JP2694043B2 - 投影型露光装置 - Google Patents

投影型露光装置

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JP2694043B2 JP2268346A JP26834690A JP2694043B2 JP 2694043 B2 JP2694043 B2 JP 2694043B2 JP 2268346 A JP2268346 A JP 2268346A JP 26834690 A JP26834690 A JP 26834690A JP 2694043 B2 JP2694043 B2 JP 2694043B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は投影型露光装置に関し、特に高解像度化に伴
う投影レンズの対称性ディストーションによる影響を軽
減した投影型露光装置に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、半導体集積回路の集積度の向上に伴い、より高
い解像度,より高い重ね合せ精度およびより大きなスル
ープットなどを得るために、縮小投影型露光装置が半導
体集積回路の製造装置として広く使われるようになって
きている。
このような縮小投影型露光装置は、原板であるレチク
ルと基板であるシリコンウエハとの間に設けられた投影
レンズを用いて、前記レチクル上に形成された回路パタ
ーンを前記シリコンウエハ上に所定の縮小率(通常、1/
5または1/10)で結像することにより、前記シリコンウ
エハに前記回路パターンの縮小像であるパターン像を形
成するものである。また、このような縮小投影型露光装
置では、一回の露光によりシリコンウエハ全体に前記パ
ターン像を形成する一括露光方式よりも、一回の露光が
終了するたびにシリコンウエハを移動し、複数回の露光
によりシリコンウエハ全体に前記パターン像を配列して
形成するステップアンドリピート露光方式が一般的に採
用されている。
しかし、半導体集積回路のさらなる高集積化に対応す
るためには、縮小投影型露光装置を用いて単に回路パタ
ーンを縮小投影するだけでは解像度に限界があるので、
露光光の短波長化および投影レンズの高NA化による解像
度の向上が必要となる。ただし、この場合には、投影レ
ンズの高NA化による焦点深度の減少、および回路パター
ンの微細化によるレチクルとシリコンウエハとの位置合
せの高精度化により、次に示すような問題が新たに生じ
てくる。
(イ)投影レンズの焦点位置の変動 投影レンズが露光光の一部を吸収することにより生じ
るものであり、第6図に一例を示すように、焦点位置の
変化量は、時刻t0で露光が開始されると露光が進むにつ
れて増大し、時刻t1で定常状態に達したのち、時刻t2
露光が終了すると時間の経過とともに減少し、時刻t3
0となる。焦点位置の変動は、変化量が小さいときには
問題ないが、変化量が投影レンズの焦点深度の範囲を超
えてしまうと大きな問題となる。
(ロ)投影レンズの結像倍率の変動 投影レンズが露光光の一部を吸収することにより生じ
るものであり、第7図に一例を示すように、結像倍率の
変化量は、時刻t0で露光が開始されると露光が進むにつ
れて増大し、時刻t1で定常状態に達したのち、時刻t2
露光が終了すると時間の経過とともに減少し、時刻t3
0となる。結像倍率の変動は、回路パターンの重ね合せ
誤差に直接影響し、微細な回路パターンを描く場合には
大きな問題となる。
(ハ)投影レンズの対称性ディストーション 投影レンズが露光光の一部を吸収することにより生じ
るものであり、製造段階でディストーションがゼロにな
るように設計された高性能な投影レンズを用いても避け
られない。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の縮小投影型露光装置では、上記
(イ)および(ロ)の問題については次の(ニ)および
(ホ)に示す対策を施すことにより解決して、投影レン
ズの焦点位置および結像倍率が大きく変動しても、その
変動文を補正してある程度良好な状態でレチクル上の回
路パターンをシリコンウエハ上に転写しているが、上記
(ハ)の問題については何ら対策がなされていない。
(ニ)焦点位置の変動に対する対策 シリコンウエハが載置されているステージを投影レン
ズの光軸方向に移動させて、シリコンウエハと投影レン
ズとの間隔を投影レンズの焦点位置の変動に応じて調節
