JP2697719B2 - 電気泳動分離検出方法及び装置 - Google Patents

電気泳動分離検出方法及び装置

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は蛍光標識DNA、RNA
あるいは蛋白質などの分離検出装置、特にDNA塩基配
列決定装置として使用するに好適な電気泳動分離検出方
法及び装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、DNA上の塩基配列決定はDNA
を放射性元素で標識し、各塩基に特異な反応で断片化し
た後、ゲル電気泳動により分離し、オートラジオグラフ
イーで分離パターンを転写・読み取り行っていた。しか
し、放射性元素を用いる煩雑さから蛍光標識による方法
が提案されている。(nature 321、674
(1986)。)この方法では、片方の末端を蛍光標識
しDNAを構成している四種の塩基アデニン(A)、チ
ミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)の所で、
それぞれ切断された一群の試料を作成する。この時、四
種の塩基で特徴づけられる四つの試料群を別々の色素で
標識する。これら試料をいっしよにして一つの泳動路上
を泳動させて分離する。泳動路上の特定箇所を光照射す
るとそこを通過するDNA断片の末端の種類A、T、
G、Cに応じて異なる色の光がでる。これをフィルター
を通して光電子増倍管で受光し検出する。フィルターは
四つの色に対応して四枚用意し、モーターで回転させ時
分割してそれぞれの信号を検出している。報告例では泳
動部に1本のカラム状のゲル管を用いているが、複数試
料の検出では複数のカラムゲルを並べたり、平面ゲルに
複数の泳動路を設けて、レーザーおよびフォトマルをス
キャンさせて計測するなどが行われている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】一般に測定しようとす
る試料の数は複数である事が多く、この場合、平板ゲル
に複数の泳動路を設けてレーザーおよびフオトマルを一
体化して一直線上をスキャンする方法が取られている。
この蛍光測定で感度を支配する重要因子は受光量と受光
量の時間的変動の大小である。発光総量がほぼ一定の場
合、受光量は受光立体角と測定のデユーテイサイクルで
決まる。測定泳動路数を10ケとすると、各泳動路を識
別して検出するには少なくとも100点刻みでスキヤン
する必要がある。更にフイルターを切り換えて4色を区
別するので塩基一種あたりの計測時間は連続測定の場合
の1/400と小さくなってしまう。また、受光量の時
間変動は主としてレーザーの変動に起因するが、この変
化も各点毎に異なるため高感度計測上の障害となる。本
発明の目的は上記難点を克服するためになされたもので
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的は、各泳動路上
の計測部を同一のレーザー光で線状に照射し、線状部分
から出る蛍光を集光すると共にプリズムあるいは回折格
子で分光して二次元光センサー上に結像させて計測する
事により達成される。 【0005】 【作用】励起光で各部を同時に照射する事により、レー
ザーの変動による泳動路上からの蛍光量の変化を補正す
る事ができる。また、二次元光検出器の使用により、時
間分割する事なく各測定点からの蛍光を受光できるので
受光量を大きくする事ができる。 【0006】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。装置はレーザー光源4、4′、泳動ゲル1、保持板
2、バツフアー槽3からる電気泳動部、集光レンズ5、
回転フイルター14、回転シヤツター17からなる集光
および分光部、イメージ増巾器7、結合レンズ8、二次
元検出器9からなる二次元検出部、フレームメモリ10
および計算機11より成る。レーザー光は色素、励
起用と色素、励起用の2つがあり、回転ミラー15
で交互に電気泳動板1の下部側面からゲルを線状に照射
する。試料A、B、C…は電気泳動板の上部に設けられ
たバツファー槽3から注入され下方に泳動するが、光照
射部を通過する時に蛍光を発する。試料の流れる泳動路
はこの例では10本ある。従って照射路を見ると泳動路
と背景光だけを発する部分とが交互に並ぶ事になる。こ
の線状の発光部の光量および発光波長は時間と共に変化
するがこれを分光すると共に位置検出して塩基配列を決
定する。 【0007】発光像は結像レンズ5で集光され、プリズ
ムあるいは回折格子6で分光された像をイメージ増幅器
