JP2712503B2 - 4―クロロフタル酸の製造法 - Google Patents

4―クロロフタル酸の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は4−クロロフタル酸の製造法に関するもので
あり、詳しくは、フタル酸の塩素化により高収率で4−
クロロフタル酸を製造するための方法に関するものであ
る。
(従来技術) 4−クロロフタル酸は、これを脱ハロゲン二量化する
ことによりビフェニルテトラカルボン酸となるが、この
化合物は、例えば、耐熱性樹脂の原料及び樹脂用可塑剤
の原料として工業的に有用な化合物である。4−クロロ
フタル酸の製造法として、例えば、フタル酸を水性媒体
中で苛性アルカリの存在下、塩素化する方法が知られて
いるが、この塩素化反応を実施する場合、通常、フタル
酸を溶解した苛性アルカリ水溶液を敷液とし、これに塩
素ガスを供給して反応を行う方法が一般的である。この
反応では、原料フタル酸及び苛性アルカリの全量を反応
初期に一括して仕込むことになるので、反応系内のpHは
当初、12以上となり反応の進行に伴って次第に低下する
こととなる。ところが、この塩素化反応においては、塩
素ガスの利用効率が低い上、目的とする4−クロロフタ
ル酸とともに、3−クロロフタル酸やジクロロフタル酸
などが副生するため、高収率で4−クロロフタル酸を得
ることが難かしかった。
従来、4−クロロフタル酸の収率を向上させるための
検討が行われており、いくつかの提案がされている。例
えば、特開昭56-45438号には、水性媒体の使用量を少な
くし、フタル酸アルカリ金属塩の結晶を常に析出させた
状態で塩素化反応を行う方法が提案されている。
しかしながら、我々の追試によれば、この方法では塩
素ガスの供給中に突沸が生じ工業的なレベルでの安定し
た操作は不可能と思われ、また、4−クロロフタル酸の
収率も必ずしも高くなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、フタル酸の塩素化により4−クロロフタル
酸を製造する場合、フタル酸の選択率を向上させ、高収
率で4−クロロフタル酸を製造し得る方法を提供するこ
とを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、フタル酸を水性媒体中、苛性アルカリの存
在下、塩素と反応させ4−クロロフタル酸を製造する方
法において、苛性アルカリを逐次供給することにより、
反応系内のpHを4〜5.7の範囲に保持しつつ反応を行う
ことよりなる4−クロロフタル酸の製造法を要旨とす
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法ではフタル酸を苛性アルカリの存在下、水
性媒体中で塩素化するが、原料フタル酸としてはフタル
酸のほか無水フタル酸を用いても、系内で容易にフタル
酸となり得るので差し支えない。
本発明方法で用いる水性媒体としては、通常、水であ
り、その使用量は、例えば、フタル酸に対して、1〜20
重量倍である。また、本発明方法で用いる苛性アルカリ
としては、通常、苛性ソーダ又は苛性カリである。苛性
アルカリの使用量は、フタル酸をアルカリ塩とするとと
もに、副生するハロゲン化水素を中和するだけの量が必
要であり、通常、フタル酸に対して、1.5〜3.5モル倍、
好ましくは2〜3モル倍である。
本発明は、反応系内のpHと収率が密接な関係にあると
の新規な知見にもとずくものであり、本発明方法におい
ては、塩素化反応時における系内への苛性アルカリの供
給量を調節することにより、系内のpHを4〜5.7、好ま
しくは4.5〜5.5の範囲に保持することが必要である。す
なわち、反応に必要な苛性アルカリの全量を反応開始時
から存在させた場合(反応初期におけるpHが高くなりす
ぎる)、又は、苛性アルカリを分割供給したとしても、
実質的に全反応期間中のpHを前記pH範囲内に保持しない
場合には、後述する比較例から明らかなように、4−ク
ロロフタル酸を高収率で得ることができない。
塩素化反応に用いる塩素としては、通常、塩素ガスが
用いられ、その使用量は、例えば、フタル酸に対して、
0.5〜1.5モル倍、好ましくは0.8〜1.2モル倍である。ま
た、塩素ガスは必要に応じて、他のガスと混合して用い
てもよい。
反応温度は、通常、10〜90℃、好ましくは40〜80℃で
あり、また、反応時間は、通常、1〜12時間程度であ
る。
なお、反応圧力は、通常、常圧でよいが、場合により
