JP2712551B2 - カードの記録方法 - Google Patents

カードの記録方法

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JP2712551B2
JP2712551B2 JP1126018A JP12601889A JP2712551B2 JP 2712551 B2 JP2712551 B2 JP 2712551B2 JP 1126018 A JP1126018 A JP 1126018A JP 12601889 A JP12601889 A JP 12601889A JP 2712551 B2 JP2712551 B2 JP 2712551B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、定期券、入場許可証、各種プリペイドカー
ドなどの繰り返し使用されるカードに、目視できる記録
を施し、また消去する方法に関する。
(従来技術とその課題) 交通機関の定期券、催し会場や建物への入場許可証な
どは、毎日繰り返し使用されるが、管理上不正乗車、不
正入場をチェックする手段がない。
そこで近年、一部で磁気カードによるチェック法も採
用されつつあるが、チェックの有無が目視出来ないた
め、装置上のトラブルによるチェックもれのおそれがあ
り、管理者、利用者とも不便を感じていた。
また各種プリペイドカードにおいても磁気カードやIC
カードが使用されているが、記録内容が直接目視できな
いため、支払金額や残額を簡単にチェツクできず、使用
者に対する内容保証の点で問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は、定期券、入場証、そのほか各種プリペイド
カードなど繰り返し使用されるカードに、ドットプリン
タなどにより任意の記録を目視可能に行い、またそれを
消去する方法を提供するものである。
すなわち本発明は、表面の少なくとも一部が、常温で
加圧することにより白化する熱可塑性樹脂層からなるカ
ードを用い、カードへの記録時には、前記熱可塑性樹脂
層を常温で多数の点状に加圧して、多数の点の集合から
なる白化記録画像を形成し、記録消去時には、前記記録
画像を前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度で
加熱して記録を消去することを特徴とするカードの記録
方法である。
以下本発明を図面を参照して詳細に説明する。
第1図は本発明方法に使用するカードの一例を示す斜
視図、第2図は第1図のII−II断面図、第3図は白化記
録画像を形成したカードの部分平面図、第4図は第3図
のIV−IV断面図、第5〜6図は本発明方法に使用するカ
ードの別の例を示す断面図である。
本発明方法により入退場のチェツクを行う場合につい
て説明すると、使用するカード1は、第1〜2図に示す
ように、常温で厚さ方向に加圧することにより白化する
熱可塑性樹脂(以下白化性樹脂という)からなる層11が
カード表面に露出して記録部13を形成している。
記録部13以外の表面には、印刷12を施して、必要な説
明や装飾図案を表示してある。
また白化性樹脂層11の裏面には、強度の大きいポリエ
チレンテレフタレートシートなどの基材3を積層してあ
る。
白化性樹脂としては、互いに相溶性の悪い樹脂を組み
合わせればよく、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合樹脂(ABS樹脂)、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合樹脂等の相溶性の悪い単量体か
らなる共重合樹脂、あるいは、ポリ塩化ビニル樹脂(PV
C)−ABS樹脂混合物、PVC−ゴム混合物、PVC−ポリオレ
フィン樹脂混合物、ポリスチレン−ゴム混合物などの相
溶性の悪い樹脂の混合物を用いることができる。
白化が生じる理由は、相溶性の悪い樹脂の混合物を常
温で加圧すると、加圧部の樹脂が引き伸ばされて、樹脂
間の界面にミクロクレーズが発生して光線を乱反射する
ためと推測される。
白化性樹脂層11の厚さは、特に制限はないが、通常は
10〜200μmの範囲とし、またカード1全体の厚さは0.1
〜3mm程度である。
白化性樹脂層11の色は、白色以外であればよく、無色
透明でもよいし、着色(好ましくは暗色に)してもよ
い。
このカード1を用いて入場する際には、カード1の記
録部13を、常温において点状に加圧して、第3〜4図に
示すような多数の点の集合からなる文字、記号、模様な
どの白化記録画像2を現出させる。
加圧手段としては、ドットプリンタ(インクリボンは
不要)を使用するのが好適である。
点の大きさは、記録像の鮮明性の点から256〜2304点/
25mm2程度が適当である。
この様に多数の点の集合により記録像を現出させる
と、個々の点に局部的に圧力がかかり、かつ変形する面
積も小さいので、刻印などを使用すると生じがちな裏面
への押し跡が出ない。
また、刻印などで加圧すると加圧部の周辺も白化し
