JP2711778B2 - 光パルス圧縮装置 - Google Patents
光パルス圧縮装置Info
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- JP2711778B2 JP2711778B2 JP4264256A JP26425692A JP2711778B2 JP 2711778 B2 JP2711778 B2 JP 2711778B2 JP 4264256 A JP4264256 A JP 4264256A JP 26425692 A JP26425692 A JP 26425692A JP 2711778 B2 JP2711778 B2 JP 2711778B2
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- pulse
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- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバの群速度分
散と自己位相変調を利用して光パルスを圧縮する装置に
関する。
散と自己位相変調を利用して光パルスを圧縮する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ピコ秒からフェムト秒という極めて幅の
短い光パルスは、超高速現象の観察や超高速の光通信、
光コンピュータ等に有用である。光パルス圧縮は、モー
ド同期レーザやQスイッチレーザ等で発生させた短光パ
ルスを群速度分散を利用して更に幅の短い超短光パルス
に圧縮する技術である。光ファイバを用いた光パルス圧
縮法は比較的簡便に超短光パルスを得ることのできる技
術である。図5は光ファイバを用いた通常のパルス圧縮
法で正常分散回路に石英系単一モードファイバ1、異常
分散回路に回折格子対2を用いる。石英系単一モードフ
ァイバ1に入射する入力光パルス3は石英系単一モード
ファイバ1の正常分散領域である1.3μm以下の波長
でかつ石英系単一モードファイバ1中で自己位相変調が
起こるのに必要な光強度の短光パルスである。このよう
な入力光パルス3を石英系単一モードファイバ1に集光
レンズ4aを通して入射すると、光パルスが石英系単一
モードファイバ1を伝搬する際、自己位相変調と正常分
散の効果をうけて、光パルス前部の周波数が低く後部の
周波数が高い正に線形チャーピングした光パルス5にな
る。このような光パルス5を異常分散効果をもつ回折格
子対2に集光レンズ4bを通して入射すれば周波数の低
い光パルス前部が遅れ、周波数の高い光パルス後部が進
むので周波数チャーピングは消滅し圧縮光パルス6が得
られる。光パルスの圧縮効率は入力光パルス幅が短いほ
ど、パワーが大きいほど高くなる。
短い光パルスは、超高速現象の観察や超高速の光通信、
光コンピュータ等に有用である。光パルス圧縮は、モー
ド同期レーザやQスイッチレーザ等で発生させた短光パ
ルスを群速度分散を利用して更に幅の短い超短光パルス
に圧縮する技術である。光ファイバを用いた光パルス圧
縮法は比較的簡便に超短光パルスを得ることのできる技
術である。図5は光ファイバを用いた通常のパルス圧縮
法で正常分散回路に石英系単一モードファイバ1、異常
分散回路に回折格子対2を用いる。石英系単一モードフ
ァイバ1に入射する入力光パルス3は石英系単一モード
ファイバ1の正常分散領域である1.3μm以下の波長
でかつ石英系単一モードファイバ1中で自己位相変調が
起こるのに必要な光強度の短光パルスである。このよう
な入力光パルス3を石英系単一モードファイバ1に集光
レンズ4aを通して入射すると、光パルスが石英系単一
モードファイバ1を伝搬する際、自己位相変調と正常分
散の効果をうけて、光パルス前部の周波数が低く後部の
周波数が高い正に線形チャーピングした光パルス5にな
る。このような光パルス5を異常分散効果をもつ回折格
子対2に集光レンズ4bを通して入射すれば周波数の低
い光パルス前部が遅れ、周波数の高い光パルス後部が進
むので周波数チャーピングは消滅し圧縮光パルス6が得
られる。光パルスの圧縮効率は入力光パルス幅が短いほ
