JP2702047B2 - 時間分解蛍光励起スペクトル測定装置 - Google Patents

時間分解蛍光励起スペクトル測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体材料から放出され
る蛍光励起スペクトルの時間分解測定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の蛍光励起スペクトル測定は、少な
くとも測定試料のバンドギャップより高いエネルギーを
有する光を測定試料に照射し、そのとき発生した蛍光ス
ペクトルのある波長における強度を計測し、試料に照射
する光の波長を連続的にスキャンさせることで蛍光励起
スペクトルを測定するものである。しかし、本従来例は
定常測定に留まっており、時間分解蛍光励起スペクトル
測定を行うには時間分解測定機能を付加する必要があ
る。
【0003】図3は、従来の半導体から放出される蛍光
強度の時間分解測定をする装置の一例を示す図である。
同図において、17は少なくとも測定試料のバンドギャ
ップより高いエネルギーの光パルスを発生するための極
短光パルス光源、18は光パルスを試料に照射するため
の光学系、19は測定試料、20は分光器、21は測定
試料から放出される蛍光を集光し分光器に導入するため
の光学系、22は分光された蛍光を検出する光検出器、
23は光検出器の出力信号を計測するための信号解析装
置である。
【0004】そして、従来の時間分解蛍光測定は、極短
パルス光源17からの光パルスを測定試料19に照射
し、その際発生する蛍光を分光器20にて分光し、分光
された任意の波長における蛍光強度の時間変化を光検出
器22において検出し、その出力信号を信号解析装置2
3において時間分解した後蓄積、平均操作を行い、その
結果を出力させることで蛍光強度の時間変化を測定する
ものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の時間分解蛍光測
定装置を用いて時間分解蛍光励起スペクトルを測定する
ためには、上記したように、試料を励起するための光パ
ルスの波長を連続的に可変にさせ、蛍光スペクトルの任
意の波長における蛍光強度の波長依存性を測定する必要
がある。このとき、極短光パルス光源内に設けられた波
長選択素子を調整し波長可変を行うが、波長変化にとも
ない極短光パルス光源の光学長が変化してしまうため、
光パルスの発生が停止し、その結果、波長可変が行えな
くなり、時間分解蛍光励起スペクトルの測定が不可能に
なるといった欠点があった。
【0006】本発明の時間分解蛍光励起スペクトル測定
装置はこのような課題に着目してなされたものであり、
その目的とするところは、半導体材料から放出される蛍
光と光ゲートパルスの交差相関光の励起スペクトルを測
定することによって、半導体材料のバンドギャップ近傍
からバンドギャップより高いエネルギー領域にわたる蛍
光励起スペクトルの時間分解測定装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の時間分解蛍光励起スペクトル測定装置
は、光パルス照射により発生する被測定半導体材料から
の蛍光と、ゲートパルス光の交差相関光を非線形光学結
晶中における非線形光学効果により発生させ、その強度
の時間変化の測定を行う時間分解蛍光測定装置と、波長
を連続的に変化させることのできる連続発振光源と、前
記交差相関光の強度の時間変化、連続発振光源の波長変
化、及び、それらに同期して交差相関光を自動制御する
ための制御器とを具備し、試料励起光により半導体材料
から放出される蛍光と、ゲートパルス光の交差相関光の
励起スペクトルを連続発振光の連続波長スキャンにより
測定し、任意の時刻に設定して再び交差相関光の励起ス
ペクトルの測定を行うことを繰り返すことで、蛍光励起
スペクトルの時間変化を測定する。
【0008】
【作用】すなわち、本発明の時間分解蛍光励起スペクト
ル測定装置においては、測定試料からのバンドギャップ
近傍のエネルギーを有する蛍光とゲートパルス光を非線
形光学結晶に照射し、非線形光学結晶中において蛍光と
ゲートパルス光の相関光を発生させ、試料に照射される
連続発振光源からの光を連続波長スキャンさせることで
相関光の励起スペクトルを測定し、1回の波長スキャン
終了後、続いて、光学遅延路で遅延時間を変化させ、上