加圧してもよい。
本発明方法を実施するには、通常、苛性アルカリ水溶
液にフタル酸又は無水フタル酸を溶解し、この溶液のpH
を本発明で規定する所定のpH範囲に調節した後、所定温
度に加熱し、次いで、系内のpHが一定範囲内に保持され
るように、苛性アルカリを逐次供給しながら、塩素ガス
を供給することにより行うことができる。また、塩素ガ
スの供給速度は、例えば、反応に用いるフタル酸1モル
に対して40〜500ml/分であり、通常、塩素ガスの供給終
了後、更に10〜180分程度、反応を継続するのが望まし
い。
反応後の混合物は常法によって、例えば、混合物を冷
却し溶解分の目的化合物を析出させるか、又は塩酸など
の酸により系内のpHが5以下となるまで酸析することに
より、目的とする4−クロロフタル酸の結晶を回収する
ことができる。
(発明の効果) 本発明方法によれば、フタル酸の塩素化反応におい
て、苛性アルカリを逐次的に供給し系内のpHを特定の範
囲に保持することにより、効果的な塩素化反応を行わ
せ、4−クロロフタル酸を高収率で得ることができるの
で、本発明方法は工業的に価値ある方法である。
(実施例) 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1 (原料調製) 内容積2lのジヤケット付ガラス製セパラブルフラスコ
に、脱塩水710ml、無水フタル酸356.9g(2.41mole)、2
5%苛性ソーダ水溶液540gを入れ攪拌しつつ90℃以上に
加熱し結晶を溶解し、PHを5.0に調整する。
(塩素化反応) 続いて、内温を70℃迄降温した後、塩素ガスを液中に
540ml/minで供給を開始する。塩素ガスの供給に伴いpH
が低下するので、25%苛性ソーダ水溶液を逐次添加し系
内のpHを反応開始時と略々同じ5.0にコントロールす
る。塩素ガスの供給を113分で停止した後、更に60分間
攪拌を続けた後、反応液を高速液体クロマトグラフィー
にて分析した。結果を表−1に示す。
実施例2 原料調製時に25%苛性ソーダ水溶液を578g用い、pHを
5.5に調整し、塩素化反応のpHのコントロールを5.5で行
った以外は実施例1と同様の操作で行った。反応結果を
表−1に示す。
実施例3 原料調製時に25%苛性ソーダ水溶液を、470g用い、pH
を4.5に調整し、塩素化反応のpHのコントロールを4.5で
行った以外は実施例1と同様の操作で行った。反応結果
を表−1に示す。
比較例1 原料調製時に25%苛性ソーダ水溶液を750g用いpHを6.
5に調製、塩素化反応のpHのコントロールを6.5で行った
以外は実施例1と同様の操作で行った。反応結果を表−
1に示す。
比較例2 原料調製時に25%苛性ソーダ水溶液を285g用いpHを3.
5に調整し、塩素化反応のpHのコントロールを3.5で行っ
た以外は実施例1と同様の操作で行った。反応結果を表
−1に示す。
比較例3 (原料調製) 内容積2lのジャケット付ガラス製セパラブルフラスコ
に、脱塩水700ml、無水フタル酸356.9g(2.41mol)、25
%苛性ソーダ水溶液530gを入れ90℃以上に加熱し結晶を
溶解した後、更に実施例1で塩素化反応時に逐次添加し
た量と同重量の25%苛性ソーダ水溶液(460g)を添加し
た後内温を70℃迄降温した。この時系内のpHは12.5であ
った。
(塩素化反応) 液中に540ml/minで塩素ガスの供給を開始し、約30分
間供給を行った時内温の急激な上昇と発泡が観察され
た。
この時系内のpHは6.7であった。更に塩素ガスの供給
を続け113分で停止した後、更に90分間攪拌を続けた。
この時系内のpHは4.6であった。反応液を高速液体クロ
マトグラフィーにて分析した。結果を表−1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−151152(JP,A) 特開 昭56−45438(JP,A) 特開 昭51−56426(JP,A) 特公 昭57−16090(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フタル酸を水性媒体中、苛性アルカリの存
    在下、塩素と反応させ4−クロロフタル酸を製造する方
    法において、苛性アルカリを逐次供給することにより、
    反応系内のpHを4〜5.7の範囲に保持しつつ反応を行う
    ことを特徴とする4−クロロフタル酸の製造法。
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