JP2692294B2 - ポリエステルフィルムの熱処理方法 - Google Patents

ポリエステルフィルムの熱処理方法

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憲 大野
和宏 泉
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は歪みの少ない低収縮ポリエステルフィルムを
効率的に得る方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
ポリエチレンテレフタレートを主体とする二軸延伸ポ
リエステルフィルムは、タッチパネル、メンブレンスイ
ッチ、液晶ディスプレイ、EPC等の素材として使用され
ているが、これらの用途においては、印刷パターンまた
は電気配線回路の寸法ズレ、素材のカール現象等が少な
いことが望まれ、そのため、用いるポリエステルフィル
ムに対して高度の寸法安定性が要求される。
フィルムの寸法安定性を改良するため、種々の方法が
提案されているが(例えば特公昭63−4499号公報)、い
ずれの方法も高温且つ長時間フィルムを処理しなければ
ならず、フィルム歪みが大きくなる。従って、より簡便
な方法の開発が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、
赤外線加熱式加熱炉中でポリエステルフィルムを所定条
件下、処理することにより、効率的、コスト的に有利
に、歪みが少なく且つ低収縮のポリエステルフィルムが
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、150℃で60分間処理後のフ
ィルムの縦方向の収縮率が1.5%以下であるポリエステ
ルフィルムを、150℃以上に保持された赤外線加熱炉中
で下記式およびを同時に満足するよう熱処理するこ
とを特徴とするポリエステルフィルムと熱処理方法に存
する。
0.03A+3.75≦t≦0.06A+7.5 … T≦100 … 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明を適用できるポリエステルフィルムとは、ポリ
エチレンテレフタレートを主体とするポリエステルフィ
ルムであり、少なくとも一軸方向に延伸されたフィルム
であることが望ましい。
本発明の熱処理を施す前のフィルム縦方向の熱収縮率
は、150℃、60分間処理後において、1.5%以下である必
要があり、好ましくは1.0%以下である。熱収縮率が1.5
%を越えるフィルムから低収縮フィルムを得ようとする
と、熱処理条件が過酷となり、その結果、得られたフィ
ルムの歪みも大きくなり実用に供することができない。
熱処理を施す赤外線加熱炉について特に限定はない
が、例えば、炉内上部に走行フィルム幅より広い赤外線
ヒーターを走行フィルムの全幅をカバーするように、多
数、一定間隔で設置したものが好ましい。
赤外線ヒーターについては、近赤外線ヒーター、シー
ズヒーターを含む遠赤外線ヒーター双方が利用できるが
フィルムに与える熱ダメージの点で近赤外線ヒーターが
好ましい。
フィルムの熱処理は、炉内雰囲気を所定の温度にして
行われるが、この温度については、例えば、次のような
方法で調整できる。炉内の隣接するヒーター/ヒーター
間、かつ走行フィルム上、5cm程度のフィルム近接位置
に熱電対温度検出端を設置し、各位置ごとの雰囲気温度
を測定する。この雰囲気温度は、設置する個々のヒータ
ーの出力、ヒーター本数、ヒーター設置間隔、走行フィ
ルムとヒーターとの距離、炉内換気等によって変えるこ
とができるが、例えば可変出力の棒状近赤外線ヒーター
の出力を0.5〜1.2kW/mの範囲で調整すると共に、適宜一
定風量換気を行うことによりフィルム近接雰囲気温度を
好ましい領域、すなわち150〜220℃の範囲とすることが
できる。
赤外線加熱炉では、走行フィルム近接位置での雰囲気
温度が熱風式加熱炉の同位置での雰囲気温度より低温域
であっても同等以上の加熱効果が得られるという特徴が
ある。このために熱風式加熱炉では、達成できなかった
処理の短時間化、効率化が得られると共に、短時間処理
であるためにフィルム歪みも小さくすることが可能とな
る。
