JP2004143404A - ポリオレフィン系樹脂微粒子 - Google Patents
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Abstract
【課題】高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高い、滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、光拡散用の添加剤、低密度ポリエチレンからなる包装材のブロッキング防止材、絶縁フィラー、結晶核剤、クロマトグラフィー用充填剤や免疫診断試薬用担体等の様々な用途に用いることができるポリオレフィン系樹脂微粒子を提供する。
【解決手段】重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子。
【選択図】 なし
【解決手段】重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂微粒子は、滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、光拡散用の添加剤、低密度ポリエチレンからなる包装材のブロッキング防止材をはじめ、絶縁フィラー、結晶核剤、クロマトグラフィー用充填剤や免疫診断試薬用担体等の用途に広く利用されている。とりわけ近年では、液晶パネル用のスペーサーや導電性微粒子の基材粒子等のIT分野での用途も拡大している。
なかでも、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂微粒子は、優れた熱可塑性を有し、廃棄処理も容易でありかつ安価であることから、広い用途での利用が期待されている。
【0003】
液晶パネル用のスペーサーや導電性微粒子の基材粒子等のIT分野や診断薬等に用いる樹脂微粒子には、粒子径が小さく、真球度が高くかつ粒子径や分子量の分布の狭いことが求められている。
従来、樹脂微粒子を作製する方法としては、粉砕機等を用いて物理的に粉砕する方法が用いられていた。この方法によれば、低コストかつ容易に樹脂微粒子を得ることができる。しかしながら、得られる樹脂微粒子の形状は不定形で真球度が低く、粒子径も大きく、粒子径分布の狭いものを得るには分級等の作業を必要とし、更に得られた樹脂微粒子の強度も弱くなる傾向があるという問題点があった。
【0004】
これに対して、乳化重合、分散重合、シード重合、懸濁重合等の重合方法により樹脂微粒子を作製する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、予め所望の大きさの液滴を含むモノマー分散液を作製し、次いでこの分散液を重合槽に導入して通常の攪拌下に重合を行うことによって、得られる樹脂微粒子の粒子径や粒度分布を制御する方法が提案されている。この方法によれば、真球度が高く、かつ、粒子径分布の狭い樹脂微粒子を作製することができる。
しかしながら、この方法によりポリオレフィン系樹脂微粒子を製造しようとしても、ごく低分子量のものしか得ることができないという問題があった。低分子量のポリオレフィン系樹脂からなる微粒子は、固体形状を保てなかったり、べたついたりすることから、絶縁フィラーや結晶核剤、診断薬等へ応用することはできない。また、これらの方法では、目的とする粒子径にするためには重合条件等を極めて厳格に調整する必要があるという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子を提供することを目的とする。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−131603号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明1は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子である。
【0008】
本発明2は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、真球度が1.25以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなる。重量平均分子量が20万未満であると、得られる本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子が固体形状を保てなかったり、べたついたりすることから、絶縁フィラーや結晶核剤等の用途には用いることができない。好ましくは80万以上である。特に100万以上の超高分子量のものを用いる場合には、高い強度が得られる他、低分子量成分のブリードが少ないことから生化学的な用途に特に好適である等の種々の性質を発揮することができる。
【0010】
