JP2710202B2 - 閉じた輪郭イメージを凸多角形で境界づける方法及びデータ処理装置 - Google Patents

閉じた輪郭イメージを凸多角形で境界づける方法及びデータ処理装置

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JP2710202B2
JP2710202B2 JP6023143A JP2314394A JP2710202B2 JP 2710202 B2 JP2710202 B2 JP 2710202B2 JP 6023143 A JP6023143 A JP 6023143A JP 2314394 A JP2314394 A JP 2314394A JP 2710202 B2 JP2710202 B2 JP 2710202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に閉じた輪郭物体
の特徴付けに関連し、特に、凸多角形の境界構造を使用
した閉じた輪郭物体の分離及び分類に関連する。
【0002】
【従来の技術】物体を2次元及び3次元の空間におい
て、そのサイズと形が、囲まれた物体に関する情報を提
供する定義された多角形(又は3次元では多面体)の中
に囲むことによって、分離し、特徴づけることは、しば
しば便利である。例えば、境界づける多角形が、物体の
配列の要素を区別するために使われ、その形のおおよそ
の近似を決定することができる。境界づける多角形が役
に立つと判明した特定のアプリケーションは、2次元物
体の場合、パターン認識であり、3次元空間に定義され
た物体の場合、仮想イメージである。パターン認識の分
野において、凸多角形境界の方法は、「外側の方法によ
る手書き文字の認識( Recognition of Hand-Printed Ch
aracters By An Outermost Method), Pattern Recognit
ion, Vol.12,229-236頁,1980 山本(K.Yamamoto)等」に
よって提案された。
【0003】この方法は、点の個別のセットの凸状の外
殻を近似する。境界づけるべき物体において、近似の凸
状外殻構造は、一連の外側の輪郭点を識別することによ
って生成される。これらの点は、順番に接続されて境界
となる多角形の辺を形成する。例えば、文字「A」は、
短い水平の上辺、長い水平の下辺及び一対の傾斜した中
間の辺を有する多角形によって境界づけられる。このよ
うに生成される多角形の各辺は、基準の固定フレームに
関して、いくらかの角回転で本質的に方向付けられる。
角回転は、境界となる閉じた輪郭の形によって決まる輪
郭点の位置によって単純に決定される。従って、従来の
方法では、多角形の辺の角回転及び辺の数でさえも、一
般に異なる輪郭を考えるとき、多角形毎に異なる。例え
ば、文字「A」の境界となるように作られた多角形の辺
は、一般に文字「B」の境界となる多角形よりも少な
く、異なる角回転を有する。従って上記山本等の方法に
よって、異なる輪郭に関して生成された多角形は、殆ど
共通の特徴を持たず、簡単に比較することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】輪郭分析が、あらかじ
め決められた辺の数及び均一の回転特性等の共通の特性
を有する凸多角形を使ってかなり向上できると考えられ
る。その方法において、選択された角回転に関する多角
形のサイズのような情報が複数の多角形に関して、境界
づけられる輪郭の形に関係なく容易に比較される。更
に、最少の処理資源を使用する効率的方法で、そのよう
な凸多角形を生成する方法を提供することが望ましい。
例えば、既知の文字認識システムにおいて、閉じた輪郭
はバイナリ・イメージ・アレイ表現に対してワンパスで
検出される。その輪郭の凸多角形境界を同時に得ること
ができれば便利である。これは、交点の計算同様、点の
メンバーシップ及びその他のトポロジの(topologyー後
述)関係で表される物体の分類を単純化するであろう。
【0005】従って、必要なことは、バイナリ・イメー
ジにおける結合した要素を見つけるための古典的ワンパ
ス・アルゴリズムに対する拡張としての多角形の高速生
成方法と同様その幾何学的特性に固有の計算上の利点を
可能にする境界多角形のクラスである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的に従って、装
