JP2712309B2 - 保持機構 - Google Patents

保持機構

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JP2712309B2
JP2712309B2 JP63154304A JP15430488A JP2712309B2 JP 2712309 B2 JP2712309 B2 JP 2712309B2 JP 63154304 A JP63154304 A JP 63154304A JP 15430488 A JP15430488 A JP 15430488A JP 2712309 B2 JP2712309 B2 JP 2712309B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱膨張係数の異なる部材同士を固定する保
持機構に関し、特に石英ガラス,セラミックス等の低熱
膨張材料からなる部材を、温度変動下で安全確実に保持
する保持機構に関する。
〔従来の技術〕
例えば、光学機器等に用いられるミラー類等の部材
は、石英ガラスあるいはセラミックス等の低熱膨張材料
で作られている。これらの部材を回転,反転,直線移動
などの様々な機構に組みつけて利用する場合には、保持
部材に接合して確実に保持する必要がある。一般に、保
持部材には上記ミラー類等の低熱膨張材とは異なった材
料が用いられており、接合手段としては接着等も行われ
るが、その取り扱いや着脱の容易さのため、機械的な圧
接接合が盛んに利用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、近時、このようなミラー類が例えばレ
ーザ等の高エネルギー技術の分野において使用されるこ
とも多く、その場合、ミラー類とその保持部材との熱膨
張係数が異なると、温度により圧接荷重が変化し、圧接
量が小さいと緩んでしまい強固な接合ができずに脱落し
てしまう。逆に、圧接量を大きくすると被保持部材であ
るミラー類が破損するという問題点があった。
このようなことを回避するには、熱膨張係数がミラー
類と同一の低熱膨張材料を保持部材に使用することが考
えられるが、それだと極めて高価となったり、あるいは
機械的強度がたもてない等の問題点があった。
更にまた、被保持部材と保持部材が温度変化に伴う膨
張・収縮を繰り返すうちに取付位置が変化してしまい、
ミラー等の取付精度が悪化して性能に大きく影響すると
いう問題点や、取付接合面のすべりによって摩耗が発生
し耐久性が劣化するなどの問題点があった。
本発明は、保持部材と被保持部材との間に、両部材の
熱膨張量の差を実質的に打ち消す部材を嵌挿した保持機
構を提供して、上記従来の問題点を解決することを目的
としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、被保持部材
を、それとは異なる熱膨張係数を有する保持部材に圧接
して保持する保持機構において、前記被保持部材と保持
部材との間に、両部材の熱膨張量の差を打ち消す熱膨張
量を有する熱膨張吸収部材を嵌挿すると共に、前記熱膨
張吸収部材は、被保持部材に圧接される方向とは直角方
向に短い複数のセグメントに分割されており、前記分割
された熱膨張吸収部材は、使用温度範囲において各々接
触しない程度の僅かな間隔をおいて配列されているもの
である。
〔作用〕
第1図を参照して説明する。いま、被保持部材1の幅
をL0、熱膨張係数をβ:それとは異なる熱膨張係数を
有する保持部材2の保持面間幅をL、熱膨張係数をβ:
両部材1,2の幅間に嵌挿された2個の熱膨張吸収部材3
の幅をそれぞれL1/2、熱膨張係数をβとする。温度変
化θが生じた場合の、被保持部材1と保持部材2間の幅
方向の熱膨張量の差が打ち消されるような条件は、単純
伸びと考えて(1)式で表される。
(L1+L0)(1+β)θ=L0(1+β)θ+L1(1+
β)θ ……(1) 左辺は保持部材2の熱膨張量、右辺は被保持部材1お
よび熱膨張吸収部材3の熱膨張量の和である。
