JP2711977B2 - エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法 - Google Patents
エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂硬化物の
有機溶剤懸濁液の製法に関する。更に詳しくは有機溶剤
中で直接製造でき、かつ分散安定性の良好なエポキシ樹
脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法に関する。
有機溶剤懸濁液の製法に関する。更に詳しくは有機溶剤
中で直接製造でき、かつ分散安定性の良好なエポキシ樹
脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸
濁液の製法としては、界面活性剤を使用して水に乳化
した未硬化エポキシ樹脂と水溶性のアミン系硬化剤を反
応させてエポキシ樹脂硬化物の水分散液を得た後、分散
媒を水から有機溶剤へ置換する方法(例えば、特開昭6
1−66723号公報)が知られている。また、エポキ
シ樹脂硬化物の微粉末の製法としては、有機溶剤中で
界面活性剤ないし可塑剤を使用して半硬化したエポキシ
樹脂硬化物の微粉体を得る方法(特開昭53−7324
9号公報)、未硬化エポキシ樹脂と硬化剤とを有機溶
剤中で均一に溶解または分散した後予備反応し、更にこ
の予備反応物を難溶または不溶な有機溶剤中に滴下しな
がら分散後、熟成反応を行いエポキシ樹脂硬化物の微粉
末を得る方法(特公昭53−42360号公報)などが
知られている。
濁液の製法としては、界面活性剤を使用して水に乳化
した未硬化エポキシ樹脂と水溶性のアミン系硬化剤を反
応させてエポキシ樹脂硬化物の水分散液を得た後、分散
媒を水から有機溶剤へ置換する方法(例えば、特開昭6
1−66723号公報)が知られている。また、エポキ
シ樹脂硬化物の微粉末の製法としては、有機溶剤中で
界面活性剤ないし可塑剤を使用して半硬化したエポキシ
樹脂硬化物の微粉体を得る方法(特開昭53−7324
9号公報)、未硬化エポキシ樹脂と硬化剤とを有機溶
剤中で均一に溶解または分散した後予備反応し、更にこ
の予備反応物を難溶または不溶な有機溶剤中に滴下しな
がら分散後、熟成反応を行いエポキシ樹脂硬化物の微粉
末を得る方法(特公昭53−42360号公報)などが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法は、有機溶剤中で直接硬化物が得られず、エポキ
シ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得るには、水から有機
溶剤への分散媒置換という複雑な工程を経なければなら
ないという問題があった。またの方法では、エポキシ
樹脂硬化物の硬化度が低く耐熱性の低い硬化物しか得ら
れないという問題や、大量の有機溶剤と長時間の反応時
間を必要とするという問題があった。さらにの方法で
は、有機溶剤中で直接硬化物が得られずエポキシ樹脂硬
化物を得るには有機溶剤中で予備反応を行った後、この
反応物を別の有機溶剤に分散させ、更に熟成反応させる
という複雑な工程を必要とする問題や、大量の有機溶剤
を必要とするという問題があった。
の方法は、有機溶剤中で直接硬化物が得られず、エポキ
シ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得るには、水から有機
溶剤への分散媒置換という複雑な工程を経なければなら
ないという問題があった。またの方法では、エポキシ
樹脂硬化物の硬化度が低く耐熱性の低い硬化物しか得ら
れないという問題や、大量の有機溶剤と長時間の反応時
間を必要とするという問題があった。さらにの方法で
は、有機溶剤中で直接硬化物が得られずエポキシ樹脂硬
化物を得るには有機溶剤中で予備反応を行った後、この
反応物を別の有機溶剤に分散させ、更に熟成反応させる
という複雑な工程を必要とする問題や、大量の有機溶剤
を必要とするという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の各
問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定のオリゴマ
ー及び特定のオキシアルキレン基含有非イオン界面活性
剤の存在下、有機溶剤中でエポキシ樹脂の硬化反応を行
うことにより、硬化度が高く、分散安定性に優れるエポ
キシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を直接、短時間で得ら
れる方法を見い出し、本発明に到達した。すなわち本発
明は、未硬化エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを、
下記オリゴマー(C)およびオキシアルキレン基含有非
イオン型界面活性剤(D)の存在下、下記有機溶剤
(E)中で反応させることを特徴とするエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液の製法である。オリゴマー
(C):カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブ
ロック体(C−1)および/またはオレフィンとビニル
カルボン酸エステル、ビニルカルボン酸アミドもしくは
ビニルカルボン酸イミドから選ばれるビニル系モノマー
とが共重合した構造を有するオリゴマー(C−2)から
選ばれるオリゴマー。有機溶剤(E):(A)、
(B)、(C)および(D)を溶解ないし分散させる
が、エポキシ樹脂硬化物には難溶ないし不溶性の有機溶
剤。
問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定のオリゴマ
ー及び特定のオキシアルキレン基含有非イオン界面活性
剤の存在下、有機溶剤中でエポキシ樹脂の硬化反応を行
うことにより、硬化度が高く、分散安定性に優れるエポ
キシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を直接、短時間で得ら
れる方法を見い出し、本発明に到達した。すなわち本発
明は、未硬化エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを、
下記オリゴマー(C)およびオキシアルキレン基含有非
イオン型界面活性剤(D)の存在下、下記有機溶剤
(E)中で反応させることを特徴とするエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液の製法である。オリゴマー
(C):カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブ
ロック体(C−1)および/またはオレフィンとビニル
カルボン酸エステル、ビニルカルボン酸アミドもしくは
ビニルカルボン酸イミドから選ばれるビニル系モノマー
とが共重合した構造を有するオリゴマー(C−2)から
選ばれるオリゴマー。有機溶剤(E):(A)、
(B)、(C)および(D)を溶解ないし分散させる
が、エポキシ樹脂硬化物には難溶ないし不溶性の有機溶
剤。
【0005】本発明の方法における未硬化エポキシ樹脂
(A)としては、特に制限はなく、例えば「新エポキシ
樹脂」[垣内弘著、(株)昭晃堂、昭和60年5月10
発行]15〜97頁、「エポキシ樹脂ハンドブック」[新保
正樹編、日刊工業新聞社、昭和62年12月25日発
行]19〜129頁等に記載のものが使用でき、具体的には
下記(A−1)〜(A−5)などが挙げられる。
(A)としては、特に制限はなく、例えば「新エポキシ
樹脂」[垣内弘著、(株)昭晃堂、昭和60年5月10
発行]15〜97頁、「エポキシ樹脂ハンドブック」[新保
正樹編、日刊工業新聞社、昭和62年12月25日発
行]19〜129頁等に記載のものが使用でき、具体的には
下記(A−1)〜(A−5)などが挙げられる。
【0006】(A−1)フェノールエーテル系エポキシ
樹脂[ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型
エポキシ樹脂等];(A−2)エーテル系エポキシ樹脂