置及びコンピュータによる多角形による境界づけの方法
は、第1のステップにおいて、基準座標系に関して閉じ
た輪郭の入力物体のバイナリ・アレイ表現を生成する。
続いて、バイナリ・アレイに対する1回のパスで、境界
となる多角形が、それぞれが多角形の対辺を表す並行の
「バンド」の連続として生成される。多角形バンドは、
基準座標系の連続した一様に均一の回転で方向付けら
れ、位置づけられて各回転角に対して閉じた輪郭の境界
を定義する。バンドの間隔及び位置決めが、従って各角
度での多角形のサイズ及び位置を定義するために使われ
る。このようにして、複数の多角形の間の比較が、定義
された幾何学的基準を使用して、組織的に作られる。本
発明の望ましい局面において、各多角形バンドの対は、
一対の輪郭境界変位によって定義される。輪郭境界変位
は、回転角で位置づけられるので、基準座標系の選択さ
れた軸(例えば、水平「x」軸)に対して最小及び最大
の輪郭距離値を表わす。
【0007】都合よく、各回転角における輪郭境界変位
は、その角度で座標系に輪郭変位値をマップすることに
よって、決定することができる。輪郭点変位(間隔終
点)は、各回転角及び入力アレイの各行に対して決定さ
れる。もしその次の値が依然としてより大きければ、各
回転角に対する全体の最小及び最大変位は、計算された
次の値によって与えられた角度で見つけられた最大値を
置き換えることによって見つけられる。各角度に対する
最終的最小及び最大が、出力テーブルに記憶される。本
発明の別の局面において、マッピング手順は、式mθ
θの有理タンジェント(連続したmθ及び連続したn
θ値が最大1異なる)を表わす回転角近似値を選択する
ことによって行われる。これは、各回転角に対して単に
基準システム変位を角度の範囲に対してあらかじめ決め
られた数列に従ってインクレメント及びデクレメントす
ることことによって、輪郭変位の決定を容易にする。
【0008】
【実施例】図1に戻って、本発明の望ましい具体化によ
る閉じた輪郭イメージを評価するための文字境界システ
ムが、データ処理装置1Oから構成されている。データ
処理装置10は、演算処理装置12、コマンド及び制御
情報及びデータの入力のためのデータ入力システム1
4、データ出力システム16及び1つ以上のデータ記憶
資源18を有する。演算処理装置12は、コンパイルさ
れたコンピュータ・プログラム24からの命令を記憶
し、処理するための複数の記憶レジスタ位置20及び内
蔵のプログラム・メモリ22を含む。データ処理装置1
0は、1つ以上のプログラム可能な汎用計算機及びデー
タ処理システムから構成される。
【0009】データ入力システム14の一部として、装
置はドキュメント・スキャナ、叉は入力イメージを表す
データ・ファイルを入力するための他のメカニズムを有
することが望ましい。データ処理装置10は、他の多く
のプログラム言語が、ふさわしい命令セットを生成する
ために使えることは理解されるけれども、有名な「C」
プログラム言語で書かれたソフトウェア・プログラムを
使用して本発明の方法を実行するために構成されてい
る。
【0010】図2参照すると、閉じた輪郭境界の多角形
を生成するための方法が概略示されている。最初の処理
ステップ30において、図3(A)に示すように、閉じ
た輪郭を有する入力画像イメージ32が、図3(B)に
示すように、データ入力システム14のドキュメント・
イメージ・スキャナを使ってバイナリ・アレイ表現34
に変換される。バイナリ・アレイ表現34は、基準座標
系36に関して一連の行と列に整理された複数のアレイ
位置を定義しているデータ構造である。規則によって、
1の値を持っているアレイ位置は、閉じた輪郭イメージ
の黒い部分を識別し、一方、Oを持っているアレイ位置
が、走査イメージの黒くない部分を表わすと仮定する。
【0011】走査入力の代わりとして、事前に生成され
たアレイ表現34が、従来のファイル処理方法によるデ
ータ・ファイルとしてデータ処理装置10の入力となり
得る。閉じた輪郭入力イメージ32の境界多角形表現を
生成するための望ましい方法は、基準座標系36の
「y」軸の方向に行毎にバイナリ・アレイ表現34を走
査することである。アレイ34の閉じた輪郭部分は、輪
郭の左側の最小間隔終点値「x l 及び輪郭の右側の最
大間隔終点値「x r を含む「x」座標値の間隔によっ
て、各走査行に対して定義される。全体の閉じた輪郭は
