JP2707230B2 - 硬化型樹脂組成物 - Google Patents
硬化型樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線等の活性エ
ネルギー線照射により硬化する空乾性不飽和ポリエステ
ル樹脂系の硬化型樹脂組成物に関する。
ネルギー線照射により硬化する空乾性不飽和ポリエステ
ル樹脂系の硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多価アルコールアリルエーテ
ル成分やジシクロペンタジエンを含有した不飽和ポリエ
ステル樹脂は、空乾性を有して光沢や肉持ち感が好まし
く、しかも美麗な仕上がりを与えるため、一般(木工
用)塗料、シーリング材、接着剤、成形物等に用いられ
ている。そして、かかる不飽和ポリエステル樹脂を主成
分とする、硬化型樹脂組成物は空乾性を付与させるため
に、上記の如く不飽和ポリエステル樹脂中に多価アルコ
ールアリルエーテル成分やシクロペンタジエンあるいは
ジシクロペンタジエン類を導入した不飽和ポリエステル
樹脂を用い、更に該不飽和ポリエステル樹脂に架橋性モ
ノマー、開始剤、硬化助剤等が配合されて実用に供され
ている。
ル成分やジシクロペンタジエンを含有した不飽和ポリエ
ステル樹脂は、空乾性を有して光沢や肉持ち感が好まし
く、しかも美麗な仕上がりを与えるため、一般(木工
用)塗料、シーリング材、接着剤、成形物等に用いられ
ている。そして、かかる不飽和ポリエステル樹脂を主成
分とする、硬化型樹脂組成物は空乾性を付与させるため
に、上記の如く不飽和ポリエステル樹脂中に多価アルコ
ールアリルエーテル成分やシクロペンタジエンあるいは
ジシクロペンタジエン類を導入した不飽和ポリエステル
樹脂を用い、更に該不飽和ポリエステル樹脂に架橋性モ
ノマー、開始剤、硬化助剤等が配合されて実用に供され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
空乾性(ノンワックスタイプ)不飽和ポリエステル樹脂
の硬化型樹脂組成物は、一般のアクリルウレタン系紫外
線硬化型樹脂に比して、硬化速度が非常に遅く、更には
耐寒熱性等の硬化皮膜物性が劣り、一般のアクリルウレ
タン系紫外線硬化型樹脂と同等の硬化速度や硬化皮膜物
性(耐寒熱性等)が望まれるところである。
空乾性(ノンワックスタイプ)不飽和ポリエステル樹脂
の硬化型樹脂組成物は、一般のアクリルウレタン系紫外
線硬化型樹脂に比して、硬化速度が非常に遅く、更には
耐寒熱性等の硬化皮膜物性が劣り、一般のアクリルウレ
タン系紫外線硬化型樹脂と同等の硬化速度や硬化皮膜物
性(耐寒熱性等)が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者が鋭意
研究を重ねた結果、多塩基酸成分に対して5〜50モル
%のシクロペンタジエン及び/またはジシクロペンタジ
エン系単位(A1)及び/または2〜40モル%の多価ア
ルコールアリルエーテル単位(A2)を有する不飽和ポリ
エステル樹脂(A)、ビニルエーテル系単量体(B)及
びラジカル発生型光重合開始剤(C)からなる硬化型樹
脂組成物が、従来の空乾型ポリエステル系樹脂より著し
く速い硬化速度や一般のアクリルウレタン系紫外線硬化
型樹脂と同等の硬化皮膜物性が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。なお、上記の(A1)或
いは(A2)の含有モル%は、多塩基酸成分1モルに対す
るそれぞれの割合で、50モル%とは多塩基酸成分1モ
ルに対して0.5モル配合することを意味する。
研究を重ねた結果、多塩基酸成分に対して5〜50モル
%のシクロペンタジエン及び/またはジシクロペンタジ
エン系単位(A1)及び/または2〜40モル%の多価ア
ルコールアリルエーテル単位(A2)を有する不飽和ポリ
エステル樹脂(A)、ビニルエーテル系単量体(B)及
びラジカル発生型光重合開始剤(C)からなる硬化型樹
脂組成物が、従来の空乾型ポリエステル系樹脂より著し
く速い硬化速度や一般のアクリルウレタン系紫外線硬化
型樹脂と同等の硬化皮膜物性が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。なお、上記の(A1)或
いは(A2)の含有モル%は、多塩基酸成分1モルに対す
るそれぞれの割合で、50モル%とは多塩基酸成分1モ
ルに対して0.5モル配合することを意味する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるシクロペンタジエン及び/又はジシクロ
ペンタジエン系単位(A1)とは、シクロペンタジエン、
ジシクロペンタジエン、更にはこれらの誘導体が挙げら
れ、該誘導体の例としてはマレイン酸トリシクロデセニ
ル、フマール酸トリシクロデセニル、アジピン酸トリシ
クロデセニル、フタル酸トリシクロデセニル、イソフタ
ル酸トリシクロデセニル、トリメリット酸トリシクロデ
セニル、エチレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、ジエチレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、プロピレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールトリシクロデセニルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールトリシクロデセニルエー
テル、ネオペンチルグリコールトリシクロデセニルエー
テル、グリセリントリシクロデセニルエーテル、トリメ
チロールプロパントリシクロデセニルエーテル、ヒドロ
キシル化ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
本発明におけるシクロペンタジエン及び/又はジシクロ
ペンタジエン系単位(A1)とは、シクロペンタジエン、
ジシクロペンタジエン、更にはこれらの誘導体が挙げら
れ、該誘導体の例としてはマレイン酸トリシクロデセニ
ル、フマール酸トリシクロデセニル、アジピン酸トリシ
クロデセニル、フタル酸トリシクロデセニル、イソフタ
ル酸トリシクロデセニル、トリメリット酸トリシクロデ
セニル、エチレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、ジエチレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、プロピレングリコールトリシクロデセニルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールトリシクロデセニルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールトリシクロデセニルエー
