JP2696526B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

Info

Publication number
JP2696526B2
JP2696526B2 JP63151146A JP15114688A JP2696526B2 JP 2696526 B2 JP2696526 B2 JP 2696526B2 JP 63151146 A JP63151146 A JP 63151146A JP 15114688 A JP15114688 A JP 15114688A JP 2696526 B2 JP2696526 B2 JP 2696526B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
magnetic
magnetic head
thin
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63151146A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01319109A (ja
Inventor
尊雄 今川
修二 須藤
雅章 佐野
浩一 西岡
昭 熊谷
勝也 光岡
秀樹 山崎
礼子 荒井
真治 成重
哲夫 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP63151146A priority Critical patent/JP2696526B2/ja
Publication of JPH01319109A publication Critical patent/JPH01319109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2696526B2 publication Critical patent/JP2696526B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記憶装置用磁気ヘツドに係り、特に再生
特性に優れた薄膜磁気ヘツド及びその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、薄膜磁気ヘツドは例えば第3図に部分断面概略
図として示したように、上下磁性膜にパーマロイ、ある
いはCo−Zr−Ta非晶質膜等を適用して作製されている。
第3図において符号1は基板、2は下部磁性膜、3はギ
ヤツプ材、4はコイル、5は層間絶縁膜、6は上部磁性
膜を意味する。これらの膜を適用した薄膜磁気ヘツドの
再生特性を向上させるため、これまで磁歪定数を小さく
すること、及び膜保持力を低下させる努力がなされてき
た。しかし、磁歪定数も膜保磁力も実際の素子に加工す
る前の広い面積の膜については測定できるが、実際に作
製されたヘツドの磁性膜を測定する手段は、これまで見
出されていない。磁歪定数は膜組成と相関があることが
I.E.E.E.・トランザクシヨンズ・オン・マグネテイツク
ス(I.E.E.E.、Trans.Magn.)MAG−22巻、第626〜629頁
(1986)に示されていることから、実際にヘツドコアを
EDX(エネルギー分散X線分析)法により調べ組成を管
理することによつて磁歪定数は制御できる。しかし、現
在でもコア部分の膜保磁力を知る手段には有効なものが
ない。本発明者らは、パターン化前の膜保磁力と薄膜磁
気ヘツドとした後の再生特性との間の相関をこれまで調
べてきた。膜の保磁力が大きいと透磁率が低下し、この
磁性膜を用いた薄膜磁気ヘツドは再生特性が劣ると考え
られた。しかし、結果は、第2図に膜保磁力(Oe、横
軸)と再生出力(mV、縦軸)との関係のグラフで示した
ように、明確な相関があるとは言いがたいものであつ
た。コア部分のEDX分析から、コア部分での組成変動は
少ないことが分つた。このことから、上・下磁性膜のコ
ア部分での保磁力が変動して大面積の膜の値と異なつて
おり、これが膜保磁力とヘツド再生特性との相関がとれ
ない原因と考えられる。
ところで、磁性膜の保持力を決める要因には、微視的
な異方性の分散、非金属介在物(ボイド等)、応力の微
小変動等が知られている。非金属介在物、応力微小変動
は膜面全体にわたり分布すると考えられ、磁気測定によ
つてそれらの存在は知ることができる。一方、微視的な
異方性分散は結晶質合金では結晶磁気異方性の存在によ
る結晶粒ごとの異方性の分散や、膜が柱状晶となつた場
合の膜面垂直方向への分散が考えられる。一方、非晶質
ではこのような結晶であることに伴う異方性の分散は存
在しないといわれていた。しかし、最近、第11回 日本
応用磁気学会学術講演概要集(昭和62年11月1日、講演
No.、IpC−9)に報告されるように、非晶質材料であつ
ても膜に柱状の構造が発生した場合、保磁力が増加す
る。ここで結晶における柱状晶と合せ、この構造を膜の
柱状構造と定義する。膜が柱状構造となつた場合、例え
ばI.E.E.E.・トランザクシヨンズ・オン・マグネテイツ
クス、MAG−4巻、第22〜25頁(1968)に示されるよう
に、その柱1つの縦/横比が大きくなる、すなわち細長
くなるに従い膜面垂直方向に磁化が向きやすくなり(垂
直磁気異方性)、この結果、膜がしま状磁区となり保磁
力が増加する(しま状磁区となつた膜は透磁率が低下
し、薄膜ヘツドに適用した場合再生出力が著しく低下す
る)。もし、膜全面にしま状磁区が生じた場合、これは
膜保磁力の急激な増加として測定可能である。したがつ
て保磁力の小さい膜を適用しても再生特性が劣るヘツド
は、パターン化後磁気コアになる部分のみ結晶成長の挙
動が変わりしま状磁区となつていると推定される。スパ
ツタリング法によるパーマロイ膜の保磁力と膜の結晶粒
径との関係は本発明者らにより特願昭61−130147号明細
書に明らかにされている。これによれば、パーマロイ膜
の結晶粒径を0.1μm以上0.5μm以下とすれば保持力は
1Oe以下となることが示されている。ところが、ここで
言う結晶粒径は、膜表面に平行な断面から見たものであ
り、膜面垂直方向断面には着目していない。また、同じ
パーマロイでも、めつき膜を適用した薄膜磁気ヘツドは
結晶粒径が0.02〜0.05μmとスパツタリング膜より小さ
いにもかかわらず、再生出力はスパツタ膜を適用したも
のとほぼ同等の値を得ることから、結晶粒径の差だけ
が、磁性膜の特性の差を決定するものではないことが分
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、膜表面よりの結晶粒径のみに着目し
ており、膜断面方向の柱状構造について考慮されておら
ず、磁性膜の磁気特性を安定化させた薄膜磁気ヘツドが
得られなかつた。
本発明の目的は、特に再生特性の良い薄膜磁気ヘツド
及びその製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は薄膜磁気ヘツドに関す
る発明であつて、基板上に、下部磁性膜、その上に一端
は磁気ギヤツプを介し、他端は前記下部磁性膜に直接に
接して対向する上部磁性膜、該上下磁性膜接触部分を巻
回するコイル、及び該コイルと上下磁性膜とを絶縁する
層を具備した薄膜磁気ヘツドにおいて、該上下磁性膜の
少なくとも一方の断面構造組織の柱状晶の縦/横比が1
〜4であることを特徴とする。
前記問題点は、磁性膜の膜構造を、縦/横比が1から
4までの柱状構造とすることにより解決される。このこ
とは、以下に示す手順により見出された。
本発明者からは、磁性膜にスパツタリング直後、低い
保磁力を示したパーマロイ膜を用い形成した薄膜磁気ヘ
ツドで、再生特性の優れたものと、再生出力が小さいも
