JP2699689B2 - 電子楽器 - Google Patents
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Description
自然擦弦楽器の演奏音に表われる所定の音楽的効果等を
実現するのに適した電子楽器に関する。
器等が知られている。これらの自然楽器は、それぞれそ
の楽器に特有の演奏技術を習得することにより、音楽性
豊かな演奏を可能とする。
ので単一楽器で種々の楽音を発生できる可能性を有して
いる。電子楽器においても、演奏は何らかの演奏操作子
を用い、演奏動作情報を発生することによって行なわれ
る。
ル、ウィンドコントローラ、ジョイスティック、スライ
ドボリューム、タブレット等が知られている。
有するが、演奏動作情報として、キーオン信号、キーオ
フ信号、音高信号、タッチ信号等を発生する。鍵盤楽器
の楽音を発生させるのには適しているが、管楽器、擦弦
楽器等の持続音を表情豊かに発生させることにはあまり
適していない。
による音高指定とアンブシュアによる音色制御とを行な
い、管楽器の楽音を発生するのに適している。ウィンド
コントローラの演奏には、管楽器類似の演奏技術を必要
とする。
演奏動作情報として位置情報、速度情報、圧力情報等を
発生することができ、擦弦楽器の楽音発生等に適した演
奏操作子である。これらの演奏操作子を用いて演奏を行
なうには、それぞれの操作技術を習得する必要がある。
助的な演奏操作子であり、主演奏操作子と組合わせて用
いるのに適している。
触位置、弓の移動速度、弓圧等によって複雑に変化す
る。また、管楽器の楽音は、アンブシュア、息圧等によ
って複雑に変化する。また、これらの楽器の楽音は、特
に持続音に特徴がある。
楽音を発生する能力を有するが、電子楽器に最も多く採
用されている鍵盤を演奏操作子として用いて演奏する
と、このような表情豊かな持続音を表現することはむず
かしい。また、たとえば擦弦楽器においては、スピカー
ト等の特殊な奏法がある。通常奏法による楽音と、この
ような特種奏法による楽音を区別して発生させることも
容易ではない。
種々の自然楽器においては種々の形態の演奏操作子が用
いられており、種々の楽音を発生する。多くの人にとっ
て演奏操作が容易なように演奏操作子を設けた電子楽器
においても、これらの楽音を発生させようとすると、困
難があった。
楽器における楽音でも簡単な演奏操作によって種々の楽
音を発生させることのできる電子楽器を提供することで
ある。
用い、演奏形態の異なる演奏操作子によって発生させる
楽音と類似の楽音を表情豊かに発生させることのできる
電子楽器を提供させることである。
音高、音色、音量等が微妙にゆらぐ楽音が発生する。鍵
盤等の演奏操作子を用いて、これらのゆらぎのある楽音
を発生させることは容易ではない。
る楽音を発生させることのできる電子楽器を提供するこ
とである。
音信号の発生開始を指示する指示手段と、前記指示手段
による楽音信号の発生開始の指示に応じて楽音信号を発
生する楽音発生手段と、ランダムノイズを発生するラン
ダムノイズ発生手段と、前記ランダムノイズの高周波数
成分を減衰させて周波数的に所定周波数から高周波数に
向かうにしたがって漸減するゆらぎ信号を生成するフィ
ルタと、前記ゆらぎ信号を基に演奏動作情報を生成し、
演奏動作情報が所定範囲に属していない場合には、該演
奏動作情報を所定範囲に変更する落し込み手段と、前記
所定範囲の演奏動作情報に基づき前記楽音発生手段で発
生される楽音信号を制御する制御手段とを有する。
ゆらぎがある。ゆらぎを実現する1つの方法は、時間的
にほぼ一定の強度を有し、周波数的に所定周波数から高
周波数に向かうにしたがって漸減する強度分布を有する
演奏動作情報を、生の演奏動作情報に付加することによ
って行なわれる。
妙に変化するゆらぎの成分を有するが、演奏動作情報に
