JP2701611B2 - 同一波長双方向送受信モジュール - Google Patents

同一波長双方向送受信モジュール

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JP2701611B2
JP2701611B2 JP3230825A JP23082591A JP2701611B2 JP 2701611 B2 JP2701611 B2 JP 2701611B2 JP 3230825 A JP3230825 A JP 3230825A JP 23082591 A JP23082591 A JP 23082591A JP 2701611 B2 JP2701611 B2 JP 2701611B2
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薫 梅木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長距離伝送に適用され
る同一波長双方向送受信モジュールに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバを用いて同一波長で双
方向伝送を行う場合には、図2に示すような構成をとっ
ていた。すなわち図2に示すように伝送路7を介して各
々一対の光信号を発生する半導体レーザモジュール(以
下LDモジュールという)1a,1bと、これらのLD
モジュール1a,1bからの出力光を分岐する光方向性
結合器2a、2bと、伝送路7からの光を受信する受光
モジュール3a、3bとか構成されていた。LDモジ
ュール1a、1bは、一般にファブリ・ペロー型半導体
レーザ(以下LDという)からの出射光を光ファイバに
効率良く結合させるように構成されている。
【0003】図3は一般的なLDモジュールの構成を示
す断面図である。同図において、光ファイバ4とLD5
とはレンズ6を介して光学的に結合されている。LD5
の光ビームの出射面の反射率は通常両面とも30%程度
であり、両面からの出射ビームのうち、片側は光ファイ
バ4と結合させ、他端からの出射ビームは受光素子8と
結合させてLD5の光出力をモニタしている。なお、9
はヒートシンク、20はステムである。
【0004】また、光方向性結合器2a、2bと受光モ
ジュール3a,3bとの間もそれぞれ光ファイバと光学
素子とを光学的に結合して構成されている。
【0005】図2において、LDモジュール1aからの
出力信号光は、光方向性結合器2aを通過した後、伝送
路7,光方向性結合器2bを通して受光モジュール3b
で受光される。同様にしてLDモジュール1bからの光
出力信号は、2個の光方向性結合器2a,2bを通して
受光モジュール3aで受光される。
【0006】このように構成される同一波長双方向送受
信モジュールによる光通信方式は、送信側と受信側とを
結ぶ伝送路が1本で良いため、経済的に有利であるとい
う利点をもっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
同一波長双方向伝送では、光方向性結合器を2個使用す
るが、この光方向性結合器を通過後の光パワーは、一般
に3〜4dB低下するため、LDモジュールからの光出
力は、2個の光方向性結合器により6〜8dB低下す
る。このため、送信側と受信側との間の伝送距離を長く
することができないという問題があった。
【0008】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、長
距離伝送を可能とした同一波長双方向送受信モジュール
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明による同一波長双方向送受信モジュール
は、一方の面に全反射コーティングを施したファブリ
ペロー型半導体レーザと、この半導体レーザの全反射コ
ーティング面と対向する他方の面に対向して配置され
の対向する先端面が斜め研磨された光ファイバと、半導
体レーザと光ファイバとの間に配置された少なくとも1
個のレンズと、半導体レーザと光ファイバとの間の光路
上に配置されかつ光路上の光出力を2分割する分割手段
と、この分割手段により分割された半導体レーザの光出
力の一方を光路に垂直な面に対し所定の傾斜角で傾けら
れた受光面で受光する第1の受光素子と、この分割手段
により分割された光ファイバの光出力の一方を光路に垂
直な面に対し所定の傾斜角で傾けられた受光面で受光す
る第2の受光素子とから構成される。
【0010】
【作用】本発明においては、半導体レーザが低電流で大
きな光出力を出力し、光出力を分割しても伝送距離が延
長される。また、光ファイバの先端面が斜め研磨されて
いることにより、この先端面からの戻り光が抑制され
る。また、第1および第2の受光素子の受光面が光路に
垂直な面に対し所定の傾斜角で傾けられていることによ
り、受光素子の受光面からの反射戻り光が抑制される。
【0011】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明による同一波長双方向送受信モ
ジュールの一実施例による構成を示す図である。同図に
おいて、LD10は出射面の片面に全反射コート11が
施されており、この全反射コート11を施したLD10
からの出射光は、レンズ12により光ファイバ14の先
端で結像するようにLD10,レンズ12,光ファイバ
14が配置されている。光ファイバ14の先端は、斜研
磨され、端面からの戻り光が抑制されている。レンズ1
2と光ファイバ14との間には、光路に対して45゜傾
けてハーフミラー13が配置され、LD10から出射す
る実線の矢印で示す出射光の一部をモニタ用受光素子1
5で受光している。一方、伝送路を介して光ファイバ1
4から出射される破線の矢印で示す光ビームは、ハーフ
ミラー13で分割され、分割された光ビームの一方を受
信用受光素子16で受光している。また、受信用受光素