従って、間隔[xl(y),xr(y)]の連続として、
基準座標系において表わされる。ここで、yは輪郭の最
初の走査行Yb(一番下)と輪郭が終わる走査行Yt(一
番上)の間の範囲である。もし外接長方形のような基礎
的多角形が要求されれば、基準座標系走査間隔手順が、
直接使われる。
【0012】外接長方形において、例えば、左の辺はm
in{xl(y)}、右の辺はmax{xr(y)}、底
辺及び上辺がそれぞれYb及びYtである。外接長方形及
び他の単純な形の不利な点は、物体分類のための使用が
限られることであり、複数の閉じた輪郭の物体の、実際
の近接を決定するための使用が限られることである。何
故なら、外接長方形が一般に輪郭に対する貧弱な近似で
あるためである。従って、物体分類および近接決定を改
善するために、外接長方形についての概念は、単に2対
の対辺の代わりに、任意の固定数の平行な辺の対から成
る境界凸多角形に一般化されなければならない。これに
は、物体の境界が平面上で複数の固定された方向に沿っ
て計算される必要がある。
【0013】図3(B)に示すように、基準座標系36
の一様に均一のインクリメンタル回転で対辺叉はバンド
を有する凸多角形を造ることが要求される。これは、基
準座標系からの走査行の間隔終端変位値を一連の角回転
を通してマップすることによって行われる。角度θにお
ける輪郭上の境界がまた、θ+πにおける境界であるの
で、回転の領域は、0≦θ≦πに限定することができ
る。xl(y,θ)及びxr(y,θ)が、角度θ回転さ
れた基準座標系36の走査間隔の最小/最大の限界であ
ると仮定する。座標系36は、イメージの左下隅にその
基点を有すると仮定する。一貫性を維持するために、π
/2左回転でybはxrになり、ytはxlになる。
【0014】右回転では、それに合わせてマッピングは
変わる。図2を参照して、アレイ34の入力に続く多角
形生成の第1ステップは、図4にて示すように間隔テー
ブル40を処理ステップ38において初期化することで
ある。間隔テーブル40は、基準座標系36の各角回転
に対して全体の最小及び最大の輪郭境界間隔xl(y,
θ)、xr(y,θ)、及び走査行yを定義するデータ
出力構造である。間隔テーブル40は、従ってつくられ
た境界多角形の出力表現を提供する。間隔テーブル40
の初期化に続いて、、処理ステップ42において入力ア
レイ34の最初の行が走査され、輪郭境界間隔x
l(yn,θn)及びXr(yn,θn)が、処理ステップ4
4において基準座標系36(θn=0)に対して決定さ
れる。
【0015】処理ステップ46において、左及び右の境
界間隔変位Xl(yn,θn)及びxr(yn,θn)は、間
隔テーブル40の前の走査行(もしあれば)に関する対
応するθnの項目に対して比較される。(すなわちX
l(ynー1,θ)及びxr(ynー1,θ))。もし一方叉は
両方が大きければ、それらはθnでの新しいローカルの
最小、最大境界間隔として記憶される。処理ステップ4
8において、座標系回転は、間隔値Xl(y,θn)及び
r(y,θn)を次の回転角度θn+1にマップすること
によって実行される。ステップ50において、処理はス
テップ44に帰り、次の左及び右の間隔変位xl(y,
θn+1)及びxr(y,θn+1)を決定する。処理ステッ
プ44ー50は、例えば選択された角の範囲0≦θ≦π
がカバーされるまでくり返される。
【0016】処理ステップ52において、処理はステッ
プ42に帰り、次の走査行が検討される。処理ステップ
42ー52は、アレイが完全に走査されるまでくり返さ
れる。座標系の回転を表す各角度θに対して、全体の最
小及び最大輪郭境界変位値は、境界〔lθ,rθ〕によ
って表わされる。ここで、
【0017】
【式1】 単純な幾何学を使用して、角θだけ回転させた軸に対す
る基準システム座標点(x,y)のx変位は、式2で与
えられる。
【0018】
【式2】 式2を整数演算で計算することが望ましい。そうするた
めに、回転角θは、有理タンジェントmθ/nθを有す
る角度によって最初に近似される。ここで、π/2での
タンジェントに対する不適当な表現が対応するサイン/
コサインの対に対する短縮形として自由に書かれる。式
2は、次の形で書くことができる。
【0019】
【式3】 式2を整数計算に変換する第2のステップは、式1にお
ける最少及び最大の間隔値の計算が、式3における値が
都合よく概算されるように、比較演算だけを必要とする
