JP2698393B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

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JP2698393B2
JP2698393B2 JP63240869A JP24086988A JP2698393B2 JP 2698393 B2 JP2698393 B2 JP 2698393B2 JP 63240869 A JP63240869 A JP 63240869A JP 24086988 A JP24086988 A JP 24086988A JP 2698393 B2 JP2698393 B2 JP 2698393B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、耐衝撃性および靭性が優れ柔軟性
を有するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関す
る。
(従来の技術およびその課題) ポリフェニレンスルフィド樹脂は、耐熱性、難燃性、
耐薬品性、剛性、電気絶縁性、耐摩耗性等が優れたエン
ジニアリングプラスチックとして注目され、各種用途に
使用されている。
ところが、ポリフェニレンスルフィド樹脂は、単独で
は延性が乏しく、非常に脆いため、ガラス繊維、カーボ
ン繊維等の補強剤を配合する(坂本彬,プラスチック
ス,36,10,87(1985))ことにより、その欠点を補う努
力がなされている。
しかしながら、上記の補強剤の配合によっても延性は
ほとんど改良されず、また、耐衝撃性、靭性の改良も充
分とはいえない。さらにまた、上記の補強剤の配合によ
り、樹脂の外観が損なわれたり、補強剤の配向が生じる
ことにより成形品の異方性が強くなるなどの問題点を生
じている。
従って、ポリフェニレンスルフィド樹脂は、卓越した
上記の特性を有しながら、柔軟性が要求される分野にお
ける用途には供し難く、その利用分野は制限を受けざる
を得なかった。
そこで本発明は、ポリフェニレンスルフィド樹脂の優
れた特性を維持し、かつ、柔軟性が改善されたポリフェ
ニレンスルフィド樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
を重ねた結果、ポリフェニレンスルフィドに、熱可塑性
ポリエステルを配合し、さらに、熱可塑性ポリエステル
エラストマーおよびエポキシ樹脂を配合すると柔軟性が
向上することを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち、本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組
成物は、 (a)ポリフェニレンスルフィド100重量部、 (b)熱可塑性ポリエステル5〜100重量部、ならびに (c)(c−1)熱可塑性ポリエステルエラストマー2
〜75重量部、 および (c−2)エポキシ樹脂2〜75重量部 からなることを特徴とする。
本発明において用いられるポリフェニレンスルフィド
(a)は、次式:Ar−S(式中、Arはアリーレン基
を表す)で示される主たる構成単位(繰り返し単位)を
有し、該構成単位を70モル%以上、好ましくは90モル%
以上有する。
上記の式におけるアリーレン基としては、p−フェニ
レン基、m−フェニレン基、o−フェニレン基、炭素数
1〜4のアルキル基で置換されているフェニレン基、p,
p′−ジフェニレンスルフォン基 p,p′−ビフェニレン基 p,p′−ジフェニレンエーテル基 p,p′−ジフェニレンカルボニル基 ナフチレン基、3官能フェニルスルフィド結合 等が挙げられる。
アリーレン基は、p−フェニレン基からなるものの、
もしくはp−フェニレン基を主成分とするものが好まし
い。
ポリフェニレンスルフィド(a)の分子量は、通常1
万以上であり、融点は275〜290℃程度のものが好まし
い。
次に、本発明において用いられる熱可塑性ポリエステ
ル(b)としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オル
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェ
ニルカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、
α,β−ビス(4−カルボキシフェノキシ)エタン、ア
ジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカンジカルボ
ン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、ダイマー酸等のジカルボン酸またはそのエステル
形成性誘導体とエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、
デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイド
ロキノン、ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシエトキシフェニル)プロパン、キシリレングリコー
ル、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、両末端が水酸基であるような
脂肪族ポリエステルオリゴマー等のグリコール類とから
得られるポリエステルが挙げられ、通常はフェノールと
四塩化エタンとの6対4なる重量比の混合溶媒中30℃で
測定した固有粘度[η]が0.3〜1.5dl/gなる範囲のもの
が用いられる。
また、コモノマー成分としてグリコール酸、ヒドロキ
シ酪酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル酢
酸、ナフチルグリコール酸のようなヒドロキシカルボン
酸、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクト
ン、カプロラクトンのようなラクトン化合物あるいは熱
可塑性を保持しうる範囲内でトリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリスリト
ール、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸
のような多官能性エステル形成性成分を含んでいてもよ
い。
また、ジブロモテレフタル酸、テトラブロモテレフタ
ル酸、テトラブロモフタル酸、ジクロロテレフタル酸、
テトラクロロテレフタル酸、1,4−ジメチロールテトラ
ブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA、テト
ラブロモビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
のような芳香族核に塩素や臭素のごときハロゲン化合物
を置換基として有し、かつエステル形成性基を有するハ
ロゲン化合物を共重合した熱可塑性ポリエステル樹脂も
含まれる。
特に好ましい熱可塑性ポリエステル(b)としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ(エチ
レンブチレンテレフタレート)、ポリ(シクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレン・テトラ
メチレンエーテル・テレフタレート)、2,2−ビス(β
−ヒドロキシエトキシテトラブロモフェニル)プロパン
共重合ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
上記した成分(b)すなわち熱可塑性ポリエステル
は、上述の成分(a)すなわちポリフェニレンスルフィ
ド100重量部に対して、5〜100重量部配合され、好まし
くは7〜75重量部配合される。成分(b)が5重量部よ
り少ないと、耐衝撃性、靭性の向上等柔軟性改良効果が
低下し、100重量部を超えると、樹脂組成物の性質が熱
可塑性ポリエステルの特性に近くなり、ポリフェニレン
スルフィドの有する卓越した性質のうち、耐熱性、耐薬
品性、難燃性等の性質が失われてしまう。
次に、本発明において用いられる成分(c)について
述べる。成分(c)としては、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー(c−1)とエポキシ樹脂(c−2)の両方
が用いられる。
熱可塑性ポリエステルエラストマー(c−1)として
は、ハードセグメントに高結晶性の芳香族ポリエステル
を、ソフトセグメントに非晶性ポリエステルまたは脂肪
族ポリエステルを使用したマルチブロックポリマーが用
いられる。
そのようなハードセグメントとしては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等の
テレフタル酸系結晶性ポリエステルが挙げられ、ソフト
セグメントとしては、例えば、ポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール等の脂肪族ポリエーテル、または、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピロメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸
等の脂肪族ジカルボン酸とエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、オクタン
ジオール、デカンジオール等のグリコール類とから得ら
れる脂肪族ポリエステルが挙げられる。
このような熱可塑性ポリエステルエラストマーは、具
体的には、デュポン社よりハイトレル、アクゾー社より
アニテル、東洋紡社よりペルプレン等の商品名で、市場
に供せられているものがある。
上記の熱可塑性ポリエステルエラストマーは、曲げ弾
性率が100kg/cm2以上、3000kg/cm2以下の物性を有する
ものが好ましい。
また、成分(c−1)は、上述の成分(a)100重量
部に対して、2〜75重量部配合され、好ましくは5〜50
重量部配合される。(c−1)が2重量部より少ない
と、耐衝撃性、靭性の向上等柔軟性改良効果が少なくな
り、75重量部を超えると、耐衝撃性、靭性の向上は著し
いものの、樹脂組成物の剛性が低下し、ポリフェニレン
スルフィドの有する優れた特性が失われることになる。
次に、エポキシ樹脂(c−2)としては、特に限定さ
れず公知のエポキシ樹脂が使用できる。そのようなエポ
キシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型
エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合のエポ
キシ化により誘導されるエポキシ樹脂、線状脂肪族エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹
脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられ、1分子中に
エポキシ基を2個以上有するこれらのエポキシ樹脂の少
なくとも1種が用いられる。
このようなエポキシ樹脂は、常温で液状であっても固
定状であっても良く、エポキシ当量(1グラム当量のエ
ポキシ基を含む樹脂のグラム数)が100以上1000以下の
ものが好ましい。
成分(c−2)は、成分(a)100重量部に対して2
〜75重量部、好ましくは3〜50重量部配合される。(c
−2)が2重量部より少ないと、耐衝撃性、靭性の向上
等柔軟性改良効果が少なくなり、75重量部を超えると、
樹脂組成物の柔軟性は向上するものの、剛性が低下し、
ポリフェニレンスルフィドの有する優れた特性が失われ
ることになる。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、上
述した(a)、(b)および(c)の成分が所定の割合