また、ポリオレフィン系樹脂には良溶媒が存在せずその分子量の測定は極めて困難であることから、通常はMI値をもって分子量に代えている。MI値をもって分子量を表現する場合には、上記ポリオレフィン系樹脂は、MI値が10以下である。
なお、MI値とは、190℃の温度で2.0955mmのオリフィスを通って、10分間に1260gの荷重で押し出される熱可塑性樹脂のグラム数である。
【0011】
上記ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等が挙げられる。
【0012】
本発明1のポリオレフィン系樹脂微粒子の粒子径は、100μm以下である。従来の方法では、高分子量でかつ粒子径が100μm以下のポリオレフィン系樹脂微粒子を作製することは事実上不可能であった。100μmを超えると、IT分野や診断薬分野等の用途には用いることができない。なかでも、1μm以下である場合には、水分散性という従来のポリオレフィン系樹脂微粒子にはない性質が発現し、診断薬等の用途や全く新しい用途への応用が期待できる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ポリオレフィン系樹脂に配合するフィラーとしても好適である。通常、ポリオレフィン系樹脂は極性が低く、フィラーを均質に分散させることが困難であったが、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ポリオレフィン系樹脂に対する分散性もよい。本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子を結晶核剤として用いたときには、ポリオレフィン系樹脂の透明性を向上させることができる。また、成型時の収縮も均質にできることから、寸法安定性の優れた成形体を提供することができ、精密産業品の成形体にも好適に用いることができる。
【0013】
本発明1のポリオレフィン系樹脂微粒子は、粒子径のCV値が5%以下であることが好ましい。5%を超えると、粒子径が不均一となり、例えばめっきを行って導電性微粒子にして電極の接続に用いたときに、接続安定性に欠けることがある。また、CV値が5%以下にまで粒子径が揃っている場合には、得られる本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、溶融温度等の諸性質が揃ったものになり、例えばフィラー等に用いた場合に、特定の温度域で急速に溶融するシャープメルトの性質を付与することができる。より好ましくは、3%以下である。
なお、上記粒子径のCV値は、下記式により求められる。
粒子径のCV値(%)=(σD/Dn)×100
式中、σDは粒子径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒子径を表す。
【0014】
本発明2のポリオレフィン系樹脂微粒子は、真球度が1.25以下である。真球度が1.25以下であると、例えば、めっきを行って導電性微粒子等にして電極の接続に用いたときに極めて高い接続安定性が得られたり、液晶基板のギャップを作るスペーサーとして用いたときに極めて精度の高いギャップが得られたりする等、多くの用途への展開ができる。より好ましくは1.1以下である。
なお、上記真球度とは、幾何学的球に対する狂い(偏差)の度合いを示すパラメータであり、数値が1に近いほど真球に近い。上記真球度は、3次元スキャン等の方法により撮影した画像を、コンピュータ等を用いて画像解析することにより計測することにより測定することができる。また、3次元スキャン等を用いることができないときには、2次元スキャン等の方法により撮影した画像を、コンピュータ等を用いて画像解析することにより計測した真円度をもって代用することもできる。
【0015】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子を製造する方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、常温常圧ではポリオレフィン系樹脂を溶解しない流体との混合物を加熱及び/又は加圧して、上記流体の少なくとも一成分を超臨界状態又は亜臨界状態にした後、上記流体を降温して解圧する方法が好適である。この方法によれば、界面活性剤や懸濁安定剤も不要であることから、得られるポリオレフィン系樹脂微粒子は、界面活性剤や懸濁安定剤を含有しないものとなり、生化学的な用途にも極めて好適なものとなる。
【0016】
超臨界状態又は亜臨界状態にある流体は気体の有する拡散性と液体の有する溶解性とを併せ持つ。従って、常温常圧ではポリオレフィン系樹脂に対して貧溶媒であっても超臨界状態又は亜臨界状態にすることにより良溶媒となり、ポリオレフィン系樹脂を溶解、分散することができる。その後、降温、解圧すれば、再び液状流体は貧溶媒となることから、溶解していたポリオレフィン系樹脂が析出する。超臨界状態又は亜臨界状態にある流体中ではポリオレフィン系樹脂は極めて高い分散状態にあったことから、析出してくるポリオレフィン系樹脂は極めて小さく、また、その表面張力によってほぼ完全な球形になるものと考えられる。
