JP2711752B2 - 玉 箱 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、容器の底部からパチンコ玉を排出可能な玉
箱に関する。

「従来の技術」 従来の、パチンコ遊技場でパチンコ玉を入れて運ぶ玉
箱は単なる容器であり、玉箱をひっくり返してカウント
装置のホッパにパチンコ玉を移すことにより玉箱内のパ
チンコ玉を計数するようになっていた。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、このような従来の玉箱では、ひっくり
返してパチンコ玉をホッパに移す作業が煩雑であるばか
りでなく、パチンコ玉がホッパの外に飛び散るおそれが
あるという問題点があり、また、容量の大きい玉箱を作
ると、ひっくり返すのに相当の力を要し、実用に耐えな
いという問題点があった。

本発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、パチンコ玉を円滑に移すことができる玉箱を
提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするとこ
ろは、 １ パチンコ玉を収容するための容器と、玉排出部材
と、足部材とを有し、 前記容器は底部に挿入孔を有し、前記玉排出部材は前
記挿入孔に上下方向に移動可能であって、前記容器に対
し下方向に移動するとき、前記底部の内側を閉じるよう
前記挿入孔に挿入され、 前記足部材は前記玉排出部材が前記容器に対し下方向
に移動したとき前記容器から突出する長さ以上に、前記
底部の外側に突出しており、 前記玉排出部材または前記容器は、前記玉排出部材が
前記容器に対し上方向に移動するとき、前記容器の内側
と前記底部の外側とを連通させるパチンコ玉排出孔を有
することを、 特徴とする玉箱。

２ 前記パチンコ玉排出孔は、パチンコ玉入口とパチン
コ玉出口とを有し、前記パチンコ玉入口は、前記玉排出
部材が前記容器に対し上方向に移動するとき、前記容器
の内側と連通し、前記玉排出部材が前記容器に対し下方
向に移動するとき、前記容器の内側からずれる前記玉排
出部材の位置に形成され、前記パチンコ玉出口は前記底
部の外側と連通していることを特徴とする１項記載の玉
箱に存する。

「作用」 玉箱は、常時は玉排出部材が容器に対し下方向に移動
していて容器底部の内側を閉じており、パチンコ玉を外
側に漏らすことなく収容することができる。この状態
で、玉排出部材は容器から下方に足部材の長さの範囲で
突出しており、玉箱を平な場所に置いたとき、足部材が
玉箱を支え、パチンコ玉が玉排出部材から漏れ出すこと
はない。

玉箱内のパチンコ玉を他の容器やパチンコ玉計数機に
移すときには、他の容器やパチンコ玉計数機のホッパの
上方で、玉排出部材を容器に対し上方向に押し上げる。
このとき、パチンコ玉排出孔が容器の内側と容器底部の
外側とを連通させ、パチンコ玉排出孔から玉箱内のパチ
ンコ玉が下方の容器やポッパに落下する。

「実施例」 以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明する。

第１図〜第９図は本発明の一実施例を示している。

第７図に示すように、パチンコ島１において、パチン
コ玉を遊技媒体とするパチンコ機２と、紙幣または硬貨
の投入に応じてパチンコ玉を貸し出す玉貸機５とが配置
されている。パチンコ島１は、パチンコ機２と玉貸機５
との正面側に、パチンコ島１の台をなす天板14を有して
いる。

パチンコ機２は、ハンドル21を操作して遊技盤上にパ
チンコ玉を打ち込み、パチンコ玉が入賞口（セーフ孔）
に入ったとき、それに応じて上皿25にパチンコ玉（賞
球）を賞出する。また、パチンコ機２は、フィーバー状
態、すなわち、電気役物が開いて入賞率が大幅に高めら
れた状態となったとき、上皿25に大量にパチンコ玉を賞
出する。パチンコ機２は、上皿25に所定の量満たされる
と、上皿25内のパチンコ玉をオーバーフローさせて下皿
26にパチンコ玉を溜めるようになっている。

パチンコ機２の上方の基板11には、各パチンコ機２に
対応して押釦部７が設けられており、そこには計数表示
部75があり、計数されたパチンコ玉の個数が表示される
ようになっている。天板14の下面には、１台のパチンコ
機２ごとに１個の割合で複数レーンのパチンコ玉計数機
４が配置されており、玉貸機５の下には、２台の玉貸機
５に１個の割合で、記録手段を構成するプリンタ９が配
置されている。また、天板14の上には、賞出されたパチ
ンコ玉を入れるための玉箱６が置かれる。