テル、ネオペンチルグリコールトリシクロデセニルエー
テル、グリセリントリシクロデセニルエーテル、トリメ
チロールプロパントリシクロデセニルエーテル、ヒドロ
キシル化ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
【0006】かかるシクロペンタジエン及び/又はジシ
クロペンタジエン系単位(A1)は不飽和ポリエステル樹
脂(A)中の多塩基酸に対して5〜50モル%、より好ま
しくは15〜40モル%存在させることが必要で、5モ
ル%以下では十分な空乾性が得られず、又50モル%以
上では速乾性が低下するので実用的でなくなる。 シクロペンタジエン及び/又はジシクロペンタジエン系
単位(A1)を不飽和ポリエステル樹脂(A)中に導入す
るには、基本的にはシクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン及びこれらの誘導体の少くとも1種を多塩基酸
と共に仕込んで縮合反応を行うが、シクロペンタジエン
及び/又はジシクロペンタジエン系単位が不飽和ポリエ
ステル樹脂末端にあるよりも該樹脂の主鎖中にある場合
の方が塗料等に供したときには、塗料物性が優れている
傾向があるので、かかる樹脂を製造するためには、シク
ロペンタジエン、ジシクロペンタジエン及びこれらの誘
導体の少なくとも1種は縮合初期に仕込むことが望まし
い。
クロペンタジエン系単位(A1)は不飽和ポリエステル樹
脂(A)中の多塩基酸に対して5〜50モル%、より好ま
しくは15〜40モル%存在させることが必要で、5モ
ル%以下では十分な空乾性が得られず、又50モル%以
上では速乾性が低下するので実用的でなくなる。 シクロペンタジエン及び/又はジシクロペンタジエン系
単位(A1)を不飽和ポリエステル樹脂(A)中に導入す
るには、基本的にはシクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン及びこれらの誘導体の少くとも1種を多塩基酸
と共に仕込んで縮合反応を行うが、シクロペンタジエン
及び/又はジシクロペンタジエン系単位が不飽和ポリエ
ステル樹脂末端にあるよりも該樹脂の主鎖中にある場合
の方が塗料等に供したときには、塗料物性が優れている
傾向があるので、かかる樹脂を製造するためには、シク
ロペンタジエン、ジシクロペンタジエン及びこれらの誘
導体の少なくとも1種は縮合初期に仕込むことが望まし
い。
【0007】また、多価アルコールアリルエーテル単位
(A2)としては、具体的にはペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエー
テル、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロール
エタンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル
などが挙げられる。いずれも分子中に少なくとも1個の
水酸基を含有するエーテルである。アリル基の含有量は
多塩基酸成分に対し、多価アルコールアリルエーテルと
して2〜40モル%、好ましくは10〜30モル%が適
当であり、2モル%以下では十分な空乾性が得られず、
又空乾性も低下する。一方40モル%以上導入しても量
に比較して格別顕著な向上は見られない。多価アルコー
ルアリルエーテル単位(A2)を不飽和ポリエステル樹脂
中に導入するには、上記のシクロペンタジエン及び/又
はジシクロペンタジエン系単位(A1)の場合と同様に行
えばよい。なお、上記の(A1)と(A2)を併用する場合
の配合比率は特に限定されず、上記の如き多塩基酸成分
に対する(A1)、(A2)それぞれの配合モル%がコント
ロールされていればよい。
(A2)としては、具体的にはペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエー
テル、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロール
エタンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル
などが挙げられる。いずれも分子中に少なくとも1個の
水酸基を含有するエーテルである。アリル基の含有量は
多塩基酸成分に対し、多価アルコールアリルエーテルと
して2〜40モル%、好ましくは10〜30モル%が適
当であり、2モル%以下では十分な空乾性が得られず、
又空乾性も低下する。一方40モル%以上導入しても量
に比較して格別顕著な向上は見られない。多価アルコー
ルアリルエーテル単位(A2)を不飽和ポリエステル樹脂
中に導入するには、上記のシクロペンタジエン及び/又
はジシクロペンタジエン系単位(A1)の場合と同様に行
えばよい。なお、上記の(A1)と(A2)を併用する場合
の配合比率は特に限定されず、上記の如き多塩基酸成分
に対する(A1)、(A2)それぞれの配合モル%がコント
ロールされていればよい。
【0008】また、上記不飽和ポリエステル樹脂(A)製
造に用いられる多塩基酸としては通常、不飽和酸が用い
られ、必要に応じて飽和酸が併用される。不飽和酸とし
ては例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、
無水イタコン酸、イタコン酸等が挙げられ、飽和酸とし
ては無水フタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ヘット酸、アジピン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、トリメリッ
ト酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロ
メリット酸、6−メチル−4−シクロヘキセン−1,2,
3トリカルボン酸無水物等が挙げられる。
造に用いられる多塩基酸としては通常、不飽和酸が用い
られ、必要に応じて飽和酸が併用される。不飽和酸とし
ては例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、
無水イタコン酸、イタコン酸等が挙げられ、飽和酸とし
ては無水フタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ヘット酸、アジピン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、トリメリッ
ト酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロ
メリット酸、6−メチル−4−シクロヘキセン−1,2,
3トリカルボン酸無水物等が挙げられる。
【0009】又、該酸と縮重合させられる多価アルコー
ルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、水添ビスフェノールA、ビス
