に
は、同一直径上に位置し、互いに中心軸線から同一距離
だけ離間した位置に、下方に向けて延出する一対の第1
のガイドロツド308が固定されている。また、この上
取付板300の下面外周には、上述した一対の第1のガ
イドロツド308を取り囲む様になされたスリーブ状の
第1のカバー310が一体的に立ち下がった状態で形成
されている。一方、上述した下取付板302の上面に
は、上述した第1のガイドロツド308が配設された直
径と直交する直径上に位置し、第1のガイドロツド30
8の中止軸線からの離間距離と同一距離だけ、中心軸線
から離間した位置に、上方に向けて延出する一対の第2
のガイドロツド312が固定されている。また、この下
取付板302の上面外周には、上述した第1のカバー3
10と整合する状態で、第2のカバー314が一体的に
起立した状態で形成されている。
【0118】一方、上述した中間部材304は、第1及
び第2のカバー310,314の内方に位置し、これら
により取り囲まれる状態で配設されている。即ち、この
中間部材304は、中央に、上述した移動駆動機構30
6が貫通される中央透孔316aが形成された円板状の
本体部316と、この本体部316の外周において、上
述した一対の第1のガイドロツド308が夫々上方から
挿入される一対のスリーブ318と、一対の第2のガイ
ドロツド312が夫々下方から挿入される一対のスリー
ブ320とから一体的に形成されている。尚、これら第
1及び第2のガイドロツド308,312は対応するス
リーブ318,320内において、夫々の内周に収納さ
れたスライドベアリング322,324により摺動自在
に支持されている。
【0119】一方、図64と図68とに示す様に、上述
した第1の一対のガイドロツド308が配設された直径
と、上述した第2の一対のガイドロツド312が配設さ
れた直径とは異なる直径上に位置し、これらが配設され
た円周上と同一円周上に位置した状態で、中間部材30
4の本体316の上面には、シフトモジユールM6にお
ける上昇端位置を規制するための第1の一対のストツパ
ピン326が起立した状態で固定されている。各第1の
ストツパピン326の上端には、上取付板300の下面
に当接する事により中間部材304の上昇端を規定する
第1の頭部328が取り付けられ、この第1の頭部32
8は第1の緩衝材330を介して上取付板300の下面
に当接する様になされている。
【0120】尚、この第1のストツパピン326の外周
には全長に渡りねじ溝が形成されており、上述した第1
の頭部328は、このねじ溝に螺合している。この結
果、この第1の頭部328は、第1のストツパピン32
6の軸方向に沿つて移動可能になされている。即ち、こ
の第1の頭部328を第1のストツパピン326の軸方
向に沿つて移動する事により、中間部材304の上取付
板300へのシフトストローク量を変更調整することが
出来ものである。
【0121】また、第1の一対のガイドロツド308が
配設された直径と、上述した第2の一対のガイドロツド
312が配設された直径と、第1の一対のストツパピン
326が配設された直径とは異なる直径上に位置し、こ
れらが配設された円周上と同一円周上に位置した状態
で、下取付板302の上面には、シフトモジユールM6
における下降端位置を規制するための第2の一対のスト
ツパピン332が立ち下がった状態で固定されている。
尚、これら第2のストツパピン332の上端は、中間部
材304の本体部316に厚さ方向に貫通した状態で形
成されたサイド透孔316bを介して、本体部316の
上方に取り出されている。そして、各第2のストツパピ
ン332の上端には、このサイド透孔316の直径より
も径大になされた第2の頭部334が取り付けられてい
る。ここで、この第2の頭部334の下面が、第2の緩
衝材336を介して中間部材304の本体部316の上
面に当接する事により、下取付板302の中間部材30
4に対する下降端位置が規定される事になる。
【0122】尚、各第2のストツパピン332の上端に
取り付けられた第2の頭部334は、図68に示す様
に、第1のストツパピン326の頭部328が第1の緩
衝材330を介して上取付板300の下面に当接して、
上昇端位置を規定された状態で、上取付板300に形成
された透孔300a内に挿入される様になされている。
尚、この第2のストツパピン332の外周には全長に渡
りねじ溝が形成されており、上述した第2の頭部334
は、このねじ溝に螺合している。この結果、この第2の
頭部334は、第2のストツパピン332の軸方向に沿
つて移動可能になされている。即ち、この第2の頭部3
34を第2のストツパピン332の軸方向に沿つて移動
する事により、下取付板302の中間部材304へのシ
フトストローク量を変更調整することが出来ものであ
る。
【0123】この様に、上取付板300及び下取付板3
02に対してテレスコープ状に介設された中間部材30
4を介して、上取付板300と下取付板302とを互い
の中心軸線に沿つて近接・離間する様にガイドしている
ので、小さな高さ寸法で、十分なシフトストロークを得
ることが出来、各モジユールを組み合わせた場合に、よ
りコンパクトな構造を達成することが出来る事になる。
【0124】また、上述した移動駆動機構306は、上
取付板300の下面中央部に立ち下がった状態で一体に
取り付けられたシリンダ体338と、このシリンダ体3
38の内部に形成されたシリンダ室340内に、シフト
モジユールM6の中心軸線に沿つて往復摺動可能に収納
されたピストン342と、このピストン342の下面に
一体的に接続され、シリンダ体338の下部を貫通した
状態で、下方に突出されて、下端が上述した下取付板3
02の上面中央部に連結されたピストンロツド344と
から構成されている。
【0125】ここで、このピストン342より下方に位
置するシリンダ室340の部分により第1のシリンダ分
室340aが規定され、一方、ピストン342より上方
に位置するシリンダ室340の部分により第2のシリン
ダ分室340bが規定されている。そして、図70から
明らかな様に、上取付板300とシリンダ体338の周
壁とを共に貫通した状態で、第1のシリンダ分室340
aに一端が接続された第1の連通通路346aが形成さ
れている。この第1の連通通路346aは、上取付板3
00の外側面に取り付けられた第1のエアーポート34
8aに接続されている。一方、この第1のエアーポート
348aに並設された状態で、第2のエアーポート34
8bが上取付板300の外側面に取り付けられている。
ここで、この第2のエアーポート348bは、図示して
いないが、上取付板300内を貫通した状態で形成され
た第2の連通通路を介して、第2のシリンダ分室340
bに連通している。
【0126】尚、これら第1及び第2のエアーポート3
48a,348bは、後述する電磁ソレノイドバルブか
らなる第3の切り換え弁350を介して、上述した空圧
源82に接続されている。この第3の切り換え弁350
は、第1の切り換えモードが設定される状態で、第1の
エアーポート348aを介して第1のシリンダ分室34
0aに圧縮空気を導入し、第2のエアーポート348b
を介して第2のシリンダ分室340bから空気を排出す
る様に切り換え設定され、一方、第2の切り換えモード
が設定される状態で、第1のエアーポート348aを介
して第1のシリンダ分室340aから空気を排出し、第
2のエアーポート348bを介して第2のシリンダ分室
340bに圧縮空気を導入する様に切り換え設定される
様に構成されている。この様に第3の切り換え弁350
において、第1の切り換えモードが設定される事によ
り、下取付板302は上取付板300に近接駆動され、
第2の切り換えモードが設定される事により、下取付板
302は上取付板300から離間駆動される事になる。
【0127】また、図63及び図69に示す様に、上取
付板300の一外側面には、これから立ち下がった状態
で、センサ取り付けステイ352が取り付けられてい
る。また、このセンサ取り付けステイ352の内面に対
向して、取付板302の一外側面には、これから起立し
た状態で、ドグ取り付けステイ354が取り付けられて
いる。そして、このドグ取り付けステイ354の上端に
は、下取付板302の下降端位置を規定する第1のドグ
356aが取り付けられ、これの下端には、下取付板3
02の上昇端位置を規定する第2のドグ356bが取り
付けられている。ここで、これら第1及び第2のドグ3
56a,356bは、マグネツトから構成されている。
また、これら第1及び第2のドグ356a,356b
は、円周方向に沿つて互いに離間した位置に配設されて
いる。
【0128】一方、上述したセンサ取り付けステイ35
2には、下取付板302が下降端位置に下降した状態
で、第1のドグ356aによりオン動作される第7のセ
ンサ358と、下取付板302が上昇端位置に上昇した
状態で、第2のドグ356bによりオン動作される第8
のセンサ360とが取り付けられている。ここで、これ
ら第7及び第8のセンサ358,360は、共に、マグ
ネツトが近接する事によりオン動作する非接触式の磁気
センサから構成されている。
【0129】ここで、これら第7及び第8のセンサ35
8,360は、上述した制御装置に接続され、これに検
出結果を出力する様になされている。即ち、この制御装
置は、上述した第3の切り換え弁350を第1の切り換
えモードに切り換え設定して、下取付板302を上取付
板300から離間する様に駆動制御した状態において、
所定時間経過しても、尚、第7のセンサ358からオン
信号が出力されない場合に、下取付板302が下降動作
途中において停止したか、もしくは、下降動作を実行し
ない異常状態であるとして、警報動作を実行し、所定時
間内に第7のセンサ358からオン信号が出力される事
により、引き続く制御手順を実行する様になされてい
る。また、この制御装置は、上述した第3の切り換え弁
350を第2の切り換えモードに切り換え設定して、下
取付板302を上取付板300に近接する様に駆動制御
した状態において、所定時間経過しても、尚、第8のセ
ンサ360からオン信号が出力されない場合に、下取付
板302が上昇動作途中において停止したか、もしく
は、上昇動作を実行しない異常状態であるとして、警報
動作を実行し、所定時間内に第8のセンサ360からオ
ン信号が出力される事により、引き続く制御手順を実行
する様になされている。
【0130】以上の様に、このシフトモジユールM6は
構成されているので、第3の切り換え弁350において
第1の切り換えモードが設定され、第1のエアーポート
348aを介して第1のシリンダ分室340aに圧縮空
気が導入され、第2のエアーポート348bを介して第
2のシリンダ分室340bから空気が排出される事によ
り、下取付板302は上取付板300に近接駆動され、
また、第3の切り換え弁350において第2の切り換え
モードが設定され、第2のエアーポート348bを介し
て第2のシリンダ分室340bに圧縮空気が導入され、
第1のエアーポート348bを介して第1のシリンダ分
室340aから空気が排出される事により、下取付板3
02は上取付板から離間駆動される事となる。
【0131】ここで、この上取付板300の4隅には、
上述した一定の直径d1 を有し、一定の配設ピツチD1
で互いに離間した状態で、取付用ねじ穴300bが、ま
た、下取付板302の4隅には、同様な状態で、取付用
通し穴302aが夫々形成されている。また、上取付板
300の上面の互いに対向する二辺の中央部には、各モ
ジユールM1〜M5の底面に共通に形成された一対の位
置決めピンが夫々挿入される位置決め穴300c及び位
置決め溝300dが形成されている。
【0132】そして、下取付板302の下面の互いに対
向する二辺の中央部には、他のモジユールM2〜M5,
M7に形成された位置決め穴及び位置決め溝に夫々挿入
される一対の位置決めピン302bが、所定の直径d1
を有し、所定距離D2だけ離間して下方に突出した状態
で一体に取り付けられている。このようにして、このシ
フトモジユールM6の下部には、他のモジユールM2,
M5,M7が選択的に取り付けられると共に、これの上
部には、他のモジユールM1〜M5の何れかが選択的に
取り付けられるようになる。
【0133】[クランプモジユールM7の説明]また、
このハンド機構10の下部に取り付けられ、部品を把持
するためのクランプモジユールM7は、図71乃至図7
8に第1の実施例として示すように構成されている。即
ち、このクランプモジユールM7は、空圧駆動、即ち、
作動圧縮空気により駆動されるよう構成されており、他
のモジユールの下取付板(ホルダモジユールM1に関し
ては取付板)の下面に取り付けられる取付板370を備
えている。この取付板370の周囲には、これを取り囲
む様にして、フレーム部材372が立ち下がった状態で
一体的に取り付けられている。即ち、このフレーム部材
372は、取付板370の4つの片に夫々対応して、4
つのフレーム片372a〜372dから構成されてい
る。この取付板370の下面には、図72と図74とに
示す様に、これの中心線に沿つて延出する一本のガイド
レール374が固定されている。このガイドレール37
4には、一対のスライドブロツク376,378がスラ
イドガイド380,382を夫々介して、摺動自在に案
内されている。尚、これらスライドガイド380,38
2は、ガイドレール374に脱落不能に支持されてい
る。
【0134】即ち、これらスライドブロツク376,3
78は、図26に示す様に、取付板370の下方におい
て、フレーム部材372に囲まれる空間内で、互いに対
抗する一対のフレーム片372a,372cの間でスラ
イド自在になされている。詳細には、これらスライドブ
ロツク376,378は、対応するフレーム片372
a,372cに夫々取り付けられたアンクランプ量調整
用ストツパボルト384,386の先端面に夫々の外面
が当接するアンクランプ位置(即ち、最大離間位置)
と、反対側のフレーム片372c,372aに夫々取り
付けられたクランプ量調整用ストツパボルト388,3
90の先端面に夫々の内面が当接する当接するクランプ
位置(即ち、最大近接位置)との間で、夫々独立にスラ
イド可能になされている。
【0135】尚、両アンクランプ量調整用ストツパボル
ト384,386は、夫々独立に、対応するフレーム片
372a,372cに対して進退自在に取り付けられて
おり、これらを進退させる事により、アンクランプ位置
(即ち、最大離間量)は任意に設定されるものである。
一方、両クランプ量調整用ストツパボルト388,39
0は、対向するスライドブロツク378,376に貫通
した状態で形成された透孔378a,376aを夫々介
して、その先端が中央部付近まで延出しいる。そして、
両クランプ量調整用ストツパボルト388,390は、
夫々独立に、反対側のフレーム片372c,372aに
対して進退自在に取り付けられており、これらを進退さ
せる事により、クランプ位置(即ち、最小離間量)は任
意に設定されるものである。
【0136】ここで、図78において左方に位置する第
1のスライドブロツク376は、基端部を対応するクラ
ンプ量調整用ストツパボルト388の外周に巻回され、
第2のスライドブロツク378に形成された透孔378
aを貫通して、先端が内面に係止される第1のコイルス
プリング392により、常時、アンクランプ位置に付勢
されている。また、図78において右方に位置する第2
のスライドブロツク378は、基端部を対応するクラン
プ量調整用ストツパボルト390の外周に巻回され、第
1のスライドブロツク376に形成された透孔376a
