JP2695495B2 - クリンチ装置 - Google Patents

クリンチ装置

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JP2695495B2 JP1296209A JP29620989A JP2695495B2 JP 2695495 B2 JP2695495 B2 JP 2695495B2 JP 1296209 A JP1296209 A JP 1296209A JP 29620989 A JP29620989 A JP 29620989A JP 2695495 B2 JP2695495 B2 JP 2695495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、回路基板に挿入された電子部品のリード
線をクリンチ爪により折り曲げるクリンチ装置に関す
る。
[従来の技術] 従来より、回路基板に挿入された電子部品のリード線
をクリンチ爪により折り曲げるクリンチ装置は種々提案
されており、例えば、特開昭60−32399号公報に開示さ
れた電子部品挿入装置が知られている。この従来公報に
よれば、電子部品としてのパワートランジスタのチヤツ
キング、挿入、ナイロンフアスナの圧入、リード線のク
リンチ検出、ナイロンファスナの挿入、圧入検出を全て
自動で行なうことができ、パワートランジスタのプリン
ト基板への挿入タクトを速め、製品の品質及び信頼性を
向上させる上で極めて有利になる技術とされている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、この従来公報における電子部品挿入装
置においては、制御系が開示されていないので明示され
ていないが、一般的には、プリント基板へのパワートラ
ンジスタの3本のリード線の挿入確認を行なう検出機構
は、ケーブルを介して制御ユニツトに接続されており、
挿入確認信号が直接制御ユニツトに出力されるように構
成されるものである。
ここで、このように検出機構と制御ユニツトとがケー
ブル等の接続線で直接的に接続されているとすると、ク
リンチ装置の移動に伴ない、この接続線が引き回される
ことになり、例えば、クリンチ装置が回転駆動される場
合には、この接続線が何等対策を講じないと、装置に巻
き付けられ、最悪の場合には断線等の問題が発生するこ
ととなり改良が要望されていた。
また、このクリンチ装置が、例えば、クリンチしよう
とする電子部品の種類に応じて複数のクリンチ機構を備
えいる場合には、このクリンチ機構の配設数だけ、配線
の数が必要となり、コストの点で問題であると共に、上
述した断線等の起こる確率の高くなり、信頼性の点でも
更に問題となる。
この発明は上述した課題に鑑みなされたもので、この
発明の目的は、電子部品のリード線の挿入状態を検出す
る検出手段と、制御手段とを非接触状態で接続して、両
者の間の直接配線を無くして、配線を引き回さなくて済
むようと共に、接続コストを押えて、全体ストの低廉化
を図ることの出来るクリンチ装置を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発
明に係わるクリンチ装置は、移動自在に設けられた移動
体と、この移動体の移動方向に沿つて複数配設されたク
リンチ手段であつて、クリンチ位置に移動されたクリン
チ手段が、前記回路基板に挿入された対応する電子部品
のリード線を折曲するようになされたものと、各クリン
チ手段に各々設けられ、対応する電子部品のリード線の
回路基板への挿入動作完了を検出するための検出手段
と、前記各検出手段に各々接続され、前記挿入動作の完
了に伴ない、発光動作する発光手段と、前記クリンチ位
置にあるクリンチ手段の発光手段に非接触状態で対向し
て配設され、これから発光された光を受光する単一の受
光手段と、この受光手段に接続され、この受光手段にお
ける受光に基づき、前記クリンチ位置にあるクリンチ手
段において対応するリード線を折り曲げさせるクリンチ
動作を実行させる制御手段とを具備する事を特徴として
いる。
また、この発明に係わるクリンチ装置において、前記
リード線は複数取り付けられており、前記検出手段は、
全てのリード線の挿入完了を検出した際に、前記発光手
段を発光させ、少なくとも1本のリード線の挿入不良を
検出した際には、前記発光素子を発光させない事を特徴
としている。
また、この発明に係わるクリンチ装置において、前記
移動体は、回転可能に支持され、前記複数のクリンチ手
段は、この移動体の外側面に互いに等間隔に配設されて
いる事を特徴としている。
[作用] 以上のようにこのクリンチ装置においては、検出手段
と制御手段とは、互いに離間して対向するように配設さ
れた発光手段と受光手段を介して非接触状態で接続され
ている。また、発光手段は、各クリンチ手段に設けられ
ているが、受光手段は、クリンチ位置にあるクリンチ機
構の発光手段にのみ対向する位置に、単一に配設されて
いる。このようにして、移動体が移動駆動されたとして
も、検出手段と制御手段とは直接配線で接続されていな
いので、この移動に伴ない、配線を引き回さなくて済
み、配線の断線等が発生することが効果的に防止される
ことになる。また、受光手段は、クリンチ位置に対応し
て単一で配設されることになるので、その配設数は1つ
で済むと共に、受光手段と制御手段との間の配線も1本
で済み、接続コストが低く押えられることになる。
[実施例] 以下に、この発明に係わるクリンチ装置の一実施例の
構成が適用される実装装置を、添付図面を参照して、詳
細に説明する。
第1図に示すように、この一実施例において、実装装
置10は、電子部品11を図示しない部品供給装置から取り
出し位置においてピツクアツプして、インサート位置に
おいて、回路基板12に挿入するヘツド装置13と、回路基
板12に挿入された電子部品11をクリンチするための、こ
の発明の特徴を成すクリンチ装置14とから、大別して構
成されている。
ここで、この発明の対象となる電子部品11は、パツケ
ージタイプのICであり、このIC11は、内部にICチツプが
内蔵されたパツケージ本体11aと、このパツケージ本体1
1aの両側から下方に折曲した状態で多数取り付けられた
リード線11bとから構成されている。尚、これらリード
線11bの中で、各側における両端、即ち、4隅に位置す
る4本のリード線11b1,11b2,11b3,11b4が、上述した
クリンチ装置14により折曲されて、回路基板12にクリン
チされる対象となるリード線として規定されている。
以下に、ヘツド装置13の構成を概略説明し、次に、こ
の発明の特徴となるクリンチ装置14について詳細に説明
する。
このヘツド装置13は、第1図に示すように、IC11が実
装される回路基板12の上方に位置する図示しない基台に
第1の取付ステイ15を介して取り付けられた第1の回転
支持部材16と、この第1の回転支持部材16に、垂直軸線
に対して角度αだけ傾斜した回転軸線C0回りに回転自在
に軸支された第1の回転テーブル17と、この第1の回転
テーブル17の外周に等間隔に取り付けられた複数台、こ
の一実施例においては10台のヘツド機構181〜1810(反
時計方向に沿つて第1、第2、…、第10と番号が振られ
ている。)と、この第1の回転テーブル17を一方の回転
方向、例えば反時計方向に沿つて36度ずつ間欠回転駆動
させるための第1の駆動モータ19とを備えた状態で構成
されている。
ここで、各ヘツド機構181〜1810は、基本的に各々同
様に構成されており、以下の説明において、共通の構成
に関する場合には、添字を付さずに参照符合(18)で説
明し、各々のヘツド機構に関する場合にのみ、添字を付
した参照符合(181〜1810)で説明することとする。
尚、この第1の駆動モータ19は、第1のモータドライ
バ20aを介して制御ユニツト21により駆動制御されるよ
うに設定されており、この制御ユニツト21は、ピツクア
ツプ位置またはインサート位置の夫々の次(回転方向上
流側、換言すれば、時計方向側)に位置するヘツド機構
18において、ピツクアツプ動作またはインサート動作が
実行されない場合には、次の回転停止をスキツプして、
ピツクアツプ位置またはインサート位置にピツクアツプ
動作またはインサート動作が実行されるヘツド機構18が
位置するまで、回転動作を継続するように設定されてい
る。
また、上述したIC11は、10形状20部品から構成されて
おり、各ヘツド機構181〜1810のIC把持部は、10種類の
形状のIC111〜1110に各々対応した状態で専用に設定さ
れている。例えば、第1のヘツド機構181のIC把持部
は、第1の種類の形状に形成されたIC111のみを把持す
ることが出来るように設定されている。尚、各ヘツド機
構18のIC把持部は、第1の回転テーブル17に対して、任
意に着脱自在に固定されている。