[ポリオール、ポリエーテルポリオール等とエピクロル
ヒドリンとの縮合物等];(A−3)エステル系エポキ
シ樹脂[グリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性
不飽和単量体との共重合体等];(A−4)グリシジル
アミン系エポキシ樹脂[アニリン、ジアミノジフェニル
メタン、アミノフェノール類、キシリレンジアミン、ハ
ロゲン化アニリン、ビスアミノメチルシクロヘキサン等
のアミン類とエピクロルヒドリンとの縮合物等];(A
−5)非グリシジル型エポキシ樹脂[脂肪族および脂環
式エポキシ樹脂等];およびこれらの2種以上混合物が
挙げられる。
樹脂[ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型
エポキシ樹脂等];(A−2)エーテル系エポキシ樹脂
[ポリオール、ポリエーテルポリオール等とエピクロル
ヒドリンとの縮合物等];(A−3)エステル系エポキ
シ樹脂[グリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性
不飽和単量体との共重合体等];(A−4)グリシジル
アミン系エポキシ樹脂[アニリン、ジアミノジフェニル
メタン、アミノフェノール類、キシリレンジアミン、ハ
ロゲン化アニリン、ビスアミノメチルシクロヘキサン等
のアミン類とエピクロルヒドリンとの縮合物等];(A
−5)非グリシジル型エポキシ樹脂[脂肪族および脂環
式エポキシ樹脂等];およびこれらの2種以上混合物が
挙げられる。
【0007】以上(A)として例示したもののうち好ま
しいものは、(A−1)および(A−4)であり、特に
好ましものは(A−1)である。
しいものは、(A−1)および(A−4)であり、特に
好ましものは(A−1)である。
【0008】本発明の方法において硬化剤(B)として
は、アミン系硬化剤(B−1)、カルボン酸系硬化剤
(B−2)、酸無水物系硬化剤(B−3)等が挙げられ
る。(B−1)の具体例としては、(B−1a)脂肪族
ポリアミン類[エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミ
ン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等のポリアルキ
レン(アルキレンの炭素数2〜6)ポリアミン、アルキル
(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン、アミノエチルエ
タノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等の
アルキルまたはヒドロキシアルキルアミン化合物、キシ
リレンジアミン、テトラクロルパラキシリレンジアミン
等の芳香族含有脂肪族アミン類等];(B−1b)脂環
または複素環含有脂肪族アミン[N−アミノエチルピペ
ラジン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、水添メチレンジアニリン、3,9-ビス(3-アミノプ
ロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン等];(B−1c)芳香族ポリアミン[メタフェニレ
ンジアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルスルホン、ベンジジン、4,4'-ビス(Oートルイ
ジン)、チオジアニリン、ジアニシジン、メチレンビス
(O-クロロアニリン)、ビス(3,4-ジアミノフェニル)
スルホン、ジアミノジトリルスルホン、2,6-ジアミノピ
リジン、4-クロロ-O-フェニレンジアミン、4-メトキシ-
6-メチル-m-フェニレンジアミン、m-アミノベンジルア
ミン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジフェニルメタン
等];(B−1d)ポリアミドポリアミン[上記ポリア
ミン類とダイマー酸との縮合物];(B−1e)ベンゾ
グアナミンおよび/またはアルキルグアナミンおよびそ
の変性物;(B−1f)ジシアンジアミド等が挙げられ
る。
は、アミン系硬化剤(B−1)、カルボン酸系硬化剤
(B−2)、酸無水物系硬化剤(B−3)等が挙げられ
る。(B−1)の具体例としては、(B−1a)脂肪族
ポリアミン類[エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミ
ン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等のポリアルキ
レン(アルキレンの炭素数2〜6)ポリアミン、アルキル
(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン、アミノエチルエ
タノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等の
アルキルまたはヒドロキシアルキルアミン化合物、キシ
リレンジアミン、テトラクロルパラキシリレンジアミン
等の芳香族含有脂肪族アミン類等];(B−1b)脂環
または複素環含有脂肪族アミン[N−アミノエチルピペ
ラジン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、水添メチレンジアニリン、3,9-ビス(3-アミノプ
ロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン等];(B−1c)芳香族ポリアミン[メタフェニレ
ンジアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルスルホン、ベンジジン、4,4'-ビス(Oートルイ
ジン)、チオジアニリン、ジアニシジン、メチレンビス
(O-クロロアニリン)、ビス(3,4-ジアミノフェニル)
スルホン、ジアミノジトリルスルホン、2,6-ジアミノピ
リジン、4-クロロ-O-フェニレンジアミン、4-メトキシ-
6-メチル-m-フェニレンジアミン、m-アミノベンジルア
ミン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジフェニルメタン
等];(B−1d)ポリアミドポリアミン[上記ポリア
ミン類とダイマー酸との縮合物];(B−1e)ベンゾ
グアナミンおよび/またはアルキルグアナミンおよびそ
の変性物;(B−1f)ジシアンジアミド等が挙げられ
る。
【0009】(B−2)および(B−3)の具体例とし
ては、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、ナジック酸、メチルナジック酸、
ドデセニルコハク酸、ピロメリット酸、トリメリット
酸、シクロペンタジエンテトレカルボン酸等およびこれ
らの無水物が挙げられる。
ては、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、ナジック酸、メチルナジック酸、
ドデセニルコハク酸、ピロメリット酸、トリメリット
酸、シクロペンタジエンテトレカルボン酸等およびこれ
らの無水物が挙げられる。
【0010】上記に例示した(B)のうち好ましいもの
は、脂肪族ポリアミン類(B−1a)、脂環または複素
環含有脂肪族アミン(B−1b)、芳香族ポリアミン
(B−1c)およびポリアミドポリアミン(B−1d)
であり、特に好ましいものは(B−1a)、(B−1
b)のうちの脂環式ポリアミンおよび(B−1c)であ
る。
は、脂肪族ポリアミン類(B−1a)、脂環または複素
環含有脂肪族アミン(B−1b)、芳香族ポリアミン
(B−1c)およびポリアミドポリアミン(B−1d)
であり、特に好ましいものは(B−1a)、(B−1
b)のうちの脂環式ポリアミンおよび(B−1c)であ
る。
【0011】本発明に用いるオリゴマー(C)のうち、
カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブロック体
(C−1)は、通常ポリオレフィンオリゴマーのカルボ
ン酸変性物のカルボン酸基をブロックしたものまたは、
カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、カルボン酸イ
