JP2697583B2 - 下塗塗工層にサイズ剤を含有する塗工白板紙およびその製造方法 - Google Patents

下塗塗工層にサイズ剤を含有する塗工白板紙およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に菓子類、果物、
煙草その他種々の嗜好品の包装に主として使用される包
装用白板紙、ならびにその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、塗工白板紙の製造に際して、主に
包装用に使用される板紙の水の浸透防止および板紙のカ
ール防止を目的として、表層となる紙の抄造紙料液にサ
イズ剤を内添したり、また積層基紙に表面サイジングを
施すことによってインキ類の滲み防止を計る方法が採ら
れていた。
【0003】しかしながら、上記内添法は紙料液がヘッ
ドボックスに到る移送経路においてサイズ剤カス付着な
どによる汚れが生ずるのみならず、抄造時にそれが機器
に付着して各部分の汚れをきたし、内部層の乾燥性の悪
さから操業を低下させ、また積層紙の表層に存在するサ
イズ剤により紙自体が汚れるなど、製造面で種々のトラ
ブルが避けられなかった。また表面サイジングにおいて
もサイズ剤カスが機器に付着して支障を来していた。
【0004】従来、塗工白板紙製造に使用されているサ
イズ剤としては、ロジン、強化ロジン、ロジン石鹸、石
油樹脂、パラフィンワックス、澱粉、変性澱粉、および
反応性サイズとしてアルキルケテンダイマー等があり、
塗工用結合剤として澱粉、蛋白質、合成物が使用され、
澱粉と蛋白質結合剤は多くの配合物の一部となっており
合成物としては主としてスチレン−ブタジエン、アクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル等の重合体ラテックス
やポリビニルアセテート等がある。
【0005】塗工方法としては、オンマシン塗工、オフ
マシン塗工何れも行われており、それぞれ一長一短はあ
るが、オンマシン塗工は巻取りの中間貯蔵および所要空
間が減り、オフマシン塗工は品種変更および操業上の対
応が容易で、塗工品質が優れる等の特徴を生かした操作
方法が採られている。
【0006】上記何れの塗工方法においても、ブラシコ
ーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロー
ルコーター等が使用され、塗工板紙に関してはオンマシ
ンの単数または複数の光沢機の間にロール、エアナイ
フ、ブレードの各コーターを適宜組み合わせて塗工が行
われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記抄造工程における
問題点として、板紙の表層にサイズ剤を内添させる場
合、紙料液に含有されるサイズ剤による移送経路の汚
れ、また抄造時に抄紙機各部へ付着して周辺部品が汚れ
ること、ならびに湿紙の内部層の水分が蒸発しにくく乾
燥性を悪くし操業に遅れをきたし、乾燥した時に紙自体
の表面が汚れるなどの問題があった。この発明は、板紙
の表層に含有するサイズ剤に因る、前記した種々の問題
点を解決することを課題として成されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記問題点
を解決する手段として次のような構成をもつものであ
る。即ち、 無サイズの基紙に対し、下塗塗工層とそ
の層上に上塗塗工層を形成せる二重塗工白板紙におい
て、下塗塗工層にサイズ剤を含有し、上塗塗工層にはサ
イズ剤を含まないことを特徴とする白板紙。
【0009】 無サイズの基紙に対し、下塗塗工層と
その層上に上塗塗工層を形成せる二重塗工白板紙の製造
方法において、下塗塗料として、顔料100重量部に対
し接着用樹脂(固形分)10〜30重量部、さらにサイ
ズ剤0.1〜5重量部を含有する塗料を、顔料に換算し
て5〜20g/m2 となるよう基紙に下塗塗工を施し、
その層上にサイズ剤を含まない塗料を施すことを特徴と
する塗工白板紙の製造方法、にある。
【0010】塗工白板紙の特性の一つであるサイズ性を
確保するためには、表層パルプにサイズ剤を内添するの
が一般的なことと言えるが、この発明にあっては従来法
を打破して、無サイズ紙への下塗塗工層にサイズ剤を含
有せしめ、表面となる上塗塗工層にはサイズ剤を存在さ
せなくとも、サイズ効果に支障を来すことは無くしかも
塗工紙の乾燥性を向上させることが出来、抄造機器の汚
れ、塗工紙自体の汚れも減少出来るため、抄速も格段と
向上し生産性が高くなった。
【0011】この発明に使用する顔料は、通常用いられ
るカオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、サチン
ホワイト等であり、サイズ剤はロジン、ロジン石鹸、強
化ロジン、各種澱粉類、カゼイン、ゼラチン、石油樹脂
系、反応性サイズ剤など通常のものが使用される。ま
た、塗工に用いる結合剤としては、澱粉類、カゼイン、