のを選択し、断面の構造を調査した。パーマロイ膜はい
ずれもスパツタリング法により形成され、優れた特性を
示すヘツドのパーマロイ膜はArガス圧0.6mTorrで、ま
た、再生特性の劣る方はArガス圧1.2mTorrで形成したも
のであり、いずれも保磁力は困難軸方向で0.4Oeであつ
た。その結果、いずれの膜を第1−1図及び第1−2図
から明らかなように、柱状となり、再生特性の優れたヘ
ツドは柱状構造の縦/横比Raが2.5であり、特性の劣る
方は縦/横比が7.8であつた。すなわち第1−1図は、
本発明の薄膜磁気ヘツドの1例の断面概略図であり、第
1−2図はコア部分の断面をイオンエツチングして得ら
れる柱状構造の模式図であつて、第1−1図のx部の拡
大図である。符号1〜6は第3図と同義であり、7は膜
の柱状構造を意味する。そこで、多くの薄膜磁気ヘツド
断面膜構造の縦/横比Ra(横軸)と、ヘツド再生出力
(縦軸)との関係を調べた結果をグラフとして第4図に
示した。第4図より、再生出力と膜の縦/横比Raとの間
にはほぼ相関があり、再生出力が急激に低下するのは、
Raが4より大きくなる場合であることが分る。
また、同図よりスパツタリング膜及びめつき膜を用い
たヘツドはいずれも同一の線上に乗ることから、縦/横
比を1以上4以下とした薄膜磁気ヘツドは、膜作製法に
関係なく再生特性が優れていることが分る。
第5図は、投入電力2KW、ターゲツト基板間距離100mm
としてスパツタリング法により作製したパーマロイ膜の
縦/横比Ra(縦軸)とスパツタガス圧PAr(mTorr、横
軸)との関係を示したグラフである。第5図より縦/横
比が1以上4以下となるのは0.1mTorrから0.8mTorrであ
ることが分り、この範囲でヘツドは優れた再生特性とな
ることが分つた。また、基板温度を260〜350℃、特に27
0±5℃に保持することが有効であることも判明した。
以上説明したことは、パーマロイ膜のほか、Co系非晶
質材料、例えばCo−Zr−Ta、又はFe系結晶質材料例えば
FeC、FeN等についても同様のことがいえる。
薄膜磁気ヘツドにおいて、磁性膜が柱状構造となり、
縦/横比が4より大きくなると、柱状構造の伸びている
方向に磁化が向きやすくなり、膜面垂直方向に磁化が向
いてしま状磁区となり透磁率が低下する。他方1より小
さいと、面に異方性が生じて再生特性を劣化させる。こ
れに対し、膜の柱状構造の縦/横比を1以上4以下とし
た膜ではしま状磁区の発生がなく、この膜を用いた薄膜
磁気ヘツドは高い再生能力を示す。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1 以下、本発明の一実施例を説明する。セラミツク基板
上にArガス圧0.8mTorr、投入電力2KW、基板温度300℃で
パーマロイ膜をスパツタリングし、これを薄膜ヘツドコ
ア形状にイオンエツチング法を用いて形成した。次にギ
ヤツプ材となるAl2O3をスパツタリングし、ポリイミド
樹脂とCuで層間絶縁膜及びコイルを形成した。ここで上
記条件により再びパーマロイ膜をスパツタリングした後
パターニングし保護膜Al2O3形成後、素子ごとに機械加
工して薄膜磁気ヘツドとした。このヘツドの電磁変換特
性を調べたところ、4.8mVの再生出力を得た。次にこの
素子の断面をイオンエツチングしたところ、第1−2図
のような柱状構造が観察された。この場合の縦/横比は
4.0であつた。
比較例1 次に、別な例を説明する。実施例1に示すプロセス中
パーマロイのスパツタリング条件をArガス圧1.0mTorrと
して薄膜磁気ヘツドを作製した。このとき出力値は1.1m
Vとなつた。この時ヘツド断面の縦/横比は5.7であつ
た。
実施例2 本発明の別な実施例は、次の通りである。上記プロセ
ス中、磁性膜をめつき法により形成したパーマロイ膜と
した薄膜磁気ヘツドを作製し、出力を測定したところ、
5.5mVであつた。次にこのヘツドコアの断面の構造を調
べたところ、縦/横比が1.5であることが分つた。
本実施例によれば、膜の柱状構造の縦/横比を制御す
ることで再生特性に優れた薄膜磁気ヘツドを提供できる
ことが分つた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、特に再生出力の大きい薄膜磁気ヘツ
ドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1−1図は本発明の薄膜磁気ヘツドの1例の断面概略
図、第1−2図はコア部分の断面をイオンエツチングし
て得られる第1−1図のx部の柱状構造の拡大模式図、
第2図は膜保磁力と再生出力との関係を示すグラフ、第
3図は薄膜磁気ヘツドの部分断面概略図、第4図は再生
出力と縦/横比との関係を示すグラフ、第5図はスパツ
タガス圧と縦/横比との関係を示すグラフである。 1:基板、2:下部磁性膜、3:ギヤツプ、4:コイル、5:層間
絶縁膜、6:上部磁性膜、7:膜の柱状構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 浩一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 熊谷 昭 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 光岡 勝也 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山崎 秀樹 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 荒井 礼子 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 成重 真治 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小林 哲夫 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭58−111119(JP,A) 特開 昭62−158306(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、下部磁性膜、その上に一端は磁
    気ギヤツプを介し、他端は前記下部磁性膜に直接に接し
    て対向する上部磁性膜、該上下磁性膜接触部分を巻回す
    るコイル、及び該コイルと上下磁性膜とを絶縁する層を
    具備した薄膜磁気ヘツドにおいて、該上下磁性膜の少な
    くとも一方の断面構造組織の柱状晶の縦/横比が1〜4
    であることを特徴とする薄膜磁気ヘツド。
  2. 【請求項2】該上下磁性膜材料がパーマロイである請求
    項1記載の薄膜磁気ヘツド。
JP63151146A 1988-06-21 1988-06-21 薄膜磁気ヘッド Expired - Lifetime JP2696526B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63151146A JP2696526B2 (ja) 1988-06-21 1988-06-21 薄膜磁気ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63151146A JP2696526B2 (ja) 1988-06-21 1988-06-21 薄膜磁気ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01319109A JPH01319109A (ja) 1989-12-25
JP2696526B2 true JP2696526B2 (ja) 1998-01-14

