JP2711487B2 - 固定データ加減算回路 - Google Patents

固定データ加減算回路

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JP2711487B2
JP2711487B2 JP3221637A JP22163791A JP2711487B2 JP 2711487 B2 JP2711487 B2 JP 2711487B2 JP 3221637 A JP3221637 A JP 3221637A JP 22163791 A JP22163791 A JP 22163791A JP 2711487 B2 JP2711487 B2 JP 2711487B2
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良樹 辻橋
尚 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2進ディジタル算術演
算器である固定データ加減算回路に関し、更に詳述すれ
ば、一組の入力データに対して1または複数個の固定デ
ータの加算あるいは減算を行う固定データ加減算回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】マルチプロセッサのプログラムカウンタ
あるいはスタックポインタ等を実現するための回路とし
て、一組の入力データに対して1または複数個の固定デ
ータの加算あるいは減算を行う固定データ加減算回路が
用いられる。この典型的な例として、インクリメンタあ
るいはディクリメンタが挙げられる。
【0003】インクリメンタとは、入力データにある固
定データを加算するための回路であり、ディクリメンタ
とは、入力データからある固定データを減算するための
回路である。
【0004】2進ディジタル算術演算においては、ある
入力データXからのデータYの減算は、入力データXに
データYの2の補数を加算することにより実現される。
データYの2の補数は、データYの全てのビットを反転
して1を加算した値に等しい。たとえば、4ビットのデ
ータYが2進表示で”0101”であれば、その2の補
数は”1011”であり、また10進数の1、即ち2進表
示で”0001”の2の補数は”1111”である。
【0005】以下まず、従来の技術による固定データ加
減算回路を図面を参照して説明する。
【0006】図1は4ビットの1インクリメンタの従来
の構成例を示すブロック図である。
【0007】図1において、参照符号12はいずれも1ビ
ット演算器であり、最下位ビット側からそれぞれ参照符
号12-0, 12-1, 12-2,12-3が付与されている。
【0008】各1ビット演算器1はそれぞれ入力A,B
と、出力S,COとを有している。4ビットの2進数が下
位ビットから順にA0, A1, A2, A3端子に入力され、A0端
子が1ビット演算器12-0の入力Aに、A1端子が1ビット
演算器12-1の入力Aに、A2端子が1ビット演算器12-2の
入力Aに、A3端子が1ビット演算器12-3の入力Aにそれ
ぞれ接続されている。また、CI端子は最下位ビットの
ビット演算器12-0の入力Bに接続されており、最上位ビ
ットの1ビット演算器12-3の出力COがCO端子に接続され
ている。
【0009】各1ビット演算器12間は、最下位の1ビッ
ト演算器12-0の出力COが1ビット演算器12-1の入力B
に、1ビット演算器12-1の出力COが1ビット演算器12-2
の入力Bに、1ビット演算器12-2の出力COが最上位の1
ビット演算器12-3の入力Bにそれぞれ接続されている。
そして、各1ビット演算器12-0,12-1, 12-2, 12-3の出
力SがそれぞれY0, Y1, Y2, Y3端子に接続されており、
これらのY0, Y1, Y2, Y3端子からの出力が4ビットの2
進数の出力となっている。
【0010】このような図1に示されている従来の4ビ
ットの1インクリメンタでは、4ビットの2進数が下位
ビット側から順にA0, A1, A2, A3端子に入力され、CI端
子に入力される信号値が”1”である場合は入力データ
に”1”が加算された値が、またCI端子に入力される
号値が”0”である場合は入力データの値がそのままそ
れぞれ下位ビット側から順位Y0, Y1, Y2, Y3端子へ出力