ど、パワーが大きいほど高くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
技術に於いては入力光パルス3に正の線形周波数チャー
ピングを与えるために石英系単一モードファイバ1を用
いている。正の線形周波数チャーピングを生じさせるの
に必要なファイバの特性は、入力光パルスに対して正常
分散効果と自己位相変調を生じることであるが、石英系
ファイバの零材料分散波長は1.3μm近傍であり、構
造分散を加味しても正の線形周波数チャーピングを得る
のに必要な正常分散効果を示す波長は1.3μm以下で
ある。従って、石英系ファイバを使用する従来の方法で
は1.3μm以下の波長の光パルスしか圧縮できず、光
通信等で有用な1.5μmの波長を含む1.3μm以上
の波長の光パルスを圧縮できないという欠点があった。
技術に於いては入力光パルス3に正の線形周波数チャー
ピングを与えるために石英系単一モードファイバ1を用
いている。正の線形周波数チャーピングを生じさせるの
に必要なファイバの特性は、入力光パルスに対して正常
分散効果と自己位相変調を生じることであるが、石英系
ファイバの零材料分散波長は1.3μm近傍であり、構
造分散を加味しても正の線形周波数チャーピングを得る
のに必要な正常分散効果を示す波長は1.3μm以下で
ある。従って、石英系ファイバを使用する従来の方法で
は1.3μm以下の波長の光パルスしか圧縮できず、光
通信等で有用な1.5μmの波長を含む1.3μm以上
の波長の光パルスを圧縮できないという欠点があった。
【0004】本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑
みなされたもので、光通信等に使用される1.5μm帯
を含む1.3μm以上の波長の光パルスを圧縮すること
ができる光パルス圧縮装置を提供することを目的とす
る。
みなされたもので、光通信等に使用される1.5μm帯
を含む1.3μm以上の波長の光パルスを圧縮すること
ができる光パルス圧縮装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明による光パルス圧縮装置は、単一モード光フ
ァイバの正常分散効果と自己位相変調により正の線形周
波数チャーピングを生じさせた後、異常分散回路により
周波数チャーピングを消滅させて光パルスを圧縮する装
置に於いて、正常分散領域が1.6μmを越えて存在す
るZrF4 とHfF4 を主成分とするフッ化物ファイバ
によって正の線形周波数チャーピングを生じさせること
を特徴とする構成を有している。
に、本発明による光パルス圧縮装置は、単一モード光フ
ァイバの正常分散効果と自己位相変調により正の線形周
波数チャーピングを生じさせた後、異常分散回路により
周波数チャーピングを消滅させて光パルスを圧縮する装
置に於いて、正常分散領域が1.6μmを越えて存在す
るZrF4 とHfF4 を主成分とするフッ化物ファイバ
によって正の線形周波数チャーピングを生じさせること
を特徴とする構成を有している。
【0006】
【作用】ZrF4 やHfF4 を主成分としたフッ化物ガ
ラスは、フッ化物ガラスの中で最も安定したガラスで、
フッ化物ファイバを作成するのに適しており、さらに、
ZrF4 の一部ないし全部をHfF4 に置換したフッ化
物ガラスは、置換しないフッ化物ガラスに比べ屈折率が
低くなり、しかも、安定性にも変化がないため、ZrF
4 とHfF4 の組成比の異なるフッ化物ガラスでフッ化
物ファイバを作成すれば特性の良いフッ化物ファイバを
得られることはよく知られている。ZrF4 を主成分と
するフッ化物ガラスの代表的な組成である53ZrF4
−22BaF4 −18NaF−4LaF3 ー3AlF3
の零材料分散波長は1.68μmであるので、このガラ
スで作製したファイバは少なくとも1.68μm以下の
波長に対し正常分散となる。構造分散が大きくなるよう
に設計した分散シフトファイバでは更に長い波長域でも
正常分散にすることが可能である。例えば、ファイバの
コアにZBLAN(ZrF4 −BaF2 −NaF−La
F3 −AlF3 )ガラス、クラッドにHZBLAN(H
fF4 −ZrF4 −BaF2 −NaF−LaF3 −Al
F3 )ガラスを用い比屈折率差Δ>0.78%となるよ
