JP2705016B2 - InP系化合物半導体装置 - Google Patents
InP系化合物半導体装置Info
- Publication number
- JP2705016B2 JP2705016B2 JP6671289A JP6671289A JP2705016B2 JP 2705016 B2 JP2705016 B2 JP 2705016B2 JP 6671289 A JP6671289 A JP 6671289A JP 6671289 A JP6671289 A JP 6671289A JP 2705016 B2 JP2705016 B2 JP 2705016B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inp
- substrate
- compound semiconductor
- semiconductor device
- based compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
- Led Devices (AREA)
- Light Receiving Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、光がInP単結晶基板中を通過して受光ま
たは発光等がなされるInP系化合物半導体装置に関する
ものである。
たは発光等がなされるInP系化合物半導体装置に関する
ものである。
[従来の技術] 光がInP単結晶基板中を通過して受光するInP系化合物
半導体装置としては、第1図に示すようなPINフォトダ
イオードがある。第1図を参照して、n−InP基板1の
上にはn−InGaAs層2が形成されている。n−InGaAs層
2の中央部分には、p−InGaAs層3が形成されており、
この上にはp電極5が形成されている。p電極5の周囲
にはパッシベーション4が設けられている。n−InP基
板1の反対側の面には反射防止膜6が設けられている。
反射防止膜6の周囲にはn電極7が設けられている。
半導体装置としては、第1図に示すようなPINフォトダ
イオードがある。第1図を参照して、n−InP基板1の
上にはn−InGaAs層2が形成されている。n−InGaAs層
2の中央部分には、p−InGaAs層3が形成されており、
この上にはp電極5が形成されている。p電極5の周囲
にはパッシベーション4が設けられている。n−InP基
板1の反対側の面には反射防止膜6が設けられている。
反射防止膜6の周囲にはn電極7が設けられている。
第1図に示すPINフォトダイオードは、裏面入射タイ
プのものであり、反射防止膜6が設けられている側から
光が入射し、n−InP基板1中を通過した光が受光され
る。通常、n−InP基板1には、転位を少なくするため
硫黄がドープされており、キャリア濃度は5×1018cm-3
以上である。
プのものであり、反射防止膜6が設けられている側から
光が入射し、n−InP基板1中を通過した光が受光され
る。通常、n−InP基板1には、転位を少なくするため
硫黄がドープされており、キャリア濃度は5×1018cm-3
以上である。
[発明が解決しようとする課題] このような光が基板中を通過するタイプのInP系化合
物半導体装置においては、受光感度や発光効率などを向
上させるため、基板による光の吸収ができるだけ少ない
ことが望ましい。このような光吸収を向上させるための
方法の1つとして、基板の厚みを薄くすることが考えら
れるが、基板を薄くすると、ウェハの加工工程において
基板が割れたり欠けたりする頻度が高まり、歩留りの低
下をもたらす。通常、基板の厚みは、少なくとも300μ
m以上であることが望ましい。
物半導体装置においては、受光感度や発光効率などを向
上させるため、基板による光の吸収ができるだけ少ない
ことが望ましい。このような光吸収を向上させるための
方法の1つとして、基板の厚みを薄くすることが考えら
れるが、基板を薄くすると、ウェハの加工工程において
基板が割れたり欠けたりする頻度が高まり、歩留りの低
下をもたらす。通常、基板の厚みは、少なくとも300μ
m以上であることが望ましい。
この発明の目的は、基板の厚みを薄くすることなく、
基板の光透過率を向上させたInP系化合物半導体装置を
提供することにある。
基板の光透過率を向上させたInP系化合物半導体装置を
提供することにある。
[課題を解決するための手段および作用] この発明のInP系化合物半導体装置では、InP単結晶基
板のキャリア濃度が1×1017〜3×1018cm-3であり、か
つ該基板が無転位であることを特徴としている。
板のキャリア濃度が1×1017〜3×1018cm-3であり、か
つ該基板が無転位であることを特徴としている。
第2図は、InP基板中のキャリア濃度と光透過率との
関係を示す図である。第2図に示されるように、キャリ
ア濃度が低下するにつれて、基板の光透過率が増加す
る。この発明において、キャリア濃度を3×1018cm-3以
下としているのは、高い光透過率を確保し、基板内にお
ける光の吸収をできるだけ少なくするためである。
関係を示す図である。第2図に示されるように、キャリ
ア濃度が低下するにつれて、基板の光透過率が増加す
る。この発明において、キャリア濃度を3×1018cm-3以
下としているのは、高い光透過率を確保し、基板内にお
ける光の吸収をできるだけ少なくするためである。
また、この発明において、キャリア濃度を1×1017以
