JP2697476B2 - 極低温冷凍機の熱交換器 - Google Patents

極低温冷凍機の熱交換器

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JP2697476B2 JP11137292A JP11137292A JP2697476B2 JP 2697476 B2 JP2697476 B2 JP 2697476B2 JP 11137292 A JP11137292 A JP 11137292A JP 11137292 A JP11137292 A JP 11137292A JP 2697476 B2 JP2697476 B2 JP 2697476B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧縮されたヘリウム
等の冷媒ガスの断熱膨張により極低温レベルの寒冷を発
生させる極低温冷凍機において、圧縮機からの高圧高温
の冷媒ガスを圧縮機に戻る低圧低温の冷媒ガスと熱交換
させて冷却するようにした熱交換器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば4K程度の極低温レベ
ルで作動させる低温作動機器を同温度レベルまで冷却す
るための極低温冷凍機として、例えば米国特許第422
3540号等に記載されているように予冷冷凍機とJ−
T冷凍機とを組み合わせた2元回路の冷凍機が知られて
いる。
【0003】上記予冷冷凍機はGMサイクル(ギフォー
ド・マクマホンサイクル)や改良ソルベーサイクル等の
冷凍機からなるもので、圧縮機で圧縮されたヘリウムガ
ス(冷媒ガス)を膨張機で断熱膨張させてそのガスの温
度降下によりヒートステーションに極低温レベルの寒冷
を発生させる。
【0004】一方、J−T冷凍機は、圧縮機から供給さ
れたヘリウムガスを上記予冷冷凍機における膨張機のヒ
ートステーションとの間で熱交換して予冷する予冷器
と、ヘリウムガスをジュール・トムソン膨張させるJ−
T弁とを閉回路に接続してなるもので、圧縮機からのヘ
リウムガスを予冷器で予冷するとともに、該予冷された
ヘリウムガスをJ−T弁でジュール・トムソン膨張させ
て気液混合状態とし、そのヘリウムの蒸発潜熱によりさ
らに低い4Kレベルの寒冷を発生させるようになされて
いる。
【0005】ところで、上記J−T冷凍機にはJ−T熱
交換器と呼ばれる複数段の熱交換器が備えられており、
この各熱交換器において、1次側及び2次側をそれぞれ
通過するヘリウムガス間で互いに熱交換させる。すなわ
ち、例えば図4に示すように、同心状に接合した内外の
円筒状シェル(a),(b)間の空間に、外周に多数の
フィン(c1 ),(c1 ),…を取り付けた伝熱管
(c)(高圧管)を螺旋状に配置し、この伝熱管(c)
内部を、圧縮機から膨張機に供給される高圧ガスを流す
高圧ガス流路(d)(1次側)に形成する一方、伝熱管
(c)の周囲でシェル(a),(b)間の空間を、膨張
機から圧縮機に戻る低圧ガスを流す低圧ガス流路(e)
(2次側)に形成し、圧縮機から膨張機に向かって流れ
る高圧ガス流路(d)内の高温ガスを、膨張機から圧縮
機に戻る低圧ガス流路(e)内の低温ガスとの間で熱交
換させて冷却するようにしている。尚、図中、(g)は
内側シェル(a)内に収容されたグラスウールである。
【0006】上記内外シェル(a),(b)間の低圧ガ
ス流路(e)においては、低圧ガスが伝熱管(c)周囲
のフィン(c1 ),(c1 ),…に当たるように流れる
のが好ましく、熱交換器の効率を上昇させることができ
る。しかし、実際には、隣り合う伝熱管(c),(c)
間ではシェル(a),(b)面との間に大きな隙間が形
成されるので、ガスはこの隙間をフィン(c1 ),(c
1 ),…をバイパスしながらシェル(a),(b)面に
沿って流れる壁面流となり、熱交換効率を上げるのは困
難である。このため、従来は、上記隙間を塞ぐ目的で、
