JP2715446B2 - ガバナ制御装置 - Google Patents

ガバナ制御装置

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JP2715446B2 JP63122534A JP12253488A JP2715446B2 JP 2715446 B2 JP2715446 B2 JP 2715446B2 JP 63122534 A JP63122534 A JP 63122534A JP 12253488 A JP12253488 A JP 12253488A JP 2715446 B2 JP2715446 B2 JP 2715446B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、水車発電機の回転速度(周波数)を一定に
保つガバナの制御装置、特に放流制限機能付きのガバナ
制御装置に関するものである。
B.発明の概要 本発明は、水車発電機の出力検出値と出力設定値の偏
差をとり、その絶対値が一定値以上の時にパルス発生回
路を駆動し、負荷制限用電動機を操作する機能を備えた
ガバナ制御装置において、 発電使用流量を発電機出力に置換えた放流による河川
流量増加カーブに基づいて放流制限値を算出する放流制
限値算出部と、放流制限値メモリと、出力設定値、放流
制限値及び許可最大出力の中から最小値のものを選択
し、それを検出値と突合わせる基準値として出力するロ
ーパスゲートとを設け、使用開始時点において一定時間
オン、オフする接点及び遮断器補助接点により検出値と
基準値を前記放流制限値算出部に検出値が使用開始時点
の一定時間に入力されるよう選択的に読込む一方、新た
な放流制限値の算出時、または前回算出から一定時間経
過した時に前記メモリへ放流制限値を読込むことによ
り、 メモリ内容を所定時間毎に更新し、発電機出力の段階
的抑制によって放流制限を的確に行うようにしたもので
ある。
C.従来の技術 水力発電においては、水車の回転数を規定値に制御
し、周波数一定維持を図るためにガバナが使用されてい
る。ガバナには、サーボモータの開方向(負荷増加)の
上限を定める負荷制限装置(ALR)などが付設されてい
る。その場合の構成の一例(ブロック図)を第3図に示
す。
第3図において、1は水車発電機、2は水車、3はガ
バナ、4は前記発電機1の出力を検知し、フィードバッ
ク信号PGに変換する変換器、5は検出値(フィードバッ
ク信号PG)と出力設定値PSを突合わせてその偏差をとる
回路、6は偏差がどの範囲にあるかを判別する判別回
路、7はパルス発生回路、9は負荷制限用電動機であ
り、判別結果に応じて駆動される前記パルス発生回路7
の出力パルスによって制御される。
なお、放流制限付きのARLを構成する場合には、パル
ス発生回路7に連続指令とならないようにパルスのマー
ク時限の上限を設ける。
D.発明が解決しようとする課題 しかし、このようなアナログ回路による放流制限で
は、高精度を期待できない。
ところで、放流制限とは、河川法に基づく河川水位上
昇制限のことであり、例えば河川水位を30cm/30分の上
昇に押える必要がある。これは、図で示せば第4図のよ
うに時間tと河川水位が比例する関係となるが、河川形
状を考慮すると、流量としては第5図のようになる。
一方、発電機出力Pは、有効落差をH、流量をQとす
ると、 P=9.8HQη・η で与えられるので、流量は発電機出力に一意的に変換で
きる。発電機制御と放流制限を組合わせるには、Pで制
御系を組むのが最も容易である。これを第6図に示す。
第6図は制御上第7図に変換できる。
E.課題を解決するための手段 本発明は、水車発電機の出力検出値と出力設定値の偏
差をとり、その絶対値が一定値以上の時にパルス発生回
路を駆動し、負荷制限用電動機を操作する機能を備えた
ガバナ制御装置において、発電使用流量を発電機出力に
置換えた放流による河川流量増加カーブに基づいて放流
制限値を算出する放流制限値算出部と、放流制限値メモ
リと、出力設定値、放流制限値及び認可最大出力の中か
ら最小値のものを選択し、それを検出値と突合わせる基
準値として出力するローパスゲートと、使用開始時点に
おいて一定時間オン・オフする接点及び遮断器補助接点
により検出値と基準値を前記放流制限値算出部に検出値
が使用開始時点の一定時間に入力されるよう選択的に読
込むように構成した入力切換回路と、新たな放流制限値
の算出時、または前回算出から一定時間経過した時に前
記メモリへ放流制限値を読込む時間だけオンするメモリ
入力回路とを備え、発電機出力の段階的抑制によって放
流制限を行うようにしたことを特徴とするものである。
F.作用 入力切換回路の接点のオン・オフ動作で検出値が放流
制限値算出部に読込まれると、その入力に対応するカー
ブの所定時間後の出力が放流制限値として算出される。
算出結果はメモリ入力回路を介してメモリに読込まれ
る。この場合、メモリ入力回路の動作により、メモリ内
容は所定時間毎に更新される。
放流制限値は、出力設定値などと共にローパスゲート
に入力され、最小値のものが選択される。これが基準値
とし出力され、検出値と突合わされて偏差がとられる。
この偏差の大小に応じて適切な制御が行われる。
G.実施例 以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、1は水車発
電機、2は水車、3はガバナ、4は前記発電機1の出力
を検出し、フィードバック信号PGに変換する変換器、5
は基準値Pと検出値(フィードバック信号PG)を突合わ