を貫通して、先端が内面に係止される第2のコイルスプ
リング394により、常時、アンクランプ位置に付勢さ
れている。即ち、これらスライドブロツク376,37
8は、こらに何ら外力が作用しない限りにおいて、常
時、アンクランプ状態に弾性的に保持されている。
【0137】一方、これらスライドブロツク376,3
78を対応するコイルスプリング392,394の付勢
力に抗してクランプ位置まで移動駆動するために、移動
駆動機構396が設けられている。この移動駆動機構3
96は、この実施例においては、夫々のスライドブロツ
ク376,378に取り付けられたエアーシリンダ機構
396a,396bから構成されている。ここで、これ
らエアーシリンダ機構396a,396bは同様に構成
されているので、第1のスライドブロツク376を移動
駆動するためのエアーシリンダ機構396aを、各参照
符号に「a」を付した状態で代表して説明し、第2のス
ライドブロツク378を移動駆動するためのエアーシリ
ンダ機構396bには、同様な符号に「b」を付して、
その説明を省略する。
【0138】即ち、このエアーシリンダ機構396a
は、第1のスライドブロツク376の外面には、丁度、
対応するクランプ量調整用ストツパボルト388と整合
する延出軸線を有する状態で、断面円形状の凹所398
aが形成されており、この凹所398a内には、この開
口部を介してピストン400aの先端部が遊挿されてい
る。尚、このピストン400aの基端部は、対応するフ
レーム片372aに固定されている。そして、このピス
トン400aの先端部の外周には、薄板鋼板から形成さ
れ、先端が閉塞されたシリンダ体402aが気密な状態
で摺動可能に嵌入されている。ここで、このシリンダ体
402aは、その先端を凹所398aの端面に固着され
る事により、第1のスライドブロツク376に固定され
ている。この結果、このシリンダ体402aの内部空間
であつて、ピストン400aの先端面より前方に位置す
るる空間により、シリンダ室404aが規定される事に
なる。
【0139】一方、このピストン400a内には、上述
したシリンダ室404aに圧縮空気を導入するために一
端で連通する連通通路406aが形成されており、この
連通通路406aの他端は、ピストン400aの対応す
るフレーム片372aから外方に突出する基端部に取り
付けられたエアーポート408aに接続されている。こ
こで、両エアーシリンダ機構396a,396bに夫々
備えられたエアーポート408a,408bは、後述す
る第2の開閉弁410を介して、上述した空圧源82に
接続されている。この第2の開閉弁410は、制御装置
により接続モードが設定される状態で、第1のエアーポ
ート408a,408bを夫々介して上述した空圧源8
2に第1及び第2のエアーポート408a,408bを
接続し、第1及び第2のシリンダ室404a,404b
に圧縮空気を導入する様に設定され、一方、開放モード
が設定される状態で、第1及び第2のエアーポート40
8a,408bを夫々介して第1及び第2のシリンダ4
04a,404bを大気に開放して、これらから空気を
排出する様に切り換え設定される様に構成されている。
【0140】この様に第2の開閉弁410において、接
続モードが設定される事により、第1及び第2のスライ
ドブロツク376,378はアンクランプ位置からクラ
ンプ位置に向けて、夫々のコイルスプリング392,3
94の付勢力に抗して移動駆動され、開放モードが設定
される事により、第1及び第2のスライドブロツク37
6,378はクランプ位置からアンクランプ位置に向け
て、夫々のコイルスプリング392,394の付勢力に
より復帰移動される事になる。尚、これら第1及び第2
のスライドブロツク376,378の下面には、夫々に
部品を両側から把持するためのジヨー412,414が
取り付けられている。従つて、第2の開閉弁410にお
いて接続モードが設定される事により、これらジヨー4
12,414により部品としてのギヤGは両側から把持
される事となる。
【0141】ここで、この実施例においては、第1のエ
アーシリンダ機構396aにおけるシリンダ室404a
の直径は、第2のエアーシリンダ機構396bにおける
シリンダ室404bの直径よりも大きく設定されてい
る。この結果、第1のエアーシリンダ機構396aにお
ける移動駆動力は、第2のエアーシリンダ機構396b
における移動駆動力よりも大きく設定される事となる。
このため、具体的に部品を把持する状態においては、大
きな駆動力で移動される第1のスライドブロツク376
が対応するクランプ量調整用ストツパボルト388に必
ず当接する状態で、クランプ位置が規定される事にな
る。この様にして、例え、部品の載置位置が所定位置か
らずれていたとしても、両ジヨー412,414により
クランプされた状態で、そのクランプ位置は、取付板3
70に対して常に一定した位置に設定される事になる。
【0142】また、図75及び図78に示す様に、上述
したフレーム部材372の互いに対抗する一対のフレー
ム片372b,372dの下端面には、取り付け用の第
1の溝416,418が長手軸方向に沿つて延出した状
態で夫々形成されている。また、これらフレーム片37
2b,372dの互いに対向する内面には、スライドブ
ロツク376,378の対向する外側面に一体的に取り
付けられた検出ドグ376b,378bが夫々挿通され
る第2の溝420,422が夫々形成されている。一
方、このフレーム片372dの内側面に形成された第2
の溝422内には、第1のスライドブロツク376がク
ランプ位置にもたらされる事により対応する検出ドグ3
76bによりオン動作される第9のセンサ424が収納
されており、また、フレーム片372bの内側面に形成
された第2の溝420には、第2のスライドブロツク3
78がクランプ位置にもたらされる事により対応する検
出ドグ378bによりオン動作される第10のセンサ4
26が収納されている。ここで、これら第9及び第10
のセンサ424,426は、共に、対応するドグ376
b,378bが近接する事によりオン動作する非接触式
の近接センサから構成されている。
【0143】ここで、これら第9及び第10のセンサ4
24,426は、上述した制御装置に接続され、これに
検出結果を出力する様になされている。即ち、この制御
装置は、上述した第2の開閉弁410を接続モードに切
り換え設定して、両スライドブロツク376,378が
アンクランプ位置からクランプ位置に向けて移動する様
に駆動制御した状態において、所定時間経過しても、
尚、第9及び第10のセンサ424,426から共にオ
ン信号が出力されない場合に、両スライドブロツク37
6,378が移動動作途中において停止したか、もしく
は、移動動作を実行しない異常状態であるとして、警報
動作を実行し、所定時間内に第9及び第10のセンサ4
24,426から共にオン信号が出力される事により、
引き続く制御手順を実行する様になされている。
【0144】また、この制御装置は、上述した第2の開
閉弁410を開放モードに切り換え設定して、両スライ
ドブロツク376,378をアンクランプ位置からクラ
ンプ位置に向けて移動する様に駆動制御した状態におい
て、所定時間を経過しても、尚、第9及び第10のセン
サ424,426からオン信号が出力されている場合
に、両スライドブロツク376,378がクランプ位置
に停止したままの状態に係止された異常状態であるとし
て、警報動作を実行し、所定時間内に第9及び第10の
センサ424,426からオン信号が出力されなくなる
事により、引き続く制御手順を実行する様になされてい
る。
【0145】一方、上述したスライド片372b,37
2dの外側面には、必要に応じて補機類がオプシヨンと
して取り付けられる上下一対の取り付け溝428a,4
28b;430a,430bが断面略T字状に形成され
ている。尚、この実施例においては、スライド片372
bの外側面に、これら上下一対の取り付け溝428a,
428bを介して取り付けられる補機として、図1に示
す様に、ハンド機構10のギヤ載置面S1に対する相対
位置を正確に検出するための照準ユニツト440が用意
されており、この照準ユニツト440はスライド片37
2bの外側面に着脱自在に取り付けられている。この照
準ユニツト440は、この発明の特徴を何ら規定しない
ものであるため、その詳細な説明を省略するが、載置面
S1に規定された基準マーク(図示せず)を検出する第
11のセンサ442を備え、この第11のセンサ442
を介して基準マークを検出する事により、ハンド機構1
0の原点位置を校正するようになされている。尚、この
第11のセンサ442は、この実施例においては、光学
センサから構成され、具体的には、反射式のフォトカプ
ラから構成されている。
【0146】以上のように構成されるクランプモジユー
ルM7においては、第2の開閉弁410において接続モ
ードが設定され、第1及び第2ののエアーポート408
a,408bを介して第1及び第2のシリンダ室に圧縮
空気が導入される事により、両ジヨー412,414は
近接駆動され、ギヤGの第1の軸部G2の両側に形成さ
れた平坦面G4を両側からクランプする事になる。ま
た、第2の開閉弁410において開放モードが設定さ
れ、第1及び第2のエアーポート408a,408bを
介して第1及び第2のシリンダ室から圧縮空気が排出さ
れる事により、両ジヨー412,414は互いに離間駆
動され、アンクランプ状態にもたらされる事になる。
【0147】ここで、この取付板370の上面の4隅に
は、上述した一定の直径d1 を有し、一定の配設ピツチ
1 で互いに離間した状態で、取付用ねじ穴370aが
形成されている。そして、この直径d1 及び配設ピツチ
1 は、上述した6種類のモジユールM1〜M6に関し
て、夫々共通な値に設定されている。また、取付板37
0の上面の互いに対向する2片の中央部には、上述した
各モジユールM1〜M6の底面に共通の直径d2を有
し、共通の離間距離D2で離間した状態で形成された一
対の位置決めピンが夫々挿入される位置決め穴370b
及び位置決め溝370cが形成されている。
【0148】そして、これら位置決め穴370b及び位
置決め溝370cは、上述したように各モジユールM1
〜M6に対して夫々共通に設定されているので、このク
ランプモジユールM7は、モジユールM1〜M6の何れ
の下部にも同一の状態で取り付けられることが出来るこ
とになる。ここで、例えば、このクランプモジユールM
7を直接にホルダモジユールM1の取付板30に取り付
ける場合には、取付板30の取付用通し穴30aを上方
から挿通された取付ねじ(図示せず)の下端に形成され
たねじ部が、取付用ねじ穴370aに螺着されることに
なる。
【0149】このクランプモジユールM7は、上述した
第1の実施例の構成に限定されることなく、この発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である事は言うま
でも無い。例えば、このクランプモジユールは、図79
乃至図85に第2の実施例として示すように構成するこ
とが出来るものである。即ち、上述した第1の実施例に
おいては、第1及び第2のジヨー412,414の両ア
ンクランプ位置は、フレーム部材372内に設定され、
従つて、両ジヨー412,414の最大離間距離は制限
されている。このため、これによりクランプされる部品
の大きさには、フレーム部材372より小さく無ければ
ならないとの限界があるものである。これに対して、第
2の実施例のクランプモジユールM7bにおいては、ク
ランプされる部品の大きさに実質的に限界が無くなり、
任意のサイズの部品をクランプすることが出来るように
なされている。
【0150】以下に、この第2の実施例のクランプモジ
ユールM7bを説明するが、上述した第1の実施例のク
ランプモジユールM7と同一部分には、同一符号を付し
て、その説明を省略する。詳細には、この第2の実施例
においては、クランプモジユールM7bの取付板450
は、その中央部において、他のモジユールM1〜M6に
選択的に取り付けられるようになされた長尺の板体から
構成されている。そして、第1及び第2のスライドブロ
ツク376,378はこの長尺の取付板450の両端に
おいて、互いに独立した状態で配設されている。即ち、
上述したガイドレール374は左右一対のガイドレール
374a,374bに分割され、第1及び第2のスライ
ドブロツク376,378はこれらガイドレール374
a,374bに夫々分離・独立した状態でガイドされて
いる。そして、第1のスライドブロツク376に関して
は、第1の実施例においては、対応するクランプ量調整
用ストツパボルト388は反対側のフレーム片382c
に取り付けられるように設定されていたが、この実施例
においては、これが取り付け支持されるために、第1の
補助取り付け片452が取付板450の下面に固定され
ている。一方、第1のスライドブロツク378に関して
は、第1の実施例においては、対応するクランプ量調整
用ストツパボルト390は反対側のフレーム片382a
に取り付けられるように設定されていたが、この実施例
においては、これが取り付け支持されるために、第2の
補助取り付け片454が取付板450の下面に固定され
ている。
【0151】一方、上述した第1の実施例においては、
第1及び第2のスライドブロツク376,378のクラ
ンプ位置からアンクランプ位置に向けての移動は、対応
するコイルスプリング392,394の付勢力に基づく
ように構成したが、この実施例においては、第1のスラ
イドブロツク376をクランプ位置からアンクランプ位
置に向けて駆動させるために、第2のエアーシリンダ機
構396bと実質的に同様に構成された第3のエアーシ
リンダ機構396cが、この第1のスライドブロツク3
76に取り付けられている。また、第2のスライドブロ
ツク378をクランプ位置からアンクランプ位置に向け
て駆動させるために、第1のエアーシリンダ機構396
aと実質的に同様に構成された第4のエアーシリンダ機
構396dが、この第2のスライドブロツク378に取
り付けられている。
【0152】但し、この第2の実施例においては、第1
及び第2のスライドブロツク376,378の往復移動
に、夫々空圧作動力を利用しているため、第1乃至第4
のエアーシリンダ機構396a,396dは、図示して
いないが、第4の切り換え弁を介して空圧源82に接続
されている。ここで、この第4の切り換え弁は、制御装
置により第1の切り換えモードを設定される事により、
第1及び第2のエアーシリンダ機構396a,396b
を空圧源82に接続し、第3及び第4のエアーシリンダ
機構396c,396dを大気に開放するように夫々切
り換え設定され、また、第2の切り換えモードを設定さ
れる事により、第1及び第2のエアーシリンダ機構39
6a,396bを大気に開放し、第3及び第4のエアー
シリンダ機構396c,396dを空圧源82に接続す
るように夫々切り換え設定されるように構成されてい
る。
【0153】この様に、この第2の実施例のシフトモジ
ユールM6は構成されているので、第4の切り換え弁に
おいて第2の切り換えモードから第1の切り換えモード
が切り換え設定され、第1及び第2のエアーポート34
8a,348bを夫々介して第1及び第2のシリンダ室
404a,404bに夫々圧縮空気が導入され、第3及
び第4のエアーポート348c,348dを夫々介して
第3及び第4のシリンダ分室404c,404dから空
気が排出される事により、第1及び第2のスライドブロ
ツク376,378はアンクランプ位置からクランプ位
置に向けて移動され、互いに近接駆動されることとな