7上に結ぶ。波長の異なる光は図中あるいはイメージ増
幅器上で上下方向に分散されるので4色の光に対応して
位置がずれて結合レンズ8を介して二次元検出器9上に
あらわれる事になる。この様子はモニター13上の画像
で見る事ができる。上下方向が波長分散で蛍光は幅の広
いバンドとして観測できる。横方向は試料の種(A、
B、C…)である。TVカメラなどの二次元出器9を用
いる時は垂直方向が光の分散方向とするのが便利であ
る。これら二次元検出器9の代わりに4本のダイオード
アレイからなるラインセンサーをそのままあるいはイメ
ージ増幅器と組み合わせて用いる事もできる。 【0008】以下試料の調整から蛍光検出および配列決
定の様子を図2を用いて具体的に説明する。測定しよう
とするDNA試料(図1でA、B、C…としたもの)を
化学反応などにより片方の末端を蛍光標識し、他端がア
デニン塩基Aで終わる試料群、チミン塩基Tで終わる試
料群、シトシン塩基Cで終わる試料群およびグアニン塩
基Gで終わる試料群の4種の試料群を作成する。もちろ
ん、作成する際、十数塩基からなる蛍光標識付プライマ
ーを用いて目的DNA中の各塩基種まで相補DNA鎖を
伸長しても良い。図には作成された蛍光ラベル付DNA
断片群の様子を示してある。DNAの化学切断で作成し
た場合には蛍光標識されていないDNA断片が多数生ず
るが蛍光検出で検知でないので図示してない。断片群
{A}、{T}、{C}、{G}はそれぞれ異なった色
素〜で標識されている。図中23は蛍光ラベルプラ
イマーあるいは蛍光ラベル末端を示す。色素として使用
可能な例には、FITC(Fluorescein
isothiocyanate;吸収波長489nm、
発光波長515nm)、NBD−F(4−fluor
o−7−nitro−benzofurazan;吸収
波長475nm、発光波長540nm)、TRITC
(tetramethyl rhodamine is
othiocyanate;吸収波長550nm、発光
波長580nm)、Texas Red(sulfo
rhodamine 101;吸収波長590nm)、
発光波長605nm)などがある。 【0009】標識DNA断片を1つにまとめ同一泳動路
上を泳動させる。すなわち1つの試料について従来4つ
の泳動路を使用していたが、4色標識により1つの泳動
路で済む。DNA断片は長さに応じて分離されるが、短
いもの程早く泳動する。Arレーザー488nmをFI
TCおよびNBD−F励起用に使用し、He−Neレー
ザー543nmをTRITCおよびTexas Red
励起用に用いた。これらレーザー光21は交互に励起領
域a、a′を照射し、そこに到達してくるDNA断片を
励起する。発する蛍光は集光されプリズムあるいは回折
格子6で分光されてイメージ増幅器7上に結像する。こ
の像は増幅されて4本のラインセンサーあるいはTVカ
メラで検出される。図1に示すモニタ画像13にイメー
ジ増幅器上の像を模式的に示した。あらわれている点は
5つの試料に対応している。波長のちがいは図中上下位
置の変化としてあらわれる。1つの試料に着目すると位
置と強度が時間と共に変化することになる。4つの色素
に対応した信号の時間変化を検出する事により配列を決
定する事ができる。実施例ではNBD−Fの発光波長と
励起光の1つであるHe−Neレーザー543nmとが
ほとんど重なってしまい、He−Neレーザー光のゲル
による散乱が測定の障害となる。そこでイメージ増幅器
の前にレーザーの交互照射と同期して動くシャッター1
7を取りつけ、障害となる背景光を取り除いた。すなわ
ちArレーザー照射中はFITCとNBD−Fの計測に
用いられる光電面だけ受光し、He−Neレーザー照射
時にはTRITCとTexas Redの計測に用いら
れる光電面だけ受光するようにした。蛍光の発光波長は
幅が広く実施例で用いたFITCとNBD−FおよびT
RITCとTexas Redからの発光を完全に分離
する事はできない。そこでそれぞれ両者の差を取り他の
蛍光体からの寄与を取除くようデータを補正して用い
た。図3は補正後のデータでピークの位置から塩基配列
を図示したように決定できる。 【0010】なお本実施例ではシヤツターを用いてレー
ザー光の切り換えに対応して計測受光面を切り換えた
が、プリズムあるいは回折格子をレーザー光の切り換え
に同期して回転させ像の結像位置を変化させ、He−N
e543nmからの散乱光がNBD−Fからの蛍光受光
部に入らないようにし必要な光だけをスリットから取り
出すようにしても良い。本発明はここで用いた標識色お
よびその数に限定されたり、DNA塩基配列決定に限定