せて偏差を検出する回路、6は偏差がどの範囲にあるか
判別する判別回路、7はパルス発生回路、8は渋滞検出
回路、9は負荷制限用電動機、10は放流制限値算出部、
11は放流制限値メモリ、12は出力設定値メモリ、13は複
数の入力、例えば出力設定値PS、放流制限値PL及び認可
最大出力の中から最小値の入力を選別し、それを基準値
P′として出力するローパスゲート、52Gは遮断器補
助接点、X、Y及びZはリレー接点である。接点Xは渋
滞検出時及び本装置不使用時にオフとなるもので、前記
パルス発生回路7の出力側に設けている。接点Yは前記
放流制限値算出部10に検出値PGまたは基準値P′を入
力するための切換え接点で、そのa接点を介して検出値
PGを、4b接点及び遮断器補助接点52Gを介して基準値
P′を読込む。この接点Yは、本装置が使用中で、か
つ遮断器補助接点52Gがオンとなってから、そのa接点
が一定時間オンする。また、接点Xは放流制限値PLを前
記メモリ11に読込むためのもので、前記算出部10で新た
な放流制限値PLが算出された時、または前回算出から第
7図に示すT時間が経過した時にメモリ11へ放流制限値
PLを読込む時間だけオンする。
次に、動作について述べる。使用開始時点は、主機起
動後に並列となった時、または主機運転中に操作員の指
示により本装置除外から使用とされた時のいずれかであ
る。この時は発電機1の現在出力を基準として次のステ
ップへ移行させればよく、これは接点Yの動作によって
実現される。即ち、接点Yは使用開始のタイミングにお
いて一定時間(数秒間)オンする。これにより、この時
点の発電機出力が放流制限値算出部10へ与えられる。
放流制限値算出部10では、第6図の関数が下記手法で
算出される。例えば第2図に示すように算出部10の入力
PG1に対する時点t1からT時間後の時点t2における値PG2
が算出される。この算出値は接点Zを介して放流制限値
メモリ11に読込まれる。接点Zは所定時点からある読込
み時間だけオンするため、放流制限値メモリ11の内容は
T時間枚に更新される。即ち、放流制限値PLはステップ
状に変化する。
この放流制限値PLは出力設定値PS、認可最大出力と共
にゲート13に入力される。ここで最小のものが選別さ
れ、基準値P′となる。この基準値P′が検出値PG
と突合わされて偏差が求められ、レベル判別が行われ
る。その結果によってパルス発生回路7が制御され、負
荷制限用電動機が駆動され発電機出力が制御される。
ところで、放流制限値算出部10には基準値P′が入
力されることもある。それは、ALRの制御不感帯内でPG
=P′になるとは限らないため、常に検出値PGを基準
にすることは制御上好ましくなく、かつ制御の都度異な
るステップ上昇となる恐れがあるからである。このため
接点Yは放流制限値メモリへ第1回目の読込みが行われ
た後には、b接点がメークする。この方法により、同一
条件では毎回同一ステップでの出力上昇となる。
なお放流制限は流量増加に対する制約であり、流量減
少に対しては制約とならない。これはローパスゲート13
によって実現される。
H.発明の効果 以上のように本発明によれば、放流制限を発電機出力
の段階的抑制として実現するようにしたので、制御系を
容易に構成できる。しかも、ステップは任意の時間で設
定可能である。また、放流制限値は、任意のカーブで、
かつ最も効率的な上昇ステップをとることができ、放流
制限機能を的確に果たすことができる。更に、ALR機能
の向上が図れるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るガバナ制御装置の一実施例を示す
ブロック図、第2図は同実施例における放流制限値算出
部の動作説明図、第3図は従来例を示すブロック図、第
4図〜第7図は放流制限について説明する特性図であ
る。 1……水車発電機、2……水車、3……ガバナ、4……
変換器、5……偏差検出部、6……判別回路、7……パ
ルス発生回路、8……渋滞検出回路、9……負荷制限用
電動機、10……放流制限値算出部、11……放流制限値メ
モリ、12……出力設定値メモリ、13……ローパスゲー
ト、52G……遮断器補助接点、X,Y及びZ……リレー接
点。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水車発電機の出力検出値と出力設定値の偏
    差をとり、その絶対値が一定値以上の時にパルス発生回
    路を駆動し、負荷制限用電動機を操作する機能を備えた
    ガバナ制御装置において、発電使用流量を発電機出力に
    置換えた放流による河川流量増加カーブに基づいて放流
    制限値を算出する放流制限値算出部と、放流制限値メモ
    リと、出力設定値、放流制限値及び許可最大出力の中か
    ら最小値のものを選択し、それを検出値と突合わせる基
    準値として出力するローパスゲートと、使用開始時点に
    おいて一定時間オン、オフする接点及び遮断器補助接点
    により検出値と基準値を前記放流制限値算出部に検出値
    が使用開始時点の一定時間に入力されるように選択的に
    読込むように構成した入力切換回路と、新たな放流制限
    値の算出時、または前回算出から一定時間経過した時に
    前記メモリへ放流制限値を読込む時間だけオンするメモ
    リ入力回路とを備え、発電機出力の段階的抑制によって
    放流制限を行うようにしたことを特徴とするガバナ制御
    装置。
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