【0017】
なお、本明細書において、超臨界流体とは、臨界圧力(以下、Pcともいう)以上、かつ臨界温度(以下、Tcともいう)以上の条件の流体を意味する。また、亜臨界流体とは、超臨界状態以外の状態であって、反応時の圧力、温度をそれぞれP、Tとしたときに、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0の条件の流体を意味する。上記亜臨界流体の好ましい圧力、温度の範囲は、0.6<P/Pc<1.0かつ0.6<T/Tc、又は、0.6<P/Pcかつ0.6<T/Tc<1.0である。ただし、流体が水である場合には、亜臨界流体となる温度、圧力の範囲は、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0である。なお、ここで温度は摂氏を表すが、Tc又はTのいずれかが摂氏ではマイナスである場合には、上記亜臨界状態を表す式はこの限りではない。
【0018】
以下にこの方法により本発明のポリオレフィン系樹脂を作製する方法を詳しく説明する。
上記流体としては、常温常圧では上記樹脂を溶解しないものであれば特に限定されないが、水やアルコール等の有機媒体等の常温常圧で液体であるものであってもよいし、二酸化炭素、窒素、酸素、ヘリウム、アルゴン、空気等の常温常圧で気体であるものであってもよいし、また、これらの混合流体であってもよい。ただし、常温常圧では液体であるものを少なくとも1種含有することが好ましい。上記流体が常温常圧で気体であるもののみからなる場合には、流体中に樹脂を溶解させるために極めて高い圧力や温度を要する場合がある。
なお、上記流体として混合流体を用いる場合には、混合流体を構成する流体の少なくとも1成分が超臨界状態又は亜臨界状態になればよい。
【0019】
上記常温常圧で液体である流体としては水及び/又はアルコールが好ましい。水は使いやすい媒体であるうえ、安価であるので経済的であり、環境に与える影響の点でも好ましい。また、メタノール等のアルコールも、同様の理由により好ましい。更に、2級アルコールであるイソプロパノールを用いれば、加水分解性樹脂の加水分解を抑制することができる。
また、常温常圧でポリオレフィン系樹脂を溶解しない限りにおいて、ヘキサン、ヘプタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロヘキサン、ブテン等の飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状飽和炭化水素;トルエン、ベンゼン、スチレン、キシレン等の芳香族炭化水素系有機溶剤;アセトン、イソブチルメチルケトン、イソプロピルメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤;イソ吉草酸、酢酸等のカルボン酸系化合物;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤;ヘキサメチレンジアミン等のアミン系有機溶剤;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等のアクリル系有機溶剤;ジメチルスルホキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等も用いることができる。これらの有機溶媒は、ハロゲン化等によりその一部又は全部が変性されていても構わない。
【0020】
上記液状流体と混合するポリエチレン系樹脂の形状としては、比表面積(単位体積あたりの表面積)を大きくした方が好ましい。比表面積を大きくすることで流体と樹脂との接触を高効率で行うことができ処理時間を短縮できる。処理時間を短縮することで、エネルギー効率を高め、かつ、樹脂の分解や劣化を抑制することができる。比表面積を大きくする方法としては特に限定されず、例えば、直径1〜5mm程度の粉体状の樹脂を用いる方法や、予め1mm以下のフィルムに成形された樹脂を用いる方法等が挙げられる。
【0021】
上記ポリオレフィン系樹脂微粒子の製造方法では、上記ポリオレフィン系樹脂と流体との混合物を加熱及び/又は加圧して上記流体を超臨界状態又は亜臨界流体にする。上記流体が混合流体である場合には、少なくとも一成分が超臨界状態又は亜臨界流体になればよい。例えば、水は約374℃以上の温度かつ約22MPa以上の圧力により、メタノールは約240℃以上の温度かつ約8MPa以上の圧力により超臨界状態になることが知られている。
なお、上記混合物を耐圧容器に密封すれば、加熱することにより容易に超臨界状態又は亜臨界状態を達成することができる。上記耐熱容器としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、オートクレーブ等を用いることができる。
【0022】