これらのゆらぎ成分を実現するための付加的演奏動作情
報を付加することによって、ゆらぎのある楽音を発生さ
せることができる。
の構成を機能ブロックで示す。
れ、音高、楽音発生タイミング、楽音消滅タイミング等
の基本的演奏動作情報を発生する。演奏動作情報記憶手
段3は、演奏操作子1において行なわれた演奏動作によ
る演奏動作情報を記憶する機能を有する。
号形成手段7がただちに楽音信号を形成することもでき
る。しかしながら、この場合は演奏操作子1において行
なった演奏動作に対応した楽音しか発生できない。この
ため、擦弦楽器、管楽器等の表情豊かな演奏を実現する
ことは困難となる。
記憶手段3に記憶された演奏動作情報に基づき、所定の
付加的情報を付加し、楽音信号形成手段7に供給する。
所定の演奏情報とは、たとえばゆらぎや減衰振動等であ
る。
奏動作情報に対して、演奏動作情報修飾手段5が所定の
ゆらぎ成分を付加することによって、音高や音量が微妙
にゆらぐ表情豊かな楽音を発生させることができる。
音信号自体を修飾しようとすると、望みどおりの制御が
行なわれなかった時には、極めて耳障りな楽音が発生す
るが、楽音信号を形成するためのパラメータである演奏
動作情報自体を修飾すると、たとえ制御が所望どおり行
なわれなかった場合にも、発生する楽音に特別の不都合
は生じないことがわかった。
機能ブロックを示す。演奏操作子1で行なった演奏動作
は、演奏動作情報記憶手段3に記憶される。
は、読み出し開始パルス13を波形選択、読み出し手段
12に供給する。波形選択、読み出し手段12は、演奏
動作情報記憶手段3にアドレス等の制御信号14を供給
し、演奏動作情報記憶手段3から波形データ15等を読
み出す。
で行なわれる演奏動作に基づいて、読み出し開始パルス
入力手段11が、聴感上遅れを感じない時間差をおいて
読み出し開始パルス13を発生し、演奏動作情報記憶手
段3から演奏動作情報を波形選択、読み出し手段12に
読み出す。
形成に必要なパラメータ17を抽出し、波形選択、読み
出し手段12はゆらぎデータ付加手段16に供給する。
ゆらぎデータ付加手段16は、演奏動作情報にゆらぎを
与えるための付加的情報を付加し、音源システム18に
供給する。
て行なわれた演奏動作に基づくパラメータと、ゆらぎデ
ータ付加手段16によって付加されたパラメータに基づ
き、楽音信号を形成する。
ば擦弦楽器モデルの場合、図3に示すような機能構成に
よって実現される。
子楽器用鍵盤等によって形成され、音高信号、キーオン
信号、キーオフ信号等の演奏動作情報を波形選択、制
御、読み出し手段兼ゆらぎデータ付加手段21に供給す
る。波形選択、制御、読み出し手段兼ゆらぎデータ付加
手段21は、制御信号26を演奏動作情報テーブル22
に供給し、演奏動作情報テーブル22から擦弦的演奏情
報27を得る。この擦弦的演奏情報27に基づき、演奏
動作情報にゆらぎデータを付加し、修飾された楽音形成
パラメータたとえば弓圧、弓速、弦長等の情報28を物
理モデル音源23に供給する。この物理モデル音源23
は、弦楽器の弦の運動を物理的にシュミレートして楽音
形成信号を発生するものである。
9は、サウンドシステム24に送られ、楽音を発生す
る。
レッシェンド、デクレッシェンド、デタッシュ、フォル
テシモ、ピアニシモ、スピカート、ピチカート、各種楽
音の立上がりデータ等についての演奏動作情報を記憶す
る。これらの演奏動作情報が、たとえば演奏操作子1か
ら発生するキーオン信号によって読み出される。すなわ
ち、演奏操作子1内で演奏操作が行なわれると、その演
奏操作に基づいて特定の演奏形態に基づく演奏動作情報
がテーブル22からゆらぎデータ付加手段21に供給さ
れ、生データを修飾することによって所望の効果を供え
た楽音信号を発生させる。
を実現するハードウェア構成を、図4に示す。
