JP2784621B2 - 球状エポキシ樹脂硬化物の水懸濁液および微粉末の製法 - Google Patents

球状エポキシ樹脂硬化物の水懸濁液および微粉末の製法

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JP2784621B2 JP9224093A JP9224093A JP2784621B2 JP 2784621 B2 JP2784621 B2 JP 2784621B2 JP 9224093 A JP9224093 A JP 9224093A JP 9224093 A JP9224093 A JP 9224093A JP 2784621 B2 JP2784621 B2 JP 2784621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球状エポキシ樹脂硬化
物の水懸濁液の製法ならびに該水懸濁液から得られる球
状エポキシ樹脂硬化物微粉末の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微粒子状エポキシ樹脂硬化物の水
懸濁液の製法としてはエポキシ樹脂エマルションと水
溶性のアミン硬化剤を反応させて球状エポキシ樹脂硬化
物を得る方法(特開昭61−87721号公報)、エ
ポキシ樹脂エマルションとエポキシ硬化剤および水溶性
有機溶剤の混合液中で球状エポキシ樹脂硬化物を得る方
法(特開平3−56557号公報)等が知られている。
また、微粒子状エポキシ樹脂硬化物の製法としてはエ
ポキシ樹脂とアミン系硬化剤を有機溶剤中や水中で界面
活性剤ないしは可塑剤を使用して反応させてエポキシ樹
脂硬化物を得る方法(特開昭53−73249号公
報)、エポキシ基を有する化合物と硬化剤を有機溶剤
中で均一に溶解または分散した後、予備反応し、エポキ
シ樹脂化合物に難溶または不溶な有機溶剤中に滴下しな
がら分散後、熟成反応を行い球状エポキシ樹脂硬化物を
得る方法(特公昭53−42360号公報)等が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法では、低温(10℃〜30℃)で長時間(5日〜
6日)、静置または緩い攪拌という条件下でしか球状エ
ポキシ樹脂硬化物が得られないという問題があり、の
方法では有機溶剤と水との混合媒体中での懸濁液しか得
られないという問題がある。また、の方法では球状の
エポキシ樹脂硬化物粉末を得ることは困難であり、の
方法ではエポキシ樹脂硬化物を得るには複雑な工程を必
要とし、長時間の工程時間が必要であるという問題があ
った。本発明は、かかる従来方法の問題点を解決し、短
時間で硬化度が高い球状エポキシ樹脂硬化物の水懸濁液
ならびに該懸濁液からの微粉末を製造する方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0004】
〔発明の詳細な説明〕
【0005】本発明の方法において未硬化エポキシ樹脂
(A)としては、特に制限はなく、例えば「新エポキシ
樹脂」[垣内弘著、(株)昭晃堂、昭和60年5月10
発行]15〜97頁、「エポキシ樹脂ハンドブック」[新保
正樹編、日刊工業新聞社、昭和62年12月25日発
行]19〜129頁等に記載のものが使用できる。
【0006】該(A)の具体例としては、(A−1)フ
ェノールエーテル系エポキシ樹脂[例えばビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
等];(A−2)エーテル系エポキシ樹脂[例えば、ポ
リオール、ポリエーテルポリオール等とエピクロルヒド
リンとの縮合物等];(A−3)エステル系エポキシ樹
脂[例えば、グリシジル(メタ)アクリレートとエチレ
ン性不飽和単量体(アクリロニトリル等)との共重合体
等];(A−4)グリシジルアミン系エポキシ樹脂[例
えば、アニリン、ジアミノジフェニルメタン、アミノフ
ェノール類、キシリレンジアミン、ハロゲン化アニリ
ン、ビスアミノメチルシクロヘキサン等のアミン類とエ
ピクロルヒドリンとの縮合物等];(A−5)非グリシ
ジル型エポキシ樹脂[例えば、脂肪族および脂環式エポ
キシ樹脂等]が挙げられ、これらは1種あるいは2種以
上混合して使用できる。
【0007】以上(A)として例示したもののうち好ま
しいものは(A−1)および(A−4)であり、特に好
ましものは(A−1)である。
【0008】エポキシ硬化剤(B)としては、アミン系
硬化剤が好ましい。アミン系硬化剤の具体例としては、
(B−1)脂肪族ポリアミン類[例えば、エチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン等のアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、イ
ミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリ
アミン等のポリアルキレン(アルキレンの炭素数2〜
6)ポリアミン、アルキル(炭素数1〜3)アミノプロ
ピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチルイ
ミノビスプロピルアミン等のアルキルまたはヒドロキシ
アルキルアミン化合物、キシリレンジアミン、テトラク
ロルパラキシリレンジアミン等の芳香族含有脂肪族アミ
ン類等];(B−2)脂環または複素環含有脂肪族アミ
ン[例えば、N−アミノエチルピペラジン、1,3-ジアミ
ノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、水添メチレン
ジアニリン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-
テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等];(B−3)
芳香族ポリアミン[例えば、メタフェニレンジアミン、
トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスル
ホン、ベンジジン、4,4'-ビス(Oートルイジン)、ビス
(3,4-ジアミノフェニル)スルホン、2,6-ジアミノピリ
ジン、4-メトキシ-6-メチル-m-フェニレンジアミン、m-
アミノベンジルアミン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチル
ジフェニルメタン等];(B−4)ポリアミドポリアミ
ン[上記ポリアミン類とダイマー酸との縮合物];(B
−5)ベンゾグアナミン及び/またはアルキルグアナミ
ンおよびその変性物、及び(B−6)ジシアンジアミド
等が挙げられ、これらは1種あるいは2種以上混合して
使用できる。
【0009】(B)として好ましいものは(B−1)、
(B−2)、(B−3)および(B−4)であり、特に
好ましいものは、(B−1)、(B−2)および(B−
3)である。
【0010】非イオン界面活性剤(C)としては1分子
中に第3級アミノ基を少なくとも1個有する化合物であ
り、(A)との反応性の高い第1級アミノ基、第2級ア
ミノ基、カルボン酸基等を含まないものが好ましい。従
って、(C)の分子中にこれらの官能基がある場合はア
ルキレンオキサイド、イソシアネート化合物等にて変性
しておくことが有効である。特にアルキレンオキサイド
による変性は(C)の分子量を高く調製できること、ア
ルキレンオキサイドの種類を変えることにより親水性と
親油性を調整できることからエポキシシ樹脂硬化反応時
に水中で球状エポキシ樹脂硬化物を分散させるうえで好
ましい。
【0011】該(C)としては、例えば(C−1)モノ
カルボン酸あるいはポリカルボン酸とポリアミンの縮合
物からなるポリアミンポリアミド化合物、ポリアミンポ
リイミド化合物のアルキレンオキサイド重付加物;(C
−2)高級脂肪族アミン(炭素数4以上)、脂環式アミ
ン(炭素数4以上)、あるいは芳香族アミン(炭素数6
以上)の群から選ばれるアミン化合物のアルキレンオキ
サイド重付加;(C−3)アルキルフェノール、ホルマ
ール及びポリアミンからなるマンニッヒ型縮合物のアル
キレンオキサイド重付加等が挙げられる。該アルキレン
オキサイドとしてはエチレンオキサイド(EO)、プロ
ピレンオキサイド(PO)、ブチレンオキサイド、テト
ラヒドロフランが挙げられ、好ましいものはEOおよび
POである。2種以上のアルキレンオキサイドを重付加
する場合の付加構造はブロックまたはランダムのいずれ
であってもよい。
【0012】上記(C−1)の具体例としては、ダイマ
ー酸とポリエチレンポリアミン(炭素数2以上)の縮合
物にEO及び/またはPOを付加重合したポリアミンポ
リアミド化合物等;ドデシルコハク酸とポリエチレンポ
リアミン(炭素数2以上)の反応物にEO及び/または
POを付加重合したポリアミンポリイミド化合物等;
(C−2)の具体例としては、ドデシルアミン、ラウリ
ルアミン、ステアリルアミン等から選ばれた脂肪族アミ
ンのEO及び/またはPO付加重合物;エチレンジアミ
ン、テトラエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
等から選ばれたのアルキレンジアミンのEO及び/また
はPO付加重合物;ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンヘキサミン等から選ばれ
たポリエチレンポリアミンのEO及び/またはPO付加
重合物;(C−3)の具体例としてはアルキルフェノー