て、複雑な画像の場合には鮮明な像が得にくいが、本発
明方法によれば、微少な点の部分のみが白化して加圧部
の周辺部は白化しないので、鮮明で解像力の高い画像が
得られる。
またドットプリンタを用いると、予め決まった画像だ
けでなく、必要に応じ任意の文字、サイズの画像を記録
することができ、またCRTデイスプレイなどに画像を表
示、確認後、記録を行うこともできる。
記録画像2としては、単に入場したという表示以外
に、入場の日時、場所等が考えられる。
退場の際には、カード1の白化記録画像2を白化性樹
脂のTgよりも高温で加熱すると、画像2は消失する。
なお、白化性樹脂層11が樹脂混合物である場合には、
最もTgが高い樹脂のTgよりも高温に加熱すればよい。
これは、常温加熱により白化性樹脂層11の中に生じた
ミクロクレーズが加熱により解消されるためと考えられ
る。
加熱温度がTgよりも低いと、消去が不十分となった
り、消去に時間がかかり好ましくない。
加熱手段としては、熱風、レーザ光などを用いること
ができる。
第5〜6図は、カードの各々別の例を示す断面図であ
って、第5図のカード1は、基材3にくり抜いた窓に白
化性樹脂層11を嵌め込んである。
また第6図は、基材3に設けた凹所に白化性樹脂層11
を貼りつけ、裏面に磁気記録層4を設けたカードを示
す。
すなわち、第6図に示すように、カードに磁気記録層
4などの他の記録を併用して装置による演算処理などを
容易にするとともに、使用明細などの種々の情報を記録
し、これら情報のうち各回の使用に関する主要な情報を
確認のため白化記録画像として表示することもできる。
この場合、記録画像を多数の点の集合により形成する
ことにより、カード裏面への押し跡が出ないので、白化
画像形成時に磁気記録層4などを破壊するおそれもな
い。
本発明方法は、上述した交通機関や施設への入退場チ
ェツク以外にも、飲食店、商店などで使用されるプリペ
イドカードへの使用金額、残額などの表示記録にも用い
ることができる。
(発明の効果) 本発明方法によれば、カードに熱消去可能な可視記録
を形成することにより、装置上のトラブルによる記録洩
れや誤記録などがあれば直ちに目視で確認することがで
き、管理者はもとより利用者にも便利で、また利用者に
安心感を与えることができる。
また、画像を多数の点の集合により形成することによ
り、鮮明で解像力の高い画像が得られ、任意の画像をド
ットプリンタなどにより高能率で記録することも可能と
なる。
またカードは記録−消去−再記録を何度も行うことが
できるので、繰り返し使用することができ、信頼性も高
い。
(実施例) 厚さ200μmの黒色ABS樹脂シート(Tg80℃)の表面を
記録部を残して白色印刷して、第1〜2図に示す構成の
カードを作成した。
次に、CRTデイスプレイ上に「入場」と表示し、それ
を24ドットのドットプリンタ(インクリボンは取り外
す)で、常温において20kg/cm2の圧力で、文字の大きさ
を5mm角として加圧印字したところ、黒色背景に鮮明で
解像力も良好な白色画像が得られた。
またカード裏面には凹凸が全く生じなかった。
次いでこのカードに100℃の熱風を0.5秒間あてたとこ
ろ、画像は完全に消失した。
また、この像形成−消去を1000回繰り返しても、同じ
性能が得られた。
一方、刻印により20kg/cm2の圧力で記録部に「入場」
の文字(5mm角)を押印したところ、この白化画像は周
囲も白化して解像力がやや悪く、またカード裏面に押し
跡が出て、記録部に凹凸が生じた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に使用するカードの一例を示す斜視
図、第2図は第1図のII−II断面図、第3図は白化記録
画像を形成したカードの部分平面図、第4図は第3図の
IV−IV断面図、第5〜6図は本発明方法に使用するカー
ドの各々別の例を示す断面図。 1……カード、11……白化性樹脂層 2……白化記録画像

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の少なくとも一部が、常温で加圧する
    ことにより白化する熱可塑性樹脂層からなるカードを用
    い、 カードへの記録時には、前記熱可塑性樹脂層を常温で多
    数の点状に加圧して、多数の点の集合からなる白化記録
    画像を形成し、 記録消去時には、前記記録画像を前記熱可塑性樹脂のガ
    ラス転移温度以上の温度で加熱して記録を消去する ことを特徴とするカードの記録方法。
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JP2015202577A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 住江織物株式会社 配向性をもった樹脂シートへの印字方法及びその印字方法で製造された樹脂シート。

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