ここで、各ヘツド機構18の中心軸線C1は、図示するよ
うに、ヘツド装置13の回転軸線C0に対して角度αだけ傾
斜するように設定されている。そして、インサート位置
に位置するヘツド機構(符合18Aで示す。)の中心軸線C
1が、丁度、垂直軸に沿うように設定されており、イン
サート位置にあるヘツド機構18Aの180度反対側に位置す
るヘツド機構(符号18Bで示す。)は、垂直軸に対して
角度2αだけ傾斜した状態で、図示しない部品供給装置
におけるピツクアツプ位置にもたらされるように設定さ
れている。
そして、各ヘツド機構18は、第2図に示すように、第
1の回転テーブル17の対応する側面に固着された第1の
取付本体22を備えている。この第1の取付本体22は、中
心軸線に沿つて貫通孔22aが形成されており、この貫通
孔22aを介して、中空筒状の第1の太軸23が軸方向に沿
つて移動可能に挿通されている。また、この第1の太軸
23内には、中実の第1の細軸24が軸方向に沿つて移動可
能に挿通されている。
この第1の太軸23の下端には、下面が開放された中空
の筒状のヘツド本体25が着脱自在に取り付けられてい
る。また、第1の細軸24の下端は、ヘツド本体25の上面
を貫通した状態で、これの下方に突出しており、この第
1の細軸24は、第1の太軸23内を挿通される大径部24a
と、この大径部24aの下端に連接され、下方に向かうに
つれて、その直径を減じるように設定されたテーパ面を
有するテーパ部24bと、このテーパ部24bの下端に連接さ
れ、大径部24aよりも小径になされた小径部24cとから一
体に形成されている。
ここで、このヘツド本体25の下部の両側には、夫々か
ら下方に延出した状態で、前後に離間した一対の取付片
26a,26bが夫々固定されており、各対の取付片26a,26bの
下端には、水平に延出した支軸27a,27bが掛け渡された
状態で設けられている。そして、これら支軸27a,27bに
は、把持片28a,28bが、夫々の中間を同一垂直面内で回
動自在に軸支されている。
そして、両把持片28a,28bの下端は、IC11を両側から
把持するための把持爪28a1,28b1として規定されてお
り、上端には、互いに対向するように折曲され、第1の
細軸24の下部の側方を通過して、相手側の把持片28b,28
aの上部まで延出した折曲部28a2,28b2が一体的に形成
されている。また、両把持片28a,28bには、互いの上端
が離間する方向に付勢するコイルスプリング29が張設さ
れている。また、各折曲部28a2,28b2の先端には、上述
した第1の細軸24の外周面に反対側から転接するローラ
30a,30bが各々自身の中心軸回りに回動自在に取り付け
られている。
ここで、後述するピツクアツプ動作またはインサート
動作において、IC11を把持する状態においては、第1の
細軸24は、これの小径部24cが両ローラ30a,30bに挾持さ
れる状態にヘツド本体25から下方に突出するよう設定さ
れており、IC11の把持を解除する状態においては、第1
の細軸24は、これの大径部24aが両ローラ30a,30bに挾持
される状態にヘツド本体25から下方に更に突出するよう
に設定されている。
このようにして、コイルスプリング29の付勢力によ
り、両ローラ30a,30bが第1の細軸24の小径部24cを互い
に反対側から挾持する状態において、両把持爪28a1,28
b1は、対応するIC11を両側から挾持する適切な距離だけ
離間するように近接し、また、第1の細軸24が下方に更
に突出して、両ローラ30a,30bが大径部24aを互いに反対
側から挾持する状態において、コイルスプリング29の付
勢力に抗して、両把持片28a,28bは両把持爪28a1,28b1
が対応するIC11の両側から離間し、把持状態を解除する
ように設定されている。
即ち、この一実施例においては、各ヘツド機構18にお
いては、ヘツド本体25より下方の部分が、対応するIC11
に夫々応じた形状、サイズとなるように構成された把持
部として設定されており、このヘツド本体25を第1の太
軸23の下端から取り外すことにより、他の形状のIC11に
専用に対応させるべく、把持部を第1の太軸23に対して
交換することが出来るものである。
一方、再び第1図に示すように、上述した第1の太軸
23の上端には、これを下方に押し下げるために、後述す
る太軸用駆動ローラ31aが係合する従動部23aが設けられ
ている。また、第1の細軸24の上端は、第1の太軸23の
上端よりも更に上方に延出した状態で終端しており、こ
の上端には、これを下方に押し下げるために、後述する
細軸用駆動ローラ31bが係合する従動部24dが設けられて
いる。
また、インサート位置に回動されて来たヘツド機構18
Aにおいてのみ、インサート動作を実行させるためのイ
ンサート駆動機構32が、このヘツド機構18Aに隣接して
設けられている。このインサート駆動機構32は、インサ
ート位置にあるヘツド機構18Aの太軸23及び細軸24に夫
々形成された従動部23a,24dに夫々係合する太軸用駆動
ローラ31a及び細軸用駆動ローラ31bと、太軸用駆動ロー
ラ31a及び細軸用駆動ローラ31bが夫々下端に取り付けら
れ、支持部材33a,33bを介して上下動自在に支持された
連接ロツド34a,34bとを備えている。
ここで、これら2本の連接ロツド34a,34bには、駆動
カム機構35a,35bが夫々接続されており、これら駆動カ
ム機構35a,35bは図示しないカム部材を1回転(360度)
回転させることにより、連接ロツド34a,34bを介して、I
C11を把持しつつヘツド機構18Aの把持部を全体的に(即
ち、両連接ロツド34a,34bの相対距離を変化させずに)
下降し、回路基板12にIC11をインサートした後に、第1
の細軸24のみを下方に突出させるように駆動することに
より把持状態を解除し、その後、ヘツド機構18Aを全体
的に少し上昇させてから、再び、第1の細軸24のみを上
方に引き上げて把持状態に復帰させつつ、全体的に上方
待機位置まで上昇させるように構成されている。
尚、これら駆動カム35a,35bは、両者に共通のインサ
ート用の第2の駆動モータ36により、互いに同期した状
態で駆動されるように設定されている。そして、この第
2の駆動モータ36は可逆転可能に構成されており、反時
計方向に正転することにより、上述したインサート動作
を実行すると共に、時計方向に逆転することにより、逆
方向に動作することになる。この第2の駆動モータ36
は、第2のモータドライバ20bを介して制御ユニツト21
により駆動制御されるように設定されている。また、こ
の制御ユニツト21は、詳細は後述するが、両駆動カム機
構35a,35bを同時に1回転駆動することにより、1回の
インサート動作を終了するように構成されている。
以上のようにヘツド装置13は構成されているので、イ
ンサート位置に回転されて来たヘツド機構18Aは、イン
サート駆動機構32により、これに把持したIC11を回路基
板12上に挿入することが出来ることになる。
次に、この発明の特徴を成すクリンチ装置14の構成を
第1図、第3図乃至第15E図を参照して、詳細に説明す
る。
このクリンチ装置14は、第1図に示すように、IC11が
実装される回路基板12の下方に配置された図示しない第
2の基台に第2の取付ステイ40を介して取り付けられた
第2の回転支持部材41と、この第2の回転支持部材41
に、垂直軸線に沿つて延出した回転軸線C2回りに回転自
在に軸支された第2の回転テーブル42と、この第2の回
転テーブル42の外周に等間隔に取り付けられた複数台、
この一実施例においては10台のクリンチ機構431〜4310
(上述したヘツド機構18の場合とは逆に、時計方向に沿
つて第1、第2、…、第10と番号が振られている。)
と、この第2の回転テーブル42を上述した一方向、即
ち、反時計方向に沿つて、上述した第1の駆動モータ19
と同期した状態で、36度づつ間欠回転駆動させるための
第3の駆動モータ44とを備えた状態で構成されている。
ここで、各クリンチ機構431〜4310は、基本的に各々
同様に構成されており、以下の説明において、共通の構
成に関する場合には、添字を付さない参照符合で説明
し、各々のクリンチ機構に関する場合にのみ、添字を付
した参照符合で説明することとする。そして、第1乃至
第10のクリンチ機構431〜4310は、上述した第1乃至第1
0のヘツド機構181〜1810に夫々対応し、第1乃至第10の
種類のIC111〜1110を夫々専用にクリンチするように構
成されている。また、クリンチ位置にあるクリンチ機構
には、符合43Aを付すものとする。
尚、この第3の駆動モータ44は、第3のモータドライ
バ45aを介して上述した制御ユニツト21により駆動制御
されるように設定されており、この制御ユニツト21は、
上述したインサート位置と上下方向に関して整合した位