という観察に基づいている。一般に無理数の因子によっ
て乗算が遅れる。
【0020】
【式4】 式1は、
【0021】
【式5】 となる。ここで、最終的な結果は最も近い整数に概算さ
れる。別の方法は、この時点で、間隔を比例した単位の
ままにし、必要なら他のデータに対する逆変換を行い、
スケール・ファクタSθによる乗算を省略することであ
る。いくらかのアプリケーション・システム環境におい
て、この代替法がなされる場合があるけれども、乗算
は、後の表記を単純化するするために、ここに示されて
いる。定数ファクタSθの適用が式5の計算で遅れるの
で、θでの(比例した)変位の正確な整数計算は、多く
とも3つの乗算を行う。このことは、m/nを2の直接
又は逆の累乗に限定し、或いは座標範囲が適度に小さい
とき乗算テーブルを使って高速計算方法の実施を可能に
する。
【0022】回転の不変性を維持するため、少なくとも
選ばれた角度の数による正確性を与えるため、角度は理
想的には等間隔である。しかし有理タンジェントを近似
することによる整数値は、式5の乗算演算の数を減らす
ことを可能にする特性を持たない。その代わり、角度が
分散しても許容できる程度の誤差はあるが、そのタンジ
ェントが便利な計算特性を有する1組の角度が選ばれ
る。範囲≦θ≦πを2n+ 2の部分に分割するため、次の
θ/nθタンジェントの数列が使われる。
【0023】
【式6】 このタンジェントの数列において、mθは分子となりn
θは分母となる。この数列の連続した項は最大1異なる
ので、前のタンジェントに対する対応する結果の関数と
して与えられたタンジェントに対する式5の結果を形成
するため、最大1回の加算を必要とする。初期値2n
一般に全体の計算に対して一定である。この体系を使っ
て32辺の多角形を生成すると角近似における最大誤差
は、π/16すなわち0.07ラジアンで起こる。図5
は、図2の座標系回転ステップ48を実行する望ましい
高速計算方法を示している。座標系回転ステップ48の
実施に先立って、上の式6のような有理タンジェントの
数列mθ/nθが選択されることを前提としている。最
初の一連の座標系回転ステップ54−60において、式
5の要素nθl(y)及びnθr(y)は初期のnθ
の数列値2nを使って計算される。
【0024】基準座標系36の16回の回転によって形
成される32辺多角形に関して、nの値は2であり、2
n+2=24=16回転である。最初のnθ値は2n=22
4である。最初のmθ式6の数列によってゼロであ
る。nθl(y)をnθ=2nで計算するため、値xl
(y)をn桁シフトする必要があるだけである。これ
は、基準座標系に対して決定された値xl(y)を処理
装置のシフト・レジスタ20に置き、n桁の左論理シフ
ト演算を実行することによって効率的に行うことができ
る。同様に、式の要素nθr(y)を決定するため、
基準システム座標値xr(y)が処理装置のシフト・レ
ジスタ20に置かれ、左論理シフト演算がn回行われ
る。この演算は図5のステップ58で実行される。
【0025】32辺多角形の場合には2つの左論理シフ
トがある。式5の値mθyは、初期値mθ=0で同様に
ゼロである。従って最初の回転角に対して、xl(y,
θ)は、計算値nθl(y)と等しく、xr(y,θ)
は、計算値nθr(y)と等しい。これらの値は、処
理ステップ60で、ステップ44における境界間隔値x
l(y,θ),xr(y,θ)として戻される。処理ステ
ップ54で最初の回転が前になされたことが判定される
と、処理はステップ62へジャンプし、そこで値x
l(y,θ)及びxr(y,θ)は、範囲mθ=0から2
nでの単純な加算演算によって決定される。従って、m
θ/nθの数列値0/2nを使った最初の回転に続い
て、次の角回転はmθ/nθの数列値1/2nを採用す
る。分母nθは同じままであるので、この回転をマップ
するのに必要な演算は、値mθyを前のxl(y,θ)
及びxr(y,θ)のそれぞれに加えることである。
【0026】mθ=1に対して、値mθy=yである。
次の回転に関して、mθの値は1増加する。従って、n
θ=2nでの各次の回転におけるxl(y,θ)及びxr
(y,θ)は、単に値yを前のxl(y,θ)及びx
r(y,θ)の値に加えることによって決定される。条
件mθ=0から2nは、ステップ62でテストされ、マ
ップされた値xl(y,θ)及びxr(y,θ)は、ステ