される。
【0011】このような動作を実現するために図1中の
各演算器12に要求される機能は図2の真理値表に示され
ている。
【0012】図2のA及びBが入力であり、S及びCOが
出力である。各演算器12は1ビット全加算器の3入力の
内の1入力が論理値”0”に固定された場合と同様の機
能を果たしている。
【0013】図3は4ビットの1ディクリメンタの従来
の構成例を示すブロック図である。
【0014】図3において、参照符号13はいずれも1ビ
ット演算器であり、最下位ビット側からそれぞれ参照符
号13-0, 13-1, 13-2,13-3が付与されている。
【0015】各1ビット演算器1はそれぞれ入力A,D
と、出力S,COとを有している。4ビットの2進数が下
位ビットから順にA0, A1, A2, A3端子に入力され、A0端
子が1ビット演算器13-0の入力Aに、A1端子が1ビット
演算器13-1の入力Aに、A2端子が1ビット演算器13-2の
入力Aに、A3端子が1ビット演算器13-3の入力Aにそれ
ぞれ接続されている。また、CI端子は最下位ビットの
ビット演算器13-0の入力Dに接続されており、最上位ビ
ットの1ビット演算器13-3の出力COがCO端子に接続され
ている。
【0016】各1ビット演算器13間は、最下位の1ビッ
ト演算器13-0の出力COが1ビット演算器13-1の入力D
に、1ビット演算器13-1の出力COが1ビット演算器13-2
入力Dに、1ビット演算器13-2の出力COが最上位の1
ビット演算器13-3の入力Dにそれぞれ接続されている。
そして、各1ビット演算器13-0, 13-1, 13-2, 13-3の出
力SがそれぞれY0, Y1, Y2, Y3端子に接続されており、
これらのY0, Y1, Y2, Y3端子からの出力が4ビットの2
進数の出力となっている。
【0017】このような図3に示されている従来の4ビ
ットの1ディクリメンタでは、4ビットの2進数が下位
ビット側から順にA0, A1, A2,A3端子に入力され、CI端
子に入力される信号値が”0”である場合は入力データ
から”1”が減算された値が、またCI端子に入力される
信号値が”1”である場合は入力データの値がそのまま
それぞれ下位ビット側から順位Y0, Y1, Y2, Y3端子へ出
力される。
【0018】このような動作を実現するために図3中の
各演算器13に要求される機能は図4の真理値表に示され
ているようになる。
【0019】図4のA及びDが入力であり、S及びCOが
出力である。各演算器13は1ビット全加算器の3入力の
内の1入力が論理値”1”に固定された場合と同様の機
能を果たしている。
【0020】図5は4ビットの1インクリメンタ/ディ
クリメンタの従来の構成例を示すブロック図である。
【0021】図5に示されている回路は、基本的には図
1に示されているインクリメンタと図3に示されている
ディクリメンタとを組合わせ、端子Iへの制御入力によ
って出力を選択するように構成されている。
【0022】図5において、参照符号12及び13は前述の
図1及び図3における1ビット演算器12及び13と同一で
あり、参照符号3は2入力の ANDゲート、80, 81はイン
バータ、11は2入力のORゲートである。
【0023】4ビットの2進数が下位ビットから順にA
0, A1, A2, A3端子に入力され、A0端子が1ビット演算
器12-0及び13-0の入力Aに、A1端子が1ビット演算器12
-1及び13-1の入力Aに、A2端子が1ビット演算器12-2及
び13-2の入力Aに、A3端子が1ビット演算器12-3及び13
-3の入力Aにそれぞれ接続されている。また、CI端子は
最下位ビットの1ビット演算器12-0の入力Bには直接、
1ビット演算器13-0の入力Dにはインバータ80を介して
それぞれ接続されている。
【0024】各1ビット演算器12間及び13間の接続は図
1及び図3の回路図と同様である。そして、各1ビット
演算器13-0, 12-0, 13-1, 12-1, 13-2, 12-2, 13-3, 12
-3の出力Sがそれぞれ ANDゲート3-0, 3-1, 3-2, 3-3,
3-4, 3-5, 3-6, 3-7の一方の入力端子に接続されてい
る。
【0025】ANDゲート3-0, 3-2, 3-4, 3-6の他方の入