れ、その押鍵情報、離鍵情報は鍵盤スイッチ回路31に
よって検出される。鍵盤スイッチ回路31は、演奏動作
情報をバス32に供給する。このバス32には、楽音信
号形成プログラムを記憶するROM33、演算処理の際
に生ずる中間情報等を一時的に記憶するRAM34、楽
音信号形成等の演算処理を行なうCPU35、タイマ回
路36、音源回路38等が接続されている。CPU35
は、タイマ回路36と割込み信号線37によって接続さ
れており、所定タイミングでタイマ割込みルーチンを実
行する。また、音源回路38には、サウンドシステム2
4が接続されており、楽音形成信号を受け、可聴楽音信
号を発生する。
に示すような機能ブロックを実現して行なう演奏動作
を、図5を参照して説明する。
奏動作情報波形の時間域、周波数域波形を示すグラフで
ある。たとえば、擦弦楽器の演奏においては、弓で弦を
擦る演奏動作を時間域、周波数域でみると、図5(A)
に示すような特性を有する。
振幅を時間の関数として示す。また、図5(A)の下段
には、その周波数特性をスペクトルで示す。
に対して一定ではなく、微妙なゆらぎを有しており、そ
のゆらぎを周波数解析すると、図5(A)下段に示すよ
うにある低い周波数をピークとし、その周波数から高周
波数に向かうにしたがって、次第に減少するスペクトル
特性を示す。
をした場合の演奏動作波形を同様に時間域および周波数
域に対して示すと、図5(B)に示すようになる。すな
わち、押鍵圧力等の演奏動作データの振幅は、時間軸に
対して一定であり、その周波数特性は図5(B)下段に
示すように、直流成分のみを有している。
て、図5(A)に示すような演奏動作に由来する楽音を
発生させることは極めて困難といえる。ところで、鍵盤
等の容易に操作できる演奏操作子を用いて、図5(A)
に示すような自然擦弦楽器の演奏動作に基づく楽音発生
パラメータを発生させようとすると、その演奏操作は極
めて困難となる。
うな演奏動作に基づいて、図5(A)に示すような演奏
動作データを発生させることを考慮する。
の開始と共にランダムノイズを発生させ、そのランダム
ノイズをフィルタ処理して、図5(A)に示す波形と類
似の波形を発生させる。このようなランダムノイズにフ
ィルタ処理を行なった波形を、図5(C)に示す。図5
(C)上段は、演奏動作データの時間変化を示す波形を
示し、図5(C)下段は、ランダムノイズをフィルタ処
理した波形の周波数特性を示す。ランダムノイズ自体
は、図5(C)下段の破線に示すように広い周波数帯域
にわたって平坦な特性を示す。このランダムノイズにフ
ィルタ処理を行なうことにより、図5(C)下段の実線
に示すような所定周波数から高周波数に向かうにしたが
って、次第に減少する特性を提供することができる。
演奏動作波形に基づき、図5(C)に示すような演奏動
作データを発生させれば、図5(A)に示すような自然
擦弦楽器の演奏動作に基づく楽音と類似の楽音を発生さ
せることができる。
下フローチャートを参照して説明する。
を示す。まず、処理がスタートすると、ステップS1に
おいて、RAM等の各レジスタの初期化を行なう。
ベントがあるか否かを判定する。キーオンイベントがあ
れば、YESの矢印にしたがって次のステップS3に進
み、キーオンイベントルーチンを実行する。キーオンイ
ベントがない時は、NOの矢印にしたがって、ステップ
S3を迂回する。
ベントがあるか否かを判定する。キーオフイベントがあ
れば、YESの矢印にしたがってキーオフイベントルー
チンS5を実行する。キーオフイベントがなければ、N
Oの矢印にしたがってステップS5を迂回する。
S6において実行し、ステップS2に戻る。
ントルーチン(S3)およびキーオフイベントルーチン
(S5)を、図7を参照してより詳細に説明する。
7(A)はキーオンイベント、図7(B)はキーオフイ
ベントを示す。