ップ64において新しい回転角に対する境界間隔として
ステップ44へ戻される。処理ステップ62及び64は
θ=2nとなるまで繰り返される。この時点で、値xl
(y,θ)及びxr(y,θ)は、処理ステップ66及
び68によって決定される。処理ステップ66は、nθ
が2nとー2nの間にあることを判定するためにテストす
る。
【0027】この範囲において、値nθは、nθ=ー2
nとなるまで1づつ順番にデクレメントされる。分母n
θを1づつデクレメントすることは、値nθl(y)
及びnθr(y)を、それぞれxl及びxrをそこから
引き算することによって変える。マップされた値x
l(y,θ)及びxr(y,θ)は、処理ステップ68に
おいて戻される。回転の最終の順番は処理ステップ70
及び72において、分母の値nθを定数ー2nに保持
し、分子の値mθをmθ=2nからmθ=1までデクレ
メントすることによってマップされる。この順序は、各
回転に対して、値xl(y,θ)及びxr(y,θ)から
yを引き算することによって達成される。
【0028】マップされた値は、処理ステップ72にお
いて戻される。従ってマップ操作は、最初の左論理シフ
ト演算とそれに続く加算、減算によって容易に達成され
る。第2の効率よい実施の機会は、走査が連続した走査
行の間で移行するとき、間隔の終点に付随した移行角が
あるという事実から来る。間隔の終点の最小又は最大が
変わり得るθの値は、走査行yからy+1に進むとき、
その終点の移行角によって決まる。この関数は必然的に
左端に関して、
【0029】
【式7】 で表される。更にこれは、
【0030】
【式8】 と縮小される。同様に右端に関して、
【0031】
【式9】 処理ステップ48は、新しい間隔終点の最小又は最大を
生成することができない座標システム回転がテストされ
ないように、これらの条件をテストするように容易に修
正できる。図5は、左の間隔終了変位が走査行yからy
+1へ移行するとき1増加し、右の間隔終了変位が走査
行yからy+1へ移行するとき1減少する場合における
移行角の重要性を示している。式8を適用すると、左の
終点では変化はなく、y+1はmθ/nθ=−1までは
新しい最大とならない。y+1での右の終点は、mθ
θ=1までは新しい最大とならない
【0032】トポロジの用語は、一般的感覚で使用さ
れ、上で述べた方向指向又は本来計量的凸多角形の間の
関係を参照している。都合良く、包み込みや近接のよう
な比較特徴に関する質問に答えるため実際の多角形境界
を計算する必要がない。多角形の内部はバンドの交差で
あるので、このような質問は構成バンドについて同じ質
問(又は属性)と結びつけて同一には表されない。物体
(対象)「A」の境界多角形は1組のバンド「Aθ」で
表される。ここでθは選ばれた角度の範囲で変動し、そ
の範囲は全ての物体に対して同じである。バンドは間隔
以外の何物でないので、同一の角度で、線上の間隔の計
算と同様の初歩的バンドの計算がある。
【0033】バンドAθの左側と右側の限界はそれぞれ
L(Aθ)及びR(Aθ)で表される。バンドのサイズ
は、|Aθ|=R(Aθ)ーL(Aθ)である。2つの
バンドの距離を測定するため定義AθΘBθ=max
(L(Aθ)ーR(Bθ),L(Bθ)ーR(Aθ))
は、正しい特性を有する。もしAθとBθが互いに素の
集合であれば、上の値は正であり、これらの最も近い限
界の間の距離に等しい。もしその値が負であれば、その
大きさは重複した範囲を測定している。以下は他の重要
な関係である。
【0034】
【式10】 バンド「軸」は従って凸多角形の空間に対する基礎を形
成する。上に掲げた関係は、更に追加の属性定義を使っ
て拡張できる。以下の記述において、下付き文字を持た
ないローマ大文字は、1組の角度に対する完全な多角形
を表す。
【0035】
【式11】 結論はAの各バンド内に入ると言える。
【0036】
【式12】 チェックとしては単にAのバンドはBの対応するバンド
に含まれるということである。この属性及び点のメンバ
ーシップに関して、もし結果が負ならば、対すなわち、
バンドとその垂直のバンド(恐らく近似的に)における
条件をチェックすることによって一般的に迅速に決定で
きる。本来バンドに対して行われる更に2つの演算は、
次の通りである。
【0037】
【式13】 バンドに対する測定に基づいて、
【0038】
【式14】 が定義でき、同様に多角形の寸法をどの軸に対しても定