力端子にはI端子に入力された信号が直接、 ANDゲート
3-1, 3-3, 3-5, 3-7の他方の入力端子にはI端子に入力
された信号がインバータ81を介してそれぞれ入力されて
いる。そして、 ANDゲート3-0 と3-1 の出力がORゲート
11-0を介して、 ANDゲート3-2 と3-3 の出力がORゲート
11-1を介して、 ANDゲート3-4 と3-5 の出力がORゲート
11-2を介して、 ANDゲート3-6 と3-7 の出力がORゲート
11-3を介してそれぞれY0, Y1, Y2, Y3端子に接続されて
おり、これらのY0, Y1, Y2, Y3端子からの出力が4ビッ
トの2進数の出力となっている。
【0026】このような図5に示されている従来の4ビ
ットの1インクリメンタ/ディクリメンタでは、4ビッ
トの2進数が下位ビットから順にA0, A1, A2, A3端子に
入力され、CI端子に入力される信号値が”1”であり且
つI端子に入力される信号値が”1”である場合は入力
データから”1”が減算された値が、またCI端子に入力
される信号値が”1”であり且つI端子に入力される信
号値が”0”である場合は入力データに”1”が加算さ
れた値が、更にCI端子に入力される信号値が”0”であ
る場合は入力データの値がそのまま、それぞれ下位ビッ
ト側から順にY0, Y1, Y2,Y3端子へ出力される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従来の固定データ加減
算回路は上述のように構成されているので、一般的な加
算器を用いて構成した場合と比較しても回路規模はあま
り変わらず、遅延時間が短縮されるというような長所も
特にはない。
【0028】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、回路規模が小さく、遅延時間も短縮された
固定データ加減算回路の提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の固定データ加減
算回路は、各演算回路の和出力信号の値がデータ入力信
号と下位ビットの演算回路からの制御入力信号との排他
的論理和となり、上位ビットの演算回路に接続された出
力信号の値がデータ入力信号と加減算の実行の有無を制
御する制御入力信号との排他的論理和と下位ビットの
算回路からの制御入力信号との論理積となるように構成
されており、このような演算回路を必要数接続してあ
る。
【0030】
【作用】本発明に係る固定データ加減算回路では、加減
算の実行の有無を制御する制御入力信号に応じて、各演
算回路の和出力信号の値としてデータ入力信号と下位ビ
ットの演算回路からの制御入力信号との排他的論理和が
出力され、上位ビットの演算回路に接続された出力信号
の値がデータ入力信号と加減算の実行の有無を制御する
制御入力信号との排他的論理和と下位ビットの演算回路
からの制御入力信号との論理積として出力されるので、
このような演算回路を必要数接続することにより、定め
られた固定数の加減算が実行される。
【0031】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて詳述する。
【0032】図6は本発明に係る固定データ加減算回路
の一実施例としての4ビットの1インクリメンタ/ディ
クリメンタの構成例を示すブロック図である。
【0033】図6において、参照符号1はいずれも1ビ
ット演算器であり、最下位ビット側からそれぞれ参照符
号1-0, 1-1, 1-2, 1-3が付与されている。
【0034】各1ビット演算器1はそれぞれ入力A,
B,Iと、出力S,COとを有している。4ビットの2進
数が下位ビットから順にA0, A1, A2, A3端子に入力さ
れ、A0端子が1ビット演算器1-0 の入力Aに、A1端子が
1ビット演算器1-1 の入力Aに、A2端子が1ビット演算
器1-2 の入力Aに、A3端子が1ビット演算器1-3 の入力
Aにそれぞれ接続されている。また、CI端子は最下位ビ
ットの1ビット演算器1-0の入力Bに接続されており、
最上位ビットの1ビット演算器1-3 の出力COがCO端子に
接続されている。
【0035】各1ビット演算器1間は、最下位の1ビッ
ト演算器1-0 の出力COが1ビット演算器1-1 の入力B