フェノールAジオキシプロポキシエーテル、ビスフェノ
ールAジポリオキシプロポキシエーテル、ビスフェノー
ルAジオキシエトキシエーテル、ビスフェノールAジポ
リオキシエトキシエーテル、1,9−ノナンジオール、
ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル
−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタン−ジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジ
メタノールなどが挙げられる。
ルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、水添ビスフェノールA、ビス
フェノールAジオキシプロポキシエーテル、ビスフェノ
ールAジポリオキシプロポキシエーテル、ビスフェノー
ルAジオキシエトキシエーテル、ビスフェノールAジポ
リオキシエトキシエーテル、1,9−ノナンジオール、
ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル
−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタン−ジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジ
メタノールなどが挙げられる。
【0010】不飽和ポリエステル樹脂(A)の製造に当
たっては、上記の各成分を使用して、常法に従い、不活
性ガス雰囲気中温度150〜250℃程度で縮合又は付
加反応させればよく、得られた不飽和ポリエステル樹脂
(A)は通常酸価が10〜30KOHmg/g程度であ
り、好ましくはエステル化を促進したりして酸価を10
〜20KOHmg/g程度の範囲にすることが好まし
く、該不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量として
は4000以上が好ましく、さらには6000〜120
00が好ましく、該重量平均分子量が4000未満では
硬化速度がおそくなる傾向にある。
たっては、上記の各成分を使用して、常法に従い、不活
性ガス雰囲気中温度150〜250℃程度で縮合又は付
加反応させればよく、得られた不飽和ポリエステル樹脂
(A)は通常酸価が10〜30KOHmg/g程度であ
り、好ましくはエステル化を促進したりして酸価を10
〜20KOHmg/g程度の範囲にすることが好まし
く、該不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量として
は4000以上が好ましく、さらには6000〜120
00が好ましく、該重量平均分子量が4000未満では
硬化速度がおそくなる傾向にある。
【0011】なお、本発明の重量平均分子量とは、ゲル
パーミッションクロマトグラフィー(GPC)によって
測定されるもので、例えばショーデックスシステム(昭
和電工社製)でKF−806のカラムを用い、テトラヒ
ドロフランを溶媒としポリスチレンを標準として測定す
ることができる。また、本発明のビニルエーテル系単量
体(B)としては、トリエチレングリコールジビニルエ
ーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテ
ル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニル
エーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート
等が挙げられ、中でもトリエチレングリコールジビニル
エーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルが好適に用
いられる。
パーミッションクロマトグラフィー(GPC)によって
測定されるもので、例えばショーデックスシステム(昭
和電工社製)でKF−806のカラムを用い、テトラヒ
ドロフランを溶媒としポリスチレンを標準として測定す
ることができる。また、本発明のビニルエーテル系単量
体(B)としては、トリエチレングリコールジビニルエ
ーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテ
ル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニル
エーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート
等が挙げられ、中でもトリエチレングリコールジビニル
エーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルが好適に用
いられる。
【0012】更に、本発明のラジカル発生型光重合開始
剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生する
ものであれば特に限定されず、具体的には、4−フェノ
キシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロ
ロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデ
シルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプ
ロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、
ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノ
ン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′
−メチルジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−
クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、
2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキ
サンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−
エチルアンスラキノン、4′,4″−ジエチルイソフタ
ロフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキ
シムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフ
ェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナ
ンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等が挙