第１図に示すように、玉箱６は、容器60と玉排出部材
８と足部材63とを有している。容器60は、パチンコ玉を
収容し、持ち運びできるようにするための容器である。
容器60は底部61の中央部に挿入孔67を有し、底部61は挿
入孔67の周縁から下方にのびる玉排出部材ガイド65を一
体に形成している。底部61は、容器60の内面から挿入孔
62にかけて下る傾斜を有している。第１図および第３図
に示すように、容器60は、その上部に、外側にフランジ
状に突出する把手66を有している。

第４図、第５図および第６図に示すように、玉排出部
材８は、上部に蓋部84を有し、下部にフランジ85を有し
ている。蓋部84とフランジ85とは挿入孔67の径より大径
をなしている。玉排出部材８は、玉排出部材ガイド65に
沿ってスムーズに上下方向に移動可能に挿入孔67に挿入
されており、第２図に示すように、容器60に対し下方向
に移動するとき、蓋部84が挿入孔67を塞ぎ底部61の内側
に閉じるようになっている。

また、玉排出部材８は、パチンコ玉排出孔81を有して
いる。パチンコ玉排出孔81は玉排出部材８の側部にパチ
ンコ玉入口82を有し、玉排出部材８の底部にパチンコ玉
出口83を有している。パチンコ玉入口82は、玉排出部材
８が容器60に対し容器内側方向、すなわち上方向に移動
するとき、容器60の内側と連通し、玉排出部材８が容器
60に対し下方向に移動するとき、容器60の内側からずれ
る玉排出部材８の位置に形成されている。なお、パチン
コ玉入口82は、玉排出部材８が下方向に移動していると
き、玉排出部材ガイド65により塞がら、パチンコ玉入口
82が容器60の内側と底部61の外側とに連通してパチンコ
玉がパチンコ玉入口82を通して容器60内から排出される
のが防止されている。パチンコ玉出口83は、底部61の外
側と連通している。従って、パチンコ玉排出孔81は、玉
排出部材８が容器60に対し上方向に移動するとき、容器
60の内側と底部61の外側とを連通させるようになってい
る。

足部材63は、容器60と一体であって、玉排出部材８が
容器60に対し下方向に移動したとき容器60から突出する
長さ以上に、足部材63は底部61の外側（下方）に突出し
ている。

天板14の上面には、玉箱６の位置決めを行うための玉
箱ガイド15が形成されており、足部材63と玉箱ガイド15
とは、互いに係合可能なサイズを有している。

押釦部７には、第９図に示すように、精算ボタン74
と、計数表示部75と、３個の払出選択ボタン76とが設け
られている（１個でも良い）。また、押釦部７には、計
数スイッチ71と、呼出スイッチ77と、呼出ランプ部79と
が設けられている。

計数スイッチ71は、ソレノイド45を駆動させ、計数部
41により玉箱６内のパチンコ玉を計数するためのスイッ
チである。精算ボタンン74は、計数された玉数を確認の
後、レシート又はカードを得るための印刷又はカードの
払出しをするためのスイッチである。計数表示部45は、
客の持ち玉を玉箱６経由で計数部41で計数したパチンコ
玉の個数を表示するものである。払出選択ボタン76は、
３個のボタンのいずれかを押すことにより、精算された
パチンコ玉の個数のうち選択したボタンに対応する個数
のパチンコ玉を払出装置（図示せず）により玉箱６内に
払い出すためのボタンである。３個の払出選択ボタン76
は、それぞれ１回押すことにより千円分、５百円分、百
円分のパチンコ玉を払い出すためのものであって、払い
出すパチンコ玉の玉数を段階的に選択することができる
（これは、１個のスイッチで兼用することもできる）。
払い出した個数は、コンピュータに記憶されるパチンコ
玉の個数から減算され、減算されたパチンコ玉の個数
が、計数表示部75に表示されるようになっている。払出
装置は、玉貸機５のボールカウンタを用いて払い出すパ
チンコ玉を計数し、玉箱６内に払い出すものである。

第１図に示すように、複数レーンのパチンコ玉計数機
４は、カバー40の内部に、計数部41を有している。天板
14は、孔17を有し、天板14は孔17の周縁から下方にのび
る投入部材ガイド16を形成している。孔17には、投入部
材42が挿通され、投入部材ガイド16により案内されてス
ムーズに上下方向に移動可能となっている。投入部材42
は、管状であって、パチンコ玉の投入口42aを有してい
る。投入部材42は、上端にフランジ42bを有して、孔17
から下方に抜け落ちるのが防止されており、下部がレバ
ー部材46の一端46aは枢着されている。レバー部材46の
他端46bはソレノイド45の上端と手動レバー43の下端と
に枢着され、レバー部材46は、支点46cで支持部材44に
枢着されて支持されている。