超臨界状態又は亜臨界状態は極めて活性の高い環境であり、化学反応が非常に促進されることから、長時間ポリオレフィン系樹脂を高温高圧下に置くと加水分解や脱炭酸等の分解反応が起こったりすることがある。従って、超臨界状態又は亜臨界状態に置く時間はポリオレフィン系樹脂が反応しない程度の短い時間内とすることが好ましい。
超臨界状態又は亜臨界状態に置く時間を調整すれば、ポリオレフィン系樹脂の熱分解はほとんど起こることがない。従って、高分子量のポリオレフィン系樹脂を用いれば、ほぼそのままの分子量のポリオレフィン系樹脂微粒子を得ることができる。
【0023】
また、超臨界状態又は亜臨界状態において上記ポリオレフィン系樹脂と液状流体との混合物を攪拌することが好ましい。撹拌し剪断力を与えることで系内を素早く均質に保つことができることから、粒子径の分布を狭くすることができる。本発明において撹拌は必須条件ではないが、超臨界状態又は亜臨界状態において均質化するまでの時間を短縮できることから、高温高圧によるポリオレフィン系樹脂の分解を抑制することができる。
上記攪拌の方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、オートクレーブ用の撹拌モーターを用いる方法や、予め超臨界状態又は亜臨界状態においても安定な硬質球(例えば、鋼鉄製ボール等)を少なくとも1つ耐圧容器中に入れておき超臨界状態又は亜臨界状態で耐圧容器を振とうさせる方法等が挙げられる。
【0024】
所定の時間超臨界状態又は亜臨界状態を保った後には、上記液状流体を速やかに降温又は解圧することが好ましい。上述のように超臨界状態又は亜臨界状態中に樹脂を長時間おくと、ポリオレフィン系樹脂が反応してしまうことがある。所定の時間が経過した後には密封状態のまま急冷して常温常圧に戻すことにより、樹脂の反応を防止することができる。急冷する方法としては特に限定されず、例えば、上記耐圧容器を空冷又は水冷する方法等が挙げられる。
以上の工程により、ポリオレフィン系樹脂微粒子の懸濁液が得られる。得られた懸濁液中のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ほぼ完全な球状であり、また、粒子径分布も極めて狭いものである。この懸濁液を乾燥すれば、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子が得られる。
【0025】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さく、真球度が高いものである。
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、光拡散用の添加剤、低密度ポリエチレンからなる包装材のブロッキング防止材をはじめ、絶縁フィラー、結晶核剤、クロマトグラフィー用充填剤や免疫診断試薬用担体等の様々な用途に用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
内容積10mLの耐圧容器に、表1に示したポリオレフィン系樹脂0.2gと流体4gとを入れ密封した。耐厚容器中には予めSUS製のボールを1個入れておいた。耐圧容器を振動させて、ポリオレフィン系樹脂と流体とを混合した後、オイルバス中で表1に示した圧力及び温度になるまで加熱した。この状態で耐圧容器を振動させ、5分後に急冷して常温常圧に戻した。
これにより、流体中にポリオレフィン系樹脂微粒子が懸濁した樹脂微粒子懸濁液が得られた。この懸濁液を、充分洗浄した後、最終的に真空乾燥を行い、ポリオレフィン系樹脂微粒子を得た。
【0028】
得られたポリオレフィン系樹脂微粒子について、以下の方法により平均粒子径、粒子径のCV値及び真円度を測定した。
結果を表1に示した。
【0029】
(粒子径、粒子径のCV値の測定)
ELS800(大塚電子社製)を用いて、動的光散乱モードにより粒子径及び粒子径分布を測定し、その値から粒子径のCV値を算出した。
【0030】
(真円度の測定)
樹脂微粒子懸濁液を、走査型電子顕微鏡(日立社製「S−3500N」)の試料台上へ滴下した後、減圧乾燥した。乾燥後、樹脂微粒子の表面に蒸着器で金を蒸着した後、電子顕微鏡写真を撮影した。得られた電子顕微鏡写真をImage pro.(media cybernetic社製)を用いて画像解析し、樹脂微粒子の真円度を求めた。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子を提供できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂微粒子は、滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、光拡散用の添加剤、低密度ポリエチレンからなる包装材のブロッキング防止材をはじめ、絶縁フィラー、結晶核剤、クロマトグラフィー用充填剤や免疫診断試薬用担体等の用途に広く利用されている。とりわけ近年では、液晶パネル用のスペーサーや導電性微粒子の基材粒子等のIT分野での用途も拡大している。
