JP2710862B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機

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JP2710862B2 JP2254284A JP25428490A JP2710862B2 JP 2710862 B2 JP2710862 B2 JP 2710862B2 JP 2254284 A JP2254284 A JP 2254284A JP 25428490 A JP25428490 A JP 25428490A JP 2710862 B2 JP2710862 B2 JP 2710862B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は射出成形機に係り、特に、内蔵されたマイク
ロコンピュータ(以下マイコンと称す)によって実行・
制御される自己検査試験運転機能を備えた射出成形機に
関する。
[従来の技術] 射出成形機はその出荷前に、加熱筒昇温特性,メカ抵
抗特性,ポンプ効率特性等々に関する検査が行われる。
従来この出荷前検査は、射出成形機に各種測定センサを
外付けで取付けた状態で、オペレータ(検査員)が射出
成形機の運転モードを設定して、各検査項目に応じた試
験運転を行い、同じく外付けの各種計測機器でデータを
取り込むようにされていた。すなわち、加熱筒昇温特性
は、加熱筒の各部に外付けの検査用温度検出センサ(熱
電対)を取り付け、この状態で加熱筒の各部のバンドヒ
ータを駆動して加熱筒の各部が設定温度に達するまでの
時間を専用の計測機器で測定することによって行われて
いた。また、メカ抵抗特性は、例えば射出シリンダ(油
圧シリンダ)系においては、加熱筒内に樹脂が無い状態
として、射出シリンダの駆動部に外付けのエンコーダを
取り付け、この射出シリンダのピストンロッドをスクリ
ューが前進するに必要な最低限の圧力と速度で(低圧・
低速で)駆動して、この際の速度変動幅と速度値とを専
用の計測機器で測定することによって行われていた。さ
らにまた、ポンプ効率特性は、油圧回路系のポンプの駆
動用モータに外付けの電流センサを取り付け、ポンプを
オンロード状態(設定油圧値となった状態)とアンロー
ド状態とした時のそれぞれの駆動電流値変動を、専用の
計測機器で測定することによって行われていた。
[発明が解決しようとする課題] 上記したように、従来の射出成形機の出荷前特性検査
は、総べてオペレータ(検査員)がマシン運転モードを
項目毎に手動で設定して各部の試験運転を行わなければ
ならない上、専用の計測機器を取り付ける必要があり、
試験運転操作が煩雑で手間がかかるという問題があっ
た。
また、射出成形機を出荷した後の定期検査時期等にお
いて上述した試験運転によるデータ取りを行うのは困難
であるため、斯る試験運転によるデータ取りを、ユーザ
ー側の成形工場内においても簡単に行える機能をもった
射出成形機の出現が望まれていた。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的と
するところは、射出成形機の出荷前特性検査のための試
験運転とこれによるデータ取りを、一部射出成形機自身
が肩代わりして実行可能で、以って、出荷前の検査時の
オペレータ(検査員)への負担が軽減でき、さらに、製
品出荷後にも同等の試験運転によるデータ取りを可能と
して、メンテナンス、トラブル予防に有効に利用できる
機能をもつ射出成形機を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記した目的は、設定された各運転条件値に
基づき成形機の各部を駆動制御するマイコンを備えた射
出成形機において、該マイコンは、自己検査試験運転モ
ードの選択で、予め定められた検査項目、すなわち、加
熱筒昇温特性,メカ抵抗特性,ポンプ効率特性の少なく
とも1つの検査項目を検査・測定するための試験運転を
実行して、該試験運転時の実測データを自動取り込み
し、取り込んだ実測データをディスプレイ装置やプリン
タに出力するように構成される。
[作 用] 出荷前検査時、あるいは経時使用下の適宜時点(定期
