JP2712603B2 - イミド樹脂積層板とその製法 - Google Patents

イミド樹脂積層板とその製法

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JP2712603B2 JP20830489A JP20830489A JP2712603B2 JP 2712603 B2 JP2712603 B2 JP 2712603B2 JP 20830489 A JP20830489 A JP 20830489A JP 20830489 A JP20830489 A JP 20830489A JP 2712603 B2 JP2712603 B2 JP 2712603B2
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    • H05K1/02Details
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    • H05K1/0313Organic insulating material
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、イミド樹脂積層板及びその製法、特に電
子回路基板に有用な絶縁板に関するものである。
〔従来の技術〕
従来イミド樹脂積層板は、ガラス繊維、パルプ繊維な
どの基材にイミド化合物を含むワニスを含浸乾燥してプ
リプレグを製造し、このプリプレグを数枚重ねて熱圧成
形して製造される。この様にして製造される積層板は、
硬化したプリプレグ間の層間接着力が高く、吸水率が低
く、且つ高温に長時間曝しても耐電圧特性に悪影響を与
えるクラック等の表面性状の劣化が生じない性能が期待
される。ところでイミド樹脂積層板は、一般にエポキシ
樹脂積層板と比べて耐熱性に優れ、従って多層の印刷回
路板に賞用されてはいるが、層間接着力に改善の余地が
ある。ここで従来の代表的な製法に言及すると、末端に
不飽和イミド環を有する芳香族化合物と脂肪族ジアミン
を反応させるとともにフェノール又はクレゾールノボラ
ック系エポキシ化合物を反応させて硬化促進するワニス
を用いると、特に多層の印刷回路基板では、層間接着力
に改善点が残る。これは、不飽和イミド環を有する芳香
族化合物と脂肪族ジアミンを反応させると、分子内に多
数のイミノ基が生じ、このイミノ基とエポキシ化合物の
反応に従って架橋構造が極度に進行し、その結果硬直性
が高まる反面密着力が低下するものと推察される。そこ
で特開昭62-29584に開示された、エポキシ化合物が反応
するイミノ基の如き感圧基を分子内に含まないイミド化
合物に着目して、特開昭62-212419に開示された硬化法
を援用して、イミド樹脂の積層板の層間接着性と吸水性
の改善を試みた。その結果、積層板を高温に長時間曝す
と、クラックが発生し耐電圧特性が低下する事実を確認
した。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明によって解決する課題は、高温に長時間さら
したときにクラックが発生せず耐電圧特性に優れ、且つ
層間接着性を改善した積層板及びその製法を提供する点
にある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る積層板の製法は、分子内にイミド基と
アミノ基を各々複数個有する芳香族イミド化合物と不飽
和イミド化合物とエポキシ化合物とを樹脂成分として、
上記芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と上
記不飽和イミド化合物のイミド基当量と上記エポキシ化
合物のエポキシ当量の比が10:1:5〜10:15:40の比で極性
溶媒に溶解して含有するワニスを、基材に含浸、乾燥さ
せてプリプレグとし、このプリプレグの複数枚を積層成
形することを特徴とする。
最初にワニスについて説明するとワニスには、樹脂成
分として分子内にイミド基とアミノ基を各々複数個含有
する芳香族化合物が樹脂の主成分として含まれる。この
芳香族化合物としては、下記の一般構造式 (但しAr1は2価の芳香族基を示し、R1は水素原子又は
炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子又は
炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基あるいは水酸
基を示し、nは1〜30を示す。)で示されるオリゴマー
又はプレポリマーが用いられる。ここでイミド基を複数
個に制限したのは、一個では硬化した性状にある積層板
としての耐熱性が充分でなく、アミノ基を複数個に制限
したのは、1個ではイミド樹脂の架橋密度が小さくその
結果耐熱性が得られないからである。この芳香族イミド
化合物は、分子が大きすぎると溶媒に溶解しにくく且つ
基材に浸透しにくく空隙が生ずるのみならず積層板の熱
圧成形の工程で樹脂の流れが悪くなる。なお、上記の構
造式を有するジアミン化合物の他に特開昭61-223021に
開示された下記の構造式を有する化合物も適用できる。
(但しAr4は4価の芳香族基、R1,R2は水素原子、ハロ
ゲン原子又はアルキル基であり、その少なくとも一方は
アルキル基であってpは1〜30である。) 樹脂成分として添加される不飽和イミド化合物には、
下記の一般構造式 (Rは2価の芳香族基又は脂肪族基である。) で示されるビスマレイミドが適している。この他には下
記の構造式を有するマレイミドが適用できる。
この不飽和イミド化合物の添加の狙いは、アミノ基を有
する芳香族イミド化合物のオリゴマーまたはプレポリマ
ーと反応させて、積層板中に生成される高分子のイミド
樹脂内に一級アミンを残存せしめないためである。つま
り不飽和イミド化合物の二重結合はアミノ基の活性水素
とマイケル付加反応をおこす。この一級アミンとの反応