する。
(ホ)結像倍率の変動に対する対策 投影レンズを構成する複数レンズ間の特定空間に密閉
空間を設けて、該密閉空間の空気圧を投影レンズの結像
倍率の変動に応じて調節する(特開昭60−078454号公
報)。または、レチクルと投影レンズとの間隔あるいは
投影レンズを構成する各レンズの間隔を、結像倍率の変
動に応じて調節する。
したがって、従来の縮小投影型露光装置においてさら
に高解像度を得ようとすると、第8図に一例を示すよう
な投影レンズの前記対称性ディストーションの影響が発
生するという問題がある。
すなわち、投影レンズの焦点位置の変動の補正、およ
び正方形パターンの四隅を基準にした結像倍率の変動の
補正を行った縮小投影型露光装置を用いて、レチクル上
に形成した正方形パターンをシリコンウエハ上に転写し
たときに、前記対称性ディストーションの一種である樽
形ディストーションが投影レンズに生じた場合には、同
図(A)に示すように、シリコンウエハ上に形成された
同図実線で示すパターン像101には、同図点線で示す正
規のパターン像100に比べて正方形の四辺が弓状に膨ら
んだ樽形歪が生じるという問題がある。
また、投影レンズに、前記対称性ディストーションの
一種である糸巻き形ディストーションが生じた場合に
は、同図(B)に示すように、シリコンウエハ上に形成
された同図実線で示すパターン像102には、同図点線で
示す正規のパターン像100に比べて正方形の四辺が弓状
に縮んだ糸巻き形歪が生じるという問題がある。
本発明の目的は、投影レンズに生じる対称性ディスト
ーションによる影響を軽減し、高解像度化が図れる投影
型露光装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の投影型露光装置は、 原板と基板との間に設けられた投影レンズを用いて、
前記原板上に形成されたパターンを前記基板上に所定の
倍率で結像することにより、前記基板にパターン像を形
成する投影型露光装置であって、 前記原板を面内方向に変形させる変形手段と、 前記原板上に形成されたパターンの幾何学的初期形状
と前記基板上に形成されるパターン像の幾何学的形状と
のずれを算出する算出手段と、 該算出手段の結果に基づいて、前記パターン像の幾何
学的形状が前記パターンの幾何学的初期形状と一致する
よう前記変形手段を制御する制御手段とを備えている。
ここで、前記算出手段が、 前記投影レンズの対称性ディストーションと露光開始
からの時間との関係を予め計測して得たデータが各後さ
れたメモリと、 露光開始からの時間を計測するタイマとを有し、 前記タイマで計測した露光開始からの時間を前記メモ
リに入力することにより前記データを読出して、該読出
したデータに基づいて、前記原板上に形成されたパター
ンの幾何学的初期形状と前記基板上に形成されるパター
ン像の幾何学的形状とのずれを算出してもよいし、 または、前記投影レンズに、温度センサが取付けられ
ており、 前記算出手段が、 前記投影レンズの対称性ディストーションと前記温度
センサが示す温度との関係を予め計測して得たデータが
格納されたメモリを有し、 前記メモリに前記温度センサが示す温度を入力するこ
とにより前記データを読出して、該読出したデータに基
づいて、前記原板上に形成されたパターンの幾何学的初
期形状と前記基板上に形成されるパターン像の幾何学的
形状とのずれを算出してもよい。
[作用] 本発明の投影型露光装置では、投影レンズの対称性デ
ィストーションが原因で、原板上に形成されたパターン
の幾何学的初期形状と前記基板に形成されるパターン像
の幾何学的形状とのずれが生じても、前記原板を面内方
向に変形させる変形手段を制御手段で制御して、前記算
出手段で算出した前記ずれの大きさに応じて前記原板を
変形させることにより、前記パターン像の幾何学的形状
を前記パターンの幾何学的初期形状と一致させることが
できる。
また、算出手段に、投影レンズの対称性ディストーシ
ョンと露光開始からの時間との関係を予め計測して得た
データが格納され、露光開始からの時間を入力すれば前
記データが読出せるメモリと、露光開始からの時間を計
測するタイマとを設けておくことにより、前記算出手段
は、露光時間の経過に応じて前記メモリから前記データ
を読出して、原板上に形成されたパターンの幾何学的初
期形状と基板上に形成されるパターン像の幾何学的形状
とのずれを容易に算出することができる。
または、投影レンズに温度センサを取付け、かつ算出
