JP2713813B2 - セラミックタペット及びその製造方法 - Google Patents

セラミックタペット及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、動弁カムが当接する部位をセラミックチッ
プで形成した有底円筒状のセラミックタペット及びその
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、内燃機関用のタペットは一端が開口した金属製
の有底円筒体で、その底面部は動弁カムが摺動するチッ
プが鋳ぐるまれた構造を有している。
近年、排ガス対策や軽量化のために、タペットのチッ
プに耐摩耗性、機械的強度等に優れたセラミックチップ
を用いたセラミックタペットが提案されている。通常、
セラミックタペットは鋳型内にチップを装着した後、鋳
型内に鋳鉄やアルミ合金等の溶湯を流し込み形成される
が、チップ外周部の溶湯の熱容量が小さく、またセラミ
ックチップに熱が奪われるため、チップ外周部の湯まわ
りが悪くなる問題があり、この問題を解決するため、実
開平1−12400号公報において、鋳ぐるみ時チップ外周
部のタペット本体の外径を他の部分よりもより大きくし
て鋳ぐるんだタペットが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、実開平1−12400号公報に開示された
セラミックタペットにおいても、鋳ぐるみ時にチップ外
周部のタペット本体の外径を大きくした場合、湯まわり
の悪さは解消されるものの、セラミックチップと溶湯金
属の熱膨張率が大きく異なるため、冷却時にセラミック
チップに大きな応力が作用し、セラミックチップが破壊
する問題があった。
また、チップの外周に抜け防止用の凹状の環状溝が形
成されたセラミックチップでは、その影響が大きかっ
た。
本発明の目的は上述した課題を解消して、鋳ぐるみ後
の冷却時にセラミックチップの破壊のないセラミックタ
ペット及びその製造方法を提供しようとするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明のセラミックタペットは、動弁カムが当接する
部位をセラミックチップで形成した有底円筒状のセラミ
ックタペットにおいて、セラミックチップの鋳ぐるみ時
に、セラミックチップの外周部に対応する鋳ぐるみ体の
外周部に、凹部切り欠き部を設けたことを特徴とするも
のである。
また、本発明のセラミックタペットの製造方法は、動
弁カムが当接する部位をセラミックチップで形成した有
底円筒状のセラミックタペットの製造方法において、セ
ラミックチップを下型のチップ載置孔に載置し、セラミ
ックチップの外周部に対応する位置に凸部を有する上型
をセットし、セラミックタペット内周部に対応する中子
を挿入し上型と下型と中子との間に溶湯を注湯してセラ
ミックチップを鋳ぐるみ、所望のセラミックタペットの
外径よりも大きい外形を有するとともにセラミックチッ
プの外周部に対応する位置に凹部切り欠き部を有するセ
ラミックタペット鋳ぐるみ体を得、得られたセラミック
鋳ぐるみ体の外周部を切削して凹部切り欠き部を削った
所定寸法のセラミックタペットを得ることを特徴とする
ものである。
(作用) 上述した構成において、鋳ぐるみ時に所望のセラミッ
クタペットの外径より大きい外径のセラミック鋳ぐるみ
体を形成しているため、外形を大きくすることで熱容量
が大きくなり、湯まわりが向上するとともに、セラミッ
クチップの外周部に対応する鋳ぐるみ体の外周部に凹部
切り欠き部を設けているため、冷却時の溶湯金属の収縮
による応力を緩和し、チップの破損を防止でき、良好な
鋳ぐるみ体ひいてはセラミックタペットを得ることがで
きる。
なお、凹部切り欠き部はセラミック鋳ぐるみ体のセラ
ミックチップ側の端面から設けるものとし、その深さは
セラミックチップの厚さにもよるが、セラミックチップ
の高さと同等もしくはそれ以上とすることにより、効果
的に冷却時の溶湯金属の収縮による応力を緩和すること
ができる。
さらに、凹部切り欠き部の形状は、応力を緩やかな勾
配でより均一に緩和できるため、円形にすることが好ま
しい。
(実施例) 図1は本発明のセラミックタペットの一例の構成を示
す断面図である。図1に示すように、本発明のセラミッ
クタペット1は従来例のセラミックタペットと同様な構
成をとっており、中空円筒形の鋳鉄、アルミニウム等の
金属からなるタペット本体2の先端に、セラミック製の
チップ3を設けて構成している。
また、中子の形状を変更することにより、図9に示す
ようなセラミックタペット1を得ることができ、その形
状はこれらの例に限定されるものでない。また、セラミ
ックチップ3の形状も当接するカム、プッシュロッド、
バルブ等に適応する形状とすればよく、鋳ぐるみにより
応力を受ける外周形状も応力集中の少ない形状とすれば
よく、特に限定されるものではない。
図2及び図3は本発明のセラミックタペットを得るた
めに用いられるセラミック鋳ぐるみ体の一例の構成を示
す断面図及び底面図である。図2及び図3に示すよう
に、本発明のセラミック鋳ぐるみ体4は、目的とするセ
ラミックタペット1の外径よりも大きい外径を有し、セ
ラミックチップ3に対応する外周部に4個の凹部切り欠
き部5を設けている。このセラミック鋳ぐるみ体4を、
図中点線で示すように切削加工することにより、凹部切
り欠き部5とともに削り取り、所定形状のセラミックタ
ペット1を得ている。
また、凹部切り欠き部5の個数、形状は、湯流れがよ
く応力緩和できるものとすればよく、特に限定されるも
のではない。
図4から図8に本発明のセラミックタペットの製造方