に、1ビット演算器1-1 の出力COが1ビット演算器1-2
の入力Bに、1ビット演算器1-2 の出力COが最上位の1
ビット演算器1-3 の入力Bにそれぞれ接続されている。
そして、各1ビット演算器1-0, 1-1, 1-2, 1-3の出力S
がそれぞれY0, Y1, Y2, Y3端子に接続されており、これ
らのY0, Y1, Y2, Y3端子からの出力が4ビットの2進数
の出力となっている。なお、各1ビット演算器1の入力
IにはI端子への入力信号が与えられている。
【0036】このような本発明の4ビットの1インクリ
メンタ/ディクリメンタでは、CI端子に入力される信号
値が”1”であり且つI端子に入力される信号値が”
1”である場合にはA0, A1, A2, A3端子への入力データ
から”1”減算された値が、CI端子に入力される信号値
が”1”であり且つI端子に入力される信号値が”0”
である場合はA0, A1, A2, A3端子への入力データに”
1”が加算された値が、またCI端子に入力される信号値
が”0”である場合はA0, A1, A2, A3端子への入力デー
タの値がそのまま、それぞれ下位ビットから順にY0, Y
1, Y2, Y3端子へ出力される。
【0037】図7は図6に示されている各演算器1に要
求される機能を表す真理値表を示す模式図であある。
【0038】図7のA,B及びIが入力であり、S及び
COが出力である。ここで、一般の2組の入力データに対
する加算を考えてみる。2組の入力データのiビット目
をそれぞれAi, Biとし、iビット目の和出力をSi,下位
ビットからiビットへの桁上げ信号をCi, iビットから
上位ビットへの桁上げ信号をCOi とそれぞれすると、下
記式(1) 及び(2) の関係が成立する。
【0039】
【数1】
【0040】
【数2】
【0041】1インクリメントの場合には、式(1) 及び
(2) のBiに”0”を代入して下記式(3) 及び(4) が成立
する。
【0042】
【数3】
【0043】
【数4】
【0044】一方、1ディクリメントの場合には、式
(1) 及び(2) のBiに”1”を代入して式(5) 及び(6) が
成立する。
【0045】
【数5】
【0046】
【数6】
【0047】図7において、入力Iが”0”である場合
には、入力AをAiに、入力BをCiに、出力SをSiに、出
力COをCOi にそれぞれ置換して考えれば式(3) 及び(4)
と等価であり、入力Iが”1”である場合には、入力A
をAiに、入力Bを#Ci(#は反転値を表す)に、出力S
をSi, 出力COを#COi にそれぞれ置換して考えれば式
(5) 及び(6) と等価である。換言すれば、入力Iの値に
よって上位ビットへの桁上げ出力信号及び下位ビットか
らの桁上げ入力信号の論理の正負を入れ替えて(即ち、
入力Iが”0”である場合は正論理、入力Iが”1”で
ある場合は負論理)考えればよいことが判る。以上のよ
うに、図6に示されている本発明による4ビットの1イ
ンクリメンタ/ディクリメンタでは、一般的な4ビット
の加算との対比で考えると、1インクリメントの場合に
は、入力データAiに”0” (Bi=0、即ちI端子に”
0”)と”1”(CO=1、即ちCI端子に”1”)とを加
算しており、1ディクリメントの場合には、入力データ
Aiに”-1”(Bi=1、即ちI端子に”1”)と”0”
(CO=0(#CO=1)、即ちCI端子に”1”)とを加算
している。
【0048】図8は、図6中の各1ビット演算器1の内
部回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【0049】図8において、参照符号20, 21はEXORゲー
トであり、30は2入力の ANDゲートである。EXORゲート
20の一方の入力端子には入力Iが、同他方の入力端子に
は入力Aが、EXORゲート21の一方の入力端子には入力B
が、同他方の入力端子には入力Aがそれぞれ与えられて
いる。EXORゲート21の出力が出力Sになっている。ま
た、 ANDゲート30の一方の入力端子には入力Bが、同他
方の入力端子にはEXORゲート20の出力がそれぞれ与えら
れており、この ANDゲート30の出力が出力COになってい
る。またEXORゲート20の出力、即ち入力Iと入力Aとの
排他的論理和信号はそのまま出力Pとなっている。