ミド等で直接ポリオレフィンオリゴマーを変性したもの
である。ポリオレフィンオリゴマーのカルボン酸変性物
のカルボン酸基をブロックしたものをブロック化の方法
に基づき分類すると、水酸基を有する化合物でエステ
ル化したもの、アミノ基を有する化合物でアミド化し
たもの、およびアミノ基を有する化合物でイミド化し
たものが挙げられる。
カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブロック体
(C−1)は、通常ポリオレフィンオリゴマーのカルボ
ン酸変性物のカルボン酸基をブロックしたものまたは、
カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、カルボン酸イ
ミド等で直接ポリオレフィンオリゴマーを変性したもの
である。ポリオレフィンオリゴマーのカルボン酸変性物
のカルボン酸基をブロックしたものをブロック化の方法
に基づき分類すると、水酸基を有する化合物でエステ
ル化したもの、アミノ基を有する化合物でアミド化し
たもの、およびアミノ基を有する化合物でイミド化し
たものが挙げられる。
【0012】該(C−1)の具体例としては、無水マレ
イン酸変性ポリプロピレンとアルカノールアミンとの反
応物、無水マレイン酸変性ポリプロピレンと高級アルコ
ール(炭素数4〜20)との反応物、無水マレイン酸変性
ポリブテンとポリエチレンポリアミンとの反応物等が挙
げられる。
イン酸変性ポリプロピレンとアルカノールアミンとの反
応物、無水マレイン酸変性ポリプロピレンと高級アルコ
ール(炭素数4〜20)との反応物、無水マレイン酸変性
ポリブテンとポリエチレンポリアミンとの反応物等が挙
げられる。
【0013】本発明に用いるオリゴマー(C)のうち、
オレフィンとビニルカルボン酸エステル、ビニルカルボ
ン酸アミドおよびビニルカルボン酸イミドから選ばれる
ビニル系モノマーとが共重合した構造を有するオリゴマ
ー(C−2)を構成するオレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、α-オレフィン(炭素数4〜18)、ブタ
ジエン、イソプレン等が挙げられる。また、ビニル系モ
ノマーのうちビニルカルボン酸エステルとしては、特に
限定はしないが、例えばアルキル(メタ)アクリレート
(アルキル基の炭素数1〜30)等;ビニルカルボン酸ア
ミドとしては、例えばN,N-ジメチルアクリルアミド、N-
イソプロピルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアク
リルアミド等;ビニルカルボン酸イミドとしては、例え
ばN-エチルマレイミド、N-ビニルサクシンイミド等;が
各々挙げられる。また、該(C−2)は(メタ)アクリ
ル酸、(無水)マレイン酸等のようなビニルカルボン酸
と上記オレフィンと共重合し、更に前記〜の項と同
様の方法でカルボン酸基をブロック化したものでもよ
い。
オレフィンとビニルカルボン酸エステル、ビニルカルボ
ン酸アミドおよびビニルカルボン酸イミドから選ばれる
ビニル系モノマーとが共重合した構造を有するオリゴマ
ー(C−2)を構成するオレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、α-オレフィン(炭素数4〜18)、ブタ
ジエン、イソプレン等が挙げられる。また、ビニル系モ
ノマーのうちビニルカルボン酸エステルとしては、特に
限定はしないが、例えばアルキル(メタ)アクリレート
(アルキル基の炭素数1〜30)等;ビニルカルボン酸ア
ミドとしては、例えばN,N-ジメチルアクリルアミド、N-
イソプロピルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアク
リルアミド等;ビニルカルボン酸イミドとしては、例え
ばN-エチルマレイミド、N-ビニルサクシンイミド等;が
各々挙げられる。また、該(C−2)は(メタ)アクリ
ル酸、(無水)マレイン酸等のようなビニルカルボン酸
と上記オレフィンと共重合し、更に前記〜の項と同
様の方法でカルボン酸基をブロック化したものでもよ
い。
【0014】(C−2)の具体例としては、エチレンと
ドデシルメタアクリレートとの共重合物、エチレンと無
水マレイン酸との共重合物とエタノールアミンとの反応
物、エチレンと無水マレイン酸との共重合物とアルコー
ル(炭素数4〜20)との反応物等が挙げられる。(C−
2)を構成するオレフィンと上記ビニル系モノマーの共
重合比率は重量基準で通常80/20〜99/1、好ましくは90/
10〜97/3である。(C)の数平均分子量は通常500〜50,
000,好ましくは1,000〜25,000である。(C)の数平均
分子量が500未満では有機溶剤中での微粒子状エポキシ
樹脂硬化物が形成されず、50,000を超えると反応系が非
常に高粘度になったり固化するため、良好な分散液を得
ることが困難となる。
ドデシルメタアクリレートとの共重合物、エチレンと無
水マレイン酸との共重合物とエタノールアミンとの反応
物、エチレンと無水マレイン酸との共重合物とアルコー
ル(炭素数4〜20)との反応物等が挙げられる。(C−
2)を構成するオレフィンと上記ビニル系モノマーの共
重合比率は重量基準で通常80/20〜99/1、好ましくは90/
10〜97/3である。(C)の数平均分子量は通常500〜50,
000,好ましくは1,000〜25,000である。(C)の数平均
分子量が500未満では有機溶剤中での微粒子状エポキシ
樹脂硬化物が形成されず、50,000を超えると反応系が非
常に高粘度になったり固化するため、良好な分散液を得
ることが困難となる。
【0015】本発明に用いるオキシアルキレン基含有非
イオン型界面活性剤(D)のうち、エーテル型オキシア
ルキレン基含有非イオン型界面活性剤(D−1)を構成
する活性水酸基含有化合物としては、例えば(D−1
a)脂肪族モノアルコール(炭素数4〜30)[n−ブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレ
イルアルコール、メリシルアルコール等];(D−1
b)脂肪族多価アルコール(炭素数3〜20)[グリセ
ロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビ
タン、グルコース等];(D−1c)脂環式アルコール
(炭素数5〜10)[シクロペンタノール、シクロヘキ
サノール等];(D−1d)芳香族アルコール(炭素数
5〜10)[ベンジルアルコール、シンナミルアルコー
ル等];(D−1e)アルキルフェノール(炭素数10
〜20)[ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オ
クチルフェノール等];(D−1f)ビスフェノール類
(炭素数13〜30)[ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールAD等];(D−1g)スチレ
ン化アルキルフェノール(炭素数8〜30)[スチレン
化ノニルフェノール、スチレン化ドデシルフェノール、
スチレン化オクチルフェノール等];およびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいも
のは、(D−1b)、(D−1c)、(D−1f)およ
び(D−1g)であり、特に好ましいものは、(D−1
b)および(D−1g)である。
イオン型界面活性剤(D)のうち、エーテル型オキシア
ルキレン基含有非イオン型界面活性剤(D−1)を構成
する活性水酸基含有化合物としては、例えば(D−1
a)脂肪族モノアルコール(炭素数4〜30)[n−ブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレ
イルアルコール、メリシルアルコール等];(D−1
b)脂肪族多価アルコール(炭素数3〜20)[グリセ
ロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビ
タン、グルコース等];(D−1c)脂環式アルコール
(炭素数5〜10)[シクロペンタノール、シクロヘキ
サノール等];(D−1d)芳香族アルコール(炭素数
