JP2699069B2 - 平形ケーブル保持具 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はケーブルラック等の架台上に布設する複数本
の平形ケーブルを支持する平形ケーブル保持具に関す
る。 [従来の技術とその問題点] 近年、ビルや住宅・工場等では、建物の大型化・高層
化、あるいは冷暖房設備の充実・各種OA機器の普及等に
伴って、電力需要が著しく増大している。これに対応す
る屋内配線において、丸形ケーブルを使用すれば、電圧
降下が問題となり、ケーブルサイズが大型化するので、
電圧降下の少ない平形ケーブルを使用する場合が多くな
っている。 従来、平形ケーブルを布設する場合、第6図に示す様
に、ケーブル架台aに支持金具bを取付け、該支持金具
bに平形ケーブルcを支持させていた。即ち、この支持
金具bは、平形ケーブルcの下端部が嵌合する嵌合溝d
を有する下部材eと、該ケーブルcの上端部が嵌合する
嵌合溝fを有する押え用上部材gとを備え、該上下部材
g,eで挟持するように平形ケーブルcを保持していた。 この場合の布設作業としては、まず、ケーブル架台a
に支持金具bの下部材eをボルト・ナット等の固着具h
にて取付けた後、平形ケーブルcを持ち上げ、下部材e
の嵌合溝dに該ケーブルcの下端部を嵌合させ、その
後、ケーブルcの上端部に上部材gの嵌合溝fを嵌合さ
せた後、ボルト・ナット等の固着具kにて上下部材g,e
を固着して該平形ケーブルcを挟持状に保持していた。 然し、上述の従来の支持金具bは部品点数が多くコス
ト高である。そして、通常、1メートルあたり4kg〜20k
gの重量を有する平形ケーブルを手で持ち上げて下部材
eの嵌合溝dに嵌め込む作業は容易なものではない。ま
た、ボルト等の固着具を締結する回数も多く面倒であ
り、従来の支持金具bを用いる布設作業は非能率なもの
であった。 バスダクトにおいては図7に斜視図を示すような導体
保持溝mとスペーサ部nとを櫛形に配設した簡易な支持
具を用いる提案(実公昭36−29959号)もあるが、平形
ケーブルの場合は、一般にケーブルの厚さ寸法がバスダ
クトより著しく大きく、またそのバラツキが大きいの
で、平形ケーブルを櫛形の保持溝に収容できない場合が
あり、或は収容できたとしても嵌め込みが容易でない場
合があり、簡易な櫛形の支持具を用いることが困難であ
った。 本発明は上述の従来の問題点を解決して、平形ケーブ
ルを効率よく布設することができ、しかもコスト安な平
形ケーブル保持具を提供することを目的とするものであ
る。 [問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する本発明の構成を、実施例に対応す
る第1図乃至第3図を参照して説明すると、本発明は複
数本の平形ケーブル1を、その長辺部20が互いに対向す
るように所定間隔を隔ててほぼ平行に支持するケーブル
保持具3であって、互いにほぼ平行な側壁部12,12とこ
れら側壁部を連結する上壁部13とを有する断面ほぼコ字
形の外殻部21の内側に、隣合う平形ケーブル1,1の間に
介装されて隣合う平形ケーブル1,1を所定間隔に保持す
る、前記側壁部12にほぼ平行な介装部8,8,・・を櫛状に
備え、前記側壁部12と介装部8との間に、また介装部8
と介装部8との間に、平形ケーブルを嵌合収容する嵌合
溝11,11,・が前記上壁部13と反対側に開口するように形
成され、更に前記介装部8に、前記上壁部13と反対側に
開口し前記嵌合溝11に平行な空隙部19を設けることによ
り、外空隙部により隔てられた、互いに接近,離隔する
方向に弾性変形可能な脚部8a,8aが形成されていること
を特徴とするものである。 [作用] 上記の本発明の平形ケーブル保持具によれば、長辺部
20が互いに対向するように平行に配置した平形ケーブル
1,1,・に平形ケーブル保持具を差し込み、前記嵌合溝11
を平形ケーブルに嵌め込めばよいので、平形ケーブルの
布設作業が容易、簡単になる。この場合に、本発明にお
いては、介装部8に空隙部19を設けることにより、相互
に接近,離隔する方向に弾性変形可能な脚部8a,8aが形
成されているので、平形ケーブルの厚さのバラツキが大
であって、ケーブル厚さが過大なものがあっても、脚部
8aが弾性的に拡開して開脚することにより平形ケーブル