トが生じると、まずステップS11において、キーオン
イベントのあった鍵のキーコードをレジスタKCDに記
憶する。次に、ステップS12において、レジスタKC
Dのキーコード音を物理モデル音源の発音チャンネルに
割当てる。すなわち、この処理によって押鍵された鍵に
対応する楽音の発生準備がなされる。
ル音源の該当チャンネルにレジスタKCDのキーコード
を転送し、そのチャンネルのキーオンフラグkonfl
g(ch)に1を立てる。この発音チャンネルは、フラ
グに1が立ったことを検出し、楽音発生処理を行なう。
チャートを示す。鍵盤上で離鍵動作があると、その鍵が
検出され、ステップS16において、該当するキーコー
ドをレジスタKCDに格納する。続いて、ステップS1
7において、物理モデル音源の発音チャンネル中からレ
ジスタKCDに格納されたキーコードと同一のキーコー
ドを有する音のチャンネルを検出する。すなわち。発音
されている音のうち、離鍵された音はどの音かを検出す
る。
プS18で判定する。該当するチャンネルがあった場合
は、YESの矢印にしたがってステップS19に進み、
物理モデル音源の該当チャンネルのキーオンフラグko
nflg(ch)に0を立てる。該当チャンネルはフラ
グが0になったことに伴い、発音動作を終了させる。そ
の後、リターンする。
が検出されなかった時は、消音処理が既になされている
のでステップS19を迂回して、ただちにリターンす
る。
き、発音、消音処理が行なわれる。図8は、タイマ割込
みルーチンのフローチャートを示す。
21において、発音中のチャンネルを順次指定する。次
に、ステップS22において、そのチャンネルのフラグ
konflag(ch)が1か否かを判定する。このフ
ラグが1の場合は、該当チャンネルが発音指示されてい
るので、YESの矢印にしたがって、次のステップS2
3に進む。なお、フラグが1でない場合は、このチャン
ネルは発音していないので、NOの矢印にしたがってス
テップS21にリターンする。
ルの読み出しポインタにしたがって、演奏動作波形を読
み始める。
るので、擦弦楽器の弓速情報、弓圧情報を読み始める。
ンネルのポインタを1進める。ステップS25において
は、読み出された演奏情報波形に対して、所望のゆらぎ
データを付加する。すなわち、単純な押鍵動作に基づ
き、擦弦楽器の持続音を発生させるために、擦弦楽器持
続音発生中の弓速、弓圧に相当するゆらぎを付与する。
た演奏動作情報に基づき、楽音発生処理の準備を行な
う。たとえば、ゆらぎデータを付加された弓速情報、弓
圧情報を、楽音信号発生に適した範囲に収めるために、
落し込み処理を行なう。すなわち、擦弦楽器の弓速、弓
圧は所定範囲にある場合、適切な楽音が発生するが、ス
テップS25で得られた演奏情報がこの楽音発生範囲に
属していない場合、適当な処理を行なうことによって楽
音発生に適した範囲に変更する処理を行なう。
た弓速、弓圧データを物理モデル音源に供給し、擦弦ア
ルゴにしたがって楽音信号を発生させる。
ンネルに対して同様の処理を行なう。この処理は全チャ
ンネルに対して繰返される。
タの付加について、より詳細に説明する。
レットを用いて、擦弦楽器の演奏動作をシュミレートす
ることができる。
擦弦楽器の演奏動作をシュミレートし、適切な擦弦楽音
を発生させた場合の弓圧特性および弓速特性を示すグラ
フである。図9(A)は、圧力と速度の時間に対する変
化を示す時間域波形グラフである。また、図9(B)
は、図9(A)に示した圧力と速度の周波数成分を分解
した周波数スペクトルである。
られれば、擦弦楽器の楽音に適した楽音信号を発生させ
ることができる。
を得るために行なうフィルタ処理の特性を説明するグラ
フである。
作情報を得るため、ランダムノイズを用い、このランダ
ムノイズをフィルタ処理する。
タ処理した波形の例を示す。フィルタ処理としては、た