熱交換器の組立時、伝熱管(c)を内側シェル(a)に
螺旋状に巻き付けるのに併せて、隣り合う伝熱管
(c),(c)のフィン(c1 ),(c1 )間にテフロ
ン(登録商標)等の隙間用チューブ(f)を巻き、この
チューブ(f)によりガスを伝熱管(c)のフィン(c
1 )側に向かわせるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、こうしてチ
ューブ(f)を巻くことは多大の作業手間がかかり、制
作性が極めて悪くなる。また、その巻き方に熟練を要し
てばらつきが出るのは避けられ得ず、巻き方が悪い場合
には、やはりガスのバイパス流を招いて性能が悪化する
という問題があった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、伝熱管自体に改良を加えることで、隙
間用チューブを不要としながら、ガスがフィンに良好に
当たって熱交換効率が上昇するようにし、熱交換器の制
作性の向上及びその性能のばらつきの低下を図ることに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1の発明では、伝熱管自体を偏平管で構成す
ることとした。
【0010】具体的には、この発明では、図1に示すよ
うに、冷媒ガスを圧縮する圧縮機と該圧縮機から吐出さ
れた高圧冷媒ガスを膨張させて極低温レベルの寒冷を発
生させる膨張機(12)とを備えた極低温冷凍機に付設
された熱交換器が前提である。この熱交換器は、内外の
シェル(21),(22)と、該両シェル(21),
(22)間に螺旋状に配置され、外周にフィン(2
3),(23),…が立設された伝熱管(24)とから
なり、伝熱管(24)内部に、上記圧縮機から膨張機
(12)に供給される高圧冷媒ガスを流す高圧ガス流路
(25)が形成される一方、伝熱管(24)の周囲に、
膨張機(12)から圧縮機に戻る低圧ガスを流す低圧ガ
ス流路(26)が形成されてなり、高圧ガス流路(2
5)内の高温ガスを低圧ガス流路(26)内の低温ガス
との間で熱交換させて冷却するようにしたものである。
【0011】そして、上記伝熱管(24)を、断面の長
軸方向がシェル(21),(22)の軸心線方向と平行
に延びる偏平管で構成し、その伝熱管(24)の少なく
とも内外シェル(21),(22)側の外周に上記フィ
ン(23),(23),…を立設する。
【0012】請求項2の発明では、上記フィン(2
3),(23),…を、シェル(21),(22)の軸
心線を通る平面に対して所定方向に傾斜させる。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、熱交
換器における伝熱管(24)が偏平管で構成され、その
断面の長軸方向がシェル(21),(22)の軸心線方
向に平行に配置され、伝熱管(24)の少なくとも内外
シェル(21),(22)側の外周にフィン(23),
(23),…が立設されているので、伝熱管(24)外
周のフィン(23),(23),…の先端は直線状とな
って長い範囲に亘りシェル(21),(22)表面と平
行に配置される。このため、シェル(21),(22)
間の低圧ガス流路(26)を流れる冷媒ガスは大きな範
囲でフィン(23),(23),…に接触することとな
り、隣り合う伝熱管(24),(24)のフィン(2
3),(23)とシェル(21),(22)との間の隙
間を隙間チューブで塞がなくとも、ガスとフィン(2
3),(23),…との熱交換を良好に行わせて、熱交
換器の効率を向上させることができる。
【0014】また、このように隙間チューブが不要であ
るので、作業手間がかからず、熱交換器の制作性を高め
ることができるとともに、その性能のばらつきも少なく
なり、安定した効果が得られる。
【0015】請求項2の発明では、フィン(23),
(23),…が、シェル(21),(22)の軸心線を
