JP2714882B2 - スチ―ムトラップ - Google Patents
スチ―ムトラップInfo
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- JP2714882B2 JP2714882B2 JP4418991A JP4418991A JP2714882B2 JP 2714882 B2 JP2714882 B2 JP 2714882B2 JP 4418991 A JP4418991 A JP 4418991A JP 4418991 A JP4418991 A JP 4418991A JP 2714882 B2 JP2714882 B2 JP 2714882B2
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- Japan
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- valve
- temperature
- bimetal
- steam trap
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気配管や蒸気使用機器
内に発生する復水を自動的に系外へ排出するスチ―ムト
ラップに関し、特に弁室内に自由状態で配置したフロ―
ト弁で弁口を開閉するもので、バイメタルにより初期低
温復水や空気を強制的に排出する機能を有するものに関
する。
内に発生する復水を自動的に系外へ排出するスチ―ムト
ラップに関し、特に弁室内に自由状態で配置したフロ―
ト弁で弁口を開閉するもので、バイメタルにより初期低
温復水や空気を強制的に排出する機能を有するものに関
する。
【0002】このバイメタルは熱膨脹係数の異なる 2種類の
金属を適当な方法で接着させてから、圧延により板状に
仕上げたものであり、この為温度変化を受けると湾曲す
る性質があり、これを利用して温度の感知や制御を行う
ことができる。
金属を適当な方法で接着させてから、圧延により板状に
仕上げたものであり、この為温度変化を受けると湾曲す
る性質があり、これを利用して温度の感知や制御を行う
ことができる。
【0003】
【従来の技術】このバイメタルを利用したフロ―ト式の
スチ―ムトラップとしては図 1に示すものがある。これ
は弁ケ―シング内に形成された弁室12にフロ―ト弁10を
自由状態で配置し、そのフロ―ト弁の外表面で弁口11を
開閉し、そしてフロ―ト弁を強制的に横へ押しやるバイ
メタル 8を設けたものである。
スチ―ムトラップとしては図 1に示すものがある。これ
は弁ケ―シング内に形成された弁室12にフロ―ト弁10を
自由状態で配置し、そのフロ―ト弁の外表面で弁口11を
開閉し、そしてフロ―ト弁を強制的に横へ押しやるバイ
メタル 8を設けたものである。
【0004】バイメタルは弁室内の流体が低温の時は8aのよ
うに湾曲してフロ―ト弁を10a のように強制的に弁口11
から遠ざける。そして流体が高温になれば 8のように湾
曲してフロ―ト弁10に関与しなくなる作動を行なう。
うに湾曲してフロ―ト弁を10a のように強制的に弁口11
から遠ざける。そして流体が高温になれば 8のように湾
曲してフロ―ト弁10に関与しなくなる作動を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、バイメ
タルが外側へ湾曲してフロ―ト弁を横へ押しやって流体
を弁口から強制的に排出する温度は約 100度前後であ
る。これに対してスチ―ムトラップの使用温度としては
その種類により 220度、 350度、 425度等種々である。
タルが外側へ湾曲してフロ―ト弁を横へ押しやって流体
を弁口から強制的に排出する温度は約 100度前後であ
る。これに対してスチ―ムトラップの使用温度としては
その種類により 220度、 350度、 425度等種々である。
【0006】一般にバイメタルは図 3のA に示すように温度
変化に比例してその湾曲変位量が大きくなるという性質
がある。ここで、上記の220度用のバイメタルを 425度
用に用いた場合、低温時に8aのように外側へ湾曲するの
には問題ないが、逆に高温時、内側へ湾曲しようとする
時に、図 3のA に示すように温度変化に比例して湾曲し
ようとする。しかしながらバイメタルは弁座部材 7に当
たってしまい、そのためにその変位力はバイメタル自体
に過剰な曲げ応力として作用してしまうことになる。従
って、次に流体の温度が低下した時には、その温度が 1
00度前後で8aの状態になるのではなく、例えば 150度前
後でフロ―ト弁を強制開弁してしまうことになり、蒸気
をも排出してしまうという問題がある。
変化に比例してその湾曲変位量が大きくなるという性質
がある。ここで、上記の220度用のバイメタルを 425度
用に用いた場合、低温時に8aのように外側へ湾曲するの
には問題ないが、逆に高温時、内側へ湾曲しようとする
時に、図 3のA に示すように温度変化に比例して湾曲し
ようとする。しかしながらバイメタルは弁座部材 7に当
たってしまい、そのためにその変位力はバイメタル自体
に過剰な曲げ応力として作用してしまうことになる。従
って、次に流体の温度が低下した時には、その温度が 1
00度前後で8aの状態になるのではなく、例えば 150度前
後でフロ―ト弁を強制開弁してしまうことになり、蒸気
をも排出してしまうという問題がある。
【0007】これを解決する為には、スチ―ムトラップの使
用温度に応じて種々のバイメタルを製作しなければなら
ず、また、高温用はその形状も大きい為にトラップも大