記した励起スペクトルの測定をおこなうことを繰り返す
ことで、時間分解蛍光励起スペクトルの測定を行う。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て詳細に説明する。図1は本発明の一実施例における時
間分解蛍光励起スペクトル測定装置のブロック図であ
る。図1において、1は極短光パルス光源、2は連続発
振光源、3は非線形光学結晶、4は非線形光学結晶を回
転させるための回転ステージ、5は光源1から発生する
光パルスを分岐するための光学素子、6は光パルスを測
定試料(半導体材料)16に照射するための光学系、7
は光源2から発生する連続発振光を測定試料16に照射
するための光学系、8は測定試料16から発生する蛍光
を集光し、非線形光学結晶に照射するための光学系、9
は光学遅延路、10はゲートパルス光を非線形光学結晶
に照射するための光学系、11は分光器、12は非線形
光学結晶中で蛍光とゲートパルス光の相関により変換さ
れる光を集光し、分光器に導入するための光学系、13
は分光器にて分光された変換光を検出するための光検出
器、14は光検出器からの信号を計測するための時間分
解蛍光測定装置としての信号解析装置、15は光源1の
波長を連続的に可変させ、これと同期して信号を解析装
置14に計測させると共に、光学遅延路による遅延時間
設定を行わせるための制御器である。
【0010】極短パルス光源1から発生される光パルス
は光学素子5にて2光路に分岐される。一方は試料励起
光、他方はゲートパルス光である。試料励起光は光学系
6により測定試料16に照射され、このとき測定試料1
6から放出される蛍光は光学系8により集光され、非線
形光学結晶3の一点に照射される。ゲートパルス光は光
学遅延路9を経由し、光学系10により非線形光学結晶
3上の蛍光が照射された点と同一の点に照射される。
【0011】次に、非線形光学結晶3を回転ステージ4
にて回転させ、非線形光学結晶3中で蛍光とゲートパル
ス光による相関光が非線形光学効果で最も効率的に変換
されるよう回転角を設定する。発生した変換光は光学系
12により集光され、分光器11へ導入される。分光器
11にて分光された変換光は光検出器13にて検出さ
れ、電気信号に変換された後、信号解析装置14にて計
測される。
【0012】ついで、極短パルス光源1から発生される
試料励起光の出力より少なくとも1桁以上低い出力の光
を連続発振光源2から発生させ、光学系7により測定試
料16に照射させ、このとき発生したキャリアにより増
加した変換光成分を信号解析装置14にて抽出及び計測
し、その波長依存性を連続発振光源2の波長を連続的に
変化させて測定することで、連続発振光源2の発振波長
範囲にわたり、任意の遅延時間における蛍光励起スペク
トルが測定される。更に、光学遅延路9の光路差を変化
させ、蛍光に対するゲートパルス光の遅延時間を新たに
設定し、上記した蛍光励起スペクトルの測定を行い、こ
れを制御器15にて繰り返すことで時間分解蛍光励起ス
ペクトルの測定が行えることになる。
【0013】図2は上記した測定方法により観測した試
料16から放出される蛍光励起スペクトルの時間分解測
定を示すグラフである。同図において遅延時間がt0
る時刻は光パルスの試料表面における散乱光とゲートパ
ルス光による自己相関波形の強度が最大となる時刻に対
応し、この時刻を時間軸の原点、即ち、測定試料に光パ
ルスが励起された瞬間とする。
【0014】ついで、光学遅延路により蛍光に対するゲ
ートパルス光の遅延時間をt0 から任意の遅延時間だけ
ずらし、蛍光とゲートパルス光の交差相関光の励起スペ
クトルを測定する。光パルス励起直後では、光パルス照
射によって生成したキャリアの多くがまだ高いエネルギ
ー状態に分布し、測定試料の吸収係数はこれを反映する
ため、試料励起用光パルスの出力より少なくとも1桁以
下の出力を有する連続発振光を試料に照射し、その波長
を連続的に変化させると、相関光強度は測定試料の光パ
ルス励起直後における吸収係数を反映して変化する。し
たがって、相関光強度の波長依存性から光パルス励起直
後の蛍光励起スペクトルが測定できる。図2における時
刻t1 のスペクトルが、上記説明した光パルス励起直後
の蛍光励起スペクトルに対応している。
【0015】更に、時刻がt1 から経過するにつれ高い