る。また、第4の切り換え弁において第1の切り換えモ
ードから第2の切り換えモードが切り換え設定され、第
3及び第4のエアーポート348c,348dを夫々介
して第3及び第4のシリンダ室404c,404dに圧
縮空気が導入され、第1及び第2のエアーポート348
a,348bを夫々介して第1及び第2のシリンダ室4
04a,404bから空気が排出される事により、第1
及び第2のスライドブロツク376,378はクランプ
位置からアンクランプ位置に向けて移動され、互いに離
間駆動される事となる。
【0154】尚、この様に第1及び第2のスライドブロ
ツク376,378のアンクランプ位置からクランプ位
置への移動と、クランプ位置からアンクランプ位置への
移動を、共に、空圧制御により駆動するように構成して
いるため、上述した第1の実施例において備えられた所
の、第1及び第2のスライドブロツク376,378が
夫々クランプ位置にもたらされた事を検知する第9及び
第10のセンサ424,426の他に、これらがアンク
ランプ位置にもたらされた事を夫々検知する第11及び
第12のセンサ456,258が更に備えられている。
【0155】この様に第2の実施例に示すようにクラン
プモジユールM7bを構成する事により、任意のサイズ
の部品をクランプする事が出来る事になる。この第2の
実施例において、取付板450の下面中央部に、図86
に示すように、コンプライアンスモジュールM5bを別
途取り付ける構成が考えられる。尚、このコンプライア
ンスモジュールM5bは、上述したコンプライアンスモ
ジュールM5と同一構成であるが、このコンプライアン
スモジュールM5bの下取付板242の下面には、クラ
ンプモジュールM7bでクランプしようとするワークW
の位置決めを行うための一対の位置決めピン296a,
296bが下方に突出した状態で取り付けられている。
また、このワークWの上面には、これら一対の位置決め
ピン296a,296bが夫々挿入されて位置決めされ
る位置決め穴Wa,Wbが形成されている。
【0156】このような構成において、クランプモジュ
ールM7bを介してワークWをクランプすべく、ハンド
機構10が下降してきた場合に、ピン296a,296
bがワークWの位置決め穴Wa,Wbに夫々上方から挿
入される事になる。ここで、ワークWが水平面内で位置
ずれを起こしていた場合でも、ロック機構246がアン
ロツク状態に設定される事により、図87に示すよう
に、コンプライアンス動作がパツシブに実行され、両位
置決めピン296a,296bは対応する位置決め穴W
a,Wb内に夫々挿入される事となる。この状態でワー
クWの中心とコンプライアンスモジュールM5bの中心
とは互いに水平方向に沿つてずれている。そして、この
後ロック機構246をロック状態をすることにより、図
88に示すように、ワークWの中心とコンプライアンス
モジュールM5bの中心とは互いに整合することとな
る。この結果、所定の中心位置にもたらされた(即ち、
ワークWの中心をハンド機構10の中心と一致させられ
た)ワークWは、クランプモジュールM7bにより確実
にクランプされることとなる。
【0157】また、このクランプモジユールM7は、上
述した第1及び第2の実施例の構成に限定されることな
く、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能で
ある事は言うまでも無い。例えば、このクランプモジユ
ールは、図86乃至図89に第3の実施例として示すよ
うに構成することが出来るものである。即ち、上述した
第2の実施例においては、両ジヨー412,414の最
大離間距離を延長する事により、任意のサイズの部品を
クランプすることが出来るように構成したが、細長い部
品を両端でクランプする事は困難である。これに対し
て、第3の実施例のクランプモジユールM7cにおいて
は、細長い部品を確実にクランプすることが出来るよう
になされている。
【0158】以下に、この第3の実施例のクランプモジ
ユールM7cを説明するが、上述した第1及び第2の実
施例のクランプモジユールM7,M7bと同一部分に
は、同一符号を付して、その説明を省略する。詳細に
は、この第3の実施例のクランプモジユールM7cは、
その中央部で、他のモジユールM1〜M6に選択的に取
り付けられる長尺の基台460を備えている。この長尺
の基台460の両端の下面には、上述した第1の実施例
のクランプモジユールM7と同一に構成された第1及び
第2のクランプユニツト462,464が、その取り付
け位置を変更可能な状態で取り付けられている。ここ
で、第1及び第2のクランプユニツト462,464
は、夫々のクランプ方向(即ち、ガイドレール394の
延出方向)が、長尺の基台460の長手軸方向と直交す
るように設定されている。この様にクランプモジユール
M7cを構成する事により、細長い部品は、その両端
を、第1及び第2のクランプユニツト462,264に
より夫々クランプされる事となり、この様にして、この
第3の実施例によれば、この細長い部品が確実にクラン
プされる事となる。
【0159】(7種のモジユールM1〜M7を全て備え
たハンド機構10の作動説明)次に、ハンド機構10に
おいて、図6に示すように、水平面部S1に形成された
穴H1内に挿入・載置されたギヤGをハンド機構10の
下部に取着したクランプモジユールM7においてクラン
プし、このギヤGを自身の中心軸線回りに所定角度θ、
例えば、90度だけ旋回駆動した上で、所定角度αだけ
水平面部に対して傾斜した傾斜面部S2に形成された穴
H2内に挿入する動作を、図90乃至図92を参照して
説明する。即ち、この一実施例においては、ハンド機構
10は、上述した把持・挿入動作を実行するに際して、
7種のモジユールM1〜M7を、ロボツト12のz軸ア
ーム14から下方に向けて、上述した記載の順序で配列
するように設定されている。
【0160】尚、図90においては、上述した図6に示
す場合と同様に、傾斜面部S2は、水平面部S1に対し
て傾斜角度θ(この一実施例においては、30度)で傾
斜して設定されている。また、図91には、ハンド機構
10の作動の上で必要となるセンサ類と弁類の接続態様
が概略的に示されている。これらは、先に、各モジユー
ルM1〜M7の説明において詳細に説明してあるが、ホ
ルダモジユールM1には、第1のセンサ54が取り付け
られており、この第1のセンサ54は、取付板30が落
下して、固着部材28との連結状態が解除された場合に
オン動作するように設定されている。また、反転モジユ
ールM2には、第1の切り換え弁80が接続されてお
り、この第1の切り換え弁80は第1の切り換えモード
が設定される事により、回動軸60を下取付板64が上
取付板62に対して平行な待機位置から、角度αだけ回
転軸線RL回りに反転した反転位置まで回動駆動し、第
2の切り換えモードが設定される事により、回動軸60
を反転位置から待機位置まで回動駆動するように構成さ
れている。また、この反転モジユールM2には、下取付
板64が待機位置にあることを検知する第2のセンサ9
8と、反転位置にある事を検知する第3のセンサ100
とが設けられている。一方、旋回モジユールM3には、
第2の切り換え弁146が接続されており、この第2の
切り換え弁146は、第1の切り換えモードが設定され
る事により、回動支軸110を下取付板114が上取付
板62に対して上下に一致する待機位置から、角度θだ
け中心軸線CL回りに旋回した旋回位置まで回動駆動
し、第2の切り換えモードが設定される事により、回動
支軸110を旋回位置から待機位置まで回動駆動するよ
うに構成されている。また、この旋回モジユールM3に
は、下取付板114が待機位置にある事を検出する第4
のセンサ162と、旋回位置にある事を検知する第5の
センサ164とが設けられている。
【0161】また、クツシヨンモジユールM4には、下
取付板182が上取付板180に対して、許容されるク
ツシヨン量まで近接した事を検知する第6のセンサ21
6が設けられている。更に、コンプライアンスモジユー
ルM5には、第1の開閉弁290が接続されており、こ
の第1の開閉弁290は接続モードが設定される事によ
り、ロック機構246をロック状態に設定し、開放モー
ドが設定される事により、アンロック状態に設定するよ
うに構成されている。また、シフトモジユールM6に
は、第3の切り換え弁350が接続されており、この第
3の接続弁350は、第1の切り換えモードが設定され
る事により、下取付板302を上取付板300に対して
近接駆動させ、第2の切り換えモードが設定される事に
より、下取付板302を上取付板300から離間駆動さ
せるように構成されている。また、このシフトモジユー
ルM6には、下取付板302が下降端位置にある事を検
知する第7のセンサ358と、上昇端位置にある事を検
知する第8のセンサ360とが設けられている。最後
に、クランプモジユールM7には、第2の開閉弁410
が接続されており、この第2の開閉弁410は接続モー
ドが設定される事により、両ジヨー412,414を互
いに近接駆動して、部品(ギヤG)をクランプし、開放
モードが設定される事により、互いを離間駆動して部品
(ギヤG)をアンクランプするように構成されている。
また、このクランプモジユールM7には、両ジヨー41
2,414がクランプ状態にある事を検出する第9及び
第10のセンサ424,426が設けられている。
【0162】この様に構成されるハンド機構10におけ
る部品(ギヤG)のピツク・アンド・プレース動作につ
いて、図92に示すタイミングチヤートを参照して、説
明する。先ず、各モジユールM1〜M7の各々の中心軸
線が、図1に示すように、z軸アーム14の延出軸線、
即ち、垂直軸と一致している状態において、先ず、この
z軸アーム14をこれの延出軸線が、図90に示す様に
ギヤGの中心軸線と整合する位置まで水平面部内(即
ち、x−y平面)で移動する。この後、z軸アーム14
を下降し、シフトモジユールM6を介して、クランプモ
ジユールM7でギヤGをクランプすることが出来る高さ
0 まで近接させる。この状態から、ハンド機構10に
おける各モジユールM1〜M7の動作が開始される。
【0163】即ち、先ず、クランプモジユールM7に取
り付けられた照準ユニツト440を介して、ハンド機構
10が水平面部S1の基準点に対して所定の相対位置関
係にあるかが判断され、所定時間内に所定の相対位置関
係にあると判断されないと、この照準ユニツト440か
ら制御装置に対してNG信号が出力され、以下の制御手
順が停止される。また、所定時間内に所定の相対位置関
係にあると判断されると、OK信号が出力され、このO
K信号の出力に伴い、シフトモジユールM6においてシ
フト動作が開始される。即ち、このシフトモジユールM
6における第3の切り換え弁350が第1の切り換えモ
ードから第2の切り換えモードに換えモードに切り換え
設定される。この結果、下取付板302が上取付板30
0から下降するシフト動作が開始され、このシフト動作
に伴い、クランプモジユールM7はギヤGをクランプ可
能な状態にもたらされる。即ち、クランプモジユールM
7の両ジヨー412,414はギヤGの第1の軸部G2
に互いに対向する様に形成された一対の平面部G4の両
側に位置する事となる。
【0164】そして、シフトモジユールM6において、
第3の切り換え弁350において第1の切り換えモード
が切り換え設定されてから第7のセンサ358が所定時
間内にオン信号が出力されないと、異常事態が発生した
と判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が発せ
られる。一方、第7のセンサ358から所定時間内にオ
ン信号が出力されると、下取付板302が下降端位置ま
で下降した事が検知されるので、このオン信号の出力に
伴い、クランプモジユールM7において、クランプ動作
が開始される。即ち、このクランプモジユールM7にお
ける第2の開閉弁410が開放モードから接続モードに
切り換え設定される。この結果、両ジヨー412,41
4はギヤGの平面部G4を両側から把持する事になる。
【0165】ここで、クランプモジユールM7における
第9及び第10のセンサ424,426において、接続
モードが切り換え設定されてから所定時間内に共にオン
信号が出力されないと、異常事態が発生したと判断され
て、以下の制御手順が停止され、警報が発せられる。一
方、第9及び第10のセンサ424,426から所定時
間内に共にオン信号が出力されると、ギヤGが両ジヨー
412,414によりクランプされたと判断される。そ
して、シフトモジユールM6において、引き上げ動作が
開始される。
【0166】即ち、このシフトモジユールM6において
は、両センサ424,426からのオン信号の出力に伴
い、第3の切り換え弁350は第2の切り換えモードか
ら第1の切り換えモードに切り換え設定される。この結
果、下取付板302が上取付板300に向けて上昇する
引き上げ動作が開始され、この引き上げ動作に伴い、ク
ランプモジユールM7はギヤGをクランプしたままの状
態で上昇され、ギヤGを符号Gaで示す位置まで持ち上
げる。ここで、このシフトモジユールM6においては、
第3の切り換え弁350において第1の切り換えモード
が切り換え設定されてから所定時間内に、第8のセンサ
360からオン信号が出力されないと、異常事態が発生
したと判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が
発せられる。一方、この第8のセンサ360から所定時
間内にオン信号が出力されると、所定のシフト動作が完
了したと判断される。そして、旋回モジユールM3にお
いて、旋回動作が開始される。
【0167】即ち、この旋回モジユールM3において
は、第8のセンサ360からのオン信号の出力に伴い、
第2の切り換え弁146は第2の切り換えモードから第
1の切り換えモードに切り換え設定される。この結果、
下取付板114は上取付板112に対して中心軸線回り
に所定角度θだけ、即ち、90度だけ旋回駆動される事
になる。ここで、この旋回モジユールM3においては、
第2の切り換え弁146において第1の切り換えモード
が切り換え設定されてから、所定時間内に第5のセンサ
164からオン信号が出力されないと、異常事態が発生
したと判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が
発せられる。一方、この第5のセンサ164から所定時
間内にオン信号が出力されると、所定の旋回動作が完了
したと判断される。そして、反転モジユールM2におい
て、反転動作が開始される。
【0168】即ち、この反転モジユールM2において
は、第5のセンサ164からのオン信号の出力に伴い、
第1の切り換え弁80は第2の切り換えモードから第1
の切り換えモードに切り換え設定される。この結果、下
取付板62は回動軸60回りに上取付板60に対して所
定角度αだけ、即ち、45度だけ反転駆動される事にな
る。ここで、この反転モジユールM2においては、第1
の切り換え弁80において第1の切り換えモードが切り
換え設定されてから、所定時間内に第3のセンサ100
からオン信号が出力されないと、異常事態が発生したと
判断されて、以下の制御動作が停止され、警報が発せら
れる。一方、この第3のセンサ100から所定時間内に
オン信号が出力されると、所定の反転動作が完了したと
判断され、次の制御手順が実行される。
【0169】一方、上述した第5のセンサ164からの
オン信号の出力に伴い、上述した反転動作と並行して、
ロボツト12において、z軸アーム14をy軸方向に沿