義できる。距離は、
【0039】
【式15】 として一般化される。
【0040】全てのバンド距離に対する最大は、交差し
ていない凸多角形上の2点が、ユークリッド幾何学上、
どのバンド距離より近いので、多角形距離の正しい測定
である。幸い、絶対距離を計算することは、記録分析
上、式16で定義される近接のテストほど重要でない。
【0041】
【式16】 この場合、Dist(A,B)を計算することが必要なの
ではなく、条件が満足されないか、又は条件が全ての角
度に対して真であることがわかるまで各角度におけるバ
ンド距離をチェックすることが必要である。一般的に負
の結果に対する手順からの速い出口がある。従って、チ
ェック順序の賢明な選択は実行時間を減少させる。固定
方向についての境界多角形を定義する第2の利点は、測
定する物体構造におけるある程度の回転の不変性がある
ということである。
【0042】例えば、線のセグメントを区域内の長さ対
幅の比又は絶対区域内の長さと幅を有する物体として定
義することは可能である。もしたった1つの四角が境界
図形として使われれば、単に水平又は垂直の線だけが検
出される。境界バンドのアレイが使われれば、使用した
角度の数で決まる公差に対して、線をどの方向に対して
も認識することが可能である。やや複雑な例のため、破
線(dashed line )の認識を考えてみる。LMINを線
の細さを定義するパラメータ、MINGAPとMAXG
APを破線におけるギャップのサイズを限定するパラメ
ータとする。破線を認識する帰納的ステップは、次の比
較を利用する。
【0043】Lが線セグメント又は破線で、Sが線セグ
メントの場合、もし幅(L∪S)≦LMINでMING
AP≦(L∪S)ー長さ(L)ー長さ(S)≦MAXG
APならL∪Sは破線である。もう1つの平凡な図形、
円又は円板、の認識は、全ての境界バンドがある許容値
内で同じサイズであるという条件として指定される。形
状に対するその他の近似は、同様に、バンドサイズの分
布として指定される。これらの例は、本発明によるバン
ドのアレイとして境界多角形の表現における固有の柔軟
性を示している。アレイは、境界多角形の内部を分析し
ないでなされる分類の基礎と見ることができる。都合良
く、選択された角度に重みを割り当て、或いは角度が特
定のアプリケーションに対して他の方法に基づいてパラ
メータ化できるということが理解されるであろう。
【0044】上述のように、上述の操作を実行するため
に境界多角形の上辺を計算する必要はない。しかしなが
ら、図形アプリケーションでは、境界多角形を描くこと
によって物体を見分けることが望ましい。境界の計算は
また、近接の近似を向上させるのに重要である。2つの
境界多角形の近接(Δの範囲内)は、囲まれた図形の点
と点の間の近接を表すのではなく、多角形の交点の実際
の画素を診断することによってエラーがかなり削減でき
る。A+ Δ
を全ての辺をΔだけ拡張した多角形Aとする。多角形A
の内部の黒い画素のセットをIb(A)とする。AとB
の近接に関するより精密なテストは、式17で表され
る。
【0045】
【式17】 もしこの条件が保たれれば、ある軸に沿って点と点の間
の近接がある。このテストの精度は多角形の辺の数と共
に増加する。多角形の上辺を計算するため、多角形の各
辺が、起点を通るθ軸に対して、基点から距離dで垂直
な線であることに注意を要する。
【0046】このような線の式は、
【0047】
【式18】 又は検討中の場合は、
【0048】
【式19】 上辺を計算するため、例えば角度を増やし、多角形の上
辺としての(巡回)順序で隣接する線の間の交点を決定
することによって、式19の線を定める必要があるだけ
である。式19の解を、lθについてはLθ,rθにつ
いてはRθとすると結果は、式20で与えられる。
【0049】
【式20】 代数学をここで再現する必要はないが、角度の数列(式
6)を使用することによって、計算がかなり単純化され
ることが分かるであろう。平面における固定方向に対す
る凸多角形のクラスがこのようにして定義される。バイ
ナリ・イメージにおける全ての連結した要素に対する境
界多角形が効率的に1パスで計算され、シフト及び加算
演算のみを使って特別の手順が実施されることを示して
いる。更に、多角形に関して、基本代数学が、効率的セ
グメント化、基礎的物体形状の間の低いレベルの識別、
切り離された要素からなる複雑な物体の認識のために使