きくなるという問題がある。従って本発明の技術的課題
は、スチ―ムトラップに内蔵するバイメタルを一種類で
種々の使用温度に適用できるようにすることである。
用温度に応じて種々のバイメタルを製作しなければなら
ず、また、高温用はその形状も大きい為にトラップも大
きくなるという問題がある。従って本発明の技術的課題
は、スチ―ムトラップに内蔵するバイメタルを一種類で
種々の使用温度に適用できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた本発明の技術的手段は、入口、出口を
有する弁ケ―シング内に弁室を形成し、弁室と出口を連
通する通路に先端が弁室内に突出した弁口を有する弁座
部材を配置し、弁室内に球形のフロ―ト弁を自由状態で
配置し、フロ―ト弁が弁室内に溜る復水の水位に応じて
浮上降下してその外表面で前記弁口を開閉するスチ―ム
トラップに於て、復水が低温時には外側へ湾曲してフロ
―ト弁を強制開弁せしめ、高温時には内側へ湾曲してフ
ロ―ト弁には関与せしめないバイメタルを設け、該バイ
メタルを、高膨脹金属と低膨脹金属を接着せしめ、該低
膨脹金属の含有成分である鉄とニッケルの含有比率を変
えることにより所定温度までは温度変化に応じて比例的
に湾曲変位し、該所定温度からは湾曲変位しないような
動作をするものとしたものである。
するために講じた本発明の技術的手段は、入口、出口を
有する弁ケ―シング内に弁室を形成し、弁室と出口を連
通する通路に先端が弁室内に突出した弁口を有する弁座
部材を配置し、弁室内に球形のフロ―ト弁を自由状態で
配置し、フロ―ト弁が弁室内に溜る復水の水位に応じて
浮上降下してその外表面で前記弁口を開閉するスチ―ム
トラップに於て、復水が低温時には外側へ湾曲してフロ
―ト弁を強制開弁せしめ、高温時には内側へ湾曲してフ
ロ―ト弁には関与せしめないバイメタルを設け、該バイ
メタルを、高膨脹金属と低膨脹金属を接着せしめ、該低
膨脹金属の含有成分である鉄とニッケルの含有比率を変
えることにより所定温度までは温度変化に応じて比例的
に湾曲変位し、該所定温度からは湾曲変位しないような
動作をするものとしたものである。
【0009】
【作用】上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
バイメタルは弁室内の流体が低温の時は外側へ湾曲して
フロ―ト弁を強制的に弁口11から遠ざける。そして流体
が高温になれば内側へ湾曲しようとするが、所定温度か
らは変位しないのでバイメタル自体は過膨脹せず不必要
な曲げ応力は発生しない。
バイメタルは弁室内の流体が低温の時は外側へ湾曲して
フロ―ト弁を強制的に弁口11から遠ざける。そして流体
が高温になれば内側へ湾曲しようとするが、所定温度か
らは変位しないのでバイメタル自体は過膨脹せず不必要
な曲げ応力は発生しない。
【0010】
【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する(図 1,2,3参照)。図 1は従来の技術を説明する
時に用いたが、本実施例のトラップの構成と同一故に同
図を実施例の図面として用いる。入口部材 1、出口部材
2、入口本体 3、出口本体4及び隔壁部材 5をそれぞれ
溶接結合して弁ケ―シングを形成する。弁ケ―シング内
には弁室12を形成し、球形で中空のフロ―ト弁10を自由
状態で配置する。
明する(図 1,2,3参照)。図 1は従来の技術を説明する
時に用いたが、本実施例のトラップの構成と同一故に同
図を実施例の図面として用いる。入口部材 1、出口部材
2、入口本体 3、出口本体4及び隔壁部材 5をそれぞれ
溶接結合して弁ケ―シングを形成する。弁ケ―シング内
には弁室12を形成し、球形で中空のフロ―ト弁10を自由
状態で配置する。
【0011】入口本体 3には流入する異物を捕獲するスクリ
―ン 6を取り付ける。隔壁部材5に出口と弁室12を連通
する弁口11を有する弁座部材 7と、バイメタル 8と、フ
ロ―ト保持部材 9を同じく溶接にて取り付ける。
―ン 6を取り付ける。隔壁部材5に出口と弁室12を連通
する弁口11を有する弁座部材 7と、バイメタル 8と、フ
ロ―ト保持部材 9を同じく溶接にて取り付ける。
【0012】ここで、上記バイメタル 8を説明をする。一般
にバイメタルは図 2に示すように高膨脹金属13と、低膨
脹金属14を張合わせたものであり、温度変化に応じて 2
点鎖線のように湾曲変位し、その関係を示したものが図
3の破線A である。そこで本願のスチ―ムトラップに用
いたバイメタル 8は低膨脹側の金属14の含有成分である
鉄とニッケルの構成比率を従来のものと変化させること
により、図 3の実線B のように変化することが実現でき
た。つまり、ある温度までは比例的に変化するが、所定
の温度を過ぎれば変位しない動作をする。
にバイメタルは図 2に示すように高膨脹金属13と、低膨
脹金属14を張合わせたものであり、温度変化に応じて 2
点鎖線のように湾曲変位し、その関係を示したものが図
3の破線A である。そこで本願のスチ―ムトラップに用
いたバイメタル 8は低膨脹側の金属14の含有成分である
鉄とニッケルの構成比率を従来のものと変化させること
により、図 3の実線B のように変化することが実現でき
た。つまり、ある温度までは比例的に変化するが、所定
の温度を過ぎれば変位しない動作をする。
【0013】その含有成分である鉄とニッケルの含有比率は
現状は約53%と47%であるが、図 3のB のようになる為
にはニッケルの成分量を減らせば良くその比率は例えば