つて所定距離k0 だけ移動して、ギヤGを符号Gcで示
すように、穴H2の、傾斜面部S2に対して直上方(即
ち、穴H2とギヤGとが夫々互いに整合する状態)に位
置させる。ここで、所定距離k0 は、以下の式から演算
されるものである。即ち、 k0 =k1ー(h1 +h0 ーhH )tan θ ここで、 k1 :設置位置におけるギヤGの中心点と、穴H2の中
心点までの水平面部S1上における距離 h1:回動軸60の中心軸線から、把持したギヤGのギ
ヤ本体G1の底面までの距離 尚、このロボツト12におけるz軸アーム14の移動中
においては、コンプライアンスモジユールM5における
第1の開閉弁290が開放モードから接続モードに切り
換え設定され、ロック機構246がロック動作を実行す
る事になる。この結果、z軸アーム14の移動中におい
ては、コンプライアンスモジユールM5における芯合せ
動作は禁止される事になる。
【0170】一方、上述したように、ギヤGが穴H2と
整合状態にもたらされた状態で、z軸アーム14の移動
は停止され、停止信号が出力される。そして、この停止
信号の出力に応じて、コンプライアンスモジユールM5
における第1の開閉弁290は接続モードから開放モー
ドに切り換え設定され、ロック機構246におけるロッ
ク動作が禁止され、コンプライアンスモジユールM5に
おける芯合せ動作が再開されると共に、シフトモジユー
ルM6においてシフト動作が開始される。即ち、このシ
フトモジユールM6における第3の切り換え弁350
が、再び、第1の切り換えモードから第2の切り換えモ
ードに換えモードに切り換え設定される。この結果、下
取付板302が上取付板300から下降するシフト動作
が開始され、このシフト動作に伴い、クランプモジユー
ルM7はクランプしているギヤGを穴H2内に挿入する
事になる。
【0171】即ち、シフトモジユールM6の起動に伴
い、このシフトモジユールM6の中心軸線に沿つて(換
言すれば、垂直線から傾斜角度αだけ傾斜した軸線に沿
つて)クランプモジユールM7を押し下げ、ギヤGは、
対応する穴H2に挿入される事になる。ここで、この挿
入動作に際して、上述したようにして、コンプライアン
スモジユールM5においては、自動的に芯合わせ動作が
パツシブに実行され、また、クツシヨンモジユールM4
において、干渉時におけるシヨツクの緩衝動作がパツシ
ブに実行される。
【0172】そして、シフトモジユールM6において、
第3の切り換え弁350において第1の切り換えモード
が切り換え設定されてから第7のセンサ358が所定時
間内にオン信号が出力されないと、異常事態が発生した
と判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が発せ
られる。一方、第7のセンサ358から所定時間内にオ
ン信号が出力されると、下取付板302が下降端位置ま
で下降した事が検知されるので、このオン信号の出力に
伴い、クランプモジユールM7において、アンクランプ
動作が開始される。即ち、このクランプモジユールM7
における第2の開閉弁410が接続モードから開放モー
ドに切り換え設定される。この結果、両ジヨー412,
414はギヤGの平面部G4から両側に離間して、ギヤ
GはクランプモジユールM7からアンクランプされる事
になる。
【0173】ここで、クランプモジユールM7における
第9及び第10のセンサ424,426において、開放
モードが切り換え設定されてから所定時間経過しても
尚、共にオン信号が出力されていると、異常事態が発生
したと判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が
発せられる。一方、第9及び第10のセンサ424,4
26から所定時間内に共にオン信号の出力が停止される
と、ギヤGが両ジヨー412,414から離間してアン
クランプされたと判断される。そして、シフトモジユー
ルM6において、再び引き上げ動作が開始される。
【0174】即ち、このシフトモジユールM6において
は、両センサ424,426からのオン信号の出力停止
に伴い、第3の切り換え弁350は第2の切り換えモー
ドから第1の切り換えモードに切り換え設定される。こ
の結果、下取付板302が上取付板300に向けて上昇
する引き上げ動作が開始され、この引き上げ動作に伴
い、クランプモジユールM7はギヤGをアンクランプし
た状態で上昇され、ギヤGは穴H2内に残される事にな
る。ここで、このシフトモジユールM6においては、第
3の切り換え弁350において第1の切り換えモードが
切り換え設定されてから所定時間内に、第8のセンサ3
60からオン信号が出力されないと、異常事態が発生し
たと判断されて、以下の制御手順が停止され、警報が発
せられる。一方、この第8のセンサ360から所定時間
内にオン信号が出力されると、所定のシフト動作が完了
したと判断され、所定の待機状態にもたらされる。
【0175】そして、ロボツト12において、z軸アー
ム14をy軸方向に沿つて所定距離k0 だけ復帰移動し
て、元の位置に戻す動作が実行される。尚、このz軸ア
ーム14の移動動作においても、上述した移動動作と同
様に、コンプライアンスモジユールM5における第1の
開閉弁290が開放モードから接続モードに切り換え設
定され、ロック機構246がロック動作を実行する事に
なる。この結果、z軸アーム14の移動中においては、
コンプライアンスモジユールM5における芯合せ動作は
禁止される事になる。
【0176】そして、このロボツト12によるz軸アー
ム14の復帰移動が終了すると、復帰移動終了信号が出
力される。この復帰移動終了信号の出力に伴い、反転モ
ジユールM2及び旋回モジユールM3において、夫々、
待機位置への復帰動作が開始される。即ち、反転モジユ
ールM2においては、この復帰移動終了信号の出力に伴
い、第1の切り換え弁80は第1の切り換えモードから
第2の切り換えモードに切り換え設定される。この結
果、下取付板62は回動軸60回りに上取付板60に対
して所定角度αだけ、即ち、45度だけ待機位置に向け
て復帰回動される事になる。ここで、この反転モジユー
ルM2においては、第1の切り換え弁80において第2
の切り換えモードが切り換え設定されてから、所定時間
内に第2のセンサ98からオン信号が出力されないと、
異常事態が発生したと判断されて、以下の制御動作が停
止され、警報が発せられる。一方、この第2のセンサ9
8から所定時間内にオン信号が出力されると、所定の復
帰動作が完了したと判断され、所定の待機状態が設定さ
れる。
【0177】一方、旋回モジユールM3においては、上
述した復帰移動完了信号の出力に伴い、第2の切り換え
弁146は第1の切り換えモードから第2の切り換えモ
ードに切り換え設定される。この結果、下取付板114
は上取付板112に対して中心軸線回りに所定角度θだ
け、即ち、90度だけ待機位置に向けて復帰回動される
事になる。ここで、この旋回モジユールM3において
は、第2の切り換え弁146において第2の切り換えモ
ードが切り換え設定されてから、所定時間内に第4のセ
ンサ162からオン信号が出力されないと、異常事態が
発生したと判断されて、以下の制御手順が停止され、警
報が発せられる。一方、この第4のセンサ162から所
定時間内にオン信号が出力されると、所定の旋回動作が
完了したと判断され、所定の待機状態が設定される。
【0178】尚、上述した制御手順の全範囲において、
ホルダモジユールM1における第1のセンサ54からオ
ン信号が出力され、取付板30が落下して、固着部材2
8との連結状態が解除されたと判断される場合には、何
れの制御ステツプを実行している場合であつても、即座
に制御手順を停止して、警報動作が発せられるようにな
されているし、また、シフトモジユールM6におけるシ
フト動作が実行されている間は、クツシヨンモジユール
M4における第6のセンサ216からオン信号が出力さ
れ、下取付板182が上取付板180に対して、許容さ
れるクツシヨン量まで近接したと判断される場合には、
即座にシフト動作の制御手順を停止して、警報を発する
ようになされている。
【0179】このようにして、この一実施例において
は、ギヤGを、載置状態と異なる軸線に沿つて傾斜面部
に並設された穴H2に挿入するに際して、ロボツト12
側においては、単に、x軸、y軸、z軸方向に沿つて独
立した状態で移動するのみで良く、ギヤGをクランプす
るための下降動作、及び、傾斜した軸線に沿う挿入動作
は、直接的には、シフトモジユールM6の駆動により達
成されることになる。
【0180】即ち、仮に、このシフトモジユールM6が
備えられていないとすると、上述したようにギヤGを傾
斜した姿勢に保持した状態で、ロボツト12において、
クランプモジユールM7を、y軸及びz軸方向に沿つて
同時に、且つ、それらの移動速度を互いに正確に規定し
た状態で移動させる制御を実行させなければならず、そ
の制御内容が複雑になる。しかしながら、この一実施例
においては、上述したように、ハンド機構10にはシフ
トモジユールM6が備えられているので、ロボツト12
側においては、単に、y軸、z軸方向に沿つて独立した
状態で移動するのみで良く、挿入動作を直接に実行する
必要が無く、ロボツト12における制御内容は簡素化さ
れることになる。
【0181】特に、この一実施例のハンド機構10にお
いては、クランプモジユールM7の姿勢変換動作を、夫
々の要素毎にモジユール化して、各モジユール毎に独立
した状態で実行するように構成している。この結果、製
品変更や設計変更等が起こり、クランプモジユールM7
における姿勢変更動作を変化させる必要が生じたとして
も、その変化が生じた姿勢変更要素を担当するモジユー
ルのみに関して、その移動量等を設定変更したり設計変
更すれば良く、ハンド機構全体の設計変更をする必要が
無くなるものである。このようにして、その姿勢変更動
作の変化に短時間の内に対応することが出来ると共に、
設定変更の必要の無い他のモジユールは、そのまま利用
することが出来るので、非常に経済性の高いハンド機構
10が提供されることになる。
【0182】(7種のモジユールM1〜M7の配列順序
の最適性の説明)次に、上述したハンド機構10におけ
る動作を実行する場合における、7種のモジユールM1
〜M7の配列順序の最適性について説明する。即ち、各
モジユール2〜M7の何れかをz軸アーム14に取り付
けるためには、ホルダモジユールM1は最上位に位置し
た状態で必須であり、また、ギヤGをクランプするため
に、クランプモジユールM7も最下位に位置した状態で
必須である。このため、間に置かれる5種類のモジユー
ルM2〜M6を一群とした場合の、ホルダモジユールM
1からクランプモジユールM7に向かう配列順序が問題
となる。
【0183】先ず、第1条件として、この一群において
は、反転モジユールM2が最も取付板22側に位置する
ことである。換言すれば、他のモジユールM3,M4,
M5,M6は、M2よりもクランプモジユールM7側に
位置することである。次に、第2条件として、シフトモ
ジユールM6と旋回モジユールM3とは、クツシヨンモ
ジユールM4とコンプライアンスモジユールM5よりも
ホルダモジユールM1側に位置することである。そし
て、第3条件として、シフトモジユールM6と旋回モジ
ユールM3との順序は入れ換え可能であり、また、クツ
シヨンモジユールM4とコンプライアンスモジユールM
5との順序も入れ換え可能であることである。
【0184】この結果、上述した一実施例においては、
ホルダモジユールM1からクランプモジユールM7に向
けて、 (1)M1→M2→M3→M6→M5→M4→M7 の配列順序で各モジユールは配列されるように説明した
が、これに限定されることなく、以下の3種類の配列順
序が上述した挿入動作を実行するに際して最適とされる
ものである。 (2)M1→M2→M3→M6→M4→M5→M7 (3)M1→M2→M6→M3→M5→M4→M7 (4)M1→M2→M6→M3→M4→M5→M7 即ち、第1の条件におけるシフトモジユールM6を反転
モジユールM2よりもクランプモジユールM7側に位置
させることを無視して、ホルダモジユールM1側に配設
すると、このシフトモジユールM6により達成されるシ
フト方向(移動方向)は、垂直軸方向に限定されること
になり、この結果、傾斜面部S2に形成された穴にピン
を挿入する動作を、このシフトモジユールM6により実
行することが不可能となる。このようにして、シフトモ
ジユールM6は、反転モジユールM2よりもクランプモ
ジユールM7側に位置することが必須となる。
【0185】一方、上述した第1の条件における旋回モ
ジユールM3を反転モジユールM1よりもクランプモジ
ユールM7側に位置させることを無視してホルダモジユ
ールM1側に配設すると、この旋回モジユールM3の旋
回動作に伴ない、反転モジユールM2の回動軸60も旋
回してy軸に沿う状態となる。この結果、旋回動作の次
に実行される反転動作において、クランプモジユールM
7に把持されたギヤGは、y軸回りに回動されることと
なり、これらギヤGは、穴H2に夫々決して対向しない
こととなる。このようにして、旋回モジユールM3は反
転モジユールM2よりもクランプモジユールM7側に位
置することが必須となる。
【0186】次に、第2の条件におけるシフトモジユー
ルM6と旋回モジユールM3とを、クツシヨンモジユー
ルM4よりもホルダモジユールM1側に位置することを
無視して、クランプモジユールM7側に位置させると、
仮に、ピンPと穴Hとの間で、傾斜面部S2に直交する
方向に沿い位置ずれが発生していた場合には、この位置
ずれに基づく干渉による衝撃が、クツシヨンモジユール
M4において吸収される前に、シフトモジユールM6ま
たは旋回モジユールM3に直接に作用することになる。
このため、シフトモジユールM6と旋回モジユールM3
と干渉による衝撃から保護するために、これらを、クツ
シヨンモジユールM4よりもホルダモジユールM1側に
位置することが必須となる。
【0187】一方、第2の条件におけるシフトモジユー
ルM6と旋回モジユールM3とを、コンプライアンスモ
ジユールM5よりもホルダモジユールM1側に位置する
ことを無視して、クランプモジユールM7側に位置させ
ると、仮に、ピンPと穴Hとの間で傾斜面部S2に沿う
位置ずれが発生していた場合には、この位置ずれに基づ
く分力F0 は、コンプライアンスモジユールM5で補償
される前に、シフトモジユールM6または旋回モジユー
ルM3に直接に作用することになる。このため、シフト
モジユールM6と旋回モジユールM3と、位置ずれによ
る分力F0 の作用から保護するために、これらを、コン
プライアンスモジユールM5よりもホルダモジユールM
1側に位置することが必須となる。
【0188】尚、第3条件であるシフトモジユールM6
と旋回モジユールM3との配列順序の入れ換え性に関し
ては、シフトモジユールM6におけるシフト方向が自身
の中心軸線に沿う方向に規制され、また、旋回モジユー
ルM3における旋回軸が、自身の中心軸線に沿う方向に
規制されているので、両者の配列順序を入れ換えたとし
ても、何等問題を生じないものである。また、第3条件
であるクツシヨンモジユールM4とコンプライアンスモ
ジユールM5との配列順序の入れ換え性に関しては、何
れも、パツシブに作動するものであるため、とちらを優
先することも出来ないものであり、両者の配列順序を入
れ換えたとしても、同様な状況しか達成し得ないもので
ある。
【0189】この発明は、上述した一実施例の構成に限
定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であることは言うまでもない。例えば、上