は早い。従って積層板中に未反応のアミノ基を残さず硬
化促進せしめることができるのである。そして二級アミ
ンとエポキシ化合物との反応は、未反応で残っている不
飽和イミド化合物の存在によって阻害されることなく進
行するのでガラス転移温度が上昇し、高温に長時間曝し
てもクラックが発生せず耐熱性に優れた積層板を製造す
ることができる。ここで不飽和イミド化合物は、上記の
芳香族イミド化合物のアミノ基当量と不飽和イミド化合
物のイミド基当量の比が10:1乃至10:15の範囲で配合す
るのが適当である。即ち、不飽和イミド化合物のイミド
基当量がこの範囲を逸脱して乏しくなると、上記の如く
ガラス転移温度が低く、その結果積層板を高温に長時間
曝しておくとクラックが発生する。この現象は、未反応
で残ったアミノ基の活性水素がイミド環と分子内結合を
起こすことに起因するものと推察される。逆に不飽和イ
ミド化合物のイミド基当量がこの範囲を逸脱してリッチ
になると芳香族イミド化合物の付加反応によって生成す
る変性イミド樹脂プレポリマーの溶解性が悪くなるのみ
ならず硬化速度が著しく早くなってプリプレグを重ねて
熱圧成形する工程での成形性が低下し、さらには積層板
の機械的強度の脆さが生ずるとともに層間接着力が低下
する。次に芳香族イミド化合物の硬化剤として働く樹脂
成分のエポキシ化合物としては、例えば下記に示される
ノボラック型又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
の初期反応物 (Rは水素原子又はメチル基、Xは水素原子又は臭素原
子を示し、qは2乃至20である。)又は下記に示される
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル化物、 (Xは水素原子又は臭素原子である。) さらにはこの化合物の二又は三量体を約5重量%以下含
むエポキシ化合物、その他下記の構造を有する化合物が
用いられる。
(Xは水素原子又は臭素原子、R1はエポキシ基、R2
エポキシ基、水素原子又は脂肪族炭化水素である。)こ
のエポキシ化合物は、芳香族イミド化合物のアミノ基の
活性水素当量とエポキシ当量が、10:5乃至10:40の割合
で添加される。この範囲では、耐熱性の大幅な低下を招
くことなく層間接着性、吸水性の向上をはかることがで
きるのである。すなわち上記の範囲を逸脱してエポキシ
当量がリッチになると、ワニスのガラス移転温度の低下
が認められ耐熱性が低下する。そして上記の範囲を逸脱
してエポキシ当量が乏しくなると積層板の層間接着力や
吸水率が増大して吸水性の低下が認められるようにな
る。又エポキシ化合物として添加する全量の一部又は全
部を難燃化の目的で臭素化したエポキシ化合物、あるい
はジアリルエーテル化物、ジグリシジルエーテル化物と
する場合は、その臭素は樹脂成分全量に対して6重量%
以上好ましくは8乃至15重量%の範囲が適当である。即
ち6重量%未満では難燃性を示さない。6重量%を越え
ると難燃性の効果を示し、8重量%を越えると難燃性が
顕著になる。しかし15重量%を越えても、添加量に相当
の難燃性の改善に寄与しない。
これらの樹脂成分を溶解してワニスを調製するにあた
って用いられる溶媒は、極性の高い有機溶媒であって、
例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドン、メチルセルソルブ、またはメチ
ルエチルケトンの如きケトン類を単独または混合溶媒で
用いられる。
ワニスの調製に際して、基材に充分にかつ均一に含浸
させるためには、均一に上記の樹脂成分を溶解させるこ
とが重要なファクターである。ところで不飽和イミド化
合物は、常温では上記の極性溶媒にも溶解しにくく、し
たがって上記の樹脂成分を添加した混合液を加熱すると
よい。この場合40〜100℃で10〜30分加熱するのが適当
である。温度、時間を含めて加熱しすぎると、ワニスの
段階で重合反応が進行し、基材に含浸しにくくなるので
注意が必要である。最適な調製は、溶媒中に芳香族イミ
ド化合物と不飽和イミド化合物を最初に添加して完全に
不飽和イミド化合物を加熱によって溶解させて後、他の
樹脂成分であるエポキシ化合物、その他の硬化剤を添加
して基材に含浸させるワニスとする。この場合は、不飽
和イミド化合物は、同時に全部の樹脂成分を溶解させる
よりは溶解が容易であるが、この場合でも芳香族イミド
化合物と不飽和イミド化合物の重合反応が過度に進行す
るのを阻止する必要がある。従ってワニス中に含有され
る芳香族イミド化合物と不飽和イミド化合物の反応生成
物の分子量は、上限5000前後で平均分子量は約1500まで
が好ましい。
なお、本来硬化剤として作用する上記の不飽和イミド
化合物に他の硬化剤を併用してもよい。他の硬化剤とし
ては一級アミンと二級アミン双方との反応を促進する化
合物が有益である。なかでもフェノールノボラックやク
レゾールノボラックなどのルイス酸系硬化剤が最適であ
って、樹脂成分全量に対してこの硬化剤は10:1乃至100:
1が適量である。即ちこれらのルイス酸系硬化剤は、特
に芳香族イミド化合物のアミノ基及びアミノ基の水素が
付加反応に寄与して生成されたイミノ基との反応性を高
めることができ、その結果積層板中に未反応の活性水素
を減少させることができるからである。
最後に積層板を製造するにあったっては、上記のワニ
ス基材に含浸、乾燥させてプリプレグとし、このプリプ
レグの複数枚を積層成形することにより、基材と基材と
の樹脂成分が相互に反応硬化して一体に構成されたイミ
ド樹脂積層板を得ることができるのである。この基材中
で生ずる主たる硬化反応に触れると、芳香族イミド化合
物のアミノ基は不飽和イミド化合物のイミド基とマイケ
ル付加反応によって重合反応が進行し、加えて未反応の
アミノ基及び生成したイミノ基はエポキシ化合物のエポ
キシ基の開環反応が進行して硬化するのである。なお、