うにしたフッ化物ファイバでは2.5μm以下の波長で
正常分散となり、1.55μmの波長では実用上十分な
大きさである約30ps/km/nmの正の分散値が得
られる。正の線形周波数チャーピングを得るためには正
常分散に加えファイバ内で自己位相変調が起きる必要が
ある。自己位相変調はファイバの非線形光学効果(光カ
ー効果)によって生じるので非線形定数の大きなファイ
バ程有利である。本願発明者がZBLANコア−HZB
LANクラッドファイバの非線形定数を調べたところ石
英系ファイバとほぼ同程度の値が得られた。従って、フ
ッ化物単一モードファイバに於いても石英系単一モード
ファイバと同様に自己位相変調が起きるのは明かであ
り、本発明によれば構造分散の小さなファイバでも約
1.7μm、分散シフトファイバを用いれば約2.5μ
mまでの波長領域の光パルスの圧縮が可能である。
ラスは、フッ化物ガラスの中で最も安定したガラスで、
フッ化物ファイバを作成するのに適しており、さらに、
ZrF4 の一部ないし全部をHfF4 に置換したフッ化
物ガラスは、置換しないフッ化物ガラスに比べ屈折率が
低くなり、しかも、安定性にも変化がないため、ZrF
4 とHfF4 の組成比の異なるフッ化物ガラスでフッ化
物ファイバを作成すれば特性の良いフッ化物ファイバを
得られることはよく知られている。ZrF4 を主成分と
するフッ化物ガラスの代表的な組成である53ZrF4
−22BaF4 −18NaF−4LaF3 ー3AlF3
の零材料分散波長は1.68μmであるので、このガラ
スで作製したファイバは少なくとも1.68μm以下の
波長に対し正常分散となる。構造分散が大きくなるよう
に設計した分散シフトファイバでは更に長い波長域でも
正常分散にすることが可能である。例えば、ファイバの
コアにZBLAN(ZrF4 −BaF2 −NaF−La
F3 −AlF3 )ガラス、クラッドにHZBLAN(H
fF4 −ZrF4 −BaF2 −NaF−LaF3 −Al
F3 )ガラスを用い比屈折率差Δ>0.78%となるよ
うにしたフッ化物ファイバでは2.5μm以下の波長で
正常分散となり、1.55μmの波長では実用上十分な
大きさである約30ps/km/nmの正の分散値が得
られる。正の線形周波数チャーピングを得るためには正
常分散に加えファイバ内で自己位相変調が起きる必要が
ある。自己位相変調はファイバの非線形光学効果(光カ
ー効果)によって生じるので非線形定数の大きなファイ
バ程有利である。本願発明者がZBLANコア−HZB
LANクラッドファイバの非線形定数を調べたところ石
英系ファイバとほぼ同程度の値が得られた。従って、フ
ッ化物単一モードファイバに於いても石英系単一モード
ファイバと同様に自己位相変調が起きるのは明かであ
り、本発明によれば構造分散の小さなファイバでも約
1.7μm、分散シフトファイバを用いれば約2.5μ
mまでの波長領域の光パルスの圧縮が可能である。
【0007】
【実施例1】図1は本発明による第1の実施例を示す。
同図の光パルス圧縮装置においては、入力光パルス3が
集光レンズ4aを介して正常分散回路であるZrF4 、
HfF4 を主成分とするフッ化物単一モードファイバ7
に入力し、フッ化物単一モードファイバ7から集光レン
ズ4bを介して出力した正に線形周波数チャーピングし
た光パルス5は異常分散回路である回折格子対2に入力
し、その回折格子対2の出力として圧縮光パルス6を得
る。フッ化物単一モードファイバ7は、ファイバのコア
にZBLAN(53ZrF4 −22BaF2 −18Na
F−4LaF3 −3AlF3 )ガラス、クラッドにHZ
BLAN(33HfF4 −20ZrF4 −20BaF2
−20NaF−4LaF3 −3AlF3 )ガラスを用い
比屈折率差Δ=0.9%となるものであり、2.5μm
以下の波長で正常分散となる。
同図の光パルス圧縮装置においては、入力光パルス3が
集光レンズ4aを介して正常分散回路であるZrF4 、
HfF4 を主成分とするフッ化物単一モードファイバ7
に入力し、フッ化物単一モードファイバ7から集光レン
ズ4bを介して出力した正に線形周波数チャーピングし
た光パルス5は異常分散回路である回折格子対2に入力
し、その回折格子対2の出力として圧縮光パルス6を得
