JP2708899B2 - 多結晶薄膜の表面処理方法 - Google Patents
多結晶薄膜の表面処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は多結晶薄膜の表面処理に関するものである。
(ロ)従来の技術 例えば、特開昭64−4069公報には、減圧気相成長法に
よって多結晶シリコン(P−Si)膜を成長させる方法が
示されている。
よって多結晶シリコン(P−Si)膜を成長させる方法が
示されている。
こうして形成されたシリコン膜にリン(P)、ホウ素
(B)、ヒ素(As)等を熱拡散、イオン注入、レーザド
ーピングの手法を用いてドーピングすることにより、ダ
イオードやTFT(Thin Film Transistor)を形成でき
ることは良く知られている。
(B)、ヒ素(As)等を熱拡散、イオン注入、レーザド
ーピングの手法を用いてドーピングすることにより、ダ
イオードやTFT(Thin Film Transistor)を形成でき
ることは良く知られている。
ところで、上記のP−Si膜はその表面に酸素原子
(O)が付いていたり、不所望な不純物が付いていた
り、不安定な結合をしている部分があったりしていて、
例えばこのP−Si膜にN型やP型の注入層を形成する不
純物をドーピングしてP−N接合を持ったダイオードを
作る場合、膜の表面ほどドーピング量が大きくなり、キ
ャリヤ濃度が大きくなってリーク電流が増加するという
問題点があった。
(O)が付いていたり、不所望な不純物が付いていた
り、不安定な結合をしている部分があったりしていて、
例えばこのP−Si膜にN型やP型の注入層を形成する不
純物をドーピングしてP−N接合を持ったダイオードを
作る場合、膜の表面ほどドーピング量が大きくなり、キ
ャリヤ濃度が大きくなってリーク電流が増加するという
問題点があった。
又、特開昭64−42851号公報にはP−Si膜に水素を拡
散させて該P−Si膜中のSiのダングリングボンドを飽和
させるという技術が開示されているが、高温のプラズマ
状態によって保護膜が形成され、この形成されたプラズ
マ保護膜を除去しなければ次の不純物ドーピング工程に
移れないという問題点がある。
散させて該P−Si膜中のSiのダングリングボンドを飽和
させるという技術が開示されているが、高温のプラズマ
状態によって保護膜が形成され、この形成されたプラズ
マ保護膜を除去しなければ次の不純物ドーピング工程に
移れないという問題点がある。
(ハ)発明が解決しようとする課題 本発明が解決しようとする課題は上記従来の技術の問
題点に鑑み、簡単な装置で、しかも、常温で多結晶薄膜
の表面処理を行い、これに続くドーピングの結果、リー
ク電流の極めて少ない半導体装置を形成することができ
るようにすることである。
題点に鑑み、簡単な装置で、しかも、常温で多結晶薄膜
の表面処理を行い、これに続くドーピングの結果、リー
ク電流の極めて少ない半導体装置を形成することができ
るようにすることである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は溶液中に多結晶薄膜を浸漬すると共に、前記
溶液中に前記薄膜に対向して導電性金属板を浸漬し、前
記薄膜と金属板間に電界を印加し、前記薄膜の表面に前
記溶液中の水素イオンを作用させることを特徴とする多
結晶薄膜の表面処理方法である。
溶液中に前記薄膜に対向して導電性金属板を浸漬し、前
記薄膜と金属板間に電界を印加し、前記薄膜の表面に前
記溶液中の水素イオンを作用させることを特徴とする多
結晶薄膜の表面処理方法である。
(ホ)作用 金属板板と薄膜間に適当な電界を印加すると溶液中の
水素イオン(H+)が薄膜の表面に作用し、該表面の酸化
膜、不所望な不純物を取除き、或るいは不安定な結合を
している部分を安定な結合にする。
水素イオン(H+)が薄膜の表面に作用し、該表面の酸化
膜、不所望な不純物を取除き、或るいは不安定な結合を
している部分を安定な結合にする。
(ヘ)実施例 以下本発明の多結晶薄膜の表面処理方法を図面の一実
施例について詳細に説明する。
施例について詳細に説明する。
第1図は上記方法を実行するための装置の一実施例で
あり、ビーカ(1)、前記ビーカ(1)内に注入される
希硫酸溶液(dil.H2So4)(2)、前記ビーカ(1)内
に浸漬され正極となる白金板(3)前記ビーカ(1)内
に浸漬され負極となるP−Si薄膜(4)、前記白金板
(3)及びP−Si薄膜(4)に夫々接続されたリード
(51)(52)から成る。
