JP2698305B2 - 厚鋼板の冷却方法 - Google Patents
厚鋼板の冷却方法Info
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- JP2698305B2 JP2698305B2 JP4338508A JP33850892A JP2698305B2 JP 2698305 B2 JP2698305 B2 JP 2698305B2 JP 4338508 A JP4338508 A JP 4338508A JP 33850892 A JP33850892 A JP 33850892A JP 2698305 B2 JP2698305 B2 JP 2698305B2
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- Japan
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- cooling
- steel plate
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- thick steel
- steel sheet
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、上面及び下面の両面か
ら冷却水を吹出して熱間圧延鋼板を冷却するに際し、当
該鋼板が形状不良を起こさないように、かつ、所望の材
質が得られるように、両面から噴射する冷却水量をそれ
ぞれ最適に制御する熱間圧延鋼板の冷却方法に関する。
ら冷却水を吹出して熱間圧延鋼板を冷却するに際し、当
該鋼板が形状不良を起こさないように、かつ、所望の材
質が得られるように、両面から噴射する冷却水量をそれ
ぞれ最適に制御する熱間圧延鋼板の冷却方法に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年で
は、熱間圧延された直後の高温の厚鋼板を水冷により急
冷（加速冷却）して焼入れ効果を得、鋼板に高強度の特
性を付す制御冷却と称される工程を備えた鋼板製造装置
が稼働している。この鋼板製造装置によって、圧延後直
ちに制御冷却して使用性能の優れた鋼板の製造ができる
ようになった。
は、熱間圧延された直後の高温の厚鋼板を水冷により急
冷（加速冷却）して焼入れ効果を得、鋼板に高強度の特
性を付す制御冷却と称される工程を備えた鋼板製造装置
が稼働している。この鋼板製造装置によって、圧延後直
ちに制御冷却して使用性能の優れた鋼板の製造ができる
ようになった。
【０００３】しかしながら、このような従来の鋼板製造
装置にあっては、加速冷却する際の鋼板上下面からの冷
却のアンバランスなどにより、従来の空冷によるものよ
りも板幅方向の反りによる形状不良が発生しやすいとい
う欠点がある。この形状不良の発生は、鋼板の上面と下
面から噴射された冷却水の挙動の相違による冷却速度の
差に起因している。このように鋼板の各部がそれぞれ異
なる冷却速度で冷却されると、板厚方向に非対称な内部
応力が生じ、製品の形状を劣化させることになる。
装置にあっては、加速冷却する際の鋼板上下面からの冷
却のアンバランスなどにより、従来の空冷によるものよ
りも板幅方向の反りによる形状不良が発生しやすいとい
う欠点がある。この形状不良の発生は、鋼板の上面と下
面から噴射された冷却水の挙動の相違による冷却速度の
差に起因している。このように鋼板の各部がそれぞれ異
なる冷却速度で冷却されると、板厚方向に非対称な内部
応力が生じ、製品の形状を劣化させることになる。
【０００４】又、著しい場合には、形状不良に加え、上
下面で機械的性質が異なる等の問題点があった。この様
な、形状不良の発生防止するものとしては、従来、水冷
時における鋼板上下面温度を測定し、温度差より変形量
を予測し、変形を抑止する様に、鋼板上下面への注水量
を制御する技術がある。しかし、注水量制御の方法が提
示されておらず、又上下面への注水量を変化させた時の
冷却終了温度への影響を考慮していない。
下面で機械的性質が異なる等の問題点があった。この様
な、形状不良の発生防止するものとしては、従来、水冷
時における鋼板上下面温度を測定し、温度差より変形量
を予測し、変形を抑止する様に、鋼板上下面への注水量
を制御する技術がある。しかし、注水量制御の方法が提
示されておらず、又上下面への注水量を変化させた時の
冷却終了温度への影響を考慮していない。
【０００５】本発明は、この様な従来の問題点に鑑みて
成されたものであり、材質上、予め定められる冷却終了
温度を確保し、かつ、水冷時における熱鋼板の反り量が
規定値内に収まるように、上下面から噴射する冷却水量
を制御する機能を持った熱間圧延鋼板の冷却方法の提供
を目的とする。
成されたものであり、材質上、予め定められる冷却終了
温度を確保し、かつ、水冷時における熱鋼板の反り量が
規定値内に収まるように、上下面から噴射する冷却水量
を制御する機能を持った熱間圧延鋼板の冷却方法の提供
を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、従来技術の課題を有利に解決するものであ
って、厚鋼板の製造において、粗圧延機及び仕上圧延機
により所定の寸法に圧延し、矯正機により圧延波を矯正
した後、制御冷却装置により冷却を行なう厚鋼板に対
し、制御冷却装置の入側に設けた高冷却能力を有するス
リットジェットノズルから高圧水流を厚鋼板に対して斜
めに噴射し、厚鋼板の幅両端部への水流を遮蔽すること
を特徴とする厚鋼板の冷却方法である。
の本発明は、従来技術の課題を有利に解決するものであ
って、厚鋼板の製造において、粗圧延機及び仕上圧延機
により所定の寸法に圧延し、矯正機により圧延波を矯正
した後、制御冷却装置により冷却を行なう厚鋼板に対