通る平面に対して所定方向に傾斜するように伝熱管(2
4)外周に立設されているので、低圧ガス流路(26)
のガスをシェル(21),(22)の軸心線回りに旋回
させることができ、熱交換器の効率のより一層の向上を
図ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。この実施例では、図2に示すように、冷凍機
(R)は予冷冷凍機(1)とJ−T冷凍機(11)とを
組み合わせた2元回路の冷凍機で構成されている。
【0017】上記予冷冷凍機(1)は、G−M(ギフォ
ード・マクマホン)サイクルの冷凍機で構成されてい
て、J−T冷凍機(11)におけるヘリウムガス(冷媒
ガス)を予冷するためにヘリウムガスを圧縮及び膨張さ
せる。この冷凍機(1)は図外の予冷用圧縮機と、クラ
イオスタット(C)に取り付けられた膨張機(2)とを
閉回路に接続してなる。上記膨張機(2)は、クライオ
スタット(C)の外部に配置される密閉円筒状のケース
(3)と、該ケース(3)の下部に連設された大小2段
構造のシリンダ(4)とを有する。上記ケース(3)に
は上記予冷用圧縮機の吐出側に接続される高圧ガス入口
(5)と、同吸込側に接続される低圧ガス出口(6)と
が開口されている。一方、シリンダ(4)は上記クライ
オスタット(C)の上壁を貫通してその内部に延びてお
り、その大径部(4a)の下端部は所定温度レベルに冷
却保持される第1ヒートステーション(7)に、また小
径部(4b)の下端部は上記第1ヒートステーション
(7)よりも低い温度レベルに冷却保持される第2ヒー
トステーション(8)にそれぞれ形成されている。
【0018】すなわち、ここでは図示しないが、シリン
ダ(4)内には、上記各ヒートステーション(7),
(8)に対応する位置にそれぞれ膨張空間を区画形成す
るフリーのディスプレーサ(置換器)が往復動可能に嵌
挿されている。一方、上記ケース(3)内には、回転す
る毎に開閉するロータリバルブと、該ロータリバルブを
駆動するバルブモータとが収容されている。ロータリバ
ルブは、上記高圧ガス入口(5)から流入したヘリウム
ガスを上記シリンダ(4)内の各膨張空間に供給し、又
は各膨張空間内で膨張したヘリウムガスを低圧ガス出口
(6)から排出するように切り換わる。そして、このロ
ータリバルブの開閉により高圧ヘリウムガスをシリンダ
(4)内の各膨張空間でサイモン膨張させて、その膨張
に伴う温度降下により極低温レベルの寒冷を発生させ、
その寒冷を第1及び第2ヒートステーション(7),
(8)にて保持する。つまり、予冷冷凍機(1)では、
圧縮機から吐出された高圧のヘリウムガスを膨張機
(2)に供給し、その膨張機(2)での断熱膨張により
ヒートステーション(7),(8)の温度を低下させ
て、J−T冷凍機(11)における後述の予冷器(1
6),(17)を予冷するとともに、膨張した低圧ヘリ
ウムガスを圧縮機に戻して再圧縮するように構成されて
いる。尚、上記シリンダ(4)の第1ヒートステーショ
ン(7)にはクライオスタット(C)内に配置した略密
閉円筒状の輻射シールド(S)が伝熱可能に支持されて
いる。
【0019】一方、上記J−T冷凍機(11)は、約4
Kレベルの寒冷を発生させるためにヘリウムガスを圧縮
して膨張させる冷凍機であって、ヘリウムガスを圧縮す
るJ−T圧縮機(図示せず)と、その圧縮されたヘリウ
ムガスをジュール・トムソン膨張させる膨張機(12)
とを備えている。この膨張機(12)は、上記クライオ
スタット(C)における輻射シールド(S)内に位置す
る第1〜第3のJ−T熱交換器(13)〜(15)を備
えている。この各J−T熱交換器(13)〜(15)は
1次側(後述の伝熱管(24)内の高圧ガス流路(2
5))及び2次側(同低圧ガス流路(26))をそれぞ
れ通過するヘリウムガス間で互いに熱交換させるもの
で、第1J−T熱交換器(13)の1次側はJ−T圧縮
機の吐出側に接続されている。また、第1及び第2のJ