上式(1)を簡単にすると L1/L0=(β−β)/(β−β) ……(2) となる。すなわち、(被保持部材1と保持部材2の熱膨
張係数の差)と(保持部材2と熱膨張吸収部材3の熱膨
張係数の差)の比が、温度変化θには依存せずに、熱膨
張吸収部材3と被保持部材1の幅寸法の比として表され
る。
これにより各部材1,2,3の熱膨張係数β,β,β
が既知であれば、所定寸法L0の被保持部材1に対して、
嵌挿すべき熱膨張吸収部材3の所要寸法L1が容易に算出
される。したがって求めた寸法L1の熱膨張吸収部材3を
用いることで、被保持部材1と保持部材2間の熱膨張量
の差は実質的に消去され、温度による圧接荷重の変化は
生じない。
一方、熱膨張吸収部材3は、吸収性能を高めるために
熱膨張係数の大きな材料が用いられるため、被保持部材
1に圧接される方向とは直角方向では、各部材1,2,3の
異なる熱膨張量に基づく滑りが発生する。この滑りを繰
り返すと、被保持部材1の位置ずれや接合面での摩耗が
生じる。そこで、熱膨張吸収部材3を短い複数のセグメ
ントに分割すれば、各セグメント毎の伸びは極めて微小
になり、被保持部材1の位置ずれや接合面の摩耗は殆ど
生じない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図とともに説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例を示すものである。
被保持部材1は幅L0=100mmの石英ガラスからなるミラ
ーで、その熱膨張係数βはβ=0.5×10-6である。
保持部材2は鋼製でその熱膨張係数βはβ=11×10-6
である。外形はコ字形で、その対向面間(間隔L)でミ
ラー1と熱膨張吸収部材3とを挟み、螺着された幅方向
圧接用のボルト5を締めつける。また、幅方向にたいし
直角方向には、ミラー1と保持部材2との間に熱膨張吸
収部材4が嵌挿されると共に保持部材2の端面に螺着さ
れた直角方向圧接用のボルト6を押さえ板7を介して締
めつけることで、被保持部材1を圧接保持している。
熱膨張吸収部材3,4はアルミニウム(Al)製で、その
熱膨張係数βはβ=23×10-6である。
いま、熱膨張吸収部材3の所要幅L1を求めるため、上
記の各部材1,2,3の熱膨張係数の値を(2)式に代入す
ると、L1/L0=(β−β)/(β−β)=0.875と
なり、よってミラー1の幅L0=100mmの場合はL1=87.5
となる。
したがって、被保持部材であるミラー1の幅両側に、
幅(L1/2)=43.75mmのアルミニウム材を熱膨張吸収部
材3として挿入すればよく、これによりミラー1と保持
部材2間の熱膨張量の差は消去されて、温度による圧接
荷重の変化を完全に防止できる。
熱膨張吸収部材4の寸法についても、同様に設計され
る。
ちなみに、熱膨張吸収部材3を用いずに、保持部材2
のみでミラー1を保持する場合には、温度変化θでのミ
ラー1と保持部材2との間の熱膨張量の差ΔLは、次式
(3)で表される。
ΔL=L0(1+β)θ−L0(1+β)θ =L0(β−β)θ ……(3) これから、ミラー1に石英ガラス、保持部材2に鋼を
使用した場合、温度変化θ=50℃での熱膨張量の差ΔL
は0.053mmとなることがわかる。これでは、温度変化す
る前に幅方向圧接用のボルト5を締めつけ強く圧接して
も、温度上昇で保持部材2の保持能力が失われて、ミラ
ー1は脱落してしまう。
なお、保持部材2の材料を鋼に代えて、比較的安価で
かつ容易に入手できるアンバーにすると、保持機構全体
が非常にコンパクトになる。すなわちアンバーの熱膨張
係数βは0.5〜2×10-6とばらつくが、略中央の値をと
りβ=1.5×10-6とし、上記同様の計算から、アルミニ
ウム材からなる熱膨張吸収部材3の幅(L1/2)を求める
と(L1/2)=2.325mmとなる。結局、保持機構全体の幅
を、鋼製のものに比べて80mm以上も短縮できる。
第2図には第1図のII-II断面を示す。
熱膨張吸収部材3は、石英ガラス製のミラー1に圧接