1に嵌合溝11を容易に嵌め込むことができる。 そして、脚部8aは同一の介装部8の他の脚部8aとは空
隙部19により隔てられ、他の介装部8の脚部8aとは嵌合
溝11により隔てられ、それぞれの脚部8aが独立して弾性
的に変形するので、平形ケーブル1を、隣合う他の平形
ケーブルの厚さ寸法の影響を受けることなく、所定間隔
をもって互いにほぼ平行に確実に保持できる。換言すれ
ば、このとき、前記空隙部19は平形ケーブル1の厚さの
バラツキを吸収する機能を果たし、隣合う他の平形ケー
ブルの厚さ寸法の影響を遮断する。 [実施例] 以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を詳説す
る。 第1図は本発明の第1実施例の平形ケーブル保持具の
横断面図であり、第2図はその変形例の平形ケーブル保
持具の使用状態斜視図であり、第3図は第2図に示す使
用状態における平形ケーブル保持具の断面図である。第
1図に示す第1実施例と第2図及び第3図に示すその変
形例とは平形ケーブル保持具3をケーブルラック2の子
桁4に取付ける取付け手段が異なるだけで、他の点は同
一なので、以下、第1図〜第3図を併せて説明する。各
図(後記の第4図及び第5図を含む)において同一の符
号は同一の部分を示す。 平形ケーブル1は、第3図に示す様に、並列に配列さ
れた5本の良導電性金属からなる導体5・・と、該導体
5・・を被覆する架橋ポリエチレン等からなる絶縁体6
と、該絶縁体6を被覆するゴム,塩化ビニル等からなる
シース7とから構成され、全体が横断面扁平長円形状と
されている。 本発明の第1実施例及びその変形例による平形ケーブ
ル保持具は、互いにほぼ平行な両側の側壁部12,12とこ
れら側壁部を連結する上壁部13とを有する断面ほぼコ字
形の外殻部21の内側に、隣合う平形ケーブル1,1間に介
挿されて平形ケーブル1,1間の間隔を所定間隔に保持す
る、前記側壁部にほぼ平行な介装部8,8を前記上壁部13
から突設させて櫛状に備えている。そして、前記側壁部
12と介装部8との間に、また介装部8と介装部8との間
に平形ケーブル1が嵌合し収容される嵌合溝11,11,11,
が前記上壁部13と反対側に開口するように形成されてい
る。嵌合溝11は、幅寸法Aが平形ケーブル1の厚さ寸法
Bとほぼ同一もしくはこれよりやや小さくされ、深さ寸
法Cが平形ケーブル1の高さ寸法Dとほぼ同一もしくは
これよりやや小さくされている。さらに嵌合溝11の上端
部は平形ケーブルの円弧状の短辺部15が嵌合するように
円弧状とされている。 前記の介装部8,8にはそれぞれ前記嵌合溝11に平行な
空隙部19が設けられている。従って各介装部8には空隙
部19により隔てられた2個の脚部8a,8aが形成され、こ
れらの脚部8aは互いに接近或は離隔する方向に弾性変形
可能で、板バネ片のようなスプリング性を有し、既に
「作用」の欄で述べたとおり、平形ケーブルの厚さ寸法
Bのバラツキもしくは少々の相違にうまく対応できると
ともに確実に平形ケーブル1を嵌合把持できるように形
成されている。 なお、外殻部21の側壁部12,12の側方に鍔部9,9が延設
されており、平形ケーブル保持具3は該鍔部9,9により
ケーブルラック2の子桁4等の架台に取付け、固定され
る。この取付け、固定は第1図に示す実施例においては
結束具(図示せず)により行われ、結束に便利なように
鍔部9,9の末端が折り曲げられ鍔部9が係止溝に形成さ
れている。第2図及び第3図に示す変形例においては、
鍔部9,9がボルト、ナット等の固着具10,10により子桁4
に固定される。従って、変形例においては鍔部9,9にボ
ルトを挿通するボルト孔16,16が設けられている。 次に、上記説明した平形ケーブル保持具3を使用した
平形ケーブル1,1,・の布設について説明する。先ず、ケ
ーブルラック2の所定ピッチに配設された子桁4,・に平
形ケーブル1の一方の短辺部14が、接触するように平形
ケーブル1,1,・を子桁4,・に載置し、該ケーブル1,1,・
の長辺部20を互いに対向させ、相互に略平行に配列す
る。そして、その後、平形ケーブル保持具3を、介装部
8,8が隣合うケーブル1,1間に介装されるように第1図の
仮想線で示す位置から矢印E方向に押込まれ、該ケーブ
ル1の他方の短辺部15側から差込まれ、固着具10にて該
保持具3と子桁4とを順次固着してゆく。平形ケーブル