なかでも、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂微粒子は、優れた熱可塑性を有し、廃棄処理も容易でありかつ安価であることから、広い用途での利用が期待されている。
【0003】
液晶パネル用のスペーサーや導電性微粒子の基材粒子等のIT分野や診断薬等に用いる樹脂微粒子には、粒子径が小さく、真球度が高くかつ粒子径や分子量の分布の狭いことが求められている。
従来、樹脂微粒子を作製する方法としては、粉砕機等を用いて物理的に粉砕する方法が用いられていた。この方法によれば、低コストかつ容易に樹脂微粒子を得ることができる。しかしながら、得られる樹脂微粒子の形状は不定形で真球度が低く、粒子径も大きく、粒子径分布の狭いものを得るには分級等の作業を必要とし、更に得られた樹脂微粒子の強度も弱くなる傾向があるという問題点があった。
【0004】
これに対して、乳化重合、分散重合、シード重合、懸濁重合等の重合方法により樹脂微粒子を作製する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、予め所望の大きさの液滴を含むモノマー分散液を作製し、次いでこの分散液を重合槽に導入して通常の攪拌下に重合を行うことによって、得られる樹脂微粒子の粒子径や粒度分布を制御する方法が提案されている。この方法によれば、真球度が高く、かつ、粒子径分布の狭い樹脂微粒子を作製することができる。
しかしながら、この方法によりポリオレフィン系樹脂微粒子を製造しようとしても、ごく低分子量のものしか得ることができないという問題があった。低分子量のポリオレフィン系樹脂からなる微粒子は、固体形状を保てなかったり、べたついたりすることから、絶縁フィラーや結晶核剤、診断薬等へ応用することはできない。また、これらの方法では、目的とする粒子径にするためには重合条件等を極めて厳格に調整する必要があるという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子を提供することを目的とする。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−131603号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明1は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子である。
【0008】
本発明2は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、真球度が1.25以下であるポリオレフィン系樹脂微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなる。重量平均分子量が20万未満であると、得られる本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子が固体形状を保てなかったり、べたついたりすることから、絶縁フィラーや結晶核剤等の用途には用いることができない。好ましくは80万以上である。特に100万以上の超高分子量のものを用いる場合には、高い強度が得られる他、低分子量成分のブリードが少ないことから生化学的な用途に特に好適である等の種々の性質を発揮することができる。
【0010】
また、ポリオレフィン系樹脂には良溶媒が存在せずその分子量の測定は極めて困難であることから、通常はMI値をもって分子量に代えている。MI値をもって分子量を表現する場合には、上記ポリオレフィン系樹脂は、MI値が10以下である。
なお、MI値とは、190℃の温度で2.0955mmのオリフィスを通って、10分間に1260gの荷重で押し出される熱可塑性樹脂のグラム数である。
【0011】
上記ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等が挙げられる。
【0012】
本発明1のポリオレフィン系樹脂微粒子の粒子径は、100μm以下である。従来の方法では、高分子量でかつ粒子径が100μm以下のポリオレフィン系樹脂微粒子を作製することは事実上不可能であった。100μmを超えると、IT分野や診断薬分野等の用途には用いることができない。なかでも、1μm以下である場合には、水分散性という従来のポリオレフィン系樹脂微粒子にはない性質が発現し、診断薬等の用途や全く新しい用途への応用が期待できる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ポリオレフィン系樹脂に配合するフィラーとしても好適である。通常、ポリオレフィン系樹脂は極性が低く、フィラーを均質に分散させることが困難であったが、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ポリオレフィン系樹脂に対する分散性もよい。本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子を結晶核剤として用いたときには、ポリオレフィン系樹脂の透明性を向上させることができる。また、成型時の収縮も均質にできることから、寸法安定性の優れた成形体を提供することができ、精密産業品の成形体にも好適に用いることができる。