置に規定されたクリンチ位置に、常に、対応するクリン
チ機構43が位置するように、第3のモータドライバ45a
を介して、第3の駆動モータ44を駆動制御するように構
成されている。
次に、第3A図乃至第15E図を参照して、各クリンチ機
構43の構成を詳細に説明する。
第2の回転テーブル42の対応する側面に固着された第
2の取付本体46を備えている。この第2の取付本体46に
は、第3A図に示すように、垂直軸に沿うように設定され
た移動軸線C3に沿つて貫通孔46aが形成されており、こ
の貫通孔22aを介して、中空筒状の第2の太軸47が軸線C
3に沿つて移動可能に挿通されている。また、この第2
の太軸47内には、中実の第2の細軸48が同様に軸線C3
沿つて移動可能に挿通されている。
この第2の太軸47の上部には、第3A図に示すように、
上下両端が夫々開口された中空円筒状のクリンチ本体49
が固着されており、このクリンチ本体49の上端面におい
て全面的に開放された開口の内周面には、雌ねじ49aが
螺刻されている。一方、このクリンチ本体49の上端開口
には、円板状の着脱ベース50が着脱自在に取り付けられ
ている。即ち、この着脱ベース50は、その外周面に、ク
リンチ本体49の雌ねじ49aに螺着する雄ねじ50aを備え、
中央部には、上述した第2の細軸48の上端及び後述する
一対の押し下げ部材用取付部材51a,51bの下端が夫々遊
挿される透孔50b(第5図に示す。)が形成されてい
る。
尚、第2の細軸48の上端は、透孔50bを貫通した状態
で、着脱ベース50の上方に突出しており、この第2の細
軸48は、第4図及び第5図に示すように、第2の太軸47
内を挿通される大径部48aと、この大径部48aの上端に連
接され、上方に向かうにつれて、その直径を減じるよう
に設定された第1のテーパ面を有する第1のテーパ部48
bと、この第1のテーパ部48bの上端に連接され、大径部
48aよりも小径になされた第1の小径部48cと、この第1
の小径部48cの中途部に形成され、第1の小径部48cの直
径よりも大きく、大径部48aの直径よりも小さく設定さ
れた第2の小径部48dと、この第2の小径部48dの上端に
形成され、上述した第1のテーパ面と同様なテーパ状態
に設定された第2のテーパ面を有する第2のテーパ部48
eとから一体に形成されている。
上述した着脱ベース50の上面には、第3C図に示すよう
に、これに形成された透孔50bを挟んだ状態で、一対の
支持ブロック52a,52bが起立した状態で一体的に取り付
けられている。そして、両支持ブロック52a,52bには、
一対の回転支軸53a,53bが同一高さで互いに平行に架け
渡されている。
これら回転支軸53a,53bには、上述した押し下げ部材
用取付部材51a,51bの中間部分が第5図に示すように回
動自在に夫々軸支されると共に、後述するクリンチ部材
用取付部材54a,54bの中間部分が第4図に示すように回
動自在に夫々軸支されている。即ち、この一実施例にお
いては、両回転支軸53a,53bは、押し下げ部材用取付部
材51a,51bとクリンチ部材用取付部材54a,54bの共通の支
軸として機能するように設定されている。
また、第6図に示すように、上述した一対の支持ブロ
ック52a,52b上には、これらの水平中心線に沿つて延出
した状態で、連結部材55が架け渡されている。この連結
部材55の中央には、垂直軸線に沿つて、即ち、上述した
移動軸線S3に沿つて第1の案内ロツド56が起立した状態
で固定されている。この第1の案内ロツド56の上部は、
後述する検出ユニツト57の中心に上下方向に沿つて貫通
した状態で形成された透孔57a(第4図に示す。)を貫
通した状態で上方に取り出されており、これの上端に
は、IC11が上方から挿入された回路基板12の部分の下面
を下方から支持する略平面円形状の支持部材58が一体的
に取り付けられている。
即ち、この検出ユニツト57は、後述する4本の第2の
案内ロツド59a〜59dを介して、上下動自在に案内・支持
されている。ここで、この検出ユニツト57は、第1の案
内ロツド56により案内される所の、中央部に位置した略
直方体状に形成された検出本体57bと、第3B図から明ら
かなように、この検出本体57bの両側の両端部に夫々一
体的に連接された案内ブロツク57c〜57fとから構成され
ている。
ここで、上述した第2の案内ロツド59a〜59dは、一対
の支持ブロツク52a,52bに夫々の両端に起立した状態で
固定されており、夫々の上端は、上述した案内ブロツク
57c〜57fに形成された透孔(図示せず)を夫々貫通する
ように設定されている。このようにして、上述したよう
に、この検出ユニツト57は、4本の第2の案内ロツド59
a〜59dによつて上下動自在に案内・支持されることにな
る。
尚、各第2の案内ロツド59a〜59bの対応する案内ブロ
ツク57c〜57fと支持ブロツク52a,52bとの間には、コイ
ルスプリング60a〜60dが環装されており、これらコイル
スプリング60a〜60dにより、検出ユニツト57は全体とし
て上方に向ける付勢力を常時受けている。そして、第4
図に示すように、後述する押し下げ部材66a,66b;66c,66
dが係止ロツド65a,65bに下方から夫々当接することによ
り、その上方位置が規制されている。
ここで、上述した検出本体57bは、第3A図及び第4図
に示すように、全部で上下3層構造に、具体的には、上
層の第1の導電ブロツク57b1と、中層の絶縁ブロツク57
b2と、下層の第2の導電ブロツク57b3とから構成されて
いる。この結果、直接には、第1の導電ブロツク57b1
第2の導電ブロツク57b3とは、絶縁ブロツク57b2を介し
て、互いに電気的に絶縁された状態に設定されている。
一方、検出ユニツト57は、対応するIC11の全てのリー
ド線11bに夫々対応した状態で、横2列に並んだ状態で
複数の検出ピン57gが設けられている。即ち、これら検
出ピン57gは、回路基板12に挿入された対応するIC11の
リード線11bの直下方に夫々位置するように配設されて
いる。そして、これら検出ピン57gは、第7図に示すよ
うに、検出本体57bに上下に貫通した状態で形成された
貫通孔57hを、上下に夫々突出した状態で挿通されてお
り、この貫通孔57hを介して、上下動自在に夫々支持さ
れている。
ここで、各検出ピン57gは、第7図に示すように、貫
通孔57hに挿通されるピン本体57g1と、このピン本体57g
1の上端及び下端に、ピン本体57g1より径大に夫々形成
された頭部57g2及び57g3とを有した状態で、同先生材料
から一体的に形成されている。そして、ピン本体57g1
頭部57g2の下面と検出本体57bの上面との間の部分には
検出ピン57gを上方に付勢するコイルスプリング57g4
環装されている。
また、上述した下層としての第2の導電ブロツク57b3
における貫通孔57h1は、図示するように、ピン本体57g1
の直径よりも径大に設定されている。即ち、検出ピン57
gのピン本体57g1の外周面は、第2の導電ブロツク57b3
に接触しない状態、換言すれば、電気的に接続されない
状態に設定されている。
このようにして、第7図に示すように、検出ピン57g
が上方から対応するリード線11bにより押し込められな
い状態においては、検出ピン57gのピン本体57g1の外周
面は、第2の導電ブロツク57b3に接触しないものの、底
部57g3の上面と第2の導電ブロツク57b3の下面とが接触
することにより、この検出ピン57gを介して、第1及び
第2の導電ブロツク57b1,57b3は、互いに電気的に接続
された状態(導通状態)に設定されることになる。
一方、第8図に示すように、検出ピン57gが上方から
対応するリード線11bにより押し込めた状態において
は、底部57g3の上面と第2の導電ブロツク57b3の下面と
が離間することにより、この検出ピン57gを介して、第
1及び第2の導電ブロツク57b1,57b3は、互いに電気的
に接続されない状態(非導通状態)に設定されることに
なる。
このようにして、IC11の回路基板12への挿入状態にお
いて、このIC11のリード線11bが回路基板12を貫通して
これの下方に突出したか否かが、検出ユニツト57におけ
る第1及び第2の導電ブロツク57b1,57b3の導通・非導
通状態に基づき、電気的に検出されることになる。詳細
には、少なくとも1本のリード線11bが回路基板12を貫
通しておらず、対応する検出ピン57gを下方に押し込ん
でいなければ、第7図の状態が達成され、第1及び第2
の導電ブロツク57b1,57b3は導通状態に維持されること
になる。
一方、全てのリード線11bが回路基板12を良好に貫通
して、全ての検出ピン57gを下方に押し込む状態で、第
8図に示す状態が達成され、第1及び第2の導電ブロツ
ク47a1,57b3は非導通状態にもたらされることになる。