える。本発明の望ましい具体例と実施例について示した
けれども、当業者によって本発明を修正し、応用するこ
とは可能である。従って本発明の範囲は、特許請求の範
囲に記載した精神以外に限定されるべきでない。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によって、選択された角回
転に関する多角形のサイズのような情報が複数の多角形
に関して、境界づけられる輪郭の形に関係なく容易に比
較される。更に、最少の処理資源を使用する効率的方法
で、そのような凸多角形を生成する方法を提供すること
ができる。例えば、閉じた輪郭がバイナリ・イメージ・
アレイ表現に対してワンパスで検出されるとき、同時に
その輪郭の凸多角形境界を得ることができ。これは、交
点の計算同様、点のメンバーシップ及びその他のトポロ
ジの(topologyー後述)関係で表される物体の分類を単純
化するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って作られたデータ処理システムを
示すブロック・ダイヤグラム。
【図2】本発明による望ましい方法を示す流れ図。
【図3】(A)は、閉じた輪郭物体を有するドキュメン
ト・イメージの図。(B)は、ドキュメント・イメージ
のバイナリ・アレイ表現を示す。基準座標系の選択され
たインクリメンタル回転と共に、基準座標系を示し、基
準座標系の選択された回転と関係する最小及び最大輪郭
境界変位を示す図。
【図4】本発明に従って生成される間隔テーブルを示す
図。
【図5】輪郭点間隔マッピングを実行するための高速計
算方法を示す流れ図。
【図6】図示された走査行の1つの対に関するそれ以上
の回転処理の終了を是認し、連続した走査行における最
小及び最大輪郭変位値の間の関係を示す閉じた輪郭イメ
ージのバイナリ・アレイ表現の詳細な図。
【符号の説明】
12 演算処理装置 14 データ入力システム 16 データ出力システム 18 データ記憶装置 20 記憶レジスタ 32 入力画像イメージ 36 基準座標系

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータによる方法であって、 閉じた輪郭入力イメージを基準座標系に基づいたバイナ
    リ・アレイの形で表現するステップと、 上記基準座標系を一様な角度づつ回転した一連の回転座
    標系の各々に沿って上記バイナリ・アレイの相次ぐ行を
    走査して各行における上記入力イメージの境界を表す一
    対の最大及び最小の輪郭変位値を上記座標系の回転角に
    関連づけて識別するステップと、 各行における輪郭の最大及び最小変位値が、前に識別さ
    れた最大及び最小の輪郭変位値を超えた場合、一方又は
    両方の輪郭最小及び最大変位値を前に識別された最大及
    び最小の輪郭変位値と置き換えるステップと、 上記基準座標系の各回転角に関して、該回転角のそれぞ
    れに関連した一対の最大及び最小の輪郭変位値を定義す
    る間隔テーブルを生成して初期化するステップと、 輪郭境界凸多角形を定義するため上記間隔テーブルに上
    記回転角のそれぞれに関連した一対の最大及び最小の輪
    郭変位値を書き込むステップと、 上記基準座標系の相次ぐ角回転に関して最小及び最大の
    輪郭変位を表す一連の境界輪郭間隔の対を識別するステ
    ップと、 を含むことを特徴とする閉じた輪郭イメージを凸多角形
    で境界づける方法。
  2. 【請求項2】 上記相次ぐ角回転に関する最大及び最小
    の輪郭変位値を、mθ/nθで表される有理タンジェン
    ト(ここでθは回転角であり、mθ及びnθの値は各角
    回転につき最大1づつ異なる)を用いて計算するステッ
    プを含む請求項1に記載の閉じた輪郭イメージを凸多角
    形で境界づける方法。
  3. 【請求項3】 上記最大及び最小の輪郭変位値を上記座
    標系の回転角に関連づけて識別するステップが、上記バ
    イナリ・アレイから直接上記基準座標系に関する最大及
    び最小の輪郭変位値「xl,y」及び「xr,y」を決定
    するステップと、 上記有理タンジェントに従って、該座標「xl,y」及
    び「xr,y」を修正することによって、各角回転に対
    する最小及び最大の輪郭変位値「lθ」及び「rθ」を
    計算するステップを含む請求項2に記載の閉じた輪郭イ