【0013】
本発明1のポリオレフィン系樹脂微粒子は、粒子径のCV値が5%以下であることが好ましい。5%を超えると、粒子径が不均一となり、例えばめっきを行って導電性微粒子にして電極の接続に用いたときに、接続安定性に欠けることがある。また、CV値が5%以下にまで粒子径が揃っている場合には、得られる本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、溶融温度等の諸性質が揃ったものになり、例えばフィラー等に用いた場合に、特定の温度域で急速に溶融するシャープメルトの性質を付与することができる。より好ましくは、3%以下である。
なお、上記粒子径のCV値は、下記式により求められる。
粒子径のCV値(%)=(σD/Dn)×100
式中、σDは粒子径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒子径を表す。
【0014】
本発明2のポリオレフィン系樹脂微粒子は、真球度が1.25以下である。真球度が1.25以下であると、例えば、めっきを行って導電性微粒子等にして電極の接続に用いたときに極めて高い接続安定性が得られたり、液晶基板のギャップを作るスペーサーとして用いたときに極めて精度の高いギャップが得られたりする等、多くの用途への展開ができる。より好ましくは1.1以下である。
なお、上記真球度とは、幾何学的球に対する狂い(偏差)の度合いを示すパラメータであり、数値が1に近いほど真球に近い。上記真球度は、3次元スキャン等の方法により撮影した画像を、コンピュータ等を用いて画像解析することにより計測することにより測定することができる。また、3次元スキャン等を用いることができないときには、2次元スキャン等の方法により撮影した画像を、コンピュータ等を用いて画像解析することにより計測した真円度をもって代用することもできる。
【0015】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子を製造する方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、常温常圧ではポリオレフィン系樹脂を溶解しない流体との混合物を加熱及び/又は加圧して、上記流体の少なくとも一成分を超臨界状態又は亜臨界状態にした後、上記流体を降温して解圧する方法が好適である。この方法によれば、界面活性剤や懸濁安定剤も不要であることから、得られるポリオレフィン系樹脂微粒子は、界面活性剤や懸濁安定剤を含有しないものとなり、生化学的な用途にも極めて好適なものとなる。
【0016】
超臨界状態又は亜臨界状態にある流体は気体の有する拡散性と液体の有する溶解性とを併せ持つ。従って、常温常圧ではポリオレフィン系樹脂に対して貧溶媒であっても超臨界状態又は亜臨界状態にすることにより良溶媒となり、ポリオレフィン系樹脂を溶解、分散することができる。その後、降温、解圧すれば、再び液状流体は貧溶媒となることから、溶解していたポリオレフィン系樹脂が析出する。超臨界状態又は亜臨界状態にある流体中ではポリオレフィン系樹脂は極めて高い分散状態にあったことから、析出してくるポリオレフィン系樹脂は極めて小さく、また、その表面張力によってほぼ完全な球形になるものと考えられる。
【0017】
なお、本明細書において、超臨界流体とは、臨界圧力(以下、Pcともいう)以上、かつ臨界温度(以下、Tcともいう)以上の条件の流体を意味する。また、亜臨界流体とは、超臨界状態以外の状態であって、反応時の圧力、温度をそれぞれP、Tとしたときに、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0の条件の流体を意味する。上記亜臨界流体の好ましい圧力、温度の範囲は、0.6<P/Pc<1.0かつ0.6<T/Tc、又は、0.6<P/Pcかつ0.6<T/Tc<1.0である。ただし、流体が水である場合には、亜臨界流体となる温度、圧力の範囲は、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0である。なお、ここで温度は摂氏を表すが、Tc又はTのいずれかが摂氏ではマイナスである場合には、上記亜臨界状態を表す式はこの限りではない。
【0018】
以下にこの方法により本発明のポリオレフィン系樹脂を作製する方法を詳しく説明する。
上記流体としては、常温常圧では上記樹脂を溶解しないものであれば特に限定されないが、水やアルコール等の有機媒体等の常温常圧で液体であるものであってもよいし、二酸化炭素、窒素、酸素、ヘリウム、アルゴン、空気等の常温常圧で気体であるものであってもよいし、また、これらの混合流体であってもよい。ただし、常温常圧では液体であるものを少なくとも1種含有することが好ましい。上記流体が常温常圧で気体であるもののみからなる場合には、流体中に樹脂を溶解させるために極めて高い圧力や温度を要する場合がある。