このようにして、この検出ユニツト57の検出ピン57g
は、リード線11bにより開閉駆動される一種の検出スイ
ツチDSとして機能することになる。ここで、この検出ス
イツチDSは、上述した説明から明かなように、少なくと
も1本のリード線11bの挿入不良により閉成され、全て
のリード線11bの挿入完了により開成されるように設定
されている。尚、この検出スイッツイDSの両端子DS1,D
S2は、第3A図に示すように、第1及び第2の導電ブロツ
ク57b1,57b3の表面に起立して取り付けられた接続端子
57b4,57b5から夫々構成されている。
ここで、再び、第1図に示すように、各第2の取付本
体46の外周面には、外方に露出した状態で発光素子、例
えば、LED61が取り付けられており、クリンチ位置にあ
るクリンチ機構43のLED61のみに対向する状態で、1個
の受光素子、例えばフオトトランジスタ62が配設されて
いる。このLED61は、第9図に示すように、一方の端子
が上述した検出スイツチDSを介して接地されると共に、
所定の抵抗R1を介して電源Vccに接続されており、これ
の他端は、接地されている。このようにして、検出スイ
ツチDSが全てのリード線11bの挿入完了により開成され
ることにより、LED61は点灯し、少なくとも1本のリー
ド線11bの挿入不良により閉成されることにより消灯す
るように設定されている。
一方、フオトトランジスタ62側においては、第9図に
示すように、これのベースは、LED61に対向するように
配設され、これのエミツタは電源Vccに接続され、コレ
クタはラツチ回路63に接続されると共に、所定の抵抗R2
を介して、接地されている。このようにして、LED61で
発光られると、これからの光を受けてフオトトランジス
タ62は導通状態となり、ラツチ回路63への入力電位は高
められ、ラツチ回路63においては、入力電位が所定の閾
値を越えた時点で、その値をラツチするように構成され
ている。このラツチ信号は、制御ユニツト21に送られ、
後述する検出ユニツト57の下方への押し込み動作開始及
び、この押し込み動作後に引き続き実行されるクリンチ
動作の許可信号(起動信号)となるように設定されてい
る。
尚、このラツチ状態は、クリンチ動作後に実行される
クリンチ機構43Aのクリンチ本体49の下降動作に伴ない
解除されるように設定されている。
このように、この一実施例においては、検出ユニツト
57における検出結果は、LED61とこれに離間した状態で
対向するように配設されたフオトトランジスタ62とを介
して、制御ユニツト21に伝達されることになる。この結
果、第2の回転テーブル42が回転して、クリンチ位置に
順次クリンチ機構431〜4310が位置することになるとし
ても、制御ユニツト21と検出ユニツト57とは直接に接続
ケーブルで接続されていないので、この接続ケーブルを
引き回すこともなく、第2の回転テーブル42は自由に回
転することが出来ることになり、配線状態が非常に簡素
化されることになる。
また、この一実施例においては、上述したフオトトラ
ンジスタ62はクリンチ位置にあるクリンチ機構43Aにお
けるLED61のみに対向するように配設されているので、L
ED61は、1台のクリンチ装置14につき、夫々のクリンチ
機構43に取り付ける必要はあるものの、フオトトランジ
スタ62は、1台のクリンチ装置14につき、1個で済み、
また、フオトトランジスタ62から制御ユニツト21への伝
達経路は1本で済むことになるので、コストの低廉化を
達成することが出来ることになる。
次に、上述した検出ユニツト57を、検出動作終了後、
クリンチ動作が実行される前の時点で、下方へ押し込
み、クリンチ動作により検出ピン57gが折れ曲らないよ
うに押し込み動作を実行する押し込み機構64の構成を説
明する。
この押し込み機構64は、第3A図及び第4図に示すよう
に、両側に夫々位置する一対の案内ブロツク57c,57c;57
d,57e同士に夫々互いに平行に且つ水平に架け渡された
一対の係止ロツド65a,65bを備えている。ここで、第4
図に示すように、上述した押し下げ部材用取付部材51a,
51bは、夫々外方上方に向けて2回折曲するようにクラ
ンク状に形成され、その下方の折曲部(上下方向長さに
関しては上述した通り、略中間部)において、上述した
回動支軸53a,53bを夫々介して、回転自在に軸支されて
いる。そして、各押し下げ部材用取付部材51a,51bの両
側には、第3C図に示すように、一対の押し下げ部材66a,
66b;66c,66dが各々上下一対のボルト67a,67bを介して固
着されている。
即ち、各側における両押し下げ部材66a,66b;66c,66d
の間には、第6図から明らかなように、間隙が形成され
ており、この間隙内には、上述したクリンチ部材用取付
部材54a,54bに上下一対のボルト68a,68bを介して各々固
着されたクリンチ部材69a,69bが夫々嵌入されるように
設定されている。
ここで、各押し下げ部材66a,66b;66c,66dは、第5図
に示すように、左右両側において対応する係止ロツド65
a,65bに夫々係合する内面を斜面から規定されるように
設定されている。また、これら押し下げ部材66a,66b;66
c,66dが取り付けられた押し下げ部材用取付部材51a,51b
の夫々の下端には、上述した第2の細軸48の上端部の外
周面に転接する第1の転接ローラ70a,70bが回転自在に
取り付けられている。これら第1の転接ローラ70a,70b
の第2の細軸48への転接位置は、第2の細軸48の第1の
太軸47からの非突出状態において、第1の小径部48cの
下端、換言すれば、第1のテーパ部48bの直上方に位置
する第1の小径部48cの部分に規定されている。
この結果、後述するクリンチ駆動機構71が起動して、
第2の細軸48が第2の太軸47から第1の突出量だけ突出
することにより、第1の転接ローラ70a,70bの第2の細
軸48への転接位置は、第1の小径部48cから第1のテー
パ部48bを介して、大径部48aに移ることになる。このよ
うにして、上述した4本の押し下げ部材66a,66b;66c,66
dは、対応する回転支軸53a,53b回りに内方に倒れ込むよ
うに回動し、対応する係止ロツド65a;65bを介して、4
個の案内ブロツク57c〜57f、即ち、検出ユニツト57全体
は、コイルスプリング60a〜60dの付勢力に抗して、下方
に押し下げられることになる。
尚、この検出ユニツト57の下降に伴ない、検出ピン57
gも下降することになり、回路基板12に挿入されたIC11
のリード線11bによる押し込み状態が相対的に解除され
ることになる。このようにして、上述した検出スイツチ
DSは開成されることになるが、フオトトランジスタ62に
おける検出電位(即ち、LED61の発光により上昇した入
力電位)は、ラツチ回路63によりラツチされているの
で、以降の制御動作において何等問題を生じることは無
い。
また、この検出ユニツト57の下降に伴ない、検出ピン
57gも下降することになるので、後述するクリンチ動作
において、クリンチ部材69a,69bの後述するクリンチ爪6
9a3,69a4:69b3,69b4が夫々内方に回動したとして
も、これらクリンチ爪69a3,69a4;69b3,69b4が検出ピ
ン57gに係合してこれらを内方に折れ曲げることが、確
実に防止されることになる。
このようにして、この一実施例においては、クリンチ
動作に先立ち、検出ユニツト57が押し込み機構64によ
り、クリンチ爪69a3,69a4;69b3,69b4が検出ピン57g
に係合しない位置まで押し下げられることになるので、
検出ユニツト57における検出動作が常に安定して実行さ
れることになり、信頼性が向上することになる。
一方、上述したクリンチ部材69a,69bは、第4図に示
すように、夫々、クリンチ部材用取付部材54a,54bに取
り付けられ、上端が支持部材58の対応する側部の直下方
まで延出している本体部分69a1,69b1を備えている。こ
れら本体部分69a1,69b1の夫々の上端には、第3C図に示
すように、クリンチしようとするIC11の側縁に沿つて水
平に、両端が上述したクリンチされるリード線11b1,11
b2,11b3,11b4の夫々の直外方に位置した状態で終端す
る水平部分69a2,69b2の中央部分が連接されている。ま
た、これら水平部分69a2,69b2の両端には、第3B図に示
すように、対応するリード線11b1,11b2,11b3,11b4
のみ外方から係合するクリンチ爪69a3,69a4;69b3,69
b4が形成されている。
一方、このように構成されるクリンチ部材69a,69bが
夫々取り付けられたクリンチ部材用取付部材54a,54b
は、押し下げ部材用取付部材51a,51bと同様にクランク
状に形成されており、夫々の下端は、押し下げ部材用取