し、制御冷却装置の入側に設けた高冷却能力を有するス
リットジェットノズルから高圧水流を厚鋼板に対して斜
めに噴射し、厚鋼板の幅両端部への水流を遮蔽すること
を特徴とする厚鋼板の冷却方法である。
【０００７】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明を説明する。図
１は本発明の実施例を示す図である。圧延ラインの設備
レイアウトを示す。１が粗圧延機、２が仕上圧延機、３
が熱間矯正機、４が強制冷却装置である。厚鋼板は、
粗、仕上両圧延機により所定の寸法に圧延され、矯正機
により圧延波を矯正された後、強制冷却装置によって冷
却される。また、強制冷却装置は、６ゾーンに分割され
ており、１ゾーンは、スリットジェットノズルの冷却
帯、２ゾーンから６ゾーンはスプレーノズルの冷却帯を
装備している。５がスラブ、６が圧延後の鋼板を示して
いる。
１は本発明の実施例を示す図である。圧延ラインの設備
レイアウトを示す。１が粗圧延機、２が仕上圧延機、３
が熱間矯正機、４が強制冷却装置である。厚鋼板は、
粗、仕上両圧延機により所定の寸法に圧延され、矯正機
により圧延波を矯正された後、強制冷却装置によって冷
却される。また、強制冷却装置は、６ゾーンに分割され
ており、１ゾーンは、スリットジェットノズルの冷却
帯、２ゾーンから６ゾーンはスプレーノズルの冷却帯を
装備している。５がスラブ、６が圧延後の鋼板を示して
いる。
【０００８】図２は、本発明による強制冷却装置の１ゾ
ーンの図である。７が上部スリットジェットノズル、８
が下部スリットジェットノズルであり、鋼板表裏面にス
リット状の水流を供給し、鋼板表層を急冷する装置であ
る。９が本発明により新たに設置した鋼板幅端部過冷却
防止装置（エッジマスク）であり、スリットジェットノ
ズル開口部を４００mmの幅でふさぎ、水流を止める構造
になっている。また、冷却する鋼板の板幅端部の水流を
止められるように鋼板幅に合わせて幅方向の移動が可能
な構造としている。１１は制御系であり、鋼板幅に合わ
せエッジマスク９を移動させる制御を行なう。該エッジ
マスク９は、上下スリットジェットの左右に合計４ケ所
設置し、更に、幅方向移動は上下独立に行なえる制御シ
ステムを構築している。また、１０が流調弁であり、鋼
板の冷却水量を１１の制御系から指示された値に従って
調整する。
ーンの図である。７が上部スリットジェットノズル、８
が下部スリットジェットノズルであり、鋼板表裏面にス
リット状の水流を供給し、鋼板表層を急冷する装置であ
る。９が本発明により新たに設置した鋼板幅端部過冷却
防止装置（エッジマスク）であり、スリットジェットノ
ズル開口部を４００mmの幅でふさぎ、水流を止める構造
になっている。また、冷却する鋼板の板幅端部の水流を
止められるように鋼板幅に合わせて幅方向の移動が可能
な構造としている。１１は制御系であり、鋼板幅に合わ
せエッジマスク９を移動させる制御を行なう。該エッジ
マスク９は、上下スリットジェットの左右に合計４ケ所
設置し、更に、幅方向移動は上下独立に行なえる制御シ
ステムを構築している。また、１０が流調弁であり、鋼
板の冷却水量を１１の制御系から指示された値に従って
調整する。
【０００９】図３は、本発明の原理を示す図であり、鋼
板の幅中央部と幅端部との冷却中の温度履歴を模式図に
したものである。冷却開始からしばらくは膜沸騰が支配
的であり、その後核沸騰に移行し、冷却速度が高まる。
破線は過冷却防止装置を使用しない場合の冷却温度履
歴、実線は過冷却防止装置を使用した場合の冷却温度履
歴である。また、一点鎖線は幅中央部の冷却温度履歴で
ある。冷却開始では、板幅端部は幅中央部より温度が低
いが、これは、圧延から矯正までに生じる空冷により幅
端部が過冷却されることによる。過冷却防止装置を使用
しない場合、冷却初期、１ゾーンのスリットジェットに
より急冷され、核沸騰への移行が幅中央部に比べ早期に
起こる。従って、幅中央部との温度差は更に拡大され、
その後のゾーン（２ゾーン以降）で幅端部への水流を防
止しても、すなわち何らかの方法で過冷却を防止して
も、幅中央部との温度差を大幅に小さくすることは困難
である。それに対し、本発明の１ゾーンでの過冷却防止
装置を使用すると、冷却初期での幅端部の冷却速度を低
減でき、核沸騰への移行を遅らせられるため、幅中央部
との温度差を縮小させることが可能となる。
板の幅中央部と幅端部との冷却中の温度履歴を模式図に
したものである。冷却開始からしばらくは膜沸騰が支配
的であり、その後核沸騰に移行し、冷却速度が高まる。
破線は過冷却防止装置を使用しない場合の冷却温度履
歴、実線は過冷却防止装置を使用した場合の冷却温度履
歴である。また、一点鎖線は幅中央部の冷却温度履歴で
ある。冷却開始では、板幅端部は幅中央部より温度が低
いが、これは、圧延から矯正までに生じる空冷により幅
端部が過冷却されることによる。過冷却防止装置を使用
しない場合、冷却初期、１ゾーンのスリットジェットに
より急冷され、核沸騰への移行が幅中央部に比べ早期に
起こる。従って、幅中央部との温度差は更に拡大され、
その後のゾーン（２ゾーン以降）で幅端部への水流を防
止しても、すなわち何らかの方法で過冷却を防止して
も、幅中央部との温度差を大幅に小さくすることは困難
である。それに対し、本発明の１ゾーンでの過冷却防止
装置を使用すると、冷却初期での幅端部の冷却速度を低
減でき、核沸騰への移行を遅らせられるため、幅中央部
との温度差を縮小させることが可能となる。
【００１０】図４は、本発明の実施例を示した図で、縦
軸は鋼板温度、横軸は冷却を始めてからの時間を示す。
鋼板幅中央部と幅端部との冷却温度履歴は、図４のごと
く、本発明の過冷却防止装置（エッジマスク）を使用す
ることにより、鋼板幅端部の温度が幅中央部の温度にほ