げられ、これらの助剤としてトリエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノ
ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチ
ルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安
息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサ
ンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併
用することも可能であり、これらのラジカル発生型光重
合開始剤の中では、ベンジルジメチルケタール、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイ
ソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オンが好適に用いられる。
剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生する
ものであれば特に限定されず、具体的には、4−フェノ
キシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロ
ロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデ
シルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプ
ロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、
ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノ
ン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′
−メチルジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−
クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、
2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキ
サンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−
エチルアンスラキノン、4′,4″−ジエチルイソフタ
ロフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキ
シムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフ
ェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナ
ンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等が挙
げられ、これらの助剤としてトリエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノ
ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチ
ルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安
息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサ
ンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併
用することも可能であり、これらのラジカル発生型光重
合開始剤の中では、ベンジルジメチルケタール、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイ
ソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オンが好適に用いられる。
【0013】本発明においては、上記の(A)〜(C)
を配合してなる組成物で、その配合比については特に限
定されないが、本発明の効果を効率よく得るためには、
(A):(B)の配合重量比が100:20〜100
(好ましくは100:40〜80)、(A):(C)の
配合重量比が100:2〜20(好ましくは100:5
〜10)で、(A)に対する(B)の配合量が上記より
も少ないと反応速度が遅く、逆に上記よりも多いと硬化
皮膜の物性が低下し、(A)に対する(C)の配合量が
上記よりも少ないと反応速度が遅く、逆に上記よりも多
くても反応速度は上がらず臭気発生等の問題が生じ好ま
しくない。
を配合してなる組成物で、その配合比については特に限
定されないが、本発明の効果を効率よく得るためには、
(A):(B)の配合重量比が100:20〜100
(好ましくは100:40〜80)、(A):(C)の
配合重量比が100:2〜20(好ましくは100:5
〜10)で、(A)に対する(B)の配合量が上記より
も少ないと反応速度が遅く、逆に上記よりも多いと硬化
皮膜の物性が低下し、(A)に対する(C)の配合量が
上記よりも少ないと反応速度が遅く、逆に上記よりも多
くても反応速度は上がらず臭気発生等の問題が生じ好ま
しくない。
【0014】また、上記の(A)〜(C)以外に、スチ
レン単量体(D)を配合することも硬化皮膜の強度向上
等の点で大変有用で、かかるスチレン単量体(D)の配
合量は、上記の(A)100重量部に対して40〜70
重量部程度が好ましい。更に、スチレン単量体(D)以
外にビニルトルエン、モノクロロスチレン、ジアリルフ
タレート、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、メタクリ
ル酸グリシジルをはじめとする公知の不飽和ポリエステ
ル樹脂用の架橋単量体も併用することも可能である。
レン単量体(D)を配合することも硬化皮膜の強度向上
等の点で大変有用で、かかるスチレン単量体(D)の配
合量は、上記の(A)100重量部に対して40〜70
重量部程度が好ましい。更に、スチレン単量体(D)以
外にビニルトルエン、モノクロロスチレン、ジアリルフ
タレート、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、メタクリ
ル酸グリシジルをはじめとする公知の不飽和ポリエステ
ル樹脂用の架橋単量体も併用することも可能である。
【0015】かかる配合で得られた本発明の硬化型樹脂
組成物を硬化させる方法としては、上記のラジカル発生
型光重合開始剤(C)を活性化させる方法であれば特に
限定されず、遠紫外部、紫外部、近紫外部、赤外部の光