なお、上記流体として混合流体を用いる場合には、混合流体を構成する流体の少なくとも1成分が超臨界状態又は亜臨界状態になればよい。
【0019】
上記常温常圧で液体である流体としては水及び/又はアルコールが好ましい。水は使いやすい媒体であるうえ、安価であるので経済的であり、環境に与える影響の点でも好ましい。また、メタノール等のアルコールも、同様の理由により好ましい。更に、2級アルコールであるイソプロパノールを用いれば、加水分解性樹脂の加水分解を抑制することができる。
また、常温常圧でポリオレフィン系樹脂を溶解しない限りにおいて、ヘキサン、ヘプタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロヘキサン、ブテン等の飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状飽和炭化水素;トルエン、ベンゼン、スチレン、キシレン等の芳香族炭化水素系有機溶剤;アセトン、イソブチルメチルケトン、イソプロピルメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤;イソ吉草酸、酢酸等のカルボン酸系化合物;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤;ヘキサメチレンジアミン等のアミン系有機溶剤;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等のアクリル系有機溶剤;ジメチルスルホキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等も用いることができる。これらの有機溶媒は、ハロゲン化等によりその一部又は全部が変性されていても構わない。
【0020】
上記液状流体と混合するポリエチレン系樹脂の形状としては、比表面積(単位体積あたりの表面積)を大きくした方が好ましい。比表面積を大きくすることで流体と樹脂との接触を高効率で行うことができ処理時間を短縮できる。処理時間を短縮することで、エネルギー効率を高め、かつ、樹脂の分解や劣化を抑制することができる。比表面積を大きくする方法としては特に限定されず、例えば、直径1〜5mm程度の粉体状の樹脂を用いる方法や、予め1mm以下のフィルムに成形された樹脂を用いる方法等が挙げられる。
【0021】
上記ポリオレフィン系樹脂微粒子の製造方法では、上記ポリオレフィン系樹脂と流体との混合物を加熱及び/又は加圧して上記流体を超臨界状態又は亜臨界流体にする。上記流体が混合流体である場合には、少なくとも一成分が超臨界状態又は亜臨界流体になればよい。例えば、水は約374℃以上の温度かつ約22MPa以上の圧力により、メタノールは約240℃以上の温度かつ約8MPa以上の圧力により超臨界状態になることが知られている。
なお、上記混合物を耐圧容器に密封すれば、加熱することにより容易に超臨界状態又は亜臨界状態を達成することができる。上記耐熱容器としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、オートクレーブ等を用いることができる。
【0022】
超臨界状態又は亜臨界状態は極めて活性の高い環境であり、化学反応が非常に促進されることから、長時間ポリオレフィン系樹脂を高温高圧下に置くと加水分解や脱炭酸等の分解反応が起こったりすることがある。従って、超臨界状態又は亜臨界状態に置く時間はポリオレフィン系樹脂が反応しない程度の短い時間内とすることが好ましい。
超臨界状態又は亜臨界状態に置く時間を調整すれば、ポリオレフィン系樹脂の熱分解はほとんど起こることがない。従って、高分子量のポリオレフィン系樹脂を用いれば、ほぼそのままの分子量のポリオレフィン系樹脂微粒子を得ることができる。
【0023】
また、超臨界状態又は亜臨界状態において上記ポリオレフィン系樹脂と液状流体との混合物を攪拌することが好ましい。撹拌し剪断力を与えることで系内を素早く均質に保つことができることから、粒子径の分布を狭くすることができる。本発明において撹拌は必須条件ではないが、超臨界状態又は亜臨界状態において均質化するまでの時間を短縮できることから、高温高圧によるポリオレフィン系樹脂の分解を抑制することができる。
上記攪拌の方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、オートクレーブ用の撹拌モーターを用いる方法や、予め超臨界状態又は亜臨界状態においても安定な硬質球(例えば、鋼鉄製ボール等)を少なくとも1つ耐圧容器中に入れておき超臨界状態又は亜臨界状態で耐圧容器を振とうさせる方法等が挙げられる。
【0024】