あり、ビーカ(1)、前記ビーカ(1)内に注入される
希硫酸溶液(dil.H2So4)(2)、前記ビーカ(1)内
に浸漬され正極となる白金板(3)前記ビーカ(1)内
に浸漬され負極となるP−Si薄膜(4)、前記白金板
(3)及びP−Si薄膜(4)に夫々接続されたリード
(51)(52)から成る。
前記P−Si薄膜(4)は第2図に示すように、多数の
単結晶Si(41)〜(47)…の集合体であり、特に該薄膜
(4)の表面近くに位置する前記Si(46)は第3図に示
すようにその表面(第3図中上部)において、隣り合う
Si原子間に酸素の結合した部分、或るいは隣り合うSi原
子間の結合腕(5)が不安定な部分となっているもの、
更にはSi原子に不所望な不純物(6)の付いたもの等が
存在し、非常に不安定になっている。
単結晶Si(41)〜(47)…の集合体であり、特に該薄膜
(4)の表面近くに位置する前記Si(46)は第3図に示
すようにその表面(第3図中上部)において、隣り合う
Si原子間に酸素の結合した部分、或るいは隣り合うSi原
子間の結合腕(5)が不安定な部分となっているもの、
更にはSi原子に不所望な不純物(6)の付いたもの等が
存在し、非常に不安定になっている。
そこで、上記第1図の装置を用いて白金板(3)と薄
膜(4)との間に所定の電圧を印加すると、溶液(2)
中のH+が薄膜(4)の表面、即ち前記第3図の上部に位
置するOや、不所望な不純物(6)及び不安定な結合腕
(5)に作用し、Oや前記不純物(6)を除去すると共
に、不安定な結合腕(5)を安定にして、安定な表面と
する。
膜(4)との間に所定の電圧を印加すると、溶液(2)
中のH+が薄膜(4)の表面、即ち前記第3図の上部に位
置するOや、不所望な不純物(6)及び不安定な結合腕
(5)に作用し、Oや前記不純物(6)を除去すると共
に、不安定な結合腕(5)を安定にして、安定な表面と
する。
この時の印加電圧は、第4図の電圧に対する負極側か
らの水素発生量特性図から明らかなように、1.2V以下の
負極からの水素発生が殆ど起こらない程度の電圧を選ぶ
と良い。これは、溶液中のH+を効率よく前記薄膜(4)
の表面への衝突に利用するためである。
らの水素発生量特性図から明らかなように、1.2V以下の
負極からの水素発生が殆ど起こらない程度の電圧を選ぶ
と良い。これは、溶液中のH+を効率よく前記薄膜(4)
の表面への衝突に利用するためである。
以上の様にして安定な表面を持った薄膜(4)を形成
した後、P、B、As等のN型やP型の注入層を形成する
不純物をドーピングし、ダイオードや、TFT等の半導体
装置を形成する。
した後、P、B、As等のN型やP型の注入層を形成する
不純物をドーピングし、ダイオードや、TFT等の半導体
装置を形成する。
第5図は、こうしてできたダイオードの5V印加時にお
けるリーク(暗)電流と前記H+の作用時間との関係を示
す図である。この図から明らかなように、前記白金板
(3)〜薄膜(4)間に電圧を印加する時間を長くとれ
ばとるほど、リーク電流をより少なく抑えることが可能
と成る。
けるリーク(暗)電流と前記H+の作用時間との関係を示
す図である。この図から明らかなように、前記白金板
(3)〜薄膜(4)間に電圧を印加する時間を長くとれ
ばとるほど、リーク電流をより少なく抑えることが可能
と成る。
尚、表面処理前のP−Si薄膜に例えばフッ化水素(H
F)溶液等による酸化膜除去を行っておくと、希硫酸溶
液中で除くものは不所望な不純物と不安定な結合部分の
みとなり、白金板〜薄膜間への電圧印加時間を削減する
ことができる。
F)溶液等による酸化膜除去を行っておくと、希硫酸溶
液中で除くものは不所望な不純物と不安定な結合部分の
みとなり、白金板〜薄膜間への電圧印加時間を削減する
ことができる。
又、上記実施例ではP−Si薄膜について説明したが、
多結晶のカドミウムイオウ(SdS)、ゲルマニウム(G
e)、ガリウム砒素(GaAs)、銅インジウムセレン(CuI
nSe)等を用いても同様に表面処理の結果安定した表面
を得ることが期待できる。
多結晶のカドミウムイオウ(SdS)、ゲルマニウム(G
e)、ガリウム砒素(GaAs)、銅インジウムセレン(CuI
nSe)等を用いても同様に表面処理の結果安定した表面
を得ることが期待できる。
(ト)発明の効果 本発明は以上の説明の如く、溶液中に浸漬された金属
板と多結晶薄膜との間に電界を印加することによる溶液
の電気分解によって生じたH+イオンを該薄膜の表面に作
用させてその薄膜の表面を不所望な不純物や酸化膜、或