とえば8次の移動平均を6回かけ、最後にカットオフ2
Hzのハイパスフィルタ処理を行なう。
ルタ処理によって、周波数特性はある一定の周波数以下
で落ち、それ以上の周波数が残る波形となる。さらに、
移動平均をとることにより、周波数が高くなるにしたが
って減衰する波形が得られる。
と、ランダムノイズをフィルタ処理した波形とを加算し
て得た信号の周波数特性を示す。
タブレットとスティックを用いて作成した波形と比較し
て示すグラフである。
タブレットとスティックを用いて擦弦楽器楽音を発生さ
せるために発生させた特性と極めてよく似た特性の演奏
動作波形を形成することができる。
たが、ゆらぎを与える楽音としては、擦弦楽器の他、管
楽器の楽音や、実在しない音であってもよい。たとえ
ば、サキソホンの息圧、アンブシュアのゆらぎや、実在
しないランダムノイズ等に適用できる。また、実際に演
奏した演奏動作情報にフィルタ処理を行なったものや、
時間軸を逆にして読み出したもの、演奏操作子以外のた
とえばマウス等で非リアルタイムに入力したもの等を用
いることもできる。また、演奏操作子の操作に基づい
て、クレッシェンド、デクレッシェンド、デタッシュ、
フォルテシモ、ピアニシモ、スピカート、ピチカート、
各種立上がりデータ等を読み出し、これらのデータにゆ
らぎデータを付加することもできる。
情報の読み出しは、キーボードのキーオン信号をトリガ
とし、ポインタを用いて行なっているが、必ずしもこの
ような場合に限らない。たとえば、キーオン信号の他、
他に用意されたスイッチによってトリガしてもよい。ま
た、内部的に演算され、処理して発生したトリガをスタ
ート信号として利用してもよい。
したが、その他の演奏操作子を用いてもよい。たとえ
ば、タブレットを用いつつ、上述の実施例同様の処理を
行なえば、初心者にも容易な操作によって所望の楽音を
発生させることができる。
る場合を説明したが、FM音源等、他の音源回路を用い
ることもできる。たとえば、ゆらぎ処理された演奏動作
波形をFM音源のモジュレータやキャリアのアウトプッ
トレベルのパラメータとして使用することで、ピッチや
振幅にゆらぎを持たせることができる。
特性のデータを作成するために、ランダムデータにフィ
ルタ処理を行ない、目的の周波数特性を得る場合を説明
したが、計測された周波数特性から逆フーリエ変換を行
なって目的の周波数特性を求めてもよい。また、ゆらぎ
の特性がその周波数特性だけで実現できない場合は、そ
の確率密度関数を計算してゆらぎデータを合成すること
も可能である。
ルタイムにコントロールしたり、計算された制御データ
で増減させてゆらぎの程度を調節することもできる。
する必要はなく、部分的に補間したり合成することも可
能である。
よって異なった特性を持つ場合、強弱を表わすデータを
パラメータとして複数のゆらぎデータを補間して加算し
てもよい。また、複数の演奏動作波形に対して異なるゆ
らぎ波形を強弱によって選択し、補間することも可能で
ある。たとえば、フォルテの時は圧力のゆらぎ成分に特
徴があり、ピアノの時は速度のゆらぎ成分に特徴がある
場合、圧力、速度、それぞれにフォルテ、ピアノの場合
のゆらぎデータを持っておき、強弱を表わすデータをパ
ラメータにして補間し、それぞれ付加することができ
る。
際のフィルタ特性を変化させることにより、変化するゆ
らぎを作成することもできる。
アルタイムでフィルタリングと加算を行なってもよい。
また、ランダムノイズデータを計算によりリアルタイム
に作成することもできる。
に与える実施例を説明したが、その他、種々の特徴を楽
音に付与することが可能である。
楽器の機能ブロックを示す。本実施例は、楽音に弾むよ
うな特性を付与するものである。
示し、図2のゆらぎデータ付加手段16の代わりに減衰
振動データ付加手段41が用いられている。その他の点
は、図2の機能ブロックと同様である。