所定の時間超臨界状態又は亜臨界状態を保った後には、上記液状流体を速やかに降温又は解圧することが好ましい。上述のように超臨界状態又は亜臨界状態中に樹脂を長時間おくと、ポリオレフィン系樹脂が反応してしまうことがある。所定の時間が経過した後には密封状態のまま急冷して常温常圧に戻すことにより、樹脂の反応を防止することができる。急冷する方法としては特に限定されず、例えば、上記耐圧容器を空冷又は水冷する方法等が挙げられる。
以上の工程により、ポリオレフィン系樹脂微粒子の懸濁液が得られる。得られた懸濁液中のポリオレフィン系樹脂微粒子は、ほぼ完全な球状であり、また、粒子径分布も極めて狭いものである。この懸濁液を乾燥すれば、本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子が得られる。
【0025】
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さく、真球度が高いものである。
本発明のポリオレフィン系樹脂微粒子は、滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、光拡散用の添加剤、低密度ポリエチレンからなる包装材のブロッキング防止材をはじめ、絶縁フィラー、結晶核剤、クロマトグラフィー用充填剤や免疫診断試薬用担体等の様々な用途に用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
内容積10mLの耐圧容器に、表1に示したポリオレフィン系樹脂0.2gと流体4gとを入れ密封した。耐厚容器中には予めSUS製のボールを1個入れておいた。耐圧容器を振動させて、ポリオレフィン系樹脂と流体とを混合した後、オイルバス中で表1に示した圧力及び温度になるまで加熱した。この状態で耐圧容器を振動させ、5分後に急冷して常温常圧に戻した。
これにより、流体中にポリオレフィン系樹脂微粒子が懸濁した樹脂微粒子懸濁液が得られた。この懸濁液を、充分洗浄した後、最終的に真空乾燥を行い、ポリオレフィン系樹脂微粒子を得た。
【0028】
得られたポリオレフィン系樹脂微粒子について、以下の方法により平均粒子径、粒子径のCV値及び真円度を測定した。
結果を表1に示した。
【0029】
(粒子径、粒子径のCV値の測定)
ELS800(大塚電子社製)を用いて、動的光散乱モードにより粒子径及び粒子径分布を測定し、その値から粒子径のCV値を算出した。
【0030】
(真円度の測定)
樹脂微粒子懸濁液を、走査型電子顕微鏡(日立社製「S−3500N」)の試料台上へ滴下した後、減圧乾燥した。乾燥後、樹脂微粒子の表面に蒸着器で金を蒸着した後、電子顕微鏡写真を撮影した。得られた電子顕微鏡写真をImage pro.(media cybernetic社製)を用いて画像解析し、樹脂微粒子の真円度を求めた。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、高分子量のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が小さくかつ揃っており、また、真球度が高いポリオレフィン系樹脂微粒子を提供できる。
Claims (8)
- 重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂微粒子。
- ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量が100万以上であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系微粒子。
- MI値が10以下のポリオレフィン系樹脂からなり、粒子径が100μm以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂微粒子。
- 粒子径が1μm以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のポリオレフィン系樹脂微粒子。
- 粒子径のCV値が5%以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のポリオレフィン系樹脂微粒子。
- 重量平均分子量20万以上のポリオレフィン系樹脂からなり、真球度が1.25以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂微粒子。
- ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量が100万以上であることを特徴とする請求項6記載のポリオレフィン系微粒子。
- MI値が10以下のポリオレフィン系樹脂からなり、真球度が1.25以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂微粒子。
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