手段に、投影レンズの対称性ディストーションと前記温
度センサが示す温度との関係を予め計測して得たデータ
が格納されたメモリを設けることによっても、前記算出
手段は、前記温度センサが示す温度に応じて前記メモリ
から前記データを読出して、前記原板上に形成されたパ
ターンの幾何学的初期形状と前記基板上に形成されるパ
ターン像の幾何学的形状とのずれを容易に算出すること
ができる。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の投影型露光装置の第1の実施例を示
す、半導体集積回路製造用の縮小投影型露光装置の概略
構成図である。
この縮小投影型露光装置は、露光光である紫外光を発
する照明装置1と、所望の形状(ここでは説明の都合
上、第2図に示すように正方形とする。)を有する回路
パターン26が形成されたレチクル2と、回路パターン26
の縮小像であるパターン像が形成されるシリコンウエハ
4と、回路パターン26をシリコンウエハ4上に所定の縮
小率で結像する投影レンズ3と、シリコンウエハ4が載
置されるとともにシリコンウエハ4の位置制御を行うス
テージ5と、投影レンズ3の焦点位置の変動の補正の制
御を行う焦点位置補正制御装置12と、投影レンズ3の結
像倍率の変動の補正の制御を行う結像倍率補正制御装置
13とを有する点については、従来の縮小投影型露光装置
と同じである。
ここで、照明装置1は、紫外光を発する光源,シャッ
ター装置およびコンデンサレンズなどからなり、レチク
ル2とシリコンウエハ4とは照明装置1から発せられた
露光光(紫外光)の光軸上に互いに対向するように設け
られ、投影レンズ3はレチクル2とシリコンウエハ4と
の間に設けられている。また、焦点位置補正制御装置12
は、後述する演算装置11から出力される焦点位置補正用
制御信号に応じてステージ5を上下に移動させる公知の
ものであり、結像倍率補正制御装置13は、演算装置11か
ら出力される結像倍率補正用制御信号に応じて投影レン
ズ3中に設けられた密閉空間の空気圧を調節する公知の
ものである。
しかし、この縮小投影型露光装置は、レチクル2を面
内方向に変形させる変形手段である4つの駆動装置20〜
23(詳細な構成は後述する)と、レチクル2上に形成さ
れた回路パターン26の幾何学的初期形状(正方形)とシ
リコンウエハ4上に形成されるパターン像の幾何学的形
状とのずれを算出する算出手段である演算装置11と、演
算装置11から出力されるディストーション補正用制御信
号に基づいて、前記パターン像の幾何学的形状が回路パ
ターン26の幾何学的初期形状と一致するよう各駆動装置
20〜23を制御する制御手段であるディストーション補正
制御装置14とを備えている点が、従来の縮小投影型露光
装置と異なる。
ここで、演算装置11は、投影レンズ3の対称性ディス
トーションと露光開始からの時間との関係を予め計測し
て得た第1のデータが格納されたメモリ10と、露光開始
からの時間を計測するタイマ15とを有しており、タイマ
15で計測した露光開始からの時間をメモリ10に入力する
ことにより前記第1のデータを読出して、該読出した第
1のデータに基づいて前記ずれを算出して、前記ディス
トーション補正用制御信号を作成する。また、メモリ10
には、投影レンズ3の焦点位置および結像倍率の露光開
始からの時間的変化量(第6図,第7図参照)を予め計
測して得た第2および第3のデータも格納されており、
演算装置11は、タイマ15で計測した露光開始からの時間
をメモリ10に入力することにより前記第2および第3の
データを読出して、該読出した第2および第3のデータ
に基づいて前記焦点位置補正用制御信号および前記結像
倍率補正用制御信号を作成する。
第2図に示すように、4個の駆動装置20〜23はレチク
ル2の四辺の中央部をそれぞれ固定しており、各駆動装
置20〜23は、ディストーション補正制御装置14からの制
御信号により伸縮量が制御される圧電素子などからなる
伸縮部20a〜23aと、レチクル2を固定する固定部20b〜2
3bとからそれぞれ構成されている。ここで、各伸縮部20
a〜23aの一端は、剛性の強い部材からなる保持枠25にそ
れぞれ固着されており、一方、各伸縮部20a〜23aの他端
は、各固定部20b〜23bにそれぞれ固着されている。
したがって、第3図および第4図に示すように、ディ
ストーション補正制御装置14から各駆動装置20〜23の伸