【0050】図9は図8の回路の機能を表す真理値表を
示す模式図である。但し、図9は前述の図7の真理値表
と同内容であるが、信号Pの論理値、即ち入力Iと入力
Aとの排他的論理和信号が追加されている。
【0051】このようなその構成が図8の回路図に、機
能が図9の真理値表にそれぞれ示されている1ビット演
算器1を図6の回路図に示されているように4個接続す
ることにより、本発明の4ビットの1インクリメンタ/
ディクリメンタを実現することが出来る。
【0052】図10は本発明の固定データ加減算回路の
第2の実施例としての4ビットの1インクリメンタ/デ
ィクリメンタの構成を示すブロック図である。
【0053】図10において、参照符号4及び5は共に
1ビット演算器であり、最下位ビット側からそれぞれ参
照符号4-0, 5-1, 4-2, 5-3が付与されている。このよう
に1ビット演算器4と5とが交互に順次的に接続されて
いる理由は、一般的な加算器のリップルキャリー伝搬に
相当する回路を実現するためであり、特にビット数が増
加した場合に、回路全体の遅延時間を律するクリティカ
ルパスのゲート段数を削減するためである。
【0054】この図10に示されている回路と前述の図
6に示されている回路との相違は、1ビット演算器1の
出力COに相当する1ビット演算器4の出力がCOC になっ
ており、1ビット演算器1の入力Bに相当する1ビット
演算器5の入力BCになっている点であり、他の構成は実
質的に同一である。
【0055】図11は図10中の1ビット演算器4の内
部回路の具体的構成例を示す回路図である。
【0056】図11に示されている1ビット演算器4(4
-0, 4-2)の回路図と前述の図8に示されている1ビット
演算器1の回路図との相違は、図8の1ビット演算器1
で使用されている ANDゲート30に代えて2入力のNANDゲ
ート6が使用されている点のみである。そしてこのNAND
ゲート6の出力が出力COC になっている。このような構
成を MOS回路で実現した場合には、入力Bから出力COC
までのゲート段数が1段で済むという利点がある。
【0057】図12は図11に示されている回路の機能
を表す真理値表である。図9との比較から理解される如
く、図12の出力COC は図9の出力COの論理反転値であ
る。
【0058】図13は図10中の1ビット演算器5の内
部回路の具体的構成例を示す回路図である。
【0059】図13に示されている1ビット演算器5(5
-1, 5-3)の回路図と前述の図8に示されている1ビット
演算器1の回路図との相違は、図8の1ビット演算器1
で使用されているEXORゲート21に代えて2入力の EXNOR
ゲート7が使用されている点と、図8の1ビット演算器
1で使用されている ANDゲート30に代えて2入力の NOR
ゲート9が使用されている点と、EXORゲート20の出力が
インバータ8を介してNORゲート9に入力されている点
である。そして EXNORゲート7の出力が出力Sに、また
NORゲート9の出力が出力COになっている。このような
構成を MOS回路で実現した場合には、入力BCから出力CO
C までのゲート段数が1段で済むという利点がある。
【0060】図14は図13に示されている回路の機能
を表す真理値表である。図9との比較から理解される如
く、図14の入力BCは図9の入力Bの論理反転値であ
る。
【0061】このようなその構成が図11の回路図に、
機能が図12の真理値表にそれぞれ示されている1ビッ
ト演算器4と、その構成が図13の回路図に、機能が図
14の真理値表にそれぞれ示されている1ビット演算器
5とを図10の回路図に示されているようにそれぞれ2
個ずつ計4個接続することにより、前述の図6に示され
ている構成の回路と同様に、本発明の4ビットの1イン
クリメンタ/ディクリメンタを実現することが出来る。
【0062】図15は本発明の固定データ加減算回路に
キャリールックアヘッド方式を適用した場合の8ビット
の1インクリメンタ/ディクリメンタとしての実施例の
一構成例を示すブロック図である。
【0063】図15において、参照符号1(1-0, 1-1, 1
-2, 1-3, 1-4, 1-5, 1-6, 1-7)は前述の図8にその具体
的な構成が示されている1ビット演算器である。
【0064】8ビットの2進数が下位ビットから順にA