検査時や、何か調子がおかしいと感じた時等)におい
て、オペレータ(成形機メーカー側の検査員、サービス
マン、もしくはユーザー側の作業者等)がキー入力手段
などを操作して自己検査試験運転モードを選択すると、
射出成形機に内蔵されたマイコンは、予め作成された自
己検査試験運転プログラムに従って、マシン要部の試運
転を実行し、該試運転による実測データを自動的に取り
込んで、この取り込んだ実測データを例えばグラフ化し
てディスプレイ装置やプリンタで出力する。
従って、出荷前検査においては、一部の検査作業を検
査員の手動操作に代替して射出成形機自身に自動的に実
行させることができるので、検査作業が容易となり、ま
た、検査員による検査結果のバラツキも可及的に低減で
きる。
さらに、経時使用下の適宜時点において斯様な自己検
査試験運転によるデータの取り込みを行うと、出荷時等
の過去の自己検査試験運転データとの対比を現場(成形
機の設置場所)で簡易に行うことができ、メンテナン
ス、トラブル予防に大いに役立つ。
[実施例] 以下、本発明を第1図〜第4図に示した1実施例によ
って説明する。
第1図は射出成形機の要部の概略構成を示す説明図で
ある。同図における左上部分は型開閉メカニズム系を示
しており、該図示部分において、1はベース、2は該ベ
ース1上に固設された固定ダイプレート、3はベース1
上に延設されたスライドベース1a上に設置された支持
盤、4は固定ダイプレート2と支持盤3との間に架設さ
れた複数本のダイバーである。上記支持盤3には、型開
閉駆動源たる型締シリンダ(油圧シリンダ)5が固設さ
れており、該型締シリンダ5のピストンロッド5aの先端
部には、公知のトグルリンク機構6を介して前記タイバ
ー4に挿通された可動ダイプレート7が連結されてい
る。そして、ピストンロッド5aを前後進させることによ
り、可動ダイプレート7を固定ダイプレート2に対し、
接近または後退させるようになっている。
また、前記固定ダイプレート2と前記可動ダイプレー
ト7の相対向する面には、固定側金型8と可動側金型9
とが取付けられている。そして、成形サイクル中の型閉
じ行程時には、前記ピストンロッド5aの前進で前記トグ
ルリンク機構6を伸長させて可動ダイプレート7を前進
させ、両金型8,9を密着させ、続いて公知のようにトグ
ルリンク機構6を突っ張らせて所定の型締力を与えるよ
うになっている。一方、成形サイクル中の型開き行程時
には、ピストンロッド5aの後退でトグルリンク機構6を
折り縮めて可動ダイプレート7を後退させ、両金型8,9
を離間させ、公知の図示せぬエジェクト機構と自動取り
出し機とによって製品(成形品)を取り出すようになっ
ている。
第1図における右上部分は射出メカニズム系を示して
おり、該図示部分において、10は加熱筒、11は該加熱筒
10内に回転並びに前後進可能に配設されたスクリュー、
12は加熱筒10の先端に取付けられたノズル、13A,13B,13
C,13Dはノズル12並びに加熱筒10外周に巻装されたバン
ドヒータ、14は樹脂材料をスクリュー12の後部に供給す
るためのホッパー、15はスクリュー12の回転駆動源たる
モータ(本実施例では例えば電磁モータを用いている
が、油圧モータなどにも代替可能である)、16はスクリ
ュー12の前後進を制御するための射出シリンダ(油圧シ
リンダ)である。公知のように、ホッパー14から供給さ
れた樹脂材料は、スクリュー11の回転により混練・可塑
化されつつスクリュー11の先端側に移送されながら溶融
され、溶融樹脂がスクリュー11の先端側に貯えられるに
従ってスクリュー11が背圧を制御されつつ後退し、1シ
ョット分の溶融樹脂がスクリュー11の先端側に貯えられ
た時点でスクリュー回転は停止される。そして、所定秒
時を経た後、射出開始タイミングに至ると、スクリュー
11が前進駆動されて、型締めされた前記金型8,9間のキ
ャビティへ溶融樹脂が射出されるようになっている。
21は油圧回路系中のポンプ、22は該ポンプ21を駆動す
るためのモータ(本実施例では3相交流モータ)、23は
タンク、24は油圧管路中に配設された油温調整用のヒー
タ、25は前記型締シリンダ5を駆動制御するための制御
弁、26は前記射出シリンダ16を駆動制御するための制御