ソレノイド45が、駆動されない状態で、投入部材42の
上端は第２図で示すように、天板14の上面と同じ高さと
なっているが、計数スイッチ71を操作して通電ソレノイ
ド45が駆動されるとき、第１図に示すように、プランジ
ャ45aが吸引され、これにより、レバー部材46が、支点4
6cを中心として回転し、投入部材42は、孔17内を上方に
移動し、天板14の上の玉箱６の玉排出部材８を上方に押
し上げるようになっている。手動レバー43は、天板14に
形成された孔18に挿通され、上端が天板14の上方に突出
している。天板14は、孔18のの周縁から下方にのびる手
動レバーガイド19を形成している。手動レバー43は、第
２図に示す状態から第１図に示すように上端を押下げた
とき、投入部材42を上昇させ、玉排出部材８を上方に押
し上げるようになっている。なお、レバー部材46の反対
側は、玉流しをするための装置が付いている。

パチンコ玉計数機４は、投入部材42の投入口42aの下
方にホッパ47を有し、ホッパ47の下流には、複数レーン
のパチンコ玉レール48が配置されている。計数部41は、
パチンコ玉レーン48の下流に設けられ、計数部41の下流
にはパチンコ玉排出路49が形成されている。計数部41
は、投入口42aから投入されて複数レーンのパチンコ玉
レーン48を通過するパチンコ玉をオプトセンサーを用い
て計数するための複数レーンのパチンコ玉計数部であ
る。

パチンコ玉排出路49は、導通管（図示せず）に接続さ
れている。導通管は内部に導通路を有し、端部に玉排出
口を有している。玉排出口はパチンコ島１内に配置され
ていて、導通路は、計数部41を通ったパチンコ玉をパチ
ンコ島１内に還元するようになっている。玉排出口から
パチンコ島１内に落下したパチンコ玉は、集玉樋（図示
せず）によりけ研磨機（図示せず）へ送られるようにな
っている。

計数部41により形成されたパチンコ玉の個数は、計数
表示部75に表示される、精算ボタン74を押すことによ
り、プリンタ９によりレシートに記録されるようになっ
ている。

プリンタ９は、第８図に示すように、正面にレシート
取出し口91と状態表示ランプ92とが付いている。プリン
タ９は、レシートに、ホール名、日付、計数器により計
数された玉数をプリントアウトして、レシート取出し口
91から排出するようになっている。

次に作用を説明する。

第２図に示す状態で、玉箱６は、常時は玉排出部材８
が自重で容器60に対し下方向に移動していて、蓋部84が
容器底部61の内側を閉じて塞いでおり、パチンコ玉を外
側に漏らすことなく収容することができる。このとき、
玉排出部材８は、容器60から下方に足部材63の長さの範
囲で突出しており、玉箱６を平な場所に置いたとき、足
部材63が玉箱６を支え、玉排出部材８が下から押されて
パチンコ玉が玉排出部材８のパチンコ玉排出孔81から漏
れを出すことはない。

玉箱６内のパチンコ玉を他の容器やパチンコ玉計数機
に移すときには、他の容器やパチンコ玉計数機のホッパ
の上方で、第１図に示すように、玉排出部材８を容器60
に対し上方向に押し上げる。このとき、パチンコ玉排出
孔81が容器60の内側と容器底部61の外側とを連通させ、
そのパチンコ玉排出孔81から玉箱６内のパチンコ玉が下
方の容器や投入口に落下する。

特に、第１図および第２図に示す複数レーンパチンコ
玉計数機４により玉箱６内のパチンコ玉を計数する場合
には、玉箱ガイド15に足部材63を係合させて天板14の上
に玉箱６を置いた状態で、計数スイッチ71を押す。この
とき、第１図に示すように、ソレノイド45が駆動されて
プランジャ45aが吸引され、レバー部材46が支点46cを中
心として回転して投入部材42が押し上げられる。投入部
材42は、玉排出部材８の下部に取り付けられたフランジ
85の下部に当たり、玉排出部材８は、投入部材42に押さ
れて、容器60に対し上方向に押し上げられる。玉排出部
材８が上方に移動するとき、パチンコ玉入口82が容器60
の内側に通じてパチンコ玉排出孔81が容器60の内側と容
器底部61の外側とを連通させ、玉箱６内のパチンコ玉
は、パチンコ玉入口82から、パチンコ玉排出孔81を通っ
て下方の投入部材42の投入口42a内に流れ落ちてくる。
なお、計数スイッチ71を操作する代りに、手動レバー43
を押し込んだ場合にも、同様に、玉箱６内のパチンコ玉
を投入口42aへと流すことができる。このとき、玉箱６
は、玉箱ガイド15により位置決めされているので、パチ
ンコ玉出口83が投入口42aからずれることはない。