5〜10)[ベンジルアルコール、シンナミルアルコー
ル等];(D−1e)アルキルフェノール(炭素数10
〜20)[ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オ
クチルフェノール等];(D−1f)ビスフェノール類
(炭素数13〜30)[ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールAD等];(D−1g)スチレ
ン化アルキルフェノール(炭素数8〜30)[スチレン
化ノニルフェノール、スチレン化ドデシルフェノール、
スチレン化オクチルフェノール等];およびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいも
のは、(D−1b)、(D−1c)、(D−1f)およ
び(D−1g)であり、特に好ましいものは、(D−1
b)および(D−1g)である。
【0016】エステル型オキシアルキレン基含有非イオ
ン型界面活性剤(D−2)を構成する脂肪酸としては、
例えば(D−2a)飽和脂肪酸(炭素数4〜30)[酪
酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メ
リシン酸等];(D−2b)不飽和脂肪酸(炭素数10
〜20)[オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノ
レン酸、アラキドン酸、プロピオール酸等];およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち、好
ましいものは(D−2a)である。
ン型界面活性剤(D−2)を構成する脂肪酸としては、
例えば(D−2a)飽和脂肪酸(炭素数4〜30)[酪
酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メ
リシン酸等];(D−2b)不飽和脂肪酸(炭素数10
〜20)[オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノ
レン酸、アラキドン酸、プロピオール酸等];およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち、好
ましいものは(D−2a)である。
【0017】(D−1)および(D−2)を構成するオ
キシアルキレン基形成に用いられるアルキレンオキサイ
ドとしては、エチレンオキサイド(以下、EOと略
記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)及び
ブチレンオキサイドが挙げられ、好ましいものはEO及
びPOである。該オキシアルキレン基としてはアルキレ
ンオキサイドの単独付加重合体、EOとPOのランダム
付加重合体およびEOとPOのブロック付加重合体が挙
げられ、溶解性、分散性の点から好ましくはPO単独付
加重合体およびポリオキシプロピレン基末端のEO/P
Oブロック付加重合体である。
キシアルキレン基形成に用いられるアルキレンオキサイ
ドとしては、エチレンオキサイド(以下、EOと略
記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)及び
ブチレンオキサイドが挙げられ、好ましいものはEO及
びPOである。該オキシアルキレン基としてはアルキレ
ンオキサイドの単独付加重合体、EOとPOのランダム
付加重合体およびEOとPOのブロック付加重合体が挙
げられ、溶解性、分散性の点から好ましくはPO単独付
加重合体およびポリオキシプロピレン基末端のEO/P
Oブロック付加重合体である。
【0018】以上例示した(D)のうち好ましいものは
(D−1b)、(D−1g)および(D−2a)のアル
キレンオキサイド付加重合物である。(D)の数平均分
子量は通常500〜50,000、好ましくは1,000〜10,000であ
る。(D)の数平均分子量が500未満では反応中に全体
が固化し、50,000を超えると生成した粒子が凝集し分散
剤としての機能をなさない。
(D−1b)、(D−1g)および(D−2a)のアル
キレンオキサイド付加重合物である。(D)の数平均分
子量は通常500〜50,000、好ましくは1,000〜10,000であ
る。(D)の数平均分子量が500未満では反応中に全体
が固化し、50,000を超えると生成した粒子が凝集し分散
剤としての機能をなさない。
【0019】本発明に用いる有機溶剤(E)は、上記
(A)、(B)、(C)および(D)を溶解ないしは分
散させるが、エポキシ樹脂硬化物には難溶ないしは不溶
性のものであり、該(E)の具体例としては、脂肪族炭
化水素(炭素数6以上)[オクタン、ノナン、デカン
等];脂環式炭化水素(炭素数6以上)[シクロヘキサ
ン、テトラリン、デカリン等];芳香族炭化水素(炭素
数6以上)[トルエン、キシレン、クメンおよびこれら
の誘導体等];エステル化合物[酢酸ブチル、酢酸オク
チル、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等];ケ
トン化合物[メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン等];エーテル化合物[ジオキ
サン、プロピレングリコールジメチルエーテル等]など
が挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。
(A)、(B)、(C)および(D)を溶解ないしは分
散させるが、エポキシ樹脂硬化物には難溶ないしは不溶
性のものであり、該(E)の具体例としては、脂肪族炭
化水素(炭素数6以上)[オクタン、ノナン、デカン
等];脂環式炭化水素(炭素数6以上)[シクロヘキサ
ン、テトラリン、デカリン等];芳香族炭化水素(炭素
数6以上)[トルエン、キシレン、クメンおよびこれら
の誘導体等];エステル化合物[酢酸ブチル、酢酸オク
チル、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等];ケ
トン化合物[メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン等];エーテル化合物[ジオキ
サン、プロピレングリコールジメチルエーテル等]など
が挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。
【0020】本発明の方法における(A)と(B)の比
率は、(A)のエポキシ基と(B)の活性水素基が、当
量比で通常1:(0.5〜2.0)で好ましくは1:
(0.7〜1.5)である。(A)に対し(B)の当量
比が0.5未満では硬化が不十分となり、2.0を超え
ると硬化物が着色したり、物性の低下をきたすので好ま
しくない。
率は、(A)のエポキシ基と(B)の活性水素基が、当
量比で通常1:(0.5〜2.0)で好ましくは1:
(0.7〜1.5)である。(A)に対し(B)の当量
比が0.5未満では硬化が不十分となり、2.0を超え
ると硬化物が着色したり、物性の低下をきたすので好ま
しくない。
【0021】(C)の量は、(A)と(B)の合計量に
対して通常0.3〜20重量%、好ましくは、0.5〜
10重量%である。(C)が0.3重量%未満では微粒
子が形成されにくく、20重量%を超えるとエポキシ樹
脂硬化物の耐熱性を低下させる。
対して通常0.3〜20重量%、好ましくは、0.5〜
10重量%である。(C)が0.3重量%未満では微粒
子が形成されにくく、20重量%を超えるとエポキシ樹
脂硬化物の耐熱性を低下させる。
【0022】(D)の量は、(A)と(B)の合計量に
対して通常0.3〜30重量%、好ましくは0.5〜1
5重量%である。(D)が0.3重量%未満ではエポキ
シ樹脂硬化物懸濁液の分散安定性が不十分となり、30
重量%を超えると該硬化物の耐熱性を低下させる。
対して通常0.3〜30重量%、好ましくは0.5〜1
5重量%である。(D)が0.3重量%未満ではエポキ
シ樹脂硬化物懸濁液の分散安定性が不十分となり、30
重量%を超えると該硬化物の耐熱性を低下させる。
【0023】(E)の量は、(A)と(B)の合計量に