弁である。公知のように、タンク23からポンプ21で汲み
上げられ、所定圧力で油圧管路中に吐出される圧油は、
制御弁25,26を介して型締シリンダ5,射出シリンダ16に
供給され、各々のピストンロッドを駆動制御する。な
お、上記制御弁25,26やポンプ22は、後述するマイコン5
1で駆動制御される。また、図示した例では、油圧駆動
源として型締シリンダ5と射出シリンダ16のみを示して
あるが、この他に油圧シリンダや油圧モータがある場合
には、これに対応して制御弁が設けられ、同様に後述す
るマイコン51で駆動制御されることになる。
31は油温測定用の温度検出センサ、32は前記ポンプ21
用のモータ22の駆動電流を検出する電流センサ(電流
計)、33は油圧管路中の油圧を測定する油圧測定ヘッド
等によりなる吐出油圧検出センサ、34は油圧測定ヘッド
等よりなる射出圧力検出センサ、35はエンコーダ等より
なる射出ストローク検出センサ、36は回転エンコーダ等
よりなるスクリュー回転検出センサ、37は前記ノズル12
部分の温度を検出する熱電対等よりなる温度検出セン
サ、38〜40はそれぞれ前記加熱筒10の前部,中部,後部
の温度を検出する熱電対等よりなる温度検出センサ、41
は金型温度検出センサ、42はエンコーダ等よりなる型開
閉ストローク検出センサ、43は油圧測定ヘッド等よりな
る型締圧力検出センサで、これら射出成形機の各部に配
設された各センサ31〜43の計測情報信号S1〜S13や、同
じく射出成形機の各部に配設された図示せぬ他の各セン
サからの計測情報信号が、後記するマイコン51に必要に
応じ適宜入力変換処理を施して送出される。
51は、マシン全体の動作制御などを司るマイコンで、
型開閉動作、チャージ動作、射出動作などの通常の自動
成形運転行程全体の制御や、後述する自己検査試験運転
の制御、あるいは測定データの演算処理等々の各種処理
・制御を実行する。該マイコン51は実際には、各種I/O
インターフェース、主制御プログラム並びに各種固定デ
ータなどを格納したROM、各種フラグや測定データ等を
読み書きするRAM、全体の制御を司るCPU(セントラルプ
ロセッサーユニット)等を具備しており、予め作成され
た各種プログラムに従って各種処理を実行するも、本実
施例においては説明の便宜上、成形条件設定記憶部52、
成形プロセス制御部53、自己検査試験運転条件格納部5
4、実測運転データ格納部55、グラフ化処理部56等の機
能部を具備しているものとして、以下の説明を行う。
上記成形条件設定記憶部52には、キー入力手段61もし
くは他の適宜入力手段によって入力された各種成形条件
値が、必要に応じ演算処理されて書き替え可能な形で記
憶されている。この成形条件としては、例えば、チャー
ジ行程時のスクリュー位置とスクリュー回転数及び背圧
との関係、サックバック制御条件、射出開始位置から保
圧切替点(位置)まで(1次射出行程)の細分化された
射出速度条件、保圧切替時点から保圧終了時点までの細
分化された2次射出圧力(保圧圧力)条件、型閉じスト
ロークと速度、型締め力、型開きストロークと速度、エ
ジェクト制御条件、各部の温度(油温を含む)、ポンプ
吐出圧力等々が挙げられる。なお、この設定作業は、キ
ー入力手段61の操作によってマシン全体(マイコン51)
を運転条件設定モードにおき、CRTカラーディスプレイ
やカラーLCDディスプレイ等よりなる表示装置62に設定
モード画面を表示させ、この表示画面上柄のカーソルや
指示メッセージに従い対話式にキー入力手段61等によ
り、各運転条件の設定値を入力することにより行われ
る。
前記成形プロセス制御部53は、予め作成された自動成
形プロセス制御プログラムと成形条件設定記憶部52に格
納された設定条件値とに基づき、前記したセンサ31〜43
などからの計測情報及びマイコン51に内蔵されたクロッ
クからの計時情報を参照しつつ、ドライバ群63を介して
対応する駆動源を駆動制御し、マシンに一連の成形行程
を実行させる。第1図においては、ドライバ群63からの
駆動信号と該駆動信号によって駆動制御される制御対象
とを関連づけて示していないが、ドライバ群63からの駆
動信号によって、前記したチャージ用のモータ15、各バ