付部材51a,51bの対応する下端よりも上方で終端してい
る。そして、これら押し下げ部材用取付部材51a,51bの
下部には、コイルスプリング72が張設されており、これ
ら下部が互いに近接する方向に付勢力を受けている。そ
して、これらクリンチ部材用取付部材54a,54bの下端に
は、第2の細軸48の上端に両側から転接する第2の転接
ローラ73a,73bが回動自在に取り付けられている。
これら第2の転接ローラ73a,73bの第2の細軸48への
転接位置は、第2の細軸48の第1の太軸47からの非突出
状態において、第1の小径部48cの上端、換言すれば、
第2のテーパ部48eよりも所定距離だけ上方に位置する
第1の小径部48cの部分に規定されている。ここで、こ
の所定距離は、上述した第2の細軸48の第1の突出量だ
けの移動により、第2の転接ローラ73a,73bの第2の細
軸48への転接位置が、第1の小径部48cの上端から、第
2のテーパ部48eの直上方部分に移るに充分な値に設定
されている。
この結果、後述するクリンチ駆動機構71が起動して、
第2の細軸48が第2の太軸47から上述した第1の突出量
から更に第2の突出量だけ突出することにより、第2の
転接ローラ73a,73bの第2の細軸48への転接位置は、第
1の小径部48cから第2のテーパ部48eを介して、第2の
小径部48dに移ることになる。このようにして、上述し
た2本のクリンチ部材69a,69bは、対応する回転支軸53
a,53b回りにコイルスプリング72の付勢力に抗して、内
方に倒れ込むように回動し、対応するクリンチ爪69a3
69a4;69b3,69b4を介して、4隅に夫々位置する4本の
リード線11b1,11b2,11b3,11b4は、夫々内方に折り曲
げられること、即ち、クリンチされることになる。
ここで、第10図に示すように、各クリンチ部材69a,69
bにおいては、クリンチ部材用取付部材54a,54bに夫々取
り付けられる所の、本体部分69a1,69b1の下部には、上
述した上下一対のボルト68a,68bが共に挿通される長穴6
9a5,69b5が、長手方向に沿つて延出した状態で形成さ
れている。このような構成を採用しているので、上下一
対のボルト68a,68bを緩めることにより、各クリンチ部
材69a,69bは、対応するクリンチ部材用取付部材54a,54b
から上下方向に沿つて移動可能となり、クリンチ爪69
a3,69a4;69b3,69b4の上下位置を正確に調整・規定す
ることが出来ることになる。
次に、第1図及び第11図乃至第13図を参照して、クリ
ンチ駆動機構71の構成を詳細に説明する。
第1図に示すように、上述した第2の太軸47の下端に
は、これを上方に押し上げるために、後述する太軸用駆
動ローラ74aが係合する従動部47aが設けられている。ま
た、第2の細軸48の下端は、第2の太軸47の下端よりも
更に下方に延出した状態で終端しており、この下端に
は、これを上方に押し上げるために、後述する細軸用駆
動ローラ74bが係合する従動部48fが設けられている。
そして、クリンチ位置に回動されて来たクリンチ機構
43Aにおいてのみ、クリンチ動作を実行させるためのク
リンチ駆動機構71が、このクリンチ位置で停止したクリ
ンチ機構43Aに隣接して設けられている。このクリンチ
駆動機構71は、クリンチ位置にあるクリンチ機構43Aの
第2の太軸47及び第2の細軸48に夫々形成された従動部
47a,47fに夫々係合する太軸用駆動ローラ74a及び細軸用
駆動ローラ74bと、太軸用駆動ローラ74a及び細軸用駆動
ローラ74bが夫々上端に取り付けられ、支持部材75a,75b
を介して上下動自在に支持された連接ロッド76a,76bと
を備えている。
ここで、これら2本の連通トルド76a,76bの下端に
は、中間部分を回動自在に軸支された揺動レバー77a,77
bの一端が夫々回転可能に接続されており、この揺動レ
バー77a,77bの他端は、夫々、駆動カム機構78a,78bに接
続されている。そして、これら駆動カム機構78a,78b
は、両者協動した状態で、クリンチ機構43を全体的に上
下動させると共に、検出ユニツト57を押し下げた後に、
クリンチ動作を実行するように構成されている。
また、上述した揺動レバー77a,77bの他端には、カム
フオロア79a,79bが取り付けられており、両駆動カム機
構78a,78は、対応するカムフオロア79a,79bが嵌合する
カム溝80a,80bが夫々連続した1本の環状溝として形成
されたカム部材81a,12bを備えている。そして、両カム
部材81a,81bは、両者に共通のクリンチ用の第4の駆動
モータ82により、互いに同期した状態で第14A図におい
て反時計方向(正転方向)に沿つて一体的に回動駆動さ
れるように互いに接続されている。
尚、この第4の駆動モータ82は可逆転可能に構成され
ている。この第4の駆動モータ82は、第4のモータドラ
イバ45bを介して上述した制御ユニツト21により駆動制
御されるように設定されている。また、この制御ユニツ
ト21は、詳細は後述するが、両カム部材81a,81bを同時
に1回転することにより、1回のクリンチ動作を終了す
るように構成されている。
ここで、両カム部材81a,81bは、第11図に示すよう
に、同一軸上で互いに対向するように平行に配設されて
おり、揺動レバー77a,77b及び連接ロツド76a,76bも、夫
々互いに隣接した状態で配設されている。一方、上述し
たように、第2の太軸47と第2の細軸48とは同軸状に配
設されている。このため、揺動レバー77aと第2の太軸4
7とを互いに連接する連接ロツド76aは、第12図に示すよ
うに、その上端に、図中左方(即ち、第2の太軸47の接
線に沿つてこれの中心に向かうように)折曲する折曲部
を備え、この折曲部の先端に、上述した太軸駆動用ロー
ラ74aが設けられている。
一方、揺動レバー77bと第2の細軸48とを互いに連設
する連接ロツド76bは、第13図に示すように、その上端
に、図中右方(即ち、第2の細軸48の接線に沿つてこれ
の中心に向かうように)折曲する折曲部を備え、この折
曲部の先端に、上述した細軸駆動用ローラ74bが設けら
れている。
ここで、これらカム溝80a,80bは、第14図の(A)乃
至(E)に示すように順次動作するように構成されてい
る。詳細には、第14図(A)はクリンチ機構43の最下待
機位置を、第14図(B)は第14図(A)から反時計方向
に90度正転した最上待機位置を、第14図(C)は第14図
(B)から45度反時計方向に正転した押し下げ位置を、
第14図(D)は第14図(C)から反時計方向に45度正転
したクリンチ位置を、そして、第14図(E)は第14図
(D)から反時計方向に90度正転しいた最下位置を夫々
示している。
尚、第15図(A)乃至第15図(E)は、第14図の
(A)乃至(E)に夫々対応した状態での、ヘツド機構
18Aとクリンチ機構43Aにおける動作状態を示している。
そして、両カム溝80a,80bは、第14図(A)から第14
図(B)に至る上昇工程I(0度〜90度)において、ク
リンチ位置にあるクリンチ機構43Aのクリンチ全体49を
第15図(A)に示す最下位置から全体的に、即ち、第2
の太軸47と第2の細軸48との相対距離を変化させずに上
昇させるように、回転中心からの距離を徐々に長くなる
ように、互いに同一カム形状を有して形成されており、
第15図(B)に示す最上位置において、支持部材58がIC
11がインサートされる回路基板12の部分の下面に下方か
ら当接するように設定されている。
尚、このように支持部材58が回路基板12の下面を支持
した後において、第15図(B)に示すように、ヘツド機
構18Aにおける把持部が最下位置まで下降して、把持部
に把持されたIC11が回路基板12に挿入されるように、詳
細には、回路基板12に形成された複数の透孔12a内に、
リード線11bが夫々上方から挿通されるように設定され
ている。
また、第14図(B)から第14図(C)に至る押し下げ
工程II(90度〜135度)においては、第2の太軸47の動
作を規定するカム溝80aは、その回転中心からの距離を
変化させないように設定され、一方、第2の細軸48の動
作を規定するカム溝80bは、95度の回動角度までは、そ
の回転中心からの距離を変化させずに、95度以上の回動
角度の範囲で、その回転中心からの距離を徐々に長くな
るように規定され、そのカムのリフト量(即ち、第14図
(B)から第14図(C)に至るまでのカムフオロア79b
の上昇距離)は、上述した第1の突出量となるように設
定されている。
即ち、回動角度で90度から95度までの範囲は、検出工
程と規定されるように設定されており、この検出工程に
おいて、上述したようにヘツド機構18AによりIC11が回
路基板12に挿入され、この挿入されたIC11のリード線11
bにより、検出ユニツト57の検出ピン57gが押し下げられ