上としているのは、キャリア濃度が低下すると、一般に
動作時の電気抵抗が上昇する傾向があるので、通常の光
通信に使用する周波数帯域に応答するためには、1×10
17cm-3以上のキャリア濃度が必要だからである。
上としているのは、キャリア濃度が低下すると、一般に
動作時の電気抵抗が上昇する傾向があるので、通常の光
通信に使用する周波数帯域に応答するためには、1×10
17cm-3以上のキャリア濃度が必要だからである。
この発明においてはキャリア濃度を1×1017〜3×10
18cm-3としており、従来一般に用いられているInP基板
中のキャリア濃度5×1018cm-3以上よりも小さな値とな
っている。このため、第2図に示されるように、この発
明に従えば基板の光透過率を増大させ、基板における光
吸収を少なくすることができる。
18cm-3としており、従来一般に用いられているInP基板
中のキャリア濃度5×1018cm-3以上よりも小さな値とな
っている。このため、第2図に示されるように、この発
明に従えば基板の光透過率を増大させ、基板における光
吸収を少なくすることができる。
しかしながら、単にキャリア濃度を低下させるために
硫黄のドープ量を減少させた場合、基板に多数の結晶欠
陥が生じ、この結果暗電流が大きくなり、デバイス特性
が低下する。
硫黄のドープ量を減少させた場合、基板に多数の結晶欠
陥が生じ、この結果暗電流が大きくなり、デバイス特性
が低下する。
この発明は、このようなデバイス特性の低下を抑制す
るため、InP単結晶基板として上記範囲のキャリア濃度
になるよう硫黄のドープ量を低下させても、なおかつ無
転位である基板を使用している。
るため、InP単結晶基板として上記範囲のキャリア濃度
になるよう硫黄のドープ量を低下させても、なおかつ無
転位である基板を使用している。
ここで、無転位とは、スリップ(線状欠陥)がなく、
EPD(エッチ・ピット・デンシティ:結晶欠陥密度)が5
00個/cm2以下であることをいう。スリップについは、た
とえばJ.Appl.Phys.54(2),February 1983,p666〜67
2に詳細な説明がなされている。EPDは、フーバエッチ観
察により測定される結晶欠陥の密度である。
EPD(エッチ・ピット・デンシティ:結晶欠陥密度)が5
00個/cm2以下であることをいう。スリップについは、た
とえばJ.Appl.Phys.54(2),February 1983,p666〜67
2に詳細な説明がなされている。EPDは、フーバエッチ観
察により測定される結晶欠陥の密度である。
このように硫黄のドープ量を減少させても、なおかつ
無転位状態であるようなInP基板は、たとえばVCZ(Vapo
r Pressure Control Czochralshki)法などにより得
られるインゴットをスライスして得ることができる。こ
のVCZ法は、たとえばIII−V族化合物半導体単結晶を製
造させる場合、V族元素の蒸気圧中で結晶成長させる液
体封止チョクラルスキー法である。このVCZ法について
は、Inst.Phys.Conf.Ser.No.91:chapter 5に詳細な説
明がなされている。
無転位状態であるようなInP基板は、たとえばVCZ(Vapo
r Pressure Control Czochralshki)法などにより得
られるインゴットをスライスして得ることができる。こ
のVCZ法は、たとえばIII−V族化合物半導体単結晶を製
造させる場合、V族元素の蒸気圧中で結晶成長させる液
体封止チョクラルスキー法である。このVCZ法について
は、Inst.Phys.Conf.Ser.No.91:chapter 5に詳細な説
明がなされている。
また、VGF(Vertical Gradient Freeze)法により
得られる単結晶も無転位であるので、これを利用するこ
ともできる。この方法は、原料として既に合成された化
合物半導体多結晶を用い、これをるつぼに入れて溶融さ
せた後、融液をるつぼ下端に配置した種子結晶と接触さ
せて種子つけを行ない、融液に垂直な方向の温度勾配を
つけた状態で下端より徐々に冷却して上方に向かって化
合物半導体単結晶を成長させていく方法である。このVG
F法については、J.Electrochem.Soc.Solid−State SCI
ENCE AND TECHNOLOGY,February 1988、特開昭63−85
082号公報および特開昭63−274684号公報などに説明が
なされている。
得られる単結晶も無転位であるので、これを利用するこ
ともできる。この方法は、原料として既に合成された化
合物半導体多結晶を用い、これをるつぼに入れて溶融さ
せた後、融液をるつぼ下端に配置した種子結晶と接触さ
せて種子つけを行ない、融液に垂直な方向の温度勾配を
つけた状態で下端より徐々に冷却して上方に向かって化
合物半導体単結晶を成長させていく方法である。このVG
F法については、J.Electrochem.Soc.Solid−State SCI
ENCE AND TECHNOLOGY,February 1988、特開昭63−85
082号公報および特開昭63−274684号公報などに説明が
なされている。
この発明に従えば、従来のInP単結晶基板よりもキャ
リア濃度が低いため、高い光透過率を得ることができ、
基板による光吸収を少なくして受光感度や発光高率等を
向上させることができる。また、基板が向転位であるた
め、暗電流が高くなってデバイス特性を低下させること
もない。
リア濃度が低いため、高い光透過率を得ることができ、