ンドヒータ13A〜13D、ポンプ用のモータ22、油温調整用
のヒータ24、制御弁25,26等々が駆動制御されるように
なっている。
前記自己検査試験運転条件格納部54には、後述する自
己検査試験運転のための条件値が、書き替え可能形で記
憶されている。この自己検査試験運転による検査項目と
しては種々の項目が挙げられるが、本実施例において
は、自己検査試験運転条件格納部54中には、少なくとも
加熱筒昇温特性,メカ抵抗特性,ポンプ効率特性を測定
するための試験運転条件データが格納してある。そし
て、マシン各部の状態を自己検査試験に対応する状態に
おいた後、オペレータが、前記キー入力手段61等を操作
することによってディスプレイ装置62に自己検査試験運
転画面を選択し、然る後、所定項目の自己検査試験運転
の開始を指示すると(所定項目の自己検査試験運転モー
ドの実行を指示すると)、前記成形プロセル制御部53
は、自己検査試験運転条件格納部54のデータを参照しつ
つ、予め作成された自己検査試験運転プログラムに従い
マシンに試験運転を実行させる。
前記実測運転データ格納部55には、連続自動運転時に
おける予め設定されたモニタ項目の総べての実測データ
が、連続する所定回数のショットにわたって取り込まれ
て記憶されるようになっている。この取り込まれるモニ
タ項目は大別すると、時間監視項目,位置監視項
目,回転数監視項目,速度監視項目,圧力監視項
目,温度監視項目,電力監視項目が挙げられ、前記
した成形運転条件設定項目の相当部分がこれとオーバー
ラップし、成形品の品質に関連するであろうファクター
がモニタ項目として予め設定されている。このモニタデ
ータは、前記したセンサ群31〜43等々からの計測情報及
びマイコン51に内蔵されたクロックからの計時情報が必
要に応じ変換処理されて順次取り込まれるようになって
おり、マイコン51による成形品の良/不良判定のため
や、異常判定、あるいは統計処理等のために用いられる
ものであるが、これらの処理は本発明とは直接関係しな
いので、ここではその説明は省略する。
また、実測運転データ格納部55には、自己検査試験運
転時の実測データを格納する記憶エリアが設けられてお
り、加熱筒昇温特性を測定するための試験運転による収
集データ、メカ抵抗特性を測定するための試験運転によ
る収集データ、ポンプ効率特性を測定するための試験運
転による収集データなどが記憶されるようになってい
る。
前記グラフ化処理部56は、前記実測運転データ格納部
55に記憶された内容を選択的に取り出してグラフ化処理
し、これを前記ディスプレイ装置62またはドットプリン
タ等よりなるプリンタ64によって出力させるようになっ
ている。
なお、上述したマイコン51内の総べての格納データ、
処理結果は、必要に応じ外部コンピュータ65に送信可能
とされ、例えば、成形工場内の全射出成形機を統括管理
する上位コンピュータに構内通信ネットワークを介して
送信したり、電話回線を介して成形機製造メーカー側の
故障診断用の上位コンピュータに送信したりすることが
可能となっている。
ここで第1図において、71〜76は、自己検査試験運転
時にマシン各部に外付けされる湿度検出センサで、前記
マシン(射出成形機)自体に予め配設されている前記し
た各温度検出センサ31,37〜40,41の近傍にそれぞれ取付
けられるようになっている。これら各外付け温度検出セ
ンサ71〜76の計測情報信号T1〜T6は、自己検査試験運転
時に用いられる専用の外部計測機器81に取り込まれた後
ディジタル信号に変換されて、ディジタル化計測情報信
号TDとして前記マイコン51に送出される。このような、
各外付け温度検出センサ71〜76を取付ける所以は、自己
検査試験運転時にマシン側の温度検出センサ31,37〜40,
41の信頼度を確認するためであり、本実施例では温度検
出センサ71〜76のみを外付けするようにしているが、他
の種別のセンサ(圧力センサ、位置センサ、電流センサ
等)を外付けすることも可能である。なおまた、マシン
側のセンサの精度を確認する必要がない場合には、これ
らの外付けセンサを敢えて外付けする必要は勿論ない。
さらには、連続自動成形運転時に計測する必要はない
が、自己検査試験運転時には計測する必要のある項目に