対して通常20〜80重量%、好ましくは30〜70重
量%である。(E)が20重量%未満では塊樹脂硬化物
が生成し、粒子も不定形のものになりやすく、80重量
%を超えると懸濁液の分散安定性が低下する。
対して通常20〜80重量%、好ましくは30〜70重
量%である。(E)が20重量%未満では塊樹脂硬化物
が生成し、粒子も不定形のものになりやすく、80重量
%を超えると懸濁液の分散安定性が低下する。
【0024】本発明の方法において必要により、公知の
反応性希釈剤、エポキシ硬化触媒、帯電防止剤、着色剤
等を併用しても良い。
反応性希釈剤、エポキシ硬化触媒、帯電防止剤、着色剤
等を併用しても良い。
【0025】本発明の方法によるエポキシ樹脂硬化物の
有機溶剤懸濁液を製造する方法の具体例としては、下記
〜等の方法が挙げられる。 (C)および(D)を(E)中に溶解または分散した
液に、(A)と(B)を同時に滴下しながら硬化反応を
行う方法。この時、(A)と(B)は有機溶剤(E)に
溶解または分散したものを用いても良い。 (A)、(C)および(D)を(E)中に溶解または
分散した液に、(B)を滴下しながら硬化反応を行う方
法。この時、(B)は有機溶剤(E)に溶解または分散
したものを用いても良い。 (B)、(C)および(D)を(E)中に溶解または
分散した液に、(A)を滴下しながら硬化反応を行う方
法。この時、(A)は有機溶剤(E)に溶解または分散
したものを用いても良い。 これらの反応は常圧下もしくは加圧下のいずれで行って
も良い。
有機溶剤懸濁液を製造する方法の具体例としては、下記
〜等の方法が挙げられる。 (C)および(D)を(E)中に溶解または分散した
液に、(A)と(B)を同時に滴下しながら硬化反応を
行う方法。この時、(A)と(B)は有機溶剤(E)に
溶解または分散したものを用いても良い。 (A)、(C)および(D)を(E)中に溶解または
分散した液に、(B)を滴下しながら硬化反応を行う方
法。この時、(B)は有機溶剤(E)に溶解または分散
したものを用いても良い。 (B)、(C)および(D)を(E)中に溶解または
分散した液に、(A)を滴下しながら硬化反応を行う方
法。この時、(A)は有機溶剤(E)に溶解または分散
したものを用いても良い。 これらの反応は常圧下もしくは加圧下のいずれで行って
も良い。
【0026】本発明の方法によりエポキシ樹脂の有機溶
剤懸濁液を製造する際の(A)の硬化速度、微粒子状エ
ポキシ樹脂硬化物の硬化度や耐熱性は、使用する
(A)、(B)、硬化触媒の種類と量、および反応温度
に左右される。常圧で反応を行う場合は、反応を使用す
る有機溶剤の沸点近くの温度で行なうと、反応生成熱の
制御が容易にできる。また、加圧反応または常圧で高沸
点溶剤を使用して比較的高温で反応を行なうことによ
り、硬化時間が大幅に短縮でき、しかも硬化度、耐熱性
の高いエポキシ樹脂硬化物を得ることができる。反応温
度は特に制限されないが、通常80〜200℃、好まし
くは100〜180℃である。また、反応時間は反応温
度、(A)および(B)の種類、硬化触媒の有無もしく
は使用量等によって異なるが、通常2〜15時間であ
る。
剤懸濁液を製造する際の(A)の硬化速度、微粒子状エ
ポキシ樹脂硬化物の硬化度や耐熱性は、使用する
(A)、(B)、硬化触媒の種類と量、および反応温度
に左右される。常圧で反応を行う場合は、反応を使用す
る有機溶剤の沸点近くの温度で行なうと、反応生成熱の
制御が容易にできる。また、加圧反応または常圧で高沸
点溶剤を使用して比較的高温で反応を行なうことによ
り、硬化時間が大幅に短縮でき、しかも硬化度、耐熱性
の高いエポキシ樹脂硬化物を得ることができる。反応温
度は特に制限されないが、通常80〜200℃、好まし
くは100〜180℃である。また、反応時間は反応温
度、(A)および(B)の種類、硬化触媒の有無もしく
は使用量等によって異なるが、通常2〜15時間であ
る。
【0027】本発明の方法によって得られたエポキシ樹
脂硬化物の有機溶剤懸濁液から液状成分を除去すること
によりエポキシ樹脂硬化物の微粉末を容易に得ることが
できる。液状成分を除去する方法としては、該有機溶剤
懸濁液を遠心分離またはろ過することにより、大部分の
有機溶剤を除去した後、加熱装置の付いた回転式エバポ
レーター、コニカルドライヤー、循風乾燥機等を用いて
有機溶剤を減圧または常圧で蒸発除去すればよい。ま
た、得られたエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液をそ
のまま加熱装置の付いた回転式エバポレーター、コニカ
ルドライヤー等を用いて有機溶剤を蒸発除去することに
より直接エポキシ樹脂硬化物の微粉末を得ることもでき
る。
脂硬化物の有機溶剤懸濁液から液状成分を除去すること
によりエポキシ樹脂硬化物の微粉末を容易に得ることが
できる。液状成分を除去する方法としては、該有機溶剤
懸濁液を遠心分離またはろ過することにより、大部分の
有機溶剤を除去した後、加熱装置の付いた回転式エバポ
レーター、コニカルドライヤー、循風乾燥機等を用いて
有機溶剤を減圧または常圧で蒸発除去すればよい。ま
た、得られたエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液をそ
のまま加熱装置の付いた回転式エバポレーター、コニカ
ルドライヤー等を用いて有機溶剤を蒸発除去することに
より直接エポキシ樹脂硬化物の微粉末を得ることもでき
る。
【0028】上記方法で得たエポキシ樹脂硬化物の微粉
末を任意の有機溶剤へ再分散することによっても懸濁液
を得ることができる。エポキシ樹脂硬化物を有機溶剤へ
再分散する方法としては、例えば、有機溶剤をホモミキ
サーを使用して(例えば、常温、7000回転/分で運転)
攪拌状態にしておき有機溶剤に対して20〜80重量%のエ
ポキシ樹脂硬化物微粉末を約1時間かけて徐々に滴下分
散して行く方法が挙げられる。この再分散に用いる有機
溶剤としては、(E)として例示したものの他、エポキ
シ樹脂硬化物との溶解度パラメーターの差が大きなアセ
トン、メタノール等も用いることができる。
末を任意の有機溶剤へ再分散することによっても懸濁液
を得ることができる。エポキシ樹脂硬化物を有機溶剤へ
再分散する方法としては、例えば、有機溶剤をホモミキ
サーを使用して(例えば、常温、7000回転/分で運転)
攪拌状態にしておき有機溶剤に対して20〜80重量%のエ
ポキシ樹脂硬化物微粉末を約1時間かけて徐々に滴下分
散して行く方法が挙げられる。この再分散に用いる有機
溶剤としては、(E)として例示したものの他、エポキ
シ樹脂硬化物との溶解度パラメーターの差が大きなアセ
トン、メタノール等も用いることができる。
【0029】本発明の方法で得られたエポキシ樹脂硬化
物の有機溶剤懸濁液中には、前記(C)および(D)が
含有されているが、下記の操作で(C)および(D)を
除去することにより、(C)および(D)をほとんど含
有しない有機溶剤懸濁液や微粉末を得ることができる。
(C)および(D)の除去方法としては、例えば(C)
および(D)を溶解するがエポキシ樹脂硬化物を溶解し
ない有機溶剤(例えば、キシレン、クメン、デカン)を
(E)の有機溶剤懸濁液に対して3〜10倍使用して攪拌
洗浄後、デカンテーション、ろ過、遠心分離等の方法で
(C)および(D)を分離する方法が挙げられる。この
時、有機溶剤を数回に分けて使用し上記洗浄操作を繰り
返す方が(C)および(D)の除去においてより有効で
ある。また、反応後の懸濁液をろ過もしくは遠心分離等
の方法で液体成分を除去したのち、微粉末を上記有機溶
剤で洗浄し、任意の有機溶剤に再分散させる方法でも
(C)および(D)をほとんど含まない分散液を得るこ
とができる。
物の有機溶剤懸濁液中には、前記(C)および(D)が
含有されているが、下記の操作で(C)および(D)を
除去することにより、(C)および(D)をほとんど含
有しない有機溶剤懸濁液や微粉末を得ることができる。
(C)および(D)の除去方法としては、例えば(C)
および(D)を溶解するがエポキシ樹脂硬化物を溶解し
ない有機溶剤(例えば、キシレン、クメン、デカン)を
(E)の有機溶剤懸濁液に対して3〜10倍使用して攪拌
洗浄後、デカンテーション、ろ過、遠心分離等の方法で