ル(炭素数10〜30)、ホルマール、ポリエチレンポ
リアミン(炭素数2以上)からなる縮合物のEO及び/
またはPO付加重合物等が挙げられる。これらのうち、
好ましいものは(C−1)および(C−2)であり、特
に好ましいものは(C−1)である。
【0013】生成する球状エポキシ樹脂硬化物の安定し
た水懸濁液を得る上で(C)は通常の非イオン界面活性
剤が有する数平均分子量(通常1,000未満)に比べ
高い分子量であることが本発明では特に重要である。
(C)の数平均分子量は、通常1,000〜100,0
00、好ましくは1,500〜50,000、特に好ま
しくは1,500〜30,000である。(C)の分子
量が1,000未満では生成する球状エポキシ樹脂硬化
物の分散能力が低く、粒子の凝集が起こりやすくなり、
そのまま反応を続けると内容物中に不定形の塊状硬化物
が多数生成したり、内容物全体が固化したりする。一
方、(C)の分子量が100,000を超えると(C)
自体の水に対する溶解性や分散性が悪くなり、球状エポ
キシ樹脂硬化物の分散能力が低くなり、安定した水懸濁
液を得ることができず、不定形の塊状硬化物が生成しや
すい。
【0014】(A)と(B)の使用比率は、(A)のエ
ポキシ基の当量に対して(B)のアミノ基の活性水素の
当量比で通常0.3当量〜2.0当量、好ましくは0.
5〜1.5当量、特に好ましくは0.7〜1.3当量で
ある。(B)の使用量が0.3当量未満では生成するエ
ポキシ樹脂硬化物の硬化度が上がらず球状の粒子ができ
にくくなり、不定形粒子、繊維状樹脂が生成しやすくな
る上、耐熱性、耐薬品性が低い粒子となり、2.0当量
を超えると反応容器内の懸濁液の安定性が低下する上、
生成するエポキシ樹脂硬化物が着色する問題が起こり好
ましくない。
【0015】(C)の量は、(A)と(B)の合計重量
に対して通常0.5〜30重量%、好ましくは1〜20
重量%、特に好ましくは3〜10重量%である。(C)
の使用量が1%未満では球状エポキシ樹脂硬化物が生成
せず、内容物が反応容器壁に樹脂硬化物となり付着した
り、反応容器内で固化したり、反応初期に生成した粒子
表面が柔らかい粒子同士が多数接合した粒子や多数の粒
子が二次凝集した粒子が生成したりする。一方、(C)
の使用量が30重量%を超えると、生成したエポキシ樹
脂硬化物の水懸濁液の水を除去した後の樹脂の塗膜物性
において耐溶剤性、耐熱性、硬さ等に悪影響を及ぼす。
【0016】(A)を水性エマルション化する乳化剤と
しては、新・界面活性剤入門[三洋化成工業株式会社発
行、藤本武彦著]に記載されているようなポリエチレン
グリコール型(例えば、高級アルコールエチレンオキサ
イド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付
加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコー
ル脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アル
キルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエ
チレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付
加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付
加物等)非イオン界面活性剤や多価アルコール型(例え
ば、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリト
ールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタン
の脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アル
コールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂
肪酸アミド等)非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0017】界面活性剤の使用量は、(A)の量に対し
て通常3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%であ
る。
【0018】(A)の水性エマルションは通常の方法で
製造できる。代表的なエポキシエマルションの製法とし
ては例えば、界面活性剤とエポキシ化合物の混合物を、
常温〜70℃程度に加熱した後、高速攪拌しながら、水
を徐々に加える方法が挙げられる。この時、水は全使用
量を分割して断続的に加える方がエマルション粒径を調
製する上やエマルションを安定させる上で好ましい。ま