−T熱交換器(13),(14)の各1次側同士はコン
タミネーション除去用の吸着器(20a)、及び上記予
冷冷凍機(1)における膨張機(2)の第1ヒートステ
ーション(7)外周に配置した第1予冷器(16)を介
して接続されている。同様に、第2及び第3J−T熱交
換器(14),(15)の各1次側同士は吸着器(20
b)、及び膨張機(2)の第2ヒートステーション
(8)外周に配置した第2予冷器(17)を介して接続
されている。さらに、上記第3J−T熱交換器(15)
の1次側は吸着器(20c)、及び高圧のヘリウムガス
をジュール・トムソン膨張させるJ−T弁(18)を介
して冷却器(19)に接続され、この冷却器(19)に
冷却対象(図示せず)が伝熱可能に接続されている。上
記J−T弁(18)はクライオスタット(C)外から操
作ロッド(18a)によって開度が調整される。上記冷
却器(19)は上記第3及び第2J−T熱交換器(1
5),(14)の各2次側を経て第1J−T熱交換器
(13)の2次側に接続され、該第1J−T熱交換器
(13)の2次側は上記J−T圧縮機の吸込側に接続さ
れている。
【0020】よって、J−T冷凍機(11)では、J−
T圧縮機によりヘリウムガスを高圧に圧縮して膨張機
(12)に供給し、それを、膨張機(12)の第1〜第
3のJ−T熱交換器(13)〜(15)において、圧縮
機側に戻る低温低圧のヘリウムガスと熱交換させるとと
もに、第1及び第2予冷器(16),(17)でそれぞ
れ膨張機(2)の第1及び第2ヒートステーション
(7),(8)で冷却した後、J−T弁(18)でジュ
ール・トムソン膨張させて冷却器(19)で1気圧、約
4Kの気液混合状態のヘリウムとなし、このヘリウムの
蒸発潜熱により冷却器(19)を極低温レベル(約4
K)に冷却する。しかる後、上記膨張によって低圧とな
ったヘリウムガスを第3〜第1J−T熱交換器(15)
〜(13)の各2次側を通してJ−T圧縮機に吸入させ
て再圧縮するように構成されている。
【0021】上記第1〜第3J−T熱交換器(13)〜
(15)はいずれも同様の構成であり、図1に示すよう
に、同心状に接合した内外の円筒状シェル(21),
(22)間の空間に、多数のフィン(23),(2
3),…を外周に取り付けた伝熱管(24)(高圧管)
が螺旋状に巻かれて収容されたものである。上記伝熱管
(24)の内部空間は、圧縮機から膨張機(13)のJ
−T弁(18)ないし冷却器(19)に供給される高圧
ヘリウムガスを流す高圧ガス流路(25)(1次側)に
形成され、一方、伝熱管(24)の周囲で内外シェル
(21),(22)間の空間は、J−T弁(18)ない
し冷却器(19)から圧縮機に戻る低圧ガスを流す低圧
ガス流路(26)(2次側)に形成されている。そし
て、圧縮機からJ−T弁(18)ないし冷却器(19)
に向かって流れる高圧ガス流路(25)内の高温ガス
を、J−T弁(18)ないし冷却器(19)から圧縮機
に戻る低圧ガス流路(26)内の低温ガスとの間で熱交
換させて冷却する。具体的には、第1J−T熱交換器
(13)では高圧ヘリウムガスを例えば室温から50K
まで、また第2J−T熱交換器(14)ではヘリウムガ
スを50Kから15Kまで、さらに第3J−T熱交換器
(15)ではヘリウムガスを15Kから約5Kまでそれ
ぞれ冷却するようにしている。(27)は内側シェル
(21)内に収容されたグラスウールである。
【0022】この発明の特徴は上記伝熱管(24)の構
造にある。すなわち、伝熱管(24)は、通常の断面円
形状のチューブを偏平にした偏平管からなり、その断面
の長軸方向が内外シェル(21),(22)の軸心線方
向に平行になるように配置されて内側シェル(21)周
りに巻かれている。そして、この伝熱管(24)外周の
うち、内側シェル(21)に対向する内面側及び外側シ
ェル(22)に対向する外面側にはそれぞれ多数のフィ
ン(23),(23),…が伝熱管長さ方向に一定間隔