(C)および(D)を分離する方法が挙げられる。この
時、有機溶剤を数回に分けて使用し上記洗浄操作を繰り
返す方が(C)および(D)の除去においてより有効で
ある。また、反応後の懸濁液をろ過もしくは遠心分離等
の方法で液体成分を除去したのち、微粉末を上記有機溶
剤で洗浄し、任意の有機溶剤に再分散させる方法でも
(C)および(D)をほとんど含まない分散液を得るこ
とができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下において部は重量部、%は重量%を示す。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下において部は重量部、%は重量%を示す。
【0031】実施例および比較例において使用した原料
の組成は下記の通りである。 エポキシ樹脂(A) (a-1):ビスフェノールAのグリシジルエーテル(エ
ポキシ当量 190) (a-2):テトラグリシジルアミノジフェニルメタン
(エポキシ当量 125) 硬化剤(B) (b-1):ジアミノシクロヘキシルメタン(活性水素当
量 52.5 ) (b-2):トリエチレンテトラミン (活性水素当
量 24.4 ) (b-3):無水トリメリット酸 (一官能基当
たりの分子量 64.0) カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブロック体
(C−1) (c-1):無水マレイン酸で変性したポリプロピレン
(数平均分子量12,000)とエタノールアミンとの反応物 (c-2):無水マレイン酸で変性したポリブテン(数平
均分子量1,500)とトリエチレンテトラミンとの反応物 (c-3):無水マレイン酸で変性したポリプロピレン
(数平均分子量6,000)とノニルフェノールとの反応物 オキシアルキレン基含有非イオン型界面活性剤(D−
1) (d-1):グリセリンとEO/POのブロック付加重合
体(数平均分子量1000) (d-2):スチレン化アルキルフェノールとEO/PO
のブロック付加重合体(数平均分子量10,000)
の組成は下記の通りである。 エポキシ樹脂(A) (a-1):ビスフェノールAのグリシジルエーテル(エ
ポキシ当量 190) (a-2):テトラグリシジルアミノジフェニルメタン
(エポキシ当量 125) 硬化剤(B) (b-1):ジアミノシクロヘキシルメタン(活性水素当
量 52.5 ) (b-2):トリエチレンテトラミン (活性水素当
量 24.4 ) (b-3):無水トリメリット酸 (一官能基当
たりの分子量 64.0) カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブロック体
(C−1) (c-1):無水マレイン酸で変性したポリプロピレン
(数平均分子量12,000)とエタノールアミンとの反応物 (c-2):無水マレイン酸で変性したポリブテン(数平
均分子量1,500)とトリエチレンテトラミンとの反応物 (c-3):無水マレイン酸で変性したポリプロピレン
(数平均分子量6,000)とノニルフェノールとの反応物 オキシアルキレン基含有非イオン型界面活性剤(D−
1) (d-1):グリセリンとEO/POのブロック付加重合
体(数平均分子量1000) (d-2):スチレン化アルキルフェノールとEO/PO
のブロック付加重合体(数平均分子量10,000)
【0032】エポキシ樹脂硬化物有機溶剤懸濁液の性状
評価試験方法は下記の通りである。 静置安定性:合成したエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸
濁品を室温まで冷却した後メスシリンダーに入れ24時
間静置しておくことによるエポキシ樹脂硬化物と有機溶
剤の分離傾向を、上層(有機溶剤層)/下層(懸濁層)
の体積比で評価した。 分散安定性:合成直後、1週間後、1か月後の平均粒子
径を光散乱法粒径測定装置(機種:堀場製作所製 LA70
0)で測定することにより粒子の凝集程度を評価した。
評価試験方法は下記の通りである。 静置安定性:合成したエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸
濁品を室温まで冷却した後メスシリンダーに入れ24時
間静置しておくことによるエポキシ樹脂硬化物と有機溶
剤の分離傾向を、上層(有機溶剤層)/下層(懸濁層)
の体積比で評価した。 分散安定性:合成直後、1週間後、1か月後の平均粒子
径を光散乱法粒径測定装置(機種:堀場製作所製 LA70
0)で測定することにより粒子の凝集程度を評価した。
【0033】実施例1 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部、(c-1)を5部、(d-1)を5部、キ
シレンを20部およびデカンを80部投入し、窒素ガスを気
相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、140
℃に保ちながら(b-1)30部を2時間かけて滴下した。
(b-1)の滴下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成
し始め、内容物が白濁してきた。(b-1)滴下終了後、
140℃に保ちながら熟成反応を4時間続けた。このように
して、粒子径が0.5〜25μm(平均粒子径10μm)のエ
ポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液
の評価試験結果を表1に示す。
(a-1)を100部、(c-1)を5部、(d-1)を5部、キ
シレンを20部およびデカンを80部投入し、窒素ガスを気
相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、140
℃に保ちながら(b-1)30部を2時間かけて滴下した。
(b-1)の滴下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成
し始め、内容物が白濁してきた。(b-1)滴下終了後、
140℃に保ちながら熟成反応を4時間続けた。このように
して、粒子径が0.5〜25μm(平均粒子径10μm)のエ
ポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液
の評価試験結果を表1に示す。
【0034】実施例2 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-2)を100部、(c-1)を5部、(d-2)を5部、キ
シレンを40部およびデカンを60部投入し、窒素ガスを気
相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、140
℃に保ちながら(b-1)45部を2時間かけて滴下した。
(b-1)の滴下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成
し始め、内容物が白濁してきた。(b-1)滴下終了後、
140℃に保ちながら熟成反応を4時間続けた。このように
して、粒子径が1〜40μm(平均粒子径15μm)のエポ
キシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の
評価試験結果を表1に示す。
(a-2)を100部、(c-1)を5部、(d-2)を5部、キ
シレンを40部およびデカンを60部投入し、窒素ガスを気
相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、140
℃に保ちながら(b-1)45部を2時間かけて滴下した。
(b-1)の滴下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成
し始め、内容物が白濁してきた。(b-1)滴下終了後、
140℃に保ちながら熟成反応を4時間続けた。このように
して、粒子径が1〜40μm(平均粒子径15μm)のエポ
キシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の
評価試験結果を表1に示す。