保持具3は、ケーブル間の間隔を保持する機能とケーブ
ルを結束する機能とを兼ねており、上記のようにケーブ
ル1,1,・の長手方向に沿う所定ピッチ毎に平形ケーブル
保持具3を差込み装着することにより、保持具3の嵌合
溝11にケーブル1を嵌合させてケーブル1を確実に保持
し、ケーブル1,1,・を結束するとともにケーブル1,1,・
相互間の間隔を所定間隔に保持し、ケーブル1,1,・を子
桁4に固定する。 このとき、介装部8の脚部8a,8aは相互に接近,離間
する方向に弾性変形可能であるから、各平形ケーブル1
の厚さ寸法Bに対応して弾性変形し、保持具3を簡単か
つ確実にケーブル1に装着することができる。 次に第4図は本発明の第二の実施例の平形ケーブル保
持具3を使用して平形ケーブル1,1,・を布設した状態の
斜視図を示している。この実施例の平形ケーブル保持具
3は鍔部9,9を備えておらず、従って、子桁4に固定さ
れない。この点以外は前記の第1実施例の保持具3とほ
ぼ同様であり、各介装部には空隙部19が設けられ、脚部
は弾性変形可能である。 この実施例の平形ケーブル保持具3を用いるケーブル
布設においては、子桁4に平形ケーブル1を載置し、そ
の後、この保持具3を、ケーブル1の短辺部15側から長
手方向に沿って所定ピッチにて順次差込んでゆくだけで
よい。従って、この場合は、子桁4にボルト挿通用孔を
形成する必要がなく、また、保持具3の配設ピッチを、
子桁4の配設ピッチと同一とする必要もなく、その布設
はより簡便なものとなる。 上述の説明ではすべて水平布設の場合を示している
が、第5図に示す様に、垂直布設の場合にも本発明の平
形ケーブル保持具を使用して布設できる。すなわち、天
井等から垂下された平形ケーブル1,1,・を、床面等から
立設されたケーブルラック2に、一方の短辺部14を接触
させて、該ケーブル1を相互に略平行に配列した後、第
2図及び第3図に示すものと同様な平形ケーブル保持具
3を、ケーブル1の他方の短辺部15側からケーブル長手
方向(つまり鉛直方向)に沿った所定ピッチにて順次差
込み、固着具10にて該保持具3とケーブルラック2とを
固着する。なお、垂直布設においても、第4図に示した
鍔9を備えない保持具3を使用してもよい。このように
垂直布設にあっても、本発明のケーブル保持具3により
ケーブル1,1,・が結束されケーブル間が所定間隔に保持
される。 なお、本発明による平形ケーブル保持具及びこれを使
用するケーブル布設は、上記図示或は説明した所に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
適宜に変更できる。例えば介装部8,嵌合溝11の個数は布
設する平形ケーブルの本数に合わせて増減できる。平形
ケーブル保持具3の材質はアルミニウム、プラスチック
等の非磁性体とするのが好ましい。 [発明の効果] 上記詳説した所から明らかなとおり、本発明の平形ケ
ーブル保持具は従来のものに較べてコスト安であり、平
形ケーブルの布設を容易にかつ能率よく行うことができ
る。 殊に、本発明のケーブル保持具においては、介装部8
の空隙部19により隔てられた脚部8a,8aが相互に接近,
離隔する方向に弾性変形するので、ケーブル保持具をケ
ーブル1,1,・に差し込み装着するに当って、嵌合溝11を
ケーブルに嵌め込むのが容易であり、また平形ケーブル
の厚さのバラツキ,変動に対してうまく対応でき、しか
も各布設ケーブルを隣合う他のケーブルの厚さ寸法の影
響を受けることなく、容易にかつ確実に把持できる。
の平形ケーブルを支持する平形ケーブル保持具に関す
る。 [従来の技術とその問題点] 近年、ビルや住宅・工場等では、建物の大型化・高層
化、あるいは冷暖房設備の充実・各種OA機器の普及等に
伴って、電力需要が著しく増大している。これに対応す
る屋内配線において、丸形ケーブルを使用すれば、電圧
降下が問題となり、ケーブルサイズが大型化するので、
電圧降下の少ない平形ケーブルを使用する場合が多くな
っている。 従来、平形ケーブルを布設する場合、第6図に示す様
に、ケーブル架台aに支持金具bを取付け、該支持金具
bに平形ケーブルcを支持させていた。即ち、この支持
金具bは、平形ケーブルcの下端部が嵌合する嵌合溝d
を有する下部材eと、該ケーブルcの上端部が嵌合する
嵌合溝fを有する押え用上部材gとを備え、該上下部材