0, A1, A2, A3, A4, A5, A6, A7端子に入力され、A0端
子が1ビット演算器1-0 の入力Aに、A1端子が1ビット
演算器1-1 の入力Aに、A2端子が1ビット演算器1-2 の
入力Aに、A3端子が1ビット演算器1-3 の入力Aに、A4
端子が1ビット演算器1-4 の入力Aに、A5端子が1ビッ
ト演算器1-5 の入力Aに、A6端子が1ビット演算器1-6
の入力Aに、A7端子が1ビット演算器1-7 の入力Aにそ
れぞれ接続されている。また、CI端子は最下位ビットの
1ビット演算器1-0 の入力Bに接続されており、1ビッ
ト演算器1-0 の出力COが1ビット演算器1-1 の入力B
に、1ビット演算器1-1 の出力COが1ビット演算器1-2
の入力Bに、1ビット演算器1-2 の出力COが1ビット演
算器1-3 の入力Bにそれぞれ接続されている。更に、1
ビット演算器1-4 の入力Bには ANDゲート10a の出力が
接続されており、1ビット演算器1-4 の出力COが1ビッ
ト演算器1-5 の入力Bに、1ビット演算器1-5 の出力CO
が1ビット演算器1-6 の入力Bに、1ビット演算器1-6
の出力COが1ビット演算器1-7 の入力Bにそれぞれ接続
されている。
【0065】各1ビット演算器1-0, 1-1, 1-2, 1-3, 1-
4, 1-5, 1-6, 1-7の出力SがそれぞれY0, Y1, Y2, Y3,
Y4, Y5, Y6, Y7端子に接続されており、これらの各端子
からの出力が8ビットの2進数の出力となっている。な
お、各1ビット演算器1の入力IにはI端子への入力信
号が与えられている。
【0066】参照符号10a 及び10b は共に5入力の AND
ゲートである。 ANDゲート10a の5入力には下位側の4
個の1ビット演算器1-0, 1-1, 1-2, 1-3の各出力P及び
CI端子への入力が、また ANDゲート10b の5入力には上
位側の4個の1ビット演算器1-4, 1-5, 1-6, 1-7の各出
力P及び ANDゲート10a の出力がそれぞれ入力されてい
る。また、 ANDゲート10b の出力がCO端子に接続されて
いる。
【0067】ところで、各1ビット演算器1の出力Pは
1ビット演算器1の構成を示す前述の図8に示されてい
る出力Pであり、その機能は図9の真理値表に示されて
いる。
【0068】このような本発明の8ビットの1インクリ
メンタ/ディクリメンタでは、CI端子に入力される信号
値が”1”であり且つI端子に入力される信号値が”
1”である場合にはA0, A1, A2, A3, A4, A5, A6, A7端
子への入力データから”1”減算された値が、CI端子に
入力される信号値が”1”であり且つI端子に入力され
る信号値が”0”である場合はA0, A1, A2, A3, A4, A
5, A6, A7端子への入力データに”1”が加算された値
が、またCI端子に入力される信号値が”0”である場合
はI端子に入力される信号値には拘わらずA0, A1, A2,
A3, A4, A5, A6, A7端子への入力データの値がそのま
ま、それぞれ下位ビットから順にY0, Y1, Y2,Y3, Y4, Y
5, Y6, Y7端子へ出力される。
【0069】ここで、一般的に加算器のキャリールック
アヘッドを4ビット単位で行った場合、下記式(9), (1
0) 及び(11)の成立を前提として、式(7) 及び(8) が成
立する。
【0070】
【数7】
【0071】
【数8】
【0072】
【数9】
【0073】
【数10】
【0074】
【数11】
【0075】1インクリメンタの場合は、式(7), (9)及
び(10)のBiに”0”を代入して下記式(12)が成立する。
一方、1ディクリメンタの場合は、式(8), (9)及び(10)
のBiに”1”を代入して下記式(13)及び(14)が成立す
る。
【0076】
【数12】
【0077】
【数13】
【0078】
【数14】
【0079】図9の真理値表において、入力Iが”0”
である場合は出力Pと入力Aとは等価であり、入力I
が”1”である場合は出力Pと#Aとが等価である。換
言すれば、式(12)及び(14)の論理を図15の5入力 AND
ゲート10a 及び10b で実現していることになる。即ち、
4ビットのブロック1個当りわずか5入力 ANDゲート1