基板による光吸収を少なくして受光感度や発光高率等を
向上させることができる。また、基板が向転位であるた
め、暗電流が高くなってデバイス特性を低下させること
もない。
[実施例] VCZ法によりInP単結晶インゴットを製造し、これをス
ライスしてn+型InP単結晶基板を得た。面指数は(100)
2゜オフであり、キャリア濃度は2×1018cm-3であっ
た。また基板の厚みは350μmであった。スリップはな
く、転移密度(EPD)は500個/cm-2以下であった。
ライスしてn+型InP単結晶基板を得た。面指数は(100)
2゜オフであり、キャリア濃度は2×1018cm-3であっ
た。また基板の厚みは350μmであった。スリップはな
く、転移密度(EPD)は500個/cm-2以下であった。
この基板の上に、気相成長法で、n-型InGaAs光吸収層
3を形成した。このエピタキシャル成長層の厚みは約6
μmであり、キャリア濃度は約3×1015cm-3であった。
3を形成した。このエピタキシャル成長層の厚みは約6
μmであり、キャリア濃度は約3×1015cm-3であった。
以上のようにして得られたウェハを用い、第1図に示
すような裏面入射型のPINフォトダイオード受光素子を
作成し、受光感度を評価した。その結果、受光感度は、
従来のキャリア濃度が5×1018cm-3以上のInP単結晶基
板を用いたフォトダイオード受光素子よりも向上するこ
とが確認された。
すような裏面入射型のPINフォトダイオード受光素子を
作成し、受光感度を評価した。その結果、受光感度は、
従来のキャリア濃度が5×1018cm-3以上のInP単結晶基
板を用いたフォトダイオード受光素子よりも向上するこ
とが確認された。
以上の実施例では、この発明のInP系化合物半導体装
置として、受光素子であるPINフォトダイオードを例に
して説明したが、この発明の化合物半導体装置はこのよ
うなものに限定されることはなく、たとえば面発光LED
等のような発光素子にも適用されるものである。この場
合、基板が無転位であるので、素子の寿命や信頼性を低
下させることなく、発光効率を向上させることができ
る。
置として、受光素子であるPINフォトダイオードを例に
して説明したが、この発明の化合物半導体装置はこのよ
うなものに限定されることはなく、たとえば面発光LED
等のような発光素子にも適用されるものである。この場
合、基板が無転位であるので、素子の寿命や信頼性を低
下させることなく、発光効率を向上させることができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明のInP系化合物半導体
装置は、キャリア濃度が1×1017〜3×1018cm-3である
ので、従来よりもキャリア濃度が低く、基板の光透過率
を増大し、基板による光吸収を少なくして、半導体装置
の受光感度や発光効率等を向上させることができる。
装置は、キャリア濃度が1×1017〜3×1018cm-3である
ので、従来よりもキャリア濃度が低く、基板の光透過率
を増大し、基板による光吸収を少なくして、半導体装置
の受光感度や発光効率等を向上させることができる。
またInP単結晶基板が無転位であるので、暗電流等の
特性を低下させることなく、受光感度等の向上を図るこ
とができる。
特性を低下させることなく、受光感度等の向上を図るこ
とができる。
第1図は、PINフォトダイオードの構造を示す断面図で
ある。第2図は、InP基板中のキャリア濃度と光透過率
との関係を示す図である。 図において、1はn−InP基板、2はn−InGaAs層、3
はp−InGaAs層、4はパッシベーション、5はp電極、
6は反射防止膜、7はn電極を示す。
ある。第2図は、InP基板中のキャリア濃度と光透過率
との関係を示す図である。 図において、1はn−InP基板、2はn−InGaAs層、3
はp−InGaAs層、4はパッシベーション、5はp電極、
6は反射防止膜、7はn電極を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】光がInP単結晶基板中を通過するInP系化合
物半導体装置において、 前記InP単結晶基板のキャリア濃度が、1×1017〜3×1
018cm-3であり、かつ該基板が無転位であることを特徴
とする、InP系化合物半導体装置。 - 【請求項2】前記InP単結晶基板が、VCZ法により製造さ
れた基板であることを特徴とする、請求項1記載のInP
系化合物半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6671289A JP2705016B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | InP系化合物半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6671289A JP2705016B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | InP系化合物半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02244771A JPH02244771A (ja) | 1990-09-28 |