    メージを凸多角形で境界づける方法。
  4. 【請求項4】 角度の範囲0≦θ≦πを2n+2個の部分
    に分割するため、所定の数列{0/2n,..2n
    n、2n/2n−1,..2n/0,2n/−1,..2n
    /−2n,2n−1/−2n,..1/−2n}に従って上
    記有理タンジェントmθ/nθが選択される請求項3に
    記載の閉じた輪郭イメージを凸多角形で境界づける方
    法。
  5. 【請求項5】 上記最大及び最小の輪郭変位値を上記座
    標系の回転角に関連づけて識別するステップが、mθ
    θの有理タンジェント値に従って、最小及び最大の輪
    郭変位値「lθ」及び「rθ」をlθ=nθl(y)
    +mθy及びrθ=nθr(y)+mθyの関係に従
    って決定するステップを含む請求項4に記載の閉じた輪
    郭イメージを凸多角形で境界づける方法。
  6. 【請求項6】 記最大及び最小の輪郭変位値を上記座標
    系の回転角に関連づけて識別するステップが、上記基準
    座標系におけるバイナリ・アレイの各走査行yに関して
    最小及び最大の輪郭変位値「xl,y」および「xr
    y」を、値「xl」「xr」及び「y」をデータ記憶レジ
    スタに置き、該値に対してシフト及び加算演算を実行す
    ることによって、最小及び最大の輪郭変位値「lθ」及
    び「rθ」にマップするステップを含む請求項5に記載
    の閉じた輪郭イメージを凸多角形で境界づける方法。
  7. 【請求項7】 記最大及び最小の輪郭変位値を上記座標
    系の回転角に関連づけて識別するステップが、「xl
    「xr」変位値を第1及び第2のデータ記憶レジスタ位
    置に置き、走査行の値「y」を第3のデータ記憶レジス
    タ位置に置く第1のステップと、 所定のmθ/nθタンジェント数列の開始に対する値
    「nθl」及び「nθr」を、「xl」及び「xr」に
    ついて左論理シフトを実行することによって決定する第
    2のステップと、 マップされた間隔対の値「lθ=(nθl+m
    θy)」及びrθ=(nθr+mθy)を所定のmθ
    /nθタンジェント値の数列に関してmθ及びnθの変
    化に従って、相継いで値「y」、「xl」及び「xr」を
    加算及び減算することによって決定する第3のステップ
    とを含む請求項6に記載の閉じた輪郭イメージを凸多角
    形で境界づける方法。
  8. 【請求項8】 バイナリ・アレイの連続した走査行に対
    する「xl」及び「xr」の値の差がそれぞれmθ/nθ
    タンジェント値より大きいか小さいかによって、上記基
    準座標系が回転されるタンジェントmθ/nθ値の数列
    を限定するステップを含む請求項7に記載の閉じた輪郭
    イメージを凸多角形で境界づける方法。
  9. 【請求項9】 中央処理装置と、 データ入力システムと、 データ出力システムと、 1つ以上のデータ記憶資源と、 基準座標系と関連して、閉じた輪郭入力イメージを基準
    座標系に基づいたバイナリ・アレイの形で表現する手段
    と、 上記基準座標系を一様な角度づつ回転した一連の回転座
    標系の各々に沿って上記バイナリ・アレイの相次ぐ行を
    走査して各行における上記入力イメージの境界を表す一
    対の最大及び最小の輪郭変位値を上記座標系の回転角に
    関連づけて識別する手段と、 各行における輪郭の最大及び最小変位値が、前に識別さ
    れた最大及び最小の輪郭変位値を超えた場合、一方又は
    両方の輪郭最小及び最大変位値を前に識別された最大及
    び最小の輪郭変位値と置き換える手段と、 上記基準座標系の各回転角に関して、該回転角のそれぞ
    れに関連した一対の最大及び最小の輪郭変位値を定義す
    る間隔テーブルを生成して初期化する手段と、 輪郭境界凸多角形を定義するため上記間隔テーブルに上
    記回転角のそれぞれに関連した一対の最大及び最小の輪
    郭変位値を書き込む手段と、 上記基準座標系の相次ぐ角回転に関して最小及び最大の
    輪郭変位を表す一連の境界輪郭間隔の対を識別する手段
    と、 を含むデータ処理装置。
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