基材は特に制限はなく常用のガラス繊維、パルプ繊維が
用いられ、熱圧条件もイミド樹脂積層板の成形に常用さ
れる温度並びに圧力が適用できる。
〔実施例〕
実施例では次の化合物を共通して用いた。
芳香族イミド化合物として 不飽和イミド化合物として エポキシ化合物として エポキシ化合物(A)(以下単に(A)と記す) (nは1〜3である) エポキシ化合物(B)(以下単に(B)と記す) を併用し、 硬化剤としてはオルソクレゾールノボラック 溶剤としてはジメチルホルムアミドとメチルセルソルブ
を併用した。
実施例1 芳香族イミド化合物250重量部(以下単に部と記
す)、不飽和イミド化合物20部をジメチルホルムアミド
122部とメチルセルソルブ107部の併合溶媒に添加して70
℃で30分加熱して溶解しさらに50℃以下でエポキシ化合
物として(A)100部、(B)47.5部、及び硬化剤とし
てオルソクレゾールノボラック12部を加えてワニスとし
た。
このワニスの樹脂成分として加えた芳香族イミド化合物
のアミノ基の活性水素当量と不飽和イミド化合物のイミ
ド基当量とエポキシ化合物のエポキシ当量は10:1.1:6で
あった。このワニスを104g/m2のガラス布に含浸し、160
℃で5分間乾燥しておよそ192g/m2のプリプレグを得
た。このプリプレグ4枚を重ね合わせて40kg/cm2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
実施例2 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物150部
をジメチルホルムアミド161部とメチルセルソルブ142部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)126部、(B)2
8.5部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12
部を加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として
加えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と
不飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物の
エポキシ当量は、10:8.4:6であった。このワニスを104g
/m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g
/m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合
わせてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧
力で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅
張積層板を得た。
実施例3 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物20部
をジメチルホルムアミド310部とメチルセルソルブ272部
の併合溶媒に添加して90℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)427.5部(B)3
80部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部
を加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加
えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不
飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエ
ポキシ当量は、10:1.1:35であった。このワニスを104g/
m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/
m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わ
せてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
実施例4 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物150部
をジメチルホルムアミド347.5部とメチルセルソルブ30
4.9部の併合溶媒に添加して90℃で30分加熱して溶解し
さらに50℃以下でエポキシ化合物として(A)427.5部
(B)380部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラ
ック12部を加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分
として加えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素
当量と不飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化
合物のエポキシ当量は、10:8.4:35であった。このワニ
スを104g/m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥し
て約192g/m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚
を重ね合わせてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg
/cm2の圧力で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.