されるものでない。 【0011】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、複数
泳動路からの蛍光信号を時間分割する事なく同時に計測
できるので全体として受光量を増し、感度を上げる事が
できる。 【0012】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例の模式図。 【図2】試料調製の説明および配列決定原理図。 【図3】測定データの一例を示す図。 【符号の説明】 1…泳動ゲル、2…保持板、3…バツファー槽、4、
4′…レーザー光源、5…集光レンズ、6…回折格子、
7…イメージ増幅器、8…結合レンズ、9…TVカメラ
又は二次元センサー、10…フレームメモリ、11…計
算機、12…出力機器、13…モニター画像、14…回
転フイルター、15…回転又は振動ミラー、16…ミラ
ー、17…回転シヤツター、18…被測定DNA試料、
19…調整済試料、20…泳動板、21…レーザー光、
22…分離された蛍光標識DNAフラグメント。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.試料断片群ごとに異なる種類の蛍光標識により標識
    された複数の試料断片群が泳動する複数泳動路よりなる
    ゲル電気泳動部と、該ゲル電気泳動部にレーザー光を照
    射する光照射手段、前記レーザー光の照射により前記蛍
    光標識から発する蛍光を検出する光検出部を具備する電
    気泳動分離検出装置において、前記光照射手段は、複数
    の波長のレーザ光を前記複数泳動路の電気泳動開始位置
    から所定の位置で直線状に照射し、前記光検出部は、前
    記蛍光を集光する集光手段と、集光された光を分光する
    分光手段と、分光された光を検出する2次元光検出器を
    具備し、前記所定の位置での前記複数泳動路は平面状に
    配列され、前記分光手段により分光された光の波長分散
    方向が、前記レーザー光の照射により生成する直線状の
    蛍光像と直角な方向であり、泳動する試料断片を検出す
    ることを特徴とする電気泳動分離検出装置。 2.請求項1に記載の装置において、前記分光手段はプ
    リズムまたは回折格子であることを特徴とする電気泳動
    分離検出装置。 3.請求項1に記載の装置において、前記2次元光検出
    手段はTVカメラを具備することを特徴とする電気泳動
    分離検出装置。 4.請求項1に記載の装置において、前記2次元光検出
    器はラインセンサから構成されることを特徴とする電気
    泳動分離検出装置。 5.請求項1に記載の装置において、前記光照射手段
    は、前記複数の波長のレーザー光はそれぞれ異なる種類
    の前記蛍光標識を励起することを特徴とする電気泳動分
    離検出装置。6. 試料断片群ごとに異なる種類の蛍光標識により標識
    された複数の試料断片群を調製する工程と、前記複数の
    試料断片群を混合して、電気泳動開始位置に注入し ゲル
    泳動路で電気泳動して前記試料断片群を分離する工程
    と、前記ゲル泳動路の前記電気泳動開始位置から所定の
    位置で平面状に配列される複数のゲル泳動路に光を照射
    して、前記蛍光標識から発する蛍光を検出する工程とを
    有する電気泳動分離検出方法において、前記所定の位置
    に照射される光は前記所定の位置で直線状に照射される
    複数の波長のレーザ光であり、前記蛍光を検出する工程
    は、前記蛍光を集光する工程と、集光された光を分光す
    る工程と、分光された光を2次元光検出器により検出す
    る工程とを有し、前記分光された光の波長分散方向が、
    前記レーザー光の照射により生成する直線状の蛍光像と
    直角な方向であり、泳動する試料断片を検出することを
    特徴とする電気泳動分離検出方法。
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JPS60242368A (ja) * 1984-05-16 1985-12-02 Hitachi Ltd 核酸塩基配列決定方法
JPS6162843A (ja) * 1984-08-13 1986-03-31 Hitachi Ltd 螢光検出型電気泳動装置
JPS61213974A (ja) * 1985-03-19 1986-09-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 光散乱画像解析装置

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