線、X線、γ線等の電磁波や電子線、プロトン線、中性
子線などの活性エネルギー線を照射して硬化させる方法
等が挙げられるが、放射線照射装置の入手のし易さ、価
格等から、紫外線照射による硬化方法が有利で、該紫外
線とは150〜450nm波長域の光を主体としたもの
で、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ、ケミカルランプ等を用いて照射する方法が挙げ
られる。
組成物を硬化させる方法としては、上記のラジカル発生
型光重合開始剤(C)を活性化させる方法であれば特に
限定されず、遠紫外部、紫外部、近紫外部、赤外部の光
線、X線、γ線等の電磁波や電子線、プロトン線、中性
子線などの活性エネルギー線を照射して硬化させる方法
等が挙げられるが、放射線照射装置の入手のし易さ、価
格等から、紫外線照射による硬化方法が有利で、該紫外
線とは150〜450nm波長域の光を主体としたもの
で、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ、ケミカルランプ等を用いて照射する方法が挙げ
られる。
【0016】かくして得られた本発明の硬化型樹脂組成
物は、各種基材用のコーティング剤(塗料)、パテ・シ
ーリング剤、接着剤等に幅広く利用することができ、そ
の用途により、本発明の効果を阻害しない範囲におい
て、顔料(チタン白、シアニンブルー、ウォッチングレ
ッド、ベンガラ、カーボンブラック、アニリンブラッ
ク、マンガンブルー、鉄黒、ウルトラマリンブルー、ハ
ンザレッド、クロームイエロー、クロームグリーンな
ど)、充填剤(炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タ
ルク、マイカ、アルミナ、アスベスト粉、微粉シリカ、
硫酸バリウム、リトポン、石コウ、ステアリン酸亜鉛、
パーライトなど)、レベリング剤(シリコーン、セルロ
ースアセテートブチレート、界面活性剤など)、安定
剤、熱可塑性樹脂(高密度、中密度、低密度の各種ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン
等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ナイ
ロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、塩化ビニリ
デン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、
スチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステル
系樹脂など)、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)、
垂れ止め剤(水添ヒマシ油、微粒子無水硅酸など)、艶
消し剤(微粉シリカ、パラフィンワックスなど)、研削
剤(ステアリン酸亜鉛など)などを配合することも可能
で、このときの顔料の配合量は2〜20重量%、充填剤
の配合量は2〜50重量%、レベリング剤の配合量は
0.001〜5重量%、熱可塑性樹脂の配合量は5〜3
0重量%、垂れ止め剤の配合量は1〜5重量%、艶消し
剤の配合量は1〜10重量%、研削剤の配合量は1〜1
0重量%の範囲より適宜選択される。また、希釈剤とし
て、酢酸エチル、トルエン、キシレン、ブタノール、ア
セトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、セロソルブ類、ジアセトンアルコールなど)を1〜
10重量%程度添加することも可能である。
物は、各種基材用のコーティング剤(塗料)、パテ・シ
ーリング剤、接着剤等に幅広く利用することができ、そ
の用途により、本発明の効果を阻害しない範囲におい
て、顔料(チタン白、シアニンブルー、ウォッチングレ
ッド、ベンガラ、カーボンブラック、アニリンブラッ
ク、マンガンブルー、鉄黒、ウルトラマリンブルー、ハ
ンザレッド、クロームイエロー、クロームグリーンな
ど)、充填剤(炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タ
ルク、マイカ、アルミナ、アスベスト粉、微粉シリカ、
硫酸バリウム、リトポン、石コウ、ステアリン酸亜鉛、
パーライトなど)、レベリング剤(シリコーン、セルロ
ースアセテートブチレート、界面活性剤など)、安定
剤、熱可塑性樹脂(高密度、中密度、低密度の各種ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン
等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ナイ
ロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、塩化ビニリ
デン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、
スチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステル
系樹脂など)、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)、
垂れ止め剤(水添ヒマシ油、微粒子無水硅酸など)、艶
消し剤(微粉シリカ、パラフィンワックスなど)、研削
剤(ステアリン酸亜鉛など)などを配合することも可能
で、このときの顔料の配合量は2〜20重量%、充填剤
の配合量は2〜50重量%、レベリング剤の配合量は
0.001〜5重量%、熱可塑性樹脂の配合量は5〜3
0重量%、垂れ止め剤の配合量は1〜5重量%、艶消し
剤の配合量は1〜10重量%、研削剤の配合量は1〜1
0重量%の範囲より適宜選択される。また、希釈剤とし
て、酢酸エチル、トルエン、キシレン、ブタノール、ア
セトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、セロソルブ類、ジアセトンアルコールなど)を1〜
10重量%程度添加することも可能である。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、実施例中「%」及び「部」とあるのは、
特にことわりのない限り重量基準を表す。以下の要領で
不飽和ポリエステル樹脂(A−I〜VI及びA−i〜iv)を
製造した。 (A−I)撹拌機、精留塔、窒素導入管、真空装置を付
した反応器に、ジシクロペンタジエン(A1)0.15モ
ル、フマル酸1モル及び酢酸コバルトを50ppm仕込
んで、150℃で2時間付加反応を行った後、エチレン
グリコール0.3モル、ジエチレングリコール0.7モ
ルを仕込み、更にキシレン3%およびハイドロキノン
(重合禁止剤)0.02%を仕込み(仕込量はいずれも
縮合成分全量に対し)、窒素ガスを吹き込みながら21