をあけて立設されている。この内外のフィン(23),
(23),…は、シェル(21),(22)の軸心線を
通る平面と略平行に配置されている。
【0023】次に、上記実施例の作用について説明す
る。冷凍機(R)が定常運転状態になると、予冷冷凍機
(1)では、予冷用圧縮機から供給された高圧のヘリウ
ムガスが膨張機(2)の各膨張空間で膨張し、このガス
の膨張に伴う温度降下によりシリンダ(4)の第1ヒー
トステーション(7)が所定温度レベルに、また第2ヒ
ートステーション(8)が第1ヒートステーション
(7)よりも低い温度レベルにそれぞれ冷却される。上
記第1ヒートステーション(7)の冷却に伴い、該ヒー
トステーション(7)に伝熱可能に接触している輻射シ
ールド(S)の温度が第1ヒートステーション(7)と
同じ温度レベルまで降下し、このことでクライオスタッ
ト(C)内の中心部が外部から輻射シールドされる。
【0024】一方、これと同時に、J−T冷凍機(1
1)では、圧縮機から吐出された高圧のヘリウムガスが
第1J−T熱交換器(13)の1次側に入り、そこで圧
縮機側へ戻る2次側の低圧ヘリウムガスと熱交換されて
常温300Kから約50Kまで冷却され、その後、上記
膨張機(2)の第1ヒートステーション(7)外周の第
1予冷器(16)に入ってさらに冷却される。この冷却
されたガスは第2J−T熱交換器(14)の1次側に入
って、同様に2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換によ
り約15Kまで冷却された後、膨張機(2)の第2ヒー
トステーション(8)外周の第2予冷器(17)に入っ
てさらに冷却される。この後、ガスは第3J−T熱交換
器(15)の1次側に入って2次側の低圧ヘリウムガス
との熱交換により約5Kまで冷却され、しかる後にJ−
T弁(18)に至る。このJ−T弁(18)では高圧ヘ
リウムガスは絞られてジュール・トムソン膨張し、1気
圧、約4Kの気液混合状態のヘリウムとなって冷却器
(19)へ供給される。そして、この冷却器(19)に
おいて、上記気液混合状態のヘリウムにおける液部分の
蒸発潜熱により4Kの極低温レベルが得られ、冷却器
(19)に接続されている冷却対象が冷却される。
【0025】この実施例の場合、上記第1〜第3J−T
熱交換器(13)〜(15)において高圧及び低圧ガス
流路(25),(26)を区画する伝熱管(24)は、
断面の長軸方向がシェル(21),(22)の軸心線方
向に平行に配置された偏平管で構成され、その伝熱管
(24)の内外シェル(21),(22)側の外周面に
それぞれフィン(23),(23),…が立設されてい
るので、この内外フィン(23),(23),…の各々
の先端を直線状として長い範囲に亘りシェル(21),
(22)表面と平行に配置できる。その結果、シェル
(21),(22)間の低圧ガス流路(26)を流れる
冷媒ガスが大きな範囲でフィン(23),(23),…
に接触し、隣り合う伝熱管(24),(24)のフィン
(23),(23),…とシェル(21),(22)と
の間の隙間を塞ぐための隙間チューブを用いずとも、ガ
スとフィン(23),(23),…との熱交換を良好に
行わせることができ、熱交換器(13)〜(15)の効
率を向上させることができる。
【0026】しかも、このように隙間チューブが不要で
あることから、そのチューブを巻く手間も要らず、熱交
換器(13)〜(15)の制作性を高めることができ
る。また、熱交換器(13)〜(15)の性能のばらつ
きも少なくなり、安定した効果が得られる。
【0027】尚、上記実施例では、伝熱管(24)の内
外面にそれぞれ立設されるフィン(23),(23),
…を、シェル(21),(22)の軸心線を通る平面に
対し略平行に配置しているが、これに代え、図3に示す
ように、フィン(23),(23),…(図では外側フ
ィン(23),(23),…のみを示している)の各々