個でキャリールックアヘッドを実現することが出来る。
【0080】図16は本発明の他の実施例による4ビッ
トの4インクリメンタ/ディクリメンタの構成例を示す
ブロック図である。
【0081】図16において、参照符号1(1-2, 1-3)は
いずれも前述同様の1ビット演算器であり、下位2ビッ
トの出力Y0及びY1はそれぞれ入力A0及びA1と常に等し
い。入力データをそのまま出力するか否かを制御する入
力CIは図6の回路図に示されている第1の実施例では最
下位ビットの1ビット演算器に入力されているが、本実
施例では2ビット目の1ビット演算器1-2 に入力されて
いる。同様に、入力CIをnビット目の1ビット演算器に
入力すれば、2のn乗のインクリメンタ/ディクリメン
タが実現される。
【0082】図17は本発明の更に他の実施例による4
ビットの固定データ加減算回路の構成例を示すブロック
図である。
【0083】図17において、参照符号1(1-0, 1-1, 1
-2, 1-3)は前述同様の1ビット演算器であり、参照符号
31, 32は ANDゲート、81, 82はインバータ、 110はORゲ
ートである。
【0084】4ビットの2進数が下位ビットから順にA
0, A1, A2, A3端子に入力され、A0端子が1ビット演算
器1-0 の入力Aに、A1端子が1ビット演算器1-1 の入力
Aに、A2端子が1ビット演算器1-2 の入力Aに、A3端子
が1ビット演算器1-3 の入力Aにそれぞれ接続されてい
る。また、CI端子は ANDゲート31の一方の入力端子に入
力されており、この ANDゲート31の出力が最下位ビット
1ビット演算器1-0 の入力Bに接続されている。 AND
ゲート31の他方の入力端子にはF端子への入力がインバ
ータ81により反転されて入力されている。1ビット演算
器1-0 の出力COが1ビット演算器1-1 の入力Bに、1ビ
ット演算器1-1 の出力COがORゲート110 の一方の入力に
それぞれ入力されている。
【0085】インバータ81の出力はインバータ82により
再度反転されて ANDゲート32の一方の入力端子に入力さ
れており、この ANDゲート32の他方の入力端子にはCI端
子への入力が与えられている。そして、 ANDゲート32の
出力がORゲート110 の他方の入力端子に入力されてい
て、このORゲート110 の出力が1ビット演算器1-2 の入
力Bに接続されている。1ビット演算器1-2 の出力COが
1ビット演算器1-3 の入力Bに、1ビット演算器1-3 の
出力COがCO端子に接続されている。なお、各1ビット演
算器1の入力IにはI端子への入力信号が与えられてい
る。
【0086】このような図17のブロック図に示されて
いる4ビットの固定データ加減算回路において、制御入
力Fにより1ビット演算器1-1 の出力COの信号を1ビッ
ト演算器1-2 の入力Bに伝達するか否かを、即ち、制御
入力Fが”0”である場合には伝達され、”1”である
場合には伝達されないように制御している。これによ
り、3本の制御入力I,CI,Fにより4ビットの入力デ
ータA0, A1, A2, A3に対してそのまま出力するか、1の
加減算を行うか、4の加減算を行うかの5通りの処理を
実行することが出来る。即ち、制御入力CIが”0”であ
る場合は入力データがそのまま出力され、制御入力CI
が”1”でFが”0”で且つIが”0”である場合には
1加算が、制御入力CIが”1”でFが”0”でIが”
1”である場合は1減算が、制御入力CIが”1”でF
が”1”でIが”0”である場合は4加算が、制御入力
CIが”1”でFが”1”でIが”1”である場合は4減
算がそれぞれ実行される。
【0087】同様な考え方により、2の冪乗であれば複
数個の固定データに対する加減算回路が実現出来る。
【0088】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明の固定デー
タ加減算回路によれば、その構成要素である演算回路の
論理が簡単であるため、回路規模が小さく、キャリー伝
搬を高速化することも最小限の付加回路で可能になり、
小規模で高速な動作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4ビットの1インクリメンタの従来の構成例を