法の一例を工程順に示す。まず、図4に示すように、鋳
型を構成する下型11の凹部12に、円盤状のセラミックチ
ップ13を載置する。次に、図5に示すように、セラミッ
クチップ13の外周部に対応する位置に凸部14を有する上
型15及び中子16を、下型11の上にセットする。この状態
で、鋳鉄、アルミニウム等の溶湯を上型15、下型11及び
中子16の間にできた空間に注湯する。その後、冷却し
て、上型15、下型11及び中子16を取り出し、図7に示す
ようなセラミック鋳ぐるみ体17を得ている。最後に、得
られたセラミック鋳ぐるみ体17を図7中点線で示す位置
まで研削加工して、図8に示すような最終形状のセラミ
ックタペット18を得ている。
なお、ここでいう下型11はセラミックチップ3を載置
する型を言い、上型15は鋳ぐるみ体17の外周を構成する
型を言い、図4〜図6の型形状に限定されるものではな
い。
以下、実際の例について説明する。
実施例 直径25mm、厚さ10mmの円盤状の窒化珪素製セラミック
チップを製作した。この際、直径は抜け防止のため上下
面の直径をわずかに変えて、カムとの摺動面を小とし、
側面にテーパがつくようにした。また、鋳ぐるみ用の金
型として、セラミック鋳ぐるみ体の外周が30mmの金型
と、同じくセラミック鋳ぐるみ体の外周が28mmの金型
と、セラミック鋳ぐるみ体の外周が30mmで円周方向の4
カ所に鋳ぐるみ体の底面から半径方向1mm、高さ方向10m
mの凹部切り欠き部を設けさせる金型とを準備した。セ
ラミックチップをそれぞれの金型にセットし、800℃の
アルミニウム合金の溶湯を金型に流し込んだ。次に、冷
却後、セラミックチップにアルミニウム合金を鋳ぐるん
だセラミック鋳ぐるみ体を得た。
得られたセラミック鋳ぐるみ体に対して、外観検査を
実施するとともに、超音波探傷検査を行ってクラックの
有無を判定した。さらに、それぞれのセラミック鋳ぐる
み体の外周を27mmに旋削加工した後、実際にエンジンに
組み付け、回転数を5000rpmまで上げたときの状態も判
定した。それらの結果を表1に示す。
表1の結果から、本発明のように凹部切り欠き部を設
けた場合は、従来例に比べて良好な性質を有することが
わかった。なお、上述した4カ所に凹部切り欠き部を設
けた本発明例のセラミックタペットについて、さらに10
0Hrsの高速耐久テストを実施したが、何等異常はなかっ
た。
(発明の効果) 以上説明したところから明らかなように、本発明によ
れば、最終形状のセラミックタペットを得る前のセラミ
ック鋳ぐるみ体において、セラミックチップの外周面に
対応する鋳ぐるみ体の外周部に凹部切り欠き部を設ける
ようにしているため、鋳造時の湯まわり不良による鋳造
欠陥と冷却時の収縮応力によるセラミックチップの破壊
を同時に防止することができ、信頼性の高いセラミック
タペットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明のセラミックタペットの一例の構成を示
す断面図、 図2は、本発明のセラミックタペットを得るために用い
られるセラミック鋳ぐるみ体の一例の構成を示す断面
図、 図3は、本発明のセラミックタペットを得るために用い
られるセラミック鋳ぐるみ体の一例の構成を示す底面
図、 図4は、本発明のセラミックタペットの製造方法の一工
程を示す図、 図5は、本発明のセラミックタペットの製造方法の一工
程を示す図、 図6は、本発明のセラミックタペットの製造方法の一工
程を示す図、 図7は、本発明のセラミックタペットの製造方法の一工
程を示す図、 図8は、本発明のセラミックタペットの製造方法の一工
程を示す図、 図9は、本発明のセラミックタペットの他の例の構成を
示す図である。 1…セラミックタペット 2…タペット本体 3…セラミックチップ 4…セラミック鋳ぐるみ体 5…凹部切り欠き部 11…下型 12…凹部 13…セラミックチップ 14…凸部 15…上型 16…中子 17…セラミック鋳ぐるみ体 18…セラミックタペット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動弁カムが当接する部位をセラミックチッ
    プで形成した有底円筒状のセラミックタペットにおい
    て、セラミックチップの鋳ぐるみ時に、セラミックチッ
    プの外周部に対応する鋳ぐるみ体の外周部に、凹部切り
    欠き部を設けたことを特徴とするセラミックタペット。
  2. 【請求項2】動弁カムが当接する部位をセラミックチッ
    プで形成した有底円筒状のセラミックタペットの製造方
    法において、セラミックチップを下型のチップ載置孔に
    載置し、セラミックチップの外周部に対応する位置に凸
    部を有する上型をセットし、セラミックタペット内周部
    に対応する中子を挿入し上型と下型と中子との間に溶湯
    を注湯してセラミックチップを鋳ぐるみ、所望のセラミ
    ックタペットの外径よりも大きい外形を有するとともに
    セラミックチップの外周部に対応する位置に凹部切り欠
    き部を有するセラミックタペット鋳ぐるみ体を得、得ら
    れたセラミック鋳ぐるみ体の外周部を切削して凹部切り
    欠き部を削った所定寸法のセラミックタペットを得るこ
    とを特徴とするセラミックタペットの製造方法。
JP30876090A 1990-11-16 1990-11-16 セラミックタペット及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2713813B2 (ja)

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