るように設定されている。
そして、回動角度が135度に至つた結果、第15図
(C)に示すように、第2の細軸48は第2の太軸47の上
端から第1の突出量だけ上方に突出されることになる。
このようにして、両カム部材81a,81bが第14図(C)に
示す状態に回動することにより、押し下げ動作が完了す
ることになる。
また、第14図(C)から第14図(D)に至るクリンチ
工程III(135度〜180度)においては、第2の太軸47の
動作を規定するカム溝80aは、押し下げ工程IIと同様
に、その回転中心からの距離を変化させないように設定
され、一方、第2の細軸48の動作を規定するカム溝80b
は、その回転中心からの距離を徐々に長くなるように規
定され、そのカムのリフト量(即ち、第14図(C)から
第14図(D)に至るまでのカムフオロア79bの上昇距
離)は、上述した第2の突出量となるように設定されて
いる。
この結果、第2の細軸48は第15図(D)に示すよう
に、第2の太軸47の上端から第2の突出量だけ更に突出
されることになる。このようにして、カム部材81a,81b
が第14図(D)に示す状態に回動することにより、クリ
ンチ動作が完了することになる。従つて、この一実施例
においては、押し下げ動作が実行された後において、ク
リンチ動作が実行され、4隅の接続ピン11b1,11b2,11
b3,11b4は、4本のクリンチ爪69a3,69a4;69b3,69b4
により夫々内方に折れ曲げられることになる。
また、第14図(D)から第14図(E)に至る下降工程
IV(180度〜270度)においては、両カム溝80a,80bは、
上昇位置にあるクリンチ機構43を全体的に、即ち、第2
の太軸47と第2の細軸48との相対距離を変化させずに下
降させるように、回転中心からの距離を徐々に短くしつ
つ、互いに同一カム形状を有するように形成されてお
り、第15図(E)に示す最下位置において、クリンチ機
構43は、クリンチ姿勢を保持しつつ第15図(A)に示す
状態と同じ高さ位置に下降されるように設定されてい
る。
そして、第14図(E)から第14図(A)に至る復帰工
程V(270度〜360度即ち0度)においては、第2の太軸
47の動作を規定するカム溝80aは、その回転中心からの
距離を変化させないように設定され、一方、第2の細軸
48の動作を規定するカム溝80bは、その回転中心からの
距離を徐々に短くなるように規定され、そのカムのデセ
ンド量(即ち、第14図(E)から第14図(A)に至るま
でのカムフオロア79bの下降距離)は、上述した第1の
突出量及び第2の突出量の合計した値となるように設定
されている。この結果、第2の細軸48は第15図(A)に
示すように、第2の太軸47の上端から所定量だけ突出す
ることになる。このようにして、両カム部材81a,81b
は、第14図(A)に示す状態に復帰することになる。
次に、第16A図、第16B図及び第17図を参照して、上述
した制御ユニツト21におけるIC11のインサート動作及び
クリンチ動作の制御手順を説明する。
先ず、この制御ユニツト21は、第1乃至第4のモータ
ドライバ20a,20b,45a,45bを夫々介して第1乃至第4の
駆動モータ15,36,44,82を駆動するものであり、夫々の
駆動量(回動量)は、図示しないロータリエンコーダを
介して、制御ユニツト21において常時検出し、これらの
検出回動量に基づき第1乃至第4の駆動モータ15,36,4
4,82を制御するように構成されている。
ここで、この制御ユニツト21はヘツド装置13における
ピツクアツプ・インサート動作専用の第1の制御手順
と、クリンチ装置14におけるクリンチ動作専用の第2の
制御手順とを備えており、第1の制御手順は、第16A図
及び第16B図に、第2の制御手順は第17図に、夫々示さ
れている。
先ず、第16図を参照して、制御ユニツト21における第
1の制御手順(ピツクアツプ・インサート制御手順)を
説明する。
即ち、ステツプS10において、動作開始信号が検出さ
れると、ステツプS12において、次に挿入されるIC11を
把持して待機しているヘツド機構18の種類番号が読み込
まれ、ステツプS14において、このステツプS12で読み込
まれたヘツド機構18がインサート位置まで回動するに要
する第1の回動量R1が測定される。一方、ステツプS16
において、次にピツクアツプされるIC11を把持するヘツ
ド機構18の種類番号が読み込まれ、ステツプS18におい
て、このステツプS16において読み込まれたヘツド機構1
8がピツクアツプ位置まで回動するに要する第2の回動
量R2か測定される。
そして、ステツプS20において、ステツプS14及びS18
で夫々読み込まれた第1及び第2の回動量R1,R2を比較
して、第1の回動量R1が第2の回動量R2以下であるか否
かが判別される。このステツプS20において、NOと判断
された場合、即ち、第2の回動量R2の方が、第1の回動
量R1よりも小さいと判断された場合には、ステツプS22
において、第1のモータドライバ20aに、第1の回転テ
ーブル17が反時計方向に沿つて回動されるように第1の
駆動モータ19を駆動するように駆動信号を出力する。
このステツプS22は、ステツプS24において第1の駆動
モータ19による回動量が第2の回動量R2となるまで継続
され、ステツプS24において、第1の回転テーブル17が
第2の回動量R2だけ回転したことが判別されると、ステ
ツプS26において、第1のモータドライバ20aに、第1の
駆動モータ19の駆動停止信号を出力する。そして、引き
続くステツプS28において、ピツクアツプ位置まで回動
されたヘツド機構18Bにより、図示しないインサート駆
動機構を介して、IC11のピツクアツプ動作を実行させる
ことになる。
ここで、上述したステツプS20において、次にピツク
アツプされるIC11を把持するためのヘツド機構18がピツ
クアツプ位置まで回動するための第2の回動量R2が、次
にインサートされるIC11を把持しているヘツド機構がイ
ンサート位置まで回動するための第1の回動量R1よりも
小さいと判断されたため、第2の回動量R2だけ第1の回
転テーブル17は回転されているので、次にインサートさ
れるべきIC11を把持したヘツド機構18は、インサート位
置まで達示ていないことになる。
この為、上述したステツプS28において、ピツクアツ
プ動作が完了した後において、上述したステツプS12に
戻り、改めて、次にインサートされるIC11を把持してい
るヘツド機構がインサート位置まで回動するための第1
の回動量R1と、次にピツクアツプされるIC11を把持する
ためのヘツド機構18がピツクアツプ位置まで回動するた
めの第2の回動量R2との大小を判別することとする。
一方、上述したステツプS20においてYESと判断された
場合、即ち、第1の回動量R1の方が、第2の回動量R2
りも小さいが等しいと判断された場合には、ステツプS3
0において、第1のモータドライバ20aに、第1の回転テ
ーブル17が反時計方向に沿つて回動されるように、第1
の駆動モータ19を駆動するように駆動信号を出力する。
このステツプS30は、ステツプS32において第1の駆動モ
ータ19による回動量が第1の回動量R1となるまで継続さ
れ、ステツプS32において、第1の回転テーブル17が第
1の回動量R1だけ回転したことが判別されると、ステツ
プS34において、第1のモータドライバ20aに、第1の駆
動モータ19の駆動停止信号を出力する。
そして、引き続くステツプS36において、第1の回動
量R1と第2の回動量R2とが等しいか否かが判別され、こ
のステツプS36においてYESと判断された場合、即ち、第
1の回動量R1と第2の回動量R2とが等しいと判断された
場合には、ピツクアツプすべきヘツド機構18はピツクア
ツプ位置に回転してきているので、ステツプS38におい
て、ピツクアツプ位置まで回動されたヘツド機構18Bに
より、IC11のピツクアツプ動作を実行させる、引き続く
ステツプS40を実行することになる。一方、ステツプS36
においてNOと判断された場合、即ち、第1の回動量R1
第2の回動量R2とが等しくないと判断された場合には、
ピツクアツプすべきヘツド機構18はピツクアツプ位置に
至つていないので、ステツプS38を実行せずに、直接に
ステツプS40を実行することになる。
ここで、このステツプS40においては、第2のモータ
ドライバ20bに、インサート駆動機構32における第2の
駆動モータ36が正転(反時計方向に沿い回転)するよう
に第1の駆動信号が出力される。この後、ステツプS42
において、後述するクリンチ制御動作における所の、ク
リンチ駆動機構71での両カム部材81a,81bの回動量が95
度に至ることが判別される。このステツプS42において
両カム部材81a,81bの回動量が、95度(即ち、押し下げ