ルに適用した場合の実施例を示す。図13(A)は、そ
の機能構成を示すブロック図であり、図13(B)は、
その特性を説明するためのグラフである。
子1を操作すると、音高信号、キーオン信号、キーオフ
信号等の演奏動作信号が、波形選択、制御、読み出し手
段兼減衰振動データ付加手段42に供給される。この手
段42から演奏動作情報テーブル22に制御信号26が
送られ、擦弦的演奏情報27が読み出されることは、図
3の場合と同様である。読み出された擦弦的演奏情報に
減衰振動データを付加し、修飾された弓圧情報、弓速情
報、弦長情報等のパラメータ28が物理モデル音源23
に供給され、楽音信号29が発生する。この楽音信号は
サウンドシステム24より可聴信号を発生させる。
えばクレッシェンド、デクレッシェンド、デタッシュ、
フォルテシモ、ピアニシモ、スピカート、ピチカート、
各種立上がりデータ等の演奏動作情報を記憶する。減衰
振動データの付加は、特にスピカート等のような弾むよ
うな楽音を発生させるのに効果的である。
って演奏動作情報を修飾する例を示す。
すような一定の強度を有する演奏動作情報が提供される
とする。この演奏動作情報に基づき、その初期に減衰振
動を有する図13(B)下段に示すような演奏動作デー
タを作成するものとする。このような演奏動作データ
は、弾むような楽音、輝くような楽音を発生させるのに
有効である。
示すハードウェア構成を用いて実現することができる。
また、この楽音信号形成処理は、図6、図7に示すよう
な処理ルーチンを用いることができる。
マ割込みルーチンを用いるものとする。
示すタイマ割込みルーチンと類似のものであり、図14
のステップS31〜S37は、図8のステップS21〜
S27に対応する。
いて、読み出された演奏情報波形に対して減衰振動デー
タを付与することが前述の実施例と異なる点である。
えば図15に示すようなフィルタによって実行すること
ができる。
加算器58、59、60、61、乗算器62、63、6
4が図示のように接続され、フィルタを構成している。
このフィルタは、出力ノード66、67、68におい
て、それぞれハイパスフィルタ特性、バンドパスフィル
タ特性、ローパスフィルタ特性を提供する。
を発生させるための減衰振動を得るためには、バンドパ
スフィルタを用いることが有効である。たとえば、2次
ローパスフィルタを用いる。
によって提供される特性例を、数種の異なるパラメータ
に対して示す。
他、複数のフィルタを組合わせた複数フィルタを用いる
こともできる。図16は、複合フィルタの例を示す。図
16(A)は、3つのフィルタを並列に組合わせた例を
示す。フィルタF1、F2、F3が並列に接続され、そ
れぞれの出力が加算器によって結合されている。
(B)に示すような合成された特性を出力に得ることが
できる。
図17(A)は、入力信号の時間変化を示すグラフであ
る。入力信号は時間に関して一定の強度を有する。この
ような時間に対して一定の強度を有する入力信号から、
図17(C)に示すような強度が振幅し、振幅が次第に
減衰して一定の強度に落ち着く信号を得ることを考え
る。
7(B)に示すようなバンドパス特性を有するフィルタ
を用いるのが効果的である。図示の特性の場合、バンド
パスフィルタはピーク波長を約20Hzに有する。破線
の特性はQ=0.1の場合を示し、実線の特性はQ=
0.01の場合を示す。
17(B)に示すような特性を有するフィルタを通過さ
せることにより、図17(C)に示すような出力特性を
得ることができる。なお、図17(C)に示す振幅の周
期は、図17(B)に示すピークの周波数によって定ま
る。
奏動作情報を作成することにより、弾むような楽音を発
生させることができる。たとえば、擦弦楽器において、
弓を弦の上で弾ませて演奏するスピカート演奏の楽音を
発生させることができる。