JP2705016B2 true JP2705016B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=13323804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6671289A Expired - Lifetime JP2705016B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | InP系化合物半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2705016B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160380137A1 (en) * | 2013-11-27 | 2016-12-29 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Light-receiving device |
-
1989
- 1989-03-17 JP JP6671289A patent/JP2705016B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02244771A (ja) | 1990-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4303464A (en) | Method of manufacturing gallium phosphide single crystals with low defect density | |
JPH06105797B2 (ja) | 半導体基板及びその製造方法 | |
US4001056A (en) | Epitaxial deposition of iii-v compounds containing isoelectronic impurities | |
US5212394A (en) | Compound semiconductor wafer with defects propagating prevention means | |
EP0102192B1 (en) | Method for manufacturing green light emitting diodes | |
US3647579A (en) | Liquid phase double epitaxial process for manufacturing light emitting gallium phosphide devices | |
JP2705016B2 (ja) | InP系化合物半導体装置 | |
JP2579326B2 (ja) | エピタキシャル・ウエハ及び発光ダイオード | |
JPH05218484A (ja) | 半導体受光素子の製造方法 | |
KR930007856B1 (ko) | 화합물 반도체 웨이퍼 | |
JP2953236B2 (ja) | InP単結晶基板材料 | |
Morioka et al. | Development of high-quality InP single crystals | |
US6433365B1 (en) | Epitaxial wafer and light emitting diode | |
EP4206368A1 (en) | Indium phosphide substrate, semiconductor epitaxial wafer, method for producing indium phosphide single crystal ingot, and method for producing indium phosphide substrate | |
EP0151000B1 (en) | A liquid-phase epitaxial growth method of a iiib-vb group compound | |
JPH0531316B2 (ja) | ||
JPH0316119A (ja) | 化合物半導体ウエハ | |
JPH0242771A (ja) | 発光半導体素子基板及びその製造方法 | |
Naito et al. | Properties of GaP Red-Emitting Diodes Grown by Liquid-Phase Epitaxy II. Effect of Substrate Orientation | |
US6890781B2 (en) | Transparent layer of a LED device and the method for growing the same | |
USRE29648E (en) | Process for the preparation of electroluminescent III-V materials containing isoelectronic impurities | |
JPH07193331A (ja) | 発光素子用GaAs基板 | |
JPH07176786A (ja) | 半導体発光素子およびこの製造方法 | |
JPS6158991B2 (ja) | ||
JPH08162667A (ja) | 赤外発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071009 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009 Year of fee payment: 12 |