述した一実施例においては、このハンド機構10は、7
種類のモジユールM1〜M7を全て備えるように説明し
たが、これは、上述したように、水平面部S1上に載置
しているギヤGを、ハンド機構10の下部に取着したク
ランプモジユールM7において一度に把持し、傾斜面部
S2上に形成された穴H2に挿入する動作を実行するに
際して必要となる構成であり、この発明は、このような
構成に限定されることなく、他の動作を実行する場合に
おいては、必要となるクランプモジユールM7における
姿勢変更動作を実現するに必須となる動作要素を、これ
ら5種類のモジユールM2〜6を任意に組み合わせた状
態で達成すれば良いものである。
【0190】また、上述した一実施例においては、7種
類のモジユールM1〜M7を一群とした場合に、このハ
ンド機構10をこれら一群のモジユールM1〜M7のみ
から構成するように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定されることなく、例えば、この一群よりも
更にホルダモジユールM1側に旋回モジユールM3を備
えるように構成しても良い。このように更に旋回モジユ
ールM3を備えることにより、ロボツト12側におい
て、z軸アーム22を自身の中心軸(即ち垂直軸)回り
に旋回駆動する構成を採用する必要が無くなり、ロボツ
ト12全体の構成を簡素化することが可能となる。
【0191】ここで、上述したように、この一実施例に
おいては、ホルダモジュールM1は、これの下方に、他
の任意のモジュールM2〜M7を組み付け可能であり、
反転モジュールM2、旋回モジュールM3、クツシヨン
モジュールM4、コンプライアンスモジュールM5、シ
フトモジュールM6は、夫々上下に任意のモジュールを
組み付け可能であり、また、クランプモジュールM7
は、何れの組み合わせ態様においても、最も先端位置に
組み付け可能、換言すれば、これの上方に、他の任意の
モジュールM1〜M6を組み付け可能となされている。
そして、何れの組み合わせ態様においても、互いに組み
付けられる同士のモジュール間は、一対の位置決めピン
とこれらが夫々挿入される位置決め溝及び位置決め穴と
を介して、両者の間の位置が正確に規定されるようにな
されている。
【0192】例えば、ホルダモジュールM1において
は、これの下面には、一対の位置決めピン30bを備
え、これらが他のモジュールの上面に形成された位置決
め溝及び位置決め穴に夫々挿入されることにより、両者
の間は正確に位置決めされることとなる。また、反転モ
ジュールM2においては、これの上面には、位置決め穴
62bと位置決め溝62cとが形成され、また、これの
下面には、一対の位置決めピン64bが取り付けられて
いる。従つて、この反転モジュールM2の上側に他のモ
ジュールが取り付けられる場合には、他のモジュールの
下面に取り付けられた一対の位置決めピンが位置決め穴
62bと位置決め溝62cとに夫々挿入されることによ
り、両者の間は正確に位置決めされることとなる。一
方、この反転モジュールM2の下側に他のモジュールが
取り付けられる場合には、一対の位置決めピン64b
が、他のモジュールの上面に形成された位置決め穴及び
位置決め溝に夫々挿入されることにより、両者の間は正
確に位置決めされることになる。
【0193】尚、旋回モジュールM3からシフトモジュ
ールM6までは、反転モジュールM2の場合と同様にし
て、これの上側、または、下側に取り付けられる他のモ
ジュールとの位置決めが実行されることとなる。一方、
クランプモジュールM7においては、これの上面には、
位置決め穴370bと位置決め溝370cとが形成され
ており、これらに、他のモジュールの下面に取り付けら
れた位置決めピンが夫々挿入されることにより、両者の
間は正確に位置決めされることとなる。
【0194】即ち、このように、任意に組み合わされた
モジュール同士が、互いに正確に位置決めされることに
より、z軸アーム14の中心軸線と、クランプモジュー
ルM7においてクランプされたワークの中心軸線とが、
互いに正確に整合された状態で、位置決めされることに
なる。この結果、旋回モジュールM3が駆動して、ワー
クを旋回モジュールM3の中心軸線回りに回転駆動した
場合においても、ワークは自身の中心軸線回りに回転駆
動されて、ワークの組立作業が実行されることとなる。
また、反転モジュールM2が駆動して、ワークを反転モ
ジュールM2の反転軸線回りに回転駆動した場合におい
ても、ワークは、これをクランプするクランプ軸線を反
転軸線と平行あるいは直交な関係を維持したままの状態
で、反転軸線回りに回転駆動されて、ワークの組立作業
が実行されることとなる。
【0195】ここで、クランプモジュールM7の中心軸
線と、このクランプモジュールM7にクランプされたワ
ークの中心軸線が整合されていることを保証するため、
この一実施例においては、図74に示すように、位置決
め穴370bと位置決め溝370cとを、取付板370
の下面に開口するように形成している。そして、図96
に示すように、これら位置決め穴370bと位置決め溝
370cに夫々下方から嵌入される位置決めピン500
aを上面に有して、これら位置決めピン500aと位置
決め穴370b及び位置決め溝370cとの嵌合を介し
て、クランプモジュールM7との相対位置を規定される
位置決めされる位置決め板500を備えている。また、
この位置決め板500の下面に、クランプモジュールM
7の中心軸線と整合された状態に位置決めされたワーク
位置決めピン502を取り付けている。この様にして、
このワーク位置決めピン502をワークに形成した位置
決め穴に嵌入させることにより、クランプされようとす
るワークの中心軸線とクランプモジュールM7の中心軸
線とは、互いに正確に整合されることとなる。
【0196】尚、クランプモジュールM7の中心軸線
と、このクランプモジュールM7にクランプされたワー
クの中心軸線が整合されていることを保証するために
は、上述した構成に限定されることなく、他に、例え
ば、ワークをクランプするための両ジヨー412,41
4を、クランプ状態においてワークの中心軸線がクラン
プモジュールM7の中心軸線と整合するように、位置決
めするように構成しても良い。
【0197】(ロボツト12と各モジュールとの組み合
わせの検討)ここで、ワークの組立作業とは、状態1
(x1 ,y1 ,z1 ;A1 ,B1 )にあるワークを、状
態2(x2 ,y2 ,z2 ;A2 ,B2 )に変換する事、
換言すれば、状態1にあるワークをピックアップし、状
態2でプレーすすることを意味している。ここで、
(x,y,z)は、ワークの直交座標系における座標位
置を、Aはワークの載置方向を示すワーク載置ベクトル
を、また、Bはワークの基準方向、例えば、中心軸線の
延出方向を示すワーク基準ベクトルを夫々示している。
即ち、(x,y,z;A,B)が規定されることによ
り、そのワークの位置及び姿勢が一義的に決定されるも
のである。この結果、ワークを状態1(x1 ,y 1 ,z
1 ;A1 ,B1 )から、状態2(x2 ,y2 ,z2 ;A
2 ,B2 )に変換するためには、X軸方向、Y軸方向、
Z軸方向に沿う移動と、姿勢変更動作が必要となる。そ
して、この姿勢変更動作には、旋回動作+反転動作+旋
回動作が必要である。換言すれば、この旋回動作+反転
動作+旋回動作を実行することにより、任意の姿勢を取
るワークを、他の任意の姿勢に変更することが可能とな
る。
【0198】ここで、ロボツト12が所謂NCロボツト
である場合においては、以下の4種類が考えられる。 X方向動作+Y方向動作+Z方向動作+旋回動作+反転動作+旋回動作…R1 X方向動作+Y方向動作+Z方向動作+旋回動作+反転動作 …R2 X方向動作+Y方向動作+Z方向動作+旋回動作 …R3 X方向動作+Y方向動作+Z方向動作 …R4 ここで、X方向動作とは、X軸方向に沿う移動動作が可
能なことを、Y方向動作とは、Y軸方向に沿う移動動作
が可能なことを、また、Z方向動作とは、Z軸方向に沿
う移動動作が可能なことを夫々示している。
【0199】また、ロボツト12がエアー駆動式のオー
トハンドである場合においては、次の1種類が考えられ
る。 X方向動作+Z方向動作 …R5 即ち、合計で5種類のロボツト(R1〜R5)に、ワー
クを把持するためのクランプモジュールM7を必須とし
た上で、上述した反転モジュールM2及び旋回モジュー
ルM3の組み合わせ態様を考慮すれば、任意の状態変換
動作が可能となるものである。その結果を以下の表1に
示す。
【0200】
【表1】
【0201】ここで、記号〇は、そのロボツトまたはオ
ートハンドに関して、左方に記載されたモジュール
(群)の取付が必要であることを表し、また記号×は、
その取付が不必要であることを示している。例えば、X
方向動作+Y方向動作+Z方向動作+旋回動作が可能な
ロボツトR3に関してみれば、旋回M3+反転M2+旋
回M3の組み合わせと、旋回M3+反転M2の組み合わ
せと、旋回M3+旋回M3の組み合わせとは不必要であ
るが、反転M2+旋回M3の組み合わせ、または、旋回
M3の単体、または、反転M2の単体を組み付けて、姿
勢変更動作を行わせることが出来ることを示している。
【0202】(位置決めの効果)ここで、上述した反転
モジュールM2及び/または旋回モジュールM3の組み
合わせ態様に対して、位置決めピン、位置決め溝、位置
決め穴からなる位置決め機構を備えることによる効果
を、各々の組み合わせ毎に、詳細に説明する。 [M1+M2+M7]先ず、ホルダモジュールM1の下
側に反転モジュールM2を取り付け、この反転モジュー
ルM2の下側にクランプモジュールM7を取り付ける組
み合わせ態様に関して説明する。先ず、ホルダモジュー
ルM1と反転モジュールM2とは、両者の間に位置決め
機構が介設されているので、反転モジュールM2におけ
る反転軸線RLが、ホルダモジュールM1の中心軸線で
あるz軸と交差しつつ、x軸と平行に位置決めされるこ
ととなる。この結果、z軸と直交するピックアップ面上
に、y軸と平行な長手軸を有するように載置されている
ワークをクランプモジュールM7によりピックアップ
し、その後、反転モジュールM2で反転駆動して、ピッ
クアップ面に直交するプレース面上に、y軸と平行にな
した状態でプレースさせることが可能となる。
【0203】ここで、仮に、ホルダモジュールM1と反
転モジュールM2との間に位置決め機構が存在していな
いとすると、反転モジュールM2の反転軸線RLとx軸
との平行及びz軸との交差が担保されないこととなる。
この結果、z軸と直交するピックアップ面上に、y軸と
平行な長手軸を有するように載置されているワークをク
ランプモジュールM7によりピックアップし、その後、
反転モジュールM2で反転駆動した場合に、ピックアッ
プ面に直交するプレース面上に、y軸と平行でない状態
でプレースされることとなる。
【0204】尚、この場合において、ロボツト12がθ
方向に自由度を有する構成である場合、また、ホルダモ
ジュールM1が上述した一実施例のように、θ方向の角
度調整機構を有する構成である場合には、このθ方向の
角度を調整することにより、位置決め機構を用いなくと
も、反転モジュールM2の反転軸線RLとx軸との平行
及びz軸との交差した状態に設定維持させることが可能
となるので、ホルダモジュールM1と反転モジュールM
2との間に位置決め機構が不要となる。
【0205】一方、反転モジュールM2とクランプモジ
ュールM7とは、両者の間に位置決め機構が介設されて
いるので、反転モジュールM2における反転軸線RL
と、クランプモジュールM7における両ジヨー412,
414の移動軸線とを互いに平行あるいは直交した状態
に正確に位置決めすることが出来ることになる。この結
果、z軸と直交するピックアップ面上に、両ジヨー41
2,414の移動軸線と直交する長手軸を有するように
載置されているワークをクランプモジュールM7により
ピックアップし、その後、反転モジュールM2で90度
だけ反転駆動して、このピックアップ面と平行なプレー
ス面上に、直立させた状態でプレースさせることが可能
となる。
【0206】ここで、仮に、反転モジュールM2とクラ
ンプモジュールM7との間に位置決め機構が存在してい
ないとすると、反転モジュールM2の反転軸線RLとク
ランプモジュールM7における両ジヨー412,414
の移動軸線との直交または平行が担保されないこととな
る。この結果、z軸と直交するピックアップ面上に、両
ジヨー412,414の移動軸線と直交する長手軸を有
するように載置されているワークをクランプモジュール
M7によりピックアップする為には、クランプモジュー
ルM7における両ジョー412,414の移動軸線を、
ワークの長手軸と直交する様に調整しなくてはならな
い。
【0207】尚、この場合において、反転モジュールM
2の下側には、クランプモジュールM7が直接に取り付
けられ、旋回モジュールM3が存在していないので、上
述した反転モジュールM2の反転軸線RLとクランプモ
ジュールM7における両ジヨー412,414の移動軸
線とを直交または平行に調節維持させることが不可能で
ある。このため、この一実施例においては、反転モジュ
ールM2とクランプモジュールM7との間には、位置決
め機構が必須となる。
【0208】[M1+M3+M7]次に、ホルダモジュ
ールM1の下側に旋回モジュールM3を取り付け、この
旋回モジュールM3の下側にクランプモジュールM7を
取り付ける組み合わせ態様に関して説明する。先ず、ホ
ルダモジュールM1と旋回モジュールM3とは、両者の
間に位置決め機構が介設されているので、ホルダモジュ
ールM1の中心軸線であるz軸と、旋回モジュールM3
における旋回軸線である中心軸線とが、互いに正確に整
合されることとなる。また、旋回モジュールM3とクラ
ンプモジュールM7とは、両者の間に位置決め機構が介
設されているので、旋回モジュールM3の旋回軸線であ
る中心軸線と、クランプモジュールM7の中心軸線と
は、互いに正確に整合されることとなる。この結果、z
軸と直交するピックアップ面上に、z軸と平行な長手軸
を有するように載置(即ち、起立)されているワークを
クランプモジュールM7によりピックアップし、その
後、旋回モジュールM3で旋回駆動した場合に、z軸ア
ーム14の中心軸線回りに、回転することとなり、旋回
駆動によりワークのz軸アーム14への相対位置がずれ
ないこととなる。
【0209】ここで、仮に、ホルダモジュールM1と旋
回モジュールM3との間に、位置決め機構が存在せず
に、両者の間の相対位置が正確に規定されていなくと
も、旋回モジュールM3とクランプもクールM7との間
の相対位置が位置決め機構により正確に規定されていれ
ば、旋回駆動によるワークのz軸アーム14への相対位
置の位置ずれは発生しない。しかしながら、旋回モジュ
ールM3とクランプモジュールM7との間に、位置決め
機構が存在せず、両者の中心軸線が正確に接合されてい
ない場合には、旋回モジュールM3の旋回駆動に応じ
て、そのずれ量を半径とする位置ずれが、x−y平面上
で発生する。この結果、ワークは旋回駆動によりz軸ア
ーム14の中心軸線回りに振れまわることとなり、ワー
クのz軸アーム14への相対位置がずれることとなる。
【0210】尚、この場合において、ロボツト12がx
軸またはy軸方向に自由度を有する構成である場合、旋
回後の位置ずれは、ロボットに補正が可能なので、旋回
モジュールM3とクランプモジュールM7との間に位置
決め機構が不要となる。ここで、この組み合わせにおい
て、ワークとして小径の第1の歯車GAをクランプし、