【0035】実施例3 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部、(c-2)を5部、(d-2)を5部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら160℃に昇温した。その後、160℃に保ちながら
(b-2)13部を2時間かけて滴下した。(b-2)の滴下
開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成し始め、内容物
が白濁してきた。(b-2)滴下終了後、160℃に保ちな
がら熟成反応を3時間続きた。このようにして、粒子径
が0.5〜30μm(平均粒子径12μm)のエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価試験結
果を表1に示す。
(a-1)を100部、(c-2)を5部、(d-2)を5部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら160℃に昇温した。その後、160℃に保ちながら
(b-2)13部を2時間かけて滴下した。(b-2)の滴下
開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成し始め、内容物
が白濁してきた。(b-2)滴下終了後、160℃に保ちな
がら熟成反応を3時間続きた。このようにして、粒子径
が0.5〜30μm(平均粒子径12μm)のエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価試験結
果を表1に示す。
【0036】実施例4 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部、グリシジルメタクリレートを20部、
(c-1)を5部、(d-2)を5部、キシレンを30部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら140℃に昇温した。その後、140℃に保ちながら
(b-2)16.5部を2時間かけて滴下した。(b-2)の滴
下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成し始め、内容
物が白濁してきた。(b-2)滴下終了後、140℃に保ち
ながら熟成反応を4時間続けた。このようにして、粒子
径が2〜50μm(平均粒子径22μm)のエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価試験結
果を表1に示す。
(a-1)を100部、グリシジルメタクリレートを20部、
(c-1)を5部、(d-2)を5部、キシレンを30部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら140℃に昇温した。その後、140℃に保ちながら
(b-2)16.5部を2時間かけて滴下した。(b-2)の滴
下開始後30分頃からエポキシ硬化物が生成し始め、内容
物が白濁してきた。(b-2)滴下終了後、140℃に保ち
ながら熟成反応を4時間続けた。このようにして、粒子
径が2〜50μm(平均粒子径22μm)のエポキシ樹脂硬
化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価試験結
果を表1に示す。
【0037】実施例5 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(b-3)を34部、(c-3)を5部、(d-1)を5部、エポ
キシ樹脂硬化触媒を0.5部およびデカンを100部投入し、
窒素ガスを気相通気下、攪拌しながら170℃に昇温し
た。その後、170℃に保ちながら(a-1)100部を2時間
かけて滴下した。(a-1)の滴下開始後15分頃からエポ
キシ硬化物が生成し始め、内容物が白濁してきた。(a
-1)滴下終了後、170℃に保ちながら熟成反応を7時間続
けた。このようにして、粒子径が5〜100μm(平均粒子
径35μm)のエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得
た。この懸濁液の評価試験結果を表1に示す。
(b-3)を34部、(c-3)を5部、(d-1)を5部、エポ
キシ樹脂硬化触媒を0.5部およびデカンを100部投入し、
窒素ガスを気相通気下、攪拌しながら170℃に昇温し
た。その後、170℃に保ちながら(a-1)100部を2時間
かけて滴下した。(a-1)の滴下開始後15分頃からエポ
キシ硬化物が生成し始め、内容物が白濁してきた。(a
-1)滴下終了後、170℃に保ちながら熟成反応を7時間続
けた。このようにして、粒子径が5〜100μm(平均粒子
径35μm)のエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得
た。この懸濁液の評価試験結果を表1に示す。
【0038】比較例1 前記特開昭53−73249号明細書に記載の実施例に
準じて下記反応を行った。攪拌装置、冷却菅および温度
制御装置付きの反応容器に(a-1)を100部、(b-1)
を30部、ノニオン界面活性剤2部、メチルイソブチルケ
トン500部およびトルエン500部投入し、攪拌しながら60
℃に昇温し、40時間反応させた。反応開始約10時間後か
らエポキシ硬化物が生成し始めると共に、内容物が白濁
してきた。得られたも懸濁液の硬化樹脂は、粒子径70〜
160μm(平均粒子径130μm)の半硬化粒子であり、塊
状樹脂と粒子混在したものであった。この懸濁液の評価
試験結果を表1に示す。
準じて下記反応を行った。攪拌装置、冷却菅および温度
制御装置付きの反応容器に(a-1)を100部、(b-1)
を30部、ノニオン界面活性剤2部、メチルイソブチルケ
トン500部およびトルエン500部投入し、攪拌しながら60
℃に昇温し、40時間反応させた。反応開始約10時間後か
らエポキシ硬化物が生成し始めると共に、内容物が白濁
してきた。得られたも懸濁液の硬化樹脂は、粒子径70〜
160μm(平均粒子径130μm)の半硬化粒子であり、塊
状樹脂と粒子混在したものであった。この懸濁液の評価
試験結果を表1に示す。
【0039】比較例2 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部、(c-1)を5部、キシレン30部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら140℃に昇温した。その後、140℃に保ちながら
(b-1)30部を2時間かけて滴下した。(b-1)の滴下
開始後10分頃からエポキシ硬化物が生成し始めると共
に、内容物が白濁してきた。(a-1)滴下終了後、140
℃にたもちながら熟成反応5時間続けた。このようにし
て、粒子径10〜20μm(平均粒子径15μm)のエポキシ
樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価
試験結果を表1に示す。
(a-1)を100部、(c-1)を5部、キシレン30部および
デカンを100部投入し、窒素ガスを気相通気下、攪拌し
ながら140℃に昇温した。その後、140℃に保ちながら
(b-1)30部を2時間かけて滴下した。(b-1)の滴下
開始後10分頃からエポキシ硬化物が生成し始めると共
に、内容物が白濁してきた。(a-1)滴下終了後、140
℃にたもちながら熟成反応5時間続けた。このようにし
て、粒子径10〜20μm(平均粒子径15μm)のエポキシ
樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評価
試験結果を表1に示す。
【0040】比較例3 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部、(c-2)可塑剤(ジオクチルフタレ
ート)を10部およびデカンを100部投入し、窒素ガスを
気相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、1
40℃に保ちながら(b-1)30部を2時間かけて滴下し
た。(b-1)を滴下30分頃からエポキシ硬化物が生成し
始め、内容物が白濁してきた。以下、比較例2と同様に