縮部20a〜23aへ前記制御信号をそれぞれ出力することに
より、レチクル2を面内方向に変形することができる。
すなわち、前記制御信号により各伸縮部20a〜23aを同じ
長さだけ伸ばすと、レチクル2は第3図に示すように糸
巻き形に変形し、一方、前記制御信号により各伸縮部20
a〜23aを同じ長さだけ縮ませると、レチクル2は第4図
に示すように樽形に変形する。このとき、レチクル2上
に形成された第2図に斜線で志江す正方形の回路パター
ン26も、第3図,第4図に示すようにレチクル2の変形
に対応して糸巻き形または樽形に変形する。
次に、本実施例の縮小投影型露光装置の動作について
説明する。
第1図に示した照明装置1から発せられた露光光(紫
外光)はレチクル2の面内を一様に照明するが、該露光
光のうち、レチクル2上の回路パターン26が形成された
部分を照射する露光光は、レチクル2を透過し、残りの
露光光は、レチクル2で反射される。前記透過した露光
光は、投影レンズ3によって所定の縮小率(通常、1/5
または1/10)で縮小投影される。シリコンウエハ4の露
光面には、露光光により化学的に変化すレジストが一様
に塗付されているため、前記透過した露光光が照射され
た部分の前記レジストが化学変化を起こすことにより、
シリコンウエハ4上に回路パターン26が転写されて、回
路パターン26が前記所定の縮小率だけ縮小されたパター
ン像が形成される。
本実施例の縮小投影型露光装置においても、投影レン
ズ3が前記露光光の一部を吸収することにより、投影レ
ンズ3の焦点位置の変動,結像倍率の変動および対称性
ディストーションが生じるため、これらの影響による解
像度の劣化を次のようにして防いでいる。
(イ)焦点位置の変動の影響防止 露光が開始されると、演算装置11はタイマ15で計測し
た露光開始からの時間をメモリ10に入力し、メモリ10に
格納されている第2のデータ(投影レンズ3の焦点位置
の露光開始からの時間的変化量を予め計測して得たも
の)を読出して、該読出した第2のデータに基づいて作
成した焦点位置補正用制御信号を焦点位置補正制御装置
12に出力する。焦点位置補正制御装置12は前記焦点位置
補正用制御信号によりステージ5を上下に移動させるこ
とにより、投影レンズ3の焦点位置の変動に応じて投影
レンズ3とステージ5との間隔を調節する。
(ロ)結像倍率の変動の影響防止 露光が開始されると、演算装置11はタイマ15で計測し
た露光開始からの時間メモリ10に入力し、メモリ10に格
納されている第3のデータ(投影レンズ3の結像倍率の
露光開始からの時間的変化量を予め計測して得たもの)
を読出して、該読出した第3のデータに基づいて作成し
た結像倍率補正用制御信号を結像倍率補正制御装置13に
出力する。結像倍率補正制御装置13は前記結像倍率補正
用制御信号により投影レンズ3中に設けられた密閉空間
の空気圧を変化させることにより、投影レンズ3の結像
倍率の変動に応じて前記密閉空間の空気圧を調節する。
(ハ)対称性ディストーションの影響防止 露光が開始されると、演算装置11はタイマ15で計測し
た露光開始からの時間をメモリ10に入力し、メモリ10に
格納されている第1のデータ(投影レンズ3の対称性デ
ィストーションと露光開始からの時間との関係を予め計
測して得たもの)を読出して、該読出した第1のデータ
に基づいて作成したディストーション補正用制御信号を
ディストーション補正制御装置14に出力する。ディスト
ーション補正制御装置14は前記ディストーション補正用
制御信号により各駆動装置20〜23に制御信号をそれぞれ
出力し、投影レンズ3の対称性ディストーションに応じ
てレチクル2を面内方向に変形させる。すなわち、演算
装置11は、メモリ10から読出した前記第1のデータより
レチクル2上に形成された回路パターン26の幾何学的初
期形状である正方形とシリコンウエハ4上に形成される
パターン像の幾何学的形状とのずれを算出し、投影レン
ズ3の樽形ディストーション(第8図(A)参照)によ
り前記パターン像に樽形歪が生じることを確認すると、
レチクル2を第3図に示すよう糸巻き形に変形させるよ
うに指示する前記ディストーション補正用制御信号を作
成する。該作成されたディストーション補正用制御信号
を受取ったディストーション補正制御装置14は、各駆動
装置20〜23の伸縮部20a〜23aを所定の量だけ一様に伸ば
す制御信号を各駆動装置20〜23に出力する。一方、演算
装置11は、メモリ10から読出した前記第1のデータより