エネルギー状態に分布したキャリアがバンド端にエネル
ギー緩和していくため、光学遅延路において設定された
時刻におけるキャリアのエネルギー分布を反映した吸収
係数の変化として、蛍光励起スペクトルが測定されるこ
とになる。
【0016】本実施例においては、上記したように、時
間分解蛍光励起スペクトルを測定試料からの蛍光とゲー
トパルス光の、非線形光学効果により発生した交差相関
光の励起スペクトルの時間依存性の測定により求めるの
で、従来例のように測定試料のバンドギャップ近傍の狭
いエネルギー領域における時間分解励起スペクトルの測
定に限らず、連続発振光源の広い波長可変領域での時間
分解蛍光励起スペクトルの測定が可能となる。したがっ
て、励起スペクトルを測定するための連続発振光源につ
いては、測定したいエネルギー領域に応じて任意に選択
すること、また、複数台用いることも可能であることは
明白である。
【0017】また、本実施例における時間分解能は非線
形光学効果に基づいているため、従来例における光検出
器や信号解析装置内において行われる電気的信号処理に
基づく時間分解能にて制限されることは無く、光パルス
の時間幅、非線形光学結晶の寸法及び種類、光学遅延路
における光路差量にて決定される。したがって、要求す
る時間分解能、相関光強度に応じて任意に光パルスの時
間幅、非線形光学結晶の種類、寸法及び光学遅延路にお
ける光路差量を任意に設定できることは明白である。
【0018】また、本実施例においては、測定試料の時
間分解蛍光励起スペクトルを測定する例について説明し
たが、本発明に関しては以下の測定方法に関しても適用
が可能である。即ち、連続発振光の波長を任意に設定
し、これを試料に照射し、このとき発生したキャリアに
より増加した変換光成分の強度の時間変化を、光学遅延
路の光路差を変化させることにより、任意に設定した波
長における蛍光の寿命測定に適用できることは明白であ
る。また、上記した操作を制御器15にて繰り返すこと
により、波長分解蛍光寿命の測定に適用できることも明
白である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の時間分解
蛍光励起スペクトル測定装置は半導体材料から放出され
る蛍光と光ゲートパルスの交差相関光の励起スペクトル
を測定するようにしたので、従来不可能であった広いエ
ネルギー領域にわたる時間分解蛍光励起スペクトルの測
定が可能となる。更に、非線形光学効果に基づく測定で
あるため、高時間分解能測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる時間分解蛍光励起スペクトル測
定装置の構成図である。
【図2】本発明の時間分解蛍光励起スペクトル測定装置
による蛍光励起スペクトルの時間分解測定例を示す図で
ある。
【図3】従来の時間分解蛍光スペクトル測定方法を適用
した装置の構成図である。
【符号の説明】
1…極短光パルス光源、2…連続発振光源、3…非線形
光学結晶、4…回転ステージ、5…光学素子、6,7,
8,10,12…光学系、9…光学遅延路、11…分光
器、13…光検出器、14…信号解析装置、15…制御
器、16…測定試料。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルス照射により発生する被測定半導
    体材料からの蛍光と、ゲートパルス光の交差相関光を非
    線形光学結晶中における非線形光学効果により発生さ
    せ、その強度の時間変化の測定を行う時間分解蛍光測定
    装置と、 波長を連続的に変化させることのできる連続発振光源
    と、 前記交差相関光の強度の時間変化、連続発振光源の波長
    変化、及び、それらに同期して交差相関光を自動制御す
    るための制御器とを具備し、 試料励起光により半導体材料から放出される蛍光と、ゲ
    ートパルス光の交差相関光の励起スペクトルを連続発振
    光の連続波長スキャンにより測定し、任意の時刻に設定
    して再び交差相関光の励起スペクトルの測定を行うこと
    を繰り返すことで、蛍光励起スペクトルの時間変化を測
    定するようにしたことを特徴とする時間分解蛍光励起ス
    ペクトル測定装置。
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