0℃で5時間縮合反応を行った後、5〜50mmHg、
150℃で1時間反応を続け、キシレンを留去し、酸価
15KOHmg/g、重量平均分子量10000の不飽
和ポリエステル樹脂(A−I)を得た。
説明する。尚、実施例中「%」及び「部」とあるのは、
特にことわりのない限り重量基準を表す。以下の要領で
不飽和ポリエステル樹脂(A−I〜VI及びA−i〜iv)を
製造した。 (A−I)撹拌機、精留塔、窒素導入管、真空装置を付
した反応器に、ジシクロペンタジエン(A1)0.15モ
ル、フマル酸1モル及び酢酸コバルトを50ppm仕込
んで、150℃で2時間付加反応を行った後、エチレン
グリコール0.3モル、ジエチレングリコール0.7モ
ルを仕込み、更にキシレン3%およびハイドロキノン
(重合禁止剤)0.02%を仕込み(仕込量はいずれも
縮合成分全量に対し)、窒素ガスを吹き込みながら21
0℃で5時間縮合反応を行った後、5〜50mmHg、
150℃で1時間反応を続け、キシレンを留去し、酸価
15KOHmg/g、重量平均分子量10000の不飽
和ポリエステル樹脂(A−I)を得た。
【0018】(A−II)上記A−Iの製造において、ジ
シクロペンタジエン(A1)を0.25モルとし、ジエチ
レングリコールを0.45モルとし、更にプロピレング
リコールを0.2モル添加した以外は同様に行って、酸
価10KOHmg/g、重量平均分子量8000の不飽
和ポリエステル樹脂(A−II)を得た。 (A−III)上記A−Iの製造において、ジシクロペンタ
ジエン(A1)を0.4モルとし、エチレングリコールを
0.2モルとし、更にジエチレングリコールを0.6モ
ルとした以外は同様に行って、酸価12KOHmg/
g、重量平均分子量8000の不飽和ポリエステル樹脂
(A−III)を得た。
シクロペンタジエン(A1)を0.25モルとし、ジエチ
レングリコールを0.45モルとし、更にプロピレング
リコールを0.2モル添加した以外は同様に行って、酸
価10KOHmg/g、重量平均分子量8000の不飽
和ポリエステル樹脂(A−II)を得た。 (A−III)上記A−Iの製造において、ジシクロペンタ
ジエン(A1)を0.4モルとし、エチレングリコールを
0.2モルとし、更にジエチレングリコールを0.6モ
ルとした以外は同様に行って、酸価12KOHmg/
g、重量平均分子量8000の不飽和ポリエステル樹脂
(A−III)を得た。
【0019】(A−i;比較用樹脂)上記A−Iの製造に
おいて、ジシクロペンタジエン(A1)を0.03モルと
し、エチレングリコールを0.45モルとした以外は同
様に行って、酸価12KOHmg/g、重量平均分子量
8000の不飽和ポリエステル樹脂(A−i)を得た。 (A−ii;比較用樹脂)上記A−Iの製造において、ジ
シクロペンタジエン(A1)を0.6モルとし、エチレン
グリコールを0.1モルとし、更にジエチレングリコー
ルを0.45モルとした以外は同様に行って、酸価15
KOHmg/g、重量平均分子量9000の不飽和ポリ
エステル樹脂(A−ii)を得た。
おいて、ジシクロペンタジエン(A1)を0.03モルと
し、エチレングリコールを0.45モルとした以外は同
様に行って、酸価12KOHmg/g、重量平均分子量
8000の不飽和ポリエステル樹脂(A−i)を得た。 (A−ii;比較用樹脂)上記A−Iの製造において、ジ
シクロペンタジエン(A1)を0.6モルとし、エチレン
グリコールを0.1モルとし、更にジエチレングリコー
ルを0.45モルとした以外は同様に行って、酸価15
KOHmg/g、重量平均分子量9000の不飽和ポリ
エステル樹脂(A−ii)を得た。
【0020】(A−IV)撹拌機、精留塔、窒素導入管、
真空装置を付した反応器に、トリメチロールプロパンジ
アリルエーテル(A2)0.2モル、マレイン酸1モル、
エチレングリコール0.6モル、ジエチレングリコール
0.6モルを仕込み、更にキシレン3%およびハイドロ
キノン(重合禁止剤)0.02%を仕込み(仕込量はい
ずれも縮合成分全量に対し)、窒素ガスを吹き込みなが
ら200℃で5時間縮合反応を行った後、5〜50mm
Hg、150℃で1時間反応を続け、キシレンを留去
し、酸価12KOHmg/g、重量平均分子量9000
の不飽和ポリエステル樹脂(A−IV)を得た。
真空装置を付した反応器に、トリメチロールプロパンジ
アリルエーテル(A2)0.2モル、マレイン酸1モル、
エチレングリコール0.6モル、ジエチレングリコール
0.6モルを仕込み、更にキシレン3%およびハイドロ
キノン(重合禁止剤)0.02%を仕込み(仕込量はい
ずれも縮合成分全量に対し)、窒素ガスを吹き込みなが
ら200℃で5時間縮合反応を行った後、5〜50mm
Hg、150℃で1時間反応を続け、キシレンを留去
し、酸価12KOHmg/g、重量平均分子量9000
の不飽和ポリエステル樹脂(A−IV)を得た。
【0021】(A−V)撹拌機、精留塔、窒素導入管、
真空装置を付した反応器に、ペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル(A2)0.15モル、マレイン酸0.8
モル、フタル酸0.2モル、エチレングリコール1モ
ル、ジエチレングリコール0.2モルを仕込み、更にキ
シレン3%およびハイドロキノン(重合禁止剤)0.0
2%を仕込み(仕込量はいずれも縮合成分全量に対
し)、上記A−IVと同様に反応をおこなって、酸価10
KOHmg/g、重量平均分子量8000の不飽和ポリ
エステル樹脂(A−V)を得た。
真空装置を付した反応器に、ペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル(A2)0.15モル、マレイン酸0.8
モル、フタル酸0.2モル、エチレングリコール1モ
ル、ジエチレングリコール0.2モルを仕込み、更にキ
シレン3%およびハイドロキノン(重合禁止剤)0.0
2%を仕込み(仕込量はいずれも縮合成分全量に対
し)、上記A−IVと同様に反応をおこなって、酸価10
KOHmg/g、重量平均分子量8000の不飽和ポリ
エステル樹脂(A−V)を得た。
【0022】(A−VI)上記A−Vの製造において、ペ
ンタエリスリトールトリアリルエーテル(A2)を0.1
モルとした以外は同様に行って、酸価15KOHmg/
g、重量平均分子量10000の不飽和ポリエステル樹
脂(A−VI)を得た。 (A−VII)上記A−Iの製造において、更にペンタエリ
スリトールトリアリルエーテル(A2)を0.05モル加
えて反応させた以外は同様に行って、酸価12KOHm
g/g、重量平均分子量8000の不飽和ポリエステル
樹脂(A−VII)を得た。
ンタエリスリトールトリアリルエーテル(A2)を0.1
モルとした以外は同様に行って、酸価15KOHmg/
g、重量平均分子量10000の不飽和ポリエステル樹
脂(A−VI)を得た。 (A−VII)上記A−Iの製造において、更にペンタエリ