膠、その他合成重合物等、所望に応じて使用できる。
【0012】
【作用】この発明に於ける下塗塗工層に配合されている
サイズ剤は、印刷品質上に何ら問題を与えることはな
い。また、抄造工程においてサイズ剤による粘着がない
ため、抄紙機各部への付着がなく円滑な操業が出来、し
かも乾燥性がよいので抄造速度が速い。また、上塗工程
も下塗りが完全に乾く前でもなんら支障なく塗工出来
る。さらに、塗工層表面にサイズ剤が存在すると、オフ
セット印刷における「湿し水」の吸収が悪くなり、印刷
むらが発生するが、この発明の場合は全くその問題が無
くなるという顕著な効果を奏する。
【0013】下塗塗工層に含有されているサイズ剤は、
無サイズの紙の表層をなすパルプ繊維部分を界面で被覆
していることにより、十分なサイズ性を発揮し、かつ、
上塗塗工層は下塗塗工層のサイズ剤をマスク化している
ため、機器との界面での付着性を防止出来る作用をも有
する。
【0014】まとめとして、この発明により製造された
製品は、水の浸透防止およびカール防止の効果を有し、
かつ印刷適性上の優位性を保ち、しかも抄紙機各部の汚
れを防止出来るなどの利点をもつ。以下、実施例に基づ
いて具体的に説明する。
【0015】
【実施例】米坪量270g/m2 の無サイズの多層抄再
生板紙からなる基紙に対して、炭酸カルシウム60重量
部、カオリン40重量部、スチレン−ブタジエン共重合
体ラテックス16重量部(固形分換算)、澱粉3重量部
(固形分換算)とロジンサイズ3重量部とを含有する固
形分濃度61重量%の水系塗料を、ゲートロールコータ
ーで固形分10g/m2 に塗布乾燥して下塗塗工層を形
成し前処理工程とする。
【0016】該下塗塗工層上に固形分濃度35重量%の
上塗塗料を、エアーナイフコーターで固形分9g/m2
に塗布乾燥することにより上塗塗工層を形成し後処理工
程とする。斯くしてこの発明に基づく下塗塗層にサイズ
剤を含有し、上塗塗層にサイズ剤を含まない塗工白板紙
を得た。
【0017】実施例および比較例によって得られた各塗
工白板紙の、平滑性、印刷光沢度、表面強度、インキセ
ット性、ステキヒトサイズ度、コッブサイズ度、乾燥性
(抄速)については何れもJISに従って行った。各試
験結果は表1に示す。
【0018】
【比較例1】表層パルプにサイズ剤を内添させ、下塗塗
工層にサイズ剤を添加しなかった他は、全て実施例と同
様に行った。各試験結果は表1に示す。
【0019】
【比較例2】表層パルプにサイズ剤を内添せず、下塗塗
工層にもサイズ剤を添加しなかった他は、全て実施例と
同様に行った。各試験結果は表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上詳述したとおり、この発明に係わる
塗工白板紙は基紙に無サイズのパルプを使用しているた
め、パルプ供給系内のサイズ剤による汚れがなく、抄造
工程のウエットパート、プレスパート、ドライヤーパー
トでのサイズ剤による機器の汚れが激減するのはもとよ
り、白水処理、ブロークの再生も容易である。
【0022】この発明に係わる白板紙は、直塗りの下塗
塗工層にサイズ剤が含有されていて、基紙の表面のパル
プ繊維をサイズ剤が覆うので、基紙にサイズ剤を内添し
たものと同等のサイズ性を有する。しかも、白板紙の最
表面は上塗塗工層でサイズ剤がマスク化されているの
で、上塗層塗工後はコーター各部の汚れを防げ、オフセ
ット印刷時の「湿し水」適性も向上する等、顕著な作用
効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−25999(JP,A) 特開 平5−287697(JP,A) 実開 平2−58000(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無サイズの基紙に対し、下塗塗工層とそ
    の層上に上塗塗工層を形成せる二重塗工白板紙におい
    て、下塗塗工層にサイズ剤を含有し、上塗塗工層にはサ
    イズ剤を含まないことを特徴とする塗工白板紙。
  2. 【請求項2】 無サイズの基紙に対し、下塗塗工層とそ
    の層上に上塗塗工層を形成せる二重塗工白板紙の製造方
    法において、下塗塗料として、顔料100重量部に対し
    接着用樹脂(固形分)10〜30重量部、さらにサイズ
    剤0.1〜5重量部を含有する塗料を、顔料に換算して
    5〜20g/m2 となるよう基紙に下塗塗工を施し、そ
    の層上にサイズ剤を含まない上塗塗料を施すことを特徴
    とする塗工白板紙の製造方法。
JP29730493A 1993-11-02 1993-11-02 下塗塗工層にサイズ剤を含有する塗工白板紙およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2697583B2 (ja)

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