示すブロック図である。
【図2】図1中の各演算器に要求される機能を示す真理
値表の模式図である。
【図3】4ビットの1ディクリメンタの従来の構成例を
示すブロック図である。
【図4】図3中の各演算器に要求される機能を示す真理
値表の模式図である。
【図5】4ビットの1インクリメンタ/ディクリメンタ
の従来の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る固定データ加減算回路の一実施例
としての4ビットの1インクリメンタ/ディクリメンタ
の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6中の各演算器に要求される機能を示す真理
値表の模式図である。
【図8】図6中の各1ビット演算器の内部回路の具体的
な構成例を示す回路図である。
【図9】図8中の各演算器に要求される機能を示す真理
値表の模式図である。
【図10】本発明の固定データ加減算回路の第2の実施
例としての4ビットの1インクリメンタ/ディクリメン
タの構成を示すブロック図である。
【図11】図10中の1ビット演算器の内部回路の具体
的構成例を示す回路図である。
【図12】図11中の各演算器に要求される機能を示す
真理値表の模式図である。
【図13】図10中の1ビット演算器の内部回路の具体
的構成例を示す回路図である。
【図14】図13中の各演算器に要求される機能を示す
真理値表の模式図である。
【図15】本発明の固定データ加減算回路にキャリール
ックアヘッド方式を適用した場合の8ビットの1インク
リメンタ/ディクリメンタとしての実施例の一構成例を
示すブロック図である。
【図16】本発明の他の実施例による4ビットの4イン
クリメンタ/ディクリメンタの構成例を示すブロック図
である。
【図17】本発明の更に他の実施例による4ビットの固
定データ加減算回路の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1(1-0, 1-1, 1-2, 1-3) 1ビット演算器 A 1ビット演算器の入力 B 1ビット演算器の入力 I 1ビット演算器の入力 S 1ビット演算器の出力 CO 1ビット演算器の出力

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n(nは2以上の自然数)個の演算回路
    を接続したnビットの固定データ加減算回路において、 前記演算回路はそれぞれ、 データ入力端子と、 第1の制御入力端子と、 第2の制御入力端子と、 前記データ入力端子への入力信号と前記第1の制御入力
    端子への入力信号との排他的論理和を出力する第1の出
    力端子と、 前記データ入力端子への入力信号と前記第2の制御入力
    端子への入力信号との排他的論理和と、前記第1の制御
    入力端子への入力信号との論理積を出力する第2の出力
    端子とを有し、 前記各演算回路のデータ入力端子には処理対象のデータ
    の各ビットの値がそれぞれ入力され、 第1番目の演算回路の前記第1の制御入力端子には第1
    の制御信号が入力され、 前記各演算回路の前記第2の制御入力端子には共通の第
    2の制御信号が入力され、 第i番目の演算回路の前記第2の出力端子は第i+1番
    目の演算回路の前記第1の制御入力端子と接続され、 前記第1の制御信号が”1”であり、また前記第2の制
    御信号が”1”である場合には固定データが処理対象の
    データから減算され、 前記第1の制御信号が”1”であり、また前記第2の制
    御信号が”0”である場合には固定データが処理対象の
    データに加算され、 前記第1の制御信号が”0”である場合には処理対象の
    データがそのままそれぞれ前記各第1の出力端子へ出力
    されるべくなしてあることを特徴とする固定データ加減
    算回路。
  2. 【請求項2】 第i番目の演算回路の第2の出力端子か
    ら第i+1番目の演算回路の第1の制御入力端子へ至る
    信号経路を開閉するゲーティング手段を、1または複数
    個所に備えたことを特徴とする請求項1に記載の固定デ
    ータ加減算回路。
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