g,eで挟持するように平形ケーブルcを保持していた。 この場合の布設作業としては、まず、ケーブル架台a
に支持金具bの下部材eをボルト・ナット等の固着具h
にて取付けた後、平形ケーブルcを持ち上げ、下部材e
の嵌合溝dに該ケーブルcの下端部を嵌合させ、その
後、ケーブルcの上端部に上部材gの嵌合溝fを嵌合さ
せた後、ボルト・ナット等の固着具kにて上下部材g,e
を固着して該平形ケーブルcを挟持状に保持していた。 然し、上述の従来の支持金具bは部品点数が多くコス
ト高である。そして、通常、1メートルあたり4kg〜20k
gの重量を有する平形ケーブルを手で持ち上げて下部材
eの嵌合溝dに嵌め込む作業は容易なものではない。ま
た、ボルト等の固着具を締結する回数も多く面倒であ
り、従来の支持金具bを用いる布設作業は非能率なもの
であった。 バスダクトにおいては図7に斜視図を示すような導体
保持溝mとスペーサ部nとを櫛形に配設した簡易な支持
具を用いる提案(実公昭36−29959号)もあるが、平形
ケーブルの場合は、一般にケーブルの厚さ寸法がバスダ
クトより著しく大きく、またそのバラツキが大きいの
で、平形ケーブルを櫛形の保持溝に収容できない場合が
あり、或は収容できたとしても嵌め込みが容易でない場
合があり、簡易な櫛形の支持具を用いることが困難であ
った。 本発明は上述の従来の問題点を解決して、平形ケーブ
ルを効率よく布設することができ、しかもコスト安な平
形ケーブル保持具を提供することを目的とするものであ
る。 [問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する本発明の構成を、実施例に対応す
る第1図乃至第3図を参照して説明すると、本発明は複
数本の平形ケーブル1を、その長辺部20が互いに対向す
るように所定間隔を隔ててほぼ平行に支持するケーブル
保持具3であって、互いにほぼ平行な側壁部12,12とこ
れら側壁部を連結する上壁部13とを有する断面ほぼコ字
形の外殻部21の内側に、隣合う平形ケーブル1,1の間に
介装されて隣合う平形ケーブル1,1を所定間隔に保持す
る、前記側壁部12にほぼ平行な介装部8,8,・・を櫛状に
備え、前記側壁部12と介装部8との間に、また介装部8
と介装部8との間に、平形ケーブルを嵌合収容する嵌合
溝11,11,・が前記上壁部13と反対側に開口するように形
成され、更に前記介装部8に、前記上壁部13と反対側に
開口し前記嵌合溝11に平行な空隙部19を設けることによ
り、外空隙部により隔てられた、互いに接近,離隔する
方向に弾性変形可能な脚部8a,8aが形成されていること
を特徴とするものである。 [作用] 上記の本発明の平形ケーブル保持具によれば、長辺部
20が互いに対向するように平行に配置した平形ケーブル
1,1,・に平形ケーブル保持具を差し込み、前記嵌合溝11
を平形ケーブルに嵌め込めばよいので、平形ケーブルの
布設作業が容易、簡単になる。この場合に、本発明にお
いては、介装部8に空隙部19を設けることにより、相互
に接近,離隔する方向に弾性変形可能な脚部8a,8aが形
成されているので、平形ケーブルの厚さのバラツキが大
であって、ケーブル厚さが過大なものがあっても、脚部
8aが弾性的に拡開して開脚することにより平形ケーブル
1に嵌合溝11を容易に嵌め込むことができる。 そして、脚部8aは同一の介装部8の他の脚部8aとは空
隙部19により隔てられ、他の介装部8の脚部8aとは嵌合
溝11により隔てられ、それぞれの脚部8aが独立して弾性
的に変形するので、平形ケーブル1を、隣合う他の平形
ケーブルの厚さ寸法の影響を受けることなく、所定間隔
をもって互いにほぼ平行に確実に保持できる。換言すれ
ば、このとき、前記空隙部19は平形ケーブル1の厚さの
バラツキを吸収する機能を果たし、隣合う他の平形ケー
ブルの厚さ寸法の影響を遮断する。 [実施例] 以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を詳説す
る。 第1図は本発明の第1実施例の平形ケーブル保持具の
横断面図であり、第2図はその変形例の平形ケーブル保
持具の使用状態斜視図であり、第3図は第2図に示す使
用状態における平形ケーブル保持具の断面図である。第
1図に示す第1実施例と第2図及び第3図に示すその変