4mmの銅張積層板を得た。
実施例5 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物60部
をジメチルホルムアミド200部とメチルセルソルブ175部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)195部(B)183
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:3.3:16.6であった。このワニスを104g/
m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/
m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わ
せてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
実施例6 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物60部
をジメチルホルムアミド220部とメチルセルソルブ193部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)215部(B)234
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:3.3:19.8であった。このワニスを104g/
m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/
m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わ
せてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
実施例7 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物60部
をジメチルホルムアミド220部とメチルセルソルブ193部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)215部(B)234
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:12:19.8であった。このワニスを104g/m
2のガラス布に含浸し、160℃で5分乾燥して約192g/m2
のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わせ
てさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力で
170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張積
層板を得た。
実施例8 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物251部
をジメチルホルムアミド220部とメチルセルソルブ193部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)195部(B)183
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:14:16.6であった。このワニスを104g/m
2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/m
2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わ
せてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
〔比較例〕
比較例では比較例6を除いて実施例で用いた樹脂成分
と同一の化合物を用いた。
比較例1 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物14部
をジメチルホルムアミド112部とメチルセルソルブ98部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)91部(B)24.7
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:7.8:4.5であった。このワニスを104g/m
2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/m
2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わ
せてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/m2の圧力
で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張
積層板を得た。
比較例2 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物197部
をジメチルホルムアミド164部とメチルセルソルブ114部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)91部(B)24.7
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:11:4.5であった。このワニスを104g/m2
のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して約192g/m2
のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わせ
てさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力で
170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張積
層板を得た。
比較例3 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物14部
をジメチルホルムアミド363部とメチルセルソルブ318部
の併合溶媒に添加して90℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)427.5部(B)5
70部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部
を加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加
えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不
飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエ
ポキシ当量は、10:7.8:45であった。このワニスを104g/
m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して192g/m2
のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わせ
てさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力で
170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張積
層板を得た。
比較例4 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物197部
をジメチルホルムアミド415部とメチルセルソルブ364部
の併合溶媒に添加して90℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)91部(B)24.7
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:11:45であった。このワニスを104g/m2
のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して192g/m2
プリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わせて
さらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力で17
0℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張積層
板を得た。
比較例5 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物を添
加せずにジメチルホルムアミド182部とメチルセルソル
ブ128部の併合溶媒に添加して90℃で30分加熱して溶解
しさらに50℃以下でエポキシ化合物として(A)197部
(B)187部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラ
ック12部を加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分
として加えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素
当量と不飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化
合物のエポキシ当量は、10:16.7であった。このワニス
を104g/m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して
192g/m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重
ね合わせてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2
の圧力で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mm
の銅張積層板を得た。
比較例6 ビスマレイミド304部とジアミノジフェニルメタン99
部をジメチルアセトアミド588部に添加してこれを100℃
に加熱して40分反応させた後80℃まで冷却し、これにエ
ポキシ化合物(A)250部、(B)225部を加えて80℃で
30分反応させた。さらにこれを40℃まで冷却し、ジアミ
ノフェニルメタン28部を混ぜてワニスとした。このワニ
スを104g/m2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥し
て約192g/m2のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚
を重ね合わせてさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg
/cm2の圧力で170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.