子16とハーフミラー13との間の光路上にはレンズ1
2aが配置され、光ファイバ14からの出射光を集光し
て受信用受光素子16に入射させ、光ファイバ14から
の出射光を効率良く受光させている。この場合、モニタ
用受光素子15および受信用受光素子16の受光面は、
光路に垂直な面に対して8゜傾けられており、受光素子
15および16の受光面からの反射戻り光を抑制してい
る。
【0012】このように構成されるLD10,レンズ1
2,レンズ12a,モニタ用受光素子15,受信用受光
素子16,ハーフミラー13および光ファイバ14等
は、図示されないが、同一パッケージ内に収容され封入
されている。なお、光出力を分割する手段としてハーフ
ミラー13の代わりに光ファイバを融着したものや光導
波路を用いても良い。
【0013】このような構成において、送受信モジュー
ルのLD10には、その出射面の片面に全反射コート1
1を施したことによって得られる効果について説明す
る。一般にLDの光出力の効率を示す外部微分量子効率
ηdは次式で示される。 ηd=ηin(1/R12)/[2αiL+ln(1/R1
2)] ここでηiはLDの内部微分量子効率,R12はLDの
出射端面の反射率,αiはLDの活性層内の吸収係数,
LはLDの共振器長である。従来の場合、ηi=100
%,L=300μm,R1=R2=R=0.32,αi
20cm-1とすると、ηd =66%となる。しかし、レ
ーザ光は両反射面から出射されるので、片側33%の効
率であった。次にLDの片側に全反射コートを施した場
合、ηi =100%,L=300μm,R1=0.3
2,R2=1,αi=20cm-1とすると、ηd =49%
となり、従来のLDに比べて効率が1.5倍向上する。
さらにLDの利得係数も小さくなるので、LDの発振閾
値電流も小さくなる。
【0014】なお、前述した実施例においては、レンズ
12と光ファイバ14との間の光路上にハーフミラー1
3を配置した場合について説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、半導体レーザ10とレンズ1
2との間の光路上にハーフミラー13を配置しても前述
と同様の効果が得られる。
【0015】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
送信用光源の一方の面に全反射コーティングを施したフ
ァブリ・ペロー型半導体レーザを用いたことにより、低
電流で大きな光出力を得ることができるので、同一波長
双方向伝送のために光出力を分割しても従来よりも伝送
距離を延ばすことができる。また、半導体レーザは低電
流で動作するので、低消費電力化が可能となる。さら
に、半導体レーザや受光素子を同一パッケージ内に封入
するようにすれば、小型化を図り、伝送装置内での実装
容積を小さくし、装置全体の小型化が可能となる等の極
めて優れた効果が得られる。また、光ファイバの先端面
が斜め研磨されていることにより、この先端面からの戻
り光が抑制されるものとなり、また、第1および第2の
受光素子の受光面が光路に垂直な面に対し所定の傾斜角
で傾けられていることにより、第1および第2の受光素
子の受光面からの反射戻り光が抑制されるものとなり、
伝送距離の延長化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による同一波長双方向受信モジュールの
一実施例による構成を示す図である。
【図2】同一波長で双方向伝送を行う場合の光部品の構
成を示す図である。
【図3】従来から用いられている一般的な半導体レーザ
モジュールの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1a 半導体レーザ(LD)モジュール 1b 半導体レーザ(LD)モジュール 2a 光方向性結合器 2b 光方向性結合器 3a 受光モジュール 3b 受光モジュール 4 光ファイバ 5 半導体レーザ(LD) 6 レンズ 7 伝送器 8 受光素子 9 ヒートシンク 10 半導体レーザ(LD) 11 全反射コート 12 レンズ 12a レンズ 13 ハーフミラー 14 光ファイバ 15 モニタ用受光素子 16 受信用受光素子 20 ステム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に全反射コーティングを施した
    ファブリ・ペロー型半導体レーザと、 前記半導体レーザの前記全反射コーティング面と対向す
    る他方の面に対向して配置されその対向する先端面が斜
    め研磨された光ファイバと、 前記半導体レーザと前記光ファイバとの間の光路上に配
    置された少なくとも1個のレンズと、 前記半導体レーザと前記光ファイバとの間の光路上に配
    置されかつ光路上の光出力を2分割する分割手段と、 前記分割手段で2分割された前記半導体レーザの光出力
    の一方を光路に垂直な面に対し所定の傾斜角で傾けられ
    た受光面でする第1の受光素子と、 前記分割手段で2分割された光ファイバの光出力の一方
    光路に垂直な面に対し所定の傾斜角で傾けられた受光
    面で受光する第2の受光素子とを備えたことを特徴とす
    る同一波長双方向送受信モジュール。
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JPS63142729A (ja) * 1986-12-04 1988-06-15 Fujitsu Ltd 双方向光送受信装置
JPH01123493A (ja) * 1987-11-06 1989-05-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
JP3021506B2 (ja) * 1989-01-31 2000-03-15 ソニー株式会社 光空間伝送装置

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