関するセンサ(例えば、前記ポンプ21用のモータ22の駆
動電流を検出する電流センサ32)は、マシン側に常時設
置する必要はなく、自己検査試験運転時にのみ外付けす
るようにしても良い。
上述した構成をとる本実施例において、自己検査試験
運転を行う際には、少なくとも加熱筒10(ノズル12を含
む)部分は常温まで冷却された状態とされ、また、前記
固定ダイプレート2及び可動ダイプレート7にはそれぞ
れ固定側金型8及び可動側金型9が無い状態とされ、且
つ、前記加熱筒10内には樹脂がない状態とされる。ま
た、マシンの前記した部位には取付けの温度検出センサ
71〜76や必要に応じ他の外付けセンサが取付けられると
共に、前記外部計測機器81の出力端が信号線を介して前
記マイコン51の外部信号入力端に接続された状態とされ
る。この状態で、オペレータがキー入力手段61を操作し
て自己試験運転のための指示画面を選択すると、例え
ば、前記ディスプレイ装置62の画面上に自己試験運転の
ガイダンスが表示されて、カーソル移動キーと他の適宜
キーによって、自己検査試験項目の選択とその実行が指
示される。そして、これによってマイコン51の前記成形
プロセス制御部53は、前記自己検査試験運転条件格納部
54のデータを参照しつつ、予め作成された自己検査試験
運転プログラムに従いマシンに試験運転を実行させる。
例えば、加熱筒昇温特性を測定する自己検査試験運転
項目の実行が指示されると、マイコン51は、前記したバ
ンドヒータ13A〜13Dを所定電力でそれぞれ駆動して、ノ
ズル12並びに加熱筒10の各部を常温から設定温度(例え
ば200℃程度)まで昇温させる。この際のノズル12並び
に加熱筒10各部の昇温状態は、前記したマシン自身の温
度検出センサ37〜40、並びに外付けの温度検出センサ72
〜75によってそれぞれ計測され、これによってマイコン
51は、ノズル12並びに加熱筒10各部が常温から設定温度
に達するまでの時間を認知し、この計測データを前記実
測運転データ格納部55に取り込む。
取り込まれた計測データ中、例えばマシン自身の温度
検出センサ37〜40による計測データの出力がオペレータ
によって指示されると、前記グラフ化処理部56が、各温
度検出センサ37〜40による計測データを同一時間軸に沿
って併記する形でグラフ化処理して、これを前記ディス
プレイ装置62に表示させ、また、プリント指示がなされ
ると前記プリンタ64にグラフ化した計測データをプリン
トアウトさせる。同様に、外付けの温度検出センサ72〜
75による計測データの出力がオペレータによって指示さ
れると、前記グラフ化処理部56が、各温度検出センサ72
〜75による計測データを同一時間軸に沿って併記する形
でグラフ化処理して、これをディスプレイ装置62に表示
させ、また、プリント指示がなされるとプリンタ64にグ
ラフ化した計測データをプリントアウトさせる。勿論、
自動的に2つの加熱筒昇温時間グラフを順次出力させた
り、同時に表示出力させるようにすることも可能であ
る。
第2図は上記した加熱筒昇温時間グラフのディスプレ
イ装置62上での表示例を示しており、CH1は前記ノズル1
2部分の温度を、CH2〜CH5は前記した加熱筒10の前部,
中部,後部の昇温特性線をそれぞれ示しており、実際に
はこれらは色分けして表示されるようになっている。第
2図(a)は各部が正常な状態(許容範囲にある状態)
のグラフで、前記マシン自身の温度検センサ37〜40によ
る計測データ並びに前記外付けの温度検出センサ72〜75
による計測データが、共に略一致して第2図(a)に示
す如きものとなると、加熱筒の昇温特性は正常と判定さ
れる。一方、第2図(b)はCH3の昇温特性線が異常な
状態(許容範囲から外れている状態)のグラフで、マシ
ン自身の温度検センサ37〜40による計測データ並びに外
付けの温度検出センサ72〜75による計測データが、共に
略一致して第2図(b)に示す如きものとなると、CH3
のバンドヒータ(前記バンドヒータ13C)の欠陥、もし
くはバンドヒータ13Cの取り付けゆるみ等があると判断
される。また、外付けの温度検出センサ72〜75による計
測データが、第2図(a)に示す如きものとなっている