形例とは平形ケーブル保持具3をケーブルラック2の子
桁4に取付ける取付け手段が異なるだけで、他の点は同
一なので、以下、第1図〜第3図を併せて説明する。各
図(後記の第4図及び第5図を含む)において同一の符
号は同一の部分を示す。 平形ケーブル1は、第3図に示す様に、並列に配列さ
れた5本の良導電性金属からなる導体5・・と、該導体
5・・を被覆する架橋ポリエチレン等からなる絶縁体6
と、該絶縁体6を被覆するゴム,塩化ビニル等からなる
シース7とから構成され、全体が横断面扁平長円形状と
されている。 本発明の第1実施例及びその変形例による平形ケーブ
ル保持具は、互いにほぼ平行な両側の側壁部12,12とこ
れら側壁部を連結する上壁部13とを有する断面ほぼコ字
形の外殻部21の内側に、隣合う平形ケーブル1,1間に介
挿されて平形ケーブル1,1間の間隔を所定間隔に保持す
る、前記側壁部にほぼ平行な介装部8,8を前記上壁部13
から突設させて櫛状に備えている。そして、前記側壁部
12と介装部8との間に、また介装部8と介装部8との間
に平形ケーブル1が嵌合し収容される嵌合溝11,11,11,
が前記上壁部13と反対側に開口するように形成されてい
る。嵌合溝11は、幅寸法Aが平形ケーブル1の厚さ寸法
Bとほぼ同一もしくはこれよりやや小さくされ、深さ寸
法Cが平形ケーブル1の高さ寸法Dとほぼ同一もしくは
これよりやや小さくされている。さらに嵌合溝11の上端
部は平形ケーブルの円弧状の短辺部15が嵌合するように
円弧状とされている。 前記の介装部8,8にはそれぞれ前記嵌合溝11に平行な
空隙部19が設けられている。従って各介装部8には空隙
部19により隔てられた2個の脚部8a,8aが形成され、こ
れらの脚部8aは互いに接近或は離隔する方向に弾性変形
可能で、板バネ片のようなスプリング性を有し、既に
「作用」の欄で述べたとおり、平形ケーブルの厚さ寸法
Bのバラツキもしくは少々の相違にうまく対応できると
ともに確実に平形ケーブル1を嵌合把持できるように形
成されている。 なお、外殻部21の側壁部12,12の側方に鍔部9,9が延設
されており、平形ケーブル保持具3は該鍔部9,9により
ケーブルラック2の子桁4等の架台に取付け、固定され
る。この取付け、固定は第1図に示す実施例においては
結束具(図示せず)により行われ、結束に便利なように
鍔部9,9の末端が折り曲げられ鍔部9が係止溝に形成さ
れている。第2図及び第3図に示す変形例においては、
鍔部9,9がボルト、ナット等の固着具10,10により子桁4
に固定される。従って、変形例においては鍔部9,9にボ
ルトを挿通するボルト孔16,16が設けられている。 次に、上記説明した平形ケーブル保持具3を使用した
平形ケーブル1,1,・の布設について説明する。先ず、ケ
ーブルラック2の所定ピッチに配設された子桁4,・に平
形ケーブル1の一方の短辺部14が、接触するように平形
ケーブル1,1,・を子桁4,・に載置し、該ケーブル1,1,・
の長辺部20を互いに対向させ、相互に略平行に配列す
る。そして、その後、平形ケーブル保持具3を、介装部
8,8が隣合うケーブル1,1間に介装されるように第1図の
仮想線で示す位置から矢印E方向に押込まれ、該ケーブ
ル1の他方の短辺部15側から差込まれ、固着具10にて該
保持具3と子桁4とを順次固着してゆく。平形ケーブル
保持具3は、ケーブル間の間隔を保持する機能とケーブ
ルを結束する機能とを兼ねており、上記のようにケーブ
ル1,1,・の長手方向に沿う所定ピッチ毎に平形ケーブル
保持具3を差込み装着することにより、保持具3の嵌合
溝11にケーブル1を嵌合させてケーブル1を確実に保持
し、ケーブル1,1,・を結束するとともにケーブル1,1,・
相互間の間隔を所定間隔に保持し、ケーブル1,1,・を子
桁4に固定する。 このとき、介装部8の脚部8a,8aは相互に接近,離間
する方向に弾性変形可能であるから、各平形ケーブル1
の厚さ寸法Bに対応して弾性変形し、保持具3を簡単か
つ確実にケーブル1に装着することができる。 次に第4図は本発明の第二の実施例の平形ケーブル保
持具3を使用して平形ケーブル1,1,・を布設した状態の
斜視図を示している。この実施例の平形ケーブル保持具
3は鍔部9,9を備えておらず、従って、子桁4に固定さ
れない。この点以外は前記の第1実施例の保持具3とほ