スリトールトリアリルエーテル(A2)を0.05モル加
えて反応させた以外は同様に行って、酸価12KOHm
g/g、重量平均分子量8000の不飽和ポリエステル
樹脂(A−VII)を得た。
【0023】(A−iii;比較用樹脂)上記A−IVの製
造において、トリメチロールプロパンジアリルエーテル
(A2)の配合量を0.01モルとした以外は同様に行っ
て、酸価10KOHmg/g、重量平均分子量9000
の不飽和ポリエステル樹脂(A−iii)を得た。 (A−iv;比較用樹脂)上記A−IVの製造において、ト
リメチロールプロパンジアリルエーテル(A2)を0.5
モルとし、ジエチレングリコールを0.45モルとした
以外は同様に行って、酸価10KOHmg/g、重量平
均分子量10000の不飽和ポリエステル樹脂(A−i
v)を得た。
造において、トリメチロールプロパンジアリルエーテル
(A2)の配合量を0.01モルとした以外は同様に行っ
て、酸価10KOHmg/g、重量平均分子量9000
の不飽和ポリエステル樹脂(A−iii)を得た。 (A−iv;比較用樹脂)上記A−IVの製造において、ト
リメチロールプロパンジアリルエーテル(A2)を0.5
モルとし、ジエチレングリコールを0.45モルとした
以外は同様に行って、酸価10KOHmg/g、重量平
均分子量10000の不飽和ポリエステル樹脂(A−i
v)を得た。
【0024】実施例1 上記の不飽和ポリエステル樹脂(A−I)50部にヒド
ロキシブチルビニルエーテル(B)20部、スチレン3
0部、及びラジカル発生型光重合開始剤(C)としてイ
ルガキュアー651(チバガイギー社製、ベンジルジメ
チルケタール)4部を添加して、粘度150cps/2
0℃の本発明の硬化型樹脂組成物を得た。得られた硬化
型樹脂組成物について、以下の評価を行った。 (硬化性)得られた硬化型樹脂組成物をガラス板上にア
プリケーターにて塗工して、80W/cmの高圧水銀灯
下20cmを5m/minの速度で繰り返し通過させ
て、爪による擦り傷の痕跡が認められなくなるまでの通
過回数を調べた。 (耐寒熱性)得られた硬化型樹脂組成物をシナ合板(1
50×150cm)にスプレーにて200g/m2塗布
し、その後上記の硬化性の評価と同様に擦り傷の痕跡が
認められなくなるまで硬化作業を繰り返し行って得られ
た試験体を80℃×2時間及び−20℃×2時間を1サ
イクルとして、寒熱繰り返しを行って、表面硬化皮膜に
割れが生じるまでのサイクル数(回)を調べた。
ロキシブチルビニルエーテル(B)20部、スチレン3
0部、及びラジカル発生型光重合開始剤(C)としてイ
ルガキュアー651(チバガイギー社製、ベンジルジメ
チルケタール)4部を添加して、粘度150cps/2
0℃の本発明の硬化型樹脂組成物を得た。得られた硬化
型樹脂組成物について、以下の評価を行った。 (硬化性)得られた硬化型樹脂組成物をガラス板上にア
プリケーターにて塗工して、80W/cmの高圧水銀灯
下20cmを5m/minの速度で繰り返し通過させ
て、爪による擦り傷の痕跡が認められなくなるまでの通
過回数を調べた。 (耐寒熱性)得られた硬化型樹脂組成物をシナ合板(1
50×150cm)にスプレーにて200g/m2塗布
し、その後上記の硬化性の評価と同様に擦り傷の痕跡が
認められなくなるまで硬化作業を繰り返し行って得られ
た試験体を80℃×2時間及び−20℃×2時間を1サ
イクルとして、寒熱繰り返しを行って、表面硬化皮膜に
割れが生じるまでのサイクル数(回)を調べた。
【0025】実施例2 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂(A−I)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−II)を用い、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル(B)20部に代えてト
リエチレングリコールジビニルエーテル(B)10部を
用い、かつスチレンを40部とした以外は、実施例1と
同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−II)を用い、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル(B)20部に代えてト
リエチレングリコールジビニルエーテル(B)10部を
用い、かつスチレンを40部とした以外は、実施例1と
同様に行って同様に評価を行った。
【0026】実施例3 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂(A−I)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−III)を用い、
更にヒドロキシブチルビニルエーテルをトリエチレング
リコールジビニルエーテルに代えた以外は、実施例1と
同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−III)を用い、
更にヒドロキシブチルビニルエーテルをトリエチレング
リコールジビニルエーテルに代えた以外は、実施例1と
同様に行って同様に評価を行った。
【0027】実施例4 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂(A−I)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−IV)を用いた以
外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−IV)を用いた以
外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
【0028】実施例5 実施例2において、不飽和ポリエステル樹脂(A−II)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−V)を用いた以
外は、実施例2と同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−V)を用いた以
外は、実施例2と同様に行って同様に評価を行った。
【0029】実施例6 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂(A−I)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−VI)を用いた以
外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−VI)を用いた以
外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
【0030】実施例7 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂(A−I)