にもかかわらず、マシン自身の温度検センサ37〜40によ
る計測データが、第2図(b)に示す如きものとなる
と、CH3の温度検出センサ(前記温度検出センサ39)の
欠陥、もしくは温度検出センサ39の取り付けゆるみ等が
あると判断される。
また、メカ抵抗特性を測定する自己検査運転項目が指
定され、例えば前記射出シリンダ16系のメカ抵抗測定の
実行が指示されると、マイコン51は前記制御弁26を駆動
制御して、射出シリンダ16のピストンロッドを前記スク
リュー11が前進するに必要な最低限の圧力と速度で(低
圧・低速で、例えば圧力10〜30kg/cm2、速度1〜10%程
度で)駆動する(この際、前述したように加熱筒10内に
は樹脂が無い状態となっている)。そして、この際のス
クリュー前進位置情報を前記射出ストローク検出センサ
35によってマイコン51が取り込んで、自身のクロック情
報を参照して前進速度をリアルタイムで順次算出して、
この計測・演算データを前記実測運転データ格納部55に
取り込む。この取り込まれた計測データは、オペレータ
の指示により(もしくは自動的に)、前記グラフ化処理
部56でグラフ化処理されて、ディスレイ装置62及び/ま
たはプリンタ64によって出力される。なお、前記型締シ
リンダ系のメカ抵抗測定も同様の手法で行われる。
第3図は、上記した射出シリンダ16系のメカ抵抗の指
標となる速度グラフの1例を示しており、同図に示すよ
うに、速度変動幅と速度値とが一目で判別できるので、
予め定められた許容範囲にあるか否かを判別するのに大
いに役立つ。そして、例えば速度変動幅が大きいと、駆
動メカニズム系の抵抗が異常で、カジリや偏摩耗等の虞
があると判断する材料の1つとされる。
さらにまた、ポンプ効率特性を測定する自己検査試験
運転項目の実行が指示されると、マイコン51は、先ず前
記した油圧回路のポンプ21をアンロード状態とし、この
際の前記モータ22の駆動電流を前記電流センサ32で所定
時間計測し、次に、ポンプ21を所定圧力のオンロード状
態(設定油圧値となった状態)として、同様にこの際の
モータ22の駆動電流を電流センサ32で所定時間計測し、
これらの計測データを前記実測運転データ格納部55に取
り込む。取り込まれた計測データは、オペレータの指示
により(もしくは自動的に)、前記グラフ化処理部56で
グラフ化処理されて、ディスプレイ装置62及び/または
プリンタ64によって出力される。第4図は、ポンプ効率
特性の指標となる、ポンプアンロード時とポンプオンロ
ード時の駆動電流グラフの1例を示しており、これはポ
ンプ効率特性が予め定められた許容範囲にあるか否かを
判別するのに利用される。そして、許容範囲を外れた場
合は、例えば、モータの偏心、ポンプのリーク等の虞が
あると判断する材料の1つとされる。
上述したように本実施例においては、出荷前に行うべ
き検査項目の一部を、従来の検査員による手動操作に代
替して、射出成形機自身に自動的に実行させ得るので、
検査作業が容易となって作業性が向上し、また、検査員
による検査結果のバラツキも可及的に低減できる。
また、射出成形機を出荷した後の任意の時点(定期検
査時や、何か調子がおかしいと感じた時等)において、
オペレータ(成形機メーカー側の検査員、サービスマ
ン、もしくはユーザー側の作業者等)が、ユーザー側の
成形工場内において試験運転によるデータ取りを行うこ
とができるので、メンテナンス、トラブル予防に有効に
活用できる。特に、出荷時の特性データと経時使用後の
特性データとを対比できるので、良好で信頼性の高い判
断を下すことが可能となる。さらに、射出成形機のマイ
コン51が、経時使用後において計測した特性データを保
持しているので、このデータを、コンピュータ通信等に
よって成形機製造メーカー側の故障診断用の上位コンピ
ュータに直接送信することもでき、より的確な判断を迅
速に行うことが可能となる。
以上、本発明を図示した実施例によって説明したが、
当業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形
が可能であることは言うまでもなく、例えば上述した実
施例においては、加熱筒昇温特性,メカ抵抗特性,ポン