た、高温での反応はエマルションが不安定となるので、
高速攪拌による発生熱の除去を行う等反応温度の制御は
上記温度範囲で行うことが好ましい。
【0019】(A)の水性エマルションに安定性を付与
する方法としては公知のヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のような
保護コロイド作用を有する物質を添加することが有効で
ある。
【0020】本発明の方法による該水懸濁液の製造にお
いて(A)と(B)の水中での硬化速度および;生成し
た硬化物と(C)との親和性と水への分散安定性を考慮
して反応条件を決定することが重要である。(A)と
(B)との水中での硬化速度を速くする方法としては
(B)は親水性の高い物を使用すること;反応温度を高
くすること;攪拌回転数を高くすること;該水懸濁液中
の樹脂濃度を高くすること等が挙げられるが、通常これ
らの方法で硬化速度を速めても生成した球状エポキシ樹
脂硬化物の水への分散条件が適していないと該水懸濁液
を得ることは困難となる。従って、(A)と(B)の水
中での硬化条件と生成した硬化物の水への分散条件が適
した反応条件で反応を行う必要がある。すなわち、硬化
条件に適した(C)の選択または(C)に適した硬化条
件、あるいは反応方法の選択が必要である。
【0021】本発明の方法において、(A)と(B)と
を一括して(C)と水の混合物に加えてエポキシ樹脂硬
化反応を行うと、硬化速度が早くなり過ぎて、生成した
エポキシ樹脂硬化物の水中への分散が不良となり、粒径
の揃った該水懸濁液を得ることは難しくなる。従ってエ
ポキシ樹脂硬化反応の水中での硬化速度と生成するエポ
キシ樹脂硬化物の水への分散速度の調製を行う必要があ
り、具体的には(A)、(C)および水の混合物を攪
拌しながらその中に(B)を除々に加えながら反応する
方法、もしくは(B)、(C)および水の混合物を攪
拌しながらその中に(A)を除々に加えながら反応する
方法が好ましい。
【0022】(A)の水性エマルションを使用して、1
00℃以下の比較的低温域で該水懸濁液を製造する場合
は、該エマルションの安定性と(C)の使用量が粒子の
形状、分散安定性に大きく影響を及ぼす。すなわち、未
硬化エポキシ樹脂エマルションの安定性は反応温度が高
い程、不安定で大きなエマルション粒子として存在す
る。この条件で反応を行うと粒子径の大きい球状エポキ
シ樹脂硬化物が生成したり、不定形の粒子が生成した
り、粒子生成が起こらず塊状の樹脂硬化物となる場合が
あるので、反応温度が高い程(C)の使用量を前記範囲
内で多めにして、生成する球状エポキシ樹脂硬化物の水
への分散性を高めることがより好ましい。
【0023】反応温度は通常、常温〜100℃、好まし
くは40〜90℃である。(A)または(B)の滴下時
間は通常1〜5時間であり、、滴下終了した後、更に粒
子の硬化度を進めたり、未反応の(A)または(B)の
反応を進めるため同じ反応温度または除々に反応温度を
高めて反応を続け反応を完結させる。反応完結の確認
は、通常、該懸濁反応液中の液相中のエポキシ基含量を
測定して未反応エポキシ樹脂量を確認する方法で行われ
る。本方法の反応の完結は(A)の投入量の98%以上
が反応した時点とすることが好ましい。本方法による全
反応時間は通常5〜10時間で十分であり、従来の方法
に比べ大幅に反応時間の短縮が可能である。反応系の樹
脂濃度は通常30〜60重量%であり、樹脂濃度が60
%を超えると反応途中で内容物が固化する場合があり、
樹脂濃度が30%未満では反応速度が遅くなり反応完結
までの時間が長くなる。
【0024】上記方法により生成する球状エポキシ樹脂
硬化物の平均粒子径は通常約0.1〜100μmであ
る。得られる粒子中には、一部粒子径の大きな粒子表面
に粒子径の小さい粒子が付着した粒子や米粒状の円形が
少し歪んだ粒子が含まれているが、このようなエポキシ
樹脂硬化物も本発明に特有なものとして特徴づけられ
る。
【0025】該水懸濁液を反応温度100℃以上で製造
する場合は、(A)を水性エマルションとすることなく
そのまま使用することができる。エポキシ樹脂硬化反応
は水の沸点以上で行うので反応容器は耐圧反応容器を使
用し、反応温度での水の蒸気圧以上の反応圧をかけるこ
とにより水の還流をさせず、反応系内の水量を一定にし
て行うことが好ましい。また、高温により(B)が酸化
されて該懸濁液が着色することを防ぐため、反応前に窒
素等の不活性気体で反応容器中の空気を置換しておくこ
とが好ましい。
【0026】反応温度は通常、100〜150℃、好ま
しくは110〜140℃である。反応温度が150℃を
超えると(C)の球状エポキシ樹脂硬化物に対する親和
性が低下して水への分散が困難となり、不定形や塊状の