るいは不安定な結合部分のない安定な状態にするので、
その後のN型やP型の注入層を形成する不純物のドーピ
ングによってできた半導体装置の表面でのリーク電流を
抑制し、該半導体装置の特性を向上させる効果がある。
板と多結晶薄膜との間に電界を印加することによる溶液
の電気分解によって生じたH+イオンを該薄膜の表面に作
用させてその薄膜の表面を不所望な不純物や酸化膜、或
るいは不安定な結合部分のない安定な状態にするので、
その後のN型やP型の注入層を形成する不純物のドーピ
ングによってできた半導体装置の表面でのリーク電流を
抑制し、該半導体装置の特性を向上させる効果がある。
第1図は本発明の多結晶薄膜の表面処理方法を行うため
の装置の概略図、第2図は第1図のP−Si薄膜の結晶構
造を示す図、第3図は同じくP−Si薄膜の構造式を示す
図、第4図は第1図の白金板〜薄膜間の印加電圧と該薄
膜表面からのH2の発生量との関係を示す図、第5図は本
発明を用いて形成されたダイオードに5Vの電圧を印加し
たときのリーク電流と本発明の表面処理時間との関係を
示す図である。 (2)……溶液、 (3)……金属板、 (4)……多結晶薄膜、
の装置の概略図、第2図は第1図のP−Si薄膜の結晶構
造を示す図、第3図は同じくP−Si薄膜の構造式を示す
図、第4図は第1図の白金板〜薄膜間の印加電圧と該薄
膜表面からのH2の発生量との関係を示す図、第5図は本
発明を用いて形成されたダイオードに5Vの電圧を印加し
たときのリーク電流と本発明の表面処理時間との関係を
示す図である。 (2)……溶液、 (3)……金属板、 (4)……多結晶薄膜、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 博之 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 佐野 景一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】溶液中に多結晶薄膜を浸漬すると共に、前
記溶液中に前記薄膜に対向して導電性金属板を浸漬し、
前記薄膜と金属板間に電界を印加し、前記薄膜の表面に
前記溶液中の水素イオンを作用させることを特徴とする
多結晶薄膜の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19581289A JP2708899B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 多結晶薄膜の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19581289A JP2708899B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 多結晶薄膜の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0360038A JPH0360038A (ja) | 1991-03-15 |
JP2708899B2 true JP2708899B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=16347399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19581289A Expired - Fee Related JP2708899B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 多結晶薄膜の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2708899B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR930009549B1 (ko) * | 1990-11-28 | 1993-10-06 | 현대전자산업 주식회사 | 고저항용 다결정 실리콘의 저항치 유지방법 |
-
1989
- 1989-07-27 JP JP19581289A patent/JP2708899B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0360038A (ja) | 1991-03-15 |
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