大径の第2の歯車GBに噛合させた状態で組み付ける組
み付け動作を図97乃至図99を参照して説明する。
尚、この場合、組み付け動作の確実性を図るため、旋回
モジュールM3とクランプモジュールM7との間には、
クツシヨンモジュールM4が介設されている。
【0211】この組み付け動作に際しては、ロボツト1
2は、z軸アーム14の中心軸線を、これからクランプ
しようとする第1の歯車GAの中心軸線と整合するよう
にz軸アーム14を駆動し、両者が整合した時点でその
x−y座標位置にz軸アーム14を保持し、第1の歯車
GAをクランプするに十分な位置にクランプモジュール
M7が位置するように、z軸アーム14を下降させる。
この状態で、クランプモジュールM7を起動して、第1
の歯車GAのクランプ動作を開始する。第1の歯車GA
のクランプ動作が完了すると、このクランプ状態を維持
したままで、z軸アーム14を移動駆動して、図97及
び図98に示すように、第1の歯車GAが組み付けられ
る第2の歯車GBの側上方の所定位置まで移動させる。
この状態で、第2の歯車GBに対する第1の歯車GAの
噛合角度位置が予め規定されている場合には、その噛合
角度位置を取るように、旋回モジュールM3を駆動し
て、第1の歯車GAを旋回駆動する。
【0212】ここで、上述したように、z軸アーム14
とホルダモジュールM1と旋回モジュールM3とクツシ
ヨンモジュールM4とクランプモジュールM7とは、夫
々の中心軸線が互いに整合するように、順次、位置決め
機構を介して位置決めされている。この結果、旋回モジ
ュールM3における旋回駆動に際して、第1の歯車GA
は自身の中心軸線回りに回転駆動され、図99に示すよ
うに、第2の歯車GBに確実に噛合された状態で組み付
けられることとなる。
【0213】換言すれば、仮に旋回モジュールM3から
クランプモジュールM7までの間に位置決め機構が存在
していないとすると、旋回モジュールM3の中心軸線と
クランプモジュールM7にクランプされた第1の歯車G
Aの中心軸線とが互いに整合されずに、所定距離離間し
て平行な状態に保持される虞がある。この場合におい
て、旋回モジュールM3が旋回駆動を実行すると、この
旋回駆動に伴い、第1の歯車GAの中心軸線は、旋回モ
ジュールM3の中心軸線回りに振り回されるように回動
し、第2の歯車GB上に乗り上げたり、第2の歯車GB
から遠く離間して、結局、第2の歯車GBに噛合不可能
な状態となるものである。
【0214】次に、この組み合わせにおいて、パレツト
P内に複数配設された第1のワークW1を、クランプモ
ジュールM7の吸引動作によりピックアップし、旋回モ
ジュールM3の旋回動作により第1のワークW1を所定
角度だけ旋回させた状態で、第2のワークW2に挿入さ
せる組み付け動作を、図100及び図101を参照して
説明する。尚、この場合、組み付け動作の確実性を図る
ため、旋回モジュールM3とクランプモジュールM7と
の間には、コンプライアンスモジュールM5が介設され
ている。ここで、このコンプライアンスモジュールM5
は、上述したように、ロック機構246を備えており、
コンプライアンス動作をロックして、コンプライアンス
機能を殺すロック状態と、コンプライアンス動作を許容
するアンロック(フリー)状態とで切り換え可能になさ
れている。
【0215】ここで、第1のワークW1は、パレツトP
内の収納スペース内に、周囲を区切る隔壁に比較的近接
した状態で収納されている。このため、図100におけ
る左端に示す正規の収納状態においては、第1のワーク
W1は周囲の隔壁から夫々間隔を有して離間した状態に
設定されているが、パレツトPの搬送途中や、収納動作
の最中に横方向の力が作用すると、図100における右
端に示すように、正規の収納位置からずれて第1のワー
クW1の一部が隔壁に密着した状態となる虞がある。こ
のようにその一部が隔壁に密着した第1のワークW1を
吸引によりピックアップしようとする場合には、コンプ
ライアンスモジュールM5においてコンプライアンス機
能が発揮されると、この第1のワークW1はその収納位
置を正規の収納位置に矯正されることなく、そのままの
ずれた収納位置を維持され、このずれた収納位置からピ
ックアップされることとなる。この結果、ピックアップ
動作に際して、第1のワークW1の一部は隔壁に接触し
ながら上昇させられることとなり、この接触摩擦力が吸
引力よりも勝ると、第1のワークW1はクランプ状態を
強制的に解除され、第1のワークW1はパレツトPに落
下して、クランプ動作を失敗することとなる。
【0216】この様なクランプ動作の失敗を避けるた
め、この組み付け動作に際しては、コンプライアンスモ
ジュールM5においては、ロック機構246をロック状
態に設定し、コンプライアンス機能を殺すようになされ
ている。この結果、クランプ動作においては、吸引動作
に先立ち、第1のワークW1の収納位置が正規の収納位
置に矯正され、図100における真ん中に示すように、
第1のワークW1は周囲の隔壁から夫々離間して、夫々
に接触していない状態にもたらされる。この様にして、
この第1のワークW1を吸引して持ち上げることによ
り、この第1のワークW1はパレツトPから確実にピッ
クアップされることとなる。
【0217】尚、この様にしてピックアップされた第1
のワークW1を、旋回モジュールM3における旋回動作
に基づき所定角度だけ中心軸線回りに回転駆動した後、
図101に示すように、第2のワークW2にインサート
するに際しては、コンプライアンスモジュールM5のロ
ック機構246におけるロック状態は解除され、アンロ
ツク状態とされ、即ち、コンプライアンス機能が発揮さ
れる状態にもたらされている。この結果、第1のワーク
W1に下方に立ち下がった状態で取り付けられた軸部W
1aと、第2のワークW2の上面に形成された透孔W2
aとの互いに中心軸線がオフセツトしている場合におい
ても、コンプライアンスモジュールM5におけるコンプ
ライアンス機能により、軸部W1aは確実に透孔W2a
内に挿入され、この様にして、第1のワークW1は第2
のワークW2に組み付けられることとなる。
【0218】尚、この組み合わせ例において、旋回モジ
ュールM3とこれより下方のモジュールとの間に位置決
め機構が介設されおらず、旋回モジュールM3の中心軸
線と第1のワークW1の中心軸線とが互いに整合してい
ない場合には、上述した旋回動作に際して、第1のワー
クW1の中心軸線が大きくずれ、この第1のワークW1
は第2のワークW2に正確に位置決めされず、例え、コ
ンプライアンスモジュールM5においてコンプライアン
ス機能が発揮されたとしても、第2のワークW2に挿入
されずに、組み付け不能な状態となる。
【0219】一方、このようにコンプライアンスモジュ
ールM5を組み込んだ組み合わせにおいて、上述した例
とは逆にロック機構246を動作させる組み付け例を、
図102及び図103を参照して説明する。この場合、
クランプされる対象としてのワークWは、シリンドリカ
ルレンズであり、このシリンドリカルレンズWをレンズ
保持具L内に正確に位置決めした状態で挿入する組み付
け動作が実行される。即ち、このシリンドリカルレンズ
Wのピックアップに際しては、その収納状態が何れにあ
るか解らないので、コンプライアンスモジュールM5に
おけるロック機構246をアンロック状態に設定し、コ
ンプライアンス機能を発揮させた状態でピックアップす
る。
【0220】このようにして、このシリンドリカルレン
ズWは、図102に示すように、確実にクランプモジュ
ールM7により両ジヨー412,414で挟持されるこ
とによりクランプされる。このクランプ状態を維持した
ままで、z軸アーム14を移動して、クランプされたシ
リンドリカルレンズWがレンズ保持具Lの直上方に位置
させる。ここで、この移動途中において、ロック機構2
46をアンロック状態からロック状態にロック動作させ
る。このロック動作により、クランプモジュールM7の
中心軸線とシリンドリカルレンズWの中心軸線とが、互
いに正確に整合する状態にもたらされる。また、この移
動途中において、旋回モジュールM3が起動して、シリ
ンドリカルレンズWを自身の中心軸線回りに回転駆動
し、レンズ保持具L上に載置可能な姿勢に設定する。
【0221】そして、このようにクランプしたシリンド
リカルレンズWをレンズ保持具L上の所定位置に正確に
載置させるに際しては、上述したようにクランプモジュ
ールM7の中心軸線とシリンドリカルレンズWの中心軸
線とが互いに正確に整合させられているので、z軸アー
ム14を移動させる際の移動精度に基づき、図103に
示すようにして、その載置動作を実行する。この様にし
て、シリンドリカルレンズWはレンズ保持具L上に所定
の姿勢で正確に位置決めされた状態で載置保持されるこ
ととなる。
【0222】尚、この組み合わせ例において、旋回モジ
ュールM3とこれより下方のモジュールとの間に位置決
め機構が介設されおらず、旋回モジュールM3の中心軸
線とシリンドリカルレンズWの中心軸線とが互いに整合
していない場合には、上述した旋回動作に際して、シリ
ンドリカルレンズWの中心軸線がずれ、このシリンドリ
カルレンズWはレンズ保持具L上に正確に位置決めされ
た状態で載置されずに、組み付け不能な状態となる。
【0223】[M1+M2+M3+M7]次に、ホルダ
モジュールM1の下側に反転モジュールM2を取り付
け、この反転モジュールM2の下側に旋回モジュールM
3を取り付け、この旋回モジュールM3の下側にクラン
プモジュールM7を取り付ける組み合わせ態様に関して
説明する。先ず、ホルダモジュールM1とこれの下側に
反転モジュールM2との関係は、上述した[M1+M2
+M7]におけるホルダモジュールM1と反転モジュー
ルM2との関係と同様であるので、ここでの説明を省略
する。
【0224】一方、反転モジュールM2とこれの下側に
取り付けられた旋回モジュールM3との関係であるが、
両者の間に位置決め機構が介設されていることにより、
x−y平面における位置ずれが発生しない状態で、即
ち、反転モジュールM2の反転軸線RLに対して、旋回
モジュールM3の中心軸線、即ち、旋回軸線が直交した
状態で位置決めされることになる。ここで、反転モジュ
ールM2と旋回モジュールM3との間に位置決め機構が
介設されてない場合には、x−y平面における位置ずれ
が発生する。
【0225】尚、この場合において、ロボットがx,
y,zの自由度を有する場合、または、xzエア駆動式
のオートハンドにおいて、ホルダモジュールがy軸方向
の位置調整機能を有する場合には位置決め機構は不要で
ある。また、旋回モジュールM3とこれの下側のクラン
プモジュールM7との関係は、上述した[M1+M3+
M7]における旋回モジュールM3とクランプモジュー
ルM7との関係と同様であるので、ここでの説明を省略
する。
【0226】[M1+M3+M2+M7]次に、ホルダ
モジュールM1の下側に旋回モジュールM3を取り付
け、この旋回モジュールM3の下側に反転モジュールM
2を取り付け、この反転モジュールM2の下側にクラン
プモジュールM7を取り付ける組み合わせ態様に関して
説明する。先ず、ホルダモジュールM1とこれの下側に
取り付けた旋回モジュールM3との関係は、上述した
[M1+M3+M7]におけるホルダモジュールM1と
旋回モジュールM3との関係と同様であるので、ここで
の説明を省略する。一方、旋回モジュールM3とこれの
下側に取り付けられた反転モジュールM2との関係は、
両者の間に位置決め機構が介設されているので、旋回モ
ジュールM3の中心軸線である旋回軸線と、反転モジュ
ールM2における反転軸線RLとが互いに直交する位置
関係に正確に規定されることとなる。この結果、z軸と
直交するピックアップ面上に、y軸と平行な長手軸を有
するように載置されているワークをクランプモジュール
M7によりピックアップし、その後、旋回モジュールM
3で旋回駆動及び反転モジュールM2で反転駆動して、
x,y,z平面と平行でないプレース面上にプレースさ
せることが可能となる。
【0227】ここで、仮に、旋回モジュールM3と反転
モジュールM2との間に位置決め機構が存在していない
とすると、旋回モジュールM3の中心軸線と反転モジュ
ールM2の反転軸線RLとの直交が担保されないことと
なる。この結果、旋回、反転後のワークの位置は、旋回
モジュールM3の中心軸線と反転モジュールM2の反転
軸線RLとが直交していたときと、x,y,zの位置ず
れが発生する。尚、この場合においてロボットが、x,
y,zの自由度を有する場合には位置決め機構は不要で
ある。また、反転モジュールM2とこれの下側に取り付
けられたクランプモジュールM7との関係は、上述した
[M1+M2+M7]における反転モジュールM2とク
ランプモジュールM7との関係と同様であるので、ここ
での説明を省略する。
【0228】[M1+M3+M3+M7]次に、ホルダ
モジュールM1の下側に第1の旋回モジュールM3を取
り付け、この第1の旋回モジュールM3の下側に第2の
旋回モジュールM3を互いの旋回軸線が交差した状態で
取り付け、この第2の旋回モジュールM3の下側にクラ
ンプモジュールM7を取り付ける組み合わせ態様に関し
て説明する。先ず、ホルダモジュールM1とこれの下側
に取り付けた第1の旋回モジュールM3との関係は、上
述した[M1+M3+M7]におけるホルダモジュール
M1と旋回モジュールM3との関係と同様であるので、
ここでの説明を省略する。一方、第1の旋回モジュール
M3とこれの下側に互いの旋回軸線が交差した状態で取
り付けた第2の旋回モジュールM3との関係は、両者の
間に位置決め機構が介設されているので、両者の旋回軸
線が正確に所定角度の交差状態を維持した状態で、互い
に位置決めされることとなる。この結果、第1の旋回モ
ジュールM3が旋回駆動した状態で、x−yの位置ずれ
が発生しないことになる。ここで、両者の間に位置決め
機構が介設されていない場合には、第1の旋回モジュー
ルM3の旋回動作に伴い、両者の旋回軸線が所謂ねじれ
の位置の関係にもたらされ、位置ずれが発生することと
なる。また、第2の旋回モジュールM3とこれの下側に
取り付けられたクランプモジュールM7との関係は、上
述した[M1+M3+M7]における旋回モジュールM
3とクランプモジュールM7との関係と同様であるの
で、ここでの説明を省略する。
【0229】[M1+M3+M2+M3+M7]最後
に、ホルダモジュールM1の下側に第1の旋回モジュー
ルM3を取り付け、この第1の旋回モジュールM3の下
側に反転モジュールM2を取り付け、この反転モジュー
ルM2の下側に第2の旋回モジュールM3を取り付け、
この第2の旋回モジュールM3の下側にクランプモジュ
ールM7を取り付ける組み合わせ態様があるが、ホルダ
モジュールM1とこれの下側に取り付けられた第1の旋
回モジュールM3との関係は、上述した[M1+M3+
M7]におけるホルダモジュールM1と旋回モジュール
M3との関係と同様であり、第1の旋回モジュールM3
とこれの下側に取り付けられた反転モジュールM2との
関係は、上述した[M1+M3+M2+M7]における
旋回モジュールM3と反転モジュールM2との関係と同
様であり、反転モジュールM2とこれの下側に取り付け
られた第2の旋回モジュールM3との関係は、上述した
[M1+M2+M3+M7]における反転モジュールM
2と旋回モジュールM3との関係と同様であり、そし
て、旋回モジュールM3とこれの下側に取り付けられた
クランプモジュールM7との関係は、上述した[M1+
M3+M7]における旋回モジュールM3とクランプモ
ジュールM7との関係と同様であるので、ここでの説明
を省略する。