ぼ同様であり、各介装部には空隙部19が設けられ、脚部
は弾性変形可能である。 この実施例の平形ケーブル保持具3を用いるケーブル
布設においては、子桁4に平形ケーブル1を載置し、そ
の後、この保持具3を、ケーブル1の短辺部15側から長
手方向に沿って所定ピッチにて順次差込んでゆくだけで
よい。従って、この場合は、子桁4にボルト挿通用孔を
形成する必要がなく、また、保持具3の配設ピッチを、
子桁4の配設ピッチと同一とする必要もなく、その布設
はより簡便なものとなる。 上述の説明ではすべて水平布設の場合を示している
が、第5図に示す様に、垂直布設の場合にも本発明の平
形ケーブル保持具を使用して布設できる。すなわち、天
井等から垂下された平形ケーブル1,1,・を、床面等から
立設されたケーブルラック2に、一方の短辺部14を接触
させて、該ケーブル1を相互に略平行に配列した後、第
2図及び第3図に示すものと同様な平形ケーブル保持具
3を、ケーブル1の他方の短辺部15側からケーブル長手
方向(つまり鉛直方向)に沿った所定ピッチにて順次差
込み、固着具10にて該保持具3とケーブルラック2とを
固着する。なお、垂直布設においても、第4図に示した
鍔9を備えない保持具3を使用してもよい。このように
垂直布設にあっても、本発明のケーブル保持具3により
ケーブル1,1,・が結束されケーブル間が所定間隔に保持
される。 なお、本発明による平形ケーブル保持具及びこれを使
用するケーブル布設は、上記図示或は説明した所に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
適宜に変更できる。例えば介装部8,嵌合溝11の個数は布
設する平形ケーブルの本数に合わせて増減できる。平形
ケーブル保持具3の材質はアルミニウム、プラスチック
等の非磁性体とするのが好ましい。 [発明の効果] 上記詳説した所から明らかなとおり、本発明の平形ケ
ーブル保持具は従来のものに較べてコスト安であり、平
形ケーブルの布設を容易にかつ能率よく行うことができ
る。 殊に、本発明のケーブル保持具においては、介装部8
の空隙部19により隔てられた脚部8a,8aが相互に接近,
離隔する方向に弾性変形するので、ケーブル保持具をケ
ーブル1,1,・に差し込み装着するに当って、嵌合溝11を
ケーブルに嵌め込むのが容易であり、また平形ケーブル
の厚さのバラツキ,変動に対してうまく対応でき、しか
も各布設ケーブルを隣合う他のケーブルの厚さ寸法の影
響を受けることなく、容易にかつ確実に把持できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の平形ケーブル保持具の断
面図である。第2図はその変形例のケーブル保持具の使
用状態斜視図であり、第3図は第2図に示す使用状態に
おける該ケーブル保持具の断面図である。第4図は第2
実施例の平形ケーブル保持具の使用状態斜視図であり、
第5図は垂直布設のケーブルに対する平形ケーブル保持
具の使用状態の斜視図である。 第6図は従来のケーブル支持金具の使用状態における断
面図である。第7図はバスダクト用の櫛形の支持体の斜
視図である。 1……平形ケーブル、3……平形ケーブル保持具、8…
…介装部、8a……脚部、 11……嵌合溝、14,15……短辺部、19……空隙部、20…
…長辺部、 21……外殻部
面図である。第2図はその変形例のケーブル保持具の使
用状態斜視図であり、第3図は第2図に示す使用状態に
おける該ケーブル保持具の断面図である。第4図は第2
実施例の平形ケーブル保持具の使用状態斜視図であり、
第5図は垂直布設のケーブルに対する平形ケーブル保持
具の使用状態の斜視図である。 第6図は従来のケーブル支持金具の使用状態における断
面図である。第7図はバスダクト用の櫛形の支持体の斜
視図である。 1……平形ケーブル、3……平形ケーブル保持具、8…
…介装部、8a……脚部、 11……嵌合溝、14,15……短辺部、19……空隙部、20…
…長辺部、 21……外殻部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.複数本の平形ケーブルを、その長辺部が互いに対向
するように所定間隔を隔ててほぼ平行に支持するケーブ
ル保持具であって、互いにほぼ平行な側壁部とこれら側
壁部を連結する上壁部とを有する断面ほぼコ字形の外殻