本発明の熱処理方法において、熱処理時間tは(0.03
A+3.75)〜(0.06A+7.5)秒の範囲である(ただしA
はフィルム厚み(μm)である)。
本発明の方法によると通常の熱処理時間より短い時間
で、フィルム歪みを少なく且つ有効な低収縮化処理がな
され得る。tが(0.03A+3.75)秒未満では充分な低収
縮率化フィルムが得られず、一方、tが(0.06A+7.5)
秒を超えるとフィルムの熱歪みが大きくなる。
また、加熱炉中でのフィルム張力値Tは100g/mm2以下
としなければならない。Tが100g/mm2を越すと低収縮率
化効果が不充分となるため好ましくない。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。なお、実施例におけるフィルムの
評価については以下の方法に従った。
(1)フィルム歪み フィルムを定盤上に置きフィルムの熱シワ、タルミを
判定した。
○:歪みが小さく良好 △:歪みがやや目立つ ×:シワ、タルミ等の歪みが目立つ (2)フィルムの熱収縮率 幅約25mm×長さ約1000mmの試験片をフィルム縦方向か
ら切り取り長さ方向の両端にカッターで標点をつけ、標
点間を測長し、150℃に設定した熱風循環式恒温槽にて
試料を60分間加熱し取り出し直ちに水冷して標点間を再
度測長し次式により算出した。
実施例1 150℃、60分間の縦方向収縮率が0.7%である75μm厚
2軸延伸ポリエステルフィルムを赤外線ヒーター直接加
熱炉に通し、雰囲気温度150〜210℃ゾーンで処理時間9
秒、処理時フィルムテンション40g/mm2で処理し、低収
縮率化処理を行った。得られた処理フィルムのフィルム
歪みおよび縦方向収縮率を表−1に示す。なお、赤外線
ヒーター直接加熱炉は、m幅当りの出力1.1kW/mの棒状
近赤外線ヒーターを約250mmピッチで炉内に30本設置し
たものを使用した。ヒーターとフィルタとの距離は約14
cmとし、雰囲気温度は各ヒーター間、フィルム上5cmの
距離に設置した多数本の熱電対にて検出した。雰囲気温
度の設定は、各ヒーターの出力をサイリスタで調整する
と共に換気量を一定に調整して行った。
実施例2〜7および比較例1〜7 実施例1と同様にして2軸延伸ポリエステルフィルム
厚、処理前の縦方向収縮率、雰囲気温度、処理時間、処
理時フィルムテンションを表−1に示す条件で変えて実
施例2〜7および比較例1〜7の処理フィルムを得た。
得られた処理フィルムのフィルム歪みおよび縦方向加熱
収縮率を表−1に示す。
比較例8,9 190〜210℃雰囲気温度範囲に温調した熱風吹込式乾燥
炉中で、75μm厚2軸延伸ポリエステルフィルムを処理
した結果を表−1の比較例8および9に示す。
表−1の結果より明らかなように、実施例1〜7はフ
ィルム歪みが限度内であり、また、処理ポリエステルフ
ィルムの縦方向収縮率が0.3%以下を満足しており効率
的な処理効果を得ている。一方、比較例1〜7について
はその効果が充分でない。また、熱風吹込式乾燥炉で処
理した比較例8,9の結果では同じ処理条件で行っている
にもかかわらず不満足な結果となっている。
〔発明の効果〕
本発明によれば、歪みの少ない低収縮ポリエステルフ
ィルムを容易に得ることができ、その工業的価値は高
い。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】150℃で60分間処理後のフィルムの縦方向
    の収縮率が1.5%以下であるポリエステルフィルムを、1
    50℃以上に保持された赤外線加熱炉中で下記式および
    を同時に満足するよう熱処理することを特徴とするポ
    リエステルフィルムの熱処理方法。 0.03A+3.75≦t≦0.06A+7.5 … T≦100 …
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JPH08164558A (ja) * 1994-12-15 1996-06-25 Toray Ind Inc ポリエステルフィルム
JP4495264B2 (ja) * 1998-04-24 2010-06-30 株式会社クレハ 熱収縮性多層フィルム

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