エポキシ樹脂硬化物の生成が多くなる。(A)または
(B)の滴下時間は通常1〜5時間あり、滴下終了した
後更に粒子の硬化度を進めたり、未反応の(A)または
(B)の反応を進めるため同じ反応温度で反応を続ける
か徐々に反応温度を高めて反応を続け反応を完結させ
る。全反応時間は通常5〜10時間で十分であり、従来
の方法に比べ大幅に反応時間の短縮が可能となる。該水
濁液中の樹脂濃度は通常30〜60%であり、樹脂濃度
が60%を越えると反応途中で内容物が固化する場合が
あるので好ましくない。
【0027】上記方法により生成する球状エポキシ樹脂
硬化物の平均粒子径は通常約30μm〜800μmであ
る。粒子の形状としては粒子径が小さいものは粒子内部
も樹脂で充填されて球状であるが、粒子径が大きな粒子
は粒子径の小さい粒子が二次凝集してできた粒子を外側
から樹脂膜で覆った状態の球状粒子となる傾向がある。
粒子径が大きいもの程、粒子内部は小さい粒子と液状物
が充填された粒子の形で存在している。このようなエポ
キシ樹脂硬化物も本発明に特有なものとして特徴づけら
れる。
【0028】本発明の方法において前記(A)とともに
必要により、エポキシ樹脂反応性希釈剤として通常用い
られる公知のエポキシ化合物を使用できる。該反応性希
釈剤の具体例としては、モノグリシジルエーテル類(フ
ェニルグリシジルエーテル等)、ジグリシジルエーテル
類[(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル等]、トリメチロー
ルプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグ
リシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンモノ
エポキサイド等が挙げられる。これらの反応性希釈剤を
併用する場合、特に好ましいものは多官能エポキシ化合
物である。これらの反応性希釈剤を用いる場合の量は、
(A)に対して通常30重量%以下、好ましくは20重
量%以下である。該反応性希釈剤の量が30重量%を超
えるとエポキシ樹脂硬化物の硬化速度が遅くなったり、
硬化度が低くなったり、球状が崩れたりするので好まし
くない。
【0029】本発明の方法によりエポキシ硬化反応を行
うにあたっては、必要により公知のエポキシ硬化触媒を
使用できる。エポキシ硬化触媒の具体例としては、
(1)アミン触媒[ピリジン、キノリン、イミダゾー
ル、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルア
ミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、トリ
エチレンジアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、トリ
ス(N,N-ジメチルアミノメチル)フェノール等];
(2)第4級アンモニウム化合物[テトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド等]等が挙げられ
る。これらは2種以上を併用してもよい。
【0030】エポキシ硬化触媒を(B)を使用する場合
の量は、(B)に対して通常10重量%以下、好ましく
は5重量%以下である。
【0031】本発明の方法によって得られた球状エポキ
シ樹脂硬化物の水懸濁液から液状成分を除去することに
よりエポキシ樹脂硬化物微粉末を容易に得ることができ
る。液状成分を除去する方法としては、例えば該懸濁液
を遠心分離またはろ過することにより、大部分の液状物
を除去した後、加熱装置の付いた回転式エバポレータ
ー、コニカルドライヤー等を用いることにより水を減圧
または常圧で蒸発除去したり循風乾燥機で蒸発除去する
方法、、該懸濁液を加熱装置の付いた回転式エバポレー
ター、コニカルドライヤー等を用いることにより直接エ
ポキシ樹脂硬化物微粉末を得る方法が挙げられる。ま
た、必要により、該微粉末中に残存する(C)を更に除
去するため、前記方法で得られたエポキシ樹脂硬化物微
粉末をさらに水洗いした後再度、前記方法で水を除去す
ることにより(C)の残存量が少ないエポキシ樹脂硬化
物微粉末を得ることができる。
【0032】以下に実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における部は重量部、%は重
量%を示す。
【0033】実施例および比較例に用いた原料の組成は
下記の通りである。 未硬化エポキシ樹脂(A) (a-1):ビスフェノールAのジグリシジルエーテル
(エポキシ当量 190) (a-2):テトラグリシジルアミノジフェニルメタン
(エポキシ当量125) 硬化剤(B) (b-1):キシレンジアミン(活性水素当量 34.