る。フッ化物単一モードファイバ7は、ファイバのコア
にZBLAN(53ZrF4 −22BaF2 −18Na
F−4LaF3 −3AlF3 )ガラス、クラッドにHZ
BLAN(33HfF4 −20ZrF4 −20BaF2
−20NaF−4LaF3 −3AlF3 )ガラスを用い
比屈折率差Δ=0.9%となるものであり、2.5μm
以下の波長で正常分散となる。
【0008】
【実施例2】図2は本発明による第2の実施例を示す。
同図の光パルス圧縮装置においては、入力光パルス3が
正常分散回路であるZrF4 、HfF4 を主成分とする
フッ化物単一モードファイバ7に入力し、フッ化物単一
モードファイバ7によって正に線形周波数チャーピング
した光パルス5は強度減衰させる減衰器8に入力し、減
衰器8を経由した減衰したチャーピング光パルスは異常
分散回路である石英系単一モードファイバ1に入力し、
その石英系単一モードファイバ1の出力として圧縮光パ
ルス6を得る。従来例と異なる点は、正に線形周波数チ
ャーピングした光パルスを得るのにフッ化物単一モード
ファイバ7を用い、異常分散回路に石英系単一モードフ
ァイバ1を用いた点である。前述したようにフッ化物フ
ァイバを用いれば約2.5μmまでの波長の光パルスに
正の線形周波数チャーピングを与えることができる。一
方、石英系ファイバ1は1.3μm以上の波長域では異
常分散となるので1.3μm以上の波長の光パルスに対
しては回折格子対2の代わりに異常分散回路として用い
ることができ光パルスの圧縮が可能である。ただし、正
に線形周波数チャーピングした光パルス5の強度が大き
いと、異常分散回路用石英系単一モードファイバ内をパ
ルスが伝搬する際に自己位相変調が再度起こってパルス
のスペクトル幅が広がり圧縮効率が劣化するため、光減
衰器8により異常分散回路用石英系単一モードファイバ
内で自己位相変調を起こさない強度まで減衰した正に線
形周波数チャーピングした光パルス9を異常分散回路の
石英系単一モードファイバに入力するのが望ましい。本
実施例の特徴は、異常分散回路として回折格子対の代わ
りに単に石英系単一モードファイバを接続するだけでよ
く構成が極めて単純であり、しかも、圧縮できる光パル
スの波長域が1.3μm〜1.7μmと広く、特に1.
5μm帯の光に対してはフッ化物ファイバの正常分散、
石英系ファイバの異常分散のいずれもがかなり大きな値
となるため光通信で重要な1.5μm帯の光パルスの圧
縮には適した構成である。
同図の光パルス圧縮装置においては、入力光パルス3が
正常分散回路であるZrF4 、HfF4 を主成分とする
フッ化物単一モードファイバ7に入力し、フッ化物単一
モードファイバ7によって正に線形周波数チャーピング
した光パルス5は強度減衰させる減衰器8に入力し、減
衰器8を経由した減衰したチャーピング光パルスは異常
分散回路である石英系単一モードファイバ1に入力し、
その石英系単一モードファイバ1の出力として圧縮光パ
ルス6を得る。従来例と異なる点は、正に線形周波数チ
ャーピングした光パルスを得るのにフッ化物単一モード
ファイバ7を用い、異常分散回路に石英系単一モードフ
ァイバ1を用いた点である。前述したようにフッ化物フ
ァイバを用いれば約2.5μmまでの波長の光パルスに
正の線形周波数チャーピングを与えることができる。一
方、石英系ファイバ1は1.3μm以上の波長域では異
常分散となるので1.3μm以上の波長の光パルスに対
しては回折格子対2の代わりに異常分散回路として用い
ることができ光パルスの圧縮が可能である。ただし、正
に線形周波数チャーピングした光パルス5の強度が大き
いと、異常分散回路用石英系単一モードファイバ内をパ
ルスが伝搬する際に自己位相変調が再度起こってパルス
のスペクトル幅が広がり圧縮効率が劣化するため、光減
衰器8により異常分散回路用石英系単一モードファイバ
内で自己位相変調を起こさない強度まで減衰した正に線
形周波数チャーピングした光パルス9を異常分散回路の
石英系単一モードファイバに入力するのが望ましい。本
実施例の特徴は、異常分散回路として回折格子対の代わ
りに単に石英系単一モードファイバを接続するだけでよ
く構成が極めて単純であり、しかも、圧縮できる光パル
スの波長域が1.3μm〜1.7μmと広く、特に1.