して、粒子径8〜16μm(平均粒子径11μm)のエポキ
シ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評
価試験結果を表1に示す。
(a-1)を100部、(c-2)可塑剤(ジオクチルフタレ
ート)を10部およびデカンを100部投入し、窒素ガスを
気相通気下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、1
40℃に保ちながら(b-1)30部を2時間かけて滴下し
た。(b-1)を滴下30分頃からエポキシ硬化物が生成し
始め、内容物が白濁してきた。以下、比較例2と同様に
して、粒子径8〜16μm(平均粒子径11μm)のエポキ
シ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液を得た。この懸濁液の評
価試験結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 *1 上層(有機溶剤層)/下層(懸濁液層)の体積比
(cc/cc) *2 粒子径(μm) 表1に示すように、本発明の方法で得られたエポキシ樹
脂硬化物の有機溶剤懸濁液は長期貯蔵後も樹脂の粒子径
の変化が極めて小さく、分散安定性が良好である。
(cc/cc) *2 粒子径(μm) 表1に示すように、本発明の方法で得られたエポキシ樹
脂硬化物の有機溶剤懸濁液は長期貯蔵後も樹脂の粒子径
の変化が極めて小さく、分散安定性が良好である。
【0042】
【発明の効果】本発明は下記の効果を有する。 (1)本発明の方法によりエポキシ樹脂硬化物の有機溶
剤懸濁液が溶剤中での硬化反応により直接得られるた
め、従来より大幅に製造工程が短縮される。 (2)本発の方法により得られる懸濁液は、従来の方法
で得られるものに比べ分散安定性が極めて良好である。 (3)この方法で得られる懸濁液はそのまま利用の他、
該懸濁液から液状物を除去するだけで微粉末を容易に得
ることができる。 (4)この微粉末をさらに水や任意の有機溶剤に再分散
して利用することも可能である。 (5)本発明の方法で得られる懸濁液中のエポキシ樹脂
硬化物は硬化度が高いので耐熱性が高く、形状が真球に
近く、粒子分布が比較的狭い。 以上の効果を奏することから本発明の方法で得られる懸
濁液、微粉末および再分散した懸濁液は塗料用艶消し
剤、研磨剤、複合樹脂の有機フィラー、顔料固着剤、固
体潤滑剤、滑剤等の産業用途に有用である。
剤懸濁液が溶剤中での硬化反応により直接得られるた
め、従来より大幅に製造工程が短縮される。 (2)本発の方法により得られる懸濁液は、従来の方法
で得られるものに比べ分散安定性が極めて良好である。 (3)この方法で得られる懸濁液はそのまま利用の他、
該懸濁液から液状物を除去するだけで微粉末を容易に得
ることができる。 (4)この微粉末をさらに水や任意の有機溶剤に再分散
して利用することも可能である。 (5)本発明の方法で得られる懸濁液中のエポキシ樹脂
硬化物は硬化度が高いので耐熱性が高く、形状が真球に
近く、粒子分布が比較的狭い。 以上の効果を奏することから本発明の方法で得られる懸
濁液、微粉末および再分散した懸濁液は塗料用艶消し
剤、研磨剤、複合樹脂の有機フィラー、顔料固着剤、固
体潤滑剤、滑剤等の産業用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−66723(JP,A) 特開 昭53−73249(JP,A) 特開 昭60−215015(JP,A) 特開 平1−308421(JP,A) 特開 平2−218713(JP,A) 特開 平6−287271(JP,A)
Claims (7)
- 【請求項1】 未硬化エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)とを、下記オリゴマー(C)およびオキシアルキ
レン基含有非イオン型界面活性剤(D)の存在下、下記
有機溶剤(E)中で反応させることを特徴とするエポキ
シ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法。オリゴマー
(C):カルボン酸変性ポリオレフィンオリゴマーのブ
ロック体(C−1)および/またはオレフィンとビニル
カルボン酸エステル、ビニルカルボン酸アミドもしくは
ビニルカルボン酸イミドから選ばれるビニル系モノマー
とが共重合した構造を有するオリゴマー(C−2)から
選ばれるオリゴマー。有機溶剤(E):(A)、
(B)、(C)および(D)を溶解ないし分散させる
が、エポキシ樹脂硬化物には難溶ないし不溶性の有機溶
剤。 - 【請求項2】 (C)の数平均分子量が、1,000〜
25,000である請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 (D)が、脂肪族アルコール、脂環式ア
ルコール、芳香族アルコール、アルキルフェノール、ビ
スフェノール類およひスチレン化アルキルフェノールか
ら選ばれる少なくとも1種の活性水酸基含有化合物を出
発物質とするエーテル型オキシアルキレン基含有非イオ
ン型界面活性剤(D−1)および/または脂肪酸を出発
物質とするエステル型オキシアルキレン基含有非イオン
型界面活性剤(D−2)である請求項1または2記載の
製法。 - 【請求項4】 (D)の数平均分子量が、1,000〜
10,000である請求項1〜3のいずれか記載の製
法。 - 【請求項5】 (C)の量が、(A)と(B)の合計量
に基づいて0.5〜10重量%である請求項1〜4のい
ずれか記載の製法。 - 【請求項6】 (D)の量が、(A)と(B)の合計量
に基づいて0.5〜15重量%である請求項1〜5のい
ずれか記載の製法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載の方法で得
られるエポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9546293A JP2711977B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9546293A JP2711977B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287272A JPH06287272A (ja) | 1994-10-11 |
JP2711977B2 true JP2711977B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=14138338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9546293A Expired - Fee Related JP2711977B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | エポキシ樹脂硬化物の有機溶剤懸濁液の製法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2711977B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20040052997A1 (en) * | 2002-09-17 | 2004-03-18 | Ietsugu Santo | Composite pressure container or tubular body and composite intermediate |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP9546293A patent/JP2711977B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06287272A (ja) | 1994-10-11 |
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---|---|---|---|
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