前記ずれを算出し、投影レンズ3の糸巻き形ディストー
ション(第8図(B)参照)によりシリコンウエハ4上
に形成されるパターン像に糸巻き形歪が生じることを確
認すると、レチクル2を第4図に示すような樽形に変形
させるように指示する前記ティストーション補正用制御
信号を作成する。該作成されたディストーション補正用
制御信号を受取ったディストーション補正制御装置14
は、各駆動装置20〜23の伸縮部20a〜23aを所定の量だけ
一様に縮ませる制御信号を各駆動装置20〜23に出力す
る。その結果、この縮小投影型露光装置では、投影レン
ズ3の対称性ディストーションによりシリコンウエハ4
上に形成されるパターン像に樽形または糸巻き形の歪が
生じる場合でも、レチクル2を面内方向に変形させてレ
チクル2上に形成されている回路パターン26を前記パタ
ーン像の歪を打消すように歪ませることができるので、
シリコンウエハ4上に形成されるパターン像に歪が生じ
ることを防止することができる。したがって、この縮小
投影型露光装置では、従来の縮小投影型露光装置と同様
にして投影レンズ3の焦点位置の変動および結像倍率の
変動による解像度の劣化を防止することができるととも
に、投影レンズ3の対称性ディストーションによる解像
度の劣化も防止することができる。
第5図は本発明の投影型露光装置の第2の実施例を示
す、半導体集積回路製造用の縮小投影型露光装置の概略
構成図である。
この縮小投影型露光装置が、第1図に示した縮小投影
型露光装置と異なる点は、投影レンズ33に温度センサ60
が取付けられており、レチクル32上に形成された回路パ
ターンの幾何学的初期形状とシリコンウエハ34上に形成
されるパターン像の幾何学的形状とのずれを算出する算
出手段である演算装置41が、投影レンズ33の対称性ディ
ストーションと温度センサ60が示す温度との関係を予め
計測して得た第1のデータが格納されたメモリ40を有
し、温度センサ60が示す温度をメモリ40に入力すること
により前記第1のデータを読出して、該読出した第1の
データに基づいて前記ずれを算出して、ディストーショ
ン補正用制御信号を作成することである。
また、メモリ40には、投影レンズ33の焦点位置および
結像倍率の変動量と温度センサ60が示す温度との関係を
予めそれぞれ計測して得た第2および第3のデータも格
納されており、演算装置41は、温度センサ60が示す温度
をメモリ40に入力することにより前記第2および第3の
データを読出して、該読出した第2および第3のデータ
に基づいて焦点位置補正用制御信号および結像倍率補正
用制御信号を作成する。
本実施例の縮小投影型露光装置においても、投影レン
ズ33が前記露光光の一部を吸収することにより生じる投
影レンズ33の焦点位置の変動,結像倍率の変動および対
称性ディストーションの影響による解像度の劣化を次の
ようにして防ぐことができる。
(イ)焦点位置の変動の影響防止 露光が開始されると、演算装置41は温度センサ60の出
力信号を取込み、該出力信号が示す投影レンズ33の温度
をメモリ40に入力し、メモリ40に格納されている第2の
データ(投影レンズ33の焦点位置の変動量と温度センサ
60が示す温度との関係を予め計測して得たもの)を読出
して、該読出した第2のデータに基づいて作成した焦点
位置補正用制御信号を焦点位置補正制御装置42に出力す
る。焦点位置補正制御装置42は前記焦点位置補正用制御
信号によりステージ35を図示上下方向に移動させること
により、投影レンズ33の焦点位置の変動に応じて投影レ
ンズ33とステージ35との間隔を調節する。
(ロ)結像倍率の変動の影響防止 露光が開始されると、演算装置41は温度センサ60の出
力信号を取込み、該出力信号が示す投影レンズ33の温度
をメモリ40に入力し、メモリ40に格納されている第3の
データ(投影レンズ33の結像倍率の変動量と温度センサ
60が示す温度との関係を予め計測して得たもの)を読出
して、該読出した第3のデータに基づいて作成した結像
倍率補正用制御信号を結像倍率補正制御装置43に出力す
る。結像倍率補正制御装置43は前記結像倍率補正用制御
信号により投影レンズ33中に設けられた密閉空間の空気
圧を変化させることにより、投影レンズ33の結像倍率呑
変動に応じて前記密閉空間の空気圧を調節する。
(ハ)対称性ディストーションの影響防止 露光が開始されると、演算装置41は温度センサ60が出
力信号を取込み、該出力信号が示す投影レンズ33の温度