をシェル(21),(22)の軸心線を通る平面(P)
に対して所定の一方向に角度(θ)だけ傾斜するように
配置してもよい。こうすることで、低圧ガス流路(2
6)のガスを傾斜フィン(23),(23),…の案内
によりシェル(21),(22)の軸心線回りに旋回さ
せて旋回流を生成することができ、熱交換器(13)〜
(15)の効率のより一層の向上を図ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、極低温冷凍機における熱交換器の伝熱管を、断
面の長軸方向がシェルの軸心線方向に平行に延びる偏平
管で構成したことにより、ガスとフィンとの熱交換を良
好に行わせることができ、熱交換器の効率を向上させる
ことができるとともに、ガスがフィンをバイパスする隙
間を塞ぐための従来の隙間チューブが不要で、熱交換器
の制作性を高めることができ、その性能のばらつきも少
なくして、安定した熱交換性能を得ることができる。
【0029】請求項2の発明によると、フィンを、シェ
ルの軸心線を通る平面に対して所定方向に傾斜するよう
に伝熱管外周に立設したことで、低圧ガス流路のガスを
シェルの軸心線回りに旋回させて、熱交換器の効率のよ
り一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における熱交換器の一部を示
す拡大断面図である。
【図2】極低温冷凍機の全体構成を示す冷媒回路図であ
る。
【図3】実施例2における伝熱管外周のフィンの配置を
部分的に示す正面図である。
【図4】従来例を示す図1相当図である。
【符号の説明】
(R) 極低温冷凍機 (1) 予冷冷凍機 (11) J−T冷凍機 (12) 膨張機 (13)〜(15) J−T熱交換器 (21),(22) シェル (24) 伝熱管 (25) 高圧ガス流路 (26) 低圧ガス流路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスを圧縮する圧縮機と該圧縮機か
    ら吐出された高圧冷媒ガスを膨張させて極低温レベルの
    寒冷を発生させる膨張機(12)とを備えた極低温冷凍
    機に付設され、 かつ、内外のシェル(21),(22)と、該両シェル
    (21),(22)間に螺旋状に配置され、外周にフィ
    ン(23),(23),…が立設された伝熱管(24)
    とからなり、伝熱管(24)内部に、上記圧縮機から膨
    張機(12)に供給される高圧冷媒ガスを流す高圧ガス
    流路(25)が形成される一方、伝熱管(24)の周囲
    に、膨張機(12)から圧縮機に戻る低圧ガスを流す低
    圧ガス流路(26)が形成されてなり、高圧ガス流路
    (25)内の高温ガスを低圧ガス流路(26)内の低温
    ガスとの間で熱交換させて冷却するようにした熱交換器
    において、 上記伝熱管(24)は断面の長軸方向がシェル(2
    1),(22)の軸心線方向と平行に延びる偏平管で構
    成され、該伝熱管(24)の少なくとも内外シェル(2
    1),(22)側の外周に上記フィン(23),(2
    3),…が立設されていることを特徴とする極低温冷凍
    機の熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1の極低温冷凍機の熱交換器にお
    いて、 フィン(23),(23),…は、シェル(21),
    (22)の軸心線を通る平面に対して所定方向に傾斜さ
    れていることを特徴とする極低温冷凍機の熱交換器。
JP11137292A 1992-04-30 1992-04-30 極低温冷凍機の熱交換器 Expired - Fee Related JP2697476B2 (ja)

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