工程が開始されてから5度だけ進んだ回動量)であると
判断されると、ステツプS44において、その時点におい
て、ラツチ回路63からラツチ信号が出力されているか否
かが判別される。
このステツプS44においてYESと判断された場合、即
ち、LED61が点灯して、ラツチ回路63においてラツチ信
号が出力されていると判断される場合には、このヘツド
機構18Aにより回路基板12にIC11が正しくインサートさ
れ、全てのリード線11bが回路基板12の下方に取り出さ
れていると判断される場合であるので、上述したステツ
プS40における第2のモータドライバ20bへの第1の駆動
信号の出力は継続され、この結果、上述したようにし
て、IC11のインサート動作が継続されて、把持部はIC11
を回路基板12に挿入した後、把持状態を解除して、IC11
を回路基板12に残したままの状態で、上昇することとな
る。
そして、ステツプS46において、インサート駆動機構3
2における両駆動カム機構35a,35bの回動量が360度に達
した事が検出されると、ステツプS48において、第2の
モータドライバ20bに対して、第2の駆動モータ19の駆
動停止信号が出力されて、ヘツド機構18Aにおいて空の
把持部が最上位置に復帰した状態で、インサート駆動機
構32の駆動が停止され、一連のヘツド装置13における第
1の制御手順が終了する。
一方、上述したステツプS44でNOと判断された場合、
即ち、押し下げ工程が開始されてから5度だけ進んだ時
点においてもLED61が消灯しており、ラツチ回路63にお
いてラツチ信号が出力されていないと判断される場合に
は、このヘツド機構18Aにより回路基板12にIC11が正し
くインサートされておらず、少なくとも1本のリード線
11bが回路基板12の下方に取り出されていないと判断さ
れる場合であるので、ステツプS50において、第2のモ
ータドライバ20bに、第2の駆動モータ19を逆転させる
第2の駆動信号を出力することになる。この結果、ヘツ
ド機構18Aにおける把持部は、挿入失敗のIC11を把持し
たままの状態で、今までの動作を逆方向に実行して、こ
の逆転駆動は、ステツプS52においてインサート駆動機
構32における両駆動カム機構35a,35bの回動量が0度に
戻ることが検出されるまで継続される。
そして、ステツプS52において、両駆動カム機構35a,3
5bの回動量が0度に復帰した事が検出されると、ステツ
プS54において、第2のモータドライバ20bに、第2の駆
動モータ19の停止信号を出力して、ヘツド機構18Aにお
いて挿入失敗のIC11を把持した把持部が最上位置に復帰
した状態で、インサート駆動機構32の駆動が停止され、
引き続くステツプS56において、IC11の回路基板12への
挿入失敗を報知する警報を発して、第1の制御手順を終
了する。
このように、この第1の制御手順においては、制御ユ
ニツト21は、両駆動カム機構35a,35bを同時に1回転だ
け駆動(正転)することにより、1回のインサート動作
及び/又はピツクアツプ動作を実行することを基本と
し、クリンチ工程の前に実行される検出工程によりイン
サートしたIC11の挿入不良が検出された場合には、その
検出時点で両駆動カム機構35a,35bを逆転させて、挿入
不良と判定されたIC11を把持したままの状態で、把持部
を上昇させ、元の位置、即ち、両駆動カム機構35a,35b
における0度の回動位置に復帰させるように構成されて
いる。
この結果、この一実施例によれば、仮に挿入不良のIC
11が発生したとしても、このIC11はクリンチ動作前であ
るので、単に、挿入不良検出時点までの動作を逆に実行
することにより、これを簡単に除去、即ち、上昇させて
回路基板12から取り外すことが出来ることとなり、挿入
不良に対するリセツト動作が簡単に実行されることにな
る。
次に、第17図を参照して、制御ユニツト21における第
2の制御手順(クリンチ制御手順)を説明する。
即ち、ステツプS58において、上述した動作開始信号
が検出されると、ステツプS60において、上述したヘツ
ド装置13における制御手順において、第1の駆動モータ
19の回動量と同じ回動量で、第3の駆動モータ44が第2
の回転テーブル42の回動するように、第3のモータドラ
イバ45aに駆動信号を出力する。
このステツプS60が実行されることにより、クリンチ
装置14においては、ヘツド装置14のヘツド機構18の回転
駆動と同期した状態でクリンチクリンチ機構43が回転駆
動されることとなり、インサートされるIC11を把持した
ヘツド機構18がインサート位置に回動された時点で、こ
のクリンチ装置14においても、インサートされようとす
るIC11に対応したクリンチ機構43がクリンチ位置まで回
動されることになる。そして、このクリンチ機構43がク
リンチ位置に回動された時点で、ステツプS62におい
て、第3のモータドライバ45aに、第3の駆動モータ44
の駆動停止信号を出力する。
この後、ステツプS64において、第4のモータドライ
バ45bに、第4の駆動モータ82を正転(反時計方向に沿
い回転)するように、第3の駆動信号を出力する。この
第3の駆動信号に基づき、第15図(A)から第15図
(B)にかけて説明したように、上昇工程が実行され、
引き続き、検出工程が実行されることになる。
そして、ステツプS66において、クリンチ駆動機構71
での両カム部材81a,81bの回動量が95度に至ることが判
別される。このステツプS66において両カム部材81a,81b
の回動量が、95度であると判断されると、即ち、検出工
程が終了したと判断されると、ステツプS68において、
その時点において、上述したステツプS44と同様に、ラ
ツチ回路63からラツチ信号が出力されているか否かが判
別される。
このステツプS68においてYESと判断された場合、即
ち、LED61が点灯して、ラツチ回路63においてラツチ信
号が出力されていると判断される場合には、上述したス
テツプS64における第4のモータドライバ45bへの第3の
駆動信号の出力は継続され、この結果、上述したように
して、検出ユニツト57の押し下げ工程に続いて、IC11の
リード線11bのクリンチ工程が実行されて、最後に、ク
リンチ本体49は所期位置まで下降することとなる。
そして、ステツプS70において、クリンチ駆動機構71
における両カム部材81a,81bの回動量が360度に達した事
が検出されると、ステツプS72において、第4のモータ
ドライバ45bに対して、第4の駆動モータ82の駆動停止
信号が出力されて、クリンチ機構43Aにおいてクリンチ
動作を終了して最下位置に復帰した状態で、クリンチ駆
動機構71の駆動が停止され、一連のクリンチ装置14にお
ける正常状態での第2の制御手順が終了する。
一方、上述したステツプS68でNOと判断された場合、
即ち、検出工程が終了した時点においてもLED61が消灯
しており、ラツチ回路63においてラツチ信号が出力され
ていないと判断される場合には、少なくとも1本のリー
ド線11bが回路基板12の下方に取り出されていないと判
断される場合であるので、ステツプS74において、第4
のモータドライバ45bに、第4の駆動モータ82を逆転さ
せる第4の駆動信号を出力することになる。この結果、
クリンチ機構43Aにおけるクリンチ本体49は、今までの
動作とは逆方向に移動させられ、この逆転駆動は、ステ
ツプS76においてクリンチ駆動機構71における両カム部
材81a、81bの回動量が0度に戻ることが検出されるまで
継続される。
そして、ステツプS76において、両カム部材81a,81bの
回動量が0度に復帰した事が検出されると、ステツプS7
8において、第4のモータドライバ45bに、第4の駆動モ
ータ82の停止信号を出力して、クリンチ機構43Aはクリ
ンチ動作を実行する前の段階で、最下位置に復帰した状
態で、クリンチ駆動機構71の駆動が停止されることとな
る。このようにして、挿入不良時における対処を施して
第2の制御手順を終了する。
このように、この第2の制御手順においては、制御ユ
ニツト21は、両カム部材81a,81bを同時に1回転だけ駆
動(正転)することにより、1回のクリンチ動作を実行
することを基本として、クリンチ工程の前に実行される
検出工程によりインサートしたIC11の挿入不良が検出さ
れた場合には、その検出時点で両カム部材81a,81bを逆
転させて、挿入不良と判定されたIC11をクリンチせず
に、クリンチ本体49を下降させ、元の位置、即ち、両カ
ム部材81a,81bにおける0度の回動位置に復帰させるよ
うに構成されている。
この結果、この一実施例によれば、仮に挿入不良のIC
11が発生したとしてもこのIC11はクリンチ動作前である
ので、上述したように、挿入不良時点までの動作を逆に
実行させることにより、リード線11bをクリンチするこ
となく、これをヘツド機構43Aにより簡単に且つ自動的