をメモリ40に入力し、メモリ40に格納されている第1の
データ(投影レンズ33の対称性ディストーションと温度
センサ60が示す温度との関係を予め計測して得たもの)
を読出して、該読出した第1のデータに基づいて作成し
たディストーション補正用制御信号をディストーション
補正制御装置44に出力する。ディストーション補正制御
装置44は前記ディストーション補正用制御信号により各
駆動装置50〜52(残りの1個は不図示)に制御信号をそ
れぞれ出力し、投影レンズ33の対称性ディストーション
に応じてレチクル32を面内方向に変形させる。すなわ
ち、演算装置41は、メモリ40から読出した前記第1のデ
ータよりレチクル32上に形成された回路パターンの幾何
学的初期形状とシリコンウエハ34上に形成されるパター
ン像の幾何学的形状とのずれを算出し、投影レンズ33の
樽形ディストーション(第8図(A)参照)により前記
パターン像に樽形歪が生じることを確認すると、レチク
ル32を第3図に示すよう糸巻き形に変形させるように指
示する前記ディストーション補正用制御信号を作成す
る。該作成されたディストーション補正用制御信号を受
取ったディストーション補正制御装置44は、各駆動装置
50〜52の伸縮部を所定の量だけ一様に伸ばす制御信号を
各駆動装置50〜52に出力する。一方、演算装置41は、メ
モリ40から読出した前記第1のデータより前記ずれを算
出し、投影レンズ33の糸巻き形ディストーション(第8
図(B)参照)によりシリコンウエハ34上に形成される
パターン像に糸巻き形歪が生じることを確認すると、レ
チクル32を第4図に示すような樽形に変形させるように
指示する前記ディストーション補正用制御信号を作成す
る。該作成されたディストーション補正用制御信号を受
取ったディストーション補正制御装置44は、各駆動装置
50〜52の伸縮部を所定の量だけ一様に縮ませる制御信号
を各駆動装置50〜52に出力する。その結果、この縮小投
影型露光装置では、投影レンズ33の対称性ディストーシ
ョンによりシリコンウエハ34上に形成されるパターン像
に樽形または糸巻き形の歪が生じる場合でも、レチクル
32を面内方向に変形させてレチクル32上に形成されてい
る回路パターンを前記パターン像の歪を打消すように歪
ませることができるので、シリコンウエハ34上に形成さ
れるパターン像に歪が生じることを防止することができ
る。なお、温度センサ60の取付け位置としては、露光に
よる温度上昇の影響が最も大きく現われる露光光の光軸
近辺が理想的である。しかし、該光軸近辺に温度センサ
60を取付けると、温度センサ60が前記露光光を直接遮っ
てしまい光学的に問題が生じるので、実際には、前記露
光光が通らない投影レンズ33の周辺部から、露光による
温度上昇の影響が比較的大きく現われる場所を実験的ま
たは他の方法で探し出す。このようにして探し出した温
度センサ60の取付け場所における温度上昇と、投影レン
ズ33の焦点位置並びに結像深度の変動量および対称性デ
ィストーションとは、それぞれ1対1の関係になってい
るので、これらの関係を予め計測した前記3つのデータ
をメモリ40に格納しておけばよい。
以上の説明において、レチクルを面内方向に変形させ
る手段として4個の駆動装置を用いて、各駆動装置の保
持部でレチクルの四辺の中央部を保持したが、前記駆動
装置の数は4個に限られるものではない。
また、各駆動装置の伸縮部をそれぞれ同じ長さだけ伸
縮させたが、それぞれ異なる長さ伸縮させるようにする
こともできる。この場合には、たとえば長方形のレチク
ルを用いた場合などに有効である。
さらに、レチクルを面内方向に変形させる手段とし
て、第2図に示した駆動装置20〜23のようにレチクルを
保持する部分を伸縮させるという力学的な手段を用いた
が、レチクル上の熱を与える位置および熱量を制御し
て、熱膨張によりレチクルを所望の形状に変形させる手
段など他の手段を用いてもよい。
本発明の投影型露光装置は、前記2つの実施例におい
て示した半導体集積回路製造用の縮小投影型露光装置に
限らず、原板と基板との間設けられた投影レンズを用い
て、前記原板上に形成されたパターンを前記基板上に所
定の倍率で結像することにより、前記基板にパターン像
を形成するいかなる種類の投影型露光装置にも適用可能
である。
[発明の効果] 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