約30%位が良い。そしてこの数字を変化させることによ
り変位しなくなる温度を任意に変更することができる。
現状は約53%と47%であるが、図 3のB のようになる為
にはニッケルの成分量を減らせば良くその比率は例えば
約30%位が良い。そしてこの数字を変化させることによ
り変位しなくなる温度を任意に変更することができる。
【0014】入口から復水が流入してくると弁室12内に溜
り、その溜った水位に応じてフロ―ト弁10が上昇するこ
とにより弁口11が開口して復水を出口へ排出する。そし
てバイメタル 8は弁室12内の復水が初期低温の時は外側
へ湾曲してフロ―ト弁を強制的に弁口11から遠ざける
(8a及び10a の状態)。そして復水が高温になれば内側
へ湾曲しようとするが、図 3のB に示すように所定温度
からは変位しないのでバイメタル 8自体は過膨脹して弁
座部材 7を押圧することなく不必要な曲げ応力は発生し
ない。
り、その溜った水位に応じてフロ―ト弁10が上昇するこ
とにより弁口11が開口して復水を出口へ排出する。そし
てバイメタル 8は弁室12内の復水が初期低温の時は外側
へ湾曲してフロ―ト弁を強制的に弁口11から遠ざける
(8a及び10a の状態)。そして復水が高温になれば内側
へ湾曲しようとするが、図 3のB に示すように所定温度
からは変位しないのでバイメタル 8自体は過膨脹して弁
座部材 7を押圧することなく不必要な曲げ応力は発生し
ない。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、バイメタルは過膨脹し
て過剰な曲げ応力が発生することがないので、常に 100
度前後の初期低温復水を排出することができる。また、
スチ―ムトラップに内蔵するバイメタルを一種類で種々
の使用温度に適用することができるので、安価で在庫管
理がしやすくなる。
て過剰な曲げ応力が発生することがないので、常に 100
度前後の初期低温復水を排出することができる。また、
スチ―ムトラップに内蔵するバイメタルを一種類で種々
の使用温度に適用することができるので、安価で在庫管
理がしやすくなる。
【図 1】従来、及び本発明の実施例のスチ―ムトラップ
の断面図である。
の断面図である。
【図 2】バイメタルの断面図である。
【図 3】バイメタルの温度変化とその湾曲変位量を示し
たグラフである。
たグラフである。
1 入口部材 2 出口部材 7 弁座部材 8 バイメタル 10 フロ―ト弁
Claims (1)
- 【請求項 1】 入口、出口を有する弁ケ―シング内に弁
室を形成し、弁室と出口を連通する通路に先端が弁室内
に突出した弁口を有する弁座部材を配置し、弁室内に球
形のフロ―ト弁を自由状態で配置し、フロ―ト弁が弁室
内に溜る復水の水位に応じて浮上降下してその外表面で
前記弁口を開閉するスチ―ムトラップに於て、復水が低
温時には外側へ湾曲してフロ―ト弁を強制開弁せしめ、
高温時には内側へ湾曲してフロ―ト弁には関与せしめな
いバイメタルを設け、該バイメタルを、高膨脹金属と低
膨脹金属を接着せしめ、該低膨脹金属の含有成分である
鉄とニッケルの含有比率を変えることにより所定温度ま
では温度変化に応じて比例的に湾曲変位し、該所定温度
からは湾曲変位しないような動作をするものとしたこと
を特徴とするスチ―ムトラップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4418991A JP2714882B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | スチ―ムトラップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4418991A JP2714882B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | スチ―ムトラップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04262197A JPH04262197A (ja) | 1992-09-17 |
JP2714882B2 true JP2714882B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=12684627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4418991A Expired - Fee Related JP2714882B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | スチ―ムトラップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2714882B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4912675B2 (ja) * | 2005-12-15 | 2012-04-11 | 株式会社テイエルブイ | ドレントラップ |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP4418991A patent/JP2714882B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04262197A (ja) | 1992-09-17 |
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