に除去させることが出来ることになる。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明に係わるクリンチ装置
は、移動自在に設けられた移動体と、この移動体の移動
方向に沿つて複数配設されたクリンチ手段であつて、ク
リンチ位置に移動されたクリンチ手段が、前記回路基板
に挿入された対応する電子部品のリード線を折曲するよ
うになされたものと、各クリンチ手段に各々設けられ、
対応する電子部品のリード線の回路基板への挿入動作完
了を検出するための検出手段と、前記各検出手段に各々
接続され、前記挿入動作の完了に伴ない、発光動作する
発光手段と、前記クリンチ位置にあるクリンチ手段の発
光手段に非接触状態で対向して配設され、これから発光
された光を受光する単一の受光手段と、この受光手段に
接続され、この受光手段における受光に基づき、前記ク
リンチ位置にあるクリンチ手段において対応するリード
線を折り曲げさせるクリンチ動作を実行させる制御手順
とを具備する事を特徴としている。
また、この発明に係わるクリンチ装置においては、前
記リード線は複数取り付けられており、前記検出手段
は、全てのリード線の挿入完了を検出した際に、前記発
光素子を発光させ、少なくとも1本のリード線の挿入不
良を検出した際には、前記発光素子を発光させない事を
特徴としている。
また、この発明に係わるクリンチ装置において、前記
移動体は、回転可能に支持され、前記複数のクリンチ手
段は、この移動体の外側面に互いに等間隔に配設されて
いる事を特徴としている。
従つて、この発明によれば、電子部品のリード線の挿
入状態を検出する検出手段と、制御手段とを非接触状態
で接続して、両者の間の直接配線を無くして、配線を引
き回さなくて済むようと共に、接続コストを押えて、全
体コストの低廉化を図ることの出来るクリンチ装置が提
供されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わるクリンチ装置の一実施例が適
用される実装装置の構成を示す正面図; 第2図は第1図に示す実装装置に備えられたヘツド装置
のヘツド機構の構成を取り出して、部分的に破断した状
態で示す正面図; 第3A図乃至第3C図は、夫々、クリンチ機構の外観構成を
示す正面図、上面図、そして、側面図; 第4図はクリンチ機構を第3C図に示すIV−IV線に沿つて
切断した状態で示す縦断面図; 第5図はクリンチ機構を第3C図に示すV−V線に沿つて
切断した状態で示す縦断面図; 第6図はクリンチ機構を第3A図に示すVI−VI線に沿つて
切断した状態で示す横断面図; 第7図は検出ユニツトにおける検出ピンの取り付け状態
を、ICの接続ピンの挿入が不良の状態で示す縦断面図; 第8図は検出ユニツトにおける検出ピンの取り付け状態
を、ICの接続ピンの挿入が良好の状態で示す縦断面図; 第9図は検出スイツチにおける電気接続状態を示す回路
図; 第10図はクリンチ部材の構成を取り出して示す正面図; 第11図はクリンチ駆動機構の構成を取り出して示す平面
図; 第12図はクリンチ駆動機構を第1図におけるXII−XII線
に沿つて切断した状態で示す平面断面図; 第13図はクリンチ駆動機構を第1図におけるXIII−XIII
線に沿つて切断した状態で示す平面断面図; 第14図は駆動カム機構における駆動状態を順次示す動作
図; 第15A図乃至第15E図は、第14図の(A)乃至(E)に夫
々対応した状態で、ヘツド機構及びクリンチ機構により
ICを挿入してクリンチする動作手順を順次示す正面図; 第16A図及び第16B図は共に制御ユニツトにおけるヘツド
機構の制御手順を示すフローチヤート;そして、 第17図は制御ユニツトにおけるクリンチ機構の制御手順
を示すフローチヤートである。 図中、10…実装装置、11…電子部品(IC)、11a…パツ
ケージ本体、11b…リード線、11b1〜11b4…クリンチさ
れるリード線、12…回路基板、12a…透孔、13…ヘツド
装置、14…クリンチ装置、15…第1の取付ステイ、16…
第1の回転支持部材、17…第1の回転テーブル、18(18
1〜1810)…ヘツド機構、19…第1の駆動モータ、20a…
第1のモータドライバ、20b…第2のモータドライバ、2
1…制御ユニツト、22…第1の取付本体、22a…貫通孔、
23…第1の太軸、23a…従動部、24…第1の細軸、24a…
大径部、24b…テーパ部、24c…小径部、24d…従動部、2
5…ヘツド本体、26a:26b…取付片、27a;27b…支軸、28
a;28b…把持片、28a1;28b1…把持爪、28a2;28b2…折
曲部、29…コイルスプリング、30a;30b…ローラ、31a…
太軸用駆動ローラ、31b…細軸用駆動ローラ、32…イン
サート駆動機構、33a;33b…支持部材、34a;34b…連接ロ
ツド、35a;35b…駆動カム機構、36…インサート用の第
2の駆動モータ、40…第2の取付ステイ、41…第2の回
転支持部材、42…第2の回転テーブル、43(431〜4
310)…クリンチ機構、44…第3の駆動モータ、45a…第
3のモータドライバ、45b…第4のモータドライバ、46
…第2の取付本体、47…第2の太軸、47a…従動部、48
…第2の細軸、48a…大径部、48b…第1のテーパ部、48
c…第1の小径部、48d…第2の小径部、48e…第2のテ
ーパ部、48f…従動部、49…クリンチ本体、49a…雌ね
じ、50…着脱ベース、50a…雄ねじ、50b…透孔、51a;51
b…押し下げ部材用取付部材、52a;52b…支持ブロツク、
53a;53b…回動支軸、54a;54bククリンチ部材用取付部
材、55…連結部材、56…第1の案内ロツド、57…検出ユ
ニツト、57a…透孔、57b…検出本体、57b1…第1の導電
ブロツク、57b2…絶縁ブロツク、57b3…第2の導電ブロ
ツク、57b4;57b5…接続端子、57c〜57f…案内ブロツ
ク、57g…検出ピン、57g1…、ピン本体、57g2…頭部、5
7g3…底部、57g4…コイルスプリング、57h…貫通孔、58
…支持部材、59a〜59d…第2の案内ロツド、60a〜60d…
コイルスプリング、61…LED、62…フオトトランジス
タ、63…ラツチ回路、64…押し込み機構、65a;65b…係
止ロツド、66a;66b;66c;66d…押し下げ部材、67a,67b…
ボルト、68a;68b…ボルト、69a;69b…クリンチ部材、69
a1;69b1…本体部分、69a2;69b2…水平部分、69a3;69
a4;69b3;69b4…クリンチ爪、89a5;69b5…長穴、70a;
70b…第1の転接ローラ、71…クリンチ駆動機構、72…
コイルスプリング、73a;73b…第2の転接ローラ、74a…
太軸用駆動ローラ、74b…細軸用駆動ローラ、75a;75b…
支持部材、76a;76b…連接ロツド、77a;77b…揺動レバ
ー、78a;78b…駆動カム機構、79a;79b…カムフオロア、
80a;80b…カム溝、81a;81b…カム部材、82…第4の駆動
モータである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動自在に設けられた移動体と、 この移動体の移動方向に沿つて複数配設されたクリンチ
    手段であつて、クリンチ位置に移動されたクリンチ手段
    が、前記回路基板に挿入された対応する電子部品のリー
    ド線を折曲するようになされたものと、 各クリンチ手段に各々設けられ、対応する電子部品のリ
    ード線の回路基板への挿入動作完了を検出するための検
    出手段と、 前記各検出手段に各々接続され、前記挿入動作の完了に
    伴ない、発光動作する発光手段と、 前記クリンチ位置にあるクリンチ手段の発光手段に非接
    触状態で対向して配設され、これから発光された光を受
    光する単一の受光手段と、 この受光手段に接続され、この受光手段における受光に
    基づき、前記クリンチ位置にあるクリンチ手段において
    対応するリード線を折り曲げさせるクリンチ動作を実行
    させる制御手段とを具備する事を特徴とするクリンチ装
    置。
  2. 【請求項2】前記リード線は複数取り付けられており、 前記検出手段は、全てのリード線の挿入完了を検出した
    際に、前記発光素子を発光させ、少なくとも1本のリー
    ド線の挿入不良を検出した際には、前記発光素子を発光
    させない事を特徴とする請求項第1項に記載のクリンチ
    装置。
  3. 【請求項3】前記移動体は、回転可能に支持され、 前記複数のクリンチ手段は、この移動体の外側面に互い
    に等間隔に配置されている事を特徴とする請求項第1項
    に記載のクリンチ装置。
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