【0230】この様にして、この一実施例のハンド機構
においては、任意のモジュールを組み合わせて用いる場
合においても、各モジュール間に位置決め機構が設けら
れているので、先端に設けられたクランプモジュールM
7においてクランプされたワークの位置決めを、極めて
正確に実行することが出来ることとなる。この発明は、
上述した一実施例の構成に限定されることなく、この発
明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である事は言
うまでもない。
【0231】
【発明の効果】以上詳述した様に、この発明に係わるロ
ボツトのハンド機構は、ロボツトにおけるアーム部の先
端に取り付けられ、所定の要素運動を実行するためのモ
ジユールを独立した状態で互いに組み合わせ可能に備
え、これらモジユールの中の任意のモジユールを適宜組
み合わせる事により、所望の要素運動を行わせる様に構
成されたハンド機構において、上取付板と、この上取付
板に一体的に形成されると共に、これの中心軸線回りに
回転駆動される出力軸を有する回転駆動手段と、この回
転駆動手段の出力軸に一体回転する様に連結され、前記
上取付板に対して旋回駆動される下取付板とを備えた旋
回モジユールと、前記下取付板に取り付けられ、ワーク
をクランプするためのフインガモジュールと、前記旋回
モジュールと前記フインガモジュールとを所定位置に互
いに位置決めするための第1の位置決め手段とを具備す
る事を特徴としている。
【0232】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記第1の位置決め手段は、前記フインガ
モジュールにおいてクランプされたワークの中心軸線
と、前記旋回モジュールにおける中心軸線とが互いに整
合するように、前記旋回モジュールと前記フインガモジ
ュールとを互いに位置決めするように構成されているこ
とを特徴としている。また、この発明に係るロボツトの
ハンド機構は、前記アーム部へ固着される固着部材と、
他のモジユールへの取付板と、前記固着部材と前記取付
板とを互いに連結させる連結手段とを備えたホルダモジ
ユールと、このホルダモジュールと前記旋回モジュール
とを所定位置に互いに位置決めするための第2の位置決
め手段とを更に具備することを特徴としている。
【0233】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記第2の位置決め手段は、前記取付板の
中心軸線と、前記旋回モジュールにおける中心軸線とが
互いに整合するように、前記旋回モジュールと前記ホル
ダモジュールとを互いに位置決めするように構成されて
いることを特徴としている。また、この発明に係るロボ
ツトのハンド機構は、上取付板と、この上取付板に間隔
を置いて対向する様に取り付けられた下取付板と、これ
ら上取付板と下取付板との互いの中心軸線の整合を弾性
的に維持するコンプライアンス手段とを備えるコンプラ
イアンスモジユールを更に具備し、前記コンプライアン
ス手段は、前記下取付板に固定され、外周部が上取付板
の外周下面まで延出する第1の整合部材と、前記上取付
板に固定され、外周が第1の整合部材の外周と下取付板
の外周との間に延出する第2の整合部材と、第1及び第
2の整合部材間に介設され、両者の中心軸線に直交する
面内の相対移動を許容するベアリングと、第1及び第2
の整合部材の互いの中心軸線が整合する様に付勢する付
勢手段とを備える事を特徴としている。
【0234】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールは、前記
旋回モジュールと前記フインガモジュールとの間に介設
されることを特徴としている。また、この発明に係るロ
ボツトのハンド機構において、前記コンプライアンスモ
ジュールと前記旋回モジュールとの間には、両者を所定
位置に互いに位置決めするための第3の位置決め手段が
設けられていることを特徴としている。また、この発明
に係るロボツトのハンド機構において、前記コンプライ
アンスモジュールと前記フインガモジュールとの間に
は、両者を所定位置に互いに位置決めするための第4の
位置決め手段が設けられていることを特徴としている。
また、この発明に係るロボツトのハンド機構において、
前記第3の位置決め手段と、前記第4の位置決め手段
は、コンプライアンス手段により整合されることを特徴
としている。
【0235】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、ロボツトにおけるアーム部の先端に取り付けら
れ、所定の要素運動を実行するためのモジユールを独立
した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これらモジユ
ールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせる事によ
り、所望の要素運動を行わせる様に構成されたハンド機
構において、上取付板と、この上取付板に一体的に形成
されると共に、これの中心軸線と直交する反転軸線回り
に回転駆動される出力軸を有する回転駆動手段と、この
回転駆動手段の出力軸に固定され、前記上取付板に対し
て反転駆動される下取付板とを備えた反転モジユール
と、前記下取付板に取り付けられ、ワークを一方向に沿
つてクランプするためのフインガモジュールと、前記反
転モジユールと前記フインガモジュールとを所定位置に
互いに位置決めするための第5の位置決め手段とを具備
する事を特徴としている。
【0236】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記第5の位置決め手段は、前記フインガ
モジュールにおける前記一方向に延出するクランプ軸線
と、前記反転モジユールにおける前記反転軸線とが互い
に平行あるいは直交となるように、前記反転モジユール
と前記フインガモジュールとを互いに位置決めするよう
に構成されていることを特徴としている。
【0237】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構は、上取付板と、この上取付板に間隔を置いて対向す
る様に取り付けられた下取付板と、これら上取付板と下
取付板との互いの中心軸線の整合を弾性的に維持するコ
ンプライアンス手段とを備えるコンプライアンスモジユ
ールを更に具備し、前記コンプライアンス手段は、前記
下取付板に固定され、外周部が上取付板の外周下面まで
延出する第1の整合部材と、前記上取付板に固定され、
外周が第1の整合部材の外周と下取付板の外周との間に
延出する第2の整合部材と、第1及び第2の整合部材間
に介設され、両者の中心軸線に直交する面内の相対移動
を許容するベアリングと、第1及び第2の整合部材の互
いの中心軸線が整合する様に付勢する付勢手段とを備え
る事を特徴としている。
【0238】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールは、前記
反転モジユールと前記フインガモジュールとの間に介設
されることを特徴としている。また、この発明に係るロ
ボツトのハンド機構において、前記コンプライアンスモ
ジュールと前記反転モジユールとの間には、両者を所定
位置に互いに位置決めするための第6の位置決め手段が
設けられていることを特徴としている。
【0239】また、この発明に係るロボツトのハンド機
構において、前記コンプライアンスモジュールと前記フ
インガモジュールとの間には、両者を所定位置に互いに
位置決めするための第7の位置決め手段が設けられてい
ることを特徴としている。また、この発明に係るロボツ
トのハンド機構において、前記第6の位置決め手段と、
前記第7の位置決め手段は、コンプライアンス手段によ
り整合されることを特徴としている。従つて、この発明
によれば、ワークの正確な位置決め動作を達成し、この
ワークの組み付け動作を確実に実行し得るようになすロ
ボツトのハンド機構が提供される事になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるハンド機構の一実施例の構成
を示す正面図である。
【図2】この発明に係わるハンド機構の一実施例の構成
を示す斜視図である。
【図3】図1に示すハンド機構を角度αだけ反転させ、
90度だけ旋回させた状態で示す状態で示す正面図であ
る。
【図4】図2に示すハンド機構を角度αだけ反転させ、
90度だけ旋回させた状態で示す状態で示す斜視図であ
る。
【図5】この発明に係わるハンド機構が適用されるロボ
ツトの構成を概略的に示す斜視図である。
【図6】図1に示すハンド機構によりクランプされた物
品を移送する動作を説明するための斜視図である。
【図7】図1に示すハンド機構に備えられたホルダモジ
ユールの構成を具体的に示す斜視図である。
【図8】図7に示すホルダモジユールの構成を具体的に
示す分解斜視図である。
【図9】図7に示すホルダモジユールの構成を示す上面
図である。
【図10】図9に示すホルダモジユールを、a−a線に
沿つて切断した状態で示す縦断面図である。
【図11】図9に示すホルダモジユールの右側面形状を
示す右側面図である。
【図12】図9に示すホルダモジユールの左側面形状を
示す左側面図である。
【図13】図9に示すホルダモジユールの正面形状を示
す正面図である。
【図14】図1に示すハンド機構に備えられた反転モジ
ユールの一実施例の構成を具体的に示す斜視図である。
【図15】図14に示す反転モジユールの内部構成を示
すため分割して示す分解斜視図である。
【図16】図14に示す反転モジユールの正面形状を示
す正面図である。
【図17】図14に示す反転モジユールの上面形状を示
す上面図である。
【図18】図14に示す反転モジユールの下面形状を示
す下面図である。
【図19】図14に示す反転モジユールの左側面形状を
示す左側面図である。
【図20】図14に示す反転モジユールの背面形状を示
す背面図である。
【図21】図16に示す反転モジユールを、a−a線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図22】図21に示す反転モジユールを、b−b線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図23】図21に示す反転モジユールを、c−c線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図24】図1に示すハンド機構に備えられた反転モジ
ユールを他の実施例の構成として示す左側面図である。
【図25】図24に示す他の実施例の反転モジユールの
正面形状を示す正面図である。
【図26】図1に示すハンド機構に備えられた旋回モジ
ユールの構成を具体的に示す斜視図である。
【図27】図26に示す旋回モジユールの内部構成を示
すため分割して示す分解斜視図である。
【図28】図26に示す旋回モジユールの正面形状を示
す正面図である。
【図29】図26に示す旋回モジユールの上面形状を示
す上面図である。
【図30】図26に示す旋回モジユールの下面形状を示
す下面図である。
【図31】図26に示す旋回モジユールの右側面形状を
示す左側面図である。
【図32】図28に示す旋回モジユールを、a−a線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図33】図21に示す旋回モジユールを、b−b線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図34】図33に示す旋回モジユールを、c−c線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図35】図31に示す旋回モジユールを、d−d線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図36】図30に示す旋回モジユールを、e−e線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図37】図29に示す旋回モジユールを、f−f線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図38】図26乃至図37に示す旋回モジユールを他
の実施例の構成として示す正面図である。
【図39】図38に示す他の実施例の旋回モジユールの
上面形状を示す上面図である。
【図40】図1に示すハンド機構に備えられたクツシヨ
ンモジユールの一実施例の構成を具体的に示す斜視図で
ある。
【図41】図40に示すクツシヨンモジユールの正面形
状を示す正面図である。
【図42】図40に示すクツシヨンモジユールの上面形
状を示す上面図である。
【図43】図40に示すクツシヨンモジユールの下面形
状を示す下面図である。
【図44】図40に示すクツシヨンモジユールの右側面
形状を一部判断した状態で示す右側面図である。
【図45】図42に示すクツシヨンモジユールを、a−
a線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図46】図45に示す中央透孔の内周面に形成された
円周溝の形成状態を取り出して示す断面図である。
【図47】図1に示すハンド機構に備えられたクツシヨ
ンモジユールを他の実施例の構成として示す正面図であ
る。
【図48】図47に示す他の実施例のクツシヨンモジユ
ールの上面形状を示す上面図である。
【図49】図47に示す他の実施例のクツシヨンモジユ
ールの左側面形状を示す左側面図である。
【図50】図48に示す他の実施例のクツシヨンモジユ
ールを、a−a線に沿つて切断した状態で示す断面図で
ある。
【図51】図48に示す他の実施例のクツシヨンモジユ
ールを、b−b線に沿つて切断した状態で示す断面図で
ある。
【図52】図48に示す他の実施例のクツシヨンモジユ
ールを、c−c線に沿つて切断した状態で示す断面図で
ある。
【図53】図1に示すハンド機構に備えられたクツシヨ
ンモジユールの構成を具体的に示す斜視図である。
【図54】図53に示すクツシヨンモジユールの正面形
状を示す正面図である。
【図55】図53に示すクツシヨンモジユールの上面形
状を示す上面図である。
【図56】図53に示すクツシヨンモジユールの下面形
状を示す下面図である。
【図57】図55に示すクツシヨンモジユールを、d−
d線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図58】図57に示すクツシヨンモジユールを、a−
a線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図59】図57に示すクツシヨンモジユールを、c−
c線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図60】図55に示すクツシヨンモジユールを、b−
b線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図61】図52に示すクツシヨンモジユールを、中心
軸線に直交する面内でのコンプライアンス動作の実行状
態を示す断面図である。
【図62】図52に示すクツシヨンモジユールを、中心
軸線に直交する面内、及び、中心軸線に対する傾きにお
けるコンプライアンス動作の実行状態を示す断面図であ
る。
【図63】図1に示すハンド機構に備えられたシフトモ
ジユールの正面形状を示す正面図である。
【図64】図63に示すシフトモジユールの上面形状を
示す上面図である。