本発明の投影型露光装置では、投影レンズの対称性デ
ィストーションが原因で、原板上に形成されたパターン
の幾何学的初期形状と前記基板に形成されるパターン像
の幾何学的形状とのずれが生じても、前記基板を面内方
向に変形させる変形手段を制御手段で制御して、前記算
出手段で算出した前記ずれの大きさに応じて前記原板を
変形させることにより、前記パターン像の幾何学的形状
を前記パターンの幾何学的初期形状と一致させることが
できるので、前記対称性ディストーションによる影響を
軽減し、高解像度化が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の投影型露光装置の第1の実施例を示
す、半導体集積回路製造用の縮小投影型露光装置の概略
構成図、第2図は第1図に示した各駆動装置の構成およ
び該各駆動装置によるレチクルの固定方法を示す概略構
成図、第3図は第1図に示した各駆動装置の伸縮部を伸
ばしたときのレチクルおよび回路パターンの変形を示す
図、第4図は第1図に示した各駆動装置の伸縮部を縮ま
せたときのレチクルおよび回路パターンの変形を示す
図、第5図は本発明の投影型露光装置の第2の実施例を
示す、半導体集積回路製造用の縮小投影型露光装置の概
略構成図、第6図は焦点位置の時間的変化量を示すグラ
フ、第7図は結像倍率の時間的変化量を示すグラフ、第
8図は、レチクル上に形成した正方形パターンを従来の
縮小投影型露光装置を用いてシリコンウエハ上に転写し
たときに、該シリコンウエハ上に形成されたパターン像
に生じる前記対称性ディストーションの影響の一例を示
す図であり、(A)は樽形ディストーションが生じたと
きの影響の一例を示す図、(B)は糸巻き形ディストー
ションが生じたときの影響の一例を示す図である。 1,31……照明装置、 2,32……レチクル、 3,33……投影レンズ、 4,34……シリコンウエハ、 5,35……ステージ、 10,40……メモリ、 11,41……演算装置、 12,42……焦点位置補正制御装置、 13,43……結像倍率補正制御装置、 14,44……ディストーション補正制御装置、 15……タイマ、 20〜23,50〜52……駆動装置、 20a〜23a……伸縮部、 20b〜23b……固定部、 25……保持枠、 26……回路パターン、 60……温度センサ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原板と基板との間に設けられた投影レンズ
    を用いて、前記原板上に形成されたパターンを前記基板
    上に所定の倍率で結像することにより、前記基板にパタ
    ーン像を形成する投影型露光装置において、 前記原板を面内方向に変形させる変形手段と、 前記原板上に形成されたパターンの幾何学的初期形状と
    前記基板上に形成されるパターン像の幾何学的形状との
    ずれを算出する算出手段と、 該算出手段の結果に基づいて、前記パターン像の幾何学
    的形状が前記パターンの幾何学的初期形状と一致するよ
    う前記変形手段を制御する制御手段とを備えたことを特
    徴とする投影型露光装置。
  2. 【請求項2】算出手段が、 投影レンズの対称性ディストーションと露光開始からの
    時間との関係を予め計測して得たデータが格納されたメ
    モリと、 露光開始からの時間を計測するタイマとを有し、 前記タイマで計測した露光開始からの時間を前記メモリ
    に入力することにより前記データを読出して、該読出し
    たデータに基づいて、原板上に形成されたパターンの幾
    何学的初期形状と基板上に形成されるパターン像の幾何
    学的形状とのずれを算出することを特徴とする請求項第
    1項記載の投影型露光装置。
  3. 【請求項3】投影レンズに、温度センサが取付けられ、 算出手段が、 前記投影レンズの対称性ディストーションと前記温度セ
    ンサが示す温度との関係を予め計測して得たデータが格
    納されたメモリを有し、 前記メモリに前記温度センサが示す温度を入力すること
    により前記データを読出して、該読出したデータに基づ
    いて、原板上に形成されたパターンの幾何学的初期形状
    と基板上に形成されるパターン像の幾何学的形状とのず
    れを算出することを特徴とする請求項第1項記載の投影
    型露光装置。
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