プ効率特性の3項目を、オペレータが指定することによ
って自己検査試験運転をそれぞれ独立して実行するよう
にしているが、これらをマイコン51に順次自動的に実行
させるようにすることもできる。また、加熱筒昇温特
性,メカ抵抗特性,ポンプ効率特性の3項目以外の任意
の項目の自己検査試験運転を実行させることも勿論可能
である。
[発明の効果] 叙上のように本発明によれば、射出成形機の出荷前特
性検査のための試験運転とこれによるデータ取りを、一
部、射出成形機自身が肩代わりして実行可能なので、出
荷前の検査時のオペレータ(検査員)への負担が軽減で
き、さらに、製品出荷後にも同等の試験運転によるデー
タ取りが可能でるので、メンテナンス、トラブル予防に
有効に利用でき、該種射出成形機にあってその価値は多
大である。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の1実施例に係り、第1図は射出成
形機の要部の概略構成を示す説明図、第2図は加熱筒昇
温時間特性グラフの1例を示す説明図、第3図はメカ抵
抗特性の指標となる速度グラフの1例を示す説明図、第
4図はポンプ効率特性の指標となるポンプアンロード時
とポンプオンロード時のモータ駆動電流グラフの1例を
示す説明図である。 1……ベース、2……固定ダイプレート、3……支持
盤、4……タイバー、5……型締シリンダ、6……トグ
ルリンク機構、7……可動ダイプレート、8……固定側
金型、9……可動側金型、10……加熱筒、11……スクリ
ュー、12……ノズル、13A,13B,13C,13D……バンドヒー
タ、14……ホッパー、15……モータ、16……射出シリン
ダ、21……ポンプ、22……モータ、23……タンク、24…
…ヒータ、25,26……制御弁、31……温度検出センサ、3
2……電流センサ、33……吐出油圧検出センサ、34……
射出圧力検出センサ、35……射出ストローク検出セン
サ、36……スクリュー回転検出センサ、37〜40……温度
検出センサ、41……金型温度検出センサ、42……型開閉
ストローク検出センサ、43……型締圧力検出センサ、51
……マイクロコンピュータ(マイコン)、52……成形条
件設定記憶部、53……成形プロセス制御部、54……自己
検査試験運転条件格納部、55……実測運転データ格納
部、56……グラフ化処理部、61……キー入力手段、62…
…ディスプレイ装置、63……ドライバ群、64……プリン
タ、65……外部コンピュータ、71〜76……外付けの温度
検出センサ、81……外部計測機器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設定された各運転条件値に基づき成形機の
    各部を駆動制御するマイクロコンピュータを備えた射出
    成形機において、 前記マイクロコンピュータは、自己検査試験運転モード
    の選択で、予め定められた検査項目のための試験運転と
    して、ヒータを設けた部分の昇温時間測定試験、低圧・
    低速で油圧駆動源を駆動することによる、該油圧駆動源
    のメカ駆動系のメカ抵抗特性測定試験、油圧回路系のポ
    ンプをオンロード状態とアンロード状態とした際の、該
    ポンプの駆動源たるモータの駆動電流特性測定試験、の
    うちの少なくとも1つを実行して、該試験運転時の実測
    データを自動取り込みし、該実測データを出力可能とし
    たことを特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記昇温時間測定
    試験時には、成形機自身がもつ温度検出センサに近接し
    て外付けの検査用温度検出センサを取り付け、前記マイ
    クロコンピュータは、成形機自身の温度検出センサによ
    る実測データと検査用温度検出センサによる実測データ
    とを併せて取り込むことを可能としたことを特徴とする
    射出成形機。
  3. 【請求項3】請求項1記載において、前記昇温時間測定
    試験は、加熱筒の各部の昇温時間測定試験であるとを特
    徴とする射出成形機。
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