で配合されたものであり、ポリフェニレンスルフィド
(a)に(b)および(c)を配合したところに特徴を
有する。(b)および(c)はそれぞれ単独ではなく、
同時に配合されることが必要である。すなわち、(b)
は、単独では延性に乏しく非常に脆い樹脂であり、ま
た、(c−2)も一般には硬化剤により硬化したもので
は同様に脆い樹脂である。それにもかかわらず、(b)
および(c−2)を同時に配合すると著しく樹脂組成物
の柔軟性が向上する。一方、(c−1)はエラストマー
成分であるため、この成分の配合により樹脂組成物の耐
衝撃性、靭性を向上させる効果がみられることは容易に
推測されることであるが、しかしながら、この(c−
1)成分は、単独で(a)に配合されてもその効果は全
く発揮されず、(b)とともに配合されたときに限って
その組成物の耐衝撃性、靭性を著しく向上させることが
できる。
成分(b)と成分(c)の配合比率は特に制限はない
が、(b)/(c)が1/5〜10が好ましい。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、例
えば、(a)、(b)、(c)の3成分を溶融混練して
得ることができる。
各成分が全て常温で混合可能な固体状である場合に
は、各成分をドライブレンドした後、通常の熱可塑性樹
脂の混練に用いられる装置、例えば、バンバリミキサ
ー、ロール混練機、押出機等を用いて混練し、ペレット
化することができる。また、各成分は同時にドライブレ
ンドせず、順次溶融混練に供してもよい。このとき、そ
れぞれの成分の混練順序に制限はないが、各成分の溶融
時の粘度に合せて順次供給し、混練するのが良い。
成分(c)のうち、常温で液状の(c−2)を用いる
場合には、(a)および(b)、さらに(c−1)を通
常の成形機で溶融混合し、各成分が溶融したところへ
(c−2)を加えて混合する。
また、溶融混練の際に樹脂組成物に、顔料、安定剤、
無機充填剤、ガラス繊維、カーボン繊維等の各種添加剤
を添加することができる。
かくして、ペレット化された樹脂組成物は、通常の押
出成形、射出成形、圧縮成形等の手段を用いて目的とす
る形状に賦形される。
(作用) 本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、ポ
リフェニレンスルフィド樹脂の欠点である脆さを改善す
るため、独自の成分からなる組成を有するので、通常用
いられている補強剤を配合することなく、ポリフェニレ
ンスルフィドの卓越した諸性質を維持しつつ、欠点であ
る耐衝撃性、靭性を著しく向上させた、柔軟性を有する
樹脂組成物となっている。
(実施例) 次に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、以下の実施例において、衝撃強度は、Dynstat
衝撃試験;BS−1330に従って測定した。
比較例1 成分(a)としてポリフェニレンスルフィド(トープ
レンT−3,(株)トープレン製)100重量部、成分
(b)として熱可塑性ポリエステル(KS215R,クラレ社
製)30重量部、成分(c)として(c−1)熱可塑性ポ
リエステルエラストマー(ペルプレンP−40H,東洋紡社
製)10重量部をドライブレンドし、押出成形機を用いて
溶融混練し、ペレット状のポリフェニレンスルフィド樹
脂組成物を得た。
得られたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物から、
圧縮成形機を用いて、厚み2mmのシート状の試験片を製
造した。この試験片は十分な柔軟性を有していた。この
試験片を用いて衝撃強度を測定し、その結果を表に示し
た。
比較例2〜5 比較例1で用いたのと同じ成分(a)(b)(c−
1)を用い、成分(a)100重量部に対して、成分
(b)および成分(c−1)を表に示した量配合したほ
かは比較例1と同様にしてポリフェニレンスルフィド樹
脂組成物を製造した。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
比較例6 成分(a)としてポリフェニレンスルフィド(トープ
レンT−3,(株)トープレン製)100重量部、成分
(b)として熱可塑性ポリエステル(KS215R,クラレ社
製)40重量部をドライブレンドし、押出成形機を用い
て、溶融混練した。この溶融混練の際に、成分(c)と
して(c−2)エポキシ樹脂(エピコート828,油化シェ
ルエポキシ社製)5重量部を押出機のベント口より、液
体状態にて定量供給し、押出機内で、(a)(b)(c
−2)の3成分を溶融混練して、ペレット状のポリフェ
ニレンスルフィド樹脂組成物を得た。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
比較例7〜8 比較例6で用いたのと同じ成分(a)(b)(c−
2)を用い、成分(a)100重量部に対して、成分
(b)および成分(c−2)を表に示した量配合したほ
かは比較例6と同様にしてポリフェニレンスルフィド樹
脂組成物を製造した。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
比較例9 比較例6と同様の成分(a)100重量部に対して、比
較例6と同様の成分(b)を30重量部用い、また、成分
(c)として(c−2)エポキシ樹脂(エピコート191
P,油化シェルエポキシ社製)5重量部を用いたほかは比
較例6と同様にしてポリフェニレンスルフィド樹脂組成
物を製造した。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
実施例1 成分(a)としてポリフェニレンスルフィド(トープ
レンT−3,(株)トープレン製)100重量部、成分
(b)として熱可塑性ポリエステル(KS215R,クラレ社
製)50重量部、成分(c)として(c−1)熱可塑性ポ
リエステルエラストマー(ペルプレンP−40H,東洋紡社
製)15重量部をドライブレンドし、押出成形機を用いて
溶融混練した。この溶融混練の際に、成分(c)として