4mmの銅張積層板を得た。
比較例7 芳香族イミド化合物250部、不飽和イミド化合物30部
をジメチルホルムアミド161部とメチルセルソルブ142部
の併合溶媒に添加して70℃で30分加熱して溶解しさらに
50℃以下でエポキシ化合物として(A)215部(B)234
部及び硬化剤としてオルソクレゾールノボラック12部を
加えてワニスとした。このワニスの樹脂成分として加え
た芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不飽
和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエポ
キシ当量は、10:17:19.8であった。このワニスを104g/m
2のガラス布に含浸し、160℃で5分間乾燥して192g/m2
のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね合わせ
てさらに上下に銅箔をはさみ、これを40kg/cm2の圧力で
170℃、120分の熱圧条件で積層成形し、0.4mmの銅張積
層板を得た。
以上の製法によって得た積層板の性能をワニスのガラ
ス移転温度と合わせて示すと別紙の表のとおりである。
試験条件は次のとおりである。
(1) ガラス転移温度 粘弾性スペクトロメータにより測定した。試料は5mm
×50mmにカットした後片側より正弦波を与え、他方でそ
の正弦波を受けそれにより測定した。昇温速度は2℃/m
inに設定した。
(2) 耐熱性 銅張積層板の銅箔をエッチングにより除去して試料と
し、これを190℃の高温状態で加熱したあと、耐電圧試
験の電圧値が半減する処理時間を記録した。耐電圧試験
は電圧印加により厚さ方向の積層板の破壊の発生する電
圧を測定し、初期値の半減する時間を終点とした。
(3) 層間接着性 オートグラフにより測定した。試料は10mm×100mmに
カットし、これの1枚目と2枚目の層間で行い、同箔は
つけたままで測定した。
(4) 吸水率 銅張積層板の銅箔をエッチングにより除去して試料と
し、これの吸水による重量増加を測定した。
(5) 銅張積層板の銅箔をエッチングにより除去して試料と
し、UL94に規定されたいる垂直試験法に基づいて評価し
た。
〔発明の効果〕
比較例6は、前記したイミド樹脂積層板の先行技術に
属する製法に基づいたもので、耐熱性と吸水性について
は相当の性能を呈するものの層間接着力に改善の余地を
残している。これに対して比較例5は、特開昭62-29584
に開示されたジアミン化合物であるイミド化合物とエポ
キシ化合物との架橋反応を不飽和イミド化合物の不存在
下で行ったものであり、試験結果から明らかなように比
較例6の積層板と比べると層間接着性の改善は顕著であ
るものの、耐熱性が致命的欠陥である。
実施例1乃至6によると、ワニスの樹脂成分として加
えた芳香族イミド化合物のアミノ基の活性水素当量と不
飽和イミド化合物のイミド基当量とエポキシ化合物のエ
ポキシ当量が10:1:5乃至10:15:40の比で不飽和イミド化
合物を添加すると、比較例5の積層板に認められたクラ
ックの発生がなく、その上に上記当量関係の範囲外での
比較例1乃至4及び6及び7の積層板と比べて、層間接
着力が向上するものである。
以上の実施例と比較例との対比が証すとおり、この発
明によると、高温に長時間曝したときにクラックが発生
せず耐電圧特性に優れ、且つ層間接着性を改善した積層
板を得ることができるのである。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内にイミド基とアミノ基を各々複数個
    有する芳香族イミド化合物と不飽和イミド化合物とエポ
    キシ化合物とを樹脂成分として、上記芳香族イミド化合
    物のアミノ基の活性水素当量と上記不飽和イミド化合物
    のイミド基当量と上記エポキシ化合物のエポキシ当量の
    比が10:1:5〜10:15:40の比で極性溶媒に溶解して含有す
    るワニスを、基材に含浸、乾燥させてプリプレグとし、
    このプリプレグの複数枚を積層成形することを特徴とす
    るイミド樹脂積層板の製法。
  2. 【請求項2】ワニスは芳香族イミド化合物と不飽和イミ
    ド化合物とを加熱して溶解させた後にエポキシ化合物を
    溶解させて調製された請求項1記載のイミド樹脂積層板
    の製法。
  3. 【請求項3】ワニスが硬化促進剤としてルイス酸を含ん
    でいる請求項1記載のイミド樹脂積層板の製法。
  4. 【請求項4】芳香族イミド化合物は中間がエポキシ化合
    物に対して不活性の非感応の原子及び基で満たされてい
    る請求項1記載のイミド樹脂積層板の製法。
  5. 【請求項5】芳香族イミド化合物は下記の構造式を有す
    るジアミン化合物である請求項1記載のイミド樹脂積層
    板の製法。 (但しAr1は2価の芳香族基を示し、R1は水素原子、又
    は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子、
    炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基又は水酸基を
    示し、nは1より大きく30より小さい。)
  6. 【請求項6】不飽和イミド化合物は下記の構造式で示さ
    れるビスマレイミドである請求項1記載のイミド樹脂積
    層板の製法。 (但しRは2価の芳香族基又は脂肪族基である)
  7. 【請求項7】分子内にイミド基とアミノ基を各々複数個
    有する芳香族イミド化合物と不飽和イミド化合物とエポ
    キシ化合物とを樹脂成分として、上記芳香族イミド化合
    物のアミノ基の活性水素当量と上記不飽和イミド化合物
    のイミド基当量と上記エポキシ化合物のエポキシ当量の
    比が、10:1:5〜10:15:40の比で極性溶媒に溶解して含有
    するワニスが基材中で硬化して一体に構成されたイミド
    樹脂積層板。
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