1) (b-2):トリエチレンテトラミン (活性水素当量
24.4) 非イオン界面活性剤(C) (c-1):ダイマー酸と脂肪酸の混合物とテトラエチレ
ンペンタミンの反応物[ポリアミド]とエチレンオキサ
イドとプロピレンオキサイドのランダム付加重合物(数
平均分子量約20,000) (c-2):アルキル(炭素数12)アミンとエチレンオ
キサイドの付加重合物(数平均分子量約5,000) エポキシ硬化触媒:トリメチルベンジルアンモニウムク
ロライド エポキシ樹脂エマルション化用乳化剤:ノニルフェノー
ルのエチレンオキサイド付加物(数平均分子量約70
0)
【0034】水懸濁液およびエポキシ樹脂硬化物の性状
評価試験方法は下記の通りである。 (a)水懸濁液の安定性 水懸濁液を20℃で7日間静置した後、目視にて外観観
察を行った。 (b)平均粒子径 平均粒子径が200μm未満の場合は光散乱法粒径測定
装置(機種:堀場製作所製 LA700)で測定し平均粒子径
が200μm以上の場合は顕微鏡付画像解析装置で測定
した。
【0035】実施例1 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)100部と前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数50
0回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の
反応は攪拌数を500回転/分で行った)。次いで、水
10部を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間
攪拌する操作を10回繰り返し、最終的に合計100部
の水を加え(a-1)の水性エマルションを得た。このも
のに(c-1)を10部加えた後、内容物の温度を75℃
に昇温して内容物を均一にした。次に(b-1)21.5
部を、2時間かけて滴下した。滴下30分頃から内容物
が増粘し始めると共にエポキシ硬化物が生成し始めた。
(b-1)滴下終了後、75℃に保ちながら熟成反応を5
時間続け、(a-1)の反応率が99.6%であることを
確認し、反応を完結させた。このようにして、粒子径が
0.5〜55μm(平均粒子径33μm)の球状エポキ
シ樹脂硬化物の水懸濁液(樹脂濃度50%)を得た。こ
の懸濁液をろ過し、大部分の液状物を除去した後、回収
したエポキシ樹脂硬化物の水湿潤品を110℃に温度調
整した減圧乾燥器中で減圧度20mmHgで2時間かけて乾
燥してエポキシ樹脂硬化物の粉末を得た。この水懸濁液
の分散状態と粉末の性状を表1に示す。
【0036】実施例2 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)100部、前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部、エポキシ硬化触媒0.5部を仕込み、内
容物温度25℃、攪拌数500回転/分で内容物が均一
になるまで攪拌した(以降の反応は攪拌数を500回転
/分で行った)。次いで水10部を1分かけて反応容器
内に滴下させた後、5分間攪拌する操作を10回繰り返
し、最終的に水100部を反応容器内に加えて、(a-
1)の水性エマルションを得た。このものに(c-1)8
部加えた後、内容物の温度を50℃に昇温して内容物を
均一にした。次に(b-2)19.2部を、3時間かけて
滴下した。滴下60分頃から内容物が増粘し始めると共
にエポキシ硬化物が生成し始めた。(b-2)滴下終了
後、50℃に保ちながら熟成反応を10時間続け、反応
を完結させた。このようにして、粒子径が0.1〜10
μm(平均粒子径2.3μm)の球状エポキシ樹脂硬化
物の水懸濁液(樹脂濃度50%)を得た。この懸濁液を
ろ過し、以下、実施例1と同様の操作をおこない、エポ
キシ樹脂硬化物の粉末を得た。この水懸濁液の分散状態
と粉末の性状を下記表1に示す。
【0037】実施例3 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-2)100部と前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数50
0回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の
反応は攪拌数を500回転/分で行った)。次いで水1
0部を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間攪
拌する操作を10回繰り返し、最終的に水100部を反
応容器内に加えて、(a-2)の水性エマルションを得
た。このものに(c-2)を10部加えた後、内容物の温
度を75℃に昇温して内容物を均一にした。次に(b-
2)19.5部を2時間かけて滴下した。滴下40分頃
から内容物が増粘し始めると共にエポキシ硬化物が生成
し始めた。(b-2)滴下終了後、75℃に保ちながら熟
成反応を10時間続け、反応を完結させた。このように
して、粒子径が4〜80μm(平均粒子径52μm)の
球状エポキシ樹脂硬化物の水懸濁液(樹脂濃度50%)
が得られた。以下、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂
硬化物の粉末を得た。この水懸濁液と液粉末の性状を表
1に示す。
【0038】実施例4 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの加圧反応容
器に水200部、(c−1)20部、(b−2)12.