部の内側に、隣合う平形ケーブルの間に介装されて隣合
う平形ケーブルを所定間隔に保持する前記側壁部にほぼ
平行な介装部を櫛状に備え、前記側壁部と介装部との間
に、また介装部と介装部との間に平形ケーブルを嵌合収
容する嵌合溝が前記上壁部と反対側に開口するように形
成され、更に、前記介装部に、前記上壁部と反対側に開
口し前記嵌合溝に平行な空隙部を設けることにより、該
空隙部により隔てられた互いに接近,離隔する方向に弾
性変形可能な脚部が形成されていることを特徴とする平
形ケーブル保持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5751487A JP2699069B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 平形ケーブル保持具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5751487A JP2699069B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 平形ケーブル保持具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63277414A JPS63277414A (ja) | 1988-11-15 |
JP2699069B2 true JP2699069B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=13057844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5751487A Expired - Lifetime JP2699069B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 平形ケーブル保持具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699069B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02273017A (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-07 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 平形ケーブル布設構造体 |
JPH0390667U (ja) * | 1989-12-27 | 1991-09-17 | ||
JP4993451B2 (ja) * | 2006-10-24 | 2012-08-08 | Dxアンテナ株式会社 | 光ケーブル機器筐体における光ケーブル固定構造 |
JP4895761B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2012-03-14 | Dxアンテナ株式会社 | 光ケーブル機器筐体の光ケーブル固定構造 |
JP5291394B2 (ja) * | 2008-06-23 | 2013-09-18 | 株式会社東京エネシス | ケーブル結束装置 |
JP5191869B2 (ja) * | 2008-11-25 | 2013-05-08 | 中部電力株式会社 | 地上設置形変圧器装置 |
JP5880465B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2016-03-09 | 住友電装株式会社 | 電線群の保持具およびワイヤハーネス |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60181115U (ja) * | 1984-05-11 | 1985-12-02 | 日新電機株式会社 | 導体支持装置 |
-
1987
- 1987-03-12 JP JP5751487A patent/JP2699069B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63277414A (ja) | 1988-11-15 |
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