【図65】図63に示すシフトモジユールの下面形状を
示す下面図である。
【図66】図63に示すシフトモジユールの左側面形状
を示す左側面図である。
【図67】図64に示す反転モジユールを、a−a線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図68】図64に示す反転モジユールを、b−b線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図69】図64に示す反転モジユールを、c−c線に
沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図70】図69に示す第1の連通通路の形成状態を詳
細に示す断面図である。
【図71】図1に示すハンド機構に備えられたクランプ
モジユールの第1の実施例の構成を具体的に示す斜視図
である。
【図72】図71に示すクランプモジユールの正面形状
を示す正面図である。
【図73】図71に示すクランプモジユールの上面形状
を示す上面図である。
【図74】図71に示すクランプモジユールの下面形状
を示す下面図である。
【図75】図71に示すクランプモジユールの右側面形
状を示す右側面図である。
【図76】図72に示すクランプモジユールを、a−a
線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図77】図75に示すクランプモジユールを、b−b
線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図78】図73に示すクランプモジユールを、c−c
線に沿つて切断した状態で示す断面図である。
【図79】図1に示すハンド機構に備えられたクランプ
モジユールを第2の実施例の構成として示す斜視図であ
る。
【図80】図79に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールの正面形状を示す正面図である。
【図81】図79に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールの上面形状を示す上面図である。
【図82】図79に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールの下面形状を示す下面図である。
【図83】図79に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールの右側面形状を示す右側面図である。
【図84】図80に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールを、a−a線に沿つて切断した状態で示す断面図で
ある。
【図85】図83に示す第2の実施例のクランプモジユ
ールを、b−b線に沿つて切断した状態で示す断面図で
ある。
【図86】図83に示す第2の実施例のクランプモジュ
ールの取付板の下面中央に、コンプライアンスモジュー
ルを取り付けた態様を示す正面図である。
【図87】図86に示す態様で、位置ずれしたワークに
位置決めピンが挿入された状態を示す正面図である。
【図88】図87に示す状態からコンプライアンスモジ
ュールのロック機構がロック動作して、ワークの中心と
クランプモジュールの中心とを整合させた状態で示す正
面図である。
【図89】図1に示すハンド機構に備えられたクランプ
モジユールを第3の実施例の構成として示す斜視図であ
る。
【図90】図86に示す第3の実施例のクランプモジユ
ールの正面形状を示す正面図である。
【図91】図86に示す第3の実施例のクランプモジユ
ールの上面形状を示す上面図である。
【図92】図86に示す第3の実施例のクランプモジユ
ールの右側面形状を示す右側面図である。
【図93】この一実施例におけるハンド機構によるギヤ
のピツク・アンド・プレース動作を説明するための図で
ある。
【図94】この一実施例においてハンド機構に設けられ
たセンサ類及び弁類の接続態様を示す図である。
【図95】この一実施例におけるハンド機構によるギヤ
のピツク・アンド・プレース動作を実行するためのタイ
ミングチヤートである。
【図96】クランプモジュールの取付板の下面にワーク
を位置決めする位置決め板を取り付けた状態で示す底面
図である。
【図97】ホルダモジュールと旋回モジュールとクツシ
ヨンモジュールとクランプモジュールとの組み合わせに
おいて、第1の歯車をクランプして、第2の歯車の側上
方まで移動させた状態で示す正面図である。
【図98】図97における第1の歯車と第2の歯車との
位置関係を示す上面図である。
【図99】図97に示す状態から、旋回モジュールを起
動して第1の歯車を旋回駆動した後に第2の歯車と噛合
させた状態で示す正面図である。
【図100】ホルダモジュールと旋回モジュールとコン
プライアンスモジュールと吸引によるクランプモジュー
ルとの組み合わせにおいて、パレツト内にある第1のワ
ークの収納態様を示す上面図である。
【図101】図100に示す第1のワークを吸引により
クランプして、第2のワークに挿入することにより組み
付ける動作を順次示す正面断面図である。
【図102】ホルダモジュールと旋回モジュールとコン
プライアンスモジュールと把持によるクランプモジュー
ルとの組み合わせにおいて、パレツト内にあるシリンド
リカルレンズをクランプするクランプ動作を順次示す正
面図である。
【図103】図102に示すようにしてクランプされた
シリンドリカルレンズをレンズ保持具上に正確に位置決
め保持する動作を順次示す正面図である。
【符号の説明】
M1 ホルダモジユール、 M2 反転モジユール、 M3 旋回モジユール、 M4 クツシヨンモジユール、 M5 コンプライアンスモジユール、 M6 シフトモジユール、 M7 クランプモジユール、 CL z軸アームの中心軸線、 RL 反転モジユールにおける回転軸線、 S1 水平面部、 S2 傾斜面部、 H1 第1の穴、 H2 第2の穴、 α 反転角度、 θ 旋回角度 G ギヤ(物品)、 G1 ギヤ本体、 G2 第1の軸部、 G3 第2の軸部、 G4 平面部、 10 ハンド機構、 12 ロボツト、 14 z軸アーム、 14a 長溝、 16 x軸アーム、 18 y軸アーム、 20 y軸移動ブロツク、 22;24;26 駆動モータ、 240 上取付板、 240a 取り付けボス部、 240b 取り付け用ねじ穴、 240c 位置決め穴、 240d 位置決め溝、 246 ロック機構である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 澄好 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 段本 正二郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−311291(JP,A) 実開 昭63−41490(JP,U)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボツトにおけるアーム部の先端に取り
    付けられ、所定の要素運動を実行するためのモジユール
    を独立した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これら
    モジユールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせる
    事により、所望の要素運動を行わせる様に構成されたハ
    ンド機構において、 上取付板と、この上取付板に一体的に形成されると共
    に、これの中心軸線回りに回転駆動される出力軸を有す
    る回転駆動手段と、この回転駆動手段の出力軸に一体回
    転する様に連結され、前記上取付板に対して旋回駆動さ
    れる下取付板とを備えた旋回モジユールと、 前記下取付板に取り付けられ、ワークをクランプするた
    めのフインガモジュールと、 前記旋回モジュールと前記フインガモジュールとを所定
    位置に互いに位置決めするための第1の位置決め手段と
    を具備する事を特徴とするロボツトのハンド機構。
  2. 【請求項2】 前記第1の位置決め手段は、前記フイン
    ガモジュールにおいてクランプされたワークの中心軸線
    と、前記旋回モジュールにおける中心軸線とが互いに整
    合するように、前記旋回モジュールと前記フインガモジ
    ュールとを互いに位置決めするように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のロボツトのハンド機
    構。
  3. 【請求項3】 前記アーム部へ固着される固着部材と、
    他のモジユールへの取付板と、前記固着部材と前記取付
    板とを互いに連結させる連結手段とを備えたホルダモジ
    ユールと、 このホルダモジュールと前記旋回モジュールとを所定位
    置に互いに位置決めするための第2の位置決め手段とを
    更に具備することを特徴とする請求項1に記載のロボツ
    トのハンド機構。
  4. 【請求項4】 前記第2の位置決め手段は、前記取付板
    の中心軸線と、前記旋回モジュールにおける中心軸線と
    が互いに整合するように、前記旋回モジュールと前記ホ
    ルダモジュールとを互いに位置決めするように構成され
    ていることを特徴とする請求項3に記載のロボツトのハ
    ンド機構。
  5. 【請求項5】 上取付板と、この上取付板に間隔を置い
    て対向する様に取り付けられた下取付板と、これら上取
    付板と下取付板との互いの中心軸線の整合を弾性的に維
    持するコンプライアンス手段とを備えるコンプライアン
    スモジユールを更に具備し、 前記コンプライアンス手段は、前記下取付板に固定さ
    れ、外周部が上取付板の外周下面まで延出する第1の整
    合部材と、前記上取付板に固定され、外周が第1の整合
    部材の外周と下取付板の外周との間に延出する第2の整
    合部材と、第1及び第2の整合部材間に介設され、両者
    の中心軸線に直交する面内の相対移動を許容するベアリ
    ングと、第1及び第2の整合部材の互いの中心軸線が整
    合する様に付勢する付勢手段とを備える事を特徴とする
    請求項1に記載のロボツトのハンド機構。
  6. 【請求項6】 前記コンプライアンスモジュールは、前
    記旋回モジュールと前記フインガモジュールとの間に介
    設されることを特徴とする請求項5に記載のロボツトの
    ハンド機構。
  7. 【請求項7】 前記コンプライアンスモジュールと前記
    旋回モジュールとの間には、両者を所定位置に互いに位
    置決めするための第3の位置決め手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載のロボツトのハンド機
    構。
  8. 【請求項8】 前記コンプライアンスモジュールと前記
    フインガモジュールとの間には、両者を所定位置に互い
    に位置決めするための第4の位置決め手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項6に記載のロボツトのハン
    ド機構。
  9. 【請求項9】 前記第3の位置決め手段と、前記第4の
    位置決め手段は、コンプライアンス手段により整合され
    ることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のロ
    ボットのハンド機構。
  10. 【請求項10】 ロボツトにおけるアーム部の先端に取
    り付けられ、所定の要素運動を実行するためのモジユー
    ルを独立した状態で互いに組み合わせ可能に備え、これ
    らモジユールの中の任意のモジユールを適宜組み合わせ
    る事により、所望の要素運動を行わせる様に構成された
    ハンド機構において、 上取付板と、この上取付板に一体的に形成されると共
    に、これの中心軸線と直交する反転軸線回りに回転駆動
    される出力軸を有する回転駆動手段と、この回転駆動手
    段の出力軸に固定され、前記上取付板に対して反転駆動
    される下取付板とを備えた反転モジユールと、 前記下取付板に取り付けられ、ワークを一方向に沿つて
    クランプするためのフインガモジュールと、 前記反転モジユールと前記フインガモジュールとを所定
    位置に互いに位置決めするための第5の位置決め手段と
    を具備する事を特徴とするロボツトのハンド機構。
  11. 【請求項11】 前記第5の位置決め手段は、前記フイ
    ンガモジュールにおける前記一方向に延出するクランプ
    軸線と、前記反転モジユールにおける前記反転軸線とが
    互いに平行あるいは直交となるように、前記反転モジユ
    ールと前記フインガモジュールとを互いに位置決めする
    ように構成されていることを特徴とする請求項10に記
    載のロボツトのハンド機構。
  12. 【請求項12】 上取付板と、この上取付板に間隔を置
    いて対向する様に取り付けられた下取付板と、これら上
    取付板と下取付板との互いの中心軸線の整合を弾性的に
    維持するコンプライアンス手段とを備えるコンプライア
    ンスモジユールを更に具備し、 前記コンプライアンス手段は、前記下取付板に固定さ
    れ、外周部が上取付板の外周下面まで延出する第1の整
    合部材と、前記上取付板に固定され、外周が第1の整合
    部材の外周と下取付板の外周との間に延出する第2の整
    合部材と、第1及び第2の整合部材間に介設され、両者
    の中心軸線に直交する面内の相対移動を許容するベアリ
    ングと、第1及び第2の整合部材の互いの中心軸線が整
    合する様に付勢する付勢手段とを備える事を特徴とする
    請求項10に記載のロボツトのハンド機構。
  13. 【請求項13】 前記コンプライアンスモジュールは、
    前記反転モジユールと前記フインガモジュールとの間に
    介設されることを特徴とする請求項12に記載のロボツ
    トのハンド機構。
  14. 【請求項14】 前記コンプライアンスモジュールと前
    記反転モジユールとの間には、両者を所定位置に互いに
    位置決めするための第6の位置決め手段が設けられてい
    ることを特徴とする請求項13に記載のロボツトのハン
    ド機構。
  15. 【請求項15】 前記コンプライアンスモジュールと前
    記フインガモジュールとの間には、両者を所定位置に互
    いに位置決めするための第7の位置決め手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項13に記載のロボツトの
    ハンド機構。
  16. 【請求項16】 前記第6の位置決め手段と、前記第7
    の位置決め手段は、コンプライアンス手段により整合さ
    れることを特徴とする請求項14または請求項15に記
    載のロボットのハンド機構。
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JP5962590B2 (ja) * 2013-05-31 2016-08-03 株式会社安川電機 ロボットシステムおよび被加工物の製造方法
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