5μm帯の光に対してはフッ化物ファイバの正常分散、
石英系ファイバの異常分散のいずれもがかなり大きな値
となるため光通信で重要な1.5μm帯の光パルスの圧
縮には適した構成である。
【0009】
【実施例3】図3は第3の実施例を示す。同図の光パル
ス圧縮装置においては、入力光パルス3が正常分散回路
であるZrF4 、HfF4 を主成分とするEr添加フッ
化物単一モードファイバ10に入力し、ポンプ用光源1
1を付属したEr添加フッ化物単一モードファイバ10
によって増幅及び正に線形周波数チャーピングした光パ
ルス12は強度減衰させる減衰器8に入力し、減衰器8
を経由した減衰したチャーピング光パルスは異常分散回
路である石英系単一モードファイバ1に入力し、その石
英系単一モードファイバ1の出力として圧縮光パルス6
を得る。本実施例は、正の線形周波数チャーピングを得
るためのフッ化物ファイバをエルビュウム(Er)添加
のフッ化物単一モードファイバ10とし、ポンプ用光源
11を備えることにより1.5μm帯の波長の光に対す
る増幅機能も併せもたせた点に特徴がある。このような
構成にすれば入力光パルス3の強度が小さくても自己位
相変調に必要な強度まで光パルスを増幅できるので、正
に線形周波数チャーピングパルス12を容易に得ること
ができる。従って、入力光パルス用の光源として大出力
レーザを用いる必要がなく、小型の半導体レーザを入力
光パルス用光源として容易に使用できる。なお、本実施
例ではフッ化物ファイバに光増幅機能と正の線形周波数
チャーピング機能を併せもたせた構成にしているが、こ
れらの機能を分離し、予めEr添加ファイバで増幅した
光パルスをフッ化物単一モードファイバに入射する構成
にすることも当然可能である。
ス圧縮装置においては、入力光パルス3が正常分散回路
であるZrF4 、HfF4 を主成分とするEr添加フッ
化物単一モードファイバ10に入力し、ポンプ用光源1
1を付属したEr添加フッ化物単一モードファイバ10
によって増幅及び正に線形周波数チャーピングした光パ
ルス12は強度減衰させる減衰器8に入力し、減衰器8
を経由した減衰したチャーピング光パルスは異常分散回
路である石英系単一モードファイバ1に入力し、その石
英系単一モードファイバ1の出力として圧縮光パルス6
を得る。本実施例は、正の線形周波数チャーピングを得
るためのフッ化物ファイバをエルビュウム(Er)添加
のフッ化物単一モードファイバ10とし、ポンプ用光源
11を備えることにより1.5μm帯の波長の光に対す
る増幅機能も併せもたせた点に特徴がある。このような
構成にすれば入力光パルス3の強度が小さくても自己位
相変調に必要な強度まで光パルスを増幅できるので、正
に線形周波数チャーピングパルス12を容易に得ること
ができる。従って、入力光パルス用の光源として大出力
レーザを用いる必要がなく、小型の半導体レーザを入力
光パルス用光源として容易に使用できる。なお、本実施
例ではフッ化物ファイバに光増幅機能と正の線形周波数
チャーピング機能を併せもたせた構成にしているが、こ
れらの機能を分離し、予めEr添加ファイバで増幅した
光パルスをフッ化物単一モードファイバに入射する構成
にすることも当然可能である。
【0010】
【実施例4】図4は第4の実施例を示す。同図の光パル
ス圧縮装置は、第3の実施例を2つ組み合わせたもので
あり、Er添加フッ化物単一モードファイバ10、励起
用光源11、光減衰器8、異常分散回路用石英系単一モ
ードファイバ1からなる1組のパルス圧縮器を2段に接
続した構成になっている。このような構成にすれば1段
目で圧縮したパルスを自己位相変調が起こる強度まで増
幅して再度圧縮することが可能になり極めて幅の狭い2
段圧縮パルス13を得ることができる。なお、本実施例
では2段圧縮の場合を説明したが、3段以上に段数を増
やすことも当然可能である。
ス圧縮装置は、第3の実施例を2つ組み合わせたもので
あり、Er添加フッ化物単一モードファイバ10、励起
用光源11、光減衰器8、異常分散回路用石英系単一モ
ードファイバ1からなる1組のパルス圧縮器を2段に接
続した構成になっている。このような構成にすれば1段
目で圧縮したパルスを自己位相変調が起こる強度まで増
幅して再度圧縮することが可能になり極めて幅の狭い2
段圧縮パルス13を得ることができる。なお、本実施例
では2段圧縮の場合を説明したが、3段以上に段数を増
やすことも当然可能である。