Family

ID=15512377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63151146A Expired - Lifetime JP2696526B2 (ja) 1988-06-21 1988-06-21 薄膜磁気ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2696526B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58111119A (ja) * 1981-12-25 1983-07-02 Comput Basic Mach Technol Res Assoc 薄膜磁気ヘツド
JPS62158306A (ja) * 1986-01-07 1987-07-14 Hitachi Ltd 高密度鉄系磁性体膜およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01319109A (ja) 1989-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4748089A (en) Multilayered ferromagnetic amorphous alloy film and magnetic head employing the same
US5920979A (en) Method of forming an inductive magnetic head with approximate zero magnetostriction
JPH08339508A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気記憶装 置
US5126907A (en) Thin film magnetic head having at least one magnetic core member made at least partly of a material having a high saturation magnetic flux density
US5452167A (en) Soft magnetic multilayer films for magnetic head
JPH0576682B2 (ja)
JPH0587888B2 (ja)
US5227940A (en) Composite magnetic head
JPH0834154B2 (ja) 軟磁性薄膜
JPH1196514A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH10149515A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2007335788A (ja) 磁気シールド及びその製造方法、薄膜磁気ヘッド
JP2696526B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JPH01124108A (ja) 薄膜磁気ヘツド
JPS6129105A (ja) 磁性合金薄膜
JP2001134927A (ja) 磁気記録媒体
JP2546875B2 (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド
JP3130407B2 (ja) 磁性膜の製法および薄膜磁気ヘッド
JP2702997B2 (ja) 薄膜磁気ヘツド及び磁気デイスク装置
JPH083883B2 (ja) 薄膜磁気ヘツド
JP2761488B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP3177852B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP2664139B2 (ja) 薄膜磁気ヘツド
JPH0532809B2 (ja)
JP2000113416A (ja) 磁気抵抗型ヘッド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070919

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 11