さらに(c−2)エポキシ樹脂(エピコート828,油化シ
ェルエポキシ社製)5重量部を押出機のベント口より、
液体状態にて定量供給し、押出機内で、(a)(b)
(c−1)(c−2)の4成分を溶融混練して、ペレッ
ト状のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を得た。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
実施例2〜6 実施例1で用いたのと同じ成分(a)(b)(c−
1)(c−2)を用い、成分(a)100重量部に対し
て、成分(b)、成分(c−1)および成分(c−2)
を表に示した量配合したほかは実施例1と同様にしてポ
リフェニレンスルフィド樹脂組成物を製造した。
さらに、この樹脂組成物を用いて、比較例1と同様に
して厚み2mmのシート状の試験片を製造したところ、こ
の成形物は十分な柔軟性を有していた。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に示す。
比較例10 成分(a)のポリフェニレンスルフィド(トープレン
T−3,(株)トープレン製)のみを押出成形機を用いて
溶融混練し、ペレット状とした。
さらに、このペレットを用いて、比較例1と同様にし
て厚み2mmのシート状の試験片を製造した。この成形物
は、柔軟性がなく脆いものであった。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に併記した。
比較例11 成分(a)のポリフェニレンスルフィド(トープレン
T−3,(株)トープレン製)100重量部、および成分
(b)の熱可塑性ポリエステル(KS215R,クラレ社製)3
0重量部のみを用い、成分(c)としては何も配合しな
かったほかは比較例1と同様にしてペレット状のポリフ
ェニレンスルフィド樹脂組成物を製造した。
さらに、このペレットを用いて、比較例1と同様にし
て厚み2mmのシート状の試験片を製造した。この成形物
は、柔軟性がなかった。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に併記した。
比較例12 成分(a)のポリフェニレンスルフィド(トープレン
T−3,(株)トープレン製)100重量部、および成分
(c)として(c−1)の熱可塑性ポリエステルエラス
トマー(ペルプレンP−40H,東洋紡社製)15重量部のみ
を用い、成分(b)としては何も配合しなかったほかは
比較例1と同様にしてペレット状のポリフェニレンスル
フィド樹脂組成物を製造した。
さらに、このペレットを用いて、比較例1と同様にし
て厚み2mmのシート状の試験片を製造した。この成形物
は、柔軟性がなかった。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に併記した。
比較例13 成分(a)のポリフェニレンスルフィド(トープレン
T−3,(株)トープレン製)100重量部、および成分
(c)として(c−2)のエポキシ樹脂(エピコート82
8,油化シェルエポキシ社製)5重量部のみを用い、成分
(b)としては何も配合しなかったほかは比較例1と同
様にしてペレット状のポリフェニレンスルフィド樹脂組
成物を製造した。
さらに、このペレットを用いて、比較例1と同様にし
て厚み2mmのシート状の試験片を製造した。この成形物
は、柔軟性がなかった。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に併記した。
比較例14 成分(a)のポリフェニレンスルフィド(トープレン
T−3,(株)トープレン製)100重量部、成分(c)と
して(c−1)の熱可塑性ポリエステルエラストマー
(ペルプレンP−40H,東洋紡社製)15重量部および(c
−2)のエポキシ樹脂(エピコート828,油化シェルエポ
キシ社製)5重量部のみを用い、成分(b)としては何
も配合しなかったほかは実施例1と同様にしてペレット
状のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を製造した。
さらに、このペレットを用いて、比較例1と同様にし
て厚み2mmのシート状の試験片を製造した。この成形物
は、柔軟性がなかった。
次に、この試験片を用いて比較例1と同一の条件で衝
撃強度を測定した。結果を表に併記した。
表に示したように、本発明のポリフェニレンスルフィ
ド樹脂組成物は、比較例に比べて衝撃強度が著しく高い
値を示し、優れた耐衝撃性を示すことが分かった。
[発明の効果] 本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、ポ
リフェニレンスルフィドが本来有している卓越した各種
の特性、すなわち耐熱性、難燃性、耐薬品性、剛性、耐
摩耗性、電気絶縁性等の諸性質を維持したままで、耐衝
撃性、靭性が著しく向上し柔軟性が付与された従来にな
い優れた樹脂組成物であるので、これまでポリフェニレ
ンスルフィド樹脂が用いられていたよりさらに広い用途
に供することができ、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63:00) (56)参考文献 特開 昭61−171759(JP,A) 特開 昭59−58052(JP,A) 特開 平1−213359(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリフェニレンスルフィド100重量
    部、 (b)熱可塑性ポリエステル5〜100重量部、ならびに (c)(c−1)熱可塑性ポリエステルエラストマー2
    〜75重量部、および (c−2)エポキシ樹脂2〜75重量部 からなることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹
    脂組成物。
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