【0011】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明はZ
rF4 、HfF4 等を主成分とするフッ化物ファイバに
よって光パルスに正の線形周波数チャーピングを与え、
異常分散回路によりチャーピングを消滅させることによ
り、2.5μm以下の波長の光パルスを圧縮することが
可能となる。異常分散回路に石英系単一モードファイバ
を用いることにより極めた簡単な構成で1.3μm〜
1.7μmの波長範囲の光パルスを圧縮できる。正に線
形周波数チャーピングさせた光パルスを自己位相変調が
再度起きないようにした後石英系単一モードファイバに
入射させることにより周波数広がりの少ないパルスに圧
縮できる。Er添加フッ化物ファイバを用いて光増幅と
正の線形周波数チャーピングを同時に行うことによりせ
ん頭出力の小さな入力光パルスでも圧縮することができ
る。圧縮したパルスを再度増幅して圧縮を繰り返すこと
により極めて幅の狭いパルスを得ることができる。従っ
て、本発明による光パルスの圧縮装置は石英系ファイバ
の最低損失波長帯である1.5μm帯を含む1.3μm
〜1.7μmの波長範囲の光パルスを圧縮できるので、
光通信、光情報処理、光計測等の分野に広く適用するこ
とが可能であり、その効果は極めて大である。
rF4 、HfF4 等を主成分とするフッ化物ファイバに
よって光パルスに正の線形周波数チャーピングを与え、
異常分散回路によりチャーピングを消滅させることによ
り、2.5μm以下の波長の光パルスを圧縮することが
可能となる。異常分散回路に石英系単一モードファイバ
を用いることにより極めた簡単な構成で1.3μm〜
1.7μmの波長範囲の光パルスを圧縮できる。正に線
形周波数チャーピングさせた光パルスを自己位相変調が
再度起きないようにした後石英系単一モードファイバに
入射させることにより周波数広がりの少ないパルスに圧
縮できる。Er添加フッ化物ファイバを用いて光増幅と
正の線形周波数チャーピングを同時に行うことによりせ
ん頭出力の小さな入力光パルスでも圧縮することができ
る。圧縮したパルスを再度増幅して圧縮を繰り返すこと
により極めて幅の狭いパルスを得ることができる。従っ
て、本発明による光パルスの圧縮装置は石英系ファイバ
の最低損失波長帯である1.5μm帯を含む1.3μm
〜1.7μmの波長範囲の光パルスを圧縮できるので、
光通信、光情報処理、光計測等の分野に広く適用するこ
とが可能であり、その効果は極めて大である。
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図5】従来の光パルス圧縮装置例を示す系統図であ
る。
る。
1 石英系単一モードファイバ 2 回折格子対 3 入力パルス 4a 集光レンズ 4b 集光レンズ 5 正に線形周波数チャーピングしたパルス 6 圧縮パルス 7 フッ化物単一モードファイバ 8 光減衰器 9 減衰したチャーピングパルス 10 Er添加フッ化物単一モードファイバ 11 励起用光源 12 増幅及び正に線形周波数チャーピングしたパルス 13 2段圧縮されたパルス
Claims (3)
- 【請求項1】 光パルスを入射させて自己位相変調と正
常分散の効果により正の線形周波数チャーピングを与え
るZrF4 とHfF4 を主成分とするフッ化物単一モー
ドファイバよりなる正常分散回路と、該正常分散回路に
よってチャーピングを与えられた光パルスを圧縮して超
短光パルスを作る異常分散回路とを備えた光パルス圧縮
装置。 - 【請求項2】 前記異常分散装置が石英系単一光ファイ
バもしくは回折格子対よりなることを特徴とする請求項
1に記載の光パルス圧縮装置。 - 【請求項3】 前記正常分散回路と前記異常分散回路と
の間にチャーピングを与えられた光パルスを強度減衰さ
せる減衰器を配置したことを特徴とする請求項1または
2に記載の光パルス圧縮装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4264256A JP2711778B2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 光パルス圧縮装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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