8部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数500回転/
分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の反応は攪
拌数を500回転/分で行った)。次いで反応容器内の
空気を窒素にて充分置換し、内容物の温度を135℃に
昇温した後、反応容器内の圧力を5Kg/cmとし
た。次ぎに(a−1)100部を3時間かけて滴下し
た。滴下10分頃から内容物が増粘し始めると共にエポ
キシ硬化物が生成し始めた。(a−1)滴下終了後、1
35℃に保ちながら熟成反応を5時間続け、反応を完結
させた。このようにして、粒子径が70〜300μm
(平均粒子径150μm)の球状エポキシ樹脂硬化物の
水懸濁液(樹脂濃度34%)を得た。以下、実施例1と
同様にしてエポキシ樹脂硬化物の粉末を得た。この水懸
濁液と粉末の性状を表1に示す。
【0039】実施例5 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの加圧反応容
器に水250部、(c−1)20部、(b−2)19.
5部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数500回転/
分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の反応は攪
拌数を500回転/分で行った)。次いで反応容器内の
空気を窒素にて充分置換し、内容物の温度を135℃に
昇温した後、反応容器内の圧力を5Kg/cmとし
た。次ぎに(a−2)100部を3時間かけて反応容器
内に滴下した。滴下10分頃から内容物が増粘し始める
と共にエポキシ硬化物が生成し始めた。(−2)滴下
終了後、135℃に保ちながら熟成反応を5時間続け、
反応を完結させた。このようにして、粒子径が70〜3
00μm(平均粒子径150μm)の球状エポキシ樹脂
硬化物の水懸濁液(樹脂濃度31%)が得られた。以
下、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂硬化物の粉末を
得た。この水懸濁液と粉末の性状を表1に示す。
【0040】比較例1 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)を100部と前記エポキシ樹脂エマルション化
用乳化剤を10部仕込み、内容物温度25℃、攪拌数8
00回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降
の反応は攪拌数を800回転/分で行った)。次いで水
10部を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間
攪拌する操作を繰り返し、最終的に水100部を反応容
器内に仕込み、(a-1)の水性エマルションを得た。次
にジエチレントリアミン10.8部を加え20℃、静置
状態にて60時間反応させた。静置後、15時間頃から
エポキシ樹脂硬化物が生成し始めた。このようにして粒
子径が1〜12μm(平均粒子径6.5μm)の球状エ
ポキシ樹脂硬化物懸濁品(樹脂濃度50%)が得られた
が、反応時間が経過するにつれて懸濁液中に二次凝集し
た粒子が増え、かつ懸濁液の外観が液状から半固状とな
った。
【0041】比較例2 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)100部と前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数50
0回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の
反応は攪拌数を500回転で行った)。次いで水10部
を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間攪拌す
る操作を繰り返し、最終的に水100部、反応容器内に
仕込み、(a-1)の水性エマルションを得た。次に(b
-2)19.5部を加えた後、内容物を60℃に昇温し反
応を10時間行った。反応2時間頃からエポキシ樹脂硬
化物が生成し始めたが、一部攪拌器周囲および反応器周
囲で塊状硬化物の付着が発生した。このようにしてエポ
キシ樹脂硬化物懸濁液(樹脂濃度50%)は得られた
が、硬化物の形状は不定形であり、球状硬化物は得られ
なかった。
【0042】比較例3 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)100部と前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数50
0回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の
反応は攪拌数を500回転/分で行った)。次いで水1