される方向とは直角方向に短い複数のセグメントに分割
されており、それら分割された熱膨張吸収部材3は、使
用温度範囲において各々接触しない程度の僅かな間隔を
おいて配列されている。図示の熱膨張吸収部材3はアル
ミニウム製で、10個のセグメントに分割されてミラー1
の両サイドに当接されている。その外側を、アンバー製
の保持部材2で挟み幅方向圧接用のボルト5を締めつけ
強く圧接している。10はアンバー製の押さえ板である。
熱が加わると、各部材1,2,3は長手方向に熱膨張して
伸びる。その伸び量は、温度変化θ=50℃のとき、長さ
H=100mmで、石英製のミラー1が0.0025mm,アンバー製
の保持部材2が0.0075mmとなる。これに対して、いまア
ルミニウム製の熱膨張吸収部材3がセグメントに分割さ
れていない場合を考えると、その伸び量は、0.115mmと
なる。これは、保持部材2と熱膨張吸収部材3の間、及
び熱膨張吸収部材3とミラー1との間に、それぞれすべ
りを生じていることを意味する。このすべりが温度変化
と共に繰り返されると、ミラー1の保持位置に少しづつ
ずれを生じる。被保持部材1がミラーであれば、その位
置精度が非常に重要であり、微小なずれでも性能に大き
く影響する。また、このすべりにより接合面には摩耗を
生じ、著しく耐久性が劣化する。
一方、熱膨張吸収部材3がセグメントに10分割されて
いる場合は、各セグメントは長手方向に0.0115mmと10分
の1しか伸びず、そのためミラー1の位置ずれも接合面
の摩耗も殆ど生じない。
熱膨張吸収部材4も、上記熱膨張吸収部材3と同様に
設計されている。
なお、本実施例では被保持部材として低熱膨張部材が
用いられる例を示したが、被保持部材の熱膨張係数は任
意のものであって良い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、被保持部材
を、それとは異なる熱膨張係数を有する保持部材に圧接
して保持する保持機構において、前記被保持部材と保持
部材との間に、両部材の熱膨張量の差を打ち消す熱膨張
量を有する熱膨張吸収部材を嵌挿した。そのため、被保
持部材1と保持部材2間の熱膨張量の差は実質的に消去
され、温度による圧接荷重の変化はなく、被保持部材の
脱落や破壊が防止されるという効果が得られる。
また、前記熱膨張吸収部材は、被保持部材に圧接され
る方向とは直角方向に短い複数のセグメントに分割され
ており、それら分割された熱膨張吸収部材は、使用温度
範囲において各々接触しない程度の僅かな間隔をおいて
配列されているから、接合面の摩耗や、被保持部材のず
れが生じることなく、温度変化に無関係に長期間にわた
り正確な位置を維持するという効果が得られる。
しかも簡単な機構であるから、安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の正面図、第2図は、第1図
のII-II断面図である。 1は被保持部材、2は保持部材、3,4は熱膨張吸収部
材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被保持部材を、それとは異なる熱膨張係数
    を有する保持部材に圧接して保持する保持機構におい
    て、前記被保持部材と保持部材との間に、両部材の熱膨
    張量の差を打ち消す熱膨張量を有する熱膨張吸収部材を
    嵌挿すると共に、前記熱膨張吸収部材は、被保持部材に
    圧接される方向とは直角方向に短い複数のセグメントに
    分割されており、前記分割された熱膨張吸収部材は、使
    用温度範囲において各々接触しない程度の僅かな間隔を
    おいて配列されていることを特徴とする保持機構。
JP63154304A 1988-06-22 1988-06-22 保持機構 Expired - Lifetime JP2712309B2 (ja)

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