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−VII)を用いた
以外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
に代えて不飽和ポリエステル樹脂(A−VII)を用いた
以外は、実施例1と同様に行って同様に評価を行った。
【0031】比較例1〜4 上記の不飽和ポリエステル樹脂(A−i;比較例1)、
(A−ii;比較例2)、(A−iii;比較例3)及び
(A−iv;比較例4)を用いて実施例1と同様に硬化性
樹脂組成物の評価を行った。
(A−ii;比較例2)、(A−iii;比較例3)及び
(A−iv;比較例4)を用いて実施例1と同様に硬化性
樹脂組成物の評価を行った。
【0032】比較例5 実施例1においてヒドロキシブチルビニルエーテル
(B)を省略し、スチレンを50部に増量した以外は、
実施例1と同様に行って同様に評価を行った。実施例及
び比較例の評価結果を表1に示す。
(B)を省略し、スチレンを50部に増量した以外は、
実施例1と同様に行って同様に評価を行った。実施例及
び比較例の評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の空乾性の硬化型樹脂組成物は、
特定不飽和ポリエステル樹脂にビニルエーテル系の単量
体を配合しているため、従来の空乾性ポリエステル樹脂
より硬化速度が速く(或いは紫外線等の照射時間が短時
間で済み)、硬化皮膜物性(耐寒熱性等)にも優れ、各
種基材用のコーティング剤(塗料)、パテ・シーリング
剤、接着剤等に有用である。
特定不飽和ポリエステル樹脂にビニルエーテル系の単量
体を配合しているため、従来の空乾性ポリエステル樹脂
より硬化速度が速く(或いは紫外線等の照射時間が短時
間で済み)、硬化皮膜物性(耐寒熱性等)にも優れ、各
種基材用のコーティング剤(塗料)、パテ・シーリング
剤、接着剤等に有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 多塩基酸成分に対して5〜50モル%の
シクロペンタジエン及び/またはジシクロペンタジエン
系単位(A1)及び/または2〜40モル%の多価アルコ
ールアリルエーテル単位(A2)を有する不飽和ポリエス
テル樹脂(A)、ビニルエーテル系単量体(B)及びラ
ジカル発生型光重合開始剤(C)からなることを特徴と
する硬化型樹脂組成物。 - 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂(A)の重量平
均分子量が4000以上であることを特徴とする請求項
1記載の硬化型樹脂組成物。 - 【請求項3】 更にスチレン単量体(D)を配合したこ
とを特徴とする請求項1または2記載の硬化型樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23606695A JP2707230B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 硬化型樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23606695A JP2707230B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 硬化型樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959329A JPH0959329A (ja) | 1997-03-04 |
JP2707230B2 true JP2707230B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=16995224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23606695A Expired - Fee Related JP2707230B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 硬化型樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2707230B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19711410A1 (de) * | 1997-03-19 | 1998-09-24 | Beck & Co Ag Dr | Tränk-, Verguß- und Überzugsmassen für elektrotechnische und/oder elektronische Bauteile sowie für Trägermaterialien für flächige Isolierstoffe |
DE19835867A1 (de) * | 1998-08-07 | 2000-02-10 | Basf Ag | Mit energiereicher Strahlung und/oder thermisch härtbare Bindemittel |
NL1012418C2 (nl) * | 1999-06-23 | 2000-12-28 | Dsm Nv | Vinylethers in onverzadigde polyesterharsen, vinylesters en vinylesterurethanen voor constructietoepassingen. |
EP1225189A1 (en) | 2000-12-22 | 2002-07-24 | Dsm N.V. | Two-component chemical fastening systems |
EP1221449A1 (en) | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Dsm N.V. | Peroxide compositions with reactive diluents |
DE102004028417A1 (de) * | 2004-06-11 | 2006-01-05 | Altana Electrical Insulation Gmbh | Tränkharzformulierung |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP23606695A patent/JP2707230B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0959329A (ja) | 1997-03-04 |
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