ぼ一致するまで改善できた。
軸は鋼板温度、横軸は冷却を始めてからの時間を示す。
鋼板幅中央部と幅端部との冷却温度履歴は、図４のごと
く、本発明の過冷却防止装置（エッジマスク）を使用す
ることにより、鋼板幅端部の温度が幅中央部の温度にほ
ぼ一致するまで改善できた。
【００１１】
【発明の効果】以上説明したように本発明の冷却方法に
よれば、厚鋼板上下面からの冷却水量を常に好適な範囲
に制御することが可能となり、厚鋼板幅方向の温度を均
一に維持することができ、良好な品質の鋼板を得られ
る。
よれば、厚鋼板上下面からの冷却水量を常に好適な範囲
に制御することが可能となり、厚鋼板幅方向の温度を均
一に維持することができ、良好な品質の鋼板を得られ
る。
【図１】本発明の実施例を示す設備レイアウト図。
【図２】図１における強制冷却装置の１ゾーンの斜視
図。
図。
【図３】本発明方法の原理を示す図。
【図４】本発明の実施結果を示すグラフ。
１ 粗圧延機 ２ 仕上圧延機 ３ 熱間矯正機 ４ 強制冷却装置 ５ スラブ ６ 鋼板 ７ 上部スリットジェット ８ 下部スリットジェット ９ エッジマスク １０ 流調弁 １１ 制御系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−202113（ＪＰ，Ａ) 特公 平２−21326（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平２−38283（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】 厚鋼板の製造において、粗圧延機及び仕
上圧延機により所定の寸法に圧延し、矯正機により圧延
波を矯正した後、制御冷却装置により冷却を行なう厚鋼
板に対し、制御冷却装置の入側に設けた高冷却能力を有
するスリットジェットノズルから高圧水流を厚鋼板に対
して斜めに噴射し、厚鋼板の幅両端部への水流を遮蔽す
ることを特徴とする厚鋼板の冷却方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4338508A JP2698305B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 厚鋼板の冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4338508A JP2698305B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 厚鋼板の冷却方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184623A JPH06184623A (ja) | 1994-07-05 |
| JP2698305B2 true JP2698305B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=18318820
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4338508A Expired - Lifetime JP2698305B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 厚鋼板の冷却方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2698305B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010110823A (ja) * | 2003-06-13 | 2010-05-20 | Jfe Steel Corp | 厚鋼板の制御冷却方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101998969B1 (ko) * | 2017-11-16 | 2019-07-10 | 주식회사 포스코 | 강판 제조 설비 |
| CN113680830B (zh) * | 2021-08-25 | 2022-10-28 | 北京科技大学 | 一种热轧带钢边部遮挡区间确定方法、遮挡方法及控制系统 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59202113A (ja) * | 1983-05-04 | 1984-11-15 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 高温鋼材の冷却方法及びその装置 |
| JPH0221326A (ja) * | 1988-07-11 | 1990-01-24 | Canon Inc | データのソーテイング方式 |
| JPH0238283A (ja) * | 1988-07-27 | 1990-02-07 | Mitsubishi Electric Corp | 油圧エレベータ |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP4338508A patent/JP2698305B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010110823A (ja) * | 2003-06-13 | 2010-05-20 | Jfe Steel Corp | 厚鋼板の制御冷却方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06184623A (ja) | 1994-07-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970826 |