0部を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間攪
拌する操作を繰り返し、最終的に水100部を反応容器
内に仕込み、(a-1)の水性エマルションを得た。この
エマルションに安定化助剤として、ポリビニルアルコー
ル(PVA117、株式会社クラレ製)5部を加えた
後、内容物の温度を50℃に昇温し内容物を均一にし
た。次ぎに(b-2)19.5部を2時間かけて反応容器
内に滴下した。しかし、(b-2)滴下60分後からエポ
キシ樹脂硬化物の攪拌器周囲および反応器周囲での固化
が発生し反応を中止した。最終的には粒子化は認められ
なかった。
【0043】比較例4 攪拌装置、冷却菅および温度制御装置付きの反応容器に
(a-1)100部と前記エポキシ樹脂エマルション化用
乳化剤10部を仕込み、内容物温度25℃、攪拌数50
0回転/分で内容物が均一になるまで攪拌した(以降の
反応は攪拌数を500回転/分で行った)。次いで、水
10部を1分かけて反応容器内に滴下させた後、5分間
攪拌する操作を繰り返し、最終的に水100部を、反応
容器内に仕込み、(a-1)の水性エマルションを得た。
次ぎに内容物の温度を50℃に昇温した後、(b-2)1
9.5部を2時間かけて滴下した。しかし、滴下30分
頃からエポキシ樹脂硬化物の攪拌器周辺および反応器周
辺での固化が発生し反応を中止した。最終的には粒子化
物は得られなかった。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
(1)本発明の方法により球状エポキシ樹脂硬化物の水
懸濁液が従来の方法に比べ大幅に短い工程時間で得られ
る。従って、微粉末も従来より簡単な工程で製造でき
る。 (2)この方法で得られる懸濁液はそのまま利用でき
る。 (3)本発明の方法で得られるエポキシ樹脂硬化物は硬
化度が高いので耐熱性が高く、形状が球状でかつ粒子分
布が比較的狭い。 以上の効果を奏することから本発明の方法で得られる懸
濁液または微粉末は塗料用艶消し剤、研磨剤、複合樹脂
の有機フィラー、顔料固着剤、固体潤滑剤、滑剤、剥離
剤、琢磨剤等の各種産業用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−30444(JP,A) 特開 平3−56557(JP,A) 特開 昭61−72036(JP,A) 特開 昭60−163916(JP,A) 特開 昭51−91999(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/40 - 59/66

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未硬化エポキシ樹脂(A)とエポキシ硬
    化剤(B)とを水中で反応させて球状エポキシ樹脂硬化
    物の水懸濁液を製造する方法において、1分子中に第3
    級アミノ基を少なくとも1個有し、数平均分子量が1,
    000〜100,000である非イオン界面活性剤
    (C)の存在下で行うことを特徴とする製法。
  2. 【請求項2】 (C)が、 ポリアミンポリアミド化
    合物および/もしくはポリアミンポリイミド化合物
    のアルキレンオキサイド重付加物である請求項1記載の
    製法。
  3. 【請求項3】 (C)が高級脂肪族アミン(炭素数4以
    上)、脂環式アミン(炭素数4以上)および芳香族アミ
    ン(炭素数6以上)からなる群から選ばれるアミン化合
    物のアルキレンオキサイド重付加物である請求項1記載
    の製法。
  4. 【請求項4】 下記1)〜4)のいずれかの方法で該水
    懸濁液を製造する、請求項1〜3のいずれか記載の製
    法。1)(A)、(C)および水の混合物の中に、攪拌
    下、(B)を加えながら100〜150℃でエポキシ樹
    脂硬化反応を行う。2)(B)、(C)および水の混合
    物の中に、攪拌下、(A)を加えながら100〜150
    ℃でエポキシ樹脂硬化反応を行う。3)(A)の水性エ
    マルションおよび(C)の混合物の中に、攪拌下、
    (B)を加えながら常温〜100℃でエポキシ樹脂硬化
    反応を行う。4)(B)、(C)および水の混合物の中
    に、攪拌下、(A)の水性エマルションを加えながら常
    温〜100℃エポキシ樹脂硬化反応を行う。
  5. 【請求項5】 (C)の量が(A)と(B)の合計量に
    基づいて0.5〜30重量%である請求項1〜4のいず
    れか記載の製法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の製法で得ら
    れる該水懸濁液から水を除去するエポキシ樹脂硬化物微
    粉末の製法。
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