投入口42aから投入されたパチンコ玉は、投入部材42
を通って、その下方のホッパ47上に落ちてくる。パチン
コ玉は、さらにホッパ47の下流で一段落下して、複数レ
ーンのパチンコ玉レール48上を転がる。パチンコ玉はパ
チンコ玉レール48の下流で複数レーンのパチンコ玉計数
部41を連通する。計数部41は、通過するパチンコ玉の玉
数を計数する。計数した玉数は、計数表示部75に表示さ
れる。精算ボタンを押すと、プリンタ９によりレシート
に記録され客にレシートが払い出される。レシートは、
ホール名、日付、計数機41により計数され表示部75に表
示された玉数をプリントアウトして、レシート取出し口
91から排出する。レシートの印字記録から、景品と交換
するパチンコ玉の玉数を知ることができ、このレシート
を景品交換所に持っていけば、その記録された玉数に応
じた景品を交換することができる。計数部41により計数
後のパチンコ玉は、パチンコ玉排出路49を経由して導通
路から島内に還元される。

このように、各遊技機ごとに天板にパチンコ玉計数機
が設けらている場合には、パチンコ玉は、計数後、それ
らを排出したパチンコ島に還元されて、パチンコ島間で
保有するパチンコ玉の数のバランスが保たれ、玉不足に
より遊技機が正常に動作しなくなったり玉過剰により玉
詰まりが生じたりするのを防止することができる。各実
施例の玉箱は、このようなパチンコ玉計数機とともに使
用するとき特に好適であり、パチンコ機１台１台に設置
されたパチンコ玉計数機でパチンコ玉を計数するとき、
一時的にパチンコ玉を溜めておくためのゲートとして機
能させることができる。

「発明の効果」 本発明に係る玉箱によれば、玉排出部材を容器に対し
押し上げるだけで内部のパチンコ玉を外部に移すことが
できるので、煩雑な作業を必要とせずに、また、投入口
の外に飛び散らさずに、さらに、玉箱をひっくり返すの
に必要とされる相当の力を要さずに、パチンコ玉を他の
容器やパチンコ玉計数機に円滑に移すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第９図は本発明の一実施例を示しており、第１
図は玉箱のパチンコ玉を移す状態を示す断面図、第２図
は玉箱のパチンコ玉を容器に収容する状態を示す断面
図、第３図は玉箱の斜視図、第４図は玉排出部材の斜視
図、第５図は玉箱の平面図、第６図は玉箱の底面図、第
７図はパチンコ島の一部の部分正面図、第８図はプリン
タの斜視図、第９図は押釦部の正面図である。 １……パチンコ島 ２……パチンコ機 ４……パチンコ玉計数機 ５……玉貸機 ６……玉箱 ７……押釦部 ８……玉排出部材 ９……プリンタ 11……幕板 25……上皿 26……下皿 60……容器 63……足部材 65……玉排出部材ガイド 66……把手 67……挿入孔 74……精算ボタン 75……計数表示部 81……パチンコ玉排出孔 82……パチンコ玉入口 83……パチンコ玉出口 84……蓋部 85……フランジ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ玉を収容するための容器と、玉排
   出部材と、足部材とを有し、 前記容器は底部に挿入孔を有し、前記玉排出部材は前記
   挿入孔に上下方向に移動可能であって、前記容器に対し
   下方向に移動するとき、前記底部の内側を閉じるよう前
   記挿入孔に挿入され、 前記足部材は前記玉排出部材が前記容器に対し下方向に
   移動したとき前記容器から突出する長さ以上に、前記底
   部の外側に突出しており、 前記玉排出部材または前記容器は、前記玉排出部材が前
   記容器に対し上方向に移動するとき、前記容器の内側と
   前記底部の外側とを連通させるパチンコ玉排出孔を有す
   ることを、 特徴とする玉箱。
2. 【請求項２】前記パチンコ玉排出孔は、パチンコ玉入口
   とパチンコ玉出口とを有し、前記パチンコ玉入口は、前
   記玉排出部材が前記容器に対し上方向に移動するとき、
   前記容器の内側と連通し、前記玉排出部材が前記容器に
   対し下方向に移動するとき、前記容器の内側からずれる
   前記玉排出部材の位置に形成され、前記パチンコ玉出口
   は前記底部の外側と連通していることを特徴とする請求
   項１記載の玉箱。