性を有する付加情報を楽音に付加することができる。
ともできるが、マイコン中にデジタルフィルタとして組
込むこともできる。たとえば、制御プログラム中のソフ
トウェアとしてフィルタを組込み、波形選択、読み出し
処理を行なった後に読まれた演奏動作波形データに対し
てフィルタ処理を行なうことができる。なお、実施例に
おいては、2次ローパスフィルタの複雑なフィルタを使
用したが、構成要素の少ない簡単なフィルタを使うこと
も可能である。
可能なことは当業者に自明であろう。
時間的にほぼ一定の強度を有しかつ周波数的に所定周波
数から高周波数に向かうにしたがって漸減する信号を発
生し、この信号に基づき楽音信号を制御することによ
り、簡単な演奏操作によってゆらぎのある楽音発生を可
能にする。
擦弦楽器、管楽器等の持続音に特徴的な楽音や、特種演
奏の楽音等を発生させることもできる。
る。
ブロック図である。
ロック図である。
(A)、(B)、(C)は、それぞれ演奏動作データの
振幅の時間変化を示すグラフおよび演奏動作データの周
波数特性を示すグラフである。
る。図7(A)はキーオンイベント、図7(B)はキー
オフイベントのフローチャートである。
る。
音を発生させた場合に採取した波形を示すグラフであ
る。図9(A)は圧力および速度の時間変化を示すグラ
フ、図9(B)は圧力および速度の周波数特性を示すグ
ラフである。
10(A)はランダムノイズのフィルタ処理波形を示す
グラフ、図10(B)は生波形とランダムノイズのフィ
ルタ処理波形との和を示すグラフである。
ブロック図である。
を示す。図13(A)は機能構成を示すブロック図、図
13(B)は特性を示すグラフである。
トである。
を示す回路図、図15(B)は特性を示すグラフであ
る。
構成を示すブロック図、図16(B)は特性例を示すグ
ラフである。
するためのグラフである。図17(A)は入力演奏動作
情報を示すグラフ、図17(B)はフィルタ特性を示す
グラフ、図17(C)は図17(B)に示す特性を有す
るフィルタで、図17(A)に示す入力を処理した場合
の出力信号の特性を示すグラフである。
演奏動作情報修飾手段、7 楽音信号形成手段、 11
読み出し開始パルス入力手段、 12 波形選択、読
み出し手段、 16 ゆらぎデータ付加手段、 18
音源システム、 21 波形選択、制御、読み出し手段
兼ゆらぎデータ付加手段、 22 演奏動作情報テーブ
ル、 23 物理モデル音源、 24 サウンドシステ
ム、31 鍵盤スイッチ回路、 32 バス、 33
ROM、 34 RAM、35 CPU、 36 タイ
マ、 38 音源回路、 41 減衰振動データ付加手
段、 42 波形選択、制御、読み出し手段兼減衰振動
データ等付加手段
Claims (1)
- 【請求項1】楽音信号の発生開始を指示する指示手段
と、 前記指示手段による楽音信号の発生開始の指示に応じて
楽音信号を発生する楽音発生手段と、ランダムノイズを発生するランダムノイズ発生手段と、 前記ランダムノイズの高周波数成分を減衰させて周波数
的に所定周波数から高周波数に向かうにしたがって漸減
するゆらぎ信号を生成するフィルタと、 前記ゆらぎ信号を基に演奏動作情報を生成し、演奏動作
情報が所定範囲に属していない場合には、該演奏動作情
報を所定範囲に変更する落し込み手段と、 前記所定範囲の演奏動作情報に基づき前記楽音発生手段
で発生される楽音信号を制御する制御手段と を有する電
